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【発明の名称】 綴込み冊子、その組立てキット、並びにその製造方法
【発明者】 【氏名】蛭川 敏

【氏名】伊藤 啓子

【氏名】佐藤 利裕

【要約】 【課題】効率よくかつ経済的に作製することができる綴込み冊子を提供すること。

【構成】冊子本体と、前記冊子本体に綴じ込まれたシートが、前記冊子の綴込み線13に向かって二つ折りにされ、前記二つ折りにより接する端部周辺同士が接着部14,14で接着されることで形成されたポケット部11と、からなる綴込み冊子1とすることで、効率よくかつ経済的に作製することができる綴込み冊子、その綴込み冊子の組立てキット、並びにその製造方法を提供する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
冊子本体と、
前記冊子本体に綴じ込まれたシートが、前記冊子の綴込み線に向かって二つ折りにされ、前記二つ折りによって接する端部周辺同士が接着されることで形成されたポケット部と、
からなる綴込み冊子。
【請求項2】
前記ポケット部を開封するための切断線が、前記シートの表面に設けられたことを特徴とする請求項1記載の綴込み冊子。
【請求項3】
前記ポケット部を開封するための抓み部が、前記シートの端部に設けられたことを特徴とする請求項1記載の綴込み冊子。
【請求項4】
折丁を丁合することで製造される綴込み冊子の組立キットであって、
丁合用の綴込み線が設けられた冊子本体折丁と、
丁合用の綴込み線と、二つ折り用の折り目線と、該折り目線で折り曲げられることで接する端部周辺同士を接着する接着部と、が設けられたポケット部折丁と、
前記冊子本体折丁と、前記ポケット部折丁と、を丁合する部材と、
を少なくとも含む、綴込み冊子の組立てキット。
【請求項5】
折丁を丁合することで綴込み冊子を製造する方法であって、
略帯状のシートの幅方向に、前記丁合のための綴込み線を設ける工程と、
前記シートの幅方向の端部のうちの少なくとも一方の端部を、前記綴込み線に向かって二つ折りする工程と、
前記シートを前記二つ折りした際に接する端部周辺同士を接着することでポケット部を形成する工程と、
を行なうことを特徴とする、綴込み冊子の製造方法。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は綴込み冊子に関する。より詳しくは、ポケット構造を有する綴込み冊子、その組み立てキット、並びにその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、冊子のページの一部に袋とじ等のポケット構造を設けて、その内部に各種付録や試供品等を収納する綴込み冊子が多く用いられている。この綴込み冊子は、前記付録により消費者の購買意欲を向上させたり、新製品の前記試供品を収納することで新製品の広告宣伝効果を発揮したりできるため、各種ビジネスにおける販売促進等に有用である。
【0003】
前記綴込み冊子に関するものとして、特許文献1には、植物の種子又は入浴剤が封入されたシートを綴じ込んで、前記シートを開封することによりポストカード又はアドカードを作成できる冊子に関する技術が開示されている。この綴込み冊子は、手作りによって作成することで、手作り特有の風合いを発揮させることもできる。また、特許文献2には、内部ページの一部分がその綴じ辺以外の周辺部分で糊付けされてポケット部が形成され、該袋綴じ部における糊付けされた周辺部分よりも内側にミシン目が設けられている中綴じ冊子に関する技術が開示されている。
【0004】
【特許文献1】実用新案登録31096885号公報。
【特許文献2】特開平7‐309080号公報。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、前記ポケット部を有する折丁を作成する作業について、例えば、冊子を大量生産したい場合等には、ポケット構造とするための煩雑な工程を要したり、場合によってはどうしても手作業に頼らざるを得ない場合があるため問題となる。更に、前記ポケット部を有する折丁を綴じ込む作業についても、通常の製本用機械とは別に綴じ込み頁専用の機械が必要となる場合もあるため、作業効率や生産コスト等の面で改善すべき点がある。
【0006】
