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【発明の名称】 画像形成装置及び画像形成方法
【発明者】 【氏名】黒瀬 光一

【要約】 【課題】スクリーンの種類によって発光素子の光量を補正することによって、均一でムラのない画像を得ることができる画像形成装置を提供する。

【構成】本発明の画像形成装置では、ヘッド制御部37が受信する印刷画素情報には、位置情報、階調情報及びスクリーン種別情報が含まれている。ヘッド補正制御部52、53、54、55においては印刷画素情報のスクリーン種別情報に基づいて、スクリーン種別光量補正データテーブル56を参照することで、スクリーン種別に応じた光量補正を行い、ラインヘッド66、67、68、69を制御する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
発光ダイオード素子又は有機エレクトロルミネセンス素子を複数配列してなる発光素子アレイを有するラインヘッドを備えた画像形成装置において、
該ラインヘッドの制御を行うラインヘッド制御部は、スクリーン種別に応じて光量補正を行う光量補正データ選択手段を有することを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
該スクリーン種別は文字、図形、CG、自然画であり、該光量補正データ選択手段はこれに応じて、文字用テーブル、図形用テーブル、CG用テーブル、自然画用テーブルから光量補正データを選択することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
該ラインヘッド制御部が受信する印刷画素情報には、位置情報、階調情報及びスクリーン種別情報が含まれることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
発光ダイオード素子又は有機エレクトロルミネセンス素子を複数配列してなる発光素子アレイを有するラインヘッドを発光させて像担持体を露光する画像形成方法において、
該ラインヘッドの制御を行うラインヘッド制御部は、スクリーン種別に応じた光量補正を行うことを特徴とする画像形成方法。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、発光ダイオード(LED)や有機エレクトロルミネセンス素子(有機EL素子)を複数配列してなる発光素子アレイを有するラインヘッドを備えた画像形成装置等に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、高速高画質のプリンタ(画像形成装置)として、一般にレーザプリンタと呼ばれるレーザスキャナ方式のものが知られている。この方式のプリンタは、典型的には半導体レーザ等のレーザ光源から射出されるレーザ光をポリゴンミラー等の回転機構部を用いて感光ドラム上で走査(スキャン)させて感光ドラム上に電気的潜像を形成している。このため、高速化及び高画質化に応えるためには、回転機構部の高速且つ高精密な制御が必要になる。
【0003】
ところが、近年では更なる高速高画質化がプリンタに要求されているとともに、プリンタ自体の小型化も要求されている。かかる要求に応えるものとして、レーザ光源に代えて、発光ダイオード素子(LED)や有機エレクトロルミネセンス素子(有機EL素子)を複数配列してなる発光素子アレイを有するラインヘッドを備えた画像形成装置が知られている。この画像形成装置では、レーザプリンタに設けられるポリゴンミラー等の回転機構部が不要になるため、更なる高速化及び小型化が可能になっている。
【0004】
この種の画像形成装置において、むらのない画像を形成するためにはラインヘッドから射出される光の光強度分布を均一化する必要がある。このため、例えば以下の特許文献1では、発光素子アレイの光強度分布を近似した誤差データと、レンズアレイの集光特性の変動データと、発光素子アレイとレンズアレイとの相対的な位置データとを予め求めておき、これらのデータを用いてラインヘッドの光強度を均一化する技術が開示されている。
【特許文献1】特開平5−57955号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
LED等の発光素子アレイを用いたラインヘッドにおいて、均一でムラのない画像を得るためには、LED等の発光素子アレイのばらつき、およびアレイのブロック毎のばらつきを補正するための階調印刷データとは別に、光量補正が必要となることが発明者らの研究により判明した。すなわち、発明者らの得た知見によれば、スクリーンの種類によって発光素子の光量を補正することによって、均一でムラのない画像を得ることができることがわかった。ところが、従来の発光素子アレイを用いたラインヘッドを具備した画像形成装置においては、このようなスクリーンの種類による発光素子の光量補正についてまでは考えられておらず、問題であった。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は上記の各課題を解決するために、本発明は、発光ダイオード素子又は有機エレクトロルミネセンス素子を複数配列してなる発光素子アレイを有するラインヘッドを備えた画像形成装置において、該ラインヘッドの制御を行うラインヘッド制御部は、スクリーン種別に応じて光量補正を行う光量補正データ選択手段を有することを特徴とする。
