| 【発明の名称】 |
記録媒体搬送装置及び記録装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】松本 直
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| 【要約】 |
【課題】インクジェット記録装置において、高精細印字のためにノズル解像度向上に伴い、各ヘッドの搬送方向の幅が広くなり、拍車間隔が長くなる傾向にあり、印字開始時、順次ロール紙を各ヘッド直下に搬送すると、ロール紙のカール形状の影響で紙浮きが発生し、各ローラによって等速で搬送している限り、常に浮きが生じた状態になる。
【構成】複数のプリントヘッド間に拍車を設けた構成において、プリントヘッド間に設けた搬送手段の搬送速度を上流側から第1搬送手段、第n搬送手段速度、第n+1搬送手段、第m搬送手段としたとき、第1搬送手段速度V < 第n搬送手段速度vn ≦ 第n+1搬送手段速度vn+1≦第m搬送手段速度vm、であり、ロール紙先端が第n搬送手段によって搬送開始後、記録ヘッドn直下でのロール紙の弛みがなくなる時間経過後、記録ヘッドnの印字を開始し、前記制御をロール紙上流より順次行う。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 搬送と直行するロール紙幅方向に配置された複数のノズルを有する長尺記録ヘッドが、搬送方向に複数配列され、ヘッド直下を搬送されるロール紙に各記録ヘッドが同期を取りながらインクを飛翔させて画像を形成する記録装置において、 前記複数配列された長尺記録ヘッドの上流にあって給紙されてきたロール紙を記録ヘッドに送る第1搬送手段と、 上流側から並んで配置された記録ヘッド1、記録ヘッドn、記録ヘッドmのm列の各ヘッドにおいて記録ヘッドn(1≦n≦m)の上流にあり記録ヘッドn-1の下流に配置され、ロール紙を搬送する第n搬送手段と 前記複数配列された長尺記録ヘッドの下流にあって第m+1搬送手段から搬送されてきたロール紙を排紙する第2搬送手段と、 上記第1搬送手段および第n搬送手段および第2搬送手段の搬送速度を制御する制御手段を備え、 上記制御手段により、 第1搬送手段速度V < 第n搬送手段速度vn ≦ 第n+1搬送手段速度vn+1≦第m搬送手段速度vm であり、ロール紙先端が第n搬送手段によって搬送開始後、記録ヘッドn直下でのロール紙の弛みがなくなる時間経過後、記録ヘッドnの印字を開始し、前記制御をロール紙上流より順次行うことを特徴とする記録装置。 【請求項2】 前記記録装置において、記録ヘッドnでのロール紙の弛みがなくなったの後、第n搬送手段の搬送力が減少する搬送力減少手段を設けたことを特徴とする請求項1記載の記録装置。 【請求項3】 前記記録装置において、各搬送手段の搬送力Fが、 第1搬送手段搬送力F> Σ第n搬送手段搬送力Fn + 第2搬送手段搬送力F2 であり、常に第1搬送手段の搬送力により搬送が制御されることを特徴とする請求項1記載の記録装置。 【請求項4】 前記記録装置において、前記複数配列された長尺記録ヘッドの上流にあって、給紙されてきたロール紙を記録ヘッドに送る第1の搬送手段に搬送量検知手段を設けて搬送量を検知して印字タイミングを制御することを特徴とした請求項1〜3記載の記録装置。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、ロール紙等の連続紙にインクを吐出して印字を行うインクジェット記録装置において、ロール紙の浮き状態と印字開始タイミングを制御して印字を行う記録媒体搬送装置に関するものである。 【背景技術】 【0002】 既に、印字幅のノズル列を有する長尺ヘッドを用いたラインプリンタは実用化されている。一般的なインクジェットプリントの利点としては、プリント媒体に対し非接触であるために静粛性に優れること、プリント速度が高いこと、高密度プリントが可能であること、カラー化が容易であること、装置が小型であること等の点が挙げられる。 【0003】 一方、インクジェットプリンタの最大の利点である写真印刷を行うため光沢紙に縁なし印字するプリンタとして、例えばロール状に形成した光沢ロール紙を搬送する形態のものがある。インクジェットプリント方式をプリンタに適用する場合には、プリントヘッド部分での用紙の浮きや斜行等を防止するなどの工夫を要する。まして写真等の高画質印刷をするには、プリントヘッドの吐出面とプリント媒体表面との距離を狭く一定に維持することを前提条件としなければならない。 【0004】 このような条件が保たれないと、プリント品位を低下する不都合が生じる。