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【発明の名称】 ボード
【発明者】 【氏名】西川 雅章

【要約】 【課題】持ち運びしやすく、かつ保管に要するスペースを小さくすることができるホワイトボードの提供。

【構成】アクリル発泡体やウレタン発泡体などの屈曲可能な基材5の表面側に、屈曲可能な記入層6を設ける。基材5及び記入層6間に、記入層6の表面側のマグネット3を吸着可能な磁性体7を介在させる。硬い磁性体7を複数に分けて、互いに間隔を空けて点在させる。マグネット3を吸着可能なホワイトボード1をロール状に小さく丸めることができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
屈曲可能な基材と、該基材の表面側に設けられた屈曲可能な表層と、基材及び表層間に介在されて表層の表面側のマグネットを吸着可能な磁性体とを備え、前記磁性体は、複数が互いに間隔を空けて点在されたことを特徴とするボード。
【請求項2】
屈曲可能な基材と、該基材の表面側に設けられた屈曲可能な記入層と、基材及び記入層間に介在されて記入層の表面側のマグネットを吸着可能な磁性体とを備え、前記磁性体は、複数が互いに間隔を空けて点在されたことを特徴とするボード。
【請求項3】
屈曲可能な基材と、該基材の表面側に設けられた屈曲可能な表層と、前記基材の裏面側に設けられて表層の表面側のマグネットを吸着可能な磁性体とを備え、前記磁性体は、複数が互いに間隔を空けて点在されたことを特徴とするボード。
【請求項4】
屈曲可能な基材と、該基材の表面側に設けられた屈曲可能な記入層と、前記基材の裏面側に設けられて記入層の表面側のマグネットを吸着可能な磁性体とを備え、前記磁性体は、複数が互いに間隔を空けて点在されたことを特徴とするボード。
【請求項5】
屈曲可能な基材と、該基材の表面側に設けられた屈曲可能な表層と、前記基材に埋設されて表層の表面側のマグネットを吸着可能な磁性体とを備え、前記磁性体は、複数が互いに間隔を空けて点在されたことを特徴とするボード。
【請求項6】
屈曲可能な基材と、該基材の表面側に設けられた屈曲可能な記入層と、前記基材に埋設されて記入層の表面側のマグネットを吸着可能な磁性体とを備え、前記磁性体は、複数が互いに間隔を空けて点在されたことを特徴とするボード。
【請求項7】
ホワイトボードとされたことを特徴とする請求項2、4又は6に記載のボード。
【請求項8】
前記基材は、アクリル発泡体又はウレタン発泡体から形成されたことを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のボード。
【請求項9】
前記基材の裏面側に微粘着層が設けられたことを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載のボード。
【請求項10】
前記基材の裏面側に接着層が設けられたことを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載のボード。
【請求項11】
前記基材は、裏面側からの光を遮断して記入面への磁性体の写りを阻止する有彩色とされたことを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載のボード。
【請求項12】
前記基材の裏面側に文字や模様を表示する表示部が設けられたことを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載のボード。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、マグネットを用いて記入面にメモ用紙などを取り付け可能なホワイトボードなどのボードに関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、ホワイトボードは、基材の表面側に、ハードコート処理を施した合成樹脂からなる記入層を設けた構造とされ、さらに、その基材を磁性体とすることにより、マグネットを用いた記入面へのメモ用紙などの取り付けが可能とされている。このうち、小型のホワイトボードは、持ち運び可能、かつ壁などにねじ留めや吊り下げ可能とされ、必要に応じて所望の位置に設置して使用することが多い。
【0003】
なお、特許文献1は、マグネット付きの留具を吸着させて使用するペーパーホルダーとして、小型の磁性体付き部材を壁面などに貼着するものを開示している。