また、前記ポケット部の全周囲を糊付け等により接着することで袋とじとする綴込み冊子等であれば、開封の際にはハサミやカッター等の道具が必要となるため、開封作業が煩雑になり、収納している内容物を前記ハサミ等により傷つけてしまう場合もある。
【0007】
そこで、本発明は、効率よくかつ経済的に作製できる綴込み冊子を提供することを主目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
まず、本発明は、冊子本体と、前記冊子本体に綴じ込まれたシートが、前記冊子の綴込み線に向かって二つ折りにされ、前記二つ折りにより接する端部周辺同士の周辺が接着されることで形成されたポケット部と、からなる綴込み冊子を提供する。これにより、効率よくかつ経済的に作製することができる。
【0009】
次に、本発明は、前記ポケット部を開封するための切断線が、前記シートの表面に設けられた綴込み冊子を提供する。これにより、開封が容易となり、かつ、きれいに開封することができる。そして、本発明は、前記ポケット部を開封するための抓み部が、前記シートの端部に設けられた綴込み冊子を提供する。これにより、前記抓み部を指等で容易につかむことができるため、更に容易に開封することができる。
【0010】
更に、本発明では、折丁を丁合することで製造される綴込み冊子の組立キットであって、丁合用の綴込み線が設けられた冊子本体折丁と、丁合用の綴込み線と、二つ折り用の折り目線と、該折り目線で折り曲げられることで接する端部周辺同士を接着する接着部と、が設けられたポケット部折丁と、前記冊子本体折丁と、前記ポケット部折丁と、を丁合する部材と、を少なくとも含む、綴込み冊子の組立てキットを提供する。かかる組立てキットによれば、ポケット構造を有する前記綴込み冊子を容易に組立てることができる。
【0011】
そして、本発明では、折丁を丁合することで綴込み冊子を製造する方法であって、 略帯状のシートの幅方向に、前記丁合のための綴込み線を設ける工程と、前記シートの幅方向の端部のうちの少なくとも一方の端部を、前記綴込み線に向かって二つ折りする工程と、前記シートを前記二つ折りした際に接する端部周辺同士を接着することでポケット部を形成する工程と、を行なう、綴込み冊子の製造方法を提供する。かかる製造方法によって、前記ポケット構造を有する前記綴込み冊子を、効率よくかつ容易に作製できる。
【0012】
ここで、本発明における「ポケット部」とは、収納したい物品が前記冊子に収納することができればよく、例えば、その四周が全て封止されているもの等に限定されない。
【発明の効果】
【0013】
本発明に係る綴込み冊子は、1枚のシートを前記綴込み線に向かって二つ折りにして、該二つ折りによって接する端部周辺同士を接着することでポケット部を形成させるため、効率よくかつ経済的に綴込み冊子を作製でき、使用の際も容易に開封することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明を実施するための好適な形態について、添付図面を参照しながら説明する。なお、図面に示された実施形態は本発明の好適な実施形態を例示したものであり、これにより本発明が狭く解釈されることはない。
【0015】
図1は、本発明に係る綴込み冊子の第一実施形態のポケット部が閉じた状態の図であり、図2は、同実施形態のポケット部が開かれた状態の図である。
【0016】
図1、図2に示された符号1は、ポケット部を有する綴込み冊子を表している。前記綴込み冊子1は、2つのポケット部11,11と、ポケット構造を有しない印刷頁(例えば、符号12;図1、図2参照)とが、綴込み線13で中綴じされた冊子である。
【0017】
前記ポケット部11は、1枚のシートの幅方向の端部を綴込み線13に向かって二つ折りして、上下2箇所の接着部14,14により各端部周辺を接着することで内部空間が形成されている。そして、前記ポケット部11は、挿入口aから付録や試供品等の物品を前記内部空間に収納可能である。そして、前記綴込み冊子1は、左右の見開きに2つのポケット部11,11を備えている。
【0018】
そして、前記挿入口aと対向するポケット部の幅方向の端部は、1枚のシートを二つ折りすることで形成されている。従って、接着剤等によって張り合わす場合等のように接着剤が剥がれる心配も必要ない。更には、前記挿入口aを前記綴込み線13側に設けることで、前記綴込み冊子1が閉じられた状態であれば、前記物品が前記ポケット部11から抜け落ちることも効果的に防止できる。
