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機械読み取り可能な情報印刷物 - 特開2008−80610 | j-tokkyo
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【発明の名称】 機械読み取り可能な情報印刷物
【発明者】 【氏名】荒木 美穂

【氏名】牛腸 智

【要約】 【課題】赤外線反射性基材の上に、赤外線波長領域の所定波長部分に高い光吸収性を示し、且つ、この高い光吸収性を示す部分が重ならないようになっている3種類以上の赤外線吸収性インキのそれぞれにより3種類以上の情報部を設ける。

【解決手段】目視では基材上に設けられている複数の情報部の存在とその情報内容が判別されないように隠蔽されている上に、汎用の赤外線を利用して隠蔽されている情報の機械読み取りを行ったとしても、複数の情報の中に隠蔽されている真の情報を確認することが難しく、しかも見せ掛けの隠蔽情報しか認識できないようにした、機械読み取り可能な情報印刷物を提供するものである。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
赤外線反射性基材の上に、赤外線の吸収特性が異なる、少なくとも3種類以上の赤外線吸収インキのそれぞれにより情報部がパターン状に設けられており、少なくとも3種類以上の赤外線吸収性インキは赤外線の吸収が最大となる波長域がそれぞれ異なることを特徴とする機械読み取り可能な情報印刷物。
【請求項2】
前記3種類以上の情報部は、それぞれにおいて重ならない部分が少なくともあるように赤外線反射性基材の上に設けられていることを特徴とする、請求項1記載の機械読み取り可能な情報印刷物。
【請求項3】
前記3種類以上の情報部のうちの2種類以上の情報部は、赤外線波長領域にある所定の赤外線を利用することにより同時に読み取られ、それぞれの読み取り情報を一体化させることにより一つの有意画像が構成されるようになっていることを特徴とする、請求項1または2記載の機械読み取り可能な情報印刷物。
【請求項4】
前記3種類以上の情報部のそれぞれの周辺部分には、それぞれの情報部を構成する赤外線吸収性インキと色相が同じで、かつ赤外線波長領域の波長の光は吸収しない背景用インキを用いて毛抜き合わせにより背景情報部が設けられ、さらに情報部と背景情報部を少なくとも覆うように、可視光波長領域の波長の光を吸収し、赤外線波長領域の光を透過する隠蔽層が設けられていることを特徴とする、請求項1乃至3のいずれかに記載の機械読み取り可能な情報印刷物。
【請求項5】
前記3種類以上の情報部の上には、部分的にまたは全部に重なるように、赤外線波長領域の波長の光を透過する絵柄印刷層が設けられていることを特徴とする、請求項1乃至4のいずれかに記載の機械読み取り可能な情報印刷物。
【請求項6】
前記3種類以上の情報部は、赤外線波長領域の所定波長の光の照射によってのみ機械読み取り可能であることを特徴とする、請求項1乃至5のいずれかに記載の機械読み取り可能な情報印刷物。
【請求項7】
前記3種類以上の情報部を構成するそれぞれの赤外線吸収性インキは、可視光波長領域の波長の光の吸収が極めて少ないものであることを特徴とする、請求項1乃至6いずれかに記載の機械読み取り可能な情報印刷物。
【請求項8】
前記3種類以上の情報部のうちのいずれか一つの情報部は、赤外線波長領域の所定の波長域に強い吸収性を示す赤外線吸収性インキで構成され、且つ、そこには真の隠蔽情報が内在されており、また他のいずれか一つの情報部は、赤外線波長領域の前記所定の波長域とは異なる波長域に強い吸収性を示す赤外線吸収性インキで構成され、且つ、そこには見せ掛けの情報が内在されていることを特徴とする、請求項1乃至7のいずれかに記載の機械読み取り可能な情報印刷物。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の情報が目視で視認不可能な状態で設けられているが、設けられているその複数の情報の中の確認したい情報のみが赤外線波長領域の特定の波長の光の照射の下で機械読み取りできるようにした、機械読み取り可能な情報印刷物である。
【背景技術】
【0002】
