| 【発明の名称】 |
記録装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】平井 康行
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| 【要約】 |
【課題】記録媒体の厚さが変わっても、同一な径で構成されている排出ローラのニップ部へ、搬送されてきた記録媒体をガイドすることが可能な排出ガイドを備えた記録媒体を提供すること。
【構成】プラテンの一部に一端を軸支され、他端をシャーシに突き当てることで位置決めされ、プラテンの移動に伴って回動する排紙ガイドを備える。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 記録ヘッドと対向する位置で記録媒体を案内するプラテンと、シャーシの定位置に保持され記録が行われた記録媒体を排出するための排出ローラと、前記プラテンから前記排出ローラに向けて前記記録媒体を導くための排紙ガイドと、を備える記録装置において、 前記プラテンは、記録媒体の厚み方向に移動可能であり、 前記排紙ガイドは前記プラテンに回動自在に軸支され、かつ、前記シャーシに当接可能な当接部を有し、前記当接部が前記シャーシに当接した状態において、前記プラテンが移動することによって回動することを特徴とする記録装置。 【請求項2】 前記排紙ガイドに、前記プラテンに当接可能なプラテン用当接部を備えることを特徴とする請求項1に記載の記録装置。 【請求項3】 前記排出ローラの前記記録媒体と当接する範囲は同一の外径であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の記録装置。 【請求項4】 前記排出ローラ対は、小径部と大径部とを有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の記録装置。 【請求項5】 前記プラテンに、第2の排紙ガイドを回転自在に軸支し、 前記第2の排紙ガイドは、前記排紙ローラの前記小径部に当接する小経部用当接部を有し、前記プラテンが移動することによって回動することを特徴とする請求項4に記載の記録装置。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、プリンタ、ファクシミリ、コピー装置等に代表される記録装置に関するものであり、更に詳しくは、記録媒体を排出ローラに案内する案内部材を備えた記録装置に関する。 【背景技術】 【0002】 プリンタとして、また複写機などの記録部として用いられる記録装置としては、例えば、シリアル型の記録装置がある。かかる記録装置は、紙やOHPシートなどのシート状の記録媒体を挟持して搬送する動作と、記録媒体の搬送経路上に配置されたプラテンと、対向する記録位置にて記録ヘッドを走査させる動作と、を伴って記録媒体上に画像を記録する。このような記録装置では一般的に記録媒体の搬送方法として、一対のローラによって記録媒体を挟持し、そのローラを回転させることで記録媒体を搬送させる方法が用いられている。このような一対のローラを記録装置の給紙側と排紙側との両方に備え、給紙側のローラと排紙側のローラの回転速度を制御することで、記録媒体を搬送させる。 【0003】 給紙側のローラ対と排紙側のローラ対との間には記録位置が設けられているため、記録を行う際、記録の初期の段階では記録媒体は給紙側のローラ対のみに挟持されている状態になる。記録に伴って記録媒体が搬送され排紙側のローラ対近傍まで到達すると、記録媒体が排紙側のローラ対のニップ部へと導かれ、挟持される。 【0004】 従来より、排紙側のローラ対近傍まで搬送されてきた記録媒体を排紙側のローラ対のニップ部へガイドするために排紙ガイドが用いられている(特許文献1)。 【0005】 図15は、従来用いられていた排紙ガイドと排紙側のローラ対との関係を表わした図である。 【0006】 排紙ローラ1510には、径の異なるローラ1510a、ローラ1510bが軸方向(図15中紙面の表裏方向)において形成されている。