【0007】
このような本発明によれば、スクリーンの種類によって発光素子の光量を補正することによって、均一でムラのない画像を得ることができる。
【0008】
また、本発明は、該スクリーン種別は文字、図形、CG、自然画であり、該光量補正データ選択手段はこれに応じて、文字用テーブル、図形用テーブル、CG用テーブル、自然画用テーブルから光量補正データを選択することを特徴とする。
【0009】
本発明は、LED等の発光素子アレイを用いたラインヘッドの露光光量の補正データを、文字、図形、CG、自然画などの場合に分けて複数種類用意し、画像処理モジュールが生成する画素単位のスクリーン情報をもとに画素単位で光量補正を行うものであるの、スクリーンの違いによる印刷濃度の不均一さを改善することができる。
【0010】
また、本発明は、該ラインヘッド制御部が受信する印刷画素情報には、位置情報、階調情報及びスクリーン種別情報が含まれることを特徴とする。
【0011】
本発明は、コントローラまたはPC上のプリンタドライバで行われる画像処理の段階で選択されたスクリーンの情報を階調データに付加してヘッド制御モジュールに受け渡すことにより、ヘッド制御モジュールがそのスクリーン情報に合った補正データを選択しラインヘッドに送ることにより、濃度むらのない印刷画質を得ることができる。
【0012】
また、本発明は、発光ダイオード素子又は有機エレクトロルミネセンス素子を複数配列してなる発光素子アレイを有するラインヘッドを発光させて像担持体を露光する画像形成方法において、該ラインヘッドの制御を行うラインヘッド制御部は、スクリーン種別に応じた光量補正を行うことを特徴とする。
【0013】
このような本発明の方法によれば、スクリーンの種類によって発光素子の光量を補正することによって、均一でムラのない画像を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しつつ、画像形成装置としてプリンタを例にとり説明する。図1は、本発明の実施の形態に係る画像形成装置のシステム構成の概略を示す図である。図1において、1はパーソナルコンピュータ(PC)、2はアプリケーション部、3はプリンタドライバ部、4は内部バス、5はプリンタI/F、6はプリンタ、7はコントローラ、8はレンダリング部、9は色変換部、10はスクリーン処理部、11はエンジン制御部、12はRGBX画像データバス、13はYMCKX画像データバス、14はビデオ・データバス、15はエンジン制御UART、16はエンジン、17はメカ制御部、18はプリンタのメカ部、19はヘッド制御部、20はラインヘッド(Yellow)、21はラインヘッド(Magenta)、22はラインヘッド(Cyan)、
23はラインヘッド(Black)、24はヘッド制御UART、25はラインヘッド制御ライン(Yellow)、26はラインヘッド制御ライン(Magenta)、27はラインヘッド制御ライン(Cyan)、28はラインヘッド制御ライン(Black)をそれぞれ示している。なお、図1において、UARTは、Universal Asynchronous Receiver Transmitterの略であり、シリアルポートなどに使われる通信方式である。
【0015】
図1により本実施形態の印刷に関わる一連の流れを説明する。パーソナルコンピュータ(PC)1のアプリケーション部2で印刷開始が選択されると、アプリケーション部2で生成された印刷データファイルは内部バス4を介してプリンタドライバ部3へ送られる。
【0016】
プリンタドライバ部3では、印刷データファイルをプリンタ6のプリンタコントローラ7が解釈できる効率の良い中間言語に変換する。変換された中間言語による印刷データファイルは、次にプリンタI/F5を介してプリンタ6のレンダリング部8に送られる。
【0017】
レンダリング部8では、文字、図形、CG、自然画が含まれる中間言語ファイルをRGBXデータに展開する。RGBXデータとは、RGBのビットマップデータに画素単位でX属性を付加させたものであり、X属性とは、RGBのビットマップデータが文字であるのか、図形であるのか、CGであるのか、自然画であるのかなどを示すデータの属性である。このRGBXデータはRGBX画像データバス12を介して色変換部9に送られる。
【0018】