従来から株券、債券、小切手、商品券、宝くじ、定期券等の有価証券類には、機械読み取り可能な情報として、バーコードやOCR文字等の機械読み取り可能なコードマークが付されていることが多い。通常、このようなコードマークは、カーボンブラックやロイコ染料等を含有し、近赤外線波長領域の波長の光を吸収する黒色インキ等を用いて形成されている。
【0003】
より具体的には、白色インキの赤外線反射特性および黒色インキの赤外線吸収特性を利用し、機械的に読み取り可能な情報として、黒色インキからなるバーコード状のコードマークを白色インキからなる白色インキ層上に形成しておき、コードマークの部分に赤外線を照射しつつ、そこからの反射光を測定することにより、目視不可能な状態で記録されている情報を読み取れるようにしている。このような構成の不可視情報においては、一般的には、上記黒色インキ等からなる情報が不正に読み取られないように、可視光を遮断し赤外線を透過する隠ぺい層で情報の部分を覆っておき、可視光照射下での目視による情報内容の判別ができないようにしている。
【0004】
しかし、上記した近赤外線を吸収する黒色インキ等は可視光波長領域の波長の光に対する光吸収性も有しているため、上記したような隠ぺい層を形成しておいても、隠ぺい力が不十分であると、下部に位置する情報が赤外線読み取り装置により読み取られてしまうのみならず、目視でもその存在が判読され易く、複写等を利用した偽造や変造等を確実に防止する手段としては不十分であった。
【0005】
目視不可能な状態で隠ぺいされている情報の存在がより確実に視認されないようにしようとする手段の一つとしては、可視光波長領域の波長の光の吸収が少なく、しかも可視光波長領域以外の波長領域の波長の光を吸収する材料で情報を形成することも考えられてきた。例えば、赤外線吸収材料としての熱線吸収ガラスや赤外線吸収ガラスを粉砕し、これを顔料化したものをインキ中に含有させた赤外線吸収性インキによりコードマークを形成する手段がある。この赤外線吸収性インキは可視光波長領域の波長の光の吸収が少ないため、目視による存在の確認が難しいことから、偽造・変造・改ざん等に有効な手段として考えられてきた(例えば、特許文献1参照。)。
【0006】
このような赤外線吸収性インキを用いて情報部が設けられている情報印刷物の情報部は、例えば可視光波長領域(400〜700nm)の波長の光の吸収が少なく、且つ、広範囲に渡る赤外線波長領域(800nm以上)の波長の光を大きく吸収するような分光特性を持つようにしてあるため、確かに目視では読み取ることが難しく、赤外線カメラ等の機械を用いてのみ検知が可能であるという利点がある。しかし、情報部を基材上に単に設けただけではその存在が判読され易く、情報部の存在に気づいた第三者が赤外線カメラ等を用いてその情報内容を読み取ることができてしまう。そのため、赤外線カメラ等で情報内容を不正に読み取り、この読み取り情報に基づいて偽造や改ざんが行われてしまうことが危惧される。
【特許文献1】特開平7−68979号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は以上のような問題点に着目してなされたもので、目視では基材上に設けられている複数の情報部がその存在と情報内容が視認されないように隠蔽されている上に、汎用の赤外線を利用して隠蔽されている情報の機械読み取りを行ったとしても、複数の情報の中に隠蔽されている真の情報を確認することが難しく、しかも見せ掛けの隠蔽情報しか認識できないようにした、機械読み取り可能な情報印刷物を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決すべくなされ、請求項1に記載の発明は、赤外線反射性基材の上に、赤外線の吸収特性が異なる、少なくとも3種類以上の赤外線吸収性インキのそれぞれにより情報部がパターン状に設けられており、少なくとも3種類以上の赤外線吸収インキは赤外線の吸収が最大となる波長域がそれぞれ異なることを特徴とする、機械読み取り可能な情報印刷物である。
【0009】
また、請求項2記載の発明は、請求項1記載の機械読み取り可能な情報印刷物において、前記3種類以上の情報部は、それぞれにおいて重ならない部分があるように赤外線反射性基材の上に設けられていることを特徴とする。