図15中のプラテン1514上から搬送されてきた記録媒体は大径のローラ部1510aと、排紙ピンチローラ1511aとに挟持されることになる。記録媒体をローラ部1510aとローラ1511aとの近傍までガイドするのが排紙ガイド1512である。 【0007】 排紙ガイド1512は、その一端がプラテン1514の支点1513を中心として回転自在に保持されており、その他端が小径のローラ部1510bの周面上に支持されている。厚さの異なる記録媒体に記録を行う際には、プラテン1514上の記録媒体と記録ヘッドとの間の距離を最適に維持するためにプラテン1514の位置が図15中の上下方向に調整される。その際、排紙ガイド1512は、その他端がローラ部1510bの周面に支持されたまま、その一端が、支点1513を中心として回動する。これにより、常に記録媒体がローラ部1510aとローラ1511aとのニップ部へガイドされる。 【0008】 【特許文献1】特開2004−231389号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0009】 しかし、このような排紙ガイド1512を備える場合には、排紙ローラ1510に、その排紙ガイド1512の一端を支持するための小径のローラ部1510aを設けることが必要となる。この排紙ローラ1510における小径のローラ部1510aは、排紙ガイド1512との摺接を考慮して、金属などの耐摩耗性の部材によって形成する必要がある。一方、大径のローラ部1510bは、記録媒体との間の摩擦抵抗を確保するために、ゴムや樹脂材料などによって形成する必要がある。このような複雑な構成の排紙ローラ1510を必要とすることは、記録装置の小型軽量化および低コスト化を図る上において障害となる。 【0010】 よって本発明は、記録媒体の厚さが変わっても、同一な径で構成されている排出ローラのニップ部へ、搬送されてきた記録媒体をガイドすることが可能な排出ガイドを備えた記録媒体を提供することを目的とする。 【課題を解決するための手段】 【0011】 そのため本発明の記録装置は、記録ヘッドと対向する位置で記録媒体を案内するプラテンと、シャーシの定位置に保持され記録が行われた記録媒体を排出するための排出ローラと、前記プラテンから前記排出ローラに向けて前記記録媒体を導くための排紙ガイドと、を備える記録装置において、前記プラテンは、記録媒体の厚み方向に移動可能であり、前記排紙ガイドは前記プラテンに回動自在に軸支され、かつ、前記シャーシに当接可能な当接部を有し、前記当接部が前記シャーシに当接した状態において、前記プラテンが移動することによって回動することを特徴とする。 【発明の効果】 【0012】 本発明によれば、プラテンの一部に一端を軸支され、多端をシャーシに突き当てて、プラテンの移動に伴って回動する排紙ガイドを備えることで、排紙ローラの径が一様であっても排紙ローラのニップ部に精度よく記録媒体を案内することが可能になる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0013】 (第1の実施形態) 以下、図面を参照して本発明を適用可能な第1の実施形態を詳細に説明する。 【0014】 (全体的構成) 図1は、本発明を適用可能な記録装置の内部の構成を説明するために外装を取り除いた状態の斜視図である。本実施形態の記録装置は、キャリッジ3が主走査方向B1、B2に移動しながらキャリッジ3に搭載された記録ヘッド(不図示)から記録媒体に対してインクを吐出することで記録を行う、いわゆるシリアル方式を採用した記録装置である。 【0015】 給送口1には、記録媒体を給送するための自動給送部が設けられており、積載された記録媒体を順次1枚ずつ分離して記録装置内部へと搬送する。搬送ローラ8には、記録媒体を搬送するローラの外周表面上に、セラミック粒子を含有する塗料が塗布されている。搬送ローラ8には、不図示のばねによって搬送ローラ8側に圧接された搬送ピンチローラ9が複数設けられている。 【0016】 記録装置は、搬送ピンチローラ9の圧接力によって、搬送ローラ8と記録媒体とに摩擦が生じさせ、搬送ローラ8の回転によって、記録媒体を図1中矢印Aの副走査方向に搬送させる。