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【発明の名称】 電気鉛筆削り機
【発明者】 【氏名】浦 登志一

【要約】 【課題】削りすぎ防止機構部品の高精度要求の低減を図ることにより、安価な構成の電気鉛筆削りを提供することを目的とする。

【解決手段】円柱表面に螺旋状の切削刃を有すると共に自身の回転軸を両端に配設したカッターと、前記両端の回転軸を保持する軸受け部を有し、かつ少なくとも一方の軸受け部の外形に段部を有するカッター軸受けと、鉛筆挿入孔を有し前記カッター軸受けを保持するカッターホルダーと、前記カッター軸受けを鉛筆挿入方向とは逆方向に付勢するばねとから成り、切削されている鉛筆の芯先で前記カッター軸受けを前記ばねの付勢方向の反対方向に押圧する構成を有している。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
円柱表面に螺旋状の切削刃を有すると共に自身の回転軸を両端に配設したカッターと、
前記両端の回転軸を保持する軸受け部を有し、かつ少なくとも一方の軸受け部の外形に段部を有するカッター軸受けと、
鉛筆挿入孔を有し前記カッター軸受けを保持するカッターホルダーと、
前記カッター軸受けを鉛筆挿入方向とは逆方向に付勢するばねとから成り、
切削されている鉛筆の芯先で前記カッター軸受けを前記ばねの付勢方向の反対方向に押圧する構成を有することを特徴とする電気鉛筆削り機。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、鉛筆が削られて所定の芯先太さになったとき、カッターを鉛筆の切削面より離し、自動的に削りすぎを防止する構成の電気鉛筆削り機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
図5は従来の電動鉛筆削りの切削機構部の断面図である。12は鉛筆の挿入口13を持つカッターホルダー、シリンダー状のカッター17はカッターホルダー12にカッターシャフト14によって枢支され、挿入孔13に挿入された鉛筆を切削するためのものである。
【0003】
カッター17を鉛筆の切削面Bより離反させる機構とその動作を以下に説明する。削られていく鉛筆の芯先Aは図示右方向(後方)に進むことによりカッターホルダー17のガイド溝19に嵌合された芯先当板18を後方にスライドさせる。この芯先当板18に一端を係合され回動自在な反動レバー20は、このスライドにより支点21を中心に反時計方向に回動し、反動レバー20の他端に後端が当接したところのカッターシャフト14を前方にスライドさせる。そしてこのカッターシャフト14が前方に所要量のスライドをしたとき、カッターシャフト14の前端部に形成した溝部22が溝部22の幅より小さい軸受部15の位置に対応する。
【0004】
前記カッターホルダー12は鉛筆を中心に回転していることから、カッター17およびカッターシャフト14には遠心力が作用しており、したがってカッターシャフト14は溝部22の深さの分だけ外方に移動し、すなわち、カッターシャフト14は後端を支点としてある角度だけ鉛筆の切削面Bより離れる方向に移動し、これに枢支されたところのカッター17が前記切削面Bより離れて切削をしなくなるものである(特許文献1参照)。
【特許文献1】特開昭60−18395号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、前記従来の構成では、鉛筆の芯先が所定の芯先太さになったところでカッターを切削面より離すために、各部品には高精度が要求されてきた。特に、図5の芯先当板18の芯先当接部分と反動レバーとの結合部のa寸法、支点21の高さb寸法および位置c寸法、カッターシャフト溝部の位置d寸法、軸受部15の位置e寸法、カッターシャフト先端fの形状等の寸法には高精度を必要とされていた。例えば、どれかの部品の精度が悪いと鉛筆の芯先が所定太さのなる前にカッターが切削面から離れてしまい、また、芯先が所定太さになった後にもカッターシャフトの溝部が軸受部に位置しない場合はいつまでもカッターが切削面から離れなくなり削りすぎ防止が作用しない。
【0006】
また、カッター外径と芯先当板との位置関係においても、当接すればカッターがスムーズに回転しなくなり、隙間が大きいと鉛筆の芯先がその隙間に入ってしまい芯先当板がスライドしなくなる。
【0007】
このように、各部品の寸法に高精度が要求され管理項目が多くなるため、必然的に高価な部品にならざるをえないという問題点を有していた。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記従来の課題を解決するために、本発明の鉛筆削りは、円柱表面に螺旋状の切削刃を有すると共に自身の回転軸を両端に配設したカッターと、前記両端の回転軸を保持する軸
