トップ :: B 処理操作 運輸 :: B60 車両一般

【発明の名称】 燃料タンクの支持装置
【発明者】 【氏名】上間 健弘

【氏名】永野 良太

【氏名】西川 文顕

【要約】 【課題】本発明の課題は、左右タンクの支持構造を簡単で安価に構成できるものでありながら、強固で安定した支持が得られ、着脱も容易にできるタンクの支持装置を具現し、また、左右タンクのドレン構成を簡単にして安価に実施できる装置を提供することにある。

【構成】ミッションケース(3)を挟んで左右両側に配設した燃料タンク(20L),(20R)の後方部をミッションケースから支持したフレーム(37)端部に固定のタンクフレーム(22)に支持し、前方部はキャビン(16)下方のマウントブラケット(38)に固定するようタンク支持枠(21)に支持させる構成とする。また、左右タンク(20L),(20R)の底部を連通する接続管(28)路にドレンを構成する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ミッションケース(3)を挟んで左右両側に配設した燃料タンク(20L),(20R)の後方部を該ミッションケース(3)から支持したフレーム(37)端部に固定のタンクフレーム(22)に支持し、前方部はキャビン(16)下方のマウントブラケット(38)に固定するようタンク支持枠(21)に支持させてなる燃料タンクの支持装置。
【請求項2】
左右両タンク(20L),(20R)の底部を連通接続する接続管(28)路にドレン(31)、(32)を構成してあることを特徴とする請求項1記載の燃料タンクの支持装置。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
この発明は、トラクタ等の作業車両に装備する燃料タンクの支持装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、特許文献1に示されているように、容量の増大を図るため、二つの燃料タンクをミッションケースの左右両側に配置し、ミッションケースの下部に燃料タンクの支持部材を取り付けると共に、キャビンの前支柱を受ける取付座と前記燃料タンクの支持部材とを連結フレームを介して連結支持した構成のものが知られている。また、特許文献2には、燃料タンクの底壁部にドレン孔とこれを開閉するドレンプラグが設けられている。
【特許文献1】特開2002−144895号公報
【特許文献2】特開2004−210082号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の課題は、左右タンクの支持構造を簡単で安価に構成できるものでありながら、強固で安定した支持が得られ、着脱も容易にできるタンクの支持装置を具現し、また、左右タンクのドレン構成を簡単にして安価に実施できる装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
この発明は、上記課題を解決すべく次のような技術的手段を講じた。
すなわち、請求項1記載の本発明は、ミッションケース(3)を挟んで左右両側に配設した燃料タンク(20L),(20R)の後方部をミッションケースから支持したフレーム(37)端部に固定のタンクフレーム(22)に支持し、前方部はキャビン(16)下方のマウントブラケット(38)に固定するようタンク支持枠(21)に支持させてなる構成とする。
【0005】
ミッションケース(3)の左右両側に燃料タンク(20L),(20R)を配置するものにおいて、左右のタンク(20L),(20R)の後方部は、ミッションケース(3)から支持したフレーム(37)端部に固定のタンクフレーム(22)に支持する。左右タンクの前方部は,キャビン(16)下方のマウントブラケット(38)に支持部材(39)を介して固定するタンク支持枠(21)に支持する。左右タンクは、トラクタ本体側のミッションケースとキャビン側下部の強固なマウントブラケットに支持するので、強固で安定した支持装置が得られ、タンクの取り付け取り外しが容易に行える。
【0006】
請求項2記載の本発明は、請求項1において、左右両タンク(20L),(20R)の底部を連通接続する接続管(28)路にドレン(31)、(32)を構成してあることを特徴とする。
【0007】
左右の燃料タンクは、一方側タンクへの片寄りを防止するため、接続管(28)で連通構成するが、この接続管途中部にドレン孔(31)及びドレンプラグ(32)からなるドレンを構成することで、燃料タンク個々に設けるものに比べ1個のドレンで足り安価に実施することができる。