【0010】
さらにまた、請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の機械読み取り可能な情報印刷物において、前記3種類以上の情報部のうちの2種類以上の画像部は、赤外線波長領域にある所定の赤外線を利用することにより同時に読み取られ、それぞれの読み取り情報を一体化させることにより一つの有意画像が構成されるようになっていることを特徴とする。
【0011】
さらにまた、請求項4記載の発明は、請求項1乃至3のいずれかに記載の機械読み取り可能な情報印刷物において、前記3種類以上の画像部のそれぞれの周辺部分には、それぞれの情報部を構成する赤外線吸収性インキと色相が同じで、かつ赤外線波長領域の光は吸収しない背景用インキを用いて毛抜き合わせで形成されてなる背景情報部が設けられ、さらに情報部と背景情報部を少なくとも覆うように隠蔽層が設けられていることを特徴とする。
【0012】
さらにまた、請求項5記載の発明は、請求項1乃至4のいずれかに記載の機械読み取り可能な情報印刷物において、前記3種類以上の情報部の上には、部分的にまたは全部に重なるように、絵柄印刷層が設けられていることを特徴とする。
【0013】
さらにまた、請求項6記載の発明は、請求項1乃至5のいずれかに記載の機械読み取り可能な情報印刷物において、前記3種類以上の情報部は、赤外線波長領域の所定波長の光の照射によってのみ機械読み取り可能であることを特徴とする。
【0014】
さらにまた、請求項7記載の発明は、請求項1乃至6いずれかに記載の機械読み取り可能な情報印刷物において、前記3種類以上の情報部を構成するそれぞれの赤外線吸収性インキは、可視光波長領域の光の吸収が極めて少ないものであることを特徴とする。
【0015】
さらにまた、請求項8記載の発明は、請求項1乃至7のいずれかに記載の機械読み取り可能な情報印刷物において、前記3種類以上の情報部のうちのいずれか一つの情報部は、赤外線波長領域の所定の波長域に強い吸収性を示す赤外線吸収性インキで構成され、且つ、そこには真の隠蔽情報が内在されており、また他のいずれか一つの情報部は、赤外線波長領域の前記所定の波長域とは異なる波長域に強い吸収性を示す赤外線吸収性インキで構成され、且つ、そこには見せ掛けの情報が内在されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
本発明の機械読み取り可能な情報印刷物は、以上のような構成のものであるので、目視では隠蔽されている3種類以上の情報部の視認が不可能であるが、所定の波長特性を有する赤外線の照射の下ではその3種類以上の情報部の機械読み取りが可能となる。しかも、隠蔽されている情報部の機械読み取りは、情報部の光吸収特性に合致した所定の波長特性を有する赤外線の照射下で初めて可能となるので、特定の波長特性を有する赤外線によって機械読み取りができる情報部に秘密情報等の重要情報を内在させておけば、第三者にはこの内容を知ることは非常に難しくなるので、偽造や改ざん又はその他の不正を有効に防止し得る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、図面を用いて本発明の実施の形態を説明する。
【0018】
図1は、本発明の機械読み取り可能な情報印刷物の概略の平面状態を示しており、図2は図1に示す情報印刷物1のX−X線による断面部分の概略の構成を示している。
【0019】
図2にも示すように、本発明の一例を示す機械読み取り可能な情報印刷物は、赤外線反射性基材22の上に、赤外線の吸収特性が異なり、かつ赤外線の吸収が最大となる波長域がそれぞれ異なっている3種類の赤外線吸収性インキのそれぞれにより3種類の情報部23、24、25が設けられている。そして各情報部23、24、25の周辺部分には、それぞれの情報部23、24、25を構成する赤外線吸収性インキと色相が同じで、かつ赤外線波長領域の波長の光は吸収しない背景用インキを用いて毛抜き合わせで背景情報部26、27、28がそれぞれ設けられ、さらに情報部23、24、25と背景情報部26、27、28を少なくとも覆うようにプロセスインキからなり、赤外線波長領域の波長の光を透過する絵柄印刷層21が設けられている。
