| 【発明の名称】 |
インクジェット記録装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】稲村 秀介
【氏名】堀場 崇嗣
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| 【要約】 |
【課題】キャリッジ側とヘッドカートリッジ側の電気的な接続部の信頼性を高めることができるインクジェット記録装置を提供すること。
【構成】ヘッドカートリッジにインクタンク51が装着されているときには、インクタンク51の規制面51Gによって、セットレバー30のフック35が矢印Aのロック解除方向に操作されることを阻止する。これにより、キャリッジ403からのヘッドカートリッジの取り外しが阻止され、かつキャリッジ403とヘッドカートリッジとの電気的な接続状態が維持される。ヘッドカートリッジを取り外すためには、インクタンク51を取り外すことが必要となる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 インクタンクが交換可能に装着され、かつ前記インクタンクから供給されるインクを吐出可能な記録ヘッドが備わるヘッドカートリッジを用い、そのヘッドカートリッジが着脱自在に装着されるキャリッジの移動を伴って、記録媒体に画像を記録可能なインクジェット記録装置において、 前記キャリッジに設けられ、前記ヘッドカートリッジに設けられたヘッドカートリッジ側接続部と圧接することによって、前記記録ヘッドの制御信号の伝達経路を形成するキャリッジ側接続部と、 前記ヘッドカートリッジが前記キャリッジに装着されたときに、前記ヘッドカートリッジ側接続部と前記キャリッジ側接続部とを圧接させる圧接手段と、 前記ヘッドカートリッジが前記キャリッジに装着されたときに前記ヘッドカートリッジを前記キャリッジに固定し、かつ解除操作されることによって前記ヘッドカートリッジの固定を解除するロック手段と、 前記インクタンクが前記ヘッドカートリッジに装着されているときに、前記圧接手段による前記ヘッドカートリッジ側接続部と前記キャリッジ側接続部との圧接を維持したまま、前記ロック手段の解除操作を阻止し、前記インクタンクが前記ヘッドカートリッジに装着されていないときに、前記ロック手段の解除操作を可能とする阻止手段と、 を備えることを特徴とするインクジェット記録装置。 【請求項2】 前記圧接手段は、前記ヘッドカートリッジが前記キャリッジに装着されたときに、前記ヘッドカートリッジ側接続部と前記キャリッジ側接続部とを圧接させる方向に前記ヘッドカートリッジを押し付ける ことを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。 【請求項3】 前記阻止手段は、前記ヘッドカートリッジに装着された前記インクタンクによって、前記ロック手段の解除操作を阻止することを特徴とする請求項1または2に記載のインクジェット記録装置。 【請求項4】 前記キャリッジ側接続部は、弾性体を介して前記キャリッジに備わることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のインクジェット記録装置。 【請求項5】 前記キャリッジ側接続部はカードエッジコネクタであることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のインクジェット記録装置。 【請求項6】 前記ロック手段は、 前記キャリッジに回動自在に取り付けられたセットレバーを備え、 前記セットレバーが特定の回動位置にロックされることによって前記ヘッドカートリッジを前記キャリッジに固定し、前記セットレバーのロックが解除されることによって前記ヘッドカートリッジの固定を解除する ことを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載のインクジェット記録装置。 【請求項7】 前記ロック手段は、ロック解除方向に操作されることによって前記セットレバーのロックを解除するフックを備え、 前記阻止手段は、前記インクタンクが前記ヘッドカートリッジに装着されているときに前記フックの前記ロック解除方向への操作を阻止し、前記インクタンクが前記ヘッドカートリッジに装着されていないときに前記フックの前記ロック解除方向への操作を可能とする ことを特徴とする請求項6に記載のインクジェット記録装置。 