【特許文献1】特開2005−53213号公報(段落番号0019、0020)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところが、ホワイトボードは、その記入面に図や文章などを記入するためのものであり、小型のものであったとしても、縦横にある程度の大きさを有する板状であるため、持ち運びしにくく、かつ保管に要するスペースも大きくなる。
【0005】
本発明は、持ち運びしやすく、かつ保管に要するスペースを小さくすることができるホワイトボードなどのボードの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明に係るボードは、屈曲可能な基材と、この基材の表面側に設けた屈曲可能な記入層と、基材及び記入層間に介在して記入層の表面側のマグネットを吸着可能な磁性体とを備えたものであり、その磁性体の複数を互いに間隔を空けて点在させたものである。
【0007】
上記構成によれば、基材と記入層との間に介在する磁性体によって記入面にマグネットを吸着可能とし、さらに、その基材及び記入層を屈曲可能とすると共に、硬い磁性体については、その複数を間隔を空けて点在させるので、マグネットを吸着可能なボードをロール状に小さく丸めることができる。ここで、磁性体とは、マグネットを吸着する強い磁性を示す鉄などの強磁性体のことであり、マグネットをも含む概念である。また、このボードは、記入層表面の記入面に図や文章を記入可能なものであれば特に限定されないが、記入面が白色のホワイトボードを例示することができる。
【0008】
なお、微粘着層を有するが磁性体を有しない従来のホワイトボードは、ガラス面やプラスチック面などの非磁性体に貼り付けたときにマグネットを吸着することができず、スチール板などの磁性体板を有するボードは、屈曲させるのが困難であるため携帯性保管収納性が悪く、かつ貼り付け作業や剥がし取り作業が困難であり、磁性体としてのマグネットシートを有するボードに微粘着層を設けたものは、重量が大きく、マグネットの止着力もスチールなどに比べて劣る。これに対して、本発明の構成を採用することにより、マグネットを止着可能にすると共に、軽量かつ屈曲可能で貼り付け作業効率及び保管収納効率の高いボードを提供することができる。また、例えば近年よく使用されているネオジウム磁石を用いることにより、狭い範囲内での止着力を強めることができる。このネオジウム磁石は、マグネットシートへの止着力が弱いが、磁性体としてスチールなどを使用することにより、その止着力を高めることができる。
【0009】
また、図や文章を記入する記入面を備えたボードに限らず、表層にメモ用紙などを取り付けるためのボードであっても同様の効果を得ることができる。すなわち、本発明は、屈曲可能な基材と、該基材の表面側に設けられた屈曲可能な表層と、基材及び表層間に介在されて表層の表面側のマグネットを吸着可能な磁性体とを備え、前記磁性体は、複数が互いに間隔を空けて点在されたことを特徴とするボードを提供する。
【0010】
さらに、磁性体を基材及び記入層間に介在させる代わりに、磁性体を基材の裏面側に設けても、上記の構成を採用することによる効果と同じ効果を得ることができる。すなわち、本発明は、屈曲可能な基材と、該基材の表面側に設けられた屈曲可能な記入層と、前記基材の裏面側に設けられて記入層の表面側のマグネットを吸着可能な磁性体とを備え、前記磁性体は、複数が互いに間隔を空けて点在されたことを特徴とするボードを提供する。また、本発明は、屈曲可能な基材と、該基材の表面側に設けられた屈曲可能な表層と、前記基材の裏面側に設けられて表層の表面側のマグネットを吸着可能な磁性体とを備え、前記磁性体は、複数が互いに間隔を空けて点在されたことを特徴とするボードを提供する。
【0011】
さらに、磁性体を基材に埋設しても、上記の構成を採用することによる効果と同じ効果を得ることができる。すなわち、本発明は、屈曲可能な基材と、該基材の表面側に設けられた屈曲可能な表層と、前記基材に埋設されて表層の表面側のマグネットを吸着可能な磁性体とを備え、前記磁性体は、複数が互いに間隔を空けて点在されたことを特徴とするボードを提供する。また、本発明は、屈曲可能な基材と、該基材の表面側に設けられた屈曲可能な記入層と、前記基材に埋設されて記入層の表面側のマグネットを吸着可能な磁性体とを備え、前記磁性体は、複数が互いに間隔を空けて点在されたことを特徴とするボードを提供する。ここで、磁性体を基材に埋設するには、基材を二枚のシートを重ね合わせて構成し、この二枚のシートの間に磁性体を介在させる手法を例示できる。
【0012】
