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【発明の名称】 孔版印刷装置
【発明者】 【氏名】蛯名 貴仁

【氏名】高橋 満

【要約】 【課題】版胴と再給紙手段とがそれぞれ装置本体に対して着脱自在であると共に、装置本体からの離脱時において両者が接触することを防止することが可能な孔版印刷装置を提供する。

【解決手段】用紙の一方の面に表面画像を印刷する表面印刷工程を行った後に該用紙の他方の面に裏面画像を印刷する裏面印刷工程を行う両面印刷が可能な孔版印刷装置1において、版胴及び再給紙手段が装置本体42に対してそれぞれ個別に着脱自在であり、版胴を装置本体42に対して固定する版胴固定手段48と、再給紙手段を装置本体42に対して固定する再給紙固定手段49と、版胴の固定を解除する際に操作される版胴固定解除スイッチ53と、再給紙手段の固定を解除する際に操作される再給紙固定解除スイッチ55とを有し、固定解除スイッチが操作された方の固定のみを解除する構成とした。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置本体に回転自在に支持された版胴及び前記版胴に対して接離自在に設けられた押圧手段を有する印刷部と、前記印刷部においてその表面に印刷画像を形成された用紙を一時的に貯容した後に前記印刷部に向けて再給紙する再給紙手段とを有し、用紙の一方の面に表面画像を印刷する表面印刷工程を行った後に該用紙の他方の面に裏面画像を印刷する裏面印刷工程を行う両面印刷が可能な孔版印刷装置において、
前記版胴及び前記再給紙手段が前記装置本体に対してそれぞれ個別に着脱自在であり、前記版胴を前記装置本体に対して固定する版胴固定手段と、前記再給紙手段を前記装置本体に対して固定する再給紙固定手段と、前記版胴の固定を解除する際に操作される版胴固定解除スイッチと、前記再給紙手段の固定を解除する際に操作される再給紙固定解除スイッチとを有し、前記固定解除スイッチが操作された方の固定のみを解除することを特徴とする孔版印刷装置。
【請求項2】
請求項1記載の孔版印刷装置において、
版胴固定解除表示手段と再給紙固定解除表示手段とを有し、前記版胴または前記再給紙手段の固定が解除された際に対応する表示手段を作動させることを特徴とする孔版印刷装置。
【請求項3】
請求項2記載の孔版印刷装置において、
前記装置本体は前記版胴及び前記再給紙手段を着脱する際に開閉されるカバーを有し、前記カバーが開放された際に前記版胴の固定を解除し、前記カバーが閉じられた際に前記版胴及び前記再給紙手段を固定させることを特徴とする孔版印刷装置。
【請求項4】
請求項3記載の孔版印刷装置において、
前記再給紙手段の近傍で用紙ジャムが発生している場合には前記カバーが開放された際に前記再給紙手段の固定を解除させることを特徴とする孔版印刷装置。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、再給紙手段を有し両面印刷を行うことが可能な孔版印刷装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、簡便な印刷方法としてデジタル式感熱孔版印刷が知られている。これは、熱可塑性樹脂フィルムと多孔性支持体とを貼り合わせたマスタに微細な発熱素子を複数有するサーマルヘッドを接触させ、この発熱素子に対しパルス的に通電を行いながらマスタをプラテンローラ等の搬送手段で搬送することにより、マスタの熱可塑性樹脂フィルムに画像情報に基づいた穿孔画像を熱溶融穿孔製版した後、この穿孔製版されたマスタを多孔性円筒状の版胴に巻装させ、プレスローラ等の押圧手段によって用紙を版胴外周面に押圧させることで版胴内周面に供給されたインキを版胴開孔部及びマスタ穿孔部から滲出させ、このインキを用紙に転移させることにより用紙上に印刷画像を得るものである。
【0003】
上述した孔版印刷において、最近では用紙の消費量及び書類の保管スペースを低減させるため等の目的から用紙の両面に印刷を行う両面印刷が頻繁に行われるようになってきている。この一例として、版胴の回転方向に第1製版画像と第2製版画像とが2面並んだ分割製版済みマスタを用い、給紙部より給紙された1枚目の用紙の表面に一方の製版画像を印刷した後にこの用紙を補助トレイに案内し、給紙部より給送された2枚目の用紙の表面に一方の製版画像を印刷した後にこの用紙を補助トレイに案内すると共に、補助トレイより1枚目の用紙を再給紙してこの裏面に他方の製版画像を印刷してこの用紙を排紙トレイに排出し、この動作を連続して行うことにより1工程で両面印刷物を得る孔版印刷装置が、例えば「特許文献1」に開示されている。
