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戻しレバー部材、給送装置、記録装置および液体噴射装置 - 特開2008−1463 | j-tokkyo
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【発明の名称】 戻しレバー部材、給送装置、記録装置および液体噴射装置
【発明者】 【氏名】中島 洋生

【要約】 【課題】送り経路に被記録媒体が余分に進入した際、余分に進入した被記録媒体を送り経路の上流へ確実に戻すことができる戻しレバーを提供すること。

【構成】給送装置200の戻しレバー250は、被記録媒体を上流側へ押し戻す戻し作用部252と、被記録媒体を先端支持部(211)より上方へ持ち上げる持ち上げ部253とを備えている。送り経路に被記録媒体が余分に進入した場合であっても、レバー部251と当接しない被記録媒体の先端部が、前記レバー部と当接する被記録媒体の先端部より下方(下流側)に位置する場合を考慮して、その分余分に被記録媒体の先端部を上方へ持ち上げて確実に前記先端支持部に戻すことが可能である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
積層部に積層された被記録媒体をピックアップし送り経路を介して下流側に給送する給送ローラと、被記録媒体が下流側へ給送される際、送り経路に余分に進入した被記録媒体を上流側へ押し戻す戻しレバー部材と、を備えた給送装置であって、
前記積層部には、被記録媒体の先端部を鉛直方向の下方から面で支える先端支持部が設けられ、
前記戻しレバー部材は、
被記録媒体の幅方向である主走査方向に延設された支軸部と、
該支軸部から放射方向へ延設され該支軸部の回動により前記送り経路に突出・退避し、突出した際に被記録媒体を上流側へ押し戻すレバー部と、を一体に備え、
該レバー部は、
被記録媒体を上流側へ押し戻す戻し作用部と、
被記録媒体を前記先端支持部より上方へ持ち上げる持ち上げ部と、を備えていることを特徴とする給送装置。
【請求項2】
請求項1において、前記レバー部は、
被記録媒体の送り経路から退避した第1の位置と、
前記持ち上げ部が前記先端支持部より突出し被記録媒体の先端部を上方へ持ち上げる第2の位置と、
前記持ち上げ部が前記先端支持部より突出せず、かつ、前記戻し作用部が送り経路を遮る第3の位置とへ移動するように設けられ、
前記第1の位置から、前記戻し作用部が前記送り経路を上流側へ移動するように前記第2の位置へ回動し、該第2の位置から、前記戻し作用部が前記送り経路を下流側へ移動するように前記第3の位置へ回動し、該第3の位置から、前記戻し作用部が前記送り経路を下流側へ移動するように前記第1の位置へ回動するように設けられていることを特徴とする給送装置。
【請求項3】
請求項1または2において、前記持ち上げ部は、前記戻し作用部に対して突出した段差部を備えていることを特徴とする給送装置。
【請求項4】
請求項1または2において、前記持ち上げ部は、前記戻し作用部に対して隆起するように傾斜した傾斜部を備え、
該傾斜部は、前記先端支持部より突出する間において、前記先端支持部に対して平行となるように設けられていることを特徴とする給送装置。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれか1項において、前記給送ローラは、主走査方向において前記送り経路の中心に対して偏倚した位置に設けられ、
前記戻しレバー部材は、前記レバー部を主走査方向に少なくとも2つ備え、該少なくとも2つのレバー部は、前記給送ローラの両側に設けられていることを特徴とする給送装置。
【請求項6】
積層された被記録媒体をピックアップし記録部側へ給送する給送部と、
被記録媒体に対してインクを吐出して記録を実行する記録部と、を備えた記録装置であって、
前記給送部は、請求項1乃至5のいずれか1項に記載された給送装置を備えていることを特徴とする記録装置。
【請求項7】
積層部に積層された被液体噴射媒体をピックアップし送り経路を介して下流側に給送する給送ローラと、被液体噴射媒体が下流側へ給送される際、送り経路に余分に進入した被液体噴射媒体を上流側へ押し戻す戻しレバー部材と、を備えた給送部と、
被液体噴射媒体に対して液体を噴射する液体噴射部と、を備えた液体噴射装置であって、
前記積層部には、被液体噴射媒体の先端部を鉛直方向の下方から面で支える先端支持部が設けられ、
前記戻しレバー部材は、
被液体噴射媒体の幅方向である主走査方向に延設された支軸部と、
該支軸部から放射方向へ延設され該支軸部の回動により前記送り経路に突出・退避し、突出した際に被液体噴射媒体を上流側へ押し戻すレバー部と、を一体に備え、
該レバー部は、
被液体噴射媒体を上流側へ押し戻す戻し作用部と、
被液体噴射媒体を前記先端支持部より上方へ持ち上げる持ち上げ部と、を備えていることを特徴とする液体噴射装置。
【請求項8】
被記録媒体の先端部を鉛直方向の下方から面で支える先端支持部が設けられた積層部に積層された被記録媒体をピックアップし送り経路を介して下流側に給送する給送ローラと、被記録媒体が下流側へ給送される際、送り経路に余分に進入した被記録媒体を上流側へ押し戻す戻しレバー部材と、を備えた給送装置の戻しレバー部材であって、
該戻しレバー部材は、
被記録媒体の幅方向である主走査方向に延設された支軸部と、
該支軸部から放射方向へ延設され該支軸部の回動により前記送り経路に突出・退避し、突出した際に被記録媒体を上流側へ押し戻すレバー部と、を一体に備え、
該レバー部は、
被記録媒体を上流側へ押し戻す戻し作用部と、
前記積層部に設けられ、被記録媒体の先端部を下方から支える先端支持部より上方へ、被記録媒体を持ち上げる持ち上げ部と、を備えていることを特徴とする戻しレバー部材。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、積層部に積層された被記録媒体をピックアップし送り経路を介して下流側に給送する給送ローラと、被記録媒体が下流側へ給送される際、送り経路に余分に進入した被記録媒体を上流側へ押し戻す戻しレバー部材とを備えた給送装置の戻しレバー部材、給送装置、該給送装置を備えた記録装置および液体噴射装置に関する。