【0020】
赤外線反射性基材22は、赤外線を効率よく反射する性質を持つ基材であり、前記した情報部23、24、25を構成する各赤外線吸収性インキの赤外線の反射性と較べてかなり高いものが好適に用いられる。
【0021】
このような赤外線反射性基材22上に設けられている各情報部23、24、25を構成する各赤外吸収性インキは、前述したように、赤外線の吸収特性が異なり、かつ赤外線の吸収が最大となる波長域がそれぞれ異なるようになっている。
【0022】
より具体的には、反射率と波長の関係を示す図3にその光学特性を示すような赤外吸収性インキのそれぞれが使用される。すなわち、情報部23はグラフ11で示されるような吸収特性を有する赤外線吸収性インキにより、情報部24はグラフ12で示されるような吸収特性を有する赤外吸収性インキにより、そして情報部25はグラフ12で示されるような吸収特性を有する赤外吸収性インキにより形成されている。
【0023】
また、3種類の情報部23、24、25は、それぞれにおいて重ならない部分があるように(図2においては各情報部23、24、25が全く重ならないように設定してある。)、赤外線反射性基材22の上に設けられている。
【0024】
そして、各情報部23、24、25の周辺部分には、それぞれの情報部23、24、25を構成する赤外線吸収性インキと色相が同じで、かつ赤外線波長領域の波長の光は吸収しない背景用インキを用いて毛抜き合わせで背景情報部26、27、28が設けられている。すなわち、情報部23、24、25のそれぞれの周辺部分に、背景情報部26、27、28のそれぞれが隙間も重なり合わせもなく、隣り合わせに設けられている。
【0025】
赤外線反射性基材22上に形成されている情報部23、24と背景情報部26、27の形成状況と、これらに対して所定の光学特性を示す赤外線を照射して機械読み取りされる読み取り情報を示しているのが図4である。
【0026】
図4(a)には、情報部23に係る形成パターンが、図4(b)には情報部24に係る形成パターンが示してある。照射する赤外線は、情報部23、24のそれぞれを構成する赤外線吸収性インキのそれぞれに共通する高い吸収性の波長部分を波長成分として持っているものであるため、それを情報印刷物1に照射すると、プロセスインキからなる絵柄印刷層24の部分は透過し、情報部23と情報部24のそれぞれに到達し、そこで吸収されることになる。このとき、周辺部分に毛抜き合わせで設けられている背景情報部26、27はこの照射赤外線を吸収しないため、読み取り機械では情報部23と情報部24のみを同一の情報部分であるかの如くに読み取ることになり、図4(c)に示すような、情報部23のパターンと情報部24のパタンとが組み合わされて有意情報を示すパターンとして機械認識されるようになる。
【0027】
一方、図5(a)には、情報部23に係る形成パターンが、図5(b)には情報部25に係る形成パターンが示してある。照射する赤外線は、情報部23、25のそれぞれを構成する赤外線吸収性インキのそれぞれに共通する高い吸収性の波長部分を波長成分として持っているものであるため、それを情報印刷物1に照射すると、プロセスインキからなる絵柄印刷層24の部分は透過し、情報部23と情報部25のそれぞれに到達し、そこで吸収されることになる。このとき、周辺部分に毛抜き合わせで設けられている背景情報部26、28の部分はこの照射赤外線を吸収しないため、読み取り機械では情報部23と情報部25のみを同一の情報部分であるかの如くに読み取ることになり、図5(c)に示すような、情報部23のパターンと情報部25のパタンとが組み合わされて示すパターンとして機械認識されるようになる。
【0028】
従って、このような構成になる情報印刷物は、その3種類の情報部の内の少なくとも一対の情報部のそれぞれを構成するそれぞれの赤外線吸収性インキのそれぞれ共通する高い吸収性の波長部分を波長成分に持つ赤外線を照射することにより、上記の一対の情報部が組み合わされてなるパターンが新たに認識されるようになる。
【0029】