記録媒体は、プラテン11に案内されて、インクジェット記録ヘッド(以下、記録ヘッドと称する)と対向する記録位置に搬送され、一時停止される。 【0017】 記録ヘッドは、複数のノズルからインクを吐出可能であり、キャリッジ3に着脱自在に搭載される。キャリッジ3は、シャーシ16に組み付けられたガイド軸4およびガイドレール5に沿って図1中矢印B1およびB2方向である主走査方向に移動可能に支持されており、ガイドレール5によって、ガイド軸4回りに回転することが拘束されている。キャリッジ3は、ガイド軸4およびガイドレール5に案内されて、移送モータ(不図示)によって主走査方向に駆動される。 【0018】 記録装置は、記録信号に応じて、記録ヘッドと共にキャリッジ3を移動させつつ、記録ヘッドからインクを吐出させることによって、記録媒体上に1ライン分の画像を記録する。その後、搬送ローラ8を回転させて記録媒体を所定量搬送してから、再び記録信号に応じて次の1ライン分の画像を記録媒体上に記録する。この動作を順次繰り返し、記録媒体上に記録を行っていく。記録が終了した記録媒体は、排出ローラ10と排出ピンチローラ12によって挟持されて、排出ローラ10の回転によって装置外に排出される。 【0019】 搬送ローラ8および排出ローラ10は、搬送用モータ2によってギア31,32(エンコーダ6の裏に位置する),33およびベルト41,42を介して回転駆動される。搬送ローラ8と排出ローラ10に連結するギア32にはローラの搬送量を検知するロータリーエンコーダ6が取り付けられており、エンコーダセンサ5でロータリーエンコーダ6のスリットを読み取って、搬送ローラ8と排出ローラ10を所定の量だけ回転さる。 【0020】 図2は、記録媒体排出部近傍の部品を示した斜視図であり、図3は、シャーシ16に記録媒体の姿勢を規制するプラテン11が取り付けられる状態を説明するための斜視図を示す。プラテン11は、後述するように、シャーシ16に2箇所で軸支されており、プラテン11から排出ローラ10と排出ピンチローラ12とのニップ部に記録媒体を案内するための複数の排出ガイド17が回転自在に取り付けられている。 【0021】 図3に示すように、プラテン11には、シャーシ16の支持穴16a,16bに挿入されて回動可能に支持される軸部11a,11bがそれぞれ形成されている。プラテン11には、シャーシ16の支持穴16bにプラテン11の軸部11bを挿入する際に弾性変形可能な弾性変位部11cが一体に設けられている。 【0022】 プラテン11は、例えばABS(アクリロニトリル‐ブタジエン‐スチレン)プラスチック等の樹脂材料によって成型されており、弾性変形部11cが例えば厚さ2mm程度、幅7mm程度、長さ20mm程度に形成されている。プラテン11は、シャーシ16に組み付ける際に弾性変形部11cを一時的に弾性変形させて、プラテン11の軸部11bをシャーシ16の支持穴16bに差し込んでから弾性変形を解除して、軸部11a,11bを介して回動自在に取り付けられている。 【0023】 また、プラテン11には、記録ヘッドの移動領域に対向する位置に凹部11dが設けられている。この凹部11d内には、記録媒体の縁無し記録時に、記録媒体の外周縁に着弾されなかったインクを回収するためのインク吸収体20が取り付けられている。このインク吸収体20は、例えば、充分な吸収性を有する多孔質材料によって形成されている。 【0024】 記録装置は、記録媒体の外周縁から若干はみ出して記録を行うことによって、記録媒体の外周縁の余白を無くした記録結果が得られる。記録媒体の外周縁からのはみ出し距離は、記録媒体の製造時の裁断誤差やプラテン11の搬送精度を考慮して、1mm〜5mm程度に設定されている。 【0025】 図4は、プラテン11の裏面側の斜視図である。プラテン11の裏側には、軸部11a,11b回りの回動を規制するための回動規制部材13が取り付けられており、回動規制部材13は、両端に引っ掛け部13a,13bが形成されている。