【請求項8】 前記阻止手段は、前記インクタンクに形成された規制面によって、前記フックの前記ロック解除方向への操作を阻止することを特徴とする請求項7に記載のインクジェット記録装置。 【請求項9】 前記ロック手段は前記フックを2つ備え、 前記2つのフックのいずれもが前記ロック解除方向に操作されたときに前記セットレバーのロックを解除し、前記2つのフックの一方のみが前記ロック解除方向に操作されたときには前記セットレバーのロックを解除しない ことを特徴とする請求項7または8に記載のインクジェット記録装置。 【請求項10】 前記ロックが解除されたときに、前記セットレバーを跳ね上げるためのポップアップスプリング部を備えることを特徴とする請求項6から10のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、キャリッジに対して、記録ヘッドが備わるヘッドカートリッジが着脱自在に装着され、そのヘッドカートリッジに対して、インクタンクが交換可能に装着されるインクジェット記録装置に関するものである。 【背景技術】 【0002】 記録装置としては、プリンタ、複写機、ファクシミリ等の機能を有する記録装置、あるいはコンピュータやワードプロセッサ等を含む複合型電子機器の出力機器として用いられる記録装置、およびワークステーションの出力機器として用いられる記録装置がある。このような記録装置は、画像情報に基づいて、用紙やプラスチック薄板等の記録材(記録媒体)に画像を記録するように構成されている。 【0003】 また記録装置は、記録方式により、インクジェット方式、ワイヤードット方式、サーマル方式、レーザービーム方式等に分けることができる。その中でも特にインクジェット方式は、記録画像の高画質化と低ランニングコストを実現することができるため、近年においては、広く一般家庭に普及してきている。これに伴い、記録装置の小型化、ならびに軽量化が益々求められている。通常、このような普及型のインクジェット方式の記録装置(インクジェット記録装置)における記録ヘッドは、そのメンテナンス等のために記録装置のヘッド装着部(シリアルスキャンタイプの記録装置においては、キャリッジ)に着脱可能に装着される。ヘッド装着部における記録ヘッドの着脱機構としては、ユーザーができるだけ簡単、かつ間違わずに記録ヘッドの着脱ができる構成が要求される。 【0004】 特許文献1には、キャリッジに対して、記録ヘッドを備えたヘッドカートリッジが着脱自在に搭載され、さらに、そのヘッドカートリッジに対してインクタンクが交換可能に装着されるシリアルスキャンタイプのインクジェット記録装置が記載されている。キャリッジには、ヘッドカートリッジの着脱時に操作されるレバーが備えられている。ヘッドカートリッジをキャリッジに装着してから、そのレバーを一方向に操作することにより、ヘッドカートリッジがキャリッジに固定され、ヘッドカートリッジ側の接点がキャリッジ側の接点に押し付けられて、それらが電気的に接続される。そのレバーを他方向に操作することにより、キャリッジ側の接点に対するヘッドカートリッジ側の接点の押し付けを解除して、キャリッジからヘッドカートリッジを外すことができる。 【0005】 しかし、このような構成の記録装置においては、ヘッドカートリッジからインクタンクを外す際に、ユーザーが誤ってレバーを操作して、キャリッジからヘッドカートリッジを外してしまうおそれがある。インクタンクの交換頻度に比して、ヘッドカートリッジの交換頻度は極めて低く、またキャリッジからヘッドカートリッジを外した場合には、そのヘッドカートリッジに備わる記録ヘッドの環境の変化および周辺物との接触によって、ダメージを受けるおそれがある。 【0006】 このような観点から、近年においては、ヘッドカートリッジからインクタンクを外さなければレバーが他方向に完全に操作できないように、レバーの他方向の操作を制限する構成を備えた記録装置もある。レバーを他方向に完全に操作できなければ、キャリッジ側の接点に対するヘッドカートリッジ側の接点の押し付け力は緩むものの、ヘッドカートリッジを外すことはできない。このように、インクタンクの取り外しを条件として、ヘッドカートリッジの外しを可能とすることにより、ユーザーが誤ってヘッドカートリッジを外してしまう事態を未然に回避することができる。 【0007】 【特許文献1】特開2004−90343号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0008】 しかし、上記のようにレバーの他方向の操作を制限した場合には、ヘッドカートリッジは外せなくできるものの、キャリッジ側の接点に対するヘッドカートリッジ側の接点の押し付け力は緩んでしまう。