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【発明の名称】 貴金属装飾品の製造方法、及び貴金属装飾品
【発明者】 【氏名】好美 閑子

【要約】 【課題】焼成された琺瑯層が濁りや彩度の低下を生ずることがなく琺瑯層底層の光沢が損なわれることがない貴金属装飾品の製造方法、及び貴金属装飾品を提供する。

【解決手段】本発明の貴金属装飾品(8G)の製造方法は、貴金属粉末を含有した粘土状組成物を用いて造形体31を作成する造形体形成工程と、上記造形体31を焼成して得られた焼成体の表面に貴金属箔34を焼き付ける貴金属箔焼付工程と、焼き付けた上記貴金属箔34に接して七宝琺瑯層33を焼成する琺瑯層形成工程と、を含むことを特徴とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
貴金属粉末を含有した粘土状組成物を用いて造形体を作成する造形体形成工程と、
上記造形体を焼成して得られた焼成体の表面に貴金属箔を焼き付ける貴金属箔焼付工程と、
焼き付けた上記貴金属箔に接して七宝琺瑯層を焼成する琺瑯層形成工程と、を含むことを特徴とする貴金属装飾品の製造方法。
【請求項2】
上記造形体形成工程において、外部に連通する空間部を有する造形体を形成し、上記琺瑯層形成工程において、焼き付けた上記貴金属箔に接して上記空間部に七宝琺瑯層を焼成することを特徴とする請求項1に記載の貴金属装飾品の製造方法。
【請求項3】
上記琺瑯層形成工程において、上記空間部の下部を不燃布で塞ぎ、塞いだ上部に七宝用釉薬を塗布して、上記貴金属箔に接して上記空間部に七宝琺瑯層を焼成することを特徴とする請求項2に記載の貴金属装飾品の製造方法。
【請求項4】
上記琺瑯層形成工程において、上記空間部の下部を貴金属箔で塞ぎ、塞いだ上部に七宝用釉薬を塗布して、上記貴金属箔に接して上記空間部に七宝琺瑯層を焼成することを特徴とする請求項2に記載の貴金属装飾品の製造方法。
【請求項5】
上記琺瑯層形成工程が、貴金属箔面に七宝用釉薬を積層塗布して七宝琺瑯層を焼成することを特徴とする請求項1に記載の貴金属装飾品の製造方法。
【請求項6】
上記貴金属箔焼き付け工程において、上記造形体を焼成して得られた焼成体の表面に予めデザインが表示された貴金属箔を焼き付けることを特徴とする請求項1〜5の何れか一項に記載の貴金属装飾品の製造方法。
【請求項7】
貴金属粉末を含有した粘土状組成物を用いて造形体を作成する造形体形成工程と、
上記造形体の表面に貴金属箔を張り付ける貴金属箔張付工程と、
張り付けた上記貴金属箔に接して七宝用釉薬層を形成する釉薬層形成工程と、
上記造形体形成工程と貴金属箔張付工程と釉薬層形成工程とを経た造形体を焼成する造形体焼成工程と、を含むことを特徴とする貴金属装飾品の製造方法。
【請求項8】
上記造形体形成工程において、外部に連通する空間部を有する造形体を形成し、上記釉薬層形成工程において、張り付けた上記貴金属箔に接して上記空間部に七宝用釉薬層を形成することを特徴とする請求項7に記載の貴金属装飾品の製造方法。
【請求項9】
上記釉薬層形成工程において、上記空間部の下部を不燃布で塞ぎ、塞いだ上部に七宝用釉薬を塗布して、上記貴金属箔に接して上記空間部に七宝用釉薬層を形成することを特徴とする請求項8に記載の貴金属装飾品の製造方法。
【請求項10】
上記釉薬層形成工程において、上記空間部の下部を貴金属箔で塞ぎ、塞いだ上部に七宝用釉薬を塗布して、上記貴金属箔に接して上記空間部に七宝用釉薬層を形成することを特徴とする請求項8に記載の貴金属装飾品の製造方法。
【請求項11】
上記釉薬層形成工程が、貴金属箔面に七宝用釉薬を積層塗布して七宝用釉薬層を形成することを特徴とする請求項7に記載の貴金属装飾品の製造方法。
【請求項12】
上記貴金属箔張付工程において、上記造形体の表面に予めデザインが表示された貴金属箔を張り付けることを特徴とする請求項7〜11の何れか一項に記載の貴金属装飾品の製造方法。
【請求項13】
請求項1〜12の何れか一項に記載の製造方法より得られることを特徴とする貴金属装飾品。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、焼成された琺瑯層が濁りや彩度の低下を生ずることがなく琺瑯層底層の光沢が損なわれることがない貴金属装飾品の製造方法、及び貴金属装飾品に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、七宝は、素地に釉薬を盛りつけて、高温で焼成する焼きものであって、素地に金属を用いる点で、他の焼きものとは異なるが、その加工手段(技法)において、成熟した技術を有している。素地としては、銅、丹銅、銀などが一般に素地金属として用いられ、鋳造或いは各種の彫金用具を用いて素地板が形成され、釉薬としては、珪石、鉛丹、硝石などを基本成分とし、各種の色を作る金属化合物が加えられ、これらの釉薬を焼成して琺瑯層を形成するものである。
