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【発明の名称】 レーベル印刷装置、記録媒体作成装置及びレーベル印刷制御方法
【発明者】 【氏名】前島 秀俊

【氏名】高栖 和弘

【氏名】佐藤 剛

【要約】 【課題】被印刷媒体となる記録媒体のレーベル面に材質等に応じて、適切な印刷を行うことのできるレーベル印刷装置を提供すること。

【構成】被印刷媒体となる記録媒体のメディアIDを読み出す読取部と、読み取ったメディアIDから該記録媒体のレーベル面に適した印刷制御条件を取得する印刷情報取得部と、取得した印刷制御条件に従ってレーベル面への印刷を制御する印刷制御部とを備えることにより、被印刷媒体となるCD、DVD等の記録媒体記録情報から自動的に適切な印刷制御条件を自動的に取得して、該レーベル面の材質等に応じた適切な印刷を実行する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
記録媒体のレーベル面に印刷を行う印刷装置であって、
前記記録媒体に記録されている記録データを読み出すデータ読み取り部と、
前記記録媒体のレーベル面への印刷を行う印刷部と、
前記データ読み取り部により前記記録媒体から読み出した媒体情報に基づいて、該記録媒体のレーベル面の印刷特性に応じた印刷制御情報を取得する印刷情報取得部と、
取得した前記印刷制御情報に基づいて、前記印刷部による前記レーベル面への印刷を制御する印刷制御部と、
を備えることを特徴とするレーベル印刷装置。
【請求項2】
前記印刷情報取得部は、前記媒体情報として前記記録媒体に記録されているメディアIDを読み取り、該メディアIDに基づいて前記印刷制御情報を取得することを特徴とする請求項1に記載のレーベル印刷装置。
【請求項3】
前記印刷情報取得部は、前記印刷制御情報を前記メディアIDと関連付けて記憶している制御情報記憶部を備えており、前記記録媒体から読み出した前記メディアIDに基づいて、前記制御情報記憶部から該記録媒体の前記印刷制御情報を取得することを特徴とする請求項2に記載のレーベル印刷装置。
【請求項4】
前記印刷情報取得部は、ネットワークに接続された通信部を備えており、前記記録媒体から読み出した前記メディアIDに基づいて、前記ネットワークを介して前記印刷制御情報を取得することを特徴とする請求項3または4に記載のレーベル印刷装置。
【請求項5】
前記制御情報記憶部は、前記レーベル面に応じて印刷ドットの大きさを指定する前記印刷制御情報を記憶していることを特徴とする請求項3または4に記載のレーベル印刷装置。
【請求項6】
前記制御情報記憶部は、前記レーベル面に応じてインクの噴出量を指定する前記印刷制御情報を記憶していることを特徴とする請求項3または4に記載のレーベル印刷装置。
【請求項7】
前記制御情報記憶部は、前記レーベル面に応じて使用するインクの種類を指定する前記印刷制御情報を記憶していることを特徴とする請求項3または4に記載のレーベル印刷装置。
【請求項8】
前記制御情報記憶部は、前記レーベル面に応じてカラー印刷用のインク変換テーブルを指定する前記印刷制御情報を記憶していることを特徴とする請求項3または4に記載のレーベル印刷装置。
【請求項9】
要求に基づき、内部に収納している未使用の記録媒体に所望のデータを書込記録する書込記録装置であって、
未使用の前記記録媒体を複数収納する未使用媒体収納部と、
前記記録媒体対してデータの読み書きを行う少なくとも一つのデータ読み書き部と、
請求項1から8のいずれか1項に記載のレーベル印刷装置と、
前記各部へ前記記録媒体を搬送する記録媒体搬送部と、
を備えることを特徴とする記録媒体作成装置。
【請求項10】
記録媒体のレーベル面に印刷を行うレーベル印刷装置において、
(a)記録媒体に記録されている固有のメディアIDを読み取る読み取り工程と、
(b)前記読み取ったメディアIDから、前記記録媒体の前記レーベル面へ印刷するための印刷制御情報を取得する工程と、
(c)前記印刷制御情報に基づいて、前記記録媒体の前記レーベル面に所望のデータを印刷するよう制御する印刷制御工程と、
