| 【発明の名称】 |
記録装置および搬送方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】西谷 仁志
【氏名】矢野 幸輝
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| 【要約】 |
【課題】停止したインクリボンの近傍を通過するように記録紙を搬送する時に、インクリボンと記録紙が貼り付いたり、ジャムが発生することを防止することができる記録装置を提供することである。
【構成】本発明の構成は停止したインクリボンの近傍を記録紙を通過させる際に、巻取りボビンをトルクリミッタを介して駆動することによって、インクリボンに常にトルクリミッタのスリップトルクによる張力が掛かっている状態で記録紙を通過させる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 複数の発熱抵抗体を直線状に配列してなる発熱部が形成されたサーマルヘッドと、 インクが塗布されたインクリボンと、 前記サーマルヘッドの発熱部に平行に対向して設けられたプラテンと、 前記サーマルヘッドと前記プラテンを互いに押圧された押圧状態と互いに離間した離間状態とを切り換えるヘッド・プラテン切換手段と、 紙送り駆動モータと、 リボン巻取りモータと、 前記リボン巻取りモータから回転駆動が入力可能なトルクリミッタと、 前記トルクリミッタから回転駆動が入力可能で印刷済みのインクリボンを先端から巻き取る巻取りボビンと、 未印刷のインクリボンを供給する供給ボビンと、 前記供給ボビンに直接又は間接的に作用するラチェット板と、 前記ラチェット板に係合することによって前記供給ボビンの回転を阻止する係合状態と前記供給ボビンの回転を自由にする解除状態の2つ状態を移動可能な係合部材と、 前記係合部材の係合状態と解除状態を切り換える係合部材切換手段と、 を備え、 非印刷動作において、前記プラテンが離間状態、前記係合部材が係合状態にあり、前記リボン巻取りモータをインクリボンが巻き取られる方向に駆動させている状態で、前記サーマルヘッドと前記プラテンの間に記録紙を通過させる動作を行うことを特徴とする記録装置。 【請求項2】 前記サーマルヘッドは記録装置内における位置が印刷動作時も非印刷動作時も同じ位置であることを特徴とする請求項1に記載の記録装置。 【請求項3】 前記プラテンは前記サーマルヘッドに押圧する押圧状態と前記サーマルヘッドから離間する離間状態の2つの状態を移動可能であって、 前記ヘッド・プラテン切換手段は前記プラテンに作用して押圧状態と離間状態を切り換えることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の記録装置。 【請求項4】 前記ラチェット部材は前記供給ボビンと同軸上に軸支された回転体であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の記録装置。 【請求項5】 前記係合部材は、前記供給ボビンの回転中心軸方向に対して直交する方向に移動可能であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の記録装置。 【請求項6】 前記係合部材は、前記供給ボビンの回転中心軸方向に対して平行な方向に移動可能であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の記録装置。 【請求項7】 前記トルクリミッタは巻取りボビンと同軸上に軸支されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の記録装置。 【請求項8】 前記ラチェット部材は、記録紙搬送路に関して、リボン巻取りモータと同じ側に設けられていることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の記録装置。 【請求項9】 前記ラチェット部材は、記録紙搬送路に関して、リボン巻取りモータと反対側に設けられていることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の記録装置。 