| 【発明の名称】 |
被搬送媒体の浮き上がり規制装置、記録装置、液体噴射装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】三宅 俊生
【氏名】中村 和久
【氏名】奥田 泰康
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| 【要約】 |
【課題】被搬送媒体を下流側から上流側に向けて搬送する際の浮き上がりを防止しながら、上流側から下流側に向けて搬送する際の円滑な搬送を確保する。
【構成】用紙の浮き上がりを規制する浮き上がり規制装置30は、揺動部材31と、揺動部材31の揺動動作に規制を加えるねじりコイルばね32と、を備えている。ねじりコイルばね32の一端32aと係合可能な位置には、当接部43aが設けられている。揺動部材31が、上流側から下流側に向かう用紙によって押し上げられて図の時計回り方向に揺動する際には、揺動部材31はねじりコイルばね32からの規制を受けない自由揺動可能な状態に置かれる。下流側から上流側に向かう用紙によって押し上げられて図の反時計回り方向に揺動する際には、ねじりコイルばね32の一端32aが当接部43aに当接することにより、ねじりコイルばね32からの規制を受ける規制状態に置かれる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 被搬送媒体を支持するとともに下流側或いは上流側へ案内する案内部材と対向する位置に設けられ、被搬送媒体の前記案内部材からの浮き上がりを規制する浮き上がり規制装置であって、 被搬送媒体の搬送経路を遮る様に配置され、被記録媒体によって押し上げられることにより、前記搬送経路を側視して揺動する揺動部材と、 前記揺動部材の揺動動作に規制を加える規制手段と、を備え、 前記揺動部材が、被搬送媒体の搬送方向に応じて、前記被搬送媒体によって押し上げられる際にとる、前記規制手段からの規制を受けない自由揺動可能な第1の状態と、 前記規制手段からの規制を受ける第2の状態とを切り換え可能に構成されている、 ことを特徴とする被搬送媒体の浮き上がり規制装置。 【請求項2】 被搬送媒体を支持するとともに下流側或いは上流側へ案内する案内部材と対向する位置に設けられ、被搬送媒体の前記案内部材からの浮き上がりを規制する浮き上がり規制装置であって、 被搬送媒体の搬送経路を遮る様に配置され、被記録媒体によって押し上げられることにより、前記搬送経路を側視して揺動する揺動部材と、 前記揺動部材の揺動動作に規制を加える規制手段と、を備え、 前記揺動部材が、上流側から下流側に向かう被搬送媒体によって押し上げられる際には、前記規制手段からの規制を受けない自由揺動可能な状態に置かれ、 下流側から上流側に向かう被搬送媒体によって押し上げられる際には、前記規制手段からの規制を受ける規制状態に置かれる様構成されている、 ことを特徴とする被搬送媒体の浮き上がり規制装置。 【請求項3】 請求項1または2に記載の浮き上がり規制装置において、前記規制手段が、前記揺動部材に付勢力を付与する付勢手段を備え、 前記揺動部材が下流側から上流側に向かう被搬送媒体によって押し上げられる際に、当該揺動部材に付勢力を付与する様構成されている、 ことを特徴とする被搬送媒体の浮き上がり規制装置。 【請求項4】 請求項3に記載の浮き上がり規制装置において、前記付勢手段が、前記揺動部材に設けられて当該揺動部材とともに揺動するねじりコイルばねによって構成され、 前記揺動部材が下流側から上流側に向かう被搬送媒体によって押し上げられる際の当該揺動部材の揺動方向には、前記ねじりコイルばねの一端が当接するばね当接部が設けられ、 前記ねじりコイルばねの一端が前記当接部に当接することにより、前記揺動部材に前記ねじりコイルばねの付勢力が付与される、 ことを特徴とする被搬送媒体の浮き上がり規制装置。 【請求項5】 請求項1または2に記載の浮き上がり規制装置において、前記規制手段が、前記揺動部材に設けられた当接部と、 前記揺動部材の所定の揺動角度において前記当接部が当接することにより、前記揺動部材の揺動動作を止める被当接部と、を備えて構成されていることを特徴とする被搬送媒体の浮き上がり規制装置。 【請求項6】 被搬送媒体に記録を行う記録手段と、 前記記録手段の上流側に設けられ、被搬送媒体を下流側へ搬送する搬送手段と、 前記搬送手段の上流側に設けられ、被搬送媒体を支持するとともに下流側或いは上流側へ案内する案内部材と、を備えた記録装置であって、 前記案内部材と対向する位置に、請求項1から5のいずれか1項に記載の被搬送媒体の浮き上がり規制装置を備えている、 ことを特徴とする記録装置。 