を備えることを特徴とするレーベル印刷制御方法。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、光ディスク等の記録媒体のレーベル面に印刷を行うレーベル印刷装置及びレーベル印刷制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
CD、DVD等のディスク型記録媒体(以下単に「記録媒体」と称する)のレーベル面に直接印刷を行うことのできる印刷装置(「レーベル印刷装置」と称する)が実用化されている。例えば、特許文献1には、記録媒体1枚毎にインクジェットプリンタによりレーベル印刷を行うレーベル印刷装置が開示されている。
【0003】
光ディスク等の記録媒体のレーベル面は、インクジェット等の印刷装置による印刷ができるように、データを記録するデータ記録面とは反対側の面に、印刷を行うためのレーベル面が形成されている。レーベル面は、ディスク基台上にまず下地層が設けられ、その上に印刷を行うためのインク受容層が形成された構造となっている。レーベル面は、固い基台上に下地を設けてインク受容層を形成しているので、表面の平滑性が悪く、インクの親和性が低いので、紙媒体に比べて高品質の印刷が難しい。そのため、例えば、特許文献2及び3に示すように、高品質印刷を可能とするための各種のレーベル面形成技術が提案されている。
【特許文献1】特開平5−238005号公報
【特許文献2】特開2001−322349号公報
【特許文献3】特開2005−44479号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に例示するような従来のレーベル印刷装置においては、レーベル面の材質や構造に関わらず、同一の印刷制御条件により印刷していた。
【0005】
しかし、特許文献2及び3に例示するように、高品質の印刷を可能とするために、レーベル面の構造、材質が研究された結果として、最近では、各メーカーからレーベル面の構造や材質等の異なる記録媒体が種々販売されている。その結果として、印刷を希望する記録媒体の種類によって、レーベル面への最適な印刷制御条件が異なってくる。例えば、耐水性の高いインク受容層と低いインク受容層では、印刷に使用する適切なインクの量が異なる。そのため、レーベル面に応じた適切な印刷制御条件をマニュアル入力し、高品質の印刷を行う印刷装置も存在する。
【0006】
しかし、各種メーカー製の多くの種類の記録媒体が存在する中、使用する記録媒体に応じて、それぞれ印刷制御条件を調べ、記録媒体に合わせて印刷制御条件を個別的に変更するのは煩雑である。また、使用する記録媒体毎に最適な印刷制御条件を入手することが困難な場合が多い。このような状況下、レーベル印刷においては、印刷制御条件を整合させることにより高品質の印刷が可能であるにも関わらず、最適な印刷制御条件での印刷を実行できず、高品質の印刷を行うことができないという問題があった。
【0007】
本発明は、記録媒体のレーベル面の印刷制御条件を検出して、レーベル面に適した印刷制御条件により印刷を行うことのできるレーベル印刷装置、このレーベル印刷装置を用いた記録媒体作成装置、及びレーベル印刷制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、上記従来技術の問題点に鑑みなされたもので、被印刷媒体となる記録媒体に記録されている媒体情報を読み出して、該媒体情報から当該記録媒体のレーベル面に印刷するための印刷制御情報を取得し、その印刷制御情報に基づいてレーベル印刷を行うことにより、上記課題を達成する。
【0009】
本発明の第1の態様にかかるレーベル印刷装置は、記録媒体のレーベル面に印刷を行う印刷装置であって、前記記録媒体に記録されている記録データを読み出すデータ読み取り部と、前記記録媒体のレーベル面への印刷を行う印刷部と、前記データ読み取り部により前記記録媒体から読み出した媒体情報に基づいて、該記録媒体のレーベル面の印刷特性に応じた印刷制御情報を取得する印刷情報取得部と、取得した前記印刷制御情報に基づいて、前記印刷部による前記レーベル面への印刷を制御する印刷制御部と、を備えることを特徴とする。