【請求項10】 インクリボンを供給する供給ボビンと、 前記供給ボビンから供給されたインクリボンを巻き取る巻取りボビンと、 前記巻取りボビンを駆動する巻取りボビン駆動手段と、 前記インクリボンのインクを記録紙に転写する記録ヘッドと、 前記記録ヘッドと共同してインクリボンと記録紙を挟持するプラテンローラと、 前記記録ヘッドと前記プラテンローラとの間で記録紙を移動させる搬送手段と、 前記記録ヘッドと前記プラテンローラとを離間させる離間手段と、 インクリボンのインク転写せずに記録紙を前記記録ヘッドと前記プラテンローラの間を移動させるときは、前記離間手段によって前記記録ヘッドと前記プラテンローラとを離間させ、巻取りボビン駆動手段によって前記巻取りボビンを駆動してインクリボンに張力を付与した状態で前記搬送手段によって記録紙を移動させるように制御する制御手段を有することを特徴とする記録装置。 【請求項11】 前記巻取りボビンを駆動して前記インクリボンに張力を付与するときに、前記供給ボビンの回転を規制する回転規制手段を有する請求項10に記載の記録装置。 【請求項12】 前記搬送手段によって記録紙を記録開始位置に搬送するときに、前記制御手段は前記離間手段によって前記記録ヘッドと前記プラテンローラとを離間させ、巻取りボビン駆動手段によって前記巻取りボビンを駆動してインクリボンに張力を付与した状態で前記搬送手段によって記録紙を移動させるように制御する請求項10に記載の記録装置。 【請求項13】 前記インクリボンには複数色のインクが色毎に塗布された複数の色領域が決められた順位で繰返し配列され、前記制御手段は記録紙に色領域毎に転写を順次行ってカラー画像を形成するように制御を行う記録装置であって、色領域毎に転写を繰り返すために記録紙を転写時とは逆方向に搬送するときに、前記制御手段は前記離間手段によって前記記録ヘッドと前記プラテンローラとを離間させ、巻取りボビン駆動手段によって前記巻取りボビンを駆動してインクリボンに張力を付与した状態で前記搬送手段によって記録紙を移動させるように制御する請求項10に記載の記録装置。 【請求項14】 前記搬送手段によって記録紙を記録装置から排出する際に、前記制御手段は前記離間手段によって前記記録ヘッドと前記プラテンローラとを離間させ、巻取りボビン駆動手段によって前記巻取りボビンを駆動してインクリボンに張力を付与した状態で前記搬送手段によって記録紙を移動させるように制御する請求項10に記載の記録装置。 【請求項15】 インクリボンを供給する供給ボビンと、 前記供給ボビンから供給されたインクリボンを巻き取る巻取りボビンと、 前記巻取りボビンを駆動する巻取りボビン駆動手段と、 前記インクリボンのインクを記録紙に転写する記録ヘッドと、 前記記録ヘッドと共同してインクリボンと記録紙を挟持するプラテンローラと、を準備し、 前記前記記録ヘッドと前記プラテンローラとを離間させる工程と、 前記巻取りボビンを駆動してインクリボンに張力を付与する工程と、 記録紙を前記記録ヘッドと前記プラテンローラの間を移動させる工程と、 を有することを特徴とする搬送方法。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、画像情報に基づいて記録紙等の被記録材に印刷する記録装置に関するものである。 【背景技術】 【0002】 図12に従来の熱転写式記録の一般的な構成の例を模式図で示す。 【0003】 図12(a)の通り、印刷時はインクリボン102と記録紙Pをサーマルヘッド101とプラテンローラ103とで押圧する。この状態でサーマルヘッド101の発熱によりインクリボン102上のインクを記録紙P上に熱転写させながら、印刷方向下流に設けた1対のキャプスタンローラ104とピンチローラ105を紙送り駆動モータ106で回転駆動して記録紙Pを搬送させて印刷を行う。 【0004】 1色目の印刷が終了すると(b)の通り、次色の印刷を行うために、サーマルヘッド101を離間する。この状態でキャプスタンローラ104とピンチローラ105を紙送り駆動モータ106で印刷時とは逆方向に回転させて印刷開始位置まで記録紙Pを戻し、1色目と同様の動作で2色目以降を印刷する。 【0005】 以下、リボンの巻取り機構について説明する。印刷動作時のリボンの搬送速度は記録紙の搬送速度とほぼ同一であるので一定である。しかし、リボンの巻取りボビンは一定の回転速度で制御をしても径が増大するにしたがってリボン搬送量は増大してしまう。この問題を解消するためにリボンの巻取りボビンと駆動源であるリボン巻取りモータの間にスリップ式のトルクリミッタを設けることが一般的である。 【0006】 図13はトルクリミッタを含むリボン巻取り機構全体の一例を示した図であり図13(a)は平面図、図13(b)は側面図である。 【0007】 図13(a)、図13(B)において、101はサーマルヘッド、102はインクリボン、103はプラテンローラ、104はキャプスタンローラ、105はピンチローラ、106は紙送り駆動モータである。 