トップ :: B 処理操作 運輸 :: B43 筆記用または製図用の器具;机上付属具

【発明の名称】 水準機能付定規
【発明者】 【氏名】新名主 健一

【要約】 【課題】比較的に簡単な構成でありがら、水平線や垂直線等の直線を簡易且つ正確に引くことができる水準機能付定規を提供する。

【構成】長尺板状部材でなる定規本体11を作業面1上に添接し、定規本体11に沿って線引きする。定規本体11の所定部位に水準器ユニット14を搭載し、定規本体11を少なくとも水平方向及び垂直方向に角度出し可能にする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
長尺板状部材でなる定規本体を作業面上に添接し、該定規本体に沿って線引きし得るようにした定規であって、
前記定規本体の所定部位に水準器ユニットを搭載し、前記定規本体を少なくとも水平方向及び垂直方向に角度出し可能にしたことを特徴とする水準機能付定規。
【請求項2】
前記水準器ユニットは相互に直交する一対の水準器を含み、一方の水準器が前記定規本体の長手方向に沿って配設されることを特徴とする請求項1に記載の水準機能付定規。
【請求項3】
前記水準器ユニットは液体が封入された盤状水準器を含み、前記液体の液面を指標として前記定規本体の傾斜角度を表示可能にしたことを特徴とする請求項1に記載の水準機能付定規。
【請求項4】
前記定規本体の所定部位に、その一部が前記定規本体から張り出すように配置された取手を備えたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の水準機能付定規。
【請求項5】
前記定規本体は、可撓性を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の水準機能付定規。
【請求項6】
前記定規本体は、伸縮可能であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の水準機能付定規。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば教育現場等において黒板やホワイトボード等に特に水平及び垂直な線を引くのに好適な水準機能付定規に関するものである。
【背景技術】
【0002】
小学校あるいは中学校を始めとする教育現場等ではチョークやマーカー等を用いて、黒板やホワイトボード等に直線、曲線等の各種の線を引きながら、授業が進められる。その際、必要に応じて適宜定規等を用いることで、できるだけ正確な直線等を引くようにしている。特に水平線や垂直線を正確に引きたいという要望も強い。
【0003】
なお、特許文献1等には本発明とは使用分野あるいは用途等が全く異なるが、水平線や垂直線を引けるようにしたものが開示されている。
【0004】
【特許文献1】特開平9−164797号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、学校等の教育現場等において黒板等に水平線や垂直線を引く場合、所謂フリーハンドであるいは定規を用いて行うが、いずれにしても言わば“目検討”で行われる。この種の線画には必ずしも高い正確性は必要ないが、一定程度の正確性は必要となるため、手間がかかる作業とならざるを得ない。
【0006】
また、水平線等に限らず傾斜した線等も引きたいという要望があり、具体的な傾斜角度が要求される場合にあっては実際上まず不可能である。
【0007】
本発明はかかる実情に鑑み、比較的に簡単な構成でありがら、水平線や垂直線等の直線
を簡易且つ正確に引くことができる水準機能付定規を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明による水準機能付定規は、長尺板状部材でなる定規本体を作業面上に添接し、該定規本体に沿って線引きし得るようにした定規であって、前記定規本体の所定部位に水準器ユニットを搭載し、前記定規本体を少なくとも水平方向及び垂直方向に角度出し可能にしたことを特徴とする。
【0009】
また、本発明による水準機能付定規において、前記水準器ユニットは相互に直交する一対の水準器を含み、一方の水準器が前記定規本体の長手方向に沿って配設されることを特徴とする。
【0010】
また、本発明による水準機能付定規において、前記水準器ユニットは液体が封入された盤状水準器を含み、前記液体の液面を指標として前記定規本体の傾斜角度を表示可能にしたことを特徴とする。
【0011】
また、本発明による水準機能付定規において、前記定規本体の所定部位に、その一部が前記定規本体から張り出すように配置された取手を備えたことを特徴とする。
【0012】
また、本発明による水準機能付定規において、前記定規本体は、可撓性を有することを特徴とする。
【0013】