この不都合を解決する一つの方法として、プリントヘッドのプリント位置よりも搬送経路上流側に、ロール紙面上に直接当接する複数の拍車を設けることにより、プリント媒体の浮きを抑制する方法がある。確かに、上記の方法を用いれば、ロール紙の浮きを抑制できる。 【0005】 従来例としては、例えば特許文献1をあげることが出来る。 【特許文献1】特開平08−091651号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0006】 しかしながら、近年1パスによる高精細な印字を可能にするためにノズル解像度向上に伴い、各ヘッドの搬送方向の幅が広くなり、拍車間隔が長くなる傾向にある。そのような構成にあって印字開始時、順次ロール紙を各ヘッド直下に搬送すると、ロール紙のカール形状の影響で紙浮きが発生し、各ローラによって等速で搬送している限り、常に浮きが生じた状態になる。 【0007】 図7は従来の構成におけるプリント媒体の搬送状態を示した図である。図7上図において給紙されたロール紙先端が第1ヘッド上流拍車を通過し、第2ヘッド上流拍車手前に位置している状態である。ロール紙の場合カール形状が残っているため拍車によって抑制されているところは浮きが抑制されているが、ヘッド直下においてはカール形状が残り、浮きが発生する。しかしながら図7を見て分かるように従来のヘッドは搬送方向の幅が狭く、拍車−拍車間隔(約35mm)が近いため、ロール紙巻芯近く一番カールがきつい状態であっても1.4mm程度の浮きしか発生しないため、ヘッド−紙間を1.7mm程度に設定することで特に問題となることがなかった。 【0008】 図8はヘッドの大型化に伴い、拍車間隔が大きい構成(76.2mm)におけるプリント媒体の搬送状態を示した図である。拍車間隔の増加に伴いロール紙先端が拍車通過後、次の拍車に到達するまで大きなカール形状が残り、紙浮きが発生する。測定すると高さ約5.6mmでインクジェット印刷における画像形成が不可能なレベルである。最悪の場合、ロール紙がヘッド表面と接触し破壊が誘発される可能性もある。 【0009】 実際、写真等の高画質な画像形成を行うには、ヘッド−紙間を約1mmの距離に保持することが望ましい。 【課題を解決するための手段】 【0010】 本発明は上述した問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、搬送と直行するロール紙幅方向に配置された複数のノズルを有する長尺記録ヘッドが搬送方向に複数配列され、ヘッド直下を搬送されるロール紙に各記録ヘッドが同期を取りながらインクを飛翔させて画像を形成する記録装置において、 前記複数配列された長尺記録ヘッドの上流にあって給紙されてきたロール紙を記録ヘッドに送る第1搬送手段と、 上流側から並んで配置された記録ヘッド1〜記録ヘッドn〜記録ヘッドmのm列の各ヘッドにおいて、記録ヘッドn(1≦n≦m)の上流であり記録ヘッドn-1の下流に配置されロール紙を搬送する第n搬送手段と 前記複数配列された長尺記録ヘッドの下流にあって第m+1搬送手段から搬送されてきたロール紙を排紙する第2搬送手段と 上記第1搬送手段および第n搬送手段および第2搬送手段の搬送速度を制御する制御手段を備え、 上記制御手段により、 第1搬送手段速度V < 第n搬送手段速度vn ≦ 第n+1搬送手段速度vn+1 であり、ロール紙先端が第n搬送手段によって搬送開始後、記録ヘッドn直下でのロール紙の弛みがなくなる時間経過後、記録ヘッドnの印字を開始する。前記制御をロール紙上流より順次行うことを特徴とする。 【0011】 また、前記記録装置において、記録ヘッドnでのロール紙の弛みがなくなった後、第n搬送手段の搬送力が減少する搬送力減少手段を設けたことを特徴とする。 【0012】 前記記録装置において、各搬送手段の搬送力Fが、 第1搬送手段搬送力F1> Σ第n搬送手段搬送力Fn + 第2搬送手段搬送力F2 であり、常に第1搬送手段の搬送力により搬送が制御されることを特徴とする。 【0013】 そうすることで給紙時、各拍車間で発生した紙浮きを速やかになくし、ヘッド−紙間隔を狭くすることが可能で、結果写真等の高画質印刷を可能となる。またカールによる紙浮きを速やかになくし印字を開始することで、給紙時の先端余白を少なくすることが可能である。 【発明の効果】 【0014】 以上説明したように、本発明によれば、複数のプリントヘッド間に拍車を設けた構成において、プリント媒体が給紙時に浮きを発生させても即座にその浮き等を抑えることができる。プリントヘッドの吐出面とプリント媒体の表面との接触を防止することができる。また、プリントヘッドがインクジェットプリント方式であれば、インク着弾位置精度の向上が期待でき、高品位プリントをプリント媒体上に形成することができる。 