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【発明の名称】 印刷装置及び印刷処理方法
【発明者】 【氏名】国松 三穂

【氏名】石川 公平

【氏名】武笠 充浩

【氏名】渡辺 勝

【要約】 【課題】印刷された記録媒体に対して、一定の品位を維持しつつ、ユーザの手間をかけることなく、印鑑やスタンプ等の付加的な印刷を行う。

【構成】複数の画像データと、該画像データを記録媒体上に印刷する場合の印刷位置とを対応付けて格納する格納手段と、前記格納された複数の画像データの中から任意の画像データを選択する選択ボタン102と、前記選択された画像データについての印刷指示を入力する印刷指示ボタン103と、前記印刷指示が入力された場合、記録媒体挿入口106に挿入された記録媒体上の前記印刷位置に、前記選択された画像データを印刷するよう、記録ヘッドの位置を制御する制御手段とを備える。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の画像データと、該画像データを記録媒体上に印刷する場合の印刷位置とを対応付けて格納する格納手段と、
前記格納された複数の画像データの中から任意の画像データを選択する選択手段と、
前記選択された画像データについての印刷指示を入力する印刷指示入力手段と、
前記印刷指示が入力された場合、所定の位置に載置された記録媒体上の、前記印刷位置に、前記選択された画像データを印刷するよう、記録ヘッドの位置を制御する制御手段と
を備えることを特徴とする印刷装置。
【請求項2】
前記記録ヘッドは、複数のノズルを備え、前記記録媒体に対して、インクを吐出させて印刷を行うインクジェット記録ヘッドであることを特徴とする請求項1に記載の印刷装置。
【請求項3】
前記複数の画像データを表示する表示手段を更に備え、前記選択手段は、前記表示手段に表示された複数の画像データの中からユーザが指示した画像データを選択することを特徴とする請求項1に記載の印刷装置。
【請求項4】
複数の画像データと、該画像データを記録媒体上に印刷する場合の印刷位置とを対応付けて格納する格納工程と、
前記格納された複数の画像データの中から任意の画像データを選択する選択工程と、
前記選択された画像データについての印刷指示を受け付ける印刷指示受付工程と、
前記印刷指示を受け付けた場合、所定の位置に載置された記録媒体上の前記印刷位置に、前記選択された画像データを印刷するよう、記録ヘッドの位置を制御する制御工程と
を備えることを特徴とする印刷装置における印刷処理方法。
【請求項5】
前記記録ヘッドは、複数のノズルを備え、前記記録媒体に対して、インクを吐出させて印刷を行うインクジェット記録ヘッドであることを特徴とする請求項4に記載の印刷装置における印刷処理方法。
【請求項6】
前記複数の画像データを表示する表示工程を更に備え、前記選択工程は、前記表示工程において表示された複数の画像データの中からユーザが指示した画像データを選択することを特徴とする請求項4に記載の印刷装置における印刷処理方法。
【請求項7】
請求項4乃至6に記載の印刷処理方法をコンピュータによって実現させるための制御プログラムを格納した記憶媒体。
【請求項8】
請求項4乃至6に記載の印刷処理方法をコンピュータによって実現させるための制御プログラム。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、印刷装置および印刷処理方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般にオフィス等では、印刷装置を用いて印刷された記録媒体に、印鑑(例えば、本人印や上司の承認印等)やスタンプ(例えば、社外秘印、コピー禁止印等)等を押したうえで、他の人に配布したり特定の人に提出したりするケースが多い。通常、印鑑やスタンプ等を押すこれらの行為は、印刷後にユーザが手で行っている。
【0003】
しかし、印鑑やスタンプ等の大きさや種類は多種多様であり、記録媒体によって異なってくるため、ユーザが手で押した場合、記録媒体ごとに品質上のばらつきが生じることが避けられない。また、印鑑やスタンプ等を押す方向を間違えてしまった場合にあっては、当該記録媒体を廃棄対象にしなければならない。
【0004】
更に、印鑑やスタンプ等の種類が多い場合には、それらを格納しておくための相応のスペースをオフィス内に確保しておかなければならず、また、格納されたスペースからユーザが所望の印鑑やスタンプ等を探し出すことは、ユーザにとっては利便性が悪い。
【0005】