【請求項7】 被搬送媒体に記録を行う記録手段と、 前記記録手段の上流側に設けられ、被搬送媒体を下流側へ搬送する搬送手段と、 前記搬送手段の上流側に設けられ、被搬送媒体を支持するとともに下流側或いは上流側へ案内する案内部材と、 前記案内部材の上流側に設けられ、被搬送媒体を下流側へ給送する給送手段と、 前記記録手段の下流側に設けられ、被搬送媒体を排出する排出手段と、を備えるとともに、プレート形状を成す被搬送媒体を前記排出手段の下流側から上流側に向かって給送可能に構成された記録装置であって、 前記案内部材によって形成される搬送経路には、前記給送手段から給送される被記録媒体の給送基準位置に、被搬送媒体の通過を検出するセンサが設けられ、 前記プレート形状を成す被搬送媒体は、前記センサを避ける様に前記給送基準位置から所定の距離を置いた位置から給送される様構成されており、 前記案内部材と対向して、請求項3または4に記載の前記被搬送媒体の浮き上がり規制装置が、前記プレート形状を成す被搬送媒体と係合可能な位置に設けられ、 前記案内部材と対向して、請求項5に記載の前記被搬送媒体の浮き上がり規制装置が、前記給送手段から給送される被記録媒体と係合可能な位置であって前記プレート形状を成す被搬送媒体が通過する領域を避けた前記給送基準位置側に設けられている、 ことを特徴とする記録装置。 【請求項8】 被搬送媒体に液体噴射を行う液体噴射手段と、 前記液体噴射手段の上流側に設けられ、被搬送媒体を下流側へ搬送する搬送手段と、 前記搬送手段の上流側に設けられ、被搬送媒体を支持するとともに下流側或いは上流側へ案内する案内部材と、を備えた液体噴射装置であって、 前記案内部材と対向する位置に、請求項1から5のいずれか1項に記載の被搬送媒体の浮き上がり規制装置を備えている、 ことを特徴とする液体噴射装置。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、被搬送媒体を支持するとともに下流側或いは上流側へ案内する案内部材と対向する位置に設けられ、被搬送媒体の前記案内部材からの浮き上がりを規制する浮き上がり規制装置並びにこれを備えた記録装置および液体噴射装置に関する。 ここで、液体噴射装置とは、インクジェット式記録ヘッドが用いられ、該記録ヘッドからインクを吐出して被記録媒体に記録を行うプリンタ、複写機およびファクシミリ等の記録装置に限らず、インクに代えてその用途に対応する液体を前記インクジェット式記録ヘッドに相当する液体噴射ヘッドから被記録媒体に相当する被噴射媒体に噴射して、前記液体を前記被噴射媒体に付着させる装置を含む意味で用いる。 【0002】 液体噴射ヘッドとして、前記記録ヘッドの他に、液晶ディスプレー等のカラーフィルター製造に用いられる色材噴射ヘッド、有機ELディスプレーや面発光ディスプレー(FED)等の電極形成に用いられる電極材(導電ペースト)噴射ヘッド、バイオチップ製造に用いられる生体有機物噴射ヘッド、精密ピペットとしての試料噴射ヘッド等が挙げられる。 【背景技術】 【0003】 記録装置或いは液体噴射装置の一例としてのプリンタには、被搬送媒体の一例としての記録用紙のおもて側に記録を実行した後、これをプリンタ外部に排出せずに、上流側に逆送りして反転経路内に引き込み、裏返して記録 用紙のうら面に記録を実行する、所謂両面記録を実行可能なものがある。(例えば、特許文献1、2参照) 【特許文献1】特開2004−315195号公報 【特許文献2】特開平7−323941号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0004】 記録用紙を反転経路内に引き込む際、記録用紙はおもて面記録時の用紙搬送方向とは逆方向に搬送される。この時、逆方向に搬送される記録用紙の先端(おもて面記録時における用紙後端)が、用紙搬送経路内の構成要素に引っ掛かる虞がある。特に、インクジェットプリンタにおいては、記録用紙を記録ヘッド下へ搬送する搬送ローラが、記録用紙のプラテンからの浮き上がりを防止する為に、記録用紙をプラテンに向けて下向きに押し付けながら搬送する様構成されている為、この搬送ローラによって記録用紙を逆送りすると、記録用紙の進む方向が上向きとなり、用紙搬送経路内の構成要素に引っ掛かり易い。 【0005】 この様な問題を解消すべく、記録用紙の浮き上がりを規制する部材を用紙搬送経路に単に設けたのでは、記録用紙を反転経路内に引き込む為に逆送りする際には用紙の浮き上がり防止効果が得られても、記録用紙に記録を実行すべく順送りする際には搬送負荷となり、記録品質の低下を招く虞がある。 【0006】 加えて、光ディスク等の高剛性媒体を例えば樹脂材料によって形成されたプレート形状を成すトレイにセットし、このトレイを用紙搬送経路の下流側から上流側に向けて給送する構成を採用する場合には、記録用紙の浮き上がりを規制する部材によって用紙搬送経路の高さが狭められ、トレイの円滑な給送を阻害される虞もある。 【0007】 そこで本発明はこの様な問題に鑑み成されたものであり、その課題は、被搬送媒体を下流側から上流側に向けて搬送(逆方向送り)する際の被搬送媒体の浮き上がりを防止しながら、上流側から下流側に向けて搬送(正方向送り)する際の円滑な搬送を確保し、更には光ディスク等の媒体をセットしたトレイを下流側から上流側に向けて給送する際にも充分な高さの搬送経路を確保することにある。 