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【発明の名称】 印刷用ブランケットおよびその製造方法
【発明者】 【氏名】磯田 成紀

【氏名】神野 敦司

【要約】 【課題】表面層が鏡面であると共に厚み精度に優れ、インクの相性と転写性、および耐久性に優れる。

【解決手段】表面印刷層2とこの表面印刷層2を支持する基材層3の積層体からなり、転写法により微細パターンを形成するための印刷用ブランケット1であって、上記基材層3がプラスチックフィルムであり、上記表面印刷層2が架橋されたアクリロニトリルブタジエンゴム層であり、上記基材層3は層厚さが25〜250μmであり、上記表面印刷層2は、層厚さが10〜300μm、ゴム硬度が30〜60、表面粗さ(Ra)が0.20μm未満である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表面印刷層と、この表面印刷層を支持する基材層との積層体からなり、転写法により微細パターンを形成するための印刷用ブランケットであって、
前記基材層がプラスチックフィルムであり、前記表面印刷層が架橋されたアクリロニトリルブタジエンゴム層であることを特徴とする印刷用ブランケット。
【請求項2】
前記基材層は層厚さが25〜250μmであり、前記表面印刷層は、層厚さが10〜300μm、ゴム硬度が30〜60、表面粗さ(Ra)が0.20μm未満であることを特徴とする請求項1記載の印刷用ブランケット。
【請求項3】
転写法により微細パターンを形成するための印刷用ブランケットの製造方法であって、 基材層表面に塗工法によりアクリロニトリルブタジエンゴム層を形成し、該ゴム層の表面に保護フィルムを積層する工程と、前記アクリロニトリルブタジエンゴム層を架橋する工程とを含むことを特徴とする印刷用ブランケットの製造方法。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は印刷用ブランケットおよびその製造方法に関し、特に転写法により微細パターンを形成するための印刷用ブランケットおよびその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
液晶表示素子、有機EL素子などの表示素子、または、半導体装置を製造するときに、膜厚さが数μm以下で、数10μm幅や径のパターン、ドットの微細パターンを基板上に形成する技術として、従来のフォトリソグラフィ法に代わり、印刷法が試みられている。例えば、表面が鏡面化されたシリコーンゴムまたはシリコーン樹脂からなる印刷層と基材層とを一体化した後、基材層の裏面を研磨することにより、従来よりもブランケット面内の厚さばらつきを少なくできる印刷用ブランケットが知られている(特許文献1、特許文献2)。また、有機EL素子を構成する有機発光層を印刷によりパターニングする場合に、インキをむらなく均一に保持・転写でき、ブランケット自身からの粉塵の発生がなく、インキの転移が安定しており、パターン形成精度を向上することができる印刷用ブランケットとして、基布に用いるフィルムが、プラスチックフィルム、金属箔のいずれか、またはこれらの複合体であり、ブランケットの表面層が、シリコーン系ゴム素材からなる最表面層、該最表面層の下側にフッ素系ゴム素材からなる支持層とを備えている印刷用ブランケットが知られている(特許文献3)。
【0003】
一方、微細パターンやドット径がさらに微細化されるに従い、使用される印刷用ブランケットは、パターンの解像度を向上させるために、表面平滑性と厚み精度の維持、インクとの相性と転写性、これらの性能を長く維持する耐久性等が要求されるようになってきた。
しかしながら、厚み精度をだすために研磨したり、インクとの相性と転写性を向上させるために複数の表面層を持たせたりする従来の印刷用ブランケットでは、これらの特性を十分に満足することが困難であるという問題がある。
【特許文献1】特開2005−125664号公報
【特許文献2】特開2005−125666号公報