【0003】
また、特許文献1には、貴金属粉末を含有した可塑性組成物を用いて造形し、これを焼成して得られた密度比が60〜95%である多孔質焼結体の表面に釉薬を塗布した後、焼成する方法が開示されている。
さらに、特許文献2には、貴金属粉末を含有した可塑性組成物を造形し、その表面にガラス組成物を付着し、これを焼成する製造方法が開示されている。
【0004】
【特許文献1】特許第3147697号公報
【特許文献2】特許第3004038号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前記特許文献1の技術は、たしかに多孔質焼結体に釉薬を塗布して焼成すると、釉薬の焼成により形成された琺瑯層が強固に密着する。
しかしながら、この技術により形成された琺瑯層の色は、貴金属イオンの溶出、拡散により、濁ったり、彩度が低下し、その釉薬の色見本と異なる現象が認められる。しかも、前もって貴金属焼結体の釉薬を塗布する部分を磨き、貴金属の色合いを出現させて光沢のある美的に優れたものにしようとしても、釉薬を塗布した後に焼成するので、釉薬を塗布した下地である貴金属焼結体は光沢が失われ(視覚的には磨く前に戻る)、銀焼結体においては白くなり、金焼結体においては黄土色になる。したがって、焼成された琺瑯層下部の貴金属の色合いを出現できず光沢が失われた美的に劣るものとなってしまう。
また、前記特許文献2の技術は、短時間に、且つ極めて簡単な作業工程で製造することができるが、前述の特許文献1と同様の現象が生じてしまい、上記の問題点は解決されていない。
【0006】
そこで、本発明は、焼成された琺瑯層が濁りや彩度の低下を生ずることがなく琺瑯層底部の光沢が損なわれることがない貴金属装飾品の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、上記に鑑み提案されたもので、焼成された七宝琺瑯層下部の貴金属の色合いを出現できず光沢が失われた美的に劣るものとなってしまう原因が、貴金属焼結体の多孔質構造により、貴金属の表面が格段に大きいため、七宝琺瑯層に銀イオンや金イオン等の貴金属イオンが拡散することに起因することを見出し、加えて七宝琺瑯層は、貴金属箔との接触により、前述の貴金属イオンの拡散が生じ難いことを見出し、本件発明に至ったものである。なお、図6は、日立超高分解能電界放出形走査電子顕微鏡S−4800にて撮影した貴金属焼成体の表面に銀箔を焼き付けた表面(5000倍)を示し、図7は、同条件で貴金属焼成体の表面を示すものであるが、これらの比較より明らかなように、図7の貴金属焼成体の表面は凹凸が激しく、それに比べて図6の焼き付けた銀箔の表面は平滑度が高いため、前述の貴金属イオンの拡散を生じ難いものと考えられる。
本発明の第1の発明は、貴金属粉末を含有した粘土状組成物を用いて造形体を作成する造形体形成工程と、上記造形体を焼成して得られた焼成体の表面に貴金属箔を焼き付ける貴金属箔焼付工程と、焼き付けた上記貴金属箔に接して七宝琺瑯層を焼成する琺瑯層形成工程と、を含むことを特徴とする貴金属装飾品の製造方法に関するものである。
【0008】
本発明の第2の発明は、上記造形体形成工程において、外部に連通する空間部を有する造形体を形成し、上記琺瑯層形成工程において、焼き付けた上記貴金属箔に接して上記空間部に七宝琺瑯層を焼成することを特徴とする貴金属装飾品の製造方法をも提案する。
【0009】
本発明の第3の発明は、上記琺瑯層形成工程において、上記空間部の下部を不燃布で塞ぎ、塞いだ上部に七宝用釉薬を塗布して、上記貴金属箔に接して上記空間部に七宝琺瑯層を焼成することを特徴とする貴金属装飾品の製造方法をも提案する。
【0010】
本発明の第4の発明は、上記琺瑯層形成工程において、上記空間部の下部を貴金属箔で塞ぎ、塞いだ上部に七宝用釉薬を塗布して、上記貴金属箔に接して上記空間部に七宝琺瑯層を焼成することを特徴とする貴金属装飾品の製造方法をも提案する。
【0011】
本発明の第5の発明は、上記琺瑯層形成工程が、貴金属箔面に七宝用釉薬を積層塗布して七宝琺瑯層を焼成することを特徴とする貴金属装飾品の製造方法をも提案する。
【0012】
本発明の第6の発明は、上記貴金属箔焼き付け工程において、上記造形体を焼成して得られた焼成体の表面に予めデザインが表示された貴金属箔を焼き付けることを特徴とする貴金属装飾品の製造方法をも提案する。
【0013】