【課題を解決するための手段】 【0008】 上記課題を解決するために、本発明の第1の態様は、被搬送媒体を支持するとともに下流側或いは上流側へ案内する案内部材と対向する位置に設けられ、被搬送媒体の前記案内部材からの浮き上がりを規制する浮き上がり規制装置であって、被搬送媒体の搬送経路を遮る様に配置され、被記録媒体によって押し上げられることにより、前記搬送経路を側視して揺動する揺動部材と、前記揺動部材の揺動動作に規制を加える規制手段と、を備え、前記揺動部材が、被搬送媒体の搬送方向に応じて、前記被搬送媒体によって押し上げられる際にとる、前記規制手段からの規制を受けない自由揺動可能な第1の状態と、前記規制手段からの規制を受ける第2の状態とを切り換え可能に構成されていることを特徴とする。 【0009】 本態様によれば、被搬送媒体の案内部材からの浮き上がりを規制する浮き上がり規制装置は、被搬送媒体の搬送経路を側視して揺動する揺動部材と、当該揺動部材の揺動動作に規制を加える規制手段と、を備え、揺動部材が、被搬送媒体の搬送方向に応じて、被搬送媒体によって押し上げられる際にとる、前記規制手段からの規制を受けない自由揺動可能な第1の状態と、前記規制手段からの規制を受ける第2の状態とを切り換え可能に構成されているので、第1の状態では、被搬送媒体は揺動部材からの負荷を殆ど受けず、円滑な搬送が確保される。そして揺動部材が前記規制手段からの規制を受ける第2の状態では、被搬送媒体の案内部材からの浮き上がりが防止され、被搬送媒体が搬送経路の構成要素に引っ掛かりジャムとなることを防止できる。 【0010】 本発明の第2の態様は、被搬送媒体を支持するとともに下流側或いは上流側へ案内する案内部材と対向する位置に設けられ、被搬送媒体の前記案内部材からの浮き上がりを規制する浮き上がり規制装置であって、被搬送媒体の搬送経路を遮る様に配置され、被記録媒体によって押し上げられることにより、前記搬送経路を側視して揺動する揺動部材と、前記揺動部材の揺動動作に規制を加える規制手段と、を備え、前記揺動部材が、上流側から下流側に向かう被搬送媒体によって押し上げられる際には、前記規制手段からの規制を受けない自由揺動可能な状態に置かれ、下流側から上流側に向かう被搬送媒体によって押し上げられる際には、前記規制手段からの規制を受ける規制状態に置かれる様構成されていることを特徴とする。 【0011】 本態様によれば、被搬送媒体の案内部材からの浮き上がりを規制する浮き上がり規制装置は、被搬送媒体の搬送経路を側視して揺動する揺動部材と、当該揺動部材の揺動動作に規制を加える規制手段と、を備え、揺動部材が、上流側から下流側に向かう被搬送媒体によって押し上げられる際には、前記規制手段からの規制を受けない自由揺動可能な状態に置かれるので、被搬送媒体が上流側から下流側に向けて搬送される際には、当該被搬送媒体は揺動部材からの負荷を殆ど受けず、円滑な搬送が確保される。 【0012】 そして揺動部材が下流側から上流側に向かう被搬送媒体によって押し上げられる際には、当該揺動部材が前記規制手段からの規制を受ける規制状態に置かれる様構成されているので、被搬送媒体の案内部材からの浮き上がりが防止され、逆方向送り時の被搬送媒体が搬送経路の構成要素に引っ掛かりジャムとなることを防止できる。 【0013】 本発明の第3の態様は、上記第1のまたは第2の態様に記載の浮き上がり規制装置において、前記規制手段が、前記揺動部材に付勢力を付与する付勢手段を備え、前記揺動部材が下流側から上流側に向かう被搬送媒体によって押し上げられる際に、当該揺動部材に付勢力を付与する様構成されていることを特徴とする。 【0014】 本態様によれば、前記規制手段が、前記揺動部材に付勢力を付与する付勢手段を備え、前記揺動部材が下流側から上流側に向かう被搬送媒体によって押し上げられる際に、当該揺動部材に付勢力を付与する様構成されているので、被搬送媒体の案内部材からの浮き上がりを防止しつつ、揺動部材の揺動動作が厳格に拘束されないので、揺動部材の揺動角度を大きく確保でき、もって厚手の被搬送媒体に対応することができる。 【0015】 本発明の第4の態様は、上記第3の態様に記載の浮き上がり規制装置において、前記付勢手段が、前記揺動部材に設けられて当該揺動部材とともに揺動するねじりコイルばねによって構成され、前記揺動部材が下流側から上流側に向かう被搬送媒体によって押し上げられる際の当該揺動部材の揺動方向には、前記ねじりコイルばねの一端が当接するばね当接部が設けられ、前記ねじりコイルばねの一端が前記当接部に当接することにより、前記揺動部材に前記ねじりコイルばねの付勢力が付与されることを特徴とする。本態様によれば、ねじりコイルばねと、当該ねじりコイルばねの一端が当接するばね当接部によって、前記規制手段が構成されるので、構造簡単にして且つ低コストに前記規制部材を構成することができる。 【0016】 本発明の第5の態様は、上記第1のまたは第2の態様に記載の浮き上がり規制装置において、前記規制手段が、前記揺動部材に設けられた当接部と、前記揺動部材の所定の揺動角度において前記当接部が当接することにより、前記揺動部材の揺動動作を止める被当接部と、を備えて構成されていることを特徴とする。 【0017】 本態様によれば、前記規制手段が、前記揺動部材に設けられた当接部と、前記揺動部材の所定の揺動角度において前記当接部が当接することにより、前記揺動部材の揺動動作を止める被当接部と、を備えて構成されているので、前記揺動部材の揺動動作が厳格に規制され、被搬送媒体の浮き上がりをより小さく抑えることができる。 