【0015】 また、本発明によれば、ロール紙の弛みがなくなったの後、搬送手段の搬送力が減少することで浮きのない状態を維持することができるため、ヘッド−プリント媒体距離を一定に維持した印字搬送が可能となる。 【0016】 さらに、本発明によれば、常に第1搬送手段の搬送力により搬送精度が制御され、非接触で印字画像を形成するインクジェット記録方式において画質を決定する搬送精度を向上させることができる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0017】 (実施例1) 以下に、本発明の第1の実施例を記載する。 【0018】 なお、以下に説明する実施形態では、インクジェット記録方式を用いた記録装置としてプリンタを例に挙げ説明する。 【0019】 本明細書において、「記録」(「プリント」という場合もある)とは、文字、図形等有意の情報を形成する場合のみならず、有意無意を問わず、また人間が感覚で知覚し得るように顕在化したものであるか否かを問わず、広く記録媒体上に画像、模様、パターン等を形成する、または媒体の加工を行う場合も表すものとする。 【0020】 また、「記録媒体」とは、一般的な記録装置で用いられる紙のみならず、広く、布、プラスティック、金属板、ガラス、セラミックス、木材、皮革等、インクを受容可能なものを表すものとする。 【0021】 さらに、「インク」(「液体」と言う場合もある)とは、上記「記録(プリント)」の定義と同様広く解釈されるべきもので、記録媒体上に付与されることによって、画像、模様、パターン等の形成または記録媒体の加工、或いはインクの処理(例えは記録媒体に付与されるインク中の色剤の凝固または不溶化)に供され得る液体を表すものとする。 【0022】 さらに、「インク」(「液体」と言う場合もある)とは、上記「記録(プリント)」の定義と同様広く解釈されるべきもので、記録媒体上に付与されることによって、画像、模様、パターン等の形成または記録媒体の加工、或いはインクの処理(例えば記録媒体に付与されるインク中の色剤の凝固または不溶化)に供され得る液体を表すものとする。 【0023】 本発明の実施形態は、図1〜6を用いて説明する。 【0024】 図1は本発明における印字搬送部の構成を示す概略断面図であり、図2は本発明におけるプリント媒体を搬送する際の力線・速度線図で、図3は本発明における印字搬送部でのプリント媒体搬送状態図である。 【0025】 図1において、1は装置本体であり、プリント媒体であるロール紙21はロール紙回転体22に固定されており、回転することにより印字搬送部に送り出される。図1においてはテンションが張った状態であるが、ループ検知センサ(不図示)によって後述するレジストローラとの間に、常に一定以上のループを形成するように制御することで、バックテンションがレジストローラに発生して搬送精度が劣化しない構成になっている。 【0026】 ロール紙はインクジェット専用記録紙であり、表面にインク吸収性を上げるための受容層を設けたコート紙を用いており、コート層が外側になるように巻かれている。ロール紙回転体22から給紙されたロール紙21はレジストセンサ23によって検知されて第1搬送手段であるレジストローラ31とレジスト上ローラ32のニップ部に突き当てることにより斜行を補正して搬送される。 【0027】 レジストローラ31の下流側は印字搬送部で、ロール紙と対向する側に非接触で各記録ヘッド7が設けられている。図1においては7n-1、7n、7n+1、7n+2の4本になっているが、画像形成、画質等により本数、色の並び順は様々に変わるものである。この記録ヘッドにおいては搬送方向と直行する方向に、ロール紙21の幅の長さ以上にノズル列が配置され、縁なし印字が可能なように並べられており、ロール紙が各ヘッド直下を一度通過することでフルカラー画像を形成する(1パス画像記録)ようになっている。各ヘッド7nの上流側には記録紙を挟んだ上側に拍車42n、下側に拍車駆動ローラ41nが配置されて送られてくる記録紙の浮きを押さえることが可能になっている。図1では拍車42n-1、拍車駆動ローラ42n-1がレジストローラと1本目のヘッドの間に設けられているが、他の拍車拍車間と同じ距離に1本目のヘッドとレジストローラを近づけて配置することが可能であれば、拍車42n-1、拍車駆動ローラ42n-1は省略してもかまわない。 【0028】 各拍車の間ヘッドとロール紙を挟んだ対向する位置にはプラテン29が配置されロール紙と接触する側にはリブが形成され、記録紙の下方向変位を防ぐバックアップの役割を果たしている。