【0010】
記録媒体に書き込まれた媒体情報を手がかりとして、最適な印刷を行うための印刷制御情報を取得するものである。印刷制御情報は、媒体情報として記録媒体に直接記録されていても、間接的に記録されていてもよい。直接的に記録されているとは、印刷制御情報そのものが媒体情報として記録媒体に書き込まれていることをいう。この場合、媒体情報を読み出すだけで、印刷制御情報を取得できる。間接的に記録されているとは、印刷制御情報が媒体情報として直接記録されているわけではないが、印刷制御情報を入手するための手がかりとなる媒体情報が記録されていることをいう。例えば、印刷制御情報の参照先(ウェブサイトのアクセスアドレス等)が記録されている場合も含む。間接記録の場合には、ネットワーク接続される外部のデータベース等に媒体情報と印刷制御情報とを関連づけるサービスを提供するサーバを用意しておくことが望ましい。
【0011】
本発明の他の態様にかかるレーベル印刷装置は、前記印刷情報取得部が、前記媒体情報として前記記録媒体に記録されているメディアIDを読み取り、該メディアIDに基づいて前記印刷制御情報を取得する。最近、著作権保護等の観点から多くのCD、DVD等にメディアIDが記録されている。メディアIDは、個々の記録媒体を特定するユニークな番号であるので、この番号を知ることにより、レーベル面の構造、材質を特定することが可能となる。入手したレーベル面の材質等に基づき、最適印刷情報を取得する。
【0012】
本発明の他の態様にかかるレーベル印刷装置は、前記印刷情報取得部が、前記印刷制御情報を前記メディアIDと関連付けて記憶している制御情報記憶部を備えており、前記記録媒体から読み出した前記メディアIDに基づいて、前記制御情報記憶部から該記録媒体の前記印刷制御情報を取得することを特徴とする。制御情報記憶部に、メディアIDと対応づけた印刷制御情報を記憶しておくことにより、メディアIDを取得するとすぐに、その媒体の印刷に適合する印刷制御条件を取得することが可能となる。
【0013】
本発明の他の態様にかかるレーベル印刷装置は、前記印刷情報取得部が、ネットワークに接続された通信部を備えており、前記記録媒体から読み出した前記メディアIDに基づいて、前記ネットワークを介して前記印刷制御情報を取得することを特徴とする。媒体記録が間接記録の場合に、外部サーバ等から印刷制御情報を取得するものである。
【0014】
本発明の他の態様にかかるレーベル印刷装置は、前記制御情報記憶部が、前記レーベル面に応じて印刷ドットの大きさを指定する前記印刷制御情報を記憶していることを特徴とする。レーベル面の吸水性に応じて、印刷品質を制御するものである。
【0015】
本発明の他の態様にかかるレーベル印刷装置は、前記制御情報記憶部が、前記レーベル面に応じてインクの噴出量を指定する前記印刷制御情報を記憶していることを特徴とする。
【0016】
本発明の他の態様にかかるレーベル印刷装置は、前記制御情報記憶部が、前記レーベル面に応じて使用するインクの種類を指定する前記印刷制御情報を記憶していることを特徴とする。
【0017】
本発明の他の態様にかかるレーベル印刷装置は、前記制御情報記憶部が、前記レーベル面に応じてカラー印刷用のインク変換テーブルを指定する前記印刷制御情報を記憶していることを特徴とする。
【0018】
本発明の第1の態様にかかる記録媒体作成装置は、要求に基づき、内部に収納している未使用の記録媒体に所望のデータを書込記録する書込記録装置であって、未使用の前記記録媒体を複数収納する未使用媒体収納部と、前記記録媒体対してデータの読み書きを行う少なくとも一つのデータ読み書き部と、請求項1から8のいずれか1項に記載のレーベル印刷装置と、前記各部へ前記記録媒体を搬送する記録媒体搬送部と、を備えることを特徴とする。
【0019】