【0018】 本発明の第6の態様は、被搬送媒体に記録を行う記録手段と、前記記録手段の上流側に設けられ、被搬送媒体を下流側へ搬送する搬送手段と、前記搬送手段の上流側に設けられ、被搬送媒体を支持するとともに下流側或いは上流側へ案内する案内部材と、を備えた記録装置であって、前記案内部材と対向する位置に、上記第1から第5の態様のいずれかに記載の被搬送媒体の浮き上がり規制装置を備えていることを特徴とする。本態様によれば、記録装置において、上記第1から第5の態様のいずれかと同様な作用効果を得ることができる。 【0019】 本発明の第7の態様は、被搬送媒体に記録を行う記録手段と、前記記録手段の上流側に設けられ、被搬送媒体を下流側へ搬送する搬送手段と、前記搬送手段の上流側に設けられ、被搬送媒体を支持するとともに下流側或いは上流側へ案内する案内部材と、前記案内部材の上流側に設けられ、被搬送媒体を下流側へ給送する給送手段と、前記記録手段の下流側に設けられ、被搬送媒体を排出する排出手段と、を備えるとともに、プレート形状を成す被搬送媒体を前記排出手段の下流側から上流側に向かって給送可能に構成された記録装置であって、前記案内部材によって形成される搬送経路には、前記給送手段から給送される被記録媒体の給送基準位置に、被搬送媒体の通過を検出するセンサが設けられ、前記プレート形状を成す被搬送媒体は、前記センサを避ける様に前記給送基準位置から所定の距離を置いた位置から給送される様構成されており、前記案内部材と対向して、上記第3のまたは第4の態様に記載の前記被搬送媒体の浮き上がり規制装置が、前記プレート形状を成す被搬送媒体と係合可能な位置に設けられ、前記案内部材と対向して、上記第5の態様に記載の前記被搬送媒体の浮き上がり規制装置が、前記給送手段から給送される被記録媒体と係合可能な位置であって前記プレート形状を成す被搬送媒体が通過する領域を避けた前記給送基準位置側に設けられていることを特徴とする。 【0020】 本態様によれば、プレート形状を成す被搬送媒体と係合する位置には、付勢手段によって揺動動作が規制される揺動部材を備えた上記第3のまたは第4の態様に記載の浮き上がり規制装置が設けられているので、揺動部材の揺動角度を大きく確保でき、薄手の被搬送媒体と、厚みのあるプレート形状を成す被搬送媒体の双方の浮き上がりを防止できる。 【0021】 次に、給送装置から給送される被搬送媒体の浮き上がりを効果的に防止する為には、被搬送媒体の両端部分の浮き上がりを規制することが望ましいが、被搬送媒体の給送基準位置には被搬送媒体の通過を検出するセンサが設けられているので、当該センサを避ける様に、被搬送媒体の給送基準位置側の端部からやや内側に浮き上がり規制装置を設ける必要が生じる。 【0022】 そこで、この様な位置に、上記第5の態様に記載した被搬送媒体の浮き上がり規制装置を設けた。従って、揺動部材の揺動可能角度を小さく抑えることができ、即ち被搬送媒体の浮き上がりをより小さく抑えることで、被搬送媒体端部からやや内側で当該被搬送媒体の浮き上がりを規制しても、被搬送媒体端部の浮き上がりを小さく抑えることができる。しかも、プレート形状を成す被搬送媒体が通過する領域を避ける位置に配置される為、この様な厚みのある被搬送媒体の搬送を阻害することが無い。 【0023】 本発明の第8の態様は、被搬送媒体に液体噴射を行う液体噴射手段と、前記液体噴射手段の上流側に設けられ、被搬送媒体を下流側へ搬送する搬送手段と、前記搬送手段の上流側に設けられ、被搬送媒体を支持するとともに下流側或いは上流側へ案内する案内部材と、を備えた液体噴射装置であって、前記案内部材と対向する位置に、上記第1から第5の態様のいずれかに記載の被搬送媒体の浮き上がり規制装置を備えていることを特徴とする。 【発明を実施するための最良の形態】 【0024】 以下、図1乃至図10を参照しつつ本発明の一実施形態について説明する。図1は本発明に係る「記録装置」或いは「液体噴射装置」の一実施形態であるインクジェットプリンタ(以下「プリンタ」と言う)1の側断面概略図、図2は本発明に係る浮き上がり規制装置30の斜視図、図3(A)乃至(C)は同側面図、図4乃至図7は浮き上がり規制装置30を中心とした搬送経路の側面図、図8はトレイTの搬送位置と規制部材31A〜31Dの位置関係を示す模式図、図9は他の実施形態に係る浮き上がり規制装置30’の側面図、図10は同斜視図である。 【0025】 以下、図1を参照しつつプリンタ1の全体構成について概説する。プリンタ1は、装置後部にリア給送装置2を、装置底部にフロント給送装置3をそれぞれ備え、これら2つの給送装置から、搬送手段5へと「被搬送媒体」としての記録用紙(以下「用紙P」と言う)を給送する。用紙Pは搬送手段5によって記録手段4(記録ヘッド48)へと搬送され、記録が実行された後、排出手段6によって図示しないスタッカへと排出される。 【0026】 尚、給送装置2の背面側には図示しない用紙反転装置が設けられており、記録の行われた用紙Pをスタッカへ排出せずに、上流側(図1の右側)に向けて逆方向送りし、上記用紙反転装置に入れることにより、記録の行われた面(おもて面)を下にして再度搬送手段5へ給送できる様になっている(両面記録機能)。