本発明の第7の発明は、貴金属粉末を含有した粘土状組成物を用いて造形体を作成する造形体形成工程と、上記造形体の表面に貴金属箔を張り付ける貴金属箔張付工程と、張り付けた上記貴金属箔に接して七宝用釉薬層を形成する釉薬層形成工程と、上記造形体形成工程と貴金属箔張付工程と釉薬層形成工程とを経た造形体を焼成する造形体焼成工程と、を含むことを特徴とする貴金属装飾品の製造方法をも提案する。
この発明は、前記第1の発明における二度の焼成を一度の焼成に代えたものであり、前記第1の発明を造形−焼成−釉薬塗布−焼成とすると、この第7の発明は造形−釉薬塗布−焼成となる。
【0014】
本発明の第8の発明は、上記造形体形成工程において、外部に連通する空間部を有する造形体を形成し、上記釉薬層形成工程において、張り付けた上記貴金属箔に接して上記空間部に七宝用釉薬層を形成することを特徴とする貴金属装飾品の製造方法をも提案する。
この発明は、前記第2の発明における二度の焼成を一度の焼成に代えたものであり、前記第2の発明を造形−焼成−釉薬塗布−焼成とすると、この第8の発明は造形−釉薬塗布−焼成となる。
【0015】
本発明の第9の発明は、上記釉薬層形成工程において、上記空間部の下部を不燃布で塞ぎ、塞いだ上部に七宝用釉薬を塗布して、上記貴金属箔に接して上記空間部に七宝用釉薬層を形成することを特徴とする貴金属装飾品の製造方法をも提案する。
この発明は、前記第3の発明における二度の焼成を一度の焼成に代えたものであり、前記第3の発明を造形−焼成−釉薬塗布−焼成とすると、この第9の発明は造形−釉薬塗布−焼成となる。
【0016】
本発明の第10の発明は、上記釉薬層形成工程において、上記空間部の下部を貴金属箔で塞ぎ、塞いだ上部に七宝用釉薬を塗布して、上記貴金属箔に接して上記空間部に七宝用釉薬層を形成することを特徴とする貴金属装飾品の製造方法をも提案する。
この発明は、前記第4の発明における二度の焼成を一度の焼成に代えたものであり、前記第4の発明を造形−焼成−釉薬塗布−焼成とすると、この第10の発明は造形−釉薬塗布−焼成となる。
【0017】
本発明の第11の発明は、上記釉薬層形成工程が、貴金属箔面に七宝用釉薬を積層塗布して七宝用釉薬層を形成することを特徴とする貴金属装飾品の製造方法をも提案する。
この発明は、前記第5の発明における二度の焼成を一度の焼成に代えたものであり、前記第5の発明を造形−焼成−釉薬塗布−焼成とすると、この第11の発明は造形−釉薬塗布−焼成となる。
【0018】
本発明の第12の発明は、上記貴金属箔張付工程において、上記造形体の表面に予めデザインが表示された貴金属箔を張り付けることを特徴とする貴金属装飾品の製造方法をも提案する。
この発明は、前記第6の発明における二度の焼成を一度の焼成に代えたものであり、前記第6の発明を造形−焼成−釉薬塗布−焼成とすると、この第12の発明は造形−釉薬塗布−焼成となる。
【0019】
本発明の第13の発明は、前記第1〜12の発明の何れか1つにより得られることを特徴とする貴金属装飾品に関するものである。
【発明の効果】
【0020】
本発明の第1の発明は、貴金属粉末を含有した粘土状組成物を用いて造形体を作成する造形体を作成し、この造形体を焼成して得られた焼成体の表面に貴金属箔を焼き付け、焼き付けた貴金属箔に接して七宝琺瑯層を焼成したものであって、七宝琺瑯層は、貴金属箔との接触により、前述の貴金属イオンの拡散が生じ難いので、濁りや彩度の低下を生ずることがなく、琺瑯層底部の光沢が損なわれることがない。そのため、この方法で製造される貴金属装飾品は、七宝琺瑯層を通して貴金属箔の色合いを出現させることができる。
【0021】
本発明の第2の発明は、外部に連通する空間部を有する造形体を形成し、該空間部に七宝琺瑯層を焼成するものであり、貴金属焼成体の加工し易さと共に、この貴金属焼成体に焼き付けた貴金属泊と七宝琺瑯層とが組み合わされた例えばステンドグラス風の視覚的に興趣に富み、従来にない高い装飾性を備える貴金属装飾品を得ることができる。
【0022】
本発明の第3の発明は、七宝琺瑯層の焼成以前には、空間部の底部に不燃布が位置しているものであって、不燃布は取り除かれるので、例えば格子状又は網状等の透かし模様の装飾品を簡単に作製することができる。例えばステンドグラス風の装飾品を作製する場合には、枠部分については、貴金属粉末を含有する粘土状組成物にて作成して貴金属箔を焼き付ければよく、ガラス部分については、七宝琺瑯層にて作成すればよく、総じて極めて容易に製作することができる。
【0023】
本発明の第4の発明は、七宝琺瑯層の焼成以前には、空間部の底部に貴金属箔が位置しているものであって、例えば格子状又は網状部分に加えて底部にも貴金属箔が焼き付けられた貴金属装飾品が得られる。前記第3の発明における空間部の下部を貴金属箔で形成したので、透かし模様には適用できないが、七宝琺瑯層が貴金属箔を底面とする凹状の空間部に形成されるので、七宝琺瑯層の側部のみを支持される第3の発明に比べて七宝琺瑯層がより安定に保持される。