本発明の他の態様にかかるレーベル印刷制御方法は、記録媒体のレーベル面に印刷を行うレーベル印刷装置において、(a)記録媒体に記録されている固有のメディアIDを読み取る読み取り工程と、(b)前記読み取ったメディアIDから、前記記録媒体の前記レーベル面へ印刷するための印刷制御情報を取得する工程と、(c)前記印刷制御情報に基づいて、前記記録媒体の前記レーベル面に所望のデータを印刷するよう制御する印刷制御工程と、を備えることを特徴とする
【発明の効果】
【0020】
本発明によると、個々の記録媒体のレーベル面に応じた印刷制御条件を、記録媒体の記録データに基づいて取得し、取得した印刷制御条件に従ってレーベル印刷を実行することができるので、マニュアル操作を介することなく、簡単かつ正確に、個々の記録媒体のレーベル面の特性に応じた適切な印刷を実行することが可能となる。従って、個々の記録媒体の印刷制御条件を調べる必要がなく、また、記録媒体毎に印刷制御条件を設定入力する等のマニュアル操作を行うことなく、高品質のレーベル印刷が可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
図面を用いて本発明の実施形態を説明する。図1は本発明の一実施形態にかかるレーベル印刷装置の機能ブロック図である。
【0022】
レーベル印刷装置10は、通信インタフェース(図示せず)を介して、PC等からなる制御装置に接続されており、制御装置からの制御命令に従って、記録媒体50のレーベル面52にレーベル印刷を行う。記録媒体50は、例えばCD、DVD等の光ディスクであり、レーザ光等によりデータを記録するデータ記録面51と、データ記録面51の裏面側に直接印刷することができるような特殊加工が施されたレーベル面52を備えている。
【0023】
制御部11は、PC等の制御装置とデータ通信を行い、制御装置からの制御命令に従い、レーベル印刷装置10の各部を制御して、レーベル面への印刷(以下「レーベル印刷」と称する)を実行する。データ読み取り部12は、記録媒体50のデータ記録面に記録されているメディアIDを読み取り、印刷情報取得部13に送信する。
【0024】
メディアIDとは、記録媒体の1枚ごとに割り振られた固有識別子(識別情報)である。記録媒体毎に異なるメディアIDが付されているので、メディアIDによりただ1つの記録媒体を特定することができる。従って、メディアIDを取得することにより、そのメディアIDから、CD−ROM,CD−RW,DVD−RW,DVD+RW等の記録媒体の種類のみならず、製造元、製造場所、製造年月日を追跡することが可能であり、製造年月日及び製造場所の情報から、レーベル面の構造を知ることも可能である。各記録媒体に付される固有の識別情報であるメディアIDは、メーカー毎、工場毎に一連の通し番号が付与されるので、一定の範囲のメディアIDは、同じ構成のレーベル面を持つ記録媒体となる。従って、メディアIDに対応するレーベル面の構造、材質は、事前に知ることが可能である。
【0025】
印刷情報取得部13は、制御情報記憶部15を備えている。制御情報記憶部15は、記録媒体に記録されているメディアIDに対応づけられた印刷制御情報を記憶している。印刷制御情報とは、当該記録媒体のレーベル面に最適な印刷を行うために、印刷制御部16の各種印刷制御条件を設定する情報である。
【0026】
前述のように、メディアIDに基づきレーベル面の種類、構造を特定することが可能であるので、各種レーベル面の材質、構造に応じて最適な印刷を行うための印刷制御情報をあらかじめ調べ、メディアIDと関連づけて制御情報記憶部に記憶することができる。
【0027】
図2は印刷制御情報の記憶をイメージとして示す表20(テーブル)である。印刷を行う記録媒体のメディアIDがわかると、このテーブルに基づいて、当該記録媒体のレーベル面に最適な印刷制御情報を取得することができる。図2の左側の欄にメディアID21を示し、右側の欄に印刷制御情報22を示す。図2の表の最上段に示すメディアID(AAAAAAxxxxx)を持つ記録媒体では、印刷制御情報(α1、β1、θ1、η1)により適切な印刷が可能となることを示している。
【0028】