そのため、それらの接点が離れて、それらの電気的な導通状態が維持されなくなるおそれがある。 【0009】 キャリッジ側とヘッドカートリッジ側の接点は、記録ヘッドの駆動信号などを伝えるために重要であり、それらの接点は、電気的な導通状態に維持して磨耗を防止することが望ましい。 【0010】 本発明の目的は、キャリッジ側とヘッドカートリッジ側の電気的な接続部の信頼性を高めることができるインクジェット記録装置を提供することにある。 【課題を解決するための手段】 【0011】 本発明のインクジェット記録装置は、インクタンクが交換可能に装着され、かつ前記インクタンクから供給されるインクを吐出可能な記録ヘッドが備わるヘッドカートリッジを用い、そのヘッドカートリッジが着脱自在に装着されるキャリッジの移動を伴って、記録媒体に画像を記録可能なインクジェット記録装置において、 前記キャリッジに設けられ、前記ヘッドカートリッジに設けられたヘッドカートリッジ側接続部と圧接することによって、前記記録ヘッドの制御信号の伝達経路を形成するキャリッジ側接続部と、 前記ヘッドカートリッジが前記キャリッジに装着されたときに、前記ヘッドカートリッジ側接続部と前記キャリッジ側接続部とを圧接させる圧接手段と、 前記ヘッドカートリッジが前記キャリッジに装着されたときに前記ヘッドカートリッジを前記キャリッジに固定し、かつ解除操作されることによって前記ヘッドカートリッジの固定を解除するロック手段と、 前記インクタンクが前記ヘッドカートリッジに装着されているときに、前記圧接手段による前記ヘッドカートリッジ側接続部と前記キャリッジ側接続部との圧接を維持したまま、前記ロック手段の解除操作を阻止し、前記インクタンクが前記ヘッドカートリッジに装着されていないときに、前記ロック手段の解除操作を可能とする阻止手段と、 を備えることを特徴とする。 【発明の効果】 【0012】 本発明によれば、ヘッドカートリッジにインクタンクが装着されているときには、キャリッジからのヘッドカートリッジの取り外しを阻止し、かつキャリッジとヘッドカートリッジとの電気的な接続状態を維持する。そのため、ヘッドカートリッジを取り外すためには、インクタンクを取り外すことが必要となる。したがって、インクタンクの交換時に、ユーザーが誤ってヘッドカートリッジを取り外すおそれがなく、またキャリッジとヘッドカートリッジとの電気的な接続部の不要な接触および離間を防止することができる。この結果、それらの電気的な接続部の信頼性を高めることができる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0013】 以下、図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。 【0014】 図1は、本発明を適用したインクジェット記録装置のカバーオープン時の斜視図、図2は内部機構の斜視図、図3はキャリッジ部の斜視図である。これらの図において、100はプリンタユニットのシャーシ部、200は給紙部、300は紙送り部、400は、記録ヘッドとインクタンクが搭載されキャリッジ部、500は排紙部である。また、600は記録ヘッドのメンテナンスを行う回復部、700は記録装置を覆うカバー部であり、給紙部200の後方には記録装置本体の制御を行うためのプリント基板(不図示)が配置されている。 【0015】 キャリッジ403は、両端部がシャーシ部100に固定されたガイドシャフト401およびガイドレール402によって、記録媒体が搬送される矢印Yの副走査方向と交差(本例の場合は直交)する矢印Xの主走査方向に移動自在にガイドされる。このキャリッジ403には、記録ヘッドを備えるヘッドカートリッジ20(図6参照)が着脱自在に装着される。キャリッジ駆動モータ404の出力軸に固定された駆動プーリ405と、回転自在に軸支された不図示の従動プーリ44との間には、駆動ベルト412が掛け渡されており、その駆動ベルト412はキャリッジ403に連結されている。したがって、キャリッジ駆動モータ404を駆動させることにより、駆動ベルト405を介して、キャリッジ403が主走査方向に往復移動する。 【0016】 紙送り部300は、不図示のLF駆動モータにより駆動されるLFローラ301と、そのLFローラ301の下方にあるピンチローラ302と、によって、記録媒体を挟持して矢印Yの副走査方向に搬送する。 