また、この第4の発明では、七宝琺瑯層を通して貴金属箔の色合いを出現させることができる。したがって、この場合、例えば枠部分を貴金属粉末を含有する粘土状組成物にて作成して貴金属箔を焼き付け、ガラス部分を七宝琺瑯層にて作成すれば、鏡状の装飾品を極めて容易に製作できる。
【0024】
本発明の第5の発明は、貴金属箔面に七宝用溶融を積層塗布して七宝琺瑯層を焼成するものであって、七宝琺瑯層は、貴金属箔との接触により、前述の貴金属イオンの拡散が生じ難いので、濁りや彩度の低下を生ずることがなく、琺瑯層底部の光沢が損なわれることがない。そのため、この方法で製造される貴金属装飾品は、七宝琺瑯層を通して貴金属箔の色合いを出現させることができると共に、高い装飾性の高いものが得られる。
【0025】
本発明の第6の発明は、予めデザインが表示された貴金属箔を焼き付けるものであって、この方法で製造される貴金属装飾体は、表面の七宝琺瑯層がプリント貴金属箔上に配されて貴金属箔上のデザインがより鮮やかに美麗に見えるものとなる。
【0026】
また、本発明の第7〜12の発明は、前記第1〜6の発明における二度の焼成を一度の焼成に代えたので、製造の手間、コストを低減することができ、前記第1〜6の発明と同様の貴金属装飾品を得ることできる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
本発明に用いる粘土状組成物は、貴金属粉末を含有するものであり、詳しくは貴金属粉末と有機系バインダとを混練してなるものである。
【0028】
前記貴金属粉末としては、Au,Ag,Pt,Pd,Rh,Ru,Ir,Os等の純貴金属粉、或いはこれらの元素の一種以上を主成分とする貴金属合金粉であって、特に限定するものではないが、平均粒径20μm以下の粒子で、最大で60.0μm程度、最小で0.3μm程度の粉末が好ましい。
【0029】
前記有機系バインダとしては、特に限定するものではないが、少なくとも水溶性セルロース系樹脂、ブリティシュガム、キサンタンガム 、デキストリン、デキストラン、プルラン、アルギン酸ナトリウム、ポリエリレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコール、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸エステル、水溶性アクリル樹脂、ウレタン樹脂、熱可塑性樹脂や、油性バインダから選択される一種以上を使用することが好ましい。
前記有機系バインダのうち、水溶性セルロース系樹脂及びブリティッシュガムは、可塑性を付与すると共に密着性を向上する作用を果たす。ポリエチレンオキサイドは、低濃度で高い粘性を与え、液状での接着性を向上する作用を果たす。グリセリンは、適度な保水性を与える。アルギン酸ナトリウムは、グリセリンと同様に適度な保水性を与えるが、密着向上作用にも寄与する。ポリアクリル酸エステル及びポリアクリル酸は、粘着性をより強固にする作用を果たす。前記油性バインダは、アクリル系樹脂などの高分子有機系結合材料が好ましく使用される。
有機系バインダとして、特に望ましくは、水を除いた固形分表示でデンプン0.02〜3.0wt%と水溶性セルロース系樹脂0.02〜3.0wt%を用いる。このうち水溶性セルロース系樹脂については、前述のように可塑性の付与、密着性を向上する作用を果たすが、デンプンは、銀粉末組成物を乾燥した時の乾燥強度を増大させる。しかし、有機系バインダとしてデンプンのみを用いると、造形時に生地割れが発生し易くなる。そこで水溶性セルロース系樹脂を併用することにより、これらの問題を解消できる。デンプンは、前記の通り粘土組成物中の水を除いた固形分表示で0.02〜3.0wt%を含有するのであるが、0.02wt%より少ないと、乾燥時の強度不足をまねき易くなる。また、3wt%を越えると、造形時、生地割れが発生し易くなる。また、収縮率も増大する。一方、水溶性セルロース系樹脂も前記の通り、水を除いた固形分表示で0.02〜3.0wt%を含有するのであり、0.02wt%より少ないと、可塑性を付与する効果が充分に発揮されない。3wt%を越えると、収縮率が増大する。このような水溶性セルロース系樹脂としては、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース等が用いられ、水に溶解して用いる。
上記デンプンや水溶性セルロース系樹脂から構成される有機系バインダの量としては、デンプンと水溶性セルロース系樹脂の合計量が0.1〜4wt%の範囲内であることが望ましい。有機系バインダの量が0.1より少ないと、形状保持が難しい。また、造形、乾燥後の強度が弱くなるといった不都合がある。有機系バインダの量が4wt%を越えると、収縮立が大きくなり、ひび割れが生じやすくなる。したがって、有機系バインダの量は0.1〜4wt%が適当である。