【0002】
ここで、液体噴射装置とは、液体噴射ヘッドとしての記録ヘッドから記録紙等の被記録材へインクを噴射して被記録材への記録を実行するインクジェット式記録装置、複写機及びファクシミリ等の記録装置に限らず、インクに代えて特定の用途に対応する液体を前述した記録ヘッドに相当する液体噴射ヘッドから、被記録材に相当する被噴射材に噴射して、液体を被噴射材に付着させる装置を含む意味で用いる。また、液体噴射ヘッドとしては、前述した記録ヘッド以外に、液晶ディスプレイ等のカラーフィルタ製造に用いられる色材噴射ヘッド、有機ELディスプレイや面発光ディスプレイ(FED)等の電極形成に用いられる電極材(導電ペースト)噴射ヘッド、バイオチップ製造に用いられる生体有機物噴射ヘッド、精密ピペットとしての試料を噴射する試料噴射ヘッド等が挙げられる。
【背景技術】
【0003】
従来技術の記録装置における給送装置は、特許文献1に示す如く、用紙が積層されるホッパーと、積層された用紙のうち最上位の用紙をピックアップする給送ローラと、ピックアップされた際、自重等によって送り経路に余分に進入した用紙をホッパーへ押し戻す押し戻しレバー部材とを備えている。そして、従来技術において、戻しレバー部材は前記送り経路に対して突出・退避する二つのポジションへ回動するように設けられていた。従来技術の給送装置の一例を図18(A)(B)に示す。
【0004】
図18(A)に示す如く、給送装置500は、ホッパー501と、給送ローラ502と、押し戻しレバー部材503とを備えている。そして、押し戻しレバー部材503は、用紙506と当接して押し戻すレバー部507、507、507…と、基部としてであって、かつ、レバー部507、507、507…と一体に設けられ回動軸となるレバー回動軸505aとを備えている。レバー部507、507、507…は、送り方向において、給送ローラ502と搬送ローラ対(図示せず)との間に設けられている。また、レバー部507、507、507…は、用紙506の幅方向である主走査方向Xにおいて、用紙506を搬送ローラ対(図示せず)へ案内する送り経路504の全範囲を網羅するように、主走査方向1桁側(図18における右側)から80側(図18における左側)まで略等間隔に複数設けられている。言い換えると、複数のレバー部507、507、507…は、送り経路504において、主走査方向全域にあり、送り経路504に余分に進入した用紙506が主走査方向Xに大きなサイズの用紙506であっても押し戻すことができる位置に設けられている。
【0005】
【特許文献1】特開2000−289873号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところが、複数のレバー部507、507、507…は、共通の主走査方向Xに長尺なレバー回動軸505aに一体に設けられている。従って、押し戻しレバー部材503は、全体として主走査方向Xに細長い部品となり寸法管理が困難になる虞がある。また、主走査方向Xに長尺なため、部品が大きくコストアップする虞がある。さらに、長尺なため、ねじれによる変形が生じる虞がある。
そこで、図18(B)に示す如く、80桁側の一部のレバー部507を削除してレバー回動軸505bを短くすることが考えられる。
【0007】
しかしながら、係る場合、送り経路504における主走査方向全域にレバー部507、507、507…を配設することが困難となる。用紙506が主走査方向Xにおいて比較的大きなサイズの場合、レバー部507、507…の位置が、用紙506の幅方向(X)の中心に対して1桁側に偏倚した位置となる場合がある。そして、係る場合、押し戻しレバー部材503が用紙506を押し戻す際、送り経路504と用紙506との間に摩擦抵抗が生じるため、レバー部507、507…と当接しない用紙80桁側の先端部が、レバー部507、507…と当接する用紙1桁側の先端部より下流側に位置する虞が生ずる。
【0008】
また、用紙506の自重によって、レバー部507、507…と当接しない用紙80桁側の先端部の位置が、レバー部507、507…と当接する用紙1桁側の先端部の位置より下方(下流側)へ下がる虞がある。
即ち、送り経路504に余分に進入した用紙506を確実に押し戻すことができない虞がある。これは、レバー部507、507…の位置が、用紙506の幅方向(X)の中心に対して1桁側に偏倚した位置となる場合のみならず、レバー部507、507…の個数が少ない場合も同様の虞が生じる。
【0009】
本発明は、このような状況に鑑み成されたものであり、その課題は、送り経路に被記録媒体が余分に進入した際、余分に進入した被記録媒体を送り経路の上流へ確実に戻すことができる戻しレバー、該戻しレバーを備えた給送装置、該給送装置を備えた記録装置および液体噴射装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を達成するため、本発明の第1の態様は、積層部に積層された被記録媒体をピックアップし送り経路を介して下流側に給送する給送ローラと、被記録媒体が下流側へ給送される際、送り経路に余分に進入した被記録媒体を上流側へ押し戻す戻しレバー部材と、を備えた給送装置であって、前記積層部には、被記録媒体の先端部を鉛直方向の下方から面で支える先端支持部が設けられ、前記戻しレバー部材は、被記録媒体の幅方向である主走査方向に延設された支軸部と、該支軸部から放射方向へ延設され該支軸部の回動により前記送り経路に突出・退避し、突出した際に被記録媒体を上流側へ押し戻すレバー部とを一体に備え、該レバー部は、被記録媒体を上流側へ押し戻す戻し作用部と、被記録媒体を前記先端支持部より上方へ持ち上げる持ち上げ部とを備えていることを特徴とする。
【0011】
本発明の第1の態様によれば、前記レバー部は、被記録媒体を上流側へ押し戻す戻し作用部と、被記録媒体を前記先端支持部より上方へ持ち上げる持ち上げ部とを備えている。従って、前記送り経路に被記録媒体が余分に進入した場合であっても、前記レバー部と当接しない被記録媒体の先端部が、前記レバー部と当接する被記録媒体の先端部より下方(下流側)に位置する場合を考慮して、その分余分に被記録媒体の先端部を上方へ持ち上げて確実に前記先端支持部に戻すことが可能である。即ち、レバー部を主走査方向全域に設けていない場合であっても、被記録媒体の先端部を確実に前記先端支持部に戻すことができる。