【0004】
【特許文献1】特開2005−246730号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
「特許文献1」に開示された孔版印刷装置において、版胴及び補助トレイを有する再給紙手段を装置本体に対して着脱自在とすることにより、用紙ジャム発生時等においてその復旧作業を簡単に行うことができる。この版胴と再給紙手段とをそれぞれ個別に引き出すことが可能に構成すると、版胴と再給紙手段とを同時に引き出した際に両者が接触し、版胴及び再給紙手段の双方が破損したりインキが付着したりしてしまうという問題点がある。また、接触により版胴に巻装されているマスタが破損し、このマスタを用いた追加印刷ができなるという問題点もある。
【0006】
本発明は上述した各問題点を解決し、版胴と再給紙手段とがそれぞれ装置本体に対して着脱自在であると共に、装置本体からの離脱時において両者が接触することを防止することが可能な孔版印刷装置の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1記載の発明は、装置本体に回転自在に支持された版胴及び前記版胴に対して接離自在に設けられた押圧手段を有する印刷部と、前記印刷部においてその表面に印刷画像を形成された用紙を一時的に貯容した後に前記印刷部に向けて再給紙する再給紙手段とを有し、用紙の一方の面に表面画像を印刷する表面印刷工程を行った後に該用紙の他方の面に裏面画像を印刷する裏面印刷工程を行う両面印刷が可能な孔版印刷装置において、前記版胴及び前記再給紙手段が前記装置本体に対してそれぞれ個別に着脱自在であり、前記版胴を前記装置本体に対して固定する版胴固定手段と、前記再給紙手段を前記装置本体に対して固定する再給紙固定手段と、前記版胴の固定を解除する際に操作される版胴固定解除スイッチと、前記再給紙手段の固定を解除する際に操作される再給紙固定解除スイッチとを有し、前記固定解除スイッチが操作された方の固定のみを解除することを特徴とする。
【0008】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の孔版印刷装置において、さらに版胴固定解除表示手段と再給紙固定解除表示手段とを有し、前記版胴または前記再給紙手段の固定が解除された際に対応する表示手段を作動させることを特徴とする。
【0009】
請求項3記載の発明は、請求項2記載の孔版印刷装置において、さらに前記装置本体は前記版胴及び前記再給紙手段を着脱する際に開閉されるカバーを有し、前記カバーが開放された際に前記版胴の固定を解除し、前記カバーが閉じられた際に前記版胴及び前記再給紙手段を固定させることを特徴とする。
【0010】
請求項4記載の発明は、請求項3記載の孔版印刷装置において、さらに前記再給紙手段の近傍で用紙ジャムが発生している場合には前記カバーが開放された際に前記再給紙手段の固定を解除させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、版胴固定手段及び再給紙固定手段の制御により版胴ユニットまたは再給紙ユニットの何れか一方のみを装置本体から取り外すことができるので、版胴の交換あるいは再給紙手段周辺での用紙ジャム処理等において版胴ユニットと再給紙ユニットとが接触することにより発生する各ユニットの汚損や破損を防止することができると共に、版胴に巻装されたマスタが損傷することにより追加印刷が不可となる不具合の発生を防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
図1は、本発明の一実施形態を採用した孔版印刷装置を示している。この孔版印刷装置は、特開2003−200645号に開示された両面印刷装置と関連した構成を有しているので、各部位の説明をできるだけ省略する。
【0013】
図1において孔版印刷装置1は、印刷部2、製版部3、給紙部4、排版部5、排紙部6、画像読取部7、補助トレイ8を有する再給紙手段9、切替部材10等を有している。
【0014】
装置本体42のほぼ中央に配置された印刷部2は、版胴11と押圧手段としてのプレスローラ12とを有している。版胴11は装置本体42に回転自在に支持されており、図示しない版胴駆動手段によって回転駆動される。版胴11はその外周面に開閉自在なクランパ13を有しており、両面印刷時において版胴11の外周面には製版部3で製版された分割製版済みマスタ14が巻装される。分割製版済みマスタ14には表面画像に応じた第1製版画像と裏面画像に応じた第2製版画像とが形成されており、各製版画像間には未製版部分が形成されている。分割製版済みマスタ14は、版胴11上において、第1製版画像が図1に示す表面領域に、第2製版画像が同裏面領域に、未製版部分が同中間領域にそれぞれ対応するように巻装される。版胴11の外周面近傍には、版胴11の位置を検知する図示しないロータリエンコーダが設けられている。