図1においては4本の記録ヘッドが配置され、それに対して拍車、拍車駆動ローラは5組配置されていて、n本のヘッドに対してn+1組の拍車が配置されることにより各ヘッド直下での浮きを防止するように構成されている。 【0029】 拍車m+1の下流には第2搬送手段である駆動ローラ33と従動して回転する駆動上ローラ34が配置され、カッター等の後処理工程(不図示)へとロール紙を導く排紙ガイド36が配置されている。 【0030】 44、45は印字部の搬送を行う各駆動部を示していて、それぞれ駆動ローラ駆動源44,レジローラ駆動源45である。駆動ローラ駆動源は前記拍車42nと対向してロール紙を搬送する拍車駆動ローラ41nにそれぞれ拍車駆動ローラクラッチ43nを介して駆動が伝えられる要になっている。本実施例においては駆動ローラ駆動源から伝達されるようになっているが、他にも各拍車駆動ローラが駆動源を持ち、各々を制御してもよい。これらの駆動源は動作制御部46によって制御されていて、ヘッドと同期して搬送を行い、レジストローラに設けられたエンコーダ(付図示)により搬送タイミングを取りながらヘッドを駆動することで画像形成を行う構成になっている。 【0031】 次に図2は印字搬送部プリント媒体で搬送する際の力線・速度線図であり、これを用いて本発明の主たる方法について説明する。 【0032】 ロール紙回転体22が回転し、給紙されたロール紙はレジストローラ31とレジスト上ローラ32のニップに保持されて印字搬送部へ搬送される。搬送されたロール紙は各ヘッドの間に配置された拍車42nと拍車駆動ローラ41nによって次々と下流に搬送されていくことになる。この際図2に示したように。ロール紙先端がレジストローラを通して拍車421を通過して拍車422の手前にある状態を示している。ロール紙先端が拍車421を通過すると、ロール紙として丸められていたロール紙はカール形状を形成して浮きを発生する。搬送が進むにつれて浮きも大きくなるが同時に搬送方向にも進むため、次の拍車422のニップに先端が達し、搬送力が発生して進むことになる。しかしながら拍車421と拍車422の速度V1と速度V2が等速の場合、ニップするまでに形成されたループはそのまま残り、結果紙浮きが発生した状態が維持され、狭紙間による高画質の実現が不可能となる。もしくは不安定であるため画質の劣化が生じることが起きた。そこで 第1搬送手段速度V<第n搬送手段速度vn≦第n+1搬送手段速度vn+1≦第m搬送手段速度vm の速度でそれぞれ搬送するように制御すると、下流側の拍車の方が速くなるため、下流側搬送手段のニップにより保持されるとそれまでに形成されたループが引き延ばされて浮きがなくなる。 【0033】 図3は前記ロール紙のカール状態を示した図である。図3のaではヘッド1直下にはカールが残っていて浮きが発生している。更に搬送すると下流の拍車が速いためカールが引き延ばされていきなくなった後に図3のCのように印字を開始することで、ヘッド紙間距離の変動が少なく狭紙間を実現でき高画質な画像を得ることが可能となる。 【0034】 また、各ローラにおけるニップ力により発生する搬送力を 第1搬送手段搬送力F> Σ第n搬送手段搬送力Fn + 第2搬送手段搬送力F2 の関係にすることで、安定した搬送精度を確保した印字が可能となる。前述したように下流側拍車によりカールが引き延ばされ、浮きがなくなった瞬間に献架されて両側の拍車に張力が生じる。この際ニップ力(搬送力)の弱いローラでスベリを生じ、ロール紙は搬送力の強い側に制御されて搬送を行うことになる。本構成においては、インクジェット方式でありヘッド印字直後は記録紙面上はインクで塗れており、インクが定着する前に表面を擦ってしまうと画質が劣化してしまうため、印字後の搬送には表面接触側に拍車を用いている。拍車の場合、搬送力を上げるには限界があり、上げ過ぎてしまうと拍車あとを記録紙表面につけてしまうことがある。またカールを取り除くために下流側の搬送手段を増速させており下流側基準とすると拍車毎に段階的に増速することになり、上流側がまだ印字している場合、印字制御することが不可能である。 【0035】 本構成ではレジローラによって搬送精度が制御されており、レジローラの搬送力がそれ以降の全ての搬送手段の搬送力合計よりも勝っていることで、浮き抑制後、必ず下流側ローラがスリップを起こし、更に次のヘッド下での浮きが解消した後、クラッチにより駆動伝達が切られるようになっている。そうすることにより狭紙間を実現し、速度一定の搬送による高画質の記録が可能になる。 【0036】 次に図4,図5を用いて実際の制御方法について説明する。図4は各搬送手段の増速率とカールによる弛みの減少時間のグラフで、図5はカール最大高さと紙のたるみ量のグラフである。 