【0008】 また、111は未印刷のインクリボンを供給する供給ボビン、110は印刷済みのインクリボンを先端から巻き取る巻取りボビンである。107は巻取りボビン110を駆動するリボン巻取りモータである。リボン巻取りモータ107の駆動は、減速ギア列108、トルクリミッタ109を介して巻取りボビン110に伝達される。 【0009】 トルクリミッタ109は入力ギア109aと出力ギア109b、及び入力ギア109aから出力ギア109bに回転を摩擦伝達するフエルト等の低摩擦高耐久材からなるスリップ部材109cを有している。109dは入力ギア109aをスリップ部材109cを介して出力ギア109bに押し付けて摩擦力を発生させ、スリップトルクを決定するばね部材である。 【0010】 前述の通り、印刷動作時のリボンの搬送速度は記録紙の搬送速度とほぼ同一で一定であるから、リボンの巻取りボビンは周速を一定に保つために、巻取りが進行し径が増大するにしたがって回転速度を低下させなければならない。 【0011】 この速度差を吸収するためにギア列にトルクリミッタが設けられている。モータの回転数は巻取り初期の巻取りボビンの径の小さい状態における最も早いボビンの回転速度に対応したトルクリミッタの出力ギアの回転速度を上回る速度でトルクリミッタの入力ギアを回転させるように設定する。その結果、巻取りの初期状態から巻取りが進行し、径が増大してボビンの回転速度が低下した状態まで全ての状態においてのトルクリミッタの入力ギアの速度がトルクリミッタの出力ギアの速度を十分に上回るような状態とすることができる。そしてその速度差はトルクリミッタをスリップさせて吸収して円滑なリボン巻取りを行うのがこの機構である。ここで一般的に使用されるトルクリミッタの機構および動作については特許文献1、特許文献2、特許文献3に記載されている。 【0012】 このようなリボン巻取り機構において、リボンの搬送を停止したときに、ボビンの慣性によってリボンにたるみを生ずることがある。あるいはプラテンローラの離接によってもリボンにたるみを生ずることがある。 【0013】 インクリボンにたるみが生じると、さまざまな不具合の発生要因となる。例えば、たるんだリボンに記録紙が接触しジャミングしてしまうことや、たるみがきっかけとなってリボンにしわがより画像欠陥となる場合が考えられる。又、大きなたるみが生じるとリボンカセットの着脱時にユーザーが装置の一部とたるんだリボンをジャミングさせてしまう可能性も増す。総じてリボンのたるみは装置の故障や画像欠陥に至る可能性があり装置の信頼性を低下させる要因となる。 【0014】 又、プリンタのシーケンスの中に、停止したリボンと接触する可能性があるほどリボンに対して近距離に記録紙を通過させる動作を実行すると静電気によって記録紙にリボンが貼り付く可能性がある。そうするとリボンと記録紙がジャミングしたり、紙送りローラにリボンが巻き込まれる等の故障につながる危険が大きい。 【0015】 このため、停止しているリボンの近距離に記録紙を通過させる場合には停止しているリボンと搬送する記録紙の距離を十分に離す工夫をしなければならないので、装置が大型化してしまうという問題点を有していた。 【0016】 図14はサーマルヘッドとプラテンローラの押圧・離間機構について2つの構成を示した図である。図14(a)はサーマルヘッドが退避しプラテンローラが固定されている構成で図14(b)は逆にサーマルヘッドが固定でプラテンローラが退避する構成であり、どちらの構成にも一長一短があるので製品によってどちらかの構成が採用されている。図14(a)の構成の場合はサーマルヘッドの退避にともなってリボンも記録紙の通過経路から退避するのでリボンと記録紙との距離が十分に離れることになる。しかし、図14(b)の構成の場合はプラテンが退避するもののキャプスタンローラとピンチローラは位置が不変であるためリボンと記録紙の距離はきわめて近距離にある。つまり、前述した記録紙通過時のリボンと記録紙の接触による不具合(貼り付きやジャミング等)の観点からは図14(b)の構成が不利であるといえる。従って、図14(b)の構成の場合、リボンのたるみに対する対策がなお一層重要となる。 【0017】 上述のような不具合の原因となるリボンのたるみの発生を最小限にとどめるための様々な技術が提案されており、特許文献4、特許文献5、特許文献6、特許文献7、特許文献8、特許文献9はその一例である。 【0018】 しかし、これらの技術を用いてもリボンのたるみを完全に除去することは困難であった。 