そして、シャーシ16には回動規制部材13の引っ掛け部13a,13bと当接し、プラテン11の位置を決める位置決め部材14が取り付けられている。プラテン11は、引っ掛け部13a,13bがシャーシ16に取り付けられた位置決め部材14に当接することで第1の位置に、引っ掛け部13a,13bが位置決め部材14から離間することで第2の位置に回動する。 【0026】 ここで、工場の製造工程においては、位置決め部材14を、回動中心14aを中心に回動させ、回動規制部材13との当接部14bが回動規制部材13の引っ掛け部13a,13bと当接する位置を変えることで紙間を任意に設定できる。 【0027】 また、回動規制部材13には、板ばね19がカシメなどによって一体的に取り付けられている。板ばね19は、例えば幅4mm、長さ20mm程度で形成されており、先端がR形状に折曲されている。板ばね19は、ばね用ステンレス鋼板等によって形成されており、曲げ加工後に低温焼きなましが施され、加工時の残留応力が除去されている。 【0028】 一般的にプラスチック部品の成型方法では、樹脂材料を高温下で溶融状態として圧力をかけて金型に流し込み、冷却固化させた後に金型から取り出すことで、プラスチック部品が完成する。樹脂材料は冷却固化する際に、0.1%〜1%程度収縮する。このため、成型品の形状や厚さが不均一である場合には、収縮量が一様ではなくなり、反り等の歪みが生じることがある。 【0029】 本実施形態のプラテンのような形状は、平板に近い形状であるため成型品に反りが生じやすい。この対策として、回動規制部材13は、プラテン11の長手方向に沿って略同一幅にされており、プラテン11にビス15と係合爪11e、11fで係合されて、プラテン11に一体的に取り付けられている。さらに、回動規制部材13には、その長手方向に延在する折曲部13cが設けられている。断面係数を大きくして機械的強度が大きく確保されていることで、プラテン11の補強部材としても作用している。 【0030】 また、上述したように、プラテン11に回動規制部材13を一体的に取り付けることによって、プラテン11をモールド成型によって形成した場合であっても、回動規制部材13の付勢力によりプラテン11の反りが矯正される。また、プラテン11に回動規制部材13を一体的に取り付けることで、プラテン11自体で機械的強度を大きくする必要がないため、プラテン11の薄肉化を図ることができる。この結果、部品点数を増やすことなく、プラテン11の機械的強度を確保することが可能になり、記録装置全体の小型化および軽量化を図るとともに、製造コストを低減することも可能になる。 【0031】 次に、以上のように構成されたプラテン11を第1および第2の位置に回動させることによって、記録媒体と記録ヘッドとの間の距離を調整する調整方法について、図5の斜視図を参照して説明する。 【0032】 図5は、本実施形態の記録装置のシャーシ16を表わした斜視図である。 記録ヘッドは、記録媒体の記録面に対してインク滴を飛翔させて記録を行うため、記録媒体と記録ヘッドが非接触な状態で記録を行う。インク滴は、記録媒体に向かう飛翔中に空気抵抗等で速度が低下して飛翔方向が不安定になる場合がある。このため、記録媒体と記録ヘッドとの間の距離は、小さいことが好ましく、おおむね0.5mm〜1.5mm程度に設定されている。 【0033】 ところで、記録媒体としては、厚さが、普通紙のように比較的薄いものから封筒のように比較的厚いものまで種々のものが用いられる。厚さが比較的厚い記録媒体を用いた場合には、記録ヘッドと記録媒体が接触してしまうことが予想される。このような、接触を回避するために、プラテンと記録ヘッドとの間の距離を使用状況に応じてユーザが任意に設定できるようになっている。プラテン11(図2参照)と記録ヘッドとの距離の調整方式は、キャリッジを移動させる方式と、プラテン11を移動させる方式とが知られている。本実施形態では、プラテン11を移動させる方式が採られている。以下、プラテン11に案内された記録媒体と記録ヘッドとの間の距離を「紙間」と称する。 【0034】 シャーシ16には、紙間を調整するための紙間調整レバー18がスライド自在に取り付けられている。