【0015】
版胴11の下方にはプレスローラ12が配設されている。フッ素樹脂等の撥水性を有する弾性体からなるプレスローラ12は図示しないアーム部材にその両端を回転自在に支持されており、図示しないアーム部材は図示しない揺動手段によって揺動自在に支持されている。プレスローラ12はその周面が版胴11より離間する図1に示す離間位置と、その周面が版胴11上の分割製版済みマスタ14に圧接する圧接位置とを選択的に占める。プレスローラ12の周面近傍には、プレスローラ12の周面に接触してクリーニングを行うクリーニングローラ16が配設されている。クリーニングローラ16は、図示しない駆動手段によって回転駆動される。
【0016】
プレスローラ12の右方近傍には再給紙手段9から送られた表面印刷済みの用紙Pをプレスローラ12の周面に沿わせて搬送するための再給紙案内部材17が配設されており、プレスローラ12の下方には補助トレイ8上に貯留された用紙Pをプレスローラ12の周面に接触させて送り出す再給紙レジストローラ18が配設されている。プレスローラ12の左下方には上面に補助トレイ8を有する再給紙搬送ユニット19が配設されており、これには再給紙位置決め部材20が一体的に設けられている。再給紙搬送ユニット19の上方には、補助トレイ8の上面に沿って移動自在な用紙受け板21が配設されている。これら補助トレイ8、再給紙案内部材17、再給紙レジストローラ18、再給紙位置決め部材20、再給紙搬送ユニット19及び用紙受け板21によって再給紙手段9が構成されている。
【0017】
版胴11とプレスローラ12との接触位置の左方であって、用紙Pの搬送経路上には切替部材10が配設されている。切替部材10はその用紙搬送方向下流側端部を装置本体42に回動自在に支持されており、図示しない移動手段によって移動され、図1に実線で示す第1の位置と二点鎖線で示す第2の位置とを選択的に占める。版胴11とプレスローラ12との間を通過した用紙Pは、切替部材10が第1の位置を占めているときに排紙部6へと案内され、切替部材10が第2の位置を占めているときに補助トレイ8へと案内される。
【0018】
印刷部2の右上方には製版部3が配設されている。製版部3は、マスタ22をロール状に巻成したマスタロールを保持するマスタ保持部材23、プラテンローラ24、サーマルヘッド25、マスタ切断手段26、マスタストック部27、テンションローラ対28、反転ローラ対29等を有する周知の構成であり、製版部3では分割製版済みマスタ14が作成される。
【0019】
製版部3の下方には給紙部4が配設されている。給紙部4は、給紙トレイ、給紙ローラ、分離ローラ、分離パッド、レジストローラ対等を有する周知の構成である。
【0020】
印刷部2の左上方に配設された排版部5も、上排版部材、下排版部材、排版ボックス、圧縮板等を有する周知の構成であり、使用済みの分割製版済みマスタ14を版胴11の外周面より剥離して排版ボックスの内部に廃棄する。
【0021】
排版部5の下方には排紙部6が配設されている。排紙部6は、剥離爪31、排紙搬送ユニット32、排紙トレイ33、剥離ファン34等を有している。剥離爪31は図示しない揺動手段によってその先端部が版胴11の外周面に対して近接・離間自在に設けられており、近接位置を占めた際に版胴11の外周面上より用紙Pを剥離する。排紙搬送ユニット32は、駆動ローラ、従動ローラ、無端ベルト、吸引ファン等を有しており、無端ベルトの上面に印刷済みの用紙Pを吸引しつつ図1の矢印方向に搬送する。排紙トレイ33は1個のエンドフェンスと一対のサイドフェンスとを有しており、その上面に印刷済みの用紙Pを積載する。剥離ファン34は剥離爪31の上方に配設されており、版胴11の外周面に向けて送風を行うことにより表面印刷工程を終えて切替部材10によって版胴11の外周面上から剥離される用紙P、及び裏面印刷工程を終えて剥離爪31によって版胴11の外周面上から剥離される用紙Pの先端をそれぞれ送風によって浮き上がらせる。
【0022】
装置本体の上部には画像読取部7が配設されている。画像読取部7は、図示しないコンタクトガラス、コンタクトガラスに対して接離自在に設けられた図示しない圧板、原稿画像を走査して読み取るそれぞれ図示しない反射ミラー及び蛍光灯、走査された画像を集束する図示しないレンズ、集束された画像を処理する図示しない画像センサ等を有している。