【0019】
また、本発明では、必ずしも前記挿入口aを接着しないことには限定されず、必要に応じ、前記挿入口aの周辺領域にも接着部を設けて封止するとともに、別途切込みをいれること等によって、別途挿入口をポケット21の面上に形成させることもできる。更には、本発明では、前記幅方向の端部周辺それぞれを接着部14,14によって接着することにも限定されず、前記二つ折りによって接する端部周辺のうちの一方のみを接着する構造であってもよい。例えば、図示はしないが、前記接着部14,14のうちの冊子の下側に位置する接着部14のみを設け、二つ折りされた折り目と前記一方の前記接着部14とによって略L字型となるポケット部とすることもできる。
【0020】
更に、前記ポケット部11には、開封抓み部15が設けられており、前記物品を取り出したい際には、前記開封抓み部15を指でつかんで容易に開封することができる。更に、前記接着部14の内側に開封を容易にするための切断線16,16(点線;図1参照)が上下に設けられている。
【0021】
そして、前記切断線16,16に沿って開封されたポケット部11は、第一開封面111と第二開封面112とに展開された状態となる(図2参照)。即ち、前記切断線16,16を表示することで第一開封面111、第二開封面112の端部をきれいに切断できるため、美観の観点からも望ましい。
【0022】
本発明では、前記切断線16の種類については限定されないが、好適には、ミシン目をつけたり、点線を印字したりすることが望ましい。ミシン目等であればハサミやカッター等の切断用道具を用いなくても容易に開封でき、かつ、開封面もよりきれいである(図2参照)。
【0023】
なお、本発明において、前記ポケット部11の使用目的については特に限定されず、例えば、付録や試供品等を内容物として格納してもよいし、前記第一開封面111や前記第二開封面112に特別なメッセージ等を記入することに用いてもよい。前記ポケット部11を開封しない限り、第三者は前記第一開封面111と第二開封面112に記載された前記メッセージを読むことはできないため、秘密性の保持の観点から望ましい。
【0024】
あるいは、前記ポケット部11に前記内容物を収納するだけでなく、前記内容物に関する説明文等を、前記第一開封面111や前記第二開封面112に記載しておくこともできる。これによって、前記ポケット部11を開封して前記内容物を取り出す際に、前記内容物に関する説明文が開封者の目に入ってくるため、例えば、前記内容物が試供品等である場合には効果的に広告宣伝を行なうことができる。
【0025】
更には、本発明に係る綴じ込み冊子は、個人間でやりとりするメッセージ冊子等としても使用できる。例えば、特定の相手に小物等をプレゼントとして送る場合に、前記小物を前記ポケット部11に収納するとともに、前記第一開封面111等にメッセージを記入しておくこともできる。
【0026】
また、本発明では、前記綴込み用冊子1が有する前記ポケット部11の数についても限定されない。例えば、1枚のシートの左右の端部を綴込み線13に向かって二つ折りすること(観音折り)によって、2つのポケット部11,11を左右に形成させてもよい(図1、図2参照)。あるいは、図示はしないが、折丁の片面のみをポケット部11として、他の片面は印刷頁12としてもよい。
【0027】
更に、本発明に係る前記綴込み用冊子1において、前記ポケット部11の総頁数と、前記印刷頁の総頁数ついては特に限定されず、製本可能な厚さ以下の枚数であればよい。従って、製本方法等を考慮して適宜好適な厚さとなるように各総頁数を決定することができる。また、前記ポケット部11と前記印刷頁12との見開きのみからなるパンフレット等であってもよい。
【0028】
そして、本発明では、前記ポケット部11を、前記綴込み冊子1の何頁目に綴じるかについても限定されず、適宜、所望の箇所に綴じることができる。従って、例えば、前記綴込み用冊子1の中央頁に、前記ポケット部を綴じなければならない等といった製本工程上の制限もない。これによって製本の構成やデザイン等の選択の幅を広げることができる。
【0029】