基材をアクリル発泡体又はウレタン発泡体から形成すれば、磁性体の厚みや設置面の凹凸を吸収して記入面を平面に保つことができる。また、アクリル発泡体又はウレタン発泡体から形成した基材は、その裏面付近の気泡が極めて小さく、この気泡が吸盤のように機能するため、裏面に微粘着性を有する。この微粘着性により、ボードを所望の部位に容易に貼り付けることができるので、ねじ止めなどのできない壁や窓ガラス、家具、あるいは冷蔵庫のような電化製品などにも設置することができる。しかも、ボードを剥がした後、別の部位に再度貼り付けることもでき、繰り返し使用することができる。
【0013】
なお、磁性体を基材の裏面側に設ける場合であっても、その磁性体を点在させているので、基材の裏面の一部が露出し、その微粘着性の効果を得ることができる。このように、磁性体を基材及び記入層間に介在させた構造、及び、磁性体を基材の裏面側に設けた構造のいずれの構造であっても、基材をアクリル発泡体又はウレタン発泡体から形成することによる効果を得ることができる。
【0014】
また、他の基材を使用する場合であっても、基材の裏面側に微粘着層を設けることにより、同様の効果を得ることができる。また、基材の裏面側に強粘着層などの接着層を設けることにより、ボードを剥がせないように貼り付けることができ、例えば壁紙として使用することができる。なお、磁性体を基材の裏面側に設ける場合、微粘着層や接着層は、磁性体の裏面をも覆うように設けてもよく、磁性体の裏面を除く範囲のみに設けてもよい。
【0015】
基材を裏面側からの光を遮断して記入面への磁性体の写りを阻止する有彩色とすれば、ガラスなどに貼り付けた際にも、記入面に磁性体が写ることがなく、記入面の見栄えをよくすると共に、記入した文字などを見やすくすることができる。また、基材の裏面側に文字や模様を表示する表示部を設ければ、ガラスなどに貼り付けた際の裏面側の見栄えをよくすることができる。
【発明の効果】
【0016】
以上の説明から明らかな通り、本発明によると、柔軟な発泡体からなる基材と記入層との間、基材の裏面側、又は基材の内部に複数の磁性体を点在させるので、記入面にマグネットを吸着可能としつつ、ロール状に小さく丸めることができる。これにより、ボードの持ち運びを簡単にすると共に、その保管に要するスペースを小さくすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明に係るボードの実施の形態について、図面を用いて説明する。図1は本発明に係るボードとしてのホワイトボードの斜視図である。
【0018】
ホワイトボード1は、壁や窓ガラス、家具、あるいは冷蔵庫のような電化製品などに貼り付け設置して、その記入面2に図や文章などを記入すると共に、マグネット3を用いてメモ用紙4などを取り付けるためのものであり、基材5の表面側に記入層6を設けると共に、基材5と記入層6との間に複数の磁性体7を介在させた構造とされ、さらに、設置面に貼り付けられるまで、その基材5の裏面側が保護フィルム8で覆われている。
【0019】
基材5は、例えば厚さが1mm程度以上のアクリル発泡体又はウレタン発泡体からなり、設置面の凹凸や磁性体7の厚みを吸収して記入面2を平面に保つと共に、微粘着性を有する裏面を設置面に貼り付けるようになっている。ここで、基材5の裏面の微粘着性は、基材5をアクリル発泡体やウレタン発泡体から形成することによって裏面付近に極めて小さい気泡が形成され、この小さな気泡が、基材5を壁などに押し付けた際に吸盤のように作用することによるものである。
【0020】
この基材5は、有彩色とされると共に、裏面に文字や模様を表示する表示部が設けられ、ガラスなどに貼り付けた際、裏面側からの光を遮断して記入面2への磁性体7の写りを阻止すると共に、ガラスなどを通して視認されるホワイトボード1の裏面の見栄えをよくするようになっている。
【0021】
記入層6は、合成樹脂フィルムにハードコート処理を施したり、合成樹脂フィルムにハードコートフィルムを貼付したりすることにより、あるいは、ポリプロピレンを主原料とする合成紙などから形成され、その裏面側に設けた粘着層を介して、磁性体7を介在させて基材5と一体化される。
【0022】
磁性体7は、例えば厚さが0.2mm〜0.3mm程度でステンレス鋼のうちの強い磁性を示すものからなる円板状とされて、複数の磁性体7が互いに40mm程度の間隔を空けて点在し、各磁性体7の表面側を覆う部位の記入面2にマグネット3が吸着可能とされる。これにより、記入面2とマグネット3との間にメモ用紙4などを抜き差しする際、マグネット3は、磁性体7の位置に止まったまま移動することがなく、メモ用紙4などを片手で容易に抜き差しできるようになっている。なお、磁性体7は、強い磁性を示す強磁性体であればよく、円板状に限らず、長方形などの他の形状であってもよく、磁性体7自体がマグネットであってもよい。