紙間調整レバー18には、長丸状の溝部18a,18bが矢印B1,B2方向にそれぞれ設けられており、これら溝部18a,18bは、シャーシ16のボス部(不図示)を挿入可能な幅に設定されている。紙間調整レバー18は、溝部18a,18bにシャーシ16のボス部が係合されることによって、シャーシ16に対して矢印B1およびB2方向に案内されている。ここで、シャーシ16のボス部(不図示)には、ねじ穴が切ってあり、紙間調整レバー18はビス15が紙間調整レバー18を締め付けないようにシャーシ16のボス部頂上と紙間調整レバー18の上面が隙間を持つようにして留められている。また、紙間調整レバー18は、回動規制部材13に一体的に取り付けられた板ばね19が乗り上げる平板部18cを有する。 【0035】 (紙間の調整部) 紙間調整レバー18によるプラテン11の動作の詳細について、図6、図7、図8および図9に示す記録装置の詳細図を参照して説明する。 【0036】 図6、図7は紙間が小さく設定された状態の紙間調整部の説明図で、図6は記録装置正面から、図7は図6中の矢印VII方向から見た図である。この状態では、紙間調整レバー18が矢印B2方向に操作されて、その平板部18cが、回動規制部材13に取り付けられた板ばね19を弾性変形させて圧縮している状態にある。板ばね19は、自身の付勢力によって、プラテン11を押し上げ、プラテン11が軸部11a,11bを回動中心として回動される。 【0037】 プラテン11の回動に伴って、図7に示すように、回動規制部材13の引っ掛け部13a、および反対側の13bが、シャーシ16に取り付けられた位置決め部材14の回動規制部材13との当接部14bに当接する。これにより、回動規制部材13は、シャーシ16側の位置決め部材14を基準とする高位置Hに位置する。この結果、プラテン11は紙間を小さくする第1の位置で回動が停止される。 【0038】 また、板ばね19の付勢力は、プラテン11の自重、回動規制部材13の自重、板ばね19の自重、プラテン11が案内する記録媒体の自重および記録媒体の弾性による反力、縁無し記録用のインク吸収体20の自重および吸収されるインクの重量等の総和に抗してプラテン11を回動可能な大きさに設定されている。 【0039】 図8および図9に、紙間が大きく設定された状態の紙間調整部の説明図である。紙間調整レバー18は、図8中矢印B1方向に移動操作されることに伴って、平板部18cが板ばね19のR形状折曲部19a直下から移動される。プラテン11は、板ばね19によって押し上げられる付勢力を失うため、自重で軸部11a,11bを回動中心として下方向に回動され、ストッパ部(不図示)がシャーシ16に当接する。これにより回動規制部材13は、シャーシ16側の位置決め部材14を基準とする低位置Lに位置する。この結果、プラテン11は第2の位置で停止され、記録ヘッドと記録媒体とを離間させて、紙間を大きく設定する。 【0040】 (排出ガイド) 次に、排出ガイド17について、図10、図11、図12を参照して説明する。 図10は、プラテン11近傍の斜視図であり、図11に紙間が小さく設定された状態の断面図を、図12に紙間が大きく設定された状態の断面図を示す。図10に示すように、排出ローラ10は、例えば、ウレタン系のエラストマーやウレタン塗料を塗布したもの、あるいはスポンジ等の比較的摩擦係数が高い材料によって形成されている。ここで、排出ローラ10は、搬送ローラ8(図1参照)と同様な記録媒体を搬送する外周表面上に、セラミック粒子を含有する塗料が塗布されているローラでも良い。 【0041】 排出ガイド17は、例えばPOM(ポリオキシメチレン)等の樹脂材質によって形成されており、その一端には、プラテン11に回動自在に支持される支軸部17aが一体に形成されている。また、排出ガイド17には、プラテン11との当接部17b、シャーシ16との当接部17cが設けられている。そして、排出ガイド17は、自重によって下方向に回動され、当接部17bとプラテン11との当接、または当接部17cとシャーシ16との当接によって、支軸部17aの軸回り方向の回動が規制されている。