【特許文献3】特開2006−19158号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、このような問題に対処するためになされたもので、表面層が鏡面であると共に厚み精度に優れ、インクの相性と転写性、および耐久性に優れる印刷用ブランケットおよびその製造方法の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の印刷用ブランケットは、表面印刷層と、この表面印刷層を支持する基材層との積層体からなり、転写法により微細パターンを形成するための印刷用ブランケットであって、上記基材層がプラスチックフィルムであり、上記表面印刷層が架橋されたアクリロニトリルブタジエンゴム層であることを特徴とする。
また、上記基材層は層厚さが25〜250μmであり、上記表面印刷層は、層厚さが10〜300μm、ゴム硬度が30〜60、表面粗さ(Ra)が0.20μm未満であることを特徴とする。
【0006】
本発明の印刷用ブランケットの製造方法は、転写法により微細パターンを形成するための印刷用ブランケットの製造方法であって、基材層表面に塗工法によりアクリロニトリルブタジエンゴム層を形成し、該ゴム層の表面に保護フィルムを積層する工程と、上記アクリロニトリルブタジエンゴム層を架橋する工程とを含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明の印刷用ブランケットは、表面印刷層を架橋されたアクリロニトリルブタジエンゴム層とし、また、ゴム硬度を30〜60、表面粗さ(Ra)を0.20μm未満とするので、インクとの相性および転写性に優れる。また、芳香族ポリエステルフィルムを基材層にしてアクリロニトリルブタジエンゴム層と積層するので厚み精度および耐久性に優れる。
本発明の印刷用ブランケットの製造方法は、基材層表面に塗工法によりアクリロニトリルブタジエンゴム層を形成し、該ゴム層に保護フィルムを積層して加圧した後、アクリロニトリルブタジエンゴム層を電子線または放射線照射により架橋するので、表面印刷層が架橋されたゴム層であっても容易に表面の鏡面化ができ、また、厚み精度および耐久性に優れる印刷用ブランケットが得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
本発明の印刷用ブランケットを図1により説明する。図1は印刷用ブランケットの断面図である。印刷用ブランケット1は、インキの担持面をなす表面印刷層2と、この表面印刷層2を支持する基材層3との積層体である。図1においては、さらに表面保護フィルム4が積層されている場合を示す。
表面印刷層2は、架橋されたアクリロニトリルブタジエンゴム(以下NBRと略称する)材料で形成される。
NBRは、アクリロニトリルの含有量により分類されている、極高ニトリルゴム、高ニトリルゴム、中高ニトリルゴム、中ニトリルゴム、低ニトリルゴムのいずれも使用できる。本発明においては、層厚さの厚み精度、ゴム硬度、ぬれ性等を最適化しやすい31〜35%のニトリル含量である中高ニトリルゴムが好ましい。
【0009】
NBRは各種の配合剤を配合できる。配合剤としては、加硫剤、加硫促進剤、架橋剤、共架橋剤、加工助剤、老化防止剤、補強剤、充填剤、軟化剤・可塑剤等を挙げることができる。
加硫剤としては、例えば、テトラメチルチウラムジスルフィド、4,4′−ジチオビスモルホリン等の有機含硫黄化合物や硫黄等を挙げることができる。また、架橋剤として有機過酸化物系の架橋剤を使用することもできる。有機過酸化物としては、例えば、ベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、モノクロルベンゾイルパーオキサイド、2,4ジクロルベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5ビス(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、1,1−ジ−t−ブチルパーオキシ−3、3、5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス−t−ブチルパーオキシ−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド等を挙げることができる。
【0010】