また、光ディスクをセットしたトレイT(図8)を下流側から上流側に向けて給送可能に構成されており、光ディスクのラベル面に直接記録を実行可能になっている。 【0027】 以下、用紙搬送経路上の構成要素について更に詳説する。 リア給送装置2は、ホッパ12と、給送ローラ11と、リタードローラ13と、戻しレバー14と、更に図示しないその他の構成要素を、装置の基体を構成するフレーム10に備えている。 ホッパ12は板状体から成り、上部の揺動支点12aを中心に揺動可能に設けられ、揺動することにより、ホッパ12上に傾斜姿勢に支持された用紙Pを給送ローラ11に圧接させる圧接姿勢と、給送ローラ11から離間させる離間姿勢と、を切り換える。 【0028】 給送ローラ11は円形状を成し、回転することにより、圧接した最上位の用紙Pを下流側へ給送する。リタードローラ13は外周が弾性材によって形成されるとともに給送ローラ11と圧接可能に設けられ、且つ、トルクリミッタ機構により、所定の回転抵抗が与えられた状態に設けられていて、給送ロ−ラ11との間で用紙Pを挟圧することにより、用紙の重送を防止する。戻しレバー14は、給送ロ−ラ11とリタードローラ13との間に滞留する用紙(重送されようとした次位以降の用紙)の先端をホッパ12上に戻す。 【0029】 一方、プリンタ1の底部に設けられ、用紙を装置前方からセットする様構成されたフロント給送装置3は、給紙カセット25と、ピックアップローラ26と、給送ローラ28と、分離ローラ29と、アシストローラ35と、経路切換部材36と、を備えている。 図示しないモータによって回転駆動されるピックアップローラ26は、装置前方側から装着及び取り外し可能な給紙カセット25にセットされた用紙Pの最上位のものと接して回転することにより、当該最上位の用紙Pを給紙カセット25から繰り出す。給送ローラ28は図示しないモータによって回転駆動され、給紙カセット25から繰り出された最上位の用紙Pを湾曲反転させて、「案内部材」としての紙案内後44を経て搬送駆動ローラ41へと給送する。 【0030】 給送ローラ28の外周面と対向する位置には、給送ローラ28に対して進退可能となるよう分離ローラ29が設けられており、給紙カセット25から最上位の用紙Pが繰り出される際には、給送ローラ28に圧接してニップ点を形成することにより、給送されるべき最上位の用紙Pに連られて給紙カセット25から繰り出された次位以降の用紙P先端を当該ニップ点近傍に留める。アシストローラ30は、給送ローラ28の外周面と接する様設けられており、用紙Pを給送ローラ28との間でニップすることにより、給送ローラ28の回転に伴う用紙Pの給送をアシストする。 【0031】 経路切換部材36は、揺動軸36a(図4)を中心に揺動可能に設けられ、通常は、図1に示す様に給紙カセット25から給送される用紙Pを案内する位置に位置決めされる。一方、リア給送装置2の背面側に設けられた図示しない用紙反転装置に、おもて面に記録済みの用紙Pを送り込む際には、図6に示す様に位置決めされて紙案内後44とフレーム10との間の搬送経路を開放する様に位置決めされる。また、光ディスクをセットしたトレイT(図8)を下流側から上流側に向けて給送する際にも、同様に紙案内後44とフレーム10との間の搬送経路を開放する様に位置決めされる。 【0032】 次に、リア給送装置2及びフロント給送装置3の下流側には、給送される用紙Pを搬送手段5(下流側)へと案内し、或いは用紙Pの逆方向送り時やトレイTの給送時にはこれら用紙P或いはトレイTを上流側に案内する紙案内後44と、搬送従動ローラ42を支持する紙案内上ユニット9と、が設けられている。尚、符号40は、リア給送装置2から給送される用紙Pの給送姿勢を形成する自由回転可能なガイドローラを示している。 【0033】 紙案内上ユニット9は、一つの紙案内上43と、この紙案内上43に支持される複数(本実施形態では、3個)の搬送従動ローラ42と、ガイドローラ40と、サブフレーム8と、を備えて構成され、これらがアッセンブリされて紙案内上ユニット9を構成し、メインフレーム7に固定される。紙案内上43は、用紙搬送経路を側視して揺動可能であるとともに、図示しない付勢手段によって搬送従動ローラ42が搬送駆動ローラ41に圧接する方向に付勢される。尚、後述する本発明に係る浮き上がり規制装置30、30’は、上記紙案内上ユニット9に設けられる。 【0034】 搬送手段5は、図示しないモータによって回転駆動される搬送駆動ローラ41と、該搬送駆動ローラ41に上方から弾接して従動回転する搬送従動ローラ42とを備えて構成されている。搬送駆動ローラ41は用紙幅方向に延びる金属軸の外周面に耐摩耗性粒子がほぼ均一に分散されて成る付着層を備えて成され、搬送従動ローラ42は外周面がポリアセタール樹脂等の低摩擦材料によって成され、搬送駆動ローラ41の軸線方向に複数配設されている。 【0035】 搬送手段5に到達した用紙Pは、搬送駆動ローラ41と搬送従動ローラ42とによってニップされた状態で搬送駆動ローラ41が回転することにより、下流側の記録手段4(記録ヘッド48)の側へと搬送される。尚、本実施形態では、用紙Pへの記録実行時に、搬送駆動ローラ41と搬送従動ローラ42とによって用紙Pが搬送される方向(図1の左方向)を「下流側」とし、その逆方向(図1の右方向)を「上流側」とする。 