【特許文献1】特開平8−174979号公報 【特許文献2】特開平9−174973号公報 【特許文献3】特許第3091401号公報 【特許文献4】特開平5−193221号公報 【特許文献5】特開平7−148952号公報 【特許文献6】特開平7−125396号公報 【特許文献7】特開平7−314833号公報 【特許文献8】特開平9−207417号公報 【特許文献9】特開平10−119400号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0019】 これらのインクリボンのたるみを最小限にする技術をもってしても、インクリボンのたるみを完全に除去できないため、停止したインクリボンの近傍を通過するように記録紙を搬送するとインクリボンと記録紙が貼り付いたり、ジャムが発生することがあった。 【0020】 本発明はこのような技術的課題に鑑みなされたものである。 【0021】 本発明の目的は、停止したインクリボンの近傍を通過するように記録紙を搬送する時に、インクリボンと記録紙が貼り付いたり、ジャムが発生することを防止することができる記録装置を提供することである。 【課題を解決するための手段】 【0022】 上記目的を達成する本発明の構成は、インクリボンを供給する供給ボビンと、前記供給ボビンから供給されたインクリボンを巻き取る巻取りボビンと、前記巻取りボビンを駆動する巻取りボビン駆動手段と、前記インクリボンのインクを記録紙に転写する記録ヘッドと、前記記録ヘッドと共同してインクリボンと記録紙を挟持するプラテンローラと、前記記録ヘッドと前記プラテンローラとの間で記録紙を移動させる搬送手段と、前記前記記録ヘッドと前記プラテンローラとを離間させる離間手段と、インクリボンのインク転写せずに記録紙を前記記録ヘッドと前記プラテンローラの間を移動させるときは、前記離間手段によって前記記録ヘッドと前記プラテンローラとを離間させ、巻取りボビン駆動手段によって前記巻取りボビンを駆動してインクリボンに張力を付与した状態で前記搬送手段によって記録紙を移動させるように制御する制御手段を有することを特徴とする記録装置である。 【発明の効果】 【0023】 本発明によれば、停止したインクリボンの近傍を通過するように記録紙を搬送する時に、インクリボンと記録紙が貼り付いたり、ジャムが発生することを防止することができる記録装置を提供できる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0024】 以下、本発明の実施形態について説明する。 【0025】 図1は本発明の第1実施形態であるインクリボン(インクシート)巻取り機構を有する記録装置を示した平面図であり図2は側面図である。 【0026】 図1、図2において1は記録ヘッドとしてのサーマルヘッド、2はインクリボン、3はプラテンローラ、4はキャプスタンローラ、5はピンチローラである。 【0027】 サーマルヘッド2には、複数の発熱抵抗体を直線状に配列してなる発熱部が形成され、発熱抵抗体の画像情報に応じた発熱によってインクリボンのインクを記録紙に転写する。 【0028】 記録紙Pは紙送りモータ6によって駆動されるキャプスタンローラ4(搬送手段)によってサーマルヘッド1とプラテンローラ3の間を通る記録紙搬送路に沿って搬送される。搬送されるシートPはプラテンローラ3によってサーマルヘッド1に押し付けられ、画像情報に基づいたサーマルヘッド1の発熱によりインクリボン2のインクがシートPに熱転写されて画像が形成される。 【0029】 インクリボン2には複数種類の色のインクが色毎に塗布された複数種類の色領域が形成され、複数種類の色領域はインクリボン2の搬送方向に予め決められた順番で繰返し配列されている。 【0030】 同じ記録紙Pにインクリボン2の色領域毎に順次熱転写を行うことによって記録紙Pにカラー画像が形成される。 【0031】 11は未印刷のインクリボンを供給する供給ボビン、10は印刷済みのインクリボンを先端から巻き取る巻取りボビンである。巻取りボビン10はリボン巻取りモータ7によって駆動される。巻取りボビン駆動手段であるリボン巻取りモータ7の駆動は減速ギア列8、トルクリミッタ9を介して巻取りボビン10に設けられた巻取りボビンギア10aに伝達され、巻取りボビン10が駆動される。 【0032】 トルクリミッタ9は入力ギア9aと出力ギア9b、及び入力ギア9aから出力ギア9bに回転を摩擦伝達するフエルト等の低摩擦高耐久材からなるスリップ部材9cを有している。9dは入力ギア9aをスリップ部材9cを介して出力ギア9bに押し付けて摩擦力を発生させ、スリップトルクを決定するばね部材である。 