この際、ある一対の情報部が組み合わされてなるパターンを真の情報とし、他の情報部が組み合わされてなるパターンを見せ掛けの情報としておき、かつ真の情報の読み取りを可能とする赤外線としては、一般的にはあまり使用されていないものを使い、見せ掛けの情報の読み取りを可能とする赤外線としては、汎用的に使用されているものを使うことにより、第三者には真の情報の不正な読み取りを非常に困難なものとし、例え隠蔽されている情報が汎用の赤外線の照射により分かってしまったとしても、この読み取り情報により偽造や変造等を完成させないようにできる。
【0030】
以上、本発明の機械読み取り可能な情報印刷物を、赤外線反射性基材の上に、赤外線の吸収特性が異なり、かつ赤外線の吸収が最大となる波長域がそれぞれ異なるようになっている3種類の赤外線吸収性インキのそれぞれにより3種類の情報部が設けらたものを一例として説明したが、本発明の情報印刷物はこのようなものに限定されるものではない。すなわち、赤外線反射性基材の上に、赤外線の吸収特性が異なり、かつ赤外線の吸収が最大となる波長域がそれぞれ異なるようになっている3種類の赤外線吸収性インキのそれぞれにより3種類類以上の情報部が設けられたものでも、3種類以上の情報部のうちのいずれか一つの情報部は、赤外線波長領域の所定の波長域に強い吸収性を示す赤外線吸収性インキで構成され、且つ、そこには真の隠蔽情報が内在されており、また他のいずれか一つの
情報部は、赤外線波長領域の前記所定の波長域とは異なる波長域に強い吸収性を示す赤外線吸収性インキで構成され、且つ、そこには見せ掛けの情報が内在されているようにしてもよい。
【0031】
以下、本発明の実施例を述べる。
【実施例1】
【0032】
白色系のコート紙上にオフセット印刷により下記組成の第1の赤外線吸収性インキ(紫外線硬化型オフセットインキ)でコードマークA(膜厚が2μm)を印刷し、次に、第1の赤外線吸収性インキと可視光照射下で同一の色相となるように設定してある下記組成の第1の背景用インキを用い、コードマークAの周辺部分に毛抜き合わせで背景情報部A(膜厚が2μm)を印刷した。続いて、コードマークAと情報背景部Aの上に、オフセット印刷により下記組成の第2の赤外線吸収性インキ(紫外線硬化型オフセットインキ)でコードマークB(膜厚が2μm)を印刷し、次に、第2の赤外線吸収性インキと可視光照射下で同一の色相となるように設定してある下記組成の第2の背景用インキを用い、コードマークBの周辺部分に毛抜き合わせで背景情報部B(膜厚が2μm)を印刷した。さらに、コードマークBと情報背景部Bの上に、オフセット印刷により下記組成の第3の赤外線吸収性インキ(紫外線硬化型オフセットインキ)でコードマークC(膜厚が2μm)を印刷し、次に、第3の赤外線吸収性インキと可視光照射下で同一の色相に設定してある下記組成の第3の背景用インキを用い、コードマークCの周辺部分に毛抜き合わせで背景情報部C(膜厚が2μm)を印刷した。
【0033】
コードマークBとコードマークCは、赤外線の照射下で観察するとさらに他のコードマーク(秘密情報)を示すように設定した。
【0034】
[第1の赤外線吸収性インキの組成]
赤外線吸収剤 CIR−1081(日本カーリット社製) 10部
FD Sメジウム TPロ (東洋インキ製造社製) 90部
[第1の背景用インキの組成]
FD OL 黄 TC(東洋インキ製造社製) 3.00部
FD OL 紅 TC(東洋インキ製造社製) 1.75部
FD OL 藍 TC(東洋インキ製造社製) 0.25部
FD OL メジウム(東洋インキ製造社製) 95部
[第2の赤外線吸収性インキの組成]
赤外線吸収剤 YKR−3070(山本化成社製) 5部
FD Sメジウム (東洋インキ製造社製) 95部
[第2の背景用インキの組成]
FD OL 黄 TC(東洋インキ製造社製) 0.25部
FD OL 紅 TC(東洋インキ製造社製) 1.75部
FD OL 藍 TC(東洋インキ製造社製) 3.00部
FD OL メジウム(東洋インキ製造社製) 95部
[第3の赤外線吸収性インキの組成]
赤外線吸収剤 YKR−3081(山本化成社製) 5部
FD S メジウム (東洋インキ製造社製) 95部
[第3の背景用インキの組成]
FD OL 黄 TC(東洋インキ製造社製) 1.25部
FD OL 紅 TC(東洋インキ製造社製) 0.75部
