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【発明の名称】 露光装置、LEDヘッド及び画像形成装置
【発明者】 【氏名】長峰 雅光

【氏名】岸川 洋

【要約】 【課題】調整部材を取り付けるための作業を簡素化することができるようにする。

【構成】複数の発光素子と、該各発光素子から放射される光を収束させるレンズと、前記発光素子及びレンズを支持する支持部材と、像担持体とレンズとの間隔を調整する調整部材と、前記支持部材及び調整部材を挟持し、該調整部材を所定の付勢力で前記支持部材に対して押圧する保持部材50とを有する。該保持部材50を支持部材に取り付けるのに伴って、調整部材を所定の付勢力で支持部材に対して押圧することができるので、調整部材を取り付けるための作業を簡素化することができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)複数の発光素子と、
(b)該各発光素子から放射される光を収束させるレンズと、
(c)前記発光素子及びレンズを支持する支持部材と、
(d)像担持体とレンズとの間隔を調整する調整部材と、
(e)前記支持部材及び調整部材を挟持し、該調整部材を所定の付勢力で前記支持部材に対して押圧する保持部材とを有することを特徴とする露光装置。
【請求項2】
(a) 前記支持部材は、前記調整部材を押圧するための第1の面、該第1の面と対向する第2の面、及び前記第1の面と第2の面とを連結する貫通部を有するとともに、
(b)前記保持部材は、前記調整部材を前記第1の面に押圧するための第1の指部、前記調整部材を第1の面に形成された突起部と係合させるための第2の指部、及び前記第1、第2の指部間に形成され、前記貫通部を挿通して第2の面に係合させる挟持部を備える請求項1に記載の露光装置。
【請求項3】
(a)前記調整部材は、軸部及びカム部を備え、
(b)該カム部は、前記軸部の軸線に対して所定の量だけ偏心させた軸線上に形成される請求項2に記載の露光装置。
【請求項4】
前記第1の指部は、前記軸部を押圧する請求項3に記載の露光装置。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか1項に記載の露光装置が搭載された画像形成装置。
【請求項6】
(a)複数のLEDと、
(b)該各LEDから放射される光を収束させるレンズと、
(c)前記LED及びレンズを支持する支持部材と、
(d)像担持体とレンズとの間隔を調整する調整部材と、
(e)前記支持部材及び調整部材を挟持し、該調整部材を所定の付勢力で前記支持部材に対して押圧する保持部材とを有することを特徴とするLEDヘッド。
【請求項7】
(a) 前記支持部材は、前記調整部材を押圧するための第1の面、該第1の面と対向する第2の面、及び前記第1の面と第2の面とを連結する貫通部を有するとともに、
(b)前記保持部材は、前記調整部材を前記第1の面に押圧するための第1の指部、前記調整部材を第1の面に形成された突起部と係合させるための第2の指部、及び前記第1、第2の指部間に形成され、前記貫通部を挿通して第2の面に係合させる挟持部を備える請求項6に記載のLEDヘッド。
【請求項8】
(a)前記調整部材は、軸部及びカム部を備え、
(b)該カム部は、前記軸部の軸線に対して所定の量だけ偏心させた軸線上に形成される請求項7に記載のLEDヘッド。
【請求項9】
前記第1の指部は、前記軸部を押圧する請求項8に記載のLEDヘッド。
【請求項10】
請求項6〜9のいずれか1項に記載のLEDヘッドが搭載された画像形成装置。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、露光装置、LEDヘッド及び画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、プリンタ、複写機、ファクシミリ装置、複合機等の画像形成装置、例えば、LED(Light Emitting Diode)ヘッドを書込光源として使用するプリンタ(LEDプリンタ)としての画像形成装置においては、LEDヘッドを構成するLEDアレイチップによって発生させられた光が、収束性を有するロッドレンズアレイを通過して収束させられ、結像位置に配設された感光体ドラムを露光することによって静電潜像が形成されるようになっている。
【0003】
そして、前記ロッドレンズアレイの光を放出する端面、すなわち、出射端面と感光体ドラムの表面との間の距離が、調整部材としてのピンによって調整される(例えば、特許文献1参照。)。