【0023】
図2は、孔版印刷装置1の操作パネルを示している。同図において操作パネル15には、製版スタートキー35、印刷スタートキー36、ストップキー37、入力手段として機能するテンキー38、7セグメントLEDからなる表示装置39、LCDからなる表示装置40等の周知の構成の他、両面印刷を行う際に押下される両面印刷キー41等が配設されている。
【0024】
図3は、孔版印刷装置1に用いられる制御手段のブロック図である。同図において制御手段30は、内部にCPU43、ROM44、RAM45等を有するマイクロコンピュータであり、図示しないロータリエンコーダ及び操作パネル15からの動作信号に基づいて印刷部2、製版部3、給紙部4、排版部5、排紙部6、画像読取部7、再給紙手段9、切替部材10の作動をそれぞれ制御する。ROM44には孔版印刷装置1の動作プログラムが記憶されていると共に、RAM45には各種数値や情報等が一時的に記憶され、CPU43はRAM45に記憶された数値や情報等及びROM44から呼び出された動作プログラムに基づいて孔版印刷装置1の動作制御を行う。
【0025】
上述の構成において、版胴11はその内部に設けられ内周面にインキを供給する周知のインキ供給手段及びこのインキ供給手段に供給されるインキを貯容する図示しないインキパック及びインキパック内のインキをインキ供給手段に送る図示しないインキポンプと共にユニット化されており、図4に示す版胴ユニット46として装置本体42に対して一体的に着脱自在に構成されている。また、再給紙手段9もユニット化されており、図4に示す再給紙ユニット47(両面ユニットと呼ぶ場合もある)として装置本体42に対して一体的に着脱自在に構成されている。各ユニット46,47は装置本体42の前側に設けられており、装置前側に設けられた図示しないカバーを開放して着脱される。装置本体42の各ユニット46,47装着部には、各ユニット46,47が装置本体42に対して装着されているか否かを判断する図示しないセンサが設けられている。また再給紙ユニット47には、再給紙ユニット47の近傍において用紙ジャムが発生しているか否かを判断する図示しないセンサが設けられている。
【0026】
図4に示すように、版胴ユニット46の左方近傍には版胴ユニット46を装置本体42に対して固定する版胴固定手段48が、再給紙ユニット47の左方近傍には再給紙ユニット47を装置本体42に対して固定する再給紙固定手段49がそれぞれ配設されている。版胴固定手段48と再給紙固定手段49とは同様に構成されているため、本実施形態では版胴固定手段48についてのみ説明する。
【0027】
図5に示すように版胴固定手段48は、プル型のソレノイド50、ソレノイド50のプランジャに取り付けられた係止片51、引張ばね52等から構成されている。ソレノイド50は装置本体42に取り付けられており、係止片51は版胴ユニット46に形成された切欠部に係合可能な先端部を有している。引張ばね52は、その一端を係止片51に取り付けられ、他端を装置本体42に固定されている。上述の構成より、ソレノイド50の非作動時において引張ばね52の付勢力によって係止片51が版胴ユニット46に係合していることにより図5に示すように版胴ユニット46の装置本体42からの引き出しが規制され、ソレノイド50が作動し係止片51が左方へと引かれて係止片51と版胴ユニット46の係合が解除されることにより図6に示すように版胴ユニット46の装置本体42からの引き出しが許容される。以下、ソレノイド50が作動していて装置本体42から版胴ユニット46及び再給紙ユニット47が引き出し可能である状態を版胴固定手段48及び再給紙固定手段49の作動解除状態、ソレノイド50の作動が解除されていて装置本体42から版胴ユニット46及び再給紙ユニット47が引き出し不可である状態を版胴固定手段48及び再給紙固定手段49の作動状態として説明する。
【0028】
図4に示すように版胴ユニット46の右方近傍には、装置本体42より版胴ユニット46を引き出すべく版胴固定手段48による版胴ユニット46の固定を解除させる際に押下される版胴固定解除スイッチ53が配設されており、版胴固定解除スイッチ53の近傍には版胴固定解除スイッチ53が押下されて版胴固定手段48による版胴ユニット46の固定が解除されたことを表示する版胴固定解除表示手段としてのLED54が配設されている。また、再給紙ユニット47の右方近傍には、装置本体42より再給紙ユニット47を引き出すべく再給紙固定手段49による再給紙ユニット47の固定を解除させる際に押下される再給紙固定解除スイッチ55が配設されており、再給紙固定解除スイッチ55の近傍には再給紙固定解除スイッチ55が押下されて再給紙固定手段49による再給紙ユニット47の固定が解除されたことを表示する再給紙固定解除表示手段としてのLED56が配設されている。