色変換部9では、RGBXデータを同じ上記と同様のX属性を付加したYMCKXに色変換する。変換されたYMCKXデータは、YMCKX画像データバス13を介してスクリーン処理部10へ送られる。
【0019】
スクリーン処理部10では、各画素の階調データにドット位置情報とスクリーン情報を付加した1画素8ビットのデータフォーマットに加工して、ビデオデータI/F(ビデオ・データバス)14を介してエンジン16のメカ部18内にあるヘッド制御部19へ転送する。
【0020】
ヘッド制御部19では、ラインヘッド20、21、22、23に対し、各色のデータに画素単位の光量ばらつきと発光タイミングを補正し、各ヘッドに最適化されたラインデータをラインヘッド制御ライン25、26、27、28を通して前記各ラインヘッドへ送出する。なお、エンジン制御部11は、プリンタドライバ部3からの印刷指示に従いエンジン制御UART15を介してメカ制御部17に一連の印刷指示を与える。メカ制御部17は必要に応じてヘッド制御UART24からヘッド制御部へ用紙サイズ等のパラメータ設定を行う。
【0021】
図2は、本発明の実施の形態に係る画像形成装置のラインヘッド制御部とそれに関わる周辺部の詳細を示す図である。図2において、29はプリンタコントローラ、30はLVDS 非同期SERDES 通信部(コントローラ側)、31は同期信号受信部、32はビデオデータ送信部、33はLVDS非同期SERDES伝送部、34は送信要求信号伝送ライン(VREQ,HREQ)、35はビデオデータ伝送ライン、36はエンジン制御UART、37はヘッド制御部、38はLVDS 非同期SERDES 通信部(ヘッド制御部側)、39は同期信号送信部、40はビデオデータ受信部、41はエンジン制御部、
42はVSYNC センサ、43はVSYNC センサ・ライン、44はVSYNC信号ライン、45はヘッド制御UART、46は同期信号生成部(VREQ,HREQ)、47は同期信号ライン、48は画素データライン(Yellow)、49は画素データライン(Magenta)、50は画素データライン(Cyan)、51は画素データライン(Black)、52はヘッド補正制御部(Yellow)、53はヘッド補正制御部(Magenta)、54はヘッド補正制御部(Cyan)、55はヘッド補正制御部(Black)、56はスクリーン種別光量補正データテーブル、57は光量補正データ選択手段、58はドット位置制御部、59は階調データ、60はラインヘッド制御出力部、61は補正データ選択信号ライン、62は補正データ出力ライン、63は光量補正データ出力ライン、64は階調データライン、65はドット位置対応発光制御ライン、66はラインヘッド(Yellow)、67はラインヘッド(Magenta)、68はラインヘッド(Cyan)、69はラインヘッド(Black)、70はラインヘッド制御ライン(Yellow)、71はラインヘッド制御ライン(Magenta)、72はラインヘッド制御ライン(Cyan)、73はラインヘッド制御ライン(Black)をそれぞれ示している。
【0022】
まず図2の概要について説明すると、制御ブロックはプリンタコントローラ29、ヘッド制御部37、エンジン制御部41、VSYNCセンサ42、ラインヘッド66、67、68、69から成る。プリンタコントローラ29側には、同期信号受信部31とビデオデータ送信部32で構成されるLVDS非同期SERDES通信部30が搭載されている。本実施形態の画像形成装置においては、1レーンのLVDS非同期SERDES通信手段を用いて、コントローラからヘッド制御モジュールへCMYKから成るビデオデータを高速転送するとともに、その転送タイミングを計るVREQ信号およびHREQ信号をヘッド制御モジュールからコントローラに対しビデオデータと同レートで高速転送する通信方法がとられている。
【0023】
ヘッド制御部37側にも、前記LVDS非同期SERDES通信部30に対向するかたちで同期信号送信部39とビデオデータ受信部40から成るLVDS非同期SERDES通信部38が搭載されている。そしてそれらの通信部は、送信要求信号伝送ライン(VREQ,HREQ)34とビデオデータ伝送ライン35から成るLVDS非同期SERDES伝送路33でつながっている。
【0024】
ビデオデータ転送要求はメカ部に取り付けられたVSYNCセンサ42からの信号をVSYNCセンサ・ラインがエンジン制御部41を経由してVSYNC信号ライン44を通してヘッド制御部37の同期信号生成部へ入り、ここでVREQ信号とHREQ信号が生成される。これらの信号は、図3に示すフォーマットに加工され同期信号ライン47を介して同期信号送信部39へ送られる。同期信号送信部39からLVDS非同期SERDES伝送路33の送信要求信号伝送ライン(VREQ,HREQ)34を介してプリンタコントローラ29側の同期信号受信部31にVREQとHREQが伝えられると、図には記載されていない画像処理部からビデオデータ送信部32へ図4に示すフォーマットに加工されたビデオデータが送られる。このビデオデータは、ビデオデータ送信部32からLVDS非同期SERDES伝送路33のデータ伝送ライン35を通りヘッド制御部37のビデオデータ受信部40で受信される。ビデオデータ受信部40で受信されたビデオデータはY,M,C,Kに分離され、画素データライン48、49、50、51を通りそれぞれのヘッド補正制御部52,53,54,55に送り込まれる。