この表でメディアIDの「xxxxx」部分は、一連の連続番号の範囲を示すものとする。また、制御情報、α、β、θ、ηは、それぞれ種類の異なる印刷制御条件を示すものとする。例えば、α1〜α3は印刷する際の単位ドットの大きさ、β1〜β3は吐出するインクの量、θ1〜θ3はインクの種類、η1〜η3はカラー印刷の際に使用する各種の色インクの吐出量を示す変換テーブルを指定するための印刷制御条件である。これらの各種印刷制御条件は、印刷装置の能力、印刷可能な記録媒体の種類に応じて、任意に定めることができる。各印刷制御条件α、β、θ、ηの後ろに付されている数字「1、2、3」は、同一印刷制御条件内において、制御可能な印刷制御条件が3種類あることを示している。これは例示として示しているものであり、実際に実施する場合には、制御可能な印刷制御条件の種類に応じて3種類に限らなくても良い。
【0029】
印刷制御条件について、さらに具体的に説明する。例えば、給水性の悪いインク受容体に対して、大きなインク滴を吐出して印刷すると、インクが滲んでしまうという現象が起こり易い。反対に、吸水性の良いインク受容体に対して小さなインク滴で印刷すると、発色が悪くなる。従って、適正な印刷のために、レーベル面の材質に応じて印刷ドットの大きさを変えることが望ましい。また、インク受容体の性質に応じて、インクの種類を水性又は油性のいずれかに切り替えることが望ましい場合もある。さらに、レーベル面のインク受容体の性質に応じてカラー印刷の発色に差が生じる場合には、印刷すべき色情報に応じて最適な印刷が可能となるように、インクの変換テーブルを切り替えることが望ましい。例えば、緑色を印刷するのに、印刷制御情報η1では黄色2滴、青2滴の変換テーブルを使用し、印刷制御情報η2では黄色2滴、青小2滴のテーブルを使用するというように、レーベル面の性質に応じて印刷制御情報を変えることによりインクの変換テーブルを切り替えて、より高品質の印刷を可能にする。
【0030】
制御情報記憶部15に記憶する印刷制御情報は、レーベル印刷装置により制御可能な制御情報のみで良い。例えば、インクを油性インクのみ使用している場合には印刷制御情報θは不要であり、白黒印刷だけであれば複数の色インクの使用を前提とする印刷制御情報ηは不要となる。
【0031】
〔他の実施形態〕
図3に、本発明の他の実施形態にかかるレーベル印刷装置30の機能ブロック図を示す。この実施形態では、印刷制御情報取得部31から外部のデータベースにアクセスして、メディアIDに対応する印刷制御情報を取得する。図1の実施形態では、レーベル印刷装置10の内部に、印刷制御情報取得部13を設けているが、本実施形態にかかるレーベル印刷装置30では、外部データベース(図示せず)に、メディアIDに対応する印刷制御情報を記憶しておき、ネットワークを介してこのデータベースにアクセスする。データ読み取り部12がメディアIDを読み取ると、制御部11を介してメディアIDに対して印刷制御情報取得部31にメディアIDを送信する。印刷制御情報取得部31は、図示しない通信部を備えており、該通信部を介してデータベースにアクセスし、データベースからメディアIDに対応するレーベル面の印刷制御情報を取得する。印刷制御部17は、印刷制御情報に基づいて、記録媒体50のレーベル面52に印刷を行う。これにより、レーベル面の性質に応じた最適な印刷が可能となる。
【0032】
〔印刷処理手順〕
図4を用いて、基本的な印刷処理手順について説明する。図4は本発明のレーベル印刷装置による印刷処理手順の一例を示すフローチャートである。制御部11が制御装置からレーベル印刷命令を受信すると(S101;Yes)、データ読み取り部12により記録媒体に記録されているメディアIDを読み出す(S102)。メディアIDがわかると、印刷制御情報取得部13又は31により、その記録媒体のレーベル面52に対応する印刷制御情報を取得する(S103)。その後、印刷制御部16により、取得した印刷制御情報に基づいて、レーベル面の材質に応じて適切なレーベル印刷が行われる(S104)。レーベル印刷が完了すると(S105;Yes)、印刷処理を終了する。