一方、印刷に際して予め印鑑やスタンプ等が押された画像を生成しておき、印鑑やスタンプ等が押された状態の記録媒体を印刷することが可能な印刷装置の提案もなされている。かかる印刷装置によれば、印刷後のユーザの手間を大幅に削減することができるうえ、記録媒体の品位にばらつきがでることもなく、また、廃棄対象となることもない。更に、印鑑やスタンプ等を格納しておくスペースの確保も不要である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、印鑑やスタンプ等が押された状態の記録媒体を印刷するにあたっては、一旦、印鑑やスタンプ等が押されていない状態の記録媒体を印刷しておき、該記録媒体を上司等に提出し承認を得たうえで、再度、当該上司の承認印を付したデータを生成し記録媒体を印刷しなおすといった手順を踏まなければならない。そこで、一旦印刷された記録媒体に対して、直接、後から簡単に認証印等のみを印刷できる装置があれば、ユーザにとって便利である。
【0007】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、印刷された記録媒体に対して、一定の品位を維持しつつ、ユーザの手間をかけることなく、印鑑やスタンプ等の付加的な印刷を行うことが可能な印刷装置および印刷処理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の目的を達成するために本発明に係る印刷装置は以下のような構成を備える。即ち、
複数の画像データと、該画像データを記録媒体上に印刷する場合の印刷位置とを対応付けて格納する格納手段と、
前記格納された複数の画像データの中から任意の画像データを選択する選択手段と、
前記選択された画像データについての印刷指示を入力する印刷指示入力手段と、
前記印刷指示が入力された場合、所定の位置に載置された記録媒体上の、前記印刷位置に、前記選択された画像データを印刷するよう、記録ヘッドの位置を制御する制御手段とを備える。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、印刷された記録媒体に対して、一定の品位を維持しつつ、ユーザの手間をかけることなく、印鑑やスタンプ等の付加的な印刷を行うことができるようになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、本発明の各実施形態について、添付図面を参照して説明する。
【0011】
<印刷装置の構成>
図1は本発明の第1の実施形態にかかる印刷装置100の外観構成を示す図である。同図において、101は表示部であり、液晶パネル等により構成されている。102は指示ボタンであり、表示部101に表示された表示内容に対して、ユーザが諸々の指示(例えば、印刷設定や画像データの選択等)を入力する際に用いられる。103は印刷指示ボタンであり、ユーザが印刷指示ボタン103を押下することにより、印刷が開始される。
【0012】
104はインクタンク挿入口であり、着脱可能なインクタンクをインクタンクホルダ(後述)に装着する場合には、当該インクタンク挿入口を介して行う。105はインクタンクであり、インクタンクホルダに対して着脱可能に構成されている。
【0013】
106は記録媒体挿入口であり、印刷装置100にて所定の画像データを印刷しようとする記録媒体が挿入され、載置される挿入口である。なお、記録媒体は印刷しようとする面を上にして手差しで挿入される。
【0014】
更に印刷装置100には印刷しようとする画像データ(印鑑、スタンプ等の付加的な印刷を行うための画像データ)を入力するため、不図示のI/Fが設けられているものとする。
【0015】
<印刷装置の機能構成>
次に図2を用いて印刷装置100の機能構成について説明する。201はCPU(中央演算処理装置)であり、印刷装置100全般の制御を司る。202は制御メモリ、203はメモリ(RAM)、207はバスである。本実施形態にかかる印刷処理機能を実現するための制御プログラムは、制御メモリ202に記憶されている。これらの制御プログラムは、CPU201の制御のもと、バス207を通じて適宜メモリ203に取り込まれ、CPU201によって実行される。かかる制御プログラムには、例えば後述のフローチャート(図4)に示された手順に対応する制御プログラムが含まれるものとする(これらの制御プログラムは実行時の作業用メモリとして、RAM203を使用する)。
【0016】
204は入力部であり、ユーザは該入力部204を介して、各種設定(例えば、印刷位置に関する位置情報の設定)を行ったり、画像データの選択を指示したり、印刷指示を入力したりする。また、印刷用の画像データも該入力部204を介して入力される。
【0017】