【0012】
例えば、前記送り経路において、主走査方向全域に前記レバー部を設ける必要がないため、複数のレバー部を設けた場合であって、支軸部を共通にして一体に設けた場合、該支軸部を、主走査方向全域に前記レバー部を設けた場合における従来技術の支軸部と比較して、主走査方向に短くすることができる。
そして、主走査方向全域に前記レバー部を設けていない場合であっても、余分に進入した被記録媒体を元の位置である前記積層部へ確実に押し戻すことができる。
例えば、被記録媒体の幅方向の中心に対して、前記レバー部が偏倚して設けられている場合、または、前記レバー部の個数が少ない場合に非常に有効である。
【0013】
本発明の第2の態様は、第1の態様において、前記レバー部は、被記録媒体の送り経路から退避した第1の位置と、前記持ち上げ部が前記先端支持部より突出し被記録媒体の先端部を上方へ持ち上げる第2の位置と、前記持ち上げ部が前記先端支持部より突出せず、かつ、前記戻し作用部が送り経路を遮る第3の位置とへ移動するように設けられ、前記第1の位置から、前記戻し作用部が前記送り経路を上流側へ移動するように前記第2の位置へ回動し、該第2の位置から、前記戻し作用部が前記送り経路を下流側へ移動するように前記第3の位置へ回動し、該第3の位置から、前記戻し作用部が前記送り経路を下流側へ移動するように前記第1の位置へ回動するように設けられていることを特徴とする。
【0014】
本発明の第2の態様によれば、第1の態様と同様の作用効果に加え、前記第1の位置から、前記戻し作用部が前記送り経路を上流側へ移動するように前記第2の位置へ回動し、該第2の位置から、前記戻し作用部が前記送り経路を下流側へ移動するように前記第3の位置へ回動し、該第3の位置から、前記戻し作用部が前記送り経路を下流側へ移動するように前記第1の位置へ回動するように設けられている。即ち、前記レバー部は、前記第1の位置から前記第2の位置へ回動する際、前記送り経路に余分に進入した被記録媒体を、先ず、上流側へ戻し、次に、持ち上げてさらに押し込むようにして確実に被記録媒体の先端部を前記積層部の先端支持部まで戻すことができる。そして、前記レバー部は、前記第2の位置から前記第3の位置へ回動し、前記送り経路を遮ることによって、前記積層部に積層されている被記録媒体が前記送り経路に進入するのを防止することができる。
即ち、前記レバー部は、給送後から次ぎの給送までの間、被記録媒体が前記送り経路へ進入するのを防止するだけでなく、給送する際、余分に送り経路に進入した被記録媒体を押し戻すことができるが、三つのポジションを有することによって、ただ単に押し戻すのではなく、確実に押し戻すことができる。
【0015】
本発明の第3の態様は、第1または第2の態様において、前記持ち上げ部は、前記戻し作用部に対して突出した段差部を備えていることを特徴とする。
本発明の第3の態様によれば、第1または第2の態様と同様の作用効果に加え、前記持ち上げ部は、前記戻し作用部に対して突出した段差部を備えている。従って、前記持ち上げ部は、被記録媒体の先端部を、前記段差部に係合させることによって、確実に前記先端支持部より上方へ持ち上げることができる。即ち、前記段差部の高低差に被記録媒体の先端部を係合させて、確実に上方へ持ち上げることができる。
【0016】
本発明の第4の態様は、第1または第2の態様において、前記持ち上げ部は、前記戻し作用部に対して隆起するように傾斜した傾斜部を備え、該傾斜部は、前記先端支持部より突出する間において、前記先端支持部に対して平行となるように設けられていることを特徴とする。
【0017】
本発明の第4の態様によれば、第1または第2の態様と同様の作用効果に加え、前記持ち上げ部は、前記傾斜部を備え、該傾斜部は、前記先端支持部より突出する間において、前記先端支持部に対して平行となるように設けられている。
通常、積層部において、被記録媒体は、先端支持部の面に対して垂直となるような姿勢で保持されている。従って、前記送り経路において前記レバー部が押し戻しているときの被記録媒体の姿勢と、前記積層部において積層されているときの被記録媒体の姿勢とが異なる場合がある。言い換えると、前記戻し作用部が被記録媒体を移動させる方向と、前記持ち上げ部が被記録媒体を移動させる方向とが異なる場合がある。係る場合であっても、前記傾斜部は、前記先端支持部に対して平行、即ち、前記積層部における被記録媒体の姿勢に対して垂直となるように設けられているので、前記積層部における被記録媒体の姿勢と同じ姿勢であって、前記積層部に完全に戻される直前の被記録媒体を確実に前記先端支持部より上方へ持ち上げることができる。
ここで、「平行」とは、被記録媒体を下方から支持することができる程度に前記先端支持部に対して略平行であることをいう。
【0018】
本発明の第5の態様は、第1から第4のいずれか一の態様において、前記給送ローラは、主走査方向において前記送り経路の中心に対して偏倚した位置に設けられ、前記戻しレバー部材は、前記レバー部を主走査方向に少なくとも2つ備え、該少なくとも2つのレバー部は、前記給送ローラの両側に設けられていることを特徴とする。
【0019】
本発明の第5の態様によれば、第1から第4のいずれか一の態様と同様の作用効果に加え、前記給送ローラは、主走査方向において前記送り経路の中心に対して偏倚した位置に設けられ、前記戻しレバー部材は、前記レバー部を主走査方向に少なくとも2つ備え、該少なくとも2つのレバー部は、前記給送ローラの両側に設けられている。係る場合、前記戻しレバー部材は非常に有効である。
【0020】
本発明の第6の態様は、積層された被記録媒体をピックアップし記録部側へ給送する給送部と、被記録媒体に対してインクを吐出して記録を実行する記録部と、を備えた記録装置であって、前記給送部は、上記第1から第5のいずれかの態様の給送装置を備えていることを特徴とする。
本発明の第6の態様によれば、記録装置は、上記第1から第5のいずれか一の態様の給送装置を備えているので、記録装置において、上記第1から第5のいずれか一の態様と同様の作用効果を得ることができる。