【0017】 本例のヘッドカートリッジ20に備わる記録ヘッドには、イエロー(Y),マゼンタ(M),シアン(C),フォトブラック(Bk)のインクを吐出可能な吐出部が形成されている。またヘッドカートリッジ20には、それらのY,M,C,Bkのインクを収容するカラーインクタンク51(図7参照)が交換可能に装着されるインクタンクホルダ21が形成されている。また、ヘッドカートリッジ20には、顔料ブラックインクを収容するブラックインクタンク52(図11参照)が交換可能に装着されるインクタンクホルダ22が形成されている。ヘッドカートリッジ20に、インクタンク51,52内のインクを吐出するための記録ヘッドを備えた場合には、それぞれのホルダ21,22にインクタンク51,52が装着される。本例の場合は、インクタンク51内のインクを吐出するための記録ヘッドが備えられているため、インクタンク52を装着する代わりに、後述するようにセットレバー30にタンクカバー53が装着されている。 【0018】 記録ヘッドの駆動信号は、インクジェット記録装置の制御基板(不図示)から、不図示のフレキシブルケーブル、キャリッジの403のケーブルコネクタ411およびカートリッジコネクタ412に伝送される(図4参照)。カートリッジコネクタ412はカードエッジコネクタであり、弾性部材を介してキャリッジ403に備えられている。その弾性部材により、カートリッジコネクタ412と後述する接点基板25との接触圧が確保される。ケーブルコネクタ411およびカートリッジコネクタ412は、金属板413と共にキャリッジ403に組み付けられている。そして記録ヘッドの駆動信号は、カートリッジコネクタ412から、ヘッドカートリッジ20側の接点基板25(図6参照)を介して記録ヘッドに伝送される。その駆動信号に基づいて、記録ヘッドの吐出部からインクが吐出される。 【0019】 キャリッジ403には、図3および図8(a)のように、ヘッドカートリッジ20を収容するための開口部403Aが形成されている。図8(b)のように、この開口部403Aに対して、ヘッドカートリッジ20が上方から挿入できるようになっている。また、シャフト401に摺動自在に嵌まり合うキャリッジ403の左右の軸受け部には、セットレバー30の基端側の軸孔部31,32(図5参照)が回転自在に嵌め合わされている。このセットレバー30は、図8(b)のようにヘッドカートリッジ20が装着されるときには、上方の退避位置に回動されている。そしてセットレバー30は、ヘッドカートリッジ20の装着後に、図9(a)のように下方に回動されて、ヘッドカートリッジ20をキャリッジ403に固定する。 【0020】 セットレバー30は金属板によって図5のように形成されており、その先端側の左右の部分33,34には、ユーザーによって矢印A,B方向に操作される樹脂製の左右のヘッドセットフック35,36が圧入固定されている。それらのフック35,36には、キャリッジ403の左右のロック穴414,414(図3において、右側のロック穴414は不図示)に係合可能な爪部35A,36Aが形成されている。セットレバー30の回転中心近傍の左右には、別の金属板によって形成された左右のスプリング部37,38がねじによって固定されている。それらのスプリング部37,38の先端37A,38Aは上方向に曲げられている。それらの先端37A,38Aがヘッドカートリッジ20の左右の斜面23,24(図6参照)を押圧することにより、ヘッドカートリッジ20側の接点基板25がキャリッジ403側のコネクタ412(図4参照)に押し付けられて、それらが電気的に接続される。また、セットレバー30の左右の下端には、ポップアップスプリング部41が形成されている。ポップアップスプリング部41は、セットレバー30が下方に回動されたときにキャリッジ403側の凸部403Bによって変形され、後述するようにセットレバー30のロックが解除されたときに、その弾性復元力によってセットレバー30を上方に跳ね上げる。 【0021】 本例のセットレバー30には、ブラックインクタンク52(図11参照)の装着が可能なヘッドカートリッジ20のホルダ22を覆うように、タンクカバー53が取り付けられており、これによりブラックインクタンク52が装着できないようになっている。ブラックインクタンク52を装着する場合には、このタンクカバー53を取り付けなければよい。 【0022】 Y,M,C,Bkのインクを収容するカラーインクタンク51(図7参照)の底面には、それらのインクを供給するための4つの供給口51Aが形成されている。