【特許文献1】特開2003−11414号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、前記従来のプリンタにおいては、出射端面と感光体ドラムの表面との間の距離を調整するために、適切な長さのピンを選択し、取り付ける必要があるだけでなく、ピンを取り付けるための作業が煩雑である。
【0005】
本発明は、前記従来のプリンタの問題点を解決して、調整部材を取り付けるための作業を簡素化することができる露光装置、LEDヘッド及び画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
そのために、本発明の露光装置においては、複数の発光素子と、該各発光素子から放射される光を収束させるレンズと、前記発光素子及びレンズを支持する支持部材と、像担持体とレンズとの間隔を調整する調整部材と、前記支持部材及び調整部材を挟持し、該調整部材を所定の付勢力で前記支持部材に対して押圧する保持部材とを有する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、露光装置においては、複数の発光素子と、該各発光素子から放射される光を収束させるレンズと、前記発光素子及びレンズを支持する支持部材と、像担持体とレンズとの間隔を調整する調整部材と、前記支持部材及び調整部材を挟持し、該調整部材を所定の付勢力で前記支持部材に対して押圧する保持部材とを有する。
【0008】
この場合、該保持部材を前記支持部材に取り付けるのに伴って、調整部材を所定の付勢力で支持部材に対して押圧することができるので、調整部材を取り付けるための作業を簡素化することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。この場合、画像形成装置としてのプリンタについて説明する。
【0010】
図2は本発明の第1の実施の形態におけるプリンタの概略図である。
【0011】
図に示されるように、プリンタ11には、四つの独立した画像形成部を構成する画像形成ユニット12Bk、12Y、12M、12Cが記録媒体としての用紙の挿入側から排出側に沿って配設され、各画像形成ユニット12Bk、12Y、12M、12Cは、ブラック、イエロー、マゼンタ及びシアンの各色の画像を形成する。なお、前記記録媒体として、用紙のほかに、OHP用紙、封筒、複写紙、特殊紙等を使用することができる。
【0012】
各画像形成ユニット12Bk、12Y、12M、12Cは、像担持体としての感光体ドラム13Bk、13Y、13M、13C、該感光体ドラム13Bk、13Y、13M、13Cの表面を一様に、かつ、均一に帯電させる帯電装置としての帯電ローラ14Bk、14Y、14M、14C、前記感光体ドラム13Bk、13Y、13M、13Cの表面に形成された静電潜像に現像剤としての図示されないトナーを付着させ、可視像である各色のトナー像を形成する現像剤担持体としての現像ローラ16Bk、16Y、16M、16C等を有する。また、該各現像ローラ16Bk、16Y、16M、16Cに圧接させて現像剤供給部材としてのトナー供給ローラ18Bk、18Y、18M、18Cが配設され、該トナー供給ローラ18Bk、18Y、18M、18Cは、トナーカートリッジ20Bk、20Y、20M、20Cから供給されたトナーを前記現像ローラ16Bk、16Y、16M、16Cに供給する。そして、該現像ローラ16Bk、16Y、16M、16Cに現像ブレード19Bk、19Y、19M、19Cが圧接させられ、該現像ブレード19Bk、19Y、19M、19Cは、現像ローラ16Bk、16Y、16M、16C上において、トナー供給ローラ18Bk、18Y、18M、18Cから供給されたトナーを薄層化する。
【0013】
また、前記画像形成ユニット12Bk、12Y、12M、12Cにおける感光体ドラム13Bk、13Y、13M、13Cより上方には、露光装置としてのLEDヘッド15Bk、15Y、15M、15Cが感光体ドラム13Bk、13Y、13M、13Cと対向させて配設され、各LEDヘッド15Bk、15Y、15M、15Cは、各色の画像データに従って感光体ドラム13Bk、13Y、13M、13Cを露光し、静電潜像を形成する。そして、前記画像形成ユニット12Bk、12Y、12M、12Cにおける感光体ドラム13Bk、13Y、13M、13Cより下方には、転写ユニットが配設される。該転写ユニットは、矢印e方向に走行自在に配設された搬送部材としての搬送ベルト21、及び該搬送ベルト21を介して各感光体ドラム13Bk、13Y、13M、13Cと対向させて配設され、用紙をトナーと逆の極性に帯電させ、各色のトナー像を用紙に転写する転写装置としての転写ローラ17Bk、17Y、17M、17Cを備える。
【0014】