206はデータ記憶部であり、入力部204を介して入力された画像データ(印鑑やスタンプ等の付加的な印刷を行うための画像データ)はCPU201にて解析された後、各色成分ごとにイメージデータとしてデータ記憶部206にビットマップ展開される。また、入力部204を介して入力された、該画像データの記録媒体上での印刷位置に関する位置情報が該画像データと対応付けて記憶される。
【0018】
205は表示部であり、印刷に際して設定内容を表示したり、データ記憶部206に記憶された画像データを表示したりする。
【0019】
208は制御回路であり、CPU201での制御プログラムの実行結果を受けて、ヘッド駆動回路209、ヘッド移動制御回路211、回復ユニット制御回路213を制御する。
【0020】
209はヘッド駆動回路であり、CPU201によりデータ記憶部206から読み出された画像データを、順次、対応する色の記録ヘッド210Y〜210Kに転送する。
【0021】
210Y〜210Kはそれぞれ、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の記録ヘッドであり、ヘッド駆動回路209の指示に基づいて各インクを吐出する。
【0022】
211はヘッド移動制御回路であり、ヘッド移動機構212を介して、記録ヘッド210Y〜210Kをキャッピング位置(待機位置)と印刷位置(印刷時の記録ヘッドの位置)との間の移動を制御する。
【0023】
213は回復ユニット制御回路であり、記録ヘッド210Y〜210K夫々のもつ全ノズルを健全な状態に回復するために、後述するヘッドキャップを介してインクを強制吸引したり、不図示のワイパブレードによるノズル面の払拭、或いは予備的なインクの吐出の一時的な受け皿となる回復ユニット214を制御する。
【0024】
なお、CPU201はインク供給時や記録ヘッド210K〜210Yの回復動作時には、不図示の加圧ポンプモータやサブポンプモータ等の回復ユニットを回復ユニット制御回路213を介して駆動制御する。また、入力部204を介して入力された各種設定や画像データならびに各種指示は、CPU201にて処理される一方、CPU201において処理された各種設定や画像データは、表示部205に表示される。
【0025】
<印刷装置の内部構成>
図3は印刷装置100の内部構成を示す図である。301はインクタンク105を着脱可能に保持するインクタンクホルダである。302は記録ヘッド部であり、記録ヘッド210Y〜210Kが紙面奥行き方向に配列されている。記録ヘッド部はインクタンクホルダ301の下部に取り付けられており、装着されたインクタンク105よりインクの供給を受けて記録媒体に吐出する。このように、インクタンク105と記録ヘッド部302とは着脱可能に一体化されている(以下、インクタンク105、記録ヘッド部302、インクタンクホルダ301を総称して、ヘッド部と称す)。
【0026】
304はヘッドキャップであり、記録ヘッド部302と対向して配されており、記録ヘッド210Y〜210Kのインク吐出口(ノズル)面に付着したインクの払拭、又は記録ヘッド210Y〜210K内部から強制的に吸引、排出させたインク、或いは予備的な吐出により溜まったインクを回収タンク305に回収する。ヘッドキャップ304は回転軸303により回動可能に保持されており、ヘッド部が印刷位置に移動する際には、下方向に回動する。
【0027】
307は印刷用開口部であり、記録媒体挿入口106に手差しで挿入された記録媒体に対して、ヘッド部が当該印刷用開口部307まで移動して印刷を行う。306はヘッド部を印刷用開口部307まで移動させるためのヘッド移動機構212を構成するヘッド移動モータである(ヘッド移動モータ306の駆動力をヘッド部に伝達するための伝達機構は不図示)。なお、ヘッド部は紙面左右方向および紙面奥行き方向に移動可能であるものとする。
【0028】
<印刷装置における処理の流れ>
図4、図5を用いて印刷装置100における処理の流れについて説明する。図4は印刷装置100における処理の流れを示すフローチャートであり、図5は、印刷時における各部の動作の流れを示す図である(図5は、いずれも、印刷装置100を側面から見た場合の断面図であり、(a)において、105はインクタンクを、301はインクタンクホルダを、302は記録ヘッドを、304はヘッドキャップをそれぞれ示している。また、502はユーザにより手差しで挿入された記録媒体を示している。なお、インクタンク105、インクタンクホルダ301、記録ヘッド部303は一体的に動作するよう構成されており、これらを、以下、ヘッド部501と称す)。
【0029】
既に印刷された記録媒体に対して、印刷装置100を用いてユーザが印鑑やスタンプ等の画像データを付加する処理を行う場合、まず、ユーザは、表示部101を介して各種設定を行う。具体的には、記録媒体に付加する画像データを選択する。