水は必要量加えるものとし、少なすぎると硬くなって造形難く、多すぎると形状が保てなくなる。この銀粉含有組成物は、水の含有量により、粘土状でもペースト状でもスラリー状にも調製できる。
焼結促進剤としてBi、Se、Sb、In、Sn、Zn粉末又はそれらの合金粉末を加えても良い。
さらに、密着性向上剤として炭酸鉛、炭酸リチウム、酸化亜鉛、リン酸、炭酸ナトリウム、酸化バナジウム、珪酸ナトリウム、リン酸塩等から選ばれる金属化合物粉末又はガラス粉末を加えても良い。
また、可塑性を改善する目的で、フェニルプロパンを骨格とする構成単位体が縮合してなる網状高分子、グリセリン、ジグリセリン、イソプレングリコール、1・3ブチレングリコール、流動パラフィン、アルコール類、油脂、フタル酸、フタル酸−n−ジオクチル、フタル酸−n−ジブチル、ポリビニルアルコールを加え、必要に応じて界面活性剤、表面活性剤、粘着防止剤を加えても良い。
【0030】
粘土状組成物における前記の各成分の添加割合は、貴金属粉末75〜99wt%と、有機系バインダ0.1〜4wt%と残部水を含有する組成が好適である。尚、上記の範囲内において貴金属粉末の割合が高い場合には、粘土状の挙動を有するが、貴金属粉末の割合が低い場合には、粘度が低くなり、スラリー状或いはペースト状の挙動を有するが、本発明では共に“粘土状”と呼称する。
【0031】
前記好適な組成では、貴金属粉末は75〜99wt%であるが、少なすぎると、収縮が大きくなり、焼結にも支障を生じ、多すぎると、その分、有機系バインダ及び水の割合が多くなって、造形に支障を生ずる。
【0032】
前記七宝用釉薬は、珪石(SiO2),鉛丹(Pb34),硝石(K2O)を主成分とし、Al23,B23,Na2O,ZnO,P25,P23,Sb23,Sb25,As25,V25,CaO,MgO,PbO,TiO2等のガラス原料物質を、単独で、或いは2種以上混合して用いることができる。また、金、クロム酸鉛、酸化鉄、酸化マンガン、酸化コバルト、酸化銅、酸化クロム、酸化アンチモン、酸化イリジウム、その他の金属酸化物等の着色顔料を添加することも可能である。中でも貴金属粉末の融点より軟化点が低い釉薬を用いることが望ましい。これらの釉薬の多くは約800℃で融解し、金属面に密着して発色する。発色の際のにごりを防ぐためには、釉薬の調製前に、釉薬を水洗いする必要がある。釉薬には、焼成後に透明、半透明、不透明となるものがあり、透明釉薬は「白スキ」「桃スキ」など末尾に「スキ(透)」の文字が付けられて市販されている。市販されている七宝用釉薬のうち、粗粒、中粒とは、50〜80メッシュのものを意味し、微粒とは80〜120メッシュのものを意味する。また、釉薬と同一成分である七宝用フリットはそれら以上の粒径のものを意味する。
【0033】
本発明にて用いる貴金属箔は、金箔、銀箔、プラチナ箔などがあり、薄膜状に薄く延ばされたものであり市販されている。
【0034】
前記第1の発明及び第7の発明は、貴金属粉末を含有した粘土状組成物の焼成体又は焼成以前の造形体の表面に貴金属箔、及び七宝琺瑯層を焼成するものであり、七宝琺瑯層は、貴金属箔との接触により、前述の貴金属イオンの拡散が生じ難いので、濁りや彩度の低下を生ずることがなく、琺瑯層底部の光沢が損なわれることがない。
【0035】
前記第2の発明及び第8の発明は、外部に連通する空間部を有する造形体を形成し、焼成体又は焼成以前の造形体の表面に貴金属箔を設け、該空間部に七宝琺瑯層を焼成するものであり、貴金属焼成体の加工し易さと共に、この貴金属焼成体に設けた貴金属泊と空間部に配した七宝琺瑯層とが組み合わされたステンドグラス風の視覚的に興趣に富み、従来にない高い装飾性を備える貴金属装飾品を得ることができる。
【0036】
前記第3の発明及び第9の発明は、外部に連通する空間部の底部に不燃布が位置する態様であるから、空間部に極めて簡単に七宝琺瑯層を配することができ、不燃布は取り除かれるので、ステンドグラス風の貴金属装飾品が簡単に得られる。例えば格子状又は網状等の透かし模様に形成することができ、高い装飾性のある貴金属装飾品が得られる。
【0037】
前記第4の発明及び第10の発明は、外部に連通する空間部の底部に貴金属箔が位置する態様であるから、貴金属箔を底面とする凹状の空間部に形成されるので、七宝琺瑯層の側部のみを支持される第3及び第9の発明に比べて七宝琺瑯層がより安定に保持される。また、この第4の発明及び第10の発明では、七宝琺瑯層を通して貴金属箔の色合いを出現させることができる。したがって、この場合、例えば枠部分を貴金属粉末を含有する粘土状組成物にて作成して貴金属箔を設けて、ガラス部分を七宝琺瑯層にて作成すれば、鏡状の装飾品を極めて容易に製作できる。