前記プリンタ11の下部には、搬送路に用紙を供給するための給紙機構が配設され、該給紙機構は、ホッピングローラ22、レジストローラ23、媒体収容部としての用紙収容カセット24、該用紙収容カセット24内の用紙の色を測色する用紙色測色部25等を備える。前記用紙収容カセット24内の用紙は、ホッピングローラ22によって繰り出され、レジストローラ23に送られる。続いて、用紙は、レジストローラ23から前記搬送ベルト21に送られ、該搬送ベルト21が走行させられるのに伴って搬送され、各画像形成ユニット12Bk、12Y、12M、12Cにおいて、転写ローラ17Bk、17Y、17M、17Cによって各色のトナー像が用紙に転写され、カラーのトナー像が形成される。そして、カラーのトナー像が形成された用紙は、定着器28に送られ、該定着器28においてカラーのトナー像は用紙に定着されられ、カラー画像が形成される。
【0015】
次に、前記構成の感光体ドラム13Bk、13Y、13M、13CとLEDヘッド15Bk、15Y、15M、15Cとの関係について説明する。なお、各画像形成ユニット12Bk、12Y、12M、12Cにおける感光体ドラム13Bk、13Y、13M、13CとLEDヘッド15Bk、15Y、15M、15Cとの関係は、いずれも同じであるので、感光体ドラム13BkとLEDヘッド15Bkとの関係についてだけ説明する。
【0016】
図3は本発明の第1の実施の形態におけるLEDヘッドの配設状態を示す縦断面図、図4は本発明の第1の実施の形態におけるLEDヘッドの配設状態を示す横断面図である。
【0017】
図において、13Bkは感光体ドラム、15BkはLEDヘッド、31は感光体ドラム13Bkと対向させて配設され、複数の発光素子としてのLEDから成るLEDアレイチップ、32は該LEDアレイチップと感光体ドラム13Bkとの間に配設され、収束性を有し、各LEDから放射される光を収束させるレンズとしてのロッドレンズアレイ、33は複数のチップから成るLEDアレイチップ31、及び該LEDアレイチップ31の制御を行うための図示されないドライバICが搭載された基板、34は前記ロッドレンズアレイ32が固着され、基板33が取り付けられた支持部材としてのレンズアレイホルダであり、該レンズアレイホルダ34は、アルミ材を型に流し込んで製造されたダイカスト品である。
【0018】
前記レンズアレイ32は、レンズアレイホルダ34に固着された後、光及び異物の進入を防止するために、レンズアレイホルダ34との隙(すき)部がシリコン剤41によって封止される。
【0019】
また、35はベース、38はベース35を介して前記基板33をレンズアレイホルダ34の基板当接面SIに圧接させるためのクランプである。なお、前記構成のLEDヘッド15Bkは、図3に示されるように、感光体ドラム13Bkに対向させて配設される。
【0020】
ところで、前記感光体ドラム13Bk上に正確に光を結像させるためには、LEDアレイチップ31の表面と、レンズアレイ32の光が入射される端面、すなわち、入射端面との間の距離をL1とし、レンズアレイ32の出射端面と感光体ドラムBkの表面との間の距離(レンズアレイ32と感光体ドラム13Bkとの間隔)をL2としたとき、
L1=L2
になるように距離L2を調整する必要がある。
【0021】
そのために、レンズアレイホルダ34の長さ方向の端部付近に、調整機構としての偏心カム機構42、43が配設され、該偏心カム機構42、43と各感光体ドラム13の表面上に配設されたスペーサ38a、38bとが当接させられる。
【0022】
なお、ベース35の両端部には付勢部材としてのコイルばね37が配設され、該各コイルばね37は、LEDヘッド15を感光体ドラム13の方向に向けて付勢し、スペーサ38a、38bの当接面(L1=L2となる任意の高さ)に偏心カム機構42、43を当接させ、前記距離L2を一定に保つ。
【0023】
図5は本発明の第1の実施の形態における偏心カム機構を示す第1の斜視図、図6は本発明の第1の実施の形態における偏心カムを示す第1の斜視図、図7は本発明の第1の実施の形態における偏心カム機構を示す第2の斜視図、図8は本発明の第1の実施の形態における偏心カムを示す第2の斜視図である。
【0024】
図に示されるように、偏心カム機構42、43は、前記距離L2を調整する調整部材としての偏心カム42a、43a、及びプレート状の保持部材50を備え、前記偏心カム42aは、軸部42b、及び該軸部42bの両端に一体的に形成されたカム部42cを備える。該各カム部42cは、軸部42bの軸線Hに対して所定の量だけ偏心させた軸線上に、軸部42bの径方向外方に向けて突出させて形成され、外径は軸部42bの外径より大きくされる。また、前記偏心カム43aは、両端に形成された軸部43b、及び該各軸部43b間に一体的に形成されたカム部43cを備える。該カム部43cは、各軸部43bの軸線Iに対して所定の量だけ偏心させた軸線上に、軸部43bの径方向外方に向けて突出させて形成され、外径は軸部43bの外径より大きくされる。