受け部を有し、かつ少なくとも一方の軸受け部の外形に段部を有するカッター軸受けと、鉛筆挿入孔を有し前記カッター軸受けを保持するカッターホルダーと、前記カッター軸受けを鉛筆挿入方向とは逆方向に付勢するばねとから成り、切削されている鉛筆の先端と前記カッター軸受けが接触する構成を有するものである。
【0009】
上記構成により、高精度を要求される部品点数が減少し、しいては安価な構成を可能にするものである。
【発明の効果】
【0010】
以上のように本発明は、削りすぎ防止機構部品の高精度要求の低減を図ることにより、安価な構成が可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下本発明を実施するための最良の形態について、図面を参照しながら説明する。
【0012】
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1における電気鉛筆削り機の構成断面図であり、図2はその切削機構部の側面図、図3、4はその断面図である。図中1は円柱表面に螺旋状の切削刃を有し一端にピニオン1aを配設したカッター、カッターシャフト2はカッター1に固着され、カッター軸受け3はカッターシャフト2の両端を回動自在に保持するU溝を有している。そのカッター軸受け3はカッターシャフトを保持する二つのU溝の一方の外形に段部3aを有する。カッターホルダー4はカッター軸受け3をスライド可能に保持するU溝4aと鉛筆挿入孔4bを有する。ここで、図3に示すように、カッター1およびカッター軸受け3はともにカッターホルダーのU溝4aにはめ込まれた後にカッタークリップ5がカッターホルダー4の両U溝4aに取り付けられる。ばね6はカッター軸受け3を鉛筆7の挿入方向とは逆方向に付勢しており、インターナルギヤ8はカッター1のピニオン1aと噛み合っている。
【0013】
以上のように構成された電気鉛筆削りにおいて、その動作を説明する。カッターホルダー4の鉛筆挿入孔4bに鉛筆7が挿入されると同時に、始動スイッチ(図示せず)が作動し、モータ(図示せず)が回転する。その回転はカッターホルダー4に伝達されカッターホルダー4が回転すると同時にカッター1のピニオン1aはインターナルギヤ8とかみ合っているのでカッター1も自転し鉛筆の切削動作が開始される。鉛筆7はカッター1により切削されると同時にその芯先はカッター軸受け3の芯先当て部3bを押圧する。そのことによりカッター軸受け3はばね6の付勢力に反して図中左方向に移動されることとなる。ここで、鉛筆7の芯先が所定太さとなった時(図4)に、カッター軸受け3の段部3aがカッターホルダー4のU溝4aの端部に位置され、カッター1が鉛筆の切削面から離れる。
【0014】
ここで、カッター1が鉛筆の切削面から離れる位置を考えると、カッター軸受け3の芯先当て部3bから段部3aの寸法gとカッターホルダー4のU溝の端面位置h寸法のみが大きく影響していることがわかる。つまり、この寸法g、hを高精度に管理しさえすれば、安定した芯先太さが得られることになる。
【0015】
また、カッター1の外径とカッター軸受け3の芯先当て部3bの位置関係においても、カッター軸受け3でカッターシャフト2の両端を保持しているため、従来例のように芯先当板18がカッターホルダー12に配設されている構成に比べて相対位置の高精度化が容易であり、芯先当て部がカッター1の外径に当接しカッター1の回転に支障をきたしたり、必要以上の隙間が発生し鉛筆の芯先が隙間に入ってしまうということはない。
【産業上の利用可能性】
【0016】
本発明にかかる削りすぎを防止する構成は、機構部品の高精度要求の低減を図ることにより、安価な構成が可能であるので、電動鉛筆削り機として有用である。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の実施の形態1における電気鉛筆削り機の構成断面図
【図2】同実施の形態1における電気鉛筆削り機の切削機構部の側面図
【図3】同実施の形態1における電気鉛筆削り機の切削機構部の断面図
【図4】同実施の形態1における電気鉛筆削り機の切削機構部の要部断面図
【図5】従来の電動鉛筆削りの切削機構部の断面図
【符号の説明】
【0018】
1 カッター
2 カッターシャフト
3 カッター軸受け
4 カッターホルダー
6 ばね
【出願人】 【識別番号】000005821
【氏名又は名称】松下電器産業株式会社
【出願日】 平成18年10月26日(2006.10.26)
【代理人】 【識別番号】100097445
【弁理士】
【氏名又は名称】岩橋 文雄

【識別番号】100109667
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 浩樹

【識別番号】100109151
【弁理士】
【氏名又は名称】永野 大介


【公開番号】 特開2008−105293(P2008−105293A)
【公開日】 平成20年5月8日(2008.5.8)
【出願番号】 特願2006−290940(P2006−290940)