FD OL 藍 TC(東洋インキ製造社製) 3.00部
FD OL メジウム(東洋インキ製造社製) 95部。
【0035】
以上のようにして、3種類のコードマークとそのそれぞれの周辺部に背景情報部を設けた後、以下の3種類のプロセスインキを用いて、絵柄を印刷して絵柄印刷層を最上層に設け、機械読み取り可能な情報印刷物を得た。
【0036】
[プロセスインキ]
FD OL 黄TCロ (東洋インキ製造社製)
FD OL 紅TCロ (東洋インキ製造社製)
FD OL 藍TCロ (東洋インキ製造社製)。
【0037】
以上のような方法で作製した機械読み取り可能な情報印刷物は、プロセスインキからなる絵柄印刷層のみが視認でき、赤外線吸収性インキからなる各コードマークは視認することができなかった。しかし、波長が850nmの赤外線を検知できるようにした赤外線カメラやセンサーでは、絵柄印刷層を検知することなく、第1および第2の赤外線吸収印刷インキにより印刷したコードマークAとコードマークBの両方を検知することができた。さらに、波長が950nmの赤外線をできるようにした赤外線カメラやセンサーでは、絵柄印刷層を検知することなく、第1および第3の赤外線吸収性インキにより印刷したコードマークAとコードマークCの両方を検知することができた。
【0038】
すなわち、3種類のプロセスインキは赤外線を吸収しないため、下層に存在する赤外線吸収性インキからなるコードマークのみを検知することができ、さらに、検知に際しては、特定の波長成分を有する赤外線の照射のもとでその赤外線を選択的に検知可能な読み取り装置により読み取ることができるので、3種類のコードマークの中の一部のコードマークのみを選択的に検知することができた。
【0039】
図3は、使用した赤外線吸収性インキの反射率を示すグラフであって、11は第1の赤外線吸収性インキの反射率を、12は第2の赤外線吸収性インキの反射率を、また13は第3の赤外線吸収性インキの反射率をそれぞれ示している。このようなインキを用いて形成されたコードマークにおいて、コードマークAの分光特性にあっては可視光波長領域(400〜700nm)に吸収が少なく、赤外線波長領域(800nm以上)に大きな吸収を示し、また、コードマークBの分光特性にあっては可視領域に吸収が少なく、850nmの波長部分に大きな吸収性を示し、コードマークCの分光特性にあっては可視光波長領域に吸収が少なく、950nmの波長部分に大きな吸収性を示すようになる。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本発明の機械読み取り可能な情報印刷物の概略の平面状態を示す説明図である。
【図2】図2に示す機械読み取り可能な情報印刷物のX−X線による断面部分の概略の構成を示す説明図である。
【図3】本発明の一実施例に係る機械読み取り可能な情報印刷物の3種類のコードマーク(情報部)を構成する3種類の赤外線吸収性インキの反射率と波長の関係を示すグラフである。
【図4】図2並びに図3に示す機械読み取り可能な情報印刷物に設けられている一対の情報部とそれらのパターン構成と、所定の分光特性の赤外線を照射したときに機械読み取りされる読み取り情報を示す説明図である。
【図5】図2並びに図3に示す機械読み取り可能な情報印刷物に設けられている他の一対の情報部とそれらのパターン構成と、所定の分光特性の赤外線を照射したときに機械読み取りされる読み取り情報を示す説明図である。
【符号の説明】
【0041】
1 機械読み取り可能な情報印刷物
11 第1の赤外線吸収性インキの反射率を示すグラフ
12 第2の赤外線吸収性インキの反射率を示すグラフ
13 第3の赤外線吸収性インキの反射率を示すグラフ
21 プロセスインキからなる絵柄印刷層
22 赤外線反射性基材
23 情報部
24 情報部
25 情報部
26 背景情報部
27 背景情報部
28 背景情報部
【出願人】 【識別番号】000003193
【氏名又は名称】凸版印刷株式会社
【出願日】 平成18年9月27日(2006.9.27)
【代理人】
【公開番号】 特開2008−80610(P2008−80610A)
【公開日】 平成20年4月10日(2008.4.10)
【出願番号】 特願2006−262337(P2006−262337)