また、本発明では、前記開封抓み部15の形状等についても特に限定されず、冊子1の大きさや、内容物の形状や、美観等を考慮して、適宜、好適な形状を選択することができる。
【0030】
本発明に係る綴込み冊子1であれば、前記ポケット部11は他の印刷頁12と同じ大きさや形状にできるため、製本工程等では、専用の丁合用機械等を必要とせず、前記ポケット部を丁合するための複雑な工程を設ける必要はない。即ち、前記印刷頁12の折丁の丁合用機械をそのまま使用できるため作業効率がよく生産コストを抑えることができるため経済的である。
【0031】
更に、本発明に係る綴込み冊子1に用いられる材料は、製本可能な材料であれば特に限定されず、例えば、紙や軟質樹脂等を用いることができる。収納する内容物の性状や生産コスト等を考慮して適宜好適な材料を用いることができる。
【0032】
本発明において、前記接着部14において用いられる接着方法については、特に限定されず、ポケット部に付録等を収納できればよく、メッセージ等を前記第一開封面111や前記第二開封面112に記載する場合には外部から見えなければよい。例えば、糊付けによってもよいし、熱溶融性接着剤等による各種接着剤を用いてもよいし、ホッチキスで留める方法等でもよい。
【0033】
本発明における製本方法については、前記ポケット部11を有する折丁と、印刷頁12を有する折丁と、を綴じることができる方法であれば特に限定されない。例えば、ホッチキスで留める方法でもよいし、製本用糸で綴じる方法でもよいし、熱溶融性接着剤等の各種製本用接着剤を用いる方法等であってもよい。
【0034】
本発明において、前記ポケット部11に収納する物品については、ポケット部11に収納可能な大きさ・形状・性状のものであれば特に限定されず、例えば、各種付録や新商品の試供品等を封入することが出来る。
【0035】
更に、前記内容物の大きさ・形状・性状に応じて、適宜、ポケット部の折丁の長さm(図2参照)を決定することができる。例えば、内容物の厚みが厚いものであれば、前記長さmを長めにして遊びの部分をもたせればよいし、前記内容物の厚みが薄いものであれば、前記長さmを短めにすることで、ポケット部11内での内容物の位置ずれを防止したりできる。
【0036】
図3は、本発明に係る綴込み冊子の第二実施形態の図である。
【0037】
図3に示された符号2は、両面にポケット部21,21を設けた綴込み冊子を表している。前記綴込み冊子2は、2つのポケット部21,21と、ポケット構造を有しない印刷頁(例えば、符号22;図3参照)とが、綴込み線23で中綴じされた冊子である。
【0038】
前記ポケット部21は、1枚のシートを綴込み線23に向かって二つ折りして、上下2箇所の接着部241,241と、綴込み線23側の端部周辺に設けられた接着部242と、により二つ折りされたシートを接着することで内部空間が形成されている。そして、前記ポケット部21の面上に挿入口25が設けられている。即ち、折り目線23以外の端部周辺を接着したことで袋とじした状態である。
【0039】
即ち、冊子本体と、前記冊子本体に綴じ込まれた略帯状のシートが、前記冊子の綴込み線23に向かって二つ折りにされ、該二つ折りされたシートの端部のうち、前記シートの幅方向の端部周辺と、前記綴込み線側の長手方向の端部周辺とが、それぞれ接着されることで形成されたポケット部と、を有する綴込み冊子である。また、該綴込み冊子2において、前記二つ折りされたシートの面上に物品を収納するための挿入口25が設けられた綴込み冊子である。
【0040】
なお、本発明では、前記接着部241,241,242を連設させて略コの字状の接着部となるようにポケット部21の端部周辺に設けてもよい。そして、二つ折りされたシートの面上(即ち、ポケット部21の面上)に物品の挿入口25を設けることで出し入れを容易に行なうことができる(図3参照)。そして、前記綴込み冊子2でも前記ポケット部21を形成するシート上に、開封のための開封線や開封抓み部等を設けることもできる。
【0041】
即ち、本発明によれば、冊子の綴込み線23側の端部を開放させた状態でポケット部を形成させてもよいし(図1等参照)、更に綴込み線23側の端部も接着することで袋とじ状態のポケット部を形成させることもできる(図3参照)。そこで、適宜、収納する物品の形状等や、製本工程の経済性や、冊子の用途等を考慮して、好適なポケット部の構造を選択できる。そして、本発明に係る綴込み冊子は、1枚のシートを二つ折りにして接着するというシンプルなものであるため、どの端部を接着するのかによらず、効率よくかつ経済的に作製することができる。