つまり、排出ガイド17は、プラテン11あるいはシャーシ16に当接することによって、紙間調整の如何にかかわらず、後述するように記録媒体をガイドする。 【0042】 次に排出ガイド17の動作を説明する。図11に示すように、排出ガイド17は、紙間が小さく設定された状態では当接部17bがプラテン11に当接して支持される。この状態の時、排出ガイド17は、プラテン11から搬送されてきた記録媒体を排出ピンチローラ12と排出ローラ10のニップ部に案内する。 【0043】 また、紙間を大きくする場合、図11の状態から図12の状態に変化する。プラテン11は自重により軸部11a,11b(図4参照)を回動中心として下方向に回動され、プラテン11のストッパ部(不図示)がシャーシ16の定位置に当接されて停止する。排出ガイド17は、プラテン11の回動に伴って支軸部17aが下方に移動し、当接部17cがシャーシ16に着地する。その結果、排紙ガイド11は、支軸部17aを中心として図面上時計回りに回動して保持される。この状態においても、排出ガイド17は、排出ピンチローラ12と排出ローラ10とのニップ部に、プラテン11上から搬送されてきた記録媒体をガイドする。 【0044】 ここで、記録媒体を排出ピンチローラ12と排出ローラ10のニップ部に正確に案内するには、排出ローラ10と排出ガイド17の位置が精度よくすることが重要である。特に、紙間が大きく設定されている場合には記録中に記録媒体を支持するプラテン11は下方に傾くため、排出ガイド17の位置精度は重要であり、その位置精度が劣る場合には、 記録媒体が排出ローラ10に激突するおそれがある。本例の構成によれば、排出ローラ10はシャーシ16に支持され、紙間が大きく設定されている場合のプラテン11、排出ガイド17の位置もシャーシ16で決まる。したがって、記録媒体の排出ピンチローラ12と排出ローラ10のニップ部への案内を精度良く行うことができる。 【0045】 また、本実施形態では、排出ピンチローラ12と排出ローラ10とのニップ部に、定型サイズの記録媒体の先端部の複数箇所(左右の両端部を含む)を案内するように、複数個の排出ガイド17が配設されている。各排出ガイド17を連結して一体化する構成も考えられるが、プラテン11の平面性を考慮すると、各排出ガイド17は、独立して動作する構成が好ましい。 【0046】 上述したように、排出ガイド17によって記録媒体を案内することによって、排出ローラ10に記録媒体が当接するときに生じるいわゆる記録乱れを解消して、高精度な記録を行うことができる。したがって、この記録装置によれば、比較的簡素に構成された排出ガイド17によって、容易かつ確実に、記録媒体を排出ローラ10側に安定して搬送することができる。 【0047】 なお、本発明に係る記録装置は、紙間調整が必要な記録装置、特にプラテンを移動させて紙間調整を行う記録装置に好適である。 【0048】 また、本実施形態では排出ローラ10の径が一様であるものの例を示したが、これに限定するものではなく、異なる複数の径を有した排紙ローラに適用してもよい。 【0049】 (第2の実施形態) 以下、図面を参照して本発明を適用可能な第2の実施形態を詳細に説明する。第2の実施形態は第1に実施形態と略同様であるが、排出ガイド17とプラテン11の位置決め方法が異なる。 【0050】 第1の実施形態においては、紙間が大きく設定されている場合のプラテン11、排出ガイド17、排出ローラ10を支持するシャーシ16によって位置決めし、記録媒体の排出ピンチローラ12と排出ローラ10とのニップ部への案内を精度良く行った。 【0051】 図13は、本発明を適用可能な第2の実施形態の記録装置の、紙間が大きく設定された状態の部分的な断面図である。本実施形態においては、紙間を大きくするとプラテン11は自重により軸部11a,11b(図2参照)を回動中心として下方向に回動され、プラテンレバー当接部11gがプラテンレバー18の平板部18cに当接されて停止する。