【0025】
そして、前記保持部材50は、レンズアレイホルダ34に形成された突起部34aに保持部材50の本体50cの端部50aを突き当てた状態でレンズアレイホルダ34に固定され、前記レンズアレイホルダ34に取り付けられるのに伴って、前記偏心カム42a、43aを所定の付勢力でレンズアレイホルダ34に対して押圧する。また、前記保持部材50の二つの押え部としての指部50bは、前記偏心カム42a、43aの軸部42b、43bを、所定の付勢力でレンズアレイホルダ34に対して回転自在に押圧する。
【0026】
前記偏心カム42a、43aの各カム部42c、43cには、操作具、本実施の形態においては、図示されないドライバによって偏心カム42a、43aを回転させることができるように、所定の形状の係止部、本実施の形態においては、十字形状の溝42d、43dが軸部42b、43bの各軸線H、I上に形成される。したがって、操作者は、ドライバの先端を溝42d、43dに押し当てて、偏心カム42a、43aを各軸線H、Iを中心に回転させることができる。
【0027】
その結果、偏心カム42a、43aの回転状態に応じて、各軸線H、Iの位置と、各カム部42c、43cとスペーサ38a、38bとが当接する位置との間の距離が変化するので、前記距離L2を調整することができる。
【0028】
図1は本発明の第1の実施の形態における偏心カム機構を示す第1の分解斜視図、図9は本発明の第1の実施の形態における偏心カム機構を示す第2の分解斜視図、図10は本発明の第1の実施の形態における偏心カム機構を示す第3の分解斜視図、図11は本発明の第1の実施の形態における保持部材の側面図、図12は本発明の第1の実施の形態における保持部材の取付方法を示す図、図13は本発明の第1の実施の形態における保持部材の機能を示す第1の図、図14は本発明の第1の実施の形態における保持部材の機能を示す第2の図である。
【0029】
偏心カム42a、43aをレンズアレイホルダ34に取り付けるために、保持部材50が配設される。該各保持部材50は、ほぼ「H」字状の形状を有し、レンズアレイホルダ34の第1の面としての上面34cに当接する本体50c、該本体50cの一方の縁部から前方(一方の方向)に向けて突出させて形成された2本の指部50b、前記本体50cの他方の縁部から後方(反対の方向)に向けて突出させて形成された、第2の指部としての、かつ、取付部としての2本の指部50g、及び該各指部50g間において、本体50cの他方の縁部から下方に向けて突出させ、更に前方に向けて折り曲げて形成された挟持部としての1本のアーム部50dを備える。なお、前記各指部50bは、「へ」字状の形状を有する。
【0030】
前記保持部材50は、弾性を有する材料によって形成され、レンズアレイホルダ34に取り付けられるのに伴って、各指部50bが、軸部42b、43bを包囲した状態で、偏心カム42a、43aをレンズアレイホルダ34に対して押圧する。
【0031】
また、図9及び10に示されるように、レンズアレイホルダ34には、各保持部材50を装着するための貫通部としての角孔34bが形成され、該角孔34bは、図12に示されるような断面形状を有し、レンズアレイホルダ34を貫通して形成される。なお、前記角孔34bはダイカストの型によって形成される。
【0032】
さらに、前記レンズアレイホルダ34には、偏心カム42aを受けるための「U」字状の形状を有する溝34m、及び偏心カム43aを受けるための「V」字状の形状を有する溝34nが形成される。
【0033】
そして、前記保持部材50は、レンズアレイホルダ34の上面34cに当接する本体50c及びアーム部50dを有し、該アーム部50dのZ方向(レンズアレイホルダ34の幅方向)の幅Wcは、角孔34bのZ方向の幅Wrよりわずかに狭くされ、アーム部50dのX方向(レンズアレイホルダ34の高さ方向)の幅Wdは、角孔34bのX方向の幅Wsよりわずかに狭くされる。
【0034】
また、前記アーム部50dには、レンズアレイホルダ34の第2の面としての下面34dに当接する当接部50eが、下面34d側に向けて突出するように形成され、保持部材50をレンズアレイホルダ34に係止させるための係止部を構成する。そして、前記保持部材50をレンズアレイホルダ34に取り付けるのに伴って、前記当接部50eは、偏心カム機構42、43の軸線H、Iの近傍に置かれる。なお、図11に示されるように、アーム部50dはレンズアレイホルダ34に装着されていない状態において、前記本体50cと当接部50eとの間の距離L3がレンズアレイホルダ34に形成された角孔34bの深さtより短くなるように設定される。なお、アーム部50dを矢印方向に変形させることによって、前記本体50cと当接部50eとの間を広くすることができる。