また、本発明による水準機能付定規において、前記定規本体は、伸縮可能であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、水準器ユニットを備えていることで定規本体を容易且つ的確に水平あるいは垂直にセットすることができる。その際、取手を把持することにより定規本体の操作を容易に行うことができる上、この取手を定規本体の領域外に配置することで、使用者の視界が妨げられることがなく、視認性が向上して極めて使い易い。また、実際にチョーク等によって作業面上に線を引く際、側縁部には傾斜が付されているため、円滑に直線を引くことができる。
【0015】
また、定規本体を透明とすることで、作業面上の文字等が透けて見え、使い勝手に優れている。更に、定規本体は可撓性を有するため、湾曲した作業面であってもぴったりと添接し、隙間等が生じないためこの点でも線を引き易くすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、図面に基づき、本発明による水準機能付定規の好適な実施の形態を説明する。
(第1の実施形態)
図1〜図3は、この実施形態における定規10を示している。この定規10は例えば小学校あるいは中学校等の教室で、教員等が黒板やホワイトボード等(以下、作業面という)に直線を引く際に使用するものとする。長尺の板状部材でなる定規本体11を有し、この定規本体11を作業面上に添接し、定規本体11に沿って線引きすることができる。
【0017】
定規10の具体的構成において、定規本体11は合成樹脂材料(典型的にはアクリル等が好適である)により形成され、この実施形態において典型的には幅W=10cm程度、長さL=80cm程度とする。また、厚さt=1cm程度とする。なお、これらの数値にのみ限定されるものではない。更に定規本体11は一定の剛性を有すると共に、可撓性を有し、これによりある程度湾曲した作業面であってもその湾曲面に倣って添接し、基本的には両者の間に隙間が生じないようにすることができる。
【0018】
定規本体11は透明とし、一方の側縁部11aの長手方向に沿ってスケール(目盛)12が付されている。スケール12の精粗については、実使用にあたって好適なものとし、例えば5cm刻み程度とする。なお、この数値についても必要に応じて適宜変更可能である。
【0019】
また、定規本体11の所定部位に取手13を備える。取手13の取付位置としては、定規本体11の長手方向において一方に偏倚して設定される。この例では図3に示したように例えば定規本体11の長手方向3分割位置、即ち左端部から1/3L程度の距離に取り付けられる。取手13は例えば棒状部材を折曲成形してなり、平面視で概略コ字状、側面視で概略L字状等の形状とする。
【0020】
取手13は、その一部が定規本体11から張り出すように配置される。定規本体11の領域外に取手13を配置することで、使用時に取手13を掴んだ際、使用者の手が視界を妨げないようにすることができる。即ち使用時の視認性を向上し、使用性を高めることができる。
【0021】
更に、定規本体11の所定部位に、定規本体11を少なくとも水平方向及び垂直方向に角度出し可能にする水準器ユニット14を搭載する。水準器ユニット14の搭載位置としては、定規本体11の長手方向において一方に偏倚して設定される。この例では図3に示したように例えば定規本体11の長手方向3分割位置、即ち右端部から1/3L程度の距離に取り付けられる。
【0022】
本実施形態において水準器ユニット14は、相互に直交する一対の水準器14A、14Bを含み、一方の水準器14Aが定規本体11の長手方向に沿って配設される。この場合水準器14Aは定規本体11が作業面上で水平配置された際にその指標となり、また、水準器14Bは垂直配置された際の指標となる。
【0023】
また、側縁部11aは図4に示したように傾斜面として形成されている。この場合、傾斜角度としてθ=45°程度が好適である。なお、この数値についても必要に応じて適宜変更可能である。
【0024】
上記構成において、例えば学校の教室で教員等が黒板等に直線を引く際、図2に示されるように定規本体11を作業面1上に添接する。その際、一方の手で取手13を把持し、水平な線を引く場合には水準器ユニット14の水準器14Aを見ながら定規本体11の傾斜角度を調整する。定規本体11が水平配置されたのを確認し、チョーク2によって作業面1上に水平な直線を引くことができる。また、垂直な線を引く場合には水準器14Bを見ながら定規本体11の傾斜角度を調整し、この場合にもチョーク2によって作業面1上に垂直な直線を引くことができる。
【0025】
本発明の定規10において水準器ユニット14を備えていることで、水準器14A又は水準器14Bを指標にして定規本体11を容易且つ的確に水平あるいは垂直にセットすることができる。その際、取手13を把持することにより定規本体11の操作を容易に行うことがでる上、上述のように定規本体11の領域外に取手13を配置することで、使用者視界が妨げられることがなく、視認性が向上して極めて使い易い。また、実際にチョーク2によって作業面1上に線を引く際、側縁部11aには傾斜が付されているため、円滑に直線を引くことができる。