【0021】
本発明の第7の態様は、積層部に積層された被液体噴射媒体をピックアップし送り経路を介して下流側に給送する給送ローラと、被液体噴射媒体が下流側へ給送される際、送り経路に余分に進入した被液体噴射媒体を上流側へ押し戻す戻しレバー部材とを備えた給送部と、被液体噴射媒体に対して液体を噴射する液体噴射部と、を備えた液体噴射装置であって、前記積層部には、被液体噴射媒体の先端部を鉛直方向の下方から面で支える先端支持部が設けられ、前記戻しレバー部材は、被液体噴射媒体の幅方向である主走査方向に延設された支軸部と、該支軸部から放射方向へ延設され該支軸部の回動により前記送り経路に突出・退避し、突出した際に被液体噴射媒体を上流側へ押し戻すレバー部とを一体に備え、該レバー部は、被液体噴射媒体を上流側へ押し戻す戻し作用部と、被液体噴射媒体を前記先端支持部より上方へ持ち上げる持ち上げ部とを備えていることを特徴とする。
【0022】
本発明の第8の態様は、被記録媒体の先端部を鉛直方向の下方から面で支える先端支持部が設けられた積層部に積層された被記録媒体をピックアップし送り経路を介して下流側に給送する給送ローラと、被記録媒体が下流側へ給送される際、送り経路に余分に進入した被記録媒体を上流側へ押し戻す戻しレバー部材とを備えた給送装置の戻しレバー部材であって、該戻しレバー部材は、被記録媒体の幅方向である主走査方向に延設された支軸部と、該支軸部から放射方向へ延設され該支軸部の回動により前記送り経路に突出・退避し、突出した際に被記録媒体を上流側へ押し戻すレバー部とを一体に備え、該レバー部は、被記録媒体を上流側へ押し戻す戻し作用部と、前記積層部に設けられ、被記録媒体の先端部を下方から支える先端支持部より上方へ、被記録媒体を持ち上げる持ち上げ部とを備えていることを特徴とする。
本発明の第8の態様によれば、上記第1の態様と同様の作用効果を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下、本願発明に係る給送装置及び該給送装置を適用した液体噴射装置の一例である記録装置について説明する。最初に本願発明の液体噴射装置、そしてその一例である記録装置を実施するための最良の形態としてインクジェットプリンタを採り上げて、その全体構成の概略を図面に基づいて説明する。
【0024】
図1に示すのは、本発明に係るインクジェットプリンタの内部を示す全体斜視図である。また、図2に示すのは、図1から記録部を除いた全体斜視図である。またさらに、図3に示すのは、図2から給紙ローラを除いた全体正面図である。
図1〜図3に示す如く、インクジェットプリンタ100は、被液体噴射媒体の一例である被記録媒体P(以下単に用紙Pともいう)を給送する給送部110と、給送部110から給送された用紙Pに対して記録を実行する記録部120とを備えている。給送部110としての給送装置200は、用紙Pを積層する積層部としてのホッパー220および土手部211と、ホッパー220から用紙Pをピックアップする側視D型の給送ローラ231と、給送ローラ231から送られた用紙Pを記録部120へ搬送する搬送ローラ対240とを備えている。
【0025】
ホッパー220は、インクジェットプリンタ100の背面上部を支点に、下部が給送ローラ231に接離可能の揺動するように構成されている。具体的には、図示しない付勢力によって、ホッパー220の下部が給送ローラ側へ常に付勢されている。一方、図示しない動力装置によって、給送ローラ231が設けられている支軸部133が回動するように設けられている。そして、支軸部133に設けられた第2カム部132が、支軸部133の回動に伴って回動し、ホッパー220の下部と当接しホッパー220を揺動させるように設けられている。
ここで、用紙Pは、ホッパー220のおいて主走査方向Xに一対設けられた側端規制部221、221によって主走査方向Xに規制されている。また、符号Yは、用紙Pが送られる副走査方向である。ホッパー220に積層された用紙Pは、給送部110の基体部である給送基体部260に設けられた先端支持部としての土手部211によって下方から支持されている。給送基体部260は、記録装置100の基体部210と一体であってもよいのは言うまでもない。
【0026】
ホッパー220が揺動するタイミングについては、側視D型の給送ローラ231が図2において反時計方向に1回転する際、給送ローラ231におけるホッパー220と対向する位置がD型の弦部から弧部なるときに、ホッパー220の下部が給送ローラ側へ接近する。従って、ホッパー220に積層された最上位の用紙Pは、給送ローラ231によってピックアップされ下流側である搬送ローラ対側へ給送される。そして、給送ローラ231が所定量回動すると、ホッパー220は、第2カム部132によって給送ローラ231から離間する方向へ移動する。
【0027】
また、基体部210における給送ローラ231と対向する位置には、分離手段232の一例である回動するために一定の負荷を必要とするリタードローラ233が設けられている。そして、給送ローラ231と用紙Pとの摩擦係数をμ1、リタードローラ233と用紙Pとの摩擦係数をμ2、用紙Pと用紙Pとの摩擦係数をμ3とすると、
μ1 > μ3
μ2 > μ3
の関係が成り立つように設けられている。従って、給送ローラ231およびリタードローラ233の近傍の間口開口部245(図4参照)に複数の用紙が入り込む、所謂、雪崩込み現象が生じた場合であっても、給紙ローラの回動によって給送ローラ231と接する一枚の用紙Pのみが搬送ローラ対240へ給送され、その他の余分な用紙は、リタードローラ233によって、搬送ローラ対側への移動が規制される。
【0028】
続いて、ホッパー220が給送ローラ231から離間した元の位置へ戻ると、支軸部133に設けられた第1カム部131が、カムフォロア134と当接する。カムフォロア134には、用紙を上流側の土手部211へ押し戻す戻しレバー部材250が設けられている。後述するように戻しレバー部材250は、複数のレバー部251、251と、基部であるレバー基部256と、カムフォロア134とを備え、レバー部251、251およびカムフォロア134は、レバー基部256を介して一体に設けられている。