それらの供給口51Aは、インクタンク51がヘッドカートリッジ20に装着されたときに、対応するヘッドカートリッジ側のインク供給管26(図6参照)に接続される。インク供給管26の周囲にはシール材27が付設されており、インクタンク51を装着した際にシール材27が押圧されて、インク漏れを防止すると共に、インクタンク51に対して上方の付勢力を与えるようになっている。 【0023】 インクタンク51には、インクの収容空間の上部を覆って封止する蓋部材としての上カバー51Bが備えられており、この上カバー51Bには、不図示の大気連通口が形成されている。また、インクタンク51の一端側の面51C(図7参照)には、ヘッドカートリッジ30側の抜け止め穴39(図8(b)参照)に係合可能な不図示の抜け止め爪が形成されている。また、インクタンク51の他端側の面51D(図7参照)には、弾性変形可能なラッチレバー51Eが一体的に形成されている。そのラッチレバー51Eには、ヘッドカートリッジ30側の係合穴40(図10参照)と係合可能なラッチ爪51Fが形成されている。 【0024】 また、インクタンク51の左側面の上部には、左側のフック35の操作を制限するための規制面51G(図9(b)参照)が形成されている。この規制面51Gは、インクタンク51が装着されたときに、図2のようにフック35の内側に位置して、そのフック35が矢印A方向に操作されることを阻止する。つまり、インクタンク51が装着されているときには、フック35を矢印A方向に操作することはできない。 【0025】 一方、タンクカバー53には、インクタンク51の規制面51Gに相当する面は形成されていない。つまり、タンクカバー53には、右側のフック36の矢印B方向の操作を阻止するための規制面が形成されていない。そのため、右側のフック36は、タンクカバー53の取り付けの如何に拘わらず矢印B方向に操作することができ、これによって右側の爪部36Aとロック穴414との係合はいつでも解除できる。しかし、このように右側の爪部36Aの係合を解除したとしても、左側のフック35を矢印A方向に操作して左側の爪部35Aの係合を解除しない限り、セットレバー30のロックを解除して上方に回動させることはできない。つまり、インクタンク51が装着されている場合には、セットレバー30のロックを解除して上方に回動させることができない。そのため、ヘッドカートリッジ30は外すことができず、ヘッドカートリッジ20側の接点基板25とキャリッジ403側のコネクタ412との接触圧が保たれて、それらの電気的な接続状態が維持される。 【0026】 (ヘッドカートリッジの取り付け操作) 次に、ヘッドカートリッジ30の取り付け操作について説明する。 【0027】 ヘッドカートリッジ20を取り付ける際には、図8(a)のようにセットレバー30を上方に回動させてから、図8(b)のようにキャリッジ403の開口部403A内にヘッドカートリッジ20を挿入する。その後、図9(a)のようにセットレバー30を下方に回動させて、左右のフック35,36の爪部45A,36Aをキャリッジ403側のロック穴414,414に係合させる。これにより、セットレバー30がロックされて、ヘッドカートリッジ30がキャリッジ403に固定される。その際、前述したように、スプリング部37,38の先端37A,38Aがヘッドカートリッジ20の左右の斜面23,24(図6参照)を押圧する。これにより、ヘッドカートリッジ20側の接点基板25がキャリッジ403側のコネクタ412(図4参照)に押し付けられて、それらが電気的に接続される。 【0028】 (ヘッドカートリッジの取り外し操作) 図9(a)のように、インクタンク51が装着されていないときには、左右のフック35,36を矢印A,B方向に操作して、それらの爪部45A,36Aとキャリッジ403側のロック穴414,414との係合を解除することができる。これによりセットレバー30のロックが解除され、その際に、ポップアップスプリング部41の弾性復元力によって、セットレバー30が上方に跳ね上げられる。そして、セットレバー30を図8(b)のように上方に回動させることにより、ヘッドカートリッジ20を取り外することができる。 【0029】 また、図2のようにインクタンク51が装着されているときには、そのインクタンク51の規制面51Gによって左側のフック35の矢印A方向の操作が阻止される。そのため、前述したようにセットレバー30のロックを解除することができず、ヘッドカートリッジ20を取り外すことができない。