【0026】
また、定規本体11を透明とすることで、作業面1上の文字等が透けて見え、使い勝手に優れている。更に、定規本体11は可撓性を有するため、湾曲した作業面1であってもぴったりと添接し、隙間等が生じないためこの点でも線を引き易くすることができる。
【0027】
(第2の実施形態)
次に、本発明による水準機能付定規の第2の実施形態を説明する。なお、前述した第1の実施形態の場合と実質的に同一又は対応する部材には同一符号を用いて説明する。
図5は、第2の実施形態における定規10の要部を示している。この実施形態においても定規本体11の所定部位(図3のように定規本体11の右端部から1/3L程度の距離であってよい)に水準器ユニット15を搭載し、定規本体11を作業面1上に添接して定規本体11に沿って線引きするものとする。
【0028】
第2の実施形態では特に水準器ユニット15は液体17が封入された盤状の水準器16を含み、液体17の液面17aを指標として定規本体11の傾斜角度を表示可能にする。図5において、水準器16は例えば図示例のように円盤状の透明容器を含み、内部の液体17の液面17aがその直径を通るように1/2容積まで充填される。液体17は着色液とし、この場合視認性を高めるために原色等を用いるとよい。定規本体11を作業面1上に添接した際には、液体17の液面17aは常に水平面となる。
【0029】
水準器16の円盤状容器の周囲には角度を示す目盛18が付されており、この場合定規本体11の長手方向に沿って「0°」の目盛18が設定される。また、定規本体11の長手方向と直交する方向に「90°」の目盛18が設定される。0〜90°の中間角度として適宜の間隔で更なる目盛18を付すことができる。目盛18のうち0°及び90°に対して直径に沿って基準線19を付設してもよく、これにより定規本体11の角度を確認し易くすることができる。
【0030】
第2の実施形態において、定規10を水平にセットしたい場合、図5のように液体17の液面17aが「0°」の目盛18に合致するように調整し、あるいは垂直にセットしたい場合には液面17aを「90°」の目盛18に合致させる。このように液体17の液面17aを指標にして定規本体11を容易且つ的確に水平あるいは垂直にセットすることができる。特にこの第2の実施形態では水平及び垂直以外、それらの中間角度30°あるいは60°等も角度出しすることができ、使用性を向上させることができる。
【0031】
以上、本発明を実施形態とともに説明したが、本発明はこれらの実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の範囲内で変更等が可能である。
特に定規本体11については長手方向に伸縮自在に構成し、これにより定規10を長さ調整可能にすることができる。その1例として、例えば図6に示したように定規本体11の側縁部11aを長手方向にスライド可能に構成する(図6、点線両矢印)。なお、例えば定規本体11及び側縁部11a間に凹凸係合するスライドガイド20を設け、このスライドガイド20を介して側縁部11aを適宜長手方向にスライドさせるようにしてもよい。
【0032】
また、定規本体11の適所に磁石を取り付け、作業面1側に設けた磁石との間の磁力により定規10を固定するように構成するようにすることもできる。
更に上記実施形態で説明した具体的数値例、あるは構成部材の材質等は必要に応じて適宜変更可能であり、実使用に合わせて調整可能である。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本発明の実施形態における定規の構成例を示す斜視図である。
【図2】本発明の実施形態における定規の使用時の様子を示す斜視図である。
【図3】本発明の実施形態における定規の構成例を示す平面図である。
【図4】本発明の実施形態における定規の側面図である。
【図5】本発明の第2の実施形態における定規の構成例を示す部分平面図及び要部断面図である。
【図6】本発明の実施形態における定規本体の側縁部の変形例を示す部分斜視図である。
【符号の説明】
【0034】
1 作業面
2 チョーク
10 定規
11 定規本体
12 スケール
13 取手
14,15 水準器ユニット
16 水準器
17 液体
18 目盛
【出願人】 【識別番号】504258527
【氏名又は名称】国立大学法人 鹿児島大学
【出願日】 平成18年8月11日(2006.8.11)
【代理人】 【識別番号】100090273
【弁理士】
【氏名又は名称】國分 孝悦


【公開番号】 特開2008−44164(P2008−44164A)
【公開日】 平成20年2月28日(2008.2.28)
【出願番号】 特願2006−220222(P2006−220222)