【0033】 11aは供給ボビン11の回転軸に固定された供給ボビンギア、12はラチェット板、12aはラチェット板12の回転軸に固定されたラチェットギアで、供給ボビンギア11aとラチェットギア12aが噛合っている。 【0034】 13はラチェット板12に係合することによって供給ボビン11の回転を阻止する係合状態と、ラチェット板12から離れて供給ボビン11の回転を自由にする解除状態の2つ状態を移動可能な係合部材である。係合状態と解除状態の切り換えは後述するソレノイド等を用いた係合部材切換手段によって行う。 【0035】 14は給送ローラであり、カセット15に収納された記録紙を記録ヘッド1に向けて給送する。 【0036】 図1は印刷時の状態を示しており、プラテンローラ3はサーマルヘッド1に押圧された押圧状態にあり、係合部材13は供給ボビン11の回転を自由にする解除状態にある。この状態において印刷を行うことで従来例と同様にトルクリミッタをスリップさせることによって、巻取りボビン10の径の変化による回転速度の変化を吸収して円滑なリボン巻取りを行う。この印刷動作は従来例と全く同様である。 【0037】 図3、図4はリボンのたるみを除去する動作の状態を示している。 【0038】 プラテンローラ3はサーマルヘッド1から離間した離間状態にあり、係合部材13はラチェット板に係合して供給ボビン11の回転を阻止する係合状態にある。この状態でリボン巻取りモータ6をリボン巻取り方向へ駆動するとトルクリミッタ9の入力ギア9aは回転するものの、供給ボビン11が回転できないのでリボン2が供給されず、巻取りボビン10と出力ギア9bも回転することができない。この結果、リボン2にトルクリミッタ9のスリップトルクによる張力が常に掛けられてピンとはる状態を維持することができる。 【0039】 記録紙に印刷を行わない非印刷動作時にこのようなインクリボン2の状態を維持したままリボン2とプラテン3の間を記録紙Pを通過させると、インクリボン2が記録紙Pに接触して貼り付いたりジャミングすることがない。記録紙Pにリボン2が接触してもリボン2には張力が掛かっているために貼り付かないからである。これは単に、特許文献4等に記載された、ボビンを係止するだけでたるみを積極的に除去しない構成でリボンに接触させながら記録紙を通過させる場合と比較しても、記録紙とリボンの貼り付きやジャミングの防止に対する信頼性が更に高い構成といえる。 【0040】 図5は第1実施形態の記録装置の制御ブロック図である。 【0041】 図5において、制御基板301には記録装置の制御を司り、各種の制御指令を出すCPU310、制御データなどが書き込まれたROM311、記録データ等を展開する領域となるRAM312などが備えられている。 【0042】 313はサーマルヘッド1を駆動するヘッドドライバである。7はインクリボン2を巻き取る巻取りボビン10を駆動するインクリボンモータである。給紙モータ315は給送ローラ14を駆動する。314は各モータをそれぞれ駆動するための複数のモータドライバである。 【0043】 318はプラテンローラ3を記録ヘッド1に圧接したり離間させたりするプラテン移動モータであり、ヘッド・プラテン切換手段、又は離間手段を構成する。319は係合部材13をラチェット板12に係合させたり離間させたりするソレノイドで、係合部材切換手段を構成する。 【0044】 317はコンピュータ、デジタルカメラ等のホスト装置400とのデータの送受信を行うインターフェースである。 【0045】 次に記録装置の動作について図1乃至図4、及び図6、図7に示すフローチャートを用いて説明する。 【0046】 図6においてステップS101では、給送モータ315によって給送ローラ14を駆動し、カセット14から記録紙Pを1枚給送する。ステップS102では紙送りモータ6によってキャプスタンローラ4を駆動する。ステップ103Sではリボン巻き取りモータ7によって巻取りボビン10を回転させてインクリボン2の頭出しを行う。 【0047】 ステップS104において、プラテン移動モータ318を駆動してプラテンローラ3をサーマルヘッド1から離間させる。 【0048】 ステップS105ではソレノイド319によって係合部材13をラチェット板12に係合させて供給ボビン11が回転しないようにロック状態にする。 【0049】 ステップS106において、リボン巻取りモータ7を駆動する。巻取りボビン10にトルクリミッタ9を介してリボン巻取りモータ7の駆動が伝わりインクリボン2には張力が作用する状態になる。ここまでの動作は記録紙Pがサーマルヘッド1に到達する前に完了させる。 