【0029】
また、戻しレバー部材250は、カムフォロア134の回動に伴って回動するように設けられ、第1案内部112の下方から給送基体部260に設けられたレバー挿通開口部114、114を介して送り経路109に対して突出・退避可能に設けられている。そして、戻しレバー部材250のレバー部251、251は、給送ローラ231によって用紙Pが給送される際に余分に給送されそうになった用紙をホッパー220へ押し戻すように設けられている。従って、リタードローラ233によって規制された用紙は、戻しレバー部材250のレバー部251、251によって、ホッパー220へ戻される。
【0030】
そして、搬送ローラ対240まで送られた用紙Pに対して、所謂、スキュー取りを実行する。
ここで、「スキュー取り」は、用紙Pの先端部を搬送ローラ対240に食い付かせた後に、搬送ローラ対240を逆転して該先端部を吐き出すことによって用紙Pを撓ませる、所謂、「食い付き吐き出し方式」、あるいは、用紙Pの先端部を搬送ローラ対240に突き当てることによって用紙Pを撓ませる、所謂、「突き当て方式」のどちらの方式でもよい。
【0031】
搬送ローラ対240は、動力装置からの動力によって駆動する搬送用駆動ローラ241と、搬送用駆動ローラ241に従って回動する搬送用従動ローラ242とを備えている。搬送用従動ローラ242は、ホルダ部244によって回動自在に保持されると共に、搬送用駆動ローラ側へ付勢されている。
搬送用駆動ローラ241の回動によって用紙Pが記録部120へ搬送されると共に、記録部120で用紙Pに対して記録が実行される。
【0032】
記録部120は、用紙Pにインクを吐出する記録ヘッド123と、用紙Pを下方から支持して記録ヘッド123と対向する位置に用紙Pを案内するプラテン124と、記録ヘッド123を備え主走査方向Xへ移動するキャリッジ121と、基体部210に取り付けられキャリッジ121を主走査方向Xへ案内するキャリッジガイド部122とを備えている。
用紙Pが搬送用駆動ローラ241の回動によって送られると共に、キャリッジ121が主走査方向Xへ走査して記録ヘッド123がインクを吐出することによって記録が実行される。
【0033】
尚、給送装置200の用紙Pの送り経路109において、用紙Pを鉛直方向の下方から支持して搬送ローラ対240に案内する側には、主走査方向Xにおいて、給送ローラ231が設けられた1桁側に第1案内部112と、80桁側に第1案内部112より下方へ退避した退避案内部111とが設けられている。ここで、給送ローラ231は、主走査方向Xにおいて、送り経路109の全幅の中心に対して1桁側に偏倚している。従って、給送ローラ231の押さえ付け力が及ばないため用紙Pの80桁側に所謂、浮き上がりが発生すると、80桁側の送り経路109が1桁側の送り経路109より短くなる虞がある。退避案内部111は、短くなる分第1案内部112より退避することで80桁側の送り経路109を長くするように設けられている。従って、80桁側の送り経路109と1桁側の送り経路109との差を低減して、該差によるスキューが生じることを低減することができる。
また、給送ローラ231の支軸部133の80桁側は、キャリッジガイド部122の背面に設けられた図示しない軸受け部によって支持されている。
【0034】
図4および図5に示すのは、本発明に係る給送部である給送装置の80桁側から1桁側へ、かつ、搬送方向上流側から下流側へ向かって見た要部拡大斜視図である。このうち、図4は戻しレバー部材のレバー部の押し上げ時(第2の位置)であり、図5はレバー部の送り経路遮断時(第3の位置)である。
本願明細書において、戻しレバー部材250のレバー部251、251の「第1の位置」とは、レバー部251、251が送り経路109から退避したときの位置をいう。また、「第2の位置」とは、レバー部251のスロトークの最上流端であって、レバー部251、251の押し上げ部が土手部211より突出しているときの位置をいう。またさらに、「第3の位置」とは、第1の位置と第2の位置との間であって、レバー部251、251の戻し作用部252が送り経路109を遮っているときの位置をいう。
また、符号Pは、用紙全般を指し、符号P1は給送される用紙、符号P2は余分に送り経路に進入した用紙、符号P3はホッパーに積層されている用紙を指す。
【0035】
図4および図5に示す如く、給送部110の基体部である給送基体部260には、レバー挿通開口部114、114が設けられている。そして、給送基体部260の下方からレバー挿通開口部114、114を介して戻しレバー部材250のレバー部251、251が、送り経路109に対して突出・退避可能に設けられている。ここで、レバー部251、251は、主走査方向Xにおいて、給送ローラ231が設けられている1桁側に偏倚した位置であって、給送ローラ231の両側の近傍に設けられている。
【0036】
動作については詳しく後述するが、レバー部251、251は、間口開口部245に余分に進入した用紙P2(図10参照)の先端部を土手部211に押し戻すことによって用紙P2をホッパー220に戻す作用と、用紙P1を給送しているとき、ホッパー220から用紙P3が間口開口部245に雪崩れ込まないようにブロックする作用とを有している。
ここで、間口開口部245は、送り経路109の下側である第1案内部112と、上側である給送ローラ231とから構成される。また、給送ローラ231から搬送ローラ対240までの間においての送り経路109は、下側である第1案内部112と、上側であるホルダ部244の下面に設けられた図示しない第2案内部とから構成される。
【0037】
レバー部251、251は、用紙P2を上流側へ押し戻す戻し作用部252と、戻し作用部252より回動支点側に設けられた持ち上げ部253とを備えている。そして、持ち上げ部253は、戻し作用部252に対して徐々に隆起した傾斜部255を備えている。
尚、持ち上げ部253は、戻し作用部252に対して設けられた段差である段差部254であってもよい。持ち上げ部253の形状は、用紙P2の先端部を土手部211より上方へ持ち上げることができればよく、実施形態に限られないのは勿論である。
【0038】