【0038】
前記第5の発明及び第11の発明は、貴金属箔面に七宝用釉薬を積層塗布して七宝琺瑯層を焼成するものであって、貴金属箔面が七宝琺瑯層(表面側)と貴金属焼結体(裏面側)に挟まれた状態となる貴金属装飾品が得られ、前述の貴金属イオンの拡散が生じ難いので、濁りや彩度の低下を生ずることがなく、琺瑯層底部の光沢が損なわれることがない。そのため、この方法で製造される貴金属装飾品は、七宝琺瑯層を通して貴金属箔の色合いを出現させることができると共に、高い装飾性の高いものが得られる。
【0039】
前記第6の発明及び第12の発明で用いる予めデザインが表示された貴金属箔は、前記貴金属箔の表面にカーボン、シルクスクリーン等にてデザインがプリントされているものである。
【0040】
そして、前記第1〜7の発明のように、先に粘土状組成物の焼成や貴金属箔の焼き付けを行った後に表面に七宝琺瑯層を焼成するようにしてもよいし、前記第8〜12の発明のように表面に七宝用釉薬層を形成する以前には、加熱工程を行わないようにし、粘土状組成物の焼成や貴金属箔の焼き付けを七宝琺瑯層の焼成と同時に行うようにしてもよい。後者の方法は、加熱工程が一度でよいため、簡易であるし、エネルギーコストも少なく抑えることができる。
【0041】
七宝用釉薬の取り扱いに際しては、公知の七宝技術、七宝用加工材料などを採用すればよく、例えば製品を焼成するに際しては、クラと呼ばれる支え台、金網を炉床板として用いてもよいし、七宝用釉薬を盛り付ける際には、筆やホセと呼ばれる竹べら等を用いて行うようにしてもよい。
【実施例】
【0042】
[銀粉末]
平均粒径2.5μmの銀粉末50重量%、平均粒径20μmの銀粉末50重量%からなる銀混合粉末を用いた。
[有機系バインダと水との混合物]
表1に、使用した二種の有機系バインダと水との混合物の配合組成を示した。
【表1】


【0043】
[銀粘土造形用組成物]
前記銀粉末92重量%と前記有機系バインダと水との混合物A8重量%とを加えて十分に混練し、銀粘土造形用組成物とした。この組成物は、手やヘラにて所望のデザインに造形する。
[銀ペーストシリンジ射出用組成物]
前記銀粉末85重量%と前記有機系バインダと水との混合物B15重量%とを加えて十分に混練し、銀ペーストシリンジ射出用組成物とした。この組成物は、シリンジにて所望のデザインに押し出し射出する。
【0044】
[七宝用釉薬]
ピュアホワイト(半透明白)
スカイブルー
バイオレット
[七宝フリット]
数mmランダム粒径
[貴金属箔]
銀箔…厚み7〜10μm程度
焼き付け用金箔…厚み10μm程度
焼き付け用プリント銀箔…厚み10μm程度
【0045】
〔実施例1〕
図1(h)に示す貴金属装飾品8Gは、第1〜3の発明及び第7〜9の発明の一実施例を示すものであり、この実施例1は第1の発明の一実施例である。
まず図1(a),(b)に示すように、図示しない不燃布上に、前記銀ペーストシリンジ射出用組成物をシリンジを用いて図示するような網状造形体31中に透かし模様(空間部32)を造形して乾燥する。続いて図1(c),(d)に示すように、網状造形体31を2〜3層重ね、透かし模様を造形して乾燥し、電気炉にて800℃で10分焼成した。焼成後、バレル又はステンレスブラシ、磨きヘラで仕上げた。
続いて図1(e),(f)に示すように、焼結体の上方、下方からそれぞれ銀箔34を張り付け、電気炉にて800℃で10分焼き付け、図1(g)に示すように、焼結体の表面以外の銀箔34を切除した。
そして、耐火ボードの上に不燃布を敷き、その上に焼結体を置き、空間部32に七宝用釉薬を塗布(充填)して電気炉にて800℃前後で七宝琺瑯層33を焼成した。なお、不燃布は、七宝琺瑯層33の焼成の後に取り除いた。それを数回繰り返して綺麗に空間部32に七宝琺瑯層33が焼成したら完成とした。全ての空間部32に七宝琺瑯層を焼成するのではなく、幾つかの空間部32はそのままデザインとして残すものとした。
得られた貴金属装飾品8Gは、数種類の色の七宝琺瑯層33が組み込まれ、それぞれの七宝琺瑯層33の側方を、銀焼結体の表面に銀箔が焼き付けられたものが囲んだデザインの銀装飾品であり、それぞれの七宝琺瑯層33は、濁りや彩度の低下を生ずることがなく、その釉薬の色見本とおりの透明度や色彩を有するものであった。
【0046】
〔実施例2〕
この実施例2は第7〜9の発明の一実施例である。