【0036】 記録ヘッド48はキャリッジ46の底部に設けられ、当該キャリッジ46は、図示しない駆動モータによって主走査方向に往復動する様に駆動される。また、キャリッジ46は、複数の色毎に独立したインクカートリッジ(図示せず)を搭載し、このインクカートリッジから記録ヘッド48へとインクが供給される。 【0037】 記録ヘッド48と対向する位置には、用紙幅方向に延びる形状を成し、用紙を下から支持するとともに下流側へ案内する紙案内前45が設けられ、当該紙案内前45によって、用紙Pと記録ヘッド48との間の間隔が規定される。 記録手段4の下流側には、記録の行われた用紙Pを排出する排出手段6が設けられている。排出手段6は図示しないモータによって回転駆動される排出駆動ローラ55と、当該排出駆動ローラ55に接して従動回転する排出従動ローラ56とを備えて構成され、記録手段4によって記録の行われた用紙Pは、排出駆動ローラ55と排出従動ローラ56とによってニップされた状態で排出駆動ローラ55が回転駆動されることにより、装置前方側に設けられた図示しないスタッカへと排出される。 【0038】 尚、用紙Pには、搬送手段5と排出手段6との間で下に凸となる様な湾曲姿勢が形成され、これによって用紙Pの紙案内前45からの浮き上がりが防止され、用紙Pの記録面と記録ヘッド48との距離が一定に保たれる様になっている。その為、搬送駆動ローラ41及び搬送従動ローラ42の両ローラの軸芯を通る直線が、用紙搬送方向に対して傾き角を有する様に、搬送従動ローラ42の軸芯位置がやや下流側に設定されている。また、排紙手段6の近傍では、補助ローラ57により、紙案内前45からの浮き上がりが防止される。 【0039】 また、プリンタ1においては上記の通り光ディスク(図示せず)をセット可能なトレイT(図8)を、搬送手段5によって搬送可能に構成されていて、記録ヘッド48によってトレイTにセットされた光ディスクのラベル面へ直接記録を実行可能となっている。トレイTは、プリンタ1前方側(下流側)から後方側(上流側)に向けて差し込まれ(給送され)、そして搬送手段5によって副走査送りされる。 【0040】 以上がプリンタ1の概要であり、以下図2乃至図10を参照しながら、用紙PおよびトレイTの浮き上がりを規制する浮き上がり規制装置について説明する。 紙案内後44と対向して配置される紙案内上43には、浮き上がり規制装置30及び30’が設けられる。尚、本実施形態においては浮き上がり規制装置30’は最も用紙給送基準位置側に1つ設けられ、浮き上がり規制装置30は他の場所に複数設けられるが、以下では先ず浮き上がり規制装置30について説明する。 【0041】 この浮き上がり規制装置30は、図2、図3に示す様に揺動部材31と、「規制手段」および「付勢手段」を構成するねじりコイルばね32及び当接部43aを備えて構成されている。揺動部材31は、レバー形状を成す本体部に揺動軸31aが一体的に形成されており、その揺動軸31aが紙案内上43に軸支され、これにより搬送経路を側視して揺動可能に設けられる。また、用紙P或いはトレイTと係合しない非係合状態では、図1或いは図3(A)に示す様に搬送経路を遮る姿勢をとる。 【0042】 揺動軸31aは、ねじりコイルばね32のコイル部を挿通し、ねじりコイルばね32の一端32aは、揺動部材31の先端に向かって延びるとともに、揺動部材31が用紙P或いはトレイTと係合しない非係合状態においてはフリー状態に置かれる。他端32bは、揺動部材31の先端に向かって延びるとともに掛止部31d、31eによって拘束状態に置かれる。従って、ねじりコイルばね32は、揺動部材31とともに揺動動作を行う。 【0043】 揺動軸31aの外周面と対向する位置には、当接部43aが紙案内上43に一体的に設けられており、ねじりコイルばね32の一端32aと係合可能となっている。この当接部43aは、揺動部材31が、図3の反時計回り方向に所定角度揺動したときに図3(C)に示す様にねじりコイルばね32と係合し、従ってこの様な係合状態となってから揺動部材31が更に揺動すると、当該揺動部材31にねじりコイルばね32の付勢力が作用する。即ち、揺動部材31の揺動動作に規制が加えられる(揺動部材31の第2の状態)。 【0044】 一方、揺動部材31が図3の時計回り方向に揺動する際は、図3(B)に示す様にねじりコイルばね32の一端32aと当接部43aとは係合しないので、揺動部材31は、ねじりコイルばね32からの規制を受けない自由揺動可能な状態に置かれる(揺動部材31の第1の状態)。 【0045】 従って図4に示す様にリア給送装置2から用紙Pが給送されると、この用紙Pにより揺動部材31が下流側方向に押し退けられるが、このときねじりコイルばね32の付勢力は揺動部材31に作用しないので、用紙Pには揺動部材31から殆ど負荷を受けることなく、円滑に下流側に給送される。 【0046】 また、図5に示す様にフロント給送装置3から用紙Pが給送されるときも、この用紙Pにより揺動部材31が下流側方向に押し退けられるが、このときもねじりコイルばね32の付勢力は揺動部材31に作用せず、用紙Pは揺動部材31から殆ど負荷を受けることなく円滑に下流側に給送される。