【0023】
次に、ホワイトボード1を製造する手順を説明する。まず、保護フィルム8に発泡剤を載せて剥離紙で覆い、発泡剤を発泡させて基材5を形成する。また、記入層6の裏面側に粘着層を設け、その裏面側に磁性体7を点在させ、さらに、その裏面側に、基材5の剥離紙を剥がした面を貼り付けて一体化する。なお、基材5を形成する際、剥離紙に発泡剤を載せて保護フィルム8で覆うようにしてもよく、記入層6の裏面側に磁性体7を点在させて、さらに発泡剤を載せることにより、記入層6の裏面側に直接に基材5を形成するようにしてもよい。
【0024】
上記構成によれば、基材5と記入層6との間に介在させる磁性体7を間隔を空けて点在させるので、広い記入面2の複数の部位にマグネット3を吸着させてメモ用紙4などを取り付け可能としつつ、ホワイトボード1をロール状に小さく丸めて、その持ち運びや収納を簡単にすることができる。また、基材5の裏面側の微粘着性により貼着する部位は、金属製、木製など素材を問わず、また磁性、非磁性を問わない。しかも、基材5が発泡体であることから、貼着面の微細な凹凸も吸収して、記入面の平滑性を保つことができる利点を有する。
【0025】
なお、本発明は、上記の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内において、適宜変更を加えることができる。例えば、基材5は、屈曲可能なものであればよく、ポリエチレンなど、アクリル発泡体又はウレタン発泡体以外のものも採用可能である。この場合、基材5の裏面側に微粘着層を設ければよい。さらに、基材5の裏面側に強粘着層などの接着層を設けてもよく、これにより、本発明に係るボードを例えば壁紙の代わりとして使用することができる。
【0026】
また、基材5と記入層6との間に磁性体7を介在させる代わりに、基材5の裏面側に磁性体7を設けてもよい。この場合、マグネット3と磁性体7との間に、記入層6に加えて基材5をも挟むことになるので、その分、マグネット3の磁力を強く設定するのがよい。なお、基材5の裏面側に磁性体7を設ける場合、基材5の裏面側に設ける微粘着層や強粘着層などの接着層は、磁性体7をも覆うように設けてもよく、磁性体7を除く範囲にのみ設けてもよい。
【0027】
磁性体7を基材5の裏面側に設ける場合、基材5と記入層6とを粘着層を介して一体化してもよいが、基材5の形成時に基材5と記入層6とを一体に形成することができる。さらに、ユーザーが記入層6の裏面に基材5及び磁性体7を配置してボードを組み立てるようにしてもよい。この場合、ユーザーがプリンターなどを用いて、記入層6に独自の文字や図柄を印刷することができる。
【0028】
また、基材5と記入層6との間、あるいは基材5の裏面側に磁性体7を設ける代わりに、基材5に磁性体7を埋設してもよい。基材5に磁性体7を埋設するには、例えば、基材5をアクリル発泡体又はウレタン発泡体、あるいはポリエチレンなどからなる屈曲可能な二枚のシートを重ね合わせた構成とし、この二枚のシートの間に磁性体7を介在させればよい。この場合、基材5の総厚が1mm程度以上であればよく、各シートの厚さは、1mm程度以下であってもよい。
【0029】
また、文字などを記入可能なホワイトボード1に限らず、記入層6に代えて、メモ用紙4などを取り付けるだけの表層を備えたボードであってもよい。さらに、表層に鏡面処理を施すなどして鏡面状にし、例えば店舗の飾りなどに使用されるパブミラーなどとして用いることもできる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明に係るボードとしてのホワイトボードの斜視図
【符号の説明】
【0031】
1 ホワイトボード
2 記入面
3 マグネット
4 メモ用紙
5 基材
6 記入層
7 磁性体
8 保護フィルム
【出願人】 【識別番号】504066427
【氏名又は名称】株式会社サニー
【出願日】 平成18年8月7日(2006.8.7)
【代理人】 【識別番号】100077780
【弁理士】
【氏名又は名称】大島 泰甫

【識別番号】100106024
【弁理士】
【氏名又は名称】稗苗 秀三

【識別番号】100106873
【弁理士】
【氏名又は名称】後藤 誠司

【識別番号】100135574
【弁理士】
【氏名又は名称】小原 順子


【公開番号】 特開2008−1079(P2008−1079A)
【公開日】 平成20年1月10日(2008.1.10)
【出願番号】 特願2006−214756(P2006−214756)