【0042】
図4は、本発明に係る綴込み冊子の第三実施形態の図である。
【0043】
図4に示された符号3は、折丁の片面にのみポケット部を設けた綴込み冊子を表している。前記綴込み冊子3は、1つのポケット部31と、ポケット構造を有しない印刷頁(例えば、符号32;図4参照)とが、綴込み線33で中綴じされた冊子である。そして、前記ポケット部31が開封されることで、第一開封面311と第二開封面312とに展開されている。
【0044】
前記ポケット部31は、1枚のシートを前記綴込み線33に向かって二つ折りして、上下2箇所の接着部(図示せず)により上下の端部を接着することで内部空間が形成されている。また、前記ポケット部31には、切断線36,36(実線;図4参照)が斜めに切り込まれているように形成されていること等により、前記ポケット部31を容易に開封できるだけでなく、開封時に前記第一開封面311等の端部が裂けてしまうことを防止できる。このような構造とすることで、前記ポケット部31を開封する際にはよりきれいに開封できる。
【0045】
図5は、本発明に係る綴込み冊子の第四実施形態の図である。
【0046】
図5に示された符号4は、両面に2つのポケット部41,41を設けた綴込み冊子を表している。前記綴込み冊子4は、2つのポケット部41と、ポケット構造を有しない印刷頁(例えば、符号42;図4参照)とが、綴込み線43で中綴じされた冊子である。
【0047】
前記ポケット部41は、1枚のシートを綴込み線43に向かって二つ折りして、上下2箇所の接着部44,44により上下の端部を接着することで内部空間が形成されている。
【0048】
また、前記綴込み冊子4は、切断線45,45(点線;図5参照)を前記ポケット部41の上下に設けているが、開封抓み部を設けていない綴込み冊子である。即ち、前記ポケット部41の端部41aを指でつまんでめくりあげることで、前記切断線45,45に沿って開封する。このように前記開封抓み部を設けない構造とすることで、シートの加工工程を単純化できる。
【0049】
図6は、本発明に係る綴込み冊子の製造方法の一例を説明するための概念図である。
【0050】
まず、シート51を観音折りする工程を行なう(A状態;図6参照)。詳しくは、前記シート51の左右に2つのポケット部を作成するために、シート51の左右の端部を綴込み線413に向かってそれぞれ二つ折り(二点鎖線;図6参照)する工程である。即ち、第一開封面511を第二開封面512上に重なるように折り目線514で二つ折りするものである。
【0051】
本発明では、B状態(図6参照)となる前に、必要に応じて、適宜、前記第一開封面511や前記第二開封面512等にあらかじめメッセージ等を印刷する工程や、物品を収納するための挿入口517を前記第一開封面511上に設ける工程等を行なうことが望ましい。このように、前記第一開封面511と前記第二開封面512とを重ね合わせる前に印刷等を行なうことで、製本工程上の作業効率を向上させることができる。
【0052】
本発明に係る製造方法では、左右にポケット部を有するポケット部用の折丁に限定されず、例えば、図示はしないが、一方の見開き側にのみポケット部を有し、他の見開き側は印刷頁であるような、ポケット部用の折丁を用いることができる。この場合には、シート51の左右端部の一方の端部のみを綴込み線513に向かって二つ折りすればよい。
【0053】
次に、前記シート51を折り目線514で折り曲げた際に接する端部周辺を接着することで、2つのポケット部を有する折丁を形成する工程を行なう(B状態;図5参照)。具体的には、4箇所の接着部515,515,515,515を設けることで、シート51の長手方向の端部を接着できる。更に、2箇所の接着部516,516を設けることで前記シート51の幅方向の端部を接着でき、その結果、ポケット部の四周をすべて封止することができる。即ち、前記二つ折りされた前記シート51の端部のうち、前記綴込み線513側の端部周辺も接着部516によって接着されている状態である。これによって、前記シート51は、ポケット部用の折丁51となる。なお、前記第一開封面511上に前記挿入口517が設けられているため、ここから収納物の出し入れを行なうことができる。