尚、フロント給送装置3から用紙Pが給送される際、この用紙Pはリア給送装置2から給送される用紙Pよりも紙案内後44に近接した位置を通過するので、揺動部材31の揺動角度は小さくなる。 【0047】 次に、両面印刷の為におもて面に記録の行われた用紙Pが上流側に向けて逆方向送りされるときは、図6に示す様にこの用紙Pにより揺動部材31が上流側方向に押し退けられるが、このときはねじりコイルばね32の付勢力が揺動部材31に作用する為、用紙Pは紙案内後44からの浮き上がりが規制され、逆方向送り時の用紙先端がフレーム10に引っ掛かることなく、リア給送装置2の背面側に設けられた図示しない用紙反転装置へ円滑に導かれる。 【0048】 特に、この様に用紙Pを上流側に向けて逆方向送りする場合、搬送従動ローラ42の搬送駆動ローラ41に対する接触位置がやや下流側に設定されていることから、用紙Pは両ローラにより上方向に向かって搬送されることとなり(符号Q及び破線で示す様な方向)、このときの用紙先端がリア給送装置2の基体を構成するフレーム10に引っ掛かり易くなっている。しかし、揺動部材31によって紙案内後44からの浮き上がりが防止される為、その様な問題が生じることが無い。 【0049】 次に、光ディスクのセットされたトレイTが下流側から上流側に向けて給送されるときは、図7に示す様にトレイTによって揺動部材31が上流側方向に押し退けられるが、このときはねじりコイルばね32の付勢力が揺動部材31に作用する為、トレイTは紙案内後44からの浮き上がりが規制され、トレイT先端がフレーム10に引っ掛かることなく紙案内後44とフレーム10との間に形成されたストレート経路に導かれる。 【0050】 尚、この様に揺動部材31が上流側に押し退けられた状態で、トレイTが記録動作実行の為に下流側に搬送される際、トレイT上面の凹凸等が揺動部材31先端に引っ掛かり、トレイTを下流側へ搬送不可能となる虞がある。この為、トレイTによって揺動部材31が上流側に押し退けられた状態において、揺動部材31のトレイTとの接触面には、図7及び図3(C)に示す様に案内斜面31bが形成される様になっており、これによりトレイTの円滑な搬送が確保されている。 【0051】 以上により、揺動部材31が、上流側から下流側に向かう被搬送媒体(用紙P)によって押し上げられる際には、規制手段(付勢手段)を構成するねじりコイルばね32からの規制を受けない自由揺動可能な状態に置かれ、揺動部材31は自重によって軽く用紙Pに上から接するだけの状態となる為、用紙Pは揺動部材31からの負荷を殆ど受けることなく、円滑な搬送が約束される。 【0052】 そして揺動部材31が下流側から上流側に向かう被搬送媒体(両面印刷時の為に逆方向送りされる用紙P、或いは給送されるトレイT)によって押し上げられる際には、当該揺動部材31がねじりコイルばね32からの規制を受ける規制状態に置かれ、用紙P或いはトレイTの紙案内後44からの浮き上がりが規制され、フレーム10に当接してジャムとなる不具合が防止される。この様に、浮き上がり規制装置30により、種々の搬送経路を成立させることができる。 【0053】 尚、以上説明した実施形態では、用紙Pが上流側から下流側に向けて進む際に、揺動部材31がねじりコイルばね32からの規制を受けない第1の状態に置かれ、下流側から上流側に向けて進む際に、揺動部材31がねじりコイルばね32からの規制を受ける第2の状態に置かれる様に構成されているが、これに限られず、用紙Pの搬送方向に応じて、揺動部材31の規制を自由に設定することが可能である。即ち、用紙Pが引っ掛かり易くジャムとなり易い搬送方向に用紙Pが進む際に、揺動部材31が第2の状態に置かれ、用紙Pを負荷なく円滑に搬送する必要のある方向に用紙Pが進む際に、揺動部材31が第1の状態に置かれる様に構成することにより、本発明の作用効果を得ることができる。 【0054】 ところで、浮き上がり規制装置30は、用紙幅方向に複数設けられる。図8は揺動部材31の配置位置を示すものであり、符号31Aで示す揺動部材は、上述したねじりコイルばね32からの規制を受ける揺動部材を示しており、符号31Bで示す揺動部材は、規制手段としてねじりコイルばね32に代えて図9の当接部31cと被当接部43cとを用いた他の実施形態に係る浮き上がり規制装置30’の揺動部材を示している。 【0055】 即ち、図9及び図10に示す様に揺動部材31Bには当接部31cが形成されており、揺動部材31Bが図9の反時計回り方向に所定角度揺動した際に、紙案内上43に形成された被当接部43cに当接可能に構成されている。従って、浮き上がり規制装置30’の揺動部材31Bは、揺動可能角度が厳格に規制されることとなり、用紙Pの紙案内上44からの浮き上がりが厳格に規制される(揺動部材31Bの第2の状態)。 【0056】 この浮き上がり規制装置30’は、リア給送装置2及びフロント給送装置3から給送される用紙Pと係合可能な位置であって、トレイTが通過する領域を避けた給送基準位置側(1桁側とも言う)に設けられる。図8において符号X0はこの給送基準位置を示しており、図示する様に浮き上がり規制装置30’の揺動部材31Bは、給送基準位置X0に最も近い側に設けられる。