排出ガイド17は、プラテン11の回動に伴って支軸部17aが下方に移動し、プラテンレバー18との当接部17cがプラテンレバー18の平板部18cに着地する。そして、支軸部17aを中心としてプラテン11上で回動する。この状態の時も、排出ガイド17は、排出ピンチローラ12と排出ローラ10とのニップ部に記録媒体を案内するように構成されている。このように、紙間が大きく設定されている場合のプラテン11、排出ガイド17の位置を、プラテンレバー18の平面部18cで決めてもよい。 【0052】 (第3の実施形態) 図14は、本実施形態の記録装置の排出部を表わした斜視図である。 前述の第1の実施形態、第2の実施形態では、排出ローラ10の径が一様なものであったが、本実施形態の排紙ローラ10は、第1のローラ部10aの両側に小径の第2のローラ部10bを備えている。本実施形態は、特許文献1における排出ガイドと、前述した第1の実施形態、第2の実施形態で述べた排出ガイド17と、を併用した構成である。 【0053】 ここで、特許文献1における排出ガイドは、その一端が排出ローラ10の両側の第2のローラ部10bに当接するように配置されている。しかし、第1のローラ部10aが長手方向に長い排出ローラである場合、排出ガイドの配置間隔が開いてしまい、排出ガイド間の中間付近においては記録媒体の案内が不十分になる。そのため、本実施形態においては第2のローラ部10bの中間位置に排紙ガイド17を設けて、十分に記録媒体のガイドができるようにした。 【0054】 図14において排出ローラ10は、複数の第1のローラ部10aおよび第2のローラ部10bを有しており、第2のローラ部10bが第1のローラ部10aよりも小径に形成されている。 【0055】 第2のローラ部10bは、金属材料からなる回転軸の外周面に例えばニッケルめっきが施されて形成されており、第1のローラ部10aに比較して摩擦係数が低くされた「低摩擦部」となっている。第1のローラ部10aは、例えばゴム材等の弾性材料によって形成されて、回転軸の外周部に設けられており、第2のローラ部10bに比較して摩擦係数が高くされた「高摩擦部」とされている。第1のローラ部10aを形成するゴム材としては、例えばEPDM(エチレン‐プロピレン三量体)が用いられ、ゴム硬度は50°〜90°程度が好ましい。なお、第1のローラ部10aは、例えば、ウレタン系のエラストマーやウレタン塗料を塗布したもの、あるいはスポンジ等の比較的摩擦係数が高い材料によって形成されても良い。 【0056】 排出ガイド17、21は、例えばPOM(ポリオキシメチレン)等の樹脂材質によって形成されており、記録媒体の搬送方向の一端にプラテン11に回動自在に支持される支軸部17a、21aが一体に形成されている。また、排出ガイド17には、プラテン11との当接部17b、シャーシ16との当接部17cが設けられており、排出ガイド21には、排出ローラ10の第2のローラ部10bの外周面に当接される当接部21bを有する。そして、排出ガイド17は、自重によってプラテン11およびシャーシ16との当接部17b、17cがそれぞれプラテン11またはシャーシ16に当接されることで、支軸部17aの軸回り方向の回動が規制されている。排出ガイド21は、自重によって当接部21bが、排出ローラ10の第2のローラ部10bの外周面と当接されることで、支軸部17aの軸回り方向の回動が規制されている(排出ガイド17については第1および第2の実施形態と同様)。 【0057】 ここで、排出ガイド17は、排出ローラ10における複数の第1のローラ部10aの記録媒体の搬送方向上流側に配置され、排出ガイド21は、複数の第1のローラ部10aの軸方向両端部における記録媒体の通過領域に配置される。 【0058】 次に排出ガイド17、21の動作を説明する。紙間が小さく設定された状態では、排出ガイド17は、その当接部17bがプラテン11と当接されて支持された状態に保たれている。排出ガイド21は当接部21bが、排出ローラ10の第2のローラ部10bの外周面と当接されて支持された状態に保たれている。この状態の時、排出ガイド17、21は、排出ピンチローラ12と排出ローラ10の第1のローラ部10aとのニップ部に記録媒体を案内するように構成されている。 