【発明の効果】
【0008】
以上要するに、請求項1に記載の発明によれば、左右タンクは、トラクタ本体側のミッションケースとキャビン側下部の強固に構成されたマウントブラケットに支持するので、支持構成が強固で安定し、支持構造も簡単で安価に実施することができる。また、左右に形状の異なる燃料タンクを配置するものにあっても、組み付け取り外しが容易にできる。
【0009】
請求項2に記載の発明によれば、請求項1の発明効果を奏するものでありながら、左右両タンクの底部を連通する接続管にドレンを構成するので、1個のドレンで構成でき安価に実施することができる。また、接続管の途中部を左右タンクの底部より下方位置に配置することができ、メンテ時に全燃料を確実に抜き出すことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
この発明の実施例を図面に基づき説明する。
図1は、トラクタを示すものであり、この走行車体1前部のボンネット2内部にエンジンEを搭載し、このエンジンEの回転動力をミッションケース3内の変速装置に伝え、この変速装置で減速された回転動力を前輪4及び後輪5とに伝えるようにしている。エンジンEの後方に前輪4,4を操舵するステアリングハンドル6が装備され、更に、その後方には運転席7が設置されている。ミッションケース3の後上部には油圧シリンダケース8が搭載され、このシリンダケース8の左右両側には、油圧昇降機構の一部を構成するリフトアーム9が回動自在に取り付けられている。リフトアーム9は昇降用油圧シリンダ10の伸縮作動により上下動する。車体後部には、トップリンク11と左右のロアーリンク12からなる3点リンク機構を設け、同リンク機構にロータリ作業機Rを装着している。
【0011】
前記ボンネット2は、コの字状のボンネット支柱13、アーチ型補強部材14a,14b、これらを結ぶ前後方向の縦補強部材15等によって支持され、後端部の横軸芯Pを支点として前端側が上下に揺動開閉する構成としている。特に、前記ボンネット支柱13は、エンジンEを搭載する車体側から突設するコの字型支柱13aと、ボンネットの開閉支点部Pを保有するコの字型ブラケット13bとからなり、これらコの字型形状を合わせて取付保持することで、組み立てが容易に行える。
【0012】
前記ハンドル6や運転席7等は、キャビン16によって被覆されている。キャビンは、例えば防振ゴム等の弾性部材を介して機体に固定されてあり、機体の振動がキャビンに伝達されにくくしている。
【0013】
また、キャビン16は、フロア17と、フロア17左右前部に立設した前支柱16aと、左右フェンダー18中間部に立設する後支柱16bと、これら支柱上端同士を接続する上フレーム16cとによって一体化した構成としている。
【0014】
ミッションケース3の左右両側には樹脂材より成型された燃料タンク20L,20Rを配置し、前方側のタンク支持枠(パイプ)21と後方側のタンクフレーム(平板)22とによって支持した構成としている。左右の燃料タンク20L,20Rは、両タンクの上部を接続ホース23を介してブリーザ凸部24,24に接続してあり、そして、そのブリーザホース25は、その途中部をキャビン16の下部フレーム19に支持ステー26を介して止着し、且つ、外気に通じるブリーザホースの開口端部25aは、該タンクより上方に高い位置において前記ボンネット支柱13にスチールパイプ27を介して装着している。また、左右タンクの下部(底部)側は、中間部から左右方向外側上方に向けて傾斜する接続管28によって接続してあり、この接続管28の左右傾斜部内には、上り傾斜方向には流通を許容し、下り傾斜方向には逆流を阻止する逆止弁29,29を内装している。また、接続管28の中間部にはドレンパイプ30を内嵌して設け、ドレンパイプの底壁にドレン孔31とこれを塞ぐドレンプラグ32を設けている。なお、ドレンパイプ30の一端部に逆止弁を一体で設置するように構成しておくと、組み立てが容易にでき、方向を間違えることなく組み立てが可能で、安価に実施することができる。
【0015】
33は給油口34を開閉するキャップで、左側タンク20Lの前側に設けてあり、しかも、このキャップ位置はキャビン16より前側位置となるよう配置している。また、該タンク20Lの給油口34より後方部分をタンク上面より下方に凹入する凹入部35形状とし、ブリーザ凸部24を給油口34より高くすることで、タンク容量を最大限に大きくとることができるようにしている。