尚、符号X1は揺動部材31Bが設けられる位置を示し、符号X2〜X4はねじりコイルばね32によって揺動動作が規制される揺動部材31Aが設けられる位置を示している。 【0057】 これは、以下の理由による。リア給送装置2やフロント給送装置3から給送される用紙Pが両面印刷の為に逆方向送りされる際に、用紙先端がフレーム10に引っ掛かることを効果的に防止する為には、極力用紙の両端部分に近い位置で浮き上がりを規制することが望ましい。しかし、給送基準位置には、用紙Pの通過を検出するセンサ20が設けられているので、この位置には浮き上がり規制装置を設けることができない。 【0058】 従って当該センサ20を避ける様に、給送基準位置側の端部からやや内側の位置(図8の位置X1)で用紙の浮き上がりを規制する必要がある。そこで、この様な位置に用紙Pの浮き上がりを厳格に規制することのできる浮き上がり規制装置30’を設けることにより、用紙の端部からやや内側の位置で浮き上がりを規制しても、用紙端部(1桁側端部)がフレーム10に引っ掛かることを効果的に防止することができる。 【0059】 尚、図9の符号aは、紙案内後44とフレーム10との間隔を示し、符号bは、揺動部材31Bが最も大きく揺動した際の当該揺動部材31Bと紙案内後44との間隔を示している。トレイTの搬送を考慮した際に、間隔bが充分な間隔では無い場合でも、浮き上がり規制装置30’はトレイTの通過領域を避けた給送基準位置側に設けられるので、トレイTの搬送を妨げることは無い。 【0060】 尚、本実施形態では、位置X1は給送基準位置X0から34.1mm、位置X2は同87.7mm、位置X3は同154.4mm、位置X4は同200.3mmに設定され、位置X1とX2において幅100mmの用紙(例えば、ハガキサイズ)の浮き上がりが規制される。また、位置X1とX3において幅182mmの用紙(例えば、B5サイズ)の浮き上がりが規制され、位置X1とX4において幅210mmの用紙(例えば、A4サイズ)或いは幅215.9mmの用紙(例えば、レターサイズ)の浮き上がりが規制される。これら用紙では、80桁側(図8の左側)の用紙端よりも1桁側(図8の右側)の用紙端が、やや内側の位置で浮き上がりが規制されることとなるが、この位置では浮き上がり規制装置30’によって浮き上がりが厳格に規制されるので、1桁側の用紙端がフレーム10に引っ掛かるといった不具合を効果的に防止できる。 【図面の簡単な説明】 【0061】 【図1】本発明に係るプリンタの側断面概略図。 【図2】本発明に係る浮き上がり規制装置の斜視図。 【図3】(A)〜(C)本発明に係る浮き上がり規制装置の側面図(動作図)。 【図4】本発明に係る浮き上がり規制装置を中心とした搬送経路の側面図。 【図5】本発明に係る浮き上がり規制装置を中心とした搬送経路の側面図。 【図6】本発明に係る浮き上がり規制装置を中心とした搬送経路の側面図。 【図7】本発明に係る浮き上がり規制装置を中心とした搬送経路の側面図。 【図8】トレイの搬送位置と規制部材との位置関係を示す模式図。 【図9】本発明に係る浮き上がり規制装置の他の実施形態を示す側面図。 【図10】本発明に係る浮き上がり規制装置の他の実施形態を示す斜視図。 【符号の説明】 【0062】 1 インクジェットプリンタ、2 リア給送装置、3 フロント給送装置、4 記録手段、5 搬送手段、6 排出手段、7 メインフレーム、8 サブフレーム、9 紙案内上ユニット、10 フレーム、11 給送ローラ、12 ホッパ、13 リタードローラ、14 戻しレバ−、20 センサ、25 給紙カセット、26 ピックアップローラ、28 給送ローラ、29 分離ローラ、30、30’ 浮き上がり規制装置、31、31A、31B 揺動部材、31a 揺動軸、32 ねじりコイルばね、35 アシストローラ、36 経路切換部材、40 ガイドローラ、41 搬送駆動ローラ、42 搬送従動ローラ、43 紙案内上、44 紙案内後、45 紙案内前、46 キャリッジ、47 キャリッジガイド軸、48 記録ヘッド、55 排出駆動ローラ、56 排出従動ローラ、57 補助ローラ、P 記録用紙、T トレイ
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| 【出願人】 |
【識別番号】000002369 【氏名又は名称】セイコーエプソン株式会社
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| 【出願日】 |
平成18年9月5日(2006.9.5) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100095452 【弁理士】 【氏名又は名称】石井 博樹
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| 【公開番号】 |
特開2008−62439(P2008−62439A) |
| 【公開日】 |
平成20年3月21日(2008.3.21) |
| 【出願番号】 |
特願2006−240559(P2006−240559) |
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