また、加硫促進剤としては、ジベンゾチアジルジスルフィド、N−オキシジエチレン−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド、N−tert−ブチル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド等のチアゾール類、1,3−ジフェニルグアニジン、テトラメチルチウラムモノスルフィド、ジメチルジチオカーバミン酸亜鉛、エチルフェニルジチオカーバミン酸亜鉛等を挙げることができる。
【0011】
また、有機過酸化物と共に、分子内に不飽和結合を2個以上、特に3個以上有する誘導体を共架橋剤として使用することができる。共架橋剤としては、多価アルコールのアクリル酸エステルやメタクリル酸エステル、多価カルボン酸のアリルエステル、トリアリルイソシアヌレート、トリアリルシアヌレート、トリメチロールプロパントリアリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート等が挙げられる。共架橋剤はいずれか1種を単独で用いてもよく、また2種以上を併用してもよい。
【0012】
その他の配合剤として、老化防止剤としては酸化防止剤や紫外線吸収剤が、補強剤または充填剤としてはカーボンブラック、無水ケイ酸、ケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、クレー、炭酸カルシウム、タルク、硫酸バリウム、硫酸アルミナ、リトポン、スチレン樹脂、フェノール樹脂、石油樹脂、再生ゴムなどが、加工助剤または滑剤としてはステアリン酸、ステアリン酸金属石鹸、ワックス類が、軟化剤・可塑剤としては、フタル酸エステル、アロマ系プロセス油、液状NBR等がそれぞれ挙げられる。
【0013】
NBRへの架橋剤の配合割合は、原料NBR100重量部に対して、架橋剤を0〜10重量部、好ましくは0〜5重量部、共架橋剤を0〜10重量部、好ましくは1〜5重量部配合できる。
また、原料NBR100重量部に対して、補強剤および充填剤を10〜150重量部、好ましくは20〜100重量部配合できる。補強剤および充填剤の合計量が150重量部をこえると加工が困難になり、またクッション性が失われることとなる。10重量部未満であるとゴムの補強効果が低く要求特性が得られない。
また加工助剤については0〜2重量部、好ましくは0.1〜1.0重量部配合できる。
【0014】
表面印刷層2は、上記NBR配合物を後述する塗工法により薄膜に形成し、電子線または放射線照射により架橋することにより、架橋されたNBR層として得られる。
NBRの配合量を上記範囲内に設定し、さらに、塗工条件、電子線照射条件等を所定の条件とすることにより、下記特性を有する表面印刷層2が得られる。
【0015】
NBRゴムの層厚さは10〜300μm、好ましくは30〜150μm、ゴム硬度はJIS−Aのゴム硬度として30〜60度、好ましくは40〜50度、表面粗さ(Ra)は0.20μm未満、好ましくは0.10μm未満である。また、ぬれ性は34〜50mN/m、好ましくは36〜42mN/mである。
ゴムの層厚さが10μm未満ではクッション性が失われ、300μmをこえると転写時のひずみが大きくなりすぎて印刷精度が低下するおそれがある。
またゴムの厚み精度が±10%以内でないと印刷精度が低下する。
ゴム硬度が30度未満であると可塑剤の配合が多量となり、また、60度をこえるとクッション性が悪くなり、転写性が悪くなる。
表面粗さ(Ra)が0.20μmをこえると、表面印刷層2が鏡面状態を維持することができなくなり、印刷精度が低下するおそれがある。
ぬれ性が34mN/m未満ではインクの担持性に劣り、50mN/mをこえるとインクの転写性が悪くなる。
表面層自身をアルコールに25℃×72時間浸漬させ、その前後での重量変化が20%以内でないと寿命が短くなる。
【0016】
基材層3となるプラスチックフィルムは、エンジニアリングプラスチックなどの耐熱フィルムであれば使用できる。プラスチックフィルムの例としては、芳香環とエステル結合が直接または他の連結基を介して結合した芳香族ポリエステルフィルム、ポリエーテルイミドフィルム、ポリイミドフィルム、ポリスルホンフィルム等が挙げられる。芳香族ポリエステルフィルムの例としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリブチレンナフタレート、ポリアリレート等が挙げられる。
基材層3としては、安価、接着性の理由で特にポリエチレンテレフタレートフィルムが好ましい。