【0030】
ステップS401では、表示部101を介してユーザより入力された各種設定を受け付ける。
【0031】
各種設定の入力が終了すると、ユーザは、印鑑やスタンプ等の画像データを付加しようとする記録媒体502を記録媒体挿入口106に手差しで挿入する(図5(a)は、記録媒体502が記録媒体挿入口106に手差しで挿入された状態を示している)。
【0032】
記録媒体502を手差しで挿入したユーザは、続いて、印刷指示ボタンを押す。これを受けて、印刷装置100では、ステップS402にて当該印刷指示ボタンの入力を受け付ける。印刷指示ボタンの入力を受け付けた場合には、ステップS403にて、設定内容を読み込む。具体的には、ステップS401にて選択された画像データならびに対応する印刷位置に関する情報をデータ記憶部206より読み出すとともに、該画像データをヘッド駆動回路に、該印刷位置に関する情報をヘッド移動制御回路211にそれぞれ設定する。
【0033】
ステップS404では、回復ユニット制御回路213が動作し、回復ユニットとしてのヘッドキャップ304が回動し、記録ヘッド302から取り外される(図5(b)参照)。
【0034】
ステップS405では、ヘッド部501が、上記印刷位置に関する情報に基づいて、印刷媒体502方向に移動する(図5(c)参照)。
【0035】
ステップS406では、記録媒体502上に画像データを印刷する。印刷が完了すると、ステップS407では、ヘッド部501が待機位置に移動する。更に、ステップS408では、再び回復ユニット制御回路213が動作し、回復ユニットとしてのヘッドキャップ304が回動し、記録ヘッド302にヘッドキャップ304が装着され、処理を終了する。
【0036】
<印刷結果の一例>
図6は、印刷装置100に手差しで挿入される記録媒体と、該印刷装置100にて所定の位置に所定の画像データが印刷された記録媒体とを示す図である。
【0037】
図6(a)は記録媒体の一例を示しており、右上の“部長”欄および“課長”欄には、印鑑を押すためのスペースが設けられている。図6(b)は、印刷装置100において印刷処理された結果、右上の“部長”欄および“課長”欄に、印鑑が印刷されたものである。
【0038】
以上の説明から明らかなように、本実施形態にかかる印刷装置によれば、既に印刷された記録媒体に対して、印鑑やスタンプ等の画像データを、一定の品位を維持しつつ、ユーザの手間をかけることなく付加することが可能となる。
【0039】
[第2の実施形態]
上記第1の実施形態では、印刷指示ボタンを設け、ユーザが該印刷指示ボタンを押下することにより印刷処理を開始することとしたが、本発明は特にこれに限られない。
【0040】
例えば、印刷装置100内にセンサやレバー等を配し、ユーザが記録媒体を記録媒体挿入口にセットするだけで印刷を自動的に開始するように構成してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】本発明の第1の実施形態にかかる印刷装置に外観構成を示す図である。
【図2】本発明の第1の実施形態にかかる印刷装置の機能構成を示す図である。
【図3】本発明の第1の実施形態にかかる印刷装置の内部構成を示す図である。
【図4】本発明の第1の実施形態にかかる印刷装置における処理の流れを示すフローチャートである。
【図5】印刷装置の印刷時の動作を示す図である。
【図6】印刷装置に手差しで挿入される記録媒体と、該印刷装置にて所定の位置に所定の画像データが印刷された記録媒体とを示す図である。
【符号の説明】
【0042】
100:印刷装置
101:表示部
102:指示ボタン
103:印刷指示ボタン
104:インクタンク挿入口
105:インクタンク
106:記録媒体挿入口
【出願人】 【識別番号】000208743
【氏名又は名称】キヤノンファインテック株式会社
【出願日】 平成18年8月24日(2006.8.24)
【代理人】 【識別番号】100076428
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 康徳

【識別番号】100112508
【弁理士】
【氏名又は名称】高柳 司郎

【識別番号】100115071
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 康弘

【識別番号】100116894
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 秀二


【公開番号】 特開2008−49591(P2008−49591A)
【公開日】 平成20年3月6日(2008.3.6)
【出願番号】 特願2006−228291(P2006−228291)