【0025】
つぎにヘッド制御部について、Yellowのヘッド補正制御部52を例にとって説明する。他の、ヘッド補正制御部53、54、55については扱う色が異なるだけで動作は同様であるので詳述を省略する。画像データライン48から送り込まれた8ビットの画像データは3つに分離されて、スクリーン情報は光量補正データ選択手段57へ送り込まれ、さらに補正データ選択信号ライン61からの属性情報に基づき光量補正LUT56から該当する補正値を、補正データ出力ライン62を介して取り出し、ラインヘッド制御出力部へ出力する。これと同時平行して、ドット位置制御情報と階調データ59を元に発光位置・発光時間制御58を行いラインヘッド制御出力部60へ出力する。
【0026】
図3は、本発明の実施の形態に係る画像形成装置のビデオデータ伝送ラインを流れるビデオデータの送信要求信号伝送ラインの同期信号転送フォーマットの詳細を示す図である。同期信号転送フォーマットは、4バイトを1組として、その各バイトにY、M、C、Kの
データ要求信号VREQ、HREQが埋め込まれる仕組みになっている。図中の数値は、参考値であり、この伝送ラインのLVDS非同期SERDES通信速度を1.5Gbpsとしたときの設定値である。
【0027】
本実施形態によれば、ビデオデータ伝送ライン33及び送信要求信号伝送ライン(VREQ,HREQ)34からなる1対のライン(差動信号ライン)を用いヘッド制御部37からプリンタコントローラ29に対し、YMCKの各データ転送要求信号であるVREQとHREQを1バイトデータとして転送する。図3に示すようにこのYMCKのデータ転送要求信号は、各色がVREQとHREQの2ビットからなり、YMCKの4色を1組とし、合計8ビットの1バイトのデータとして送られる。なお、このデータ転送要求信号は、各ビット設定位置に1が立つことによってアクティブな状態であることをプリンタコントローラ29側に知らせる。
【0028】
図4は、本発明の実施の形態に係る画像形成装置のビデオデータ伝送ラインを流れるビデオデータ転送フォーマットの詳細を示す図である。ビデオデータ転送フォーマットは、Y、M、C、Kの各色8ビットが4つで1組となっている。ただし、この1組の各色データは同一画素のデータでは無く、各色の画素位置は感光体のピッチ分ずれてセットされることになる。この各色の8ビットデータの内部構成は、2ビットのドット位置情報Pと2ビットのスクリーン情報S及び4ビット階調データGradiationとなっている。図中の数値は、参考値であり、この伝送ラインのLVDS非同期SERDES通信速度を1.5Gbpsとしたときの設定値である。なお、本実施形態のでは、各色の8ビットデータのうち、2ビットをドット位置情報Pとして、2ビットをスクリーン情報Sとして、4ビットを階調データGradiationとして利用しているが、2ビットをドット位置情報Pとして、1ビットをスクリーン情報Sとして、5ビットを階調データGradiationとして利用するようにしてもよい。
【0029】
図5は、本発明の実施の形態に係る画像形成装置の印刷制御の全体フローを示す図である。このフローチャートについて解説する。図5において、ステップS100〜ステップS103まではプリンタコントローラ側の処理を示すものであり、ステップS104はLVDS非同期SERDES伝送部33でのデータ転送を行うものである。従って、これ以降のステップS105〜ステップS109での処理は、ヘッド制御側の処理となる。
【0030】
ステップS100で印刷が開始されると、パーソナルコンピュータ1のアプリケーション部2で生成されたデータD1は、前述のような経路を通りレンダリング部8に渡されて、レンダリング処理が行われる(ステップS101)こととなる。
【0031】
このレンダリング部8に付随して、スクリーン情報つまりX属性が抽出される(D2参照)。次に色変換処理部9にて色変換処理が行われ(ステップS102)、スクリーン処理へと進む(ステップS103)と、そこでスクリーン情報を元にスクリーンのルックアップテーブルLUTから所定のスクリーンが呼び出される。ドット位置情報とスクリーン情報とは共に、D3のスクリーンLUTの中に含まれており、これらの情報は、ステップS103のスクリーン処理によりビデオデータに付加される。すなわち、ステップS103においては、ビデオデータに、生成された各画素の4ビットの階調データに2ビットのドット位置(ドット寄せ)情報が付加され、続いて2ビットのスクリーン情報が付加される(図4のビデオフォーマット参照)。これで前半のプリンタコントローラ側の処理が終了するが、この時点で伝送路に流すビデオデータが用意されたことになる。そして、前述したようにステップS104ではLVDS非同期SERDES伝送部33でのデータ転送を行う。