【0029】
上述の構成に基づき、本発明の第1の実施形態における動作を説明する。先ず、装置本体42から版胴11を取り外す場合について図7に示すフローチャートに基づいて説明する。
オペレータは孔版印刷装置1の図示しないカバーを解放して版胴固定解除スイッチ53を押下する(ST1)。版胴固定解除スイッチ53が押下されると、再給紙ユニット47が装置本体42に装着されている場合(ST2)であって再給紙ユニット47が装置本体42に対して固定されていない場合(ST3)には再給紙固定手段49が作動し再給紙ユニット47が装置本体42に対して固定されて(ST4)LED56が消灯する(ST5)と共に、版胴固定手段48の作動が解除され版胴ユニット46の装置本体42に対する固定が解除されて(ST6)LED54が点灯し(ST7)、装置本体42からの版胴ユニット46の引き出しが可能となる。ST3において再給紙ユニット47が装置本体42に対して固定されている場合には、ST4及びST5が省略されてST6に進む。また、ST2において装置本体42から再給紙ユニット47が取り外されている場合には、図8に示すように装置本体42に対して再給紙ユニット47を装着しないと版胴ユニット46を装置本体42から引き出せないことをLCD表示装置40に警告表示する(ST8)。
【0030】
次に、装置本体42から再給紙手段9を取り外す場合について図9に示すフローチャートに基づいて説明する。
オペレータは孔版印刷装置1の図示しないカバーを解放して再給紙固定解除スイッチ55を押下する(ST11)。再給紙固定解除スイッチ55が押下されると、版胴ユニット46が装置本体42に装着されている場合(ST12)であって版胴ユニット46が装置本体42に対して固定されていない場合(ST13)には版胴固定手段48が作動し版胴ユニット46が装置本体42に対して固定されて(ST14)LED54が消灯する(ST15)と共に、再給紙固定手段49の作動が解除され再給紙ユニット47の装置本体42に対する固定が解除されて(ST16)LED56が点灯し(ST17)、装置本体42からの再給紙ユニット47の引き出しが可能となる。ST13において版胴ユニット46が装置本体42に対して固定されている場合には、ST14及びST15が省略されてST16に進む。また、ST12において装置本体42から版胴ユニット46が取り外されている場合には、図10に示すように装置本体42に対して版胴ユニット46を装着しないと再給紙ユニット47を装置本体42から引き出せないことをLCD表示装置40に警告表示する(ST18)。
【0031】
上述の構成によれば、版胴固定手段48及び再給紙固定手段49の制御により版胴ユニット46または再給紙ユニット47の何れか一方のみを装置本体42から取り外すことができるので、版胴11の交換あるいは再給紙手段9周辺での用紙ジャム処理等において版胴ユニット46と再給紙ユニット47とが接触することにより発生する各ユニットの汚損や破損を防止することができると共に、版胴11に巻装されたマスタが損傷することにより追加印刷が不可となる不具合の発生を防止することができる。
【0032】
次に、本発明の第2の実施形態における動作を図11及び図12に示すフローチャートに基づいて説明する。
オペレータにより図示しないカバーが開放されると(ST21)、版胴固定手段48の作動が停止されて版胴ユニット46の装置本体42に対する固定が解除され(ST22)、LED54が点灯する(ST23)。また、オペレータにより図示しないカバーが閉塞されると(ST31)、再給紙ユニット47が装置本体42に装着されているか否かが判断され(ST32)、再給紙ユニット47が装置本体42に装着されている場合には再給紙固定手段49が作動して再給紙ユニット47が装置本体42に対して固定される(ST33)と共にLED56が消灯する(ST34)。さらに版胴ユニット46が装置本体42に装着されているか否かが判断され(ST35)、版胴ユニット46が装置本体42に装着されている場合には版胴固定手段48が作動して版胴ユニット46が装置本体42に対して固定される(ST36)と共にLED54が消灯する(ST37)。ST32において再給紙ユニット47が装置本体42に装着されていない場合には、再給紙ユニット47が装置本体42から取り外されていることをLCD表示装置40に警告表示する(ST38)。また、ST35において版胴ユニット46が装置本体42に装着されていない場合には、版胴ユニット46が装置本体42から取り外されていることをLCD表示装置40に警告表示する(ST39)。