前記銀ペーストシリンジ射出用組成物をシリンジを用いて不燃布上に網状造形体31中に透かし模様(空間部32)を造形して乾燥した後、前記焼成工程を行わずに、網状造形体31の上方、下方からそれぞれ銀箔34を張り付け、前記焼き付け工程を行わずに、造形体の表面以外の銀箔34を切除した。次に、空間部32に七宝用釉薬を塗布(充填)し、電気炉にて800℃で加熱し、網状造形体31の焼成、銀箔34の焼き付け、七宝琺瑯層33の焼成を同時に行うようにしても前記実施例1と同様に同様に銀装飾品8Gが得られた。
この方法は、前記の実施例1の方法に比べて焼成のための加熱工程が一度でよいため、簡易であるし、エネルギーコストも少なく抑えることができた。
【0047】
〔実施例3〕
図2(d)に示す貴金属装飾品8Hは、第4の発明及び第10の発明の一実施例を示すものであり、この実施例3は第4の発明の一実施例である。
まず図2(a),(b)に示すように、図示しない耐火ボードの上に10μm厚の銀箔41を敷き、前記銀ペーストシリンジ射出用組成物をシリンジを用いて図示するような四角枠状の空間部を有する造形体42を造形して乾燥し、電気炉にて800℃で10分焼成した。
次に、図2(c)に示すように、造形体42の上方から銀箔44を張り付け、電気炉にて800℃で10分焼き付けた。
そして、図2(d)に示すように、造形体42の空間部に七宝用釉薬を塗布して電気炉にて800℃前後で焼き付け、それを数回繰り返して綺麗に空間部に七宝琺瑯層43が焼成したら銀枠部分をステンレスブラシ、磨きヘラで仕上げた。
得られた貴金属装飾品8Hは、略四角状の枠部42が銀の焼結体の表面に銀箔41が焼き付けられ、さらに底部も銀箔41で形成され、七宝琺瑯層43は、濁りや彩度の低下を生ずることがなく、七宝琺瑯層43を通して(透かして)銀箔41の表面の光沢が鮮やかに見える銀装飾品であった。
【0048】
〔実施例4〕
この実施例4は第10の発明の一実施例である。
前記銀箔41上に、前記銀ペーストシリンジ射出用組成物をシリンジを用いて枠状の空間部を有する造形体42を造形して乾燥した後、焼成工程を行わずに、造形体の上方から銀箔を張り付け、前記焼き付け工程を行わなかった。次に、空間部に七宝用釉薬を塗布し、電気炉にて800℃で加熱し、造形体42の焼成、銀箔44の焼き付け、七宝琺瑯層43の焼成を同時に行うようにしても前記実施例3と同様に銀装飾品8Hが得られた。
この方法は、前記の方法に比べて加熱工程が一度でよいため、簡易であるし、エネルギーコストも少なく抑えることができた。
【0049】
〔実施例5〕
図3(e)に示す貴金属装飾品8Iは、第5の発明及び第11の発明の一実施例を示すものであり、この実施例5は第5の発明の一実施例である。
まず図3(b)に示すように、前記銀粘土造形用組成物を板状造形体50を造形し、その表面に、前記銀ペーストシリンジ射出用組成物を用いて図3(a)、(c)に示すような碁盤目枠状の空間部を有する造形体51を成形し、乾燥し、電気炉にて800℃で10分焼成した後、図3(d)に示すように、その表面に焼き付け用金箔52を張り付けて800℃で焼き付けた。そして、図3(e)に示すように、碁盤目枠状の空間部に数種類の七宝用釉薬53を施釉して電気炉にて800℃前後で焼き付け、それを数回繰りした。一部の空間部には、七宝用釉薬を積層塗布して七宝琺瑯層54を焼成した。
得られた貴金属装飾品8Iは、数種類の色の七宝琺瑯層53(54)がパレット状に埋め込まれ、それぞれの七宝琺瑯層53は、濁りや彩度の低下を生ずることがないため、この七宝琺瑯層53(54)を通して(透かして)金箔52が鮮やかに見えるデザインの銀装飾品であった。
【0050】
〔実施例6〕
この実施例6は第11の発明の一実施例である。
前記板状造形体50及び碁盤目枠状の空間部を有する造形体51の焼成、焼き付け用金箔52の焼き付けを行わずに、碁盤目枠状の内側の凹部に七宝用釉薬53を塗布し、板状造形体50及び碁盤目枠状の空間部を有する造形体51の焼成、焼き付け用金箔52の焼き付け、並びに七宝琺瑯層53の焼成を同時に行うようにしても前記実施例5と同様に銀装飾品8Iが得られた。
この方法は、前記の方法に比べて加熱工程が一度でよいため、簡易であるし、エネルギーコストも少なく抑えることができた。
【0051】
〔実施例7〕
図4(a)に示す貴金属装飾品8Jは、第6の発明及び第12の発明の一実施例を示すものであり、この実施例7は第6の発明の一実施例である。
まず図4(b)に示すように、前記銀粘土造形用組成物を用いて板状造形体61を造形し、電気炉にて800℃で10分焼成した。その表面に、焼き付け用プリント銀箔62を張り付け、電気炉にて750℃にて焼き付けた。その表面に七宝用釉薬を塗布して800℃前後で七宝琺瑯層63を焼成した。
得られた貴金属装飾品8Jは、七宝琺瑯層63が濁りや彩度の低下を生ずることがないため、七宝琺瑯層63を通して(透かして)プリント銀箔62のデザインが見える銀七宝複合装飾品であった。
【0052】
〔実施例8〕
この実施例8は第12の発明の一実施例である。