【0032】
後半のヘッド制御部側処理は、まずステップS105において、前記ビデオデータをヘッド制御部が受信し情報分離を行う。ここではラインヘッドの発光時間と発光位置を決めるための情報である2bitのドット位置データD5及び4bitの階調データD4、スクリーンに応じた光量補正を行うための2bitのスクリーン情報D6が分離される。
【0033】
ステップS107においては、ドット位置データD5についてはドット位置ルックアップテーブルLUTであるD6が参照されつつ、各画素の発光時間・発光位置を決める処理が行われる。
【0034】
ステップS106においては、2ビットのスクリーン情報D6を元に光量補正値LUTD7から各画素の補正データを拾い出し、光量補正値を用意する。この光量補正値にかかる情報、及び、前記した4ビットの階調データと2ビットのドット位置情報を元に各画素の算出された発光時間・発光位置にかかる情報は、ステップS108において、同時にラインヘッドの制御のために出力され、ステップS109でENDとなる。
【0035】
本実施形態によれば、スクリーンの種類によって発光素子の光量を補正することによって、均一でムラのない画像を得ることができる。
【0036】
また、本実施形態は、LED等の発光素子アレイを用いたラインヘッドの露光光量の補正データを、文字、図形、CG、自然画などの場合に分けて複数種類用意し、画像処理モジュールが生成する画素単位のスクリーン情報をもとに画素単位で光量補正を行うものであるの、スクリーンの違いによる印刷濃度の不均一さを改善することができる。
【0037】
また、本実施形態は、コントローラまたはPC上のプリンタドライバで行われる画像処理の段階で選択されたスクリーンの情報を階調データに付加してヘッド制御モジュールに受け渡すことにより、ヘッド制御モジュールがそのスクリーン情報に合った補正データを選択しラインヘッドに送ることにより、濃度むらのない印刷画質を得ることができる。
【0038】
次に、以上のようなラインヘッドが設けられる画像形成装置について説明する。以下の説明において、アレイラインヘッドとしては有機ELアレイラインヘッドを用いたものにつつき説明するが、LEDアレイラインヘッドを用いてもよいことは言うまでもない。図6は、本実施形態に係る画像形成装置の構成を示す図である。図6に示す通り、この画像形成装置80は、本発明のラインヘッドの一例となる有機ELアレイラインヘッド81K、81C、81M、81Yを、対応する同様な構成である4個の感光体ドラム(像担持体)82K、82C、82M、82Yの露光装置にそれぞれ配置したもので、タンデム方式のものとして構成されたものである。
【0039】
この画像形成装置80は、駆動ローラ83と従動ローラ84とテンションローラ85とを備え、これら各ローラに中間転写ベルト86を、図6中矢印方向(反時計方向)に循環駆動するよう張架したものである。この中間転写ベルト86に対して、感光体82K、82C、82M、82Yが所定間隔で配置されている。これら感光体82K、82C、82M、82Yは、その外周面が像担持体としての感光層となっている。
【0040】
ここで、上記符号中のK、C、M、Yは、それぞれ黒、シアン、マゼンタ、イエローを意味し、それぞれ黒、シアン、マゼンタ、イエロー用の感光体であることを示している。尚、これら符号(K、C、M、Y)の意味は、他の部材についても同様である。感光体82K、82C、82M、82Yは、中間転写ベルト86の駆動と同期して、図6中矢印方向(時計方向)に回転駆動するようになっている。
【0041】
各感光体82(K、C、M、Y)の周囲には、それぞれ感光体82(K、C、M、Y)の外周面を一様に帯電させる帯電手段(コロナ帯電器)87(K、C、M、Y)と、この帯電手段87(K、C、M、Y)によって一様に帯電させられた外周面を感光体82(K、C、M、Y)の回転に同期して順次ライン走査する本発明の有機ELアレイラインヘッド81(K、C、M、Y)とが設けられている。
【0042】
また、この有機ELアレイラインヘッド81(K、C、M、Y)で形成された静電潜像に現像剤であるトナーを付与して可視像(トナー像)とする現像装置88(K、C、M、Y)と、この現像装置88(K、C、M、Y)で現像されたトナー像を一次転写対象である中間転写ベルト86に順次転写する転写手段としての一次転写ローラ89(K、C、M、Y)と、転写された後に感光体82(K、C、M、Y)の表面に残留しているトナーを除去するクリーニング手段としてのクリーニング装置90(K、C、M、Y)とが設けられている。
【0043】