【0054】
本発明に係る製造方法では、前記接着部515,516に用いられる接着方法については限定されず、例えば、糊付けによってもよいし、熱溶融性接着剤等による各種接着剤を用いてもよいし、ホッチキスで留める方法等でもよく、前記シート51の材質や生産コスト等を考慮して、適宜、好適な接着方法を選択できる。
【0055】
続いて、ポケット部用の折丁51と冊子本体用の折丁52とを丁合する工程を行なう(C状態、D状態;図6参照)。詳しくは、まず、2枚のポケット部用の折丁51と冊子本体用の折丁(例えば、符号52;図6参照)とを重ねて一つにまとめる(C状態;図6参照)。続いて、綴込み線513上で、丁合用部材であるホッチキス針53,53を用いて綴じる(D状態;図6参照)。これによって綴込み用冊子5が完成される(E状態;図6参照)。
【0056】
本発明における製本方法に用いられる丁合用部材53については、前記ポケット部用の折丁51と冊子本体用の折丁52とを綴じることができる部材であればよく、その種類は特に限定されず、例えば、ホッチキス針や製本用糸や熱溶融性接着剤等の各種製本用接着剤等であってもよい。従って、冊子の頁数やその素材等を考慮して適宜好適な丁合用部材を選択できる。
【0057】
また、本発明に係る製造方法では、冊子に使用する前記ポケット部用の折丁の枚数については特に限定されず、綴じることができる枚数であればよい。従って、所望の冊子の構成や、折丁を綴じる方法等を考慮して、適宜、何枚のポケット部用の折丁51を用いるかを決定できる。
【0058】
そして、本発明では、前記ポケット部用の折丁になるシート51と、前記冊子本体用の折丁と、前記丁合用部材53と、からなる組立てキットとしても使用できる。即ち、個人が自分の使用目的等に応じて、所望の綴込み用冊子5となるように組み立てることができるキットである。その際、前記ポケット部用の折丁となるシート51は、例えば、丁合用の綴込み線513と、二つ折り用の折り目線514,514と、前記接着部515,515,515,515,516,516と、開封口517,517とが設けられたシートである(A状態;図6等参照)。
【0059】
更に、本発明では、前記組立てキットの組立て方法については特に限定されないが、例えば、前記した綴込み冊子5の製造方法の各工程(図6参照)にそって組み立てることができる。そして、組み立てる人の好みに応じて、前記各工程に加えて、シート51等にメッセージを記入したり、図柄等を印刷したり、加工したりすることもできる。
【0060】
また、本発明に係る組み立てキットについては、適宜、シート51や各折丁について好適な形状を選択できるし、前記接着部515の位置やその接着方法等についても適宜選択できるし、前記丁合用部材53の種類や形状についても選択できる。
【産業上の利用可能性】
【0061】
本発明に係る綴込み冊子は、付録や試供品等を収納した各種ノベルティグッズや販売促進グッズやメッセージ冊子等として幅広く利用できる。
【図面の簡単な説明】
【0062】
【図1】本発明に係る綴込み冊子の第一実施形態のポケット部が閉じた状態の図である。
【図2】本発明に係る綴込み冊子の第一実施形態のポケット部が開かれた状態の図である。
【図3】本発明に係る綴込み冊子の第二実施形態の図である。
【図4】本発明に係る綴込み冊子の第三実施形態の図である。
【図5】本発明に係る綴込み冊子の第四実施形態の図である。
【図6】本発明に係る綴込み冊子の製造方法の一例を説明するための概念図である。
【符号の説明】
【0063】
1,2,3,4,5 綴込み用冊子
11,21,31,41 ポケット部
51 ポケット部用の折丁
12,22,32,42,52 印刷頁
13,23,33,43,513 綴込み線
14,241,242,44,515,516 接着部
【出願人】 【識別番号】503313465
【氏名又は名称】株式会社第一印刷
【出願日】 平成18年7月5日(2006.7.5)
【代理人】 【識別番号】100112874
【弁理士】
【氏名又は名称】渡邊 薫


【公開番号】 特開2008−12779(P2008−12779A)
【公開日】 平成20年1月24日(2008.1.24)
【出願番号】 特願2006−186133(P2006−186133)