【0016】
左右タンク20L,20Rの後方部は、ミッションケース3から取付ボルト36を介して支持したフレーム37の端部に固定のタンクフレーム22に支持している。また、左右タンクの前方部は、キャビン16下方のマウントブラケット38に支持部材39を介して固定した丸パイプからなるタンク支持枠21に支持する構成としている。そして、この左右タンク20L,20Rは、数個のスチールバンド40,40によってタンク支持枠21及びタンクフレーム22に取付ステー41、螺子具42、締付具43を介して締め付け固定するようになっている。 前記接続ホース23は、左右横方向の丸パイプからなるキャビンフレーム44に沿わせて取り付けてあり、ブリーザホース25は、前記したようにキャビンの下部フレーム19に止着している。46はタンクガード(カバー)、47は燃料フィルターを示す。
【0017】
次に図12、図13に示す実施例について説明すると、トラクタキャビンのフロア下方に設置され、ミッションケース3の左右に配置された燃料タンク20L,20Rにおいて、ミッションケースの側面に設置されたPTOクラッチ用バルブ50a、油圧ポンプ50b、4駆2駆切替用バルブ50c等の油圧機器50の形状に合わせてタンクの側面を凹凸形状とし、両者間に所定の空間を施した構成としている。従って、かかる構成によれば、油圧機器のメンテナンスを燃料タンクを外すことなく行え、ミッションケースからの熱気を燃料タンクに伝えることなく所定空間から容易に逃がすことができる。
【0018】
また、図14に示すように、トラクタのエンジン周辺を囲むボンネット2が後端部の横軸芯Pを支点として前端側が上下に揺動開閉する構成のものにおいて、そのボンネット後方下部のサイドカバー51が前端の上下方向の取付ピン52を支点としてワンタッチで揺動開閉する構成とし、少なくとも、片側を開放することによりエンジンのメンテナンスが容易に行えるようにしている。特に、このカバー51を開けると、エンジンオイル用の給油口53があり、一部を開放するだけで簡単に給油することができる。
【0019】
図15に示すように、ラジエータ54やバッテリ55などのエンジン補器を載せるよう構成されたアクスルブラケット56において、ボンネットの形状に合わせたプレート57(フロントプレート57F、サイドプレート57L,57R)をアクスルブラケット周囲の枠上に設けることにより、ボンネットの形状によって自由にスペーサプレートの形状を変更することで対応でき、安価に構成できる。また、アクスルブラケットも軽量化できて安価に実施することができる。
【0020】
前記図10において、通常燃料ポンプによってエンジン側に供給される供給燃料管の一端は左右タンクいずれかの底部に接続されるが、符号60で示すように、左右接続ドレンパイプ30の中間部にその一端を接続する構成とすることもできる。このように構成すると、機体が左右に傾いても最下端あたりで燃料を供給できるため、残量が少なくてもエアの吸い込みもなく良好にエンジン側に供給させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】トラクタの側面図
【図2】トラクタ要部の斜視図及びそのS−S線断面図
【図3】同上要部の斜視図
【図4】トラクタ要部の前方から見た斜視図
【図5】燃料タンクの側面図
【図6】燃料タンクの下方から見た斜視図
【図7】燃料タンクの要部の背面図
【図8】トラクタ要部の前方から見た斜視図
【図9】燃料タンクの支持装置の後方上方から見た斜視図
【図10】燃料タンクの後方上方から見た斜視図
【図11】トラクタ要部の背面図
【図12】トラクタ要部の正面図
【図13】同上要部の下面図
【図14】トラクタ前部の斜視図
【図15】トラクタ前部の上面斜視図
【符号の説明】
【0022】

16 キャビン
19 下部フレーム
20 燃料タンク
21 タンク支持枠
22 タンクフレーム
28 接続管
30 ドレンパイプ
31 ドレン孔
32 ドレンプラグ
37 フレーム
38 マウントブラケット
39 支持部材
40 スチールバンド
【出願人】 【識別番号】000000125
【氏名又は名称】井関農機株式会社
【出願日】 平成18年6月29日(2006.6.29)
【代理人】
【公開番号】 特開2008−6981(P2008−6981A)
【公開日】 平成20年1月17日(2008.1.17)
【出願番号】 特願2006−179834(P2006−179834)