各有機ELアレイラインヘッド81(K、C、M、Y)は、それぞれのアレイ方向が感光体ドラム82(K、C、M、Y)の母線に沿うように設置されている。そして、各有機ELアレイラインヘッド81(K、C、M、Y)の発光エネルギーピーク波長と、感光体82(K、C、M、Y)の感度ピーク波長とが略一致するように設定されている。尚、上記の各有機ELアレイラインヘッド81(K、C、M、Y)は、画像形成装置80に対し、支持部材によって支持され、取り付けられている。
【0044】
現像装置88(K、C、M、Y)は、例えば、現像剤として非磁性一成分トナーを用いるもので、その一成分現像剤を例えば供給ローラで現像ローラへ搬送し、現像ローラ表面に付着した現像剤の膜厚を規制ブレードで規制し、その現像ローラを感光体82(K、C、M、Y)に接触させあるいは押圧せしめることにより、感光体82(K、C、M、Y)の電位レベルに応じて現像剤を付着させ、トナー像として現像するものである。
【0045】
このような4色の単色トナー像形成ステーションにより形成された黒、シアン、マゼンタ、イエローの各トナー像は、一次転写ローラ89(K、C、M、Y)に印加される一次転写バイアスによって中間転写ベルト86上に順次一次転写される。そして、中間転写ベルト86上で順次重ね合わされてフルカラーとなったトナー像は、二次転写ローラ91において用紙等の記録媒体Pに二次転写され、さらに定着部である定着ローラ対92を通ることで記録媒体P上に定着され、その後、排紙ローラ対93によって装置上部に形成された排紙トレイ94上に排出される。
【0046】
なお、図6中の符号95は多数枚の記録媒体Pが積層保持されている給紙カセット、96は給紙カセット95から記録媒体Pを一枚ずつ給送するピックアップローラ、97は二次転写ローラ91の二次転写部への記録媒体Pの供給タイミングを規定するゲートローラ対、91は中間転写ベルト86との間で二次転写部を形成する二次転写手段としての二次転写ローラ、98は二次転写後に中間転写ベルト86の表面に残留しているトナーを除去するクリーニング手段としてのクリーニングブレードである。以上の通り、図6の画像形成装置は、露光手段(書き込み手段)として有機ELアレイラインヘッド81(K、C、M、Y)を用いているので、例えばレーザ走査光学系を用いた場合に比べ、装置の小型化を図ることができる。
本発明の実施の形態に係る画像形成装置の構成を示す図である。
【0047】
次に、本発明の他の実施の形態に係る画像形成装置について説明する。以下の説明において、アレイラインヘッドとしては有機ELアレイラインヘッドを用いたものにつつき説明するが、LEDアレイラインヘッドを用いてもよいことは言うまでもない。図7は、本発明の他の実施の形態に係る画像形成装置の縦断側面図である。図7において、画像形成装置100には主要構成部材として、ロータリ構成の現像装置101、像担持体として機能する感光体ドラム105、上記ラインヘッド(有機ELアレイヘッド)が設けられてなる像書込手段(露光手段)107、中間転写ベルト109、用紙搬送路114、定着器の加熱ローラ112、給紙トレイ118が設けられている。
【0048】
現像装置101は、現像ロータリ101aが軸101bを中心として矢印A方向に回転するよう構成されたものである。現像ロータリ101aの内部は4分割されており、それぞれイエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(K)の4色の像形成ユニットが設けられている。102a〜102dは、上記4色の各像形成ユニットに配置されており、矢印B方向に回転する現像ローラ、103a〜103dは、矢印C方向に回転するトナー供給ローラである。また、104a〜104dはトナーを所定の厚さに規制する規制ブレードである。
【0049】
図7中符号105は、上記のように像担持体として機能する感光体ドラム、106は一次転写部材、108は帯電器である。また、107は本発明における露光手段となる像書込手段であり、本発明の有機ELラインヘッドを備えてなるものである。感光体ドラム105は、図示を省略した駆動モータ、例えばステップモータにより、現像ローラ102aとは逆の方向となる矢印D方向に回転駆動されるようになっている。尚、像書込手段107を構成する有機ELラインヘッドは、これと結像レンズ(図示せず)や感光ドラム105との間で位置合わせ(光軸合わせ)がなされた状態に配設されている。
【0050】
中間転写ベルト109は、駆動ローラ110aと従動ローラ110bとの間に張架されたものである。駆動ローラ110aは、上記感光体ドラム105の駆動モータに連結されたもので、中間転写ベルト109に動力を伝達するようになっている。すなわち、該駆動モータの駆動により、中間転写ベルト109の駆動ローラ110aは感光体ドラム105とは逆の方向となる矢印E方向に回動するようになっている。
【0051】