【0050】 図3、図4のようにリボン巻取りモータ7が駆動され、インクリボン2には張力が付与されている状態で、記録紙Pを記録開始位置まで搬送し、記録紙の頭出しが完了する(ステップS107)。 【0051】 記録紙の頭出しが完了したら、ステップS108にてリボン巻取りモータ7を停止させ、ステップS109においてソレノイド319をOFFにして係合部材13をラチェット板12にから離間させ、供給ボビン11のロック状態を解除する。 【0052】 ステップS110においては、プラテン移動モータ318を駆動してプラテンローラ3を移動させ、サーマルヘッド1とプラテンローラ3によってインクリボン2と記録紙Pを挟持する。 【0053】 図7のステップS111では図1、図2に示すようにリボン巻取りモータ7、紙送りモータを駆動してインクリボン2と記録紙Pを搬送しながら、サーマルヘッド1の発熱素子を記録情報に応じて発熱させインクシート2のインクを記録紙Pに転写し、画像形成を行う。 【0054】 記録紙Pの後端部まで転写が行われたらステップS112においてプラテン移動モータ318を駆動してプラテンローラ3をサーマルヘッド1から離れた位置に移動させる。 【0055】 インクリボン2は複数の色のインクが長手方向に決められた順位に塗布されていて、各色毎に順次インクリボン2から記録紙Pへの転写が行われる。ステップS113では、インクリボン2の全色に関して転写が行われたか否かを判断する。次に転写すべき色がある場合はステップS114において、インクリボン2の次の色の部分の先端が転写開始する位置に来るまで巻取りボビン10を駆動してインクリボン2の頭出しを行う。 【0056】 ステップS115ではソレノイド319によって係合部材13をラチェット板12に係合させて供給ボビン11をロックし、ステップS116において、リボン巻取りモータ7を駆動してインクリボン2に張力が作用する状態にする。この状態で、ステップS117では紙送りモータ6によってキャプスタンローラ4を逆回転駆動し、記録紙Pを搬送方向とは逆方向に駆動して記録紙Pの頭出しを行う。 【0057】 記録紙の頭出しが完了したら、ステップS118にてリボン巻取りモータ7を停止させ、ステップS119においてソレノイド319をOFFにして係合部材13をラチェット板12にから離間させ、供給ボビン11のロック状態を解除する。 【0058】 ステップS120においては、プラテン移動モータ318を駆動してプラテンローラ3を移動させ、サーマルヘッド1とプラテンローラ3によってインクリボン2と記録紙Pを挟持する。そしてステップS111に戻って、転写を行う。 【0059】 転写が終了したらステップS112にてプラテンローラ3をサーマルヘッド2から離間させ、ステップS113において全色の転写が完了したかを判断する。 【0060】 全色の転写が完了した場合は、ステップS121においてソレノイド319によって係合部材13をラチェット板12に係合させて供給ボビン11をロックし、ステップS122において、リボン巻取りモータ7を駆動してインクリボン2に張力が作用する状態にする。 【0061】 この状態で、ステップS123では紙送りモータ6によってキャプスタンローラ4を駆動し、記録紙Pを装置から排出する。 【0062】 記録紙の排出が完了したら、ステップS124にてリボン巻取りモータ7を停止させ、ステップS125においてソレノイド319をOFFにして係合部材13をラチェット板12にから離間させ、供給ボビン11のロック状態を解除する。 【0063】 このような制御によって、インクリボン2とプラテンローラ3の間を記録紙Pが移動する場合は必ずインクリボン2に張力を作用させてたるみを除去した状態にする。 【0064】 そうすることによって、弛んだインクリボンが搬送される記録紙に張り付いて記録紙やインクリボンのジャムが発生することを防止する。 【0065】 上述のようなリボンに常にトルクリミッタのスリップトルクによる張力が掛かっている状態で記録紙を通過させるという動作の結果、従来の構成に比べてリボンに接触させながら記録紙を通過させる際の信頼性が向上するという効果が得られる。そして更にそれ以外にも後述のような効果も得ることができる。リボンに接触させながら記録紙を通過させる際の信頼性が向上したことによって、記録紙が通過する間隔、つまりサーマルヘッドとプラテンローラの離間距離を可及的に小さくすることが可能になるため装置の小型化にも大きく寄与する。又、サーマルヘッドとプラテンローラの離間距離を小さくすることによって、押圧・離間の切換手段にかかる駆動源となるモータ等の省力化を図ることもできる。 