そして、図4に示す如く、持ち上げ部253は、土手部211より突出することにより、戻し作用部252によって押し戻された用紙P2の先端部を土手部211より上方へ持ち上げることができるように設けられている。このとき、傾斜部255は、土手部211に対して「略平行」となるように設けられている。従って、確実に1桁側の用紙P2の先端部を土手部211より上方へ持ち上げることができる。また、「第2の位置」において、傾斜部255が土手部211より突出する程度については、傾斜部255が直接持ち上げる1桁側の用紙P2の先端部を持ち上げることによって、傾斜部255が直接持ち上げない80桁側の用紙P2の先端部を、間口開口部245から引き上げて土手部211に戻すことができる程度に設けられている。
【0039】
ここで、用紙Pの大きさ、種類、レバー部251、251の位置・大きさによって、直接レバー部251、251に持ち上げられない用紙P2の先端箇所(例えば、80桁側)が、直接レバー部251、251に持ち上げられる用紙P2の先端箇所(例えば、1桁側)より自重によって下方へ下がる程度が異なる。従って、傾斜部255が土手部211より突出する程度は、これらの要素を考慮して定められる。
また、傾斜部255が「略平行」とは、傾斜部255はレバー部251、251の回動にしたがって回動するが、傾斜部255が土手部211から突出している間において、土手部211に対して「略平行」となる程度をいう。
【0040】
図5に示す如く、レバー部251、251の「第3の位置」において、戻し作用部252は、送り経路109を遮っている。従って、用紙P(図6参照)の先端部が土手部211から間口開口部245へ進入することを防止することができる。このとき、傾斜部255は、土手部211と同一面上、または土手部211より僅かに退避した位置に位置する。即ち、このとき、傾斜部255は、用紙Pに対して何ら作用を及ぼさないように設けられている。以下、図6〜図17を用いて、一枚の用紙P1が給送される1サイクルにおけるレバー部251、251の動作について説明する。
【0041】
図6〜図17に示すのは、本発明の給送装置の動作を示す概略側面図である。このうち、図6は給送ローラの支軸部が0°の位置であり、該位置が「第3の位置」である待機位置である。また、図7は支軸部が45°、図8は支軸部が90°であり「第1の位置」、図9は支軸部が135°、図10は支軸部が180°、図11は支軸部が225°、図12は支軸部が270°、図13は支軸部が315°、図14は支軸部が330°、図15は支軸部が340°、図16は支軸部が345°であり「第2の位置」、図17は支軸部が350°回動した図である。
【0042】
図6に示す如く、待機状態では、ホッパー220が下がった状態、即ち、ホッパー220の下方が給送ローラ231から離間した状態である。そして、側視D型の給送ローラ231の位置は、給送ローラ231の弦部が第1案内部112と対向する位置である。該位置における支軸部133の角度を0°とする。
ホッパー220は、図示しないコイルばねによってホッパー220の上方に設けられたホッパー支点軸220bを支点に時計方向へ回動する方向へ付勢されている。そして、該付勢力によって、ホッパー220の下方に設けられた凸部220aは、第2カム部132に設けられた凹部132aと係合している。
また、戻しレバー部材250は、図示しないコイルばねによって反時計方向へ回動する方向へ付勢されている。そして、戻しレバー部材250と一体に設けられたカムフォロア134が、第1カム部131と当接し位置が規制されている。
【0043】
またさらに、給送基体部260にはカムフォロア134が挿通するカムフォロア挿通開口部(図示せず)が設けられている。カムフォロア挿通開口部の主走査方向両側には、カムフォロア134が回動する全範囲において、カムフォロア134の主走査方向Xの位置および姿勢(傾き)を規制するカムフォロアガイド270、270が一対設けられている。
前述したようにレバー部251、251の「第3の位置」において、レバー部251、251の戻し作用部252が送り経路109を遮っているので、ホッパー220に積層された用紙Pが間口開口部245に進入することを防止することができる。
【0044】
図7に示す如く、図6の位置から図示しない動力装置によって支軸部133が時計方向へ45°回動すると、支軸部133と一体に給送ローラ231、第1カム部131および第2カム部132が回動する。このとき、ホッパー220の凸部220aと、第2カム部132の凹部132aとの係合は解除される。また、第1カム部131が時計方向へ回動するのに伴って、カムフォロア134が前述したコイルばねの付勢力を受けてレバー支点257を支点に反時計方向へ回動する。
ここで、レバー部251、251およびカムフォロア134は、レバー基部256を介して一体に設けられている。レバー基部256は、主走査方向Xに延設されており、主走査方向両端に設けられ、給送基体部260に支持されたレバー支点257、257を支点に回動するように設けられている。
従って、カムフォロア134が反時計方向へ回動するのに伴って、レバー部251、251も反時計方向へ回動する。
また、レバー基部256の両端であるレバー支点257、257は、給送基体部260に回動可能に軸支されている。
【0045】
図8に示す如く、図7の位置からさらに支軸部133が時計方向へ回動すると、ホッパー220の下方は、前述した付勢力と、第2カム部132と凸部220aとの規制を受けて、給送ローラ231に接近するように揺動する。このとき、ホッパー220に積層された用紙Pのうち最上位の用紙P1が、給送ローラ231によってピックアップされて間口開口部245へ送られる。
また、支軸部133の回動に伴って、レバー部251、251は、さらに反時計方向へ回動し、送り経路109の第1案内部112に対して退避する。この退避した位置が、レバー部251、251の「第1の位置」である。
【0046】
図9に示す如く、図8の位置からさらに支軸部133が時計方向へ回動すると、ピックアップされた用紙P1が送り経路内のリタードローラ233の位置まで送られる。