そのヘッドカートリッジ20を取り外す場合には、インクタンク51を取り外せばよい。 【0030】 (インクタンクの取り付け操作) インクタンク51を取り付ける際には、まず図9(b)のように、ヘッドカートリッジ30側の抜け止め穴39(図8(b)参照)に、インクタンク51に形成された不図示の抜け止め爪を係合させる。それから、図2のように、ヘッドカートリッジ30側の係合穴40(図10参照)に、インクタンク51のラッチレバー51Eのラッチ爪51Fを係合させる。これによって、インクタンク51がヘッドカートリッジ30に取り付けられる。図11のように、ヘッドカートリッジ53も同様に取り付けることができる。 【0031】 (インクタンクの取り外し操作) インクタンク51を取り外す際には、ラッチレバー51Eを押して、そのラッチ爪51Fとヘッドカートリッジ30側の係合穴40(図10参照)との係合を解除してから、ラッチレバー51Eを押し上げる。ヘッドカートリッジ53も同様に取り外すことができる。 【0032】 (ガイドシャフトの固定構造) 本例におけるガイドシャフト401は、記録装置本体の軽量化を図るために、中実のシャフトではなく、板厚1mmの中空(パイプ)シャフトを用いている。この中空のガイドシャフト401の両端には、その周方向に沿って深さ0.5mmの溝が形成されている。 【0033】 ガイドシャフト401の左端401Aは、図12(a)のプレート61を用いてシャーシ100に固定される。プレート61には、円弧部61Aと切り起こし部61Bが形成されている。その円弧部61Aは、図12(a)のように、ガイドシャフト401の左端401Aに形成された深さ0.5mmの溝401C内に差し込み可能である。また、ガイドシャフト401が固定されるシャーシ100の部分には、図13のような切り起こし部100A,100Bと、図14のような基準面部100C,100Dが形成されている。基準面部100C,100Dは、ガイドシャフト401の溝401Cと嵌合可能である。 【0034】 ガイドシャフト401の左端401Aを固定する場合には、図13のように、プレート61の円弧部61Aを溝401C内に差し込み、シャフトスプリング62の中間部および両端部を切り起こし部61B,100A,100Bのそれぞれに引っ掛ける。これにより、基準面部100C,100Dと円弧部61Aの間に溝401Cが挟み込まれて、ガイドシャフト401の左端401Aが固定される。 【0035】 一方、ガイドシャフト401の右端401Bは、図12(b)のプレート63を用いてシャーシ100に固定される。プレート63には、ガイドシャフト401の右端401Bを充分な余裕をもって通す孔部63Aが形成されており、その孔部63Aの一部には差込面部63Bが形成されている。その差込面部63Bは、ガイドシャフト401の右端401Bに形成された深さ0.5mmの溝401D内に差し込み可能である。またプレート63には、それを矢印C方向に押圧するための操作部63C、その矢印C方向に延在するガイド溝63D、および後述するボルト64を通すためのボルト挿通孔63Eが形成されている。また、ガイドシャフト401の右端401Bが固定されるシャーシ100の部分には、ガイド溝63D内に位置するガイド突起100E(図16参照)と、ボルト64がねじ合うナット部100F(図16参照)と、基準面部100G,100Hが形成されている。基準面部100G,100Hは、ガイドシャフト401の溝401Dと嵌合可能である。 【0036】 ガイドシャフト401の右端401Bを固定する場合には、図15のように、プレート63のガイド溝63D内にガイド突起100Eをはめ込み、差込面部63Bを溝401C内に差し込む。さらに、プレート63のボルト挿通孔63Eを通して、ナット部100Fにボルト64をねじ付ける。そして、操作部63を矢印C方向に押圧しつつ、ボルト64を締め付けることにより、基準面部100G,100Hと差込面部63Bの間に溝401Dが挟み込まれて、ガイドシャフト401の右端401Bが固定される。 【0037】 このようなガイドシャフト401の右端401Bの固定構造は、シャーシ100の右側に確保できるスペースが小さい場合に有利である。 【0038】 (キャリッジの軸受け部) 本例においては、シャフト401に摺動自在に嵌まり合うキャリッジ403の左右の軸受け部には、図17(a)のようなガイド部材71と、図17(b)のようなオイルパッド72が備えられている。ガイド部材71は、スプリング71の先端にスライダ71Bを備えた構成となっている。