【0035】
次に、前記構成の偏心カム機構42、43の動作について説明する。
【0036】
図12に示されるように、保持部材50に形成されたアーム部50dを、角孔34bに挿通し、保持部材50をレンズアレイホルダ34に装着すると、レンズアレイホルダ34に回転自在に配設された偏心カム機構42、43の軸部42b、43bが第1の指部としての指部50bによって保持される。
【0037】
続いて、保持部材50を矢印A方向に移動させると、アーム部50dの当接部50eがレンズアレイホルダ34の下面34dに当接し、押し広げられ、アーム部50dの先端部50fがレンズアレイホルダ34の角孔34bの近傍の側面34eに当接するのとほぼ同時に保持部材50の端部50aが、ロッドレンズアレイホルダ34の突起部34aを越え、該突起部34aの端面と当接させられる。その結果、前記側面34e及び突起部34aの端面によって保持部材50がX方向において位置決めされる。また、角孔34bの幅Wrよりアーム部50dの幅Wcがわずかに狭くされるので、保持部材50がZ方向において位置決めされる。
【0038】
また、保持部材50がレンズアレイホルダ34に装着されていない状態において、前記距離L3が角孔34bの深さtより短くされ、かつ、保持部材50が弾性を有しているので、保持部材50の復元力によって、保持部材50はレンズアレイホルダ34に圧接させられ、保持され、しかも、Y方向(レンズアレイホルダ34の高さ方向)に位置決めされる。
【0039】
ところで、前記保持部材50がレンズアレイホルダ34に装着されている状態において、図13に示されるように、保持部材50が、点Paでレンズアレイホルダ34から上方に向けて反力を受けると、点Paはてこの原理の力点となる。そして、保持部材50は、軸部43bに当接する点Pbで下方に向けてレンズアレイホルダ34を所定の付勢力で押圧する。このとき、点Pbは作用点となる。
【0040】
この場合、指部50bと当接部50eとの間で軸部43b及びレンズアレイホルダ34を挟み込むので、レンズアレイホルダ34に対して偏心カム43aを確実に固定することができる。
【0041】
一方、図14に示されるように、保持部材50が、点Pbで軸部43bから上方に向けて反力を受けると、点Pbはてこの原理の力点となる。そして、保持部材50は、レンズアレイホルダ34に当接する点Paで下方に向けてレンズアレイホルダ34を所定の付勢力で押圧する。その結果、特別な固定具(例えば、ねじ等)を用いることなく、保持部材50を容易にレンズアレイホルダ34に固定することができる。
【0042】
さらに、保持部材50の端部50aがレンズアレイホルダ34の突起部34aと係合させられることによって、保持部材50が振動等により移動し、レンズアレイホルダ34から外れるのを防止することができる。
【0043】
このように、本実施の形態においては、保持部材50をレンズアレイホルダ34に取り付けるだけで、偏心カム43a、43bをレンズアレイホルダ34に取り付けることができるので、偏心カム43a、43bをレンズアレイホルダ34に取り付けるための作業を簡素化することができる。
【0044】
また、当接部50eが偏心カム機構42、43の軸線H、Iの近傍に配設されるので、軸線H、Iがほぼ垂直方向に付勢される。したがって、保持部材50をレンズアレイホルダ34に取り付けるのに伴って、偏心カム42a、43aが回転するのを防止することができる。
【0045】
また、アーム部50dの先端部50fを角孔34bの側面34eに当接させることによって保持部材50が位置決めされるので、保持部材50が斜めに取り付けられて固定されてしまうことがなくなる。したがって、保持部材50が他の部材と干渉するのを防止することができ、LEDヘッド15Bkの品質を安定させることができる。
【0046】
ところで、前記第1の実施の形態においては、保持部材50に形成されたアーム部50dを角孔34bに挿通させた後、保持部材50を移動させることによってアーム部50dをレンズアレイホルダ34に圧接し、保持するようになっているので、角孔34bをその分大きく形成する必要がある。その場合、角孔34bを介してレンズアレイホルダ34内にごみ、トナー等の異物が進入しやすくなってしまう。
【0047】