用紙搬送路114には、複数の搬送ローラと排紙ローラ対116等が設けられており、用紙が搬送されるようになっている。中間転写ベルト109に担持されている片面の画像(トナー像)が、二次転写ローラ111の位置で用紙の片面に転写されるようになっている。二次転写ローラ111は、クラッチによって中間転写ベルト109に離当接されるようになっており、クラッチオンで中間転写ベルト109に当接され、用紙に画像が転写されるようになっている。
【0052】
上記のようにして画像が転写された用紙は、次に、定着ヒータHを有する定着器で定着処理がなされる。定着器には、加熱ローラ112、加圧ローラ113が設けられている。定着処理後の用紙は、排紙ローラ対116に引き込まれて矢印F方向に進行する。この状態から排紙ローラ対116が逆方向に回転すると、用紙は方向を反転して両面プリント用搬送路115を矢印G方向に進行する。117は電装品ボックス、118は用紙を収納する給紙トレイ、119は給紙トレイ118の出口に設けられているピックアップローラである。
【0053】
用紙搬送路において、搬送ローラを駆動する駆動モータとしては、例えば低速のブラシレスモータが用いられている。また、中間転写ベルト109については、色ずれ補正等が必要となるためステップモータが用いられている。これらの各モータは、図示を省略した制御手段からの信号によって制御されるようになっている。
【0054】
図7に示した状態で、イエロー(Y)の静電潜像が感光体ドラム105に形成され、現像ローラ102aに高電圧が印加されることにより、感光体ドラム105にはイエローの画像が形成される。イエローの裏側及び表側の画像がすべて中間転写ベルト109に担持されると、現像ロータリ101aが矢印A方向に90度回転する。
【0055】
中間転写ベルト109は1回転して感光体ドラム105の位置に戻る。次に、シアン(C)の2面の画像が感光体ドラム105に形成され、この画像が中間転写ベルト109に担持されているイエローの画像に重ねて担持される。以下、同様にして現像ロータリ101の90度回転、中間転写ベルト109への画像担持後の1回転処理が繰り返される。
【0056】
4色のカラー画像担持には中間転写ベルト109は4回転して、その後さらに回転位置が制御されて二次転写ローラ111の位置で用紙に画像を転写する。給紙トレー118から給紙された用紙を搬送路114で搬送し、二次転写ローラ111の位置で用紙の片面に上記のカラー画像を転写する。片面に画像が転写された用紙は上記のように排紙ローラ対116で反転されて、搬送径路で待機している。その後、用紙は適宜のタイミングで二次転写ローラ111の位置に搬送されて、他面に上記のカラー画像が転写される。ハウジング120には、排気ファン121が設けられている。
【0057】
以上、本発明の画像形成装置について説明したが、本発明のラインヘッドを備えた画像形成装置は上述した実施形態に限定されることなく、種々の変形が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【図1】本発明の実施の形態に係る画像形成装置のシステム構成の概略を示す図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る画像形成装置のラインヘッド制御部とそれに関わる周辺部の詳細を示す図である
【図3】本発明の実施の形態に係る画像形成装置のビデオデータ伝送ラインを流れるビデオデータの送信要求信号伝送ラインの同期信号転送フォーマットの詳細を示す図である。
【図4】本発明の実施の形態に係る画像形成装置のビデオデータ伝送ラインを流れるビデオデータ転送フォーマットの詳細を示す図である。
【図5】本発明の実施の形態に係る画像形成装置の印刷制御の全体フローを示す図である。
【図6】本発明の実施の形態に係る画像形成装置の構成を示す図である。
【図7】本発明の他の実施の形態に係る画像形成装置の構成を示す図である。
【符号の説明】
【0059】
1・・・パーソナルコンピュータ(PC)、2・・・アプリケーション部、3・・・プリンタドライバ部、4・・・内部バス、5・・・プリンタI/F、6・・・プリンタ、7・・・コントローラ、8・・・レンダリング部、9・・・色変換部、10・・・スクリーン処理部、11・・・エンジン制御部、12・・・RGBX画像データバス、13・・・YMCKX画像データバス、14・・・ビデオ・データバス、15・・・エンジン制御UART、16・・・エンジン、17・・・メカ制御部、18・・・メカ部、19・・・ヘッド制御部、20・・・ラインヘッド(Yellow)、21・・・ラインヘッド(Magenta)、22・・・ラインヘッド(Cyan)、23・・・ラインヘッド(Black)、24・・・ヘッド制御UART、25・・・ラインヘッド制御ライン(Yellow)、26・・・ラインヘッド制御ライン(Magenta)、27・・・ラインヘッド制御ライン(Cyan)、28・・・ラインヘッド制御ライン(Black)、29・・・プリンタコントローラ、30・・・LVDS非同期SERDES通信部(コントローラ側)、31・・・同期信号受信部、32・・・ビデオデータ送信部、33・・・LVDS非同期SERDES伝送部、34・・・送信要求信号伝送ライン(VREQ,HREQ)、35・・・ビデオデータ伝送ライン、36・・・エンジン制御UART、37・・・ヘッド制御部、38・・・LVDS非同期SERDES通信部(ヘッド制御部側)、39・・・同期信号送信部、40・・・ビデオデータ受信部、41・・・エンジン制御部、42・・・VSYNCセンサ、43・・・VSYNCセンサ・ライン、