このガイド部材71は図18のようにキャリッジ403に取り付けられ、スプリング71の基端がキャリッジ403の左右の軸受け部の近傍にはめ付けられることにより、スライダ71Bがガイドシャフト401の外面に接する位置に保持される。また、オイルを含有するオイルパッド72は、図18のようにキャリッジ403の左右の軸受け部に取り付けられて、その円孔72Aの内周面がガイドシャフト401の外周面に接するように位置決めされる。 【0039】 (他の実施形態) ヘッドカートリッジがキャリッジに装着されたときに、それらの電気的な接続部を互いに圧接させるための圧接手段は、セットレバーを用いた構成のみに特定されず、その圧接手段としての機能が発揮できる構成であればよい。 【0040】 ヘッドカートリッジがキャリッジに装着されたときにヘッドカートリッジをキャリッジに固定し、かつ解除操作されることによってヘッドカートリッジの固定を解除するためのロック手段としては、セットレバーを用いた構成のみに特定されない。 【0041】 また、そのロック手段の解除操作を阻止するための阻止手段は、インクタンクの装着時にロック手段の解除操作を阻止できる構成あればよく、前述した実施形態のようにインクタンク自体を用いる他、インクタンクの装着に連動する部材などを用いてもよい。 【図面の簡単な説明】 【0042】 【図1】本発明の実施形態の記録装置においてカバーを開いた状態の斜視図である。 【図2】図1の記録装置における内部機構の斜視図である。 【図3】図2の内部機構におけるキャリッジ部分の斜視図である。 【図4】図3のキャリッジに組み込まれる配線部分の斜視図である。 【図5】図3におけるセットレバーの斜視図である。 【図6】図3のキャリッジに装着可能なヘッドカートリッジの斜視図である。 【図7】図6のヘッドカートリッジに装着可能なインクタンクの斜視図である。 【図8】(a)、(b)は、図3のキャリッジに対するヘッドカートリッジの装着作業の説明図である。 【図9】(a)、(b)は、図3のキャリッジに装着されたヘッドカートリッジに対するインクタンクの装着作業の説明図である。 【図10】2つのインクタンクを装着が可能となるように、図3のキャリッジを構成した場合の斜視図である。 【図11】図10のキャリッジに2つのインクタンクを装着したときの斜視図である。 【図12】(a)、(b)は、図3におけるガイドシャフトの両端の固定に用いるプレートの平面図である。 【図13】図3におけるガイドシャフトの左端の固定部分の斜視図である。 【図14】図3におけるガイドシャフトの左端が固定されるシャーシ部分の斜視図である。 【図15】図3におけるガイドシャフトの右端の固定部分の斜視図である。 【図16】図3におけるガイドシャフトの右端が固定されるシャーシ部分の斜視図である。 【図17】(a)、(b)は、図3のキャリッジに取り付けられるガイド部材およびオイルパッドの斜視図である。 【図18】図17(a)、(b)のガイド部材およびオイルパッドが取り付けられたキャリッジの軸受け部分の斜視図である。 【符号の説明】 【0043】 20 インクジェットカートリッジ 25 接点基板 30 セットレバー 35,36 フック 35A,36A 爪部 51,52 インクタンク 51G 規制面 403 キャリッジ 412 コネクタ 414 ロック孔
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| 【出願人】 |
【識別番号】000001007 【氏名又は名称】キヤノン株式会社
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| 【出願日】 |
平成18年8月23日(2006.8.23) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100077481 【弁理士】 【氏名又は名称】谷 義一
【識別番号】100088915 【弁理士】 【氏名又は名称】阿部 和夫
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| 【公開番号】 |
特開2008−49566(P2008−49566A) |
| 【公開日】 |
平成20年3月6日(2008.3.6) |
| 【出願番号】 |
特願2006−227183(P2006−227183) |
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