前記板状造形体61の焼成、焼き付け用プリント銀箔62の焼き付けを行わずに、前記銀箔62上に、七宝用釉薬を塗布し、造形体61の焼成、焼き付け用プリント銀箔62の焼き付け、並びに七宝琺瑯層の焼成を同時に行うようにしても前記実施例7と同様に銀装飾品8Jが得られた。
この方法は、前記の方法に比べて加熱工程が一度でよいため、簡易であるし、エネルギーコストも少なく抑えることができた。
【0053】
〔実施例9〕
図5は、貴金属箔を複数回焼き付ける製造を示す一実施例である。
まず図5(a)に示すように、前記銀粘土造形用組成物を用いて凹状の空間部を有する枠状造形体11を造形し、電気炉にて800℃で10分焼成した。その表面に、図5(b)に示すように、銀箔12を張り付け、電気炉にて8000℃にて焼き付けた。その表面に、図5(c)に示すように、前記銀ペーストシリンジ射出用組成物を用いてデザイン状の造形体13を造形し、乾燥し、電気炉にて800℃で10分焼成した後、図5(d)に示すように、その表面に焼き付け用金箔14を張り付けて800℃で焼き付けた。その表面に七宝用釉薬を塗布して800℃前後で七宝琺瑯層15を焼成した。
得られた貴金属装飾品8Aは、七宝琺瑯層15が濁りや彩度の低下を生ずることがないため、七宝琺瑯層15を通して(透かして)銀箔12上のデザイン形状が金箔14で形成されたものが鮮やかに見える銀装飾品であった。
また、前記造形体11の焼成、銀箔12の焼き付け、造形体13の焼成、金箔14の焼き付け、並びに七宝琺瑯層15の焼成を同時に行うようにしても同様に銀装飾品8Aが得られた。
【図面の簡単な説明】
【0054】
【図1】(a)第1〜3の発明及び第7〜9の発明における焼成体(造形体)を示す斜視図、(b)その要部の拡大断面図、(c)透かし模様状の空間部を示す斜視図、(d)その要部の拡大断面図、(e)焼結体(造形体)の表面に銀箔を上方から焼き付けた(張り付けた)状態を示す拡大断面図、(f)銀箔を下方から焼き付けた(張り付けた)状態を示す拡大断面図、(g)焼結体(造形体)の表面以外の銀箔を切除した状態を示す拡大断面図、(h)得られた貴金属装飾品を示す斜視図、(i)その要部の拡大断面図である。
【図2】(a)第4の発明及び第10の発明における一実施例を示すものであって、銀箔の上に枠状の空間部を有する造形体を造形した状態を示す斜視図、(b)その拡大断面図、(c)造形体に銀箔を焼き付けた(張り付けた)状態を示す拡大断面図、(d)空間部に七宝琺瑯層を焼成した状態を示す拡大断面図である。
【図3】(a)第5の発明及び第11の発明における一実施例を示すものであって、碁盤目枠状の空間部を有する焼成体(造形体)を示す斜視図、(b)その土台を示す拡大断面図、(c)焼成体(造形体)の拡大断面図、(d)その表面に金箔を焼き付けた(張り付けた)状態を示す拡大断面図、(e)空間部の一部に単層状の七宝琺瑯層を、一部に積層状に七宝琺瑯層を焼成した状態を示す拡大断面図である。
【図4】(a)第6の発明及び第12の発明第7の発明の一実施例を示すものであって、得られた銀装飾品を示す斜視図、(b)土台状の焼成体(造形体)を示す断面図、(c)焼成体(造形体)の表面にプリント銀箔を焼き付けた(張り付けた)状態を示す断面図、(d)プリント銀箔の表面に七宝琺瑯層を焼成した状態を示す断面図である。
【図5】(a)凹状の空間部を有する焼成体(造形体)を示す断面図、(b)空間部内に銀箔を焼き付けた(張り付けた)状態を示す断面図、(c)銀箔上にデザイン状の焼成体(造形体)を形成した状態を示す断面図、(d)その表面に金箔を焼き付けた(張り付けた)状態を示す断面図、(e)金箔の表面に七宝琺瑯層を焼成した状態を示す断面図、(f)その斜視図である。
【図6】超高分解能電界放出形走査電子顕微鏡にて撮影した焼成体の表面に銀箔を焼き付けた表面を示す写真(5000倍)である。
【図7】超高分解能電界放出形走査電子顕微鏡にて撮影した焼成体の表面を示す写真(5000倍)である。
【符号の説明】
【0055】
8A、8G〜8J 貴金属装飾品
31 造形体(焼成体)
32 空間部
33 七宝琺瑯層
34 銀箔
【出願人】 【識別番号】592258133
【氏名又は名称】相田化学工業株式会社
【出願日】 平成19年11月9日(2007.11.9)
【代理人】 【識別番号】100082669
【弁理士】
【氏名又は名称】福田 賢三

【識別番号】100095337
【弁理士】
【氏名又は名称】福田 伸一

【識別番号】100061642
【弁理士】
【氏名又は名称】福田 武通


【公開番号】 特開2008−137381(P2008−137381A)
【公開日】 平成20年6月19日(2008.6.19)
【出願番号】 特願2007−292253(P2007−292253)