保護フィルム4としては表面が鏡面状態である鏡面ポリエチレンテレフタレートフィルム等が使用できる。
【0017】
基材層3の層厚さは25〜250μm、好ましくは50〜188μmである。基材層3の層厚さが25μm未満で形状の保持が困難であり、250μmをこえると加工が困難となる。
また、基材層3と表面印刷層2との積層体である印刷用ブランケットは、印刷用ブランケットの総厚さとして、(ゴム層の厚さ)×(±10%)の変動内に維持されることが好ましい。変動幅がこの範囲をこえると印刷精度が低下する。
【0018】
本発明の印刷用ブランケットは塗工法により製造することが好ましい。塗工法は以下の工程によりなされる。
(1)塗工液を調製する。
NBR生ゴムに配合剤、充填剤、加工助剤等を配合してオープンロール、バンバリミキサー、ニーダー等で混練してゴム組成物を得る。混練することにより、配合剤が均一に分散しやすくなる。ゴム組成物は、撹拌機を用いて溶媒に溶解する。ゴム組成物の溶液は配合剤が一部溶解せず分散された状態であってもよい。溶解または分散後、所定の大きさの篩目によりろ過して、塗工液を得る。この塗工液の調製により、表面粗さ(Ra)を0.20μm未満とすることができる。
【0019】
(2)基材層3の表面に上記塗工液を塗布・乾燥することによりNBR層を形成する。
塗布方法については特に制限なく、公知の塗工機を用いて、基材層に塗工液を塗布する。塗布厚さおよび塗布回数については、表面印刷層2の厚さに応じて適宜選択される。好ましくは、塗工液の粘度を調整することにより、1回塗布することが好ましい。
塗布後、乾燥する。乾燥条件は、基材シートおよび塗工液の種類、一次架橋条件等によって選択される。例えば、基材層3としてPETフィルム、塗工液の溶媒としてトルエンを用いた場合、60〜130℃の乾燥温度で、5〜30分が好ましい。
乾燥後、ニップロールにて保護フィルム4の貼り合わせを行なう。保護フィルム4は鏡面の離型フィルムを使用する。
【0020】
(3)NBR層を加硫剤、架橋剤、電子線または放射線照射により架橋する。
NBR層を架橋して基材層と接合する。その中でも電子線、または放射線照射による架橋が望ましい。
電子線照射条件としては、電圧が150〜3000kV、好ましくは170〜750kV、吸収線量が10kGy〜400kGy、好ましくは100〜300kGyである。照射条件として電圧が150kV未満、吸収線量が10kGy未満では架橋不足であり、電圧が3000kV以上、吸収線量が400kGyをこえると過架橋になる。
放射線としては、γ線、X線等が挙げられる。
放射線照射条件としては、例えばγ線の場合、吸収線量が10kGy〜200kGyであることが好ましい。吸収線量が10kGy未満では架橋不足であり、200kGyをこえると劣化が生じる場合がある。
【0021】
電子線または放射線は、基材層3または保護フィルム4を介した表面印刷層2の一方側からの照射、両側からの照射、または交互にそれぞれの側からの照射であってもよい。好ましくは表面印刷層2側と基材層3側とから交互に上記吸収線量の範囲内で、照射線源、照射時間等を調整して照射する。照射により、基材層3と表面印刷層2とが接着剤を用いることなく、相互に接合する。
【0022】
上記工程で本発明の印刷用ブランケット1が得られる。保護フィルム4はゴム表面保護のため、印刷用ブランケットとして使用する前までゴムシート表面に貼り付けておき、使用前に保護フィルム4を剥離することが鏡面化した表面を有する印刷用ブランケットが得られるので好ましい。
【0023】
本発明の印刷用ブランケットは、表面が鏡面化され、鏡面化された厚み精度を高く維持できる。また表面印刷層としてNBRを用い、基材層として芳香族ポリエステルフィルムを用いるのでインクの担持性、削り取り性、転写性に優れる。
このため、ガラス板等の基板上にインクを高精細にパターニング印刷することで半導体素子や表示素子などを形成する技術の印刷用ブランケットとして好適に用いることができる。例えば、液晶表示素子のカラーフィルターの画素、有機エレクトロルミネッセンス素子、半導体素子の配線や電極などの要素部品、金属メッシュパターンを形成した電磁波吸収性透明フィルム(プラズマテレビの電磁波シールド材等)などの製造に用いることができる。
【実施例】
【0024】
各実施例および比較例に用いた材料を以下に示す。