【0059】 紙間を大きくすると、プラテン11は自重により軸部11a,11bを回動中心として下方向に回動され、ストッパ部(不図示)がシャーシ16に当接されて停止する。排出ガイド17は、プラテン11の回動に伴って支軸部17aが下方に移動し、シャーシ16との当接部17cがシャーシ16に着地する。そして、支軸部17aを中心としてプラテン11上で回動する。この状態の時も、排出ガイド17は、排出ピンチローラ12と排出ローラ10の第1のローラ部10aとのニップ部に記録媒体を案内するように構成されている。 【0060】 排出ガイド21は、プラテン11の回動に伴って支軸部17aが下方に移動される。当接部21bは排出ローラ10の第2のローラ部10bと当接されて支持されており、この状態の時も、排出ガイド21は、排出ピンチローラ12と排出ローラ10の第1のローラ部10aとのニップ部に記録媒体を案内するように構成されている。 【0061】 なお、上記各実施形態において記録装置はシリアル方式の記録装置を示したが、これに限定するものではなく、フルライン方式の記録装置にも本発明は適用可能である。 【図面の簡単な説明】 【0062】 【図1】第1の実施形態の記録装置を説明するための斜視図である。 【図2】記録媒体排出部近傍を示した斜視図を示した斜視図である。 【図3】プラテンが取り付けられる状態を説明するための斜視図である。 【図4】プラテンの裏面側の斜視図を示した図である。 【図5】本実施形態の記録装置のシャーシを表わした斜視図である。 【図6】紙間が小さく設定された状態のシャーシの一部を示す正面図である。 【図7】紙間が小さく設定された状態のシャーシの一部を示す側面図である。 【図8】紙間が大きく設定された状態のシャーシの一部を示す正面図である。 【図9】紙間が大きく設定された状態のシャーシの一部を示す側面図である。 【図10】プラテン近傍の斜視図である。 【図11】紙間が小さく設定された状態のプラテン近傍の断面図である。 【図12】紙間が大きく設定された状態のプラテン近傍の断面図である。 【図13】第2の実施形態の記録装置の紙間が大きく設定された状態のプラテン近傍の断面図である。 【図14】第3の実施形態の記録装置の排出部を表わした斜視図である。 【図15】従来の排紙ガイドとローラ対との関係を表わした図である。 【符号の説明】 【0063】 1 給送口 3 キャリッジ 8 搬送ローラ 9 搬送ピンチローラ 10 排出ローラ 10a 第1のローラ部 10b 第2のローラ部 11 プラテン 11a,11b 軸部 11g プラテンレバー当接部 12 排出ピンチローラ 13 回動規制部材 14 位置決め部材 14a 回動中心 14b 回動規制部材との当接部 16 シャーシ 17 排出ガイド 17a 支軸部 17b プラテン当接部 17c シャーシ当接部、プラテンレバー当接部
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| 【出願人】 |
【識別番号】000001007 【氏名又は名称】キヤノン株式会社
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| 【出願日】 |
平成18年8月23日(2006.8.23) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100077481 【弁理士】 【氏名又は名称】谷 義一
【識別番号】100088915 【弁理士】 【氏名又は名称】阿部 和夫
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| 【公開番号】 |
特開2008−49564(P2008−49564A) |
| 【公開日】 |
平成20年3月6日(2008.3.6) |
| 【出願番号】 |
特願2006−227181(P2006−227181) |
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