前記角孔34bを小さくするために、保持部材50を小型化し、指部50gを短くすることが考えられるが、指部50gを短くすると、該指部50gが突起部34aに当接しているときの指部50aの弾性力が大きくなってしまうので、アーム部50dを角孔34bに挿通させるときに必要になる押圧力、及び前記保持部材50を移動させるときに必要になるスライド力が大きくなり、組立性が低下してしまう。
【0048】
そこで、前記角孔34bを可能な限り小さくし、保持部材50を小型化しても組立性が低下しないようにした本発明の第2の実施の形態について説明する。なお、第1の実施の形態と同じ構造を有するものについては、同じ符号を付与し、同じ構造を有することによる発明の効果については同実施の形態の効果を援用する。
【0049】
図15は本発明の第2の実施の形態における偏心カム機構を示す第1の分解斜視図、図16は本発明の第2の実施の形態における偏心カム機構を示す第2の分解斜視図、図17は本発明の第2の実施の形態における偏心カム機構を示す第3の分解斜視図、図18は本発明の第2の実施の形態における保持部材の側面図、図19は本発明の第2の実施の形態における保持部材の取付方法を示す図である。
【0050】
偏心カム42a、43aをレンズアレイホルダ34に取り付けるために、保持部材60が配設される。該各保持部材60は、ほぼ「H」字状の形状を有し、レンズアレイホルダ34の上面34cに当接する本体60c、該本体60cの一方の縁部から前方(一方の方向)に向けて突出させて形成された2本の指部60b、前記本体60cの他方の縁部から後方(反対の方向)に向けて突出させて形成された取付部としての2本の指部60g、及び該各指部60g間において、本体60cの他方の縁部から下方に向けて突出させ、更に反転して上方に向けて折り曲げて形成された挟持部としての1本のアーム部60dを備える。なお、前記各指部60bは、「へ」字状の形状を有する。
【0051】
前記保持部材60は、弾性を有する材料によって形成され、レンズアレイホルダ34に取り付けるのに伴って、各指部60bが、軸部42b、43bを包囲した状態で、前記偏心カム42a、43aをレンズアレイホルダ34に対して押圧する。
【0052】
この場合、図16及び17に示されるように、レンズアレイホルダ34には、各保持部材60を装着するための取付部としての角孔34fが形成され、該角孔34fは、図19に示されるような断面形状を有し、レンズアレイホルダ34を貫通して形成される。なお、前記角孔34fはダイカストの型によって形成される。
【0053】
そして、前記保持部材60は、レンズアレイホルダ34の上面34cに当接する本体60c及びアーム部60dを有し、該アーム部60dのZ方向(レンズアレイホルダ34の幅方向)の幅Waは、角孔34fのZ方向の幅Wpよりわずかに狭くされ、アーム部50dのX方向(レンズアレイホルダ34の長さ方向)の幅Wbは、角孔34fのX方向の幅Wqよりわずかに広くされる。
【0054】
また、図18に示されるように、前記アーム部60dの先端部60eと本体60cとの間の距離L4は、角孔34fの深さtよりわずかに長く設定され、前記先端部60eは、図18に示される矢印方向に弾性を有し、偏心カム機構42、43の軸線H、Iの近傍に配設される。
【0055】
次に、前記構成の偏心カム機構42、43の動作について説明する。
【0056】
図19に示されるように、保持部材60に形成されたアーム部60dを、角孔34f(図9)に挿入し、保持部材60をレンズアレイホルダ34に装着すると、レンズアレイホルダ34に回転自在に配設された偏心カム機構42、43の軸部42b、43bが指部60bによって保持される。
【0057】
このとき、アーム部60dの幅Wbは、角孔34fの幅Wqより広く設定されているが、アーム部60dは、弾性を有しているので、角孔34fの幅Wqとほぼ同一の幅となって角孔34f内を挿通させられ、先端部60eが角孔34fを抜けた後は、弾性によって元の先端部60eの幅Wbに復元され、角孔34fの近傍の側面34eに当接するのとほぼ同時に保持部材60の指部60gの端部60aが、ロッドレンズアレイホルダ34の突起部34aを越え、該突起部34aの端面と当接させられる。その結果、前記側面34e及び突起部34aの端面によって保持部材60がX方向において位置決めされる。また、角孔34fの幅Wpよりアーム部60dの幅Waがわずかに狭く設定されるので、保持部材60がZ方向において位置決めされる。
【0058】
そして、保持部材60に形成された指部60bは偏心カム42a、43aの軸部42b、43bをレンズアレイホルダ34に対して押圧するので、保持部材60は、ロッドレンズアレイホルダ34の取付時に指部60bの反力によって、図19に示される矢印方向に回転しようとするが、アーム部60dの先端部60eが角孔34fの近傍の下面34dに突き当たり、圧接力を有して保持固定される。