【0066】 又、図14(a)のサーマルヘッドが退避しプラテンローラが固定されている構成より、図14(b)のサーマルヘッドが固定でプラテンローラが退避する構成の方がリボンに対してより近距離を記録紙が通過することは前述の通りである。従って、本発明がもたらす効果は、図14(b)のサーマルヘッドが固定でプラテンローラが退避する構成においてより大きな効果となる。 【0067】 図8は第2の実施形態を示す。図8のようにラチェット部材22が供給ボビン11と同軸上にレイアウトしても同様の効果を得ることができる。 【0068】 図9は第3の実施形態を示す。図9のラチェット32は軸方向に複数の歯が突出している。ラチェットギア32aは供給ボビンギア11aに噛み合っている。係合部材33は供給ボビン11の長手方向に移動して係合する構成となっている。このような構成でも同様の効果を得ることができる。 【0069】 図10は第4の実施形態を示す。図10においてトルクリミッタ49は巻取りボビン10と同軸上にレイアウトされている。このような構成でも同様の効果を得ることができる。 【0070】 図11は第5の実施形態を示す。図10のようにラチェット部材52をリボン巻取りモータ7と反対側にレイアウトしても同様の効果を得ることができる。 【0071】 上記各実施形態のプリンタ装置は、リボンに常にトルクリミッタのスリップトルクによる張力が掛かっている状態で記録紙を通過させるという動作が実現できる構成である。このため、従来の構成に比べてリボンに接触させながら記録紙を通過させる際の信頼性が向上する効果が得られる。 【0072】 又、記録紙が通過する間隔、つまりサーマルヘッドとプラテンローラの離間距離を可及的に小さくすることが可能になるため装置の小型化できるという効果が得られる。 【0073】 又、サーマルヘッドとプラテンローラの離間距離を小さくすることによって、押圧・離間の切換手段の駆動源となるモータ等の省力化を図るという効果が得られる。 【0074】 又、これらの効果は特にサーマルヘッドが固定でプラテンローラが退避する構成においてより大きな効果となる。 【図面の簡単な説明】 【0075】 【図1】本発明の第1実施形態である記録装置の平面図。 【図2】本発明の第1実施形態である記録装置の断面図 【図3】第1実施形態である記録装置の説明図。 【図4】第1実施形態である記録装置の説明図。 【図5】第1実施形態である記録装置の制御ブロック図。 【図6】第1実施形態である記録装置の制御フローチャート。 【図7】第1実施形態である記録装置の制御フローチャート。 【図8】本発明の第2実施形態である記録装置の説明図。 【図9】本発明の第3実施形態である記録装置の説明図。 【図10】本発明の第4実施形態である記録装置の説明図。 【図11】本発明の第5実施形態である記録装置の説明図。 【図12】従来のプリンタ装置の説明図。 【図13】従来のプリンタ装置の説明図。 【図14】従来のプリンタ装置の説明図。 【符号の説明】 【0076】 1 サーマルヘッド 2 インクリボン 3 プラテンローラ 4 キャプスタンローラ 5 ピンチローラ 6 紙送り駆動モータ 7 リボン巻取りモータ 8 減速ギア列 9 トルクリミッタ 9a 入力ギア 9b 出力ギア 9c スリップ部材 9d ばね部材 10 巻取りボビン 11 供給ボビン 12 ラチェット板 13 係合部材
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| 【出願人】 |
【識別番号】000001007 【氏名又は名称】キヤノン株式会社
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| 【出願日】 |
平成18年8月28日(2006.8.28) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100090538 【弁理士】 【氏名又は名称】西山 恵三
【識別番号】100096965 【弁理士】 【氏名又は名称】内尾 裕一
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| 【公開番号】 |
特開2008−49635(P2008−49635A) |
| 【公開日】 |
平成20年3月6日(2008.3.6) |
| 【出願番号】 |
特願2006−230157(P2006−230157) |
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