図10に示す如く、図9の位置からさらに支軸部133が時計方向へ回動すると、用紙P1がさらに下流側へ送られる。このとき、余分にピックアップされた用紙P2がある場合、リタードローラ233によって分離され、最上位の一枚の用紙P1のみがリタードローラ233を通過することができる。即ち、分離された余分な用紙P2の先端部は、リタードローラ233の位置で停止する。
また、第2カム部132が、ホッパー220の下方である凸部220aを前述した付勢力に抗して移動させる。従って、ホッパー220は、ホッパー220の下方が給送ローラ231から離間するように、ホッパー支点軸220bを支点に反時計方向へ回動する。
【0047】
図11に示す如く、図10の位置からさらに支軸部133が時計方向へ回動すると、ホッパー220は、ホッパー支点軸220bを支点にさらに反時計方向へ回動する。
図12に示す如く、図11の位置からさらに支軸部133が時計方向へ回動すると、ホッパー220は、ホッパー支点軸220bを支点にさらに反時計方向へ回動し、もとの待機位置である下がった位置まで移動する。
尚、図10〜図12の間、給送ローラ231の時計方向への回動によって、一枚の用紙P1は下流側へ送られている。
【0048】
図13に示す如く、図12の位置からさらに支軸部133が時計方向へ回動すると、第1カム部131が、前述した付勢力に抗してカムフォロア134を時計方向へ回動させる。カムフォロア134の時計方向への回動に伴って、レバー部251、251も時計方向へ回動する。このとき、レバー部251、251の戻し作用部252は、第1案内部112から突出し、リタードローラ233の下流側から上流側へ移動する。従って、前述したようにリタードローラ233によって余分な用紙P2が分離され、用紙P2の先端部がリタードローラ233の位置に停止している場合、レバー部251、251の戻し作用部252が、用紙P2の先端部と当接し用紙P2を上流側へ押し戻すことができる。
【0049】
戻し作用部252が第1案内部112から突出するタイミングは、側視D型の給送ローラ231の弧部がリタードローラ233から離間する直前のタイミングである。即ち、リタードローラ233の位置に停止している用紙P2がフリーになる直前である。従って、リタードローラ233の位置に停止している用紙P2が、下流側へ移動する虞がない。さらに、リタードローラ233の位置に停止している用紙P2を、上流側へ押し戻す際、最小限の力で押し戻すことができる。
【0050】
図14に示す如く、図13の位置からさらに支軸部133が時計方向へ回動すると、レバー部251、251がさらに時計方向へ回動し、戻し作用部252が送り経路109を上流側へ移動する。そして、余分に間口開口部245へ進入した用紙P2の先端部を間口開口部245の上流側へ移動させる。
尚、給送ローラ231が一枚の用紙P1を搬送ローラ対240へ給送する動作自体は、図14で終了する。
【0051】
図15に示す如く、図14の位置からさらに支軸部133が時計方向へ回動すると、レバー部251、251はさらに時計方向へ回動する。そして、レバー部251、251の持ち上げ部253が、土手部211より上方へ突出する。このとき、戻し作用部252によって押し戻された用紙P2の先端部は、重力によって鉛直方向下方の持ち上げ部253へ移動する。そして、用紙P2の先端部は、持ち上げ部253によって土手部211より上方へ確実に持ち上げられる。
【0052】
図16に示す如く、図15の位置からさらに支軸部133が時計方向へ回動すると、レバー部251、251はさらに時計方向へ回動する。そして、持ち上げ部253が、土手部211に対して最も突出した位置である「第2の位置」まで移動する。前述したように、持ち上げ部253の土手部211に対する突出の程度を十分に設けることにより、主走査方向Xにおいて、レバー部251、251から離間した箇所の用紙P2の先端部を、確実に間口開口部245から引っ張り出して土手部211まで移動させることができる。
【0053】
例えば、送り経路109の主走査方向Xの長さに対して、レバー部251、251の数が少ない場合や、レバー部251、251の数が少なく、かつ、送り経路109の主走査方向Xの中心に対して偏倚した位置に設けられている場合に非常に有効である。即ち、レバー部251、251の数を少なくし、戻しレバー部材250を従来よりも主走査方向Xに短い部材にすることができる。従って、従来と比較して部材を製造する際の寸法管理が容易となる。また、従来よりも主走査方向Xに短い部材となるため、コストダウンも可能である。さらに、ねじれによる変形を低減することができる。
【0054】
図17に示す如く、図16の位置からさらに支軸部133が時計方向へ回動すると、第1カム部131が時計方向へ回動するのに伴って、カムフォロア134が前述したコイルばねの付勢力を受けてレバー支点257を支点に反時計方向へ回動する。このとき、土手部211から突出した押し上げ部が、退避する方向へ移動する。
そして、さらに支軸部133が時計方向へ回動すると、図6に示す待機位置の状態となる。即ち、持ち上げ部253が、土手部211と同一面、または、土手部211より僅かに退避したレバー部251、251の「第3の位置」まで移動する。従って、持ち上げられた用紙P2の先端部は、土手部211に下ろされ、用紙P2は、本来あるべき位置(P3と同じ位置)であるホッパー220に収まる。そして、給送部110の給送動作の1サイクルが終了する。
本願発明のレバー部251、251のストロークは、従来技術における給送装置のレバー部のストロークと比較して、前記「第2の位置」から前記「第3の位置」までのストロークの分だけ長く設けられている。またさらに、従来技術におけるレバー部のポジションは2つであったことに対して、本願発明のレバー部251、251のポジションは、前述したように3つである。
【0055】