44・・・VSYNC信号ライン、45・・・ヘッド制御UART、46・・・同期信号生成部(VREQ,HREQ)、47・・・同期信号ライン、48・・・画素データライン(Yellow)、49・・・画素データライン(Magenta)、50・・・画素データライン(Cyan)、51・・・画素データライン(Black)、52・・・ヘッド補正制御部(Yellow)、53・・・ヘッド補正制御部(Magenta)、54・・・ヘッド補正制御部(Cyan)、55・・・ヘッド補正制御部(Black)、
56・・・スクリーン種別光量補正データテーブル、57・・・光量補正データ選択手段、58・・・ドット位置制御部、59・・・階調データ、60・・・ラインヘッド制御出力部、61・・・補正データ選択信号ライン、62・・・補正データ出力ライン、63・・・光量補正データ出力ライン、64・・・階調データライン、65・・・ドット位置対応発光制御ライン、66・・・ラインヘッド(Yellow)、67・・・ラインヘッド(Magenta)、68・・・ラインヘッド(Cyan)、69・・・ラインヘッド(Black)、70・・・ラインヘッド制御ライン(Yellow)、71・・・ラインヘッド制御ライン(Magenta)、72・・・ラインヘッド制御ライン(Cyan)、73・・・ラインヘッド制御ライン(Black)、80・・・画像形成装置、81K、81C、81M、81Y・・・有機ELアレイラインヘッド、82K、82C、82M、82Y・・・感光体ドラム(像担持体)、83・・・駆動ローラ、84・・・従動ローラ、85・・・テンションローラ、86・・・、87K、87C、87M、87Y・・・帯電手段(コロナ帯電器)、88K、88C、88M、88Y・・・現像装置、89K、89C、89M、89Y・・・一次転写ローラ、90K、90C、90M、90Y・・・クリーニング装置、91・・・二次転写ローラ、92・・・定着部、93・・・排紙ローラ対、94・・・排紙トレイ、95・・・給紙カセット、96・・・ピックアップローラ、97・・・ゲートローラ対、98・・・クリーニングブレード、100・・・画像形成装置、101・・・現像装置、102・・・現像ローラ、103・・・トナー供給ローラ、104・・・規制ブレード、105・・・感光体ドラム、106・・・一次転写部材、107・・・像書込手段(露光手段)、108・・・帯電器、109・・・中間転写ベルト、110a・・・駆動ローラ、110b・・・従動ローラ、111・・・二次転写ローラ、112・・・加熱ローラ、113・・・加圧ローラ、114・・・用紙搬送路、115・・・両面プリント用搬送路、116・・・排紙ローラ対、117・・・電装品ボックス、118・・・給紙トレイ、119・・・ピックアップローラ、120・・・ハウジング、121・・・排気ファン、
【出願人】 【識別番号】000002369
【氏名又は名称】セイコーエプソン株式会社
【出願日】 平成18年7月14日(2006.7.14)
【代理人】 【識別番号】100139114
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 貞嗣

【識別番号】100088041
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 龍吉

【識別番号】100139103
【弁理士】
【氏名又は名称】小山 卓志

【識別番号】100095980
【弁理士】
【氏名又は名称】菅井 英雄

【識別番号】100094787
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 健二

【識別番号】100097777
【弁理士】
【氏名又は名称】韮澤 弘

【識別番号】100091971
【弁理士】
【氏名又は名称】米澤 明

【識別番号】100109748
【弁理士】
【氏名又は名称】飯高 勉

【識別番号】100119220
【弁理士】
【氏名又は名称】片寄 武彦


【公開番号】 特開2008−18665(P2008−18665A)
【公開日】 平成20年1月31日(2008.1.31)
【出願番号】 特願2006−193940(P2006−193940)