NBR(低ニトリル品):アクリロニトリル量 18%、ムーニ粘度(ML1+4)78
NBR(中高ニトリル品):アクリロニトリル量 35%、ムーニ粘度(ML1+4)56
NBR(極高ニトリル品):アクリロニトリル量 50%、ムーニ粘度(ML1+4)78
アクリル樹脂: 旭化成社製、商品名 APR NS−60
EPDM:エチレン含量 54%、ムーニ粘度(ML1+4)45
充てん剤:クレー系充てん剤
共架橋剤:トリメチロールプロパントリメタクリレート
【0025】
実施例1〜7、および比較例1〜6
表1に示すゴム材質を100重量部、充填剤を30重量部、共架橋剤を3重量部を秤量して、オープンロールを用いて混練し、厚み数mmのシートを分出しし、このシートを切断して細片とした。得られた細片をトルエンに溶解し、溶解後、帆布を用いてろ過して塗工液を得た。
この塗工液をロールコーターに供給し、厚さ100μmのPETフィルム表面に上記塗工液を乾燥後の厚みが150μmになるように塗布し、続いてオーブンに導入し100℃で20分間乾燥した。
次いで、塗膜上に保護フィルムとして、厚さ75μmのPETフィルムの貼り合わせを行なった。
次いで、保護フィルム側から電子線照射を行なった。電子線照射の条件は、電圧250kV、吸収線量は150kGyである。
最後に保護フィルムを剥離して本発明の印刷用ブランケットを得た。
なお、上記実施例および比較例において、ゴム硬さは充てん剤変量、およびオイルの投入にて調整した。また、比較例3の表面粗さは保護フィルムの表面粗さにより調整し、比較例4の厚み精度は、塗工液の塗布量にて比較サンプルの作製を行なった。また、比較例5は市販品のシートであり、比較例6はゴム材質をEPDMに代える以外実施例1と同様にして印刷用ブランケットを得た。
【0026】
得られた印刷用ブランケットの評価を以下の特性で行なった。結果を表1に示す。
(1)ゴム表面の硬度
JIS A硬度計にて室温で測定する。
(2)厚み精度
印刷用ブランケットの総厚みをダイヤルシックネスゲージにより測定する。厚み精度が標準ゴム厚さ±10%以内の場合「○」、±10%をこえる場合を「×」とする。
(3)ゴム表面の粗度
表面粗さ計にて、JISB0601に定義されるRaを測定する。Ra値が0.20μm未満の場合を「○」、0.20μm以上の場合を「×」とする。
(4)ぬれ性試験
ぬれ張力試験用混合液(和光純薬工業社製)を用いて、ゴム表面の表面張力(mN/m)の測定を行なう。表面張力が34mN/m〜50mN/m以内を「○」、34mN/m未満、50mN/mをこえる場合を「×」とする。
(5)耐アルコール性試験
印刷ブランケットゴム表面の耐アルコール性の測定を行なう。試料(2cm×5cm×100μm)をイソプロピルアルコール(IPA)に25℃×72時間浸漬させ、その重量変化の測定を行なう。
重量変化率が±20%以内であれば「○」、20%より大きければ「×」とする。
(6)総合評価(印刷性)
上記(1)〜(5)の評価項目にて、全てが「○」の場合を総合評価「○」、1つでも「×」がある場合を総合評価「×」とする。
【0027】
【表1】


【産業上の利用可能性】
【0028】
本発明の印刷用ブランケットは、表面印刷層が所定の特性を有する架橋されたアクリロニトリルブタジエンゴム層とし、基材層として芳香族ポリエステルフィルムを用いるので、インクとの相性および転写性に優れ、厚み精度および耐久性に優れる。そのため、転写法により微細パターンを形成するための印刷用ブランケットとして、今後半導体素子や表示素子などの分野で使用できる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】印刷用ブランケットの断面図である。
【符号の説明】
【0030】
1 印刷用ブランケット
2 表面印刷層
3 基材層
4 保護フィルム

【出願人】 【識別番号】591005006
【氏名又は名称】クレハエラストマー株式会社
【出願日】 平成18年9月20日(2006.9.20)
【代理人】 【識別番号】100100251
【弁理士】
【氏名又は名称】和気 操


【公開番号】 特開2008−73919(P2008−73919A)
【公開日】 平成20年4月3日(2008.4.3)
【出願番号】 特願2006−254568(P2006−254568)