本実施形態の給送装置200は、積層部としてのホッパー220および土手部211に積層された被記録媒体としての用紙P1をピックアップし送り経路109を介して下流側に給送する給送ローラ231と、用紙P1が下流側へ給送される際、送り経路109に余分に進入した用紙P2を上流側へ押し戻す戻しレバー部材250と、を備えた給送装置200であって、積層部には、用紙P1〜P3の先端部を鉛直方向の下方から面で支える先端支持部である土手部211が設けられ、戻しレバー部材250は、用紙Pの幅方向である主走査方向Xに延設された支軸部であるレバー基部256と、レバー基部256から放射方向へ延設されレバー基部256の回動により送り経路109に突出・退避し、突出した際に用紙P2を上流側へ押し戻すレバー部251、251と、を一体に備え、レバー部251、251は、用紙P2を上流側へ押し戻す戻し作用部252と、用紙P2を土手部211より上方へ持ち上げる持ち上げ部253と、を備えていることを特徴とする。
【0056】
また、本実施形態のレバー部251、251は、用紙Pの送り経路109から退避した第1の位置と、持ち上げ部253が土手部211より突出し用紙P2の先端部を上方へ持ち上げる第2の位置と、持ち上げ部253が土手部211より突出せず、かつ、戻し作用部252が送り経路109を遮る第3の位置とへ移動するように設けられ、第1の位置から、戻し作用部252が送り経路109を上流側へ移動するように第2の位置へ回動し、第2の位置から、戻し作用部252が送り経路109を下流側へ移動するように第3の位置へ回動し、第3の位置から、戻し作用部252が送り経路109を下流側へ移動するように第1の位置へ回動するように設けられていることを特徴とする。
【0057】
さらに、本実施形態の持ち上げ部253は、戻し作用部252に対して突出した段差部254を備えていることを特徴とする。
また、本実施形態の持ち上げ部253は、戻し作用部252に対して隆起するように傾斜した傾斜部255を備え、傾斜部255は、土手部211より突出する間において、土手部211に対して平行となるように設けられていることを特徴とする。
【0058】
本実施形態において、給送ローラ231は、主走査方向Xにおいて送り経路109の中心に対して偏倚した位置に設けられ、戻しレバー部材250は、レバー部251、251を主走査方向Xに少なくとも2つ備え、少なくとも2つのレバー部251、251は、給送ローラ231の両側に設けられていることを特徴とする。
【0059】
本実施形態の記録装置100は、積層された用紙P1〜P3(P)をピックアップし記録部側へ給送する給送部110と、用紙Pに対してインクを吐出して記録を実行する記録部120と、を備えた記録装置100であって、給送部110は、上記給送装置200を備えていることを特徴とする。
【0060】
尚、上記実施例では、レバー部を2つ設けたが、1つでも3つ以上であってもよいのは勿論である。また、1つの場合は、戻し作用部および持ち上げ部を主走査方向に幅広に設けるのが望ましい。
また、本発明は上記実施例に限定されることなく、特許請求の範囲に記載した発明の範囲内で、種々の変形が可能であり、それらも本発明の範囲内に含まれるものであることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【図1】本発明に係る記録装置の内部を示す全体斜視図。
【図2】図1から記録部を除いた全体斜視図。
【図3】本発明に係る記録装置の内部を示す全体正面図。
【図4】本発明に係る給送装置の要部拡大斜視図(レバー部の押し上げ時)。
【図5】本発明に係る給送装置の要部拡大斜視図(レバー部の経路遮断時)。
【図6】本発明の給送装置の動作を示す概略側面図(給送ローラ軸0°)。
【図7】本発明の給送装置の動作を示す概略側面図(給送ローラ軸45°)。
【図8】本発明の給送装置の動作を示す概略側面図(給送ローラ軸90°)。
【図9】本発明の給送装置の動作を示す概略側面図(給送ローラ軸135°)。
【図10】本発明の給送装置の動作を示す概略側面図(給送ローラ軸180°)。
【図11】本発明の給送装置の動作を示す概略側面図(給送ローラ軸225°)。
【図12】本発明の給送装置の動作を示す概略側面図(給送ローラ軸270°)。
【図13】本発明の給送装置の動作を示す概略側面図(給送ローラ軸315°)。
【図14】本発明の給送装置の動作を示す概略側面図(給送ローラ軸330°)。
【図15】本発明の給送装置の動作を示す概略側面図(給送ローラ軸340°)。
【図16】本発明の給送装置の動作を示す概略側面図(給送ローラ軸345°)。
【図17】本発明の給送装置の動作を示す概略側面図(給送ローラ軸350°)。
【図18】(A)(B)は従来技術の給送装置を示す正面図。
【符号の説明】
【0062】
100 (インクジェットプリンタ)記録装置、109 送り経路、110 給送部、
111 退避案内部、112 第1案内部、114 レバー挿通開口部、
120 記録部、121 キャリッジ、122 キャリッジガイド部、
123 記録ヘッド、124 プラテン、131 第1カム部、132 第2カム部、
132a 凹部、133 (給送ローラの)支軸部、134 カムフォロア、
200 給送装置、210 基体部、211 土手部、220 ホッパー、
220a 凸部、220b ホッパー支点軸、221 側端規制部、
231 給送ローラ、232 分離手段、233 リタードローラ、
240 搬送ローラ対、241 搬送用駆動ローラ、242 搬送用従動ローラ、
244 ホルダ部、245 間口開口部、250 戻しレバー部材、251 レバー部、
252 戻し作用部、253 持ち上げ部、254 段差部、255 傾斜部、
256 レバー基部、257 レバー支点、260 給送基体部、
270 カムフォロアガイド、500 (従来技術の)給送装置、501 ホッパー、
502 給送ローラ、503 押し戻しレバー部材、504 送り経路、
505a レバー回動軸(長)、505b レバー回動軸(短)、506 用紙、
507 レバー部、P 用紙、P1 給送される用紙、P2 余分に進入した用紙、
P3 積層されている用紙、X 主走査方向、Y 副走査方向
【出願人】 【識別番号】000002369
【氏名又は名称】セイコーエプソン株式会社
【出願日】 平成18年6月21日(2006.6.21)
【代理人】 【識別番号】100095452
【弁理士】
【氏名又は名称】石井 博樹


【公開番号】 特開2008−1463(P2008−1463A)
【公開日】 平成20年1月10日(2008.1.10)
【出願番号】 特願2006−171988(P2006−171988)