【0033】
上述の構成によれば、カバーが開放された際に自動的に版胴ユニット46の固定状態を解除するので、版胴固定解除スイッチ53を押下せずとも装置本体42から版胴11を取り外すことができ、操作性を向上することができる。また、カバーが閉塞された際に自動的に版胴ユニット46及び再給紙ユニット47を装置本体42に対して固定するので、操作性を向上することができると共にソレノイド50の励磁状態を解除することにより消費電力を低減することができる。
【0034】
次に、本発明の第3の実施形態における動作を図13に示すフローチャートに基づいて説明する。
オペレータにより図示しないカバーが開放されると(ST41)、版胴固定手段48の作動が停止されて版胴ユニット46の装置本体42に対する固定が解除され(ST42)、LED54が点灯する(ST43)。そして、再給紙ユニット47近傍における用紙ジャム発生の有無が判断され(ST44)、用紙ジャムが発生していないと判断された場合には動作を完了する。用紙ジャムが発生していると判断された場合には、再給紙固定手段49の作動が解除されて再給紙ユニット47の装置本体42に対する固定が解除される(ST45)と共にLED56が点灯し(ST46)、版胴固定手段48が作動して版胴ユニット46が装置本体42に対して固定される(ST47)と共にLED54が消灯する(ST48)。
【0035】
上述の構成によれば、カバーが開放された際に自動的に版胴ユニット46の固定状態を解除するので、版胴固定解除スイッチ53を押下せずとも装置本体42から版胴11を取り外すことができ、操作性を向上することができる。また、カバーが開放された際に再給紙ユニット近傍において用紙ジャムが発生している場合には自動的に装置本体42に対する再給紙ユニット47の固定を解除するので、ジャム処理の作業性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本発明の一実施形態を採用した両面印刷が可能な孔版印刷装置の概略正面図である。
【図2】本発明の一実施形態に用いられる操作パネルの概略図である。
【図3】本発明の一実施形態に用いられる制御手段のブロック図である。
【図4】本発明の一実施形態に用いられる版胴ユニット及び再給紙ユニットの周辺構成を説明する概略図である。
【図5】本発明の一実施形態に用いられる版胴固定手段の固定状態を説明する概略図である。
【図6】本発明の一実施形態に用いられる版胴固定手段の固定解除状態を説明する概略図である。
【図7】本発明の第1の実施形態における版胴固定手段の動作を説明するフローチャートである。
【図8】本発明の第1の実施形態における再給紙ユニット非装着時における警告表示を示す概略図である。
【図9】本発明の第1の実施形態における再給紙固定手段の動作を説明するフローチャートである。
【図10】本発明の第1の実施形態における版胴ユニット非装着時における警告表示を示す概略図である。
【図11】本発明の第2の実施形態におけるカバー開放時の版胴固定手段の動作を説明するフローチャートである。
【図12】本発明の第2の実施形態におけるカバー閉塞時の版胴固定手段及び再給紙固定手段の動作を説明するフローチャートである。
【図13】本発明の第3の実施形態におけるカバー開放時の版胴固定手段及び再給紙固定手段の動作を説明するフローチャートである。
【符号の説明】
【0037】
1 孔版印刷装置
2 印刷部
9 再給紙手段
11 版胴
12 押圧手段(プレスローラ)
42 装置本体
48 版胴固定手段
49 再給紙固定手段
53 版胴固定解除スイッチ
54 版胴固定解除表示手段(LED)
55 再給紙固定解除スイッチ
56 再給紙固定解除表示手段(LED)
【出願人】 【識別番号】000221937
【氏名又は名称】東北リコー株式会社
【出願日】 平成19年1月17日(2007.1.17)
【代理人】 【識別番号】100090103
【弁理士】
【氏名又は名称】本多 章悟

【識別番号】100067873
【弁理士】
【氏名又は名称】樺山 亨


【公開番号】 特開2008−173824(P2008−173824A)
【公開日】 平成20年7月31日(2008.7.31)
【出願番号】 特願2007−8277(P2007−8277)