【0059】
このように、本実施の形態においては、保持部材60をレンズアレイホルダ34に取り付けるだけで、偏心カム43a、43bをレンズアレイホルダ34に取り付けることができるので、偏心カム43a、43bをレンズアレイホルダ34に取り付けるための作業を簡素化することができる。
【0060】
また、先端部60eが偏心カム機構42、43の軸線H、Iの近傍に配設されるので、軸線H、Iがほぼ垂直方向に付勢される。したがって、保持部材60をレンズアレイホルダ34に取り付けるのに伴って、偏心カム42a、43bが回転するのを防止することができる。
【0061】
そして、本実施の形態においては、保持部材60を、レンズアレイホルダ34に挿通させるだけでレンズアレイホルダ34に取り付けることができるので、角孔34fを小さく形成することができ、さらに、保持部材60を小型化しても、アーム部60dを角孔34fに挿通させるときに、保持部材60の指部60gの端部60aが突起部34aに当接することなく組み立てることができるので、組立性を向上させることができる。
【0062】
なお、本発明は前記各実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させることが可能であり、それらを本発明の範囲から排除するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0063】
【図1】本発明の第1の実施の形態における偏心カム機構を示す第1の分解斜視図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態におけるプリンタの概略図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態におけるLEDヘッドの配設状態を示す縦断面図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態におけるLEDヘッドの配設状態を示す横断面図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態における偏心カム機構を示す第1の斜視図である。
【図6】本発明の第1の実施の形態における偏心カムを示す第1の斜視図である。
【図7】本発明の第1の実施の形態における偏心カム機構を示す第2の斜視図である。
【図8】本発明の第1の実施の形態における偏心カムを示す第2の斜視図である。
【図9】本発明の第1の実施の形態における偏心カム機構を示す第2の分解斜視図である。
【図10】本発明の第1の実施の形態における偏心カム機構を示す第3の分解斜視図である。
【図11】本発明の第1の実施の形態における保持部材の側面図である。
【図12】本発明の第1の実施の形態における保持部材の取付方法を示す図である。
【図13】本発明の第1の実施の形態における保持部材の機能を示す第1の図である。
【図14】本発明の第1の実施の形態における保持部材の機能を示す第2の図である。
【図15】本発明の第2の実施の形態における偏心カム機構を示す第1の分解斜視図である。
【図16】本発明の第2の実施の形態における偏心カム機構を示す第2の分解斜視図である。
【図17】本発明の第2の実施の形態における偏心カム機構を示す第3の分解斜視図である。
【図18】本発明の第2の実施の形態における保持部材の側面図である。
【図19】本発明の第2の実施の形態における保持部材の取付方法を示す図である。
【符号の説明】
【0064】
13Bk、13Y、13M、13C 感光体ドラム
15Bk、15Y、15M、15C LEDヘッド
31 LEDアレイチップ
32 ロッドレンズアレイ
34 レンズアレイホルダ
42a、43a 偏心カム
50、60 保持部材
【出願人】 【識別番号】500002571
【氏名又は名称】株式会社沖デジタルイメージング
【識別番号】591044164
【氏名又は名称】株式会社沖データ
【出願日】 平成18年7月14日(2006.7.14)
【代理人】 【識別番号】100096426
【弁理士】
【氏名又は名称】川合 誠

【識別番号】100089635
【弁理士】
【氏名又は名称】清水 守

【識別番号】100116207
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 俊明


【公開番号】 特開2008−18700(P2008−18700A)
【公開日】 平成20年1月31日(2008.1.31)
【出願番号】 特願2006−194854(P2006−194854)