【0037】 図4においては、縦軸が弛みがなくなるまでの時間(秒)で横軸が上流側ローラに対する下流側ローラの増速率を取っており、本装置においては基準印字速度が100mm/secである。図5は縦軸に紙のたるみ量(mm)、横軸にカール最大高さ(mm)を示しておりカールの大きさが大きくなると紙の弛み量が増大することが分かる。本装置においてはヘッドの大型化に伴い拍車間隔が3inch(76.2mm)であり、そのときのカール最大高さを測定すると図5に記載されている5.6mmである。そのときの紙のたるみ量が1.1mmでそのたるみをなくすために先端が次の拍車にニップされる前に浮きをなくようにするには0.762sec以下でたるみをなくす必要がある。その場合の増速率が1.434%以上が必要となる。 【0038】 図6は本発明における印字制御タイミングテーブルを示したグラフであり、縦軸が経過時間、横軸がロール紙先端の場所(絶対位置)を示している。もしロール紙が片ローラ搬送になっても浮きが発生することがなく等速搬送される場合、グラフに示した右斜め下方向に伸びた点線の直線上を搬送されることになる(理想直線)。しかしながら、実際は第一拍車(76.2mm)に至るまでにカールが発生するため時間的な遅れが発生して曲線を描きながら第1拍車の位置に到達する。そして第1拍車によってニップされ増速して搬送されるためロール紙先端は理想直線よりも傾いて直線上の移動し、理想直線と交わる時間において第1拍車でに発生したカールがなくなることになる。グラフ上黒矢印で示されて時刻において各ヘッドにおけるカールが減少して浮きがなくなるため、黒矢印以降逐次各ヘッドでの印字が開始される。 【0039】 前記動作は全て動作制御部により各駆動源、クラッチを動かして制御することになる。このように制御することで、ロール紙給紙後、各ヘッド直下において発生したカールを減少させて浮きをなくし、その直後に印字を開始させることにより、ファーストプリント時間の短縮と、ロール紙の最大の問題点である先端余白の削減、先端搬送精度の向上を実現し、ロール紙による高画質な記録を実現することが可能となる。 【0040】 従来に比べ上流駆動ローラと下流駆動ローラの間隔が広くなり(3inch)、複数本連続して配置された構成の高速ラインプリンタの場合、記録紙の先端余白を削減することが重要であり、特に1pass印字を行うため紙送り精度が画像形成に大きく影響するため各ヘッド直下での浮きをなくし、安定した搬送精度で印字を行うことは必須である。 【図面の簡単な説明】 【0041】 【図1】本発明における印字搬送部の構成を示す概略断面図。 【図2】本発明におけるプリント媒体を搬送する際の力線・速度線図。 【図3】本発明における印字搬送部でのプリント媒体搬送変遷図。 【図4】各搬送手段の増速率とカールによる弛み減少時間のグラフ。 【図5】カール最大高さと紙のたるみ量のグラフ。 【図6】本発明における印字制御タイミングテーブル。 【図7】従来技術に係る印字搬送部の概略断面図。 【図8】従来技術に係る印字搬送部の課題を示した概略断面図。 【符号の説明】 【0042】 1 記録装置 7 記録ヘッド 22 ロール紙回転体 23 レジストセンサ 29 プラテン 31 レジストローラ 32 レジスト上ローラ 33 駆動ローラ 34 駆動上ローラ 35 排紙センサ 36 排紙ガイド 41n 拍車駆動ローラ 42n 拍車 43n 拍車駆動ローラクラッチ 44 駆動ローラ駆動源 45 レジローラ駆動源 46 動作制御部
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| 【出願人】 |
【識別番号】000001007 【氏名又は名称】キヤノン株式会社
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| 【出願日】 |
平成18年9月5日(2006.9.5) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100090538 【弁理士】 【氏名又は名称】西山 恵三
【識別番号】100096965 【弁理士】 【氏名又は名称】内尾 裕一
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| 【公開番号】 |
特開2008−62432(P2008−62432A) |
| 【公開日】 |
平成20年3月21日(2008.3.21) |
| 【出願番号】 |
特願2006−240409(P2006−240409) |
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