【0033】
〔記録媒体作成装置への適用〕
最近では、CD、DVD等光ディスクへ高速かつ容易にデータを記録する記録装置が広く普及している。本発明のレーベル印刷装置は、これらの記録装置により記録された個々の記録媒体に対して、レーベル面に応じた最適の印刷を行うことが可能となる。また、個人情報保護等や営業秘密保持等の観点から、CD、DVD等へのデータの複製処理を一つの装置で集中して一元管理するディスクパブリッシャ等の装置が提案されている。また、写真等のデジタルデータをCD、DVD等に保存用データとして複製する記録媒体作成装置も存在する(以下、ディスクパブリッシャ及びこれらの装置を「記録媒体作成装置」と称する)。本発明のレーベル印刷装置を、これらの記録媒体装置に内蔵させることにより、レーベル面に対応した適切な印刷を提供することが可能となる。
【0034】
以下に、本発明にかかるレーベル印刷装置を内蔵する記録媒体作成装置の実施形態について、図5を用いて説明する。記録媒体作成装置60は、通信インタフェース61を介して、P C等からなるホスト装置90、LAN等のネットワークに接続された複数のクライアント91及びサーバ92(以下、「クライアント等90〜92」と称する)に接続されている。記録媒体作成装置60は、クライアント等90〜92からの要求に基づいて、内部に収納しているCD/DVD等の未使用の記録媒体に、クライアント等90〜92から受信したデータを書き込む。書込が完了すると、書き込み済みの記録媒体のレーベル面に所定の印刷(レーベル印刷)を行う(このように、所望のデータを記録媒体に書込みレーベル印刷をすることを、本実施形態では「記録媒体の作成」と称する)。作成された記録媒体は、発行要求があるまで、内部の保管部66に保管される。作成後保管しないでそのまま取出ゲート67から排出することも可能である。
【0035】
本発明にかかるレーベル印刷装置を、このような記録媒体作成装置の印刷装置として用いることにより、レーベル面の材質に適合する適切な印刷を行うことが可能となる。図5は、本発明にかかるレーベル装置を組み込んだ記録媒体作成装置である。以下、図5に示す記録媒体作成装置60について説明する。尚、以下の説明において、何も書込まれていない未使用の記録媒体を「未使用記録媒体」と称し、データが書込まれ、印刷が完了した媒体を「作成済記録媒体」と称し、データが書込まれたか否かを特に区別しないときには単に「記録媒体」と称する。
【0036】
<記録媒体作成装置の構成>
記録媒体作成装置60は、通信インタフェース61、論理制御部62、記録媒体を作成するための各種デバイス等63〜69、及び操作部70を備えている。論理制御部62は、通信インタフェース61を介してクライアント等90〜92に接続されており、クライアント等90〜92の要求を受付け、各種デバイス等63〜69の動作を制御して、要求のあったデータを未使用記録媒体に書き込むことにより所望の記録媒体を作成する。論理制御部62は、CPU及び制御ソフトウェア等からなり、管理制御部71と装置制御部72を備えている。
【0037】
管理制御部71は、受付処理部73と、作成制御部74とを備えている。受付処理部73は、クライアント等90〜92からの作成要求があると、作成要求を受付け、作成要求者に関する情報及び記録媒体に書込むデータ等をハードディスク装置63に一時記憶する。作成制御部74は、受付けられた作成要求を受付順に処理する。具体的には、装置制御部72に制御命令を発して記録媒体を作成し、作成した記録媒体を保管部66に収納する。受付処理部73はさらに、保管された作成済記録媒体を取出すための発行要求を受付ける。発行要求を受付けると、作成制御部74は搬送制御部75を制御して、保管部66から要求された作成済記録媒体を取出し、取出ゲート67に搬送する。
【0038】
装置制御部72は、管理制御部71の制御命令に従い、各種デバイス等64〜69の動作を制御する。装置制御部72は、記録媒体搬送部69の動作を制御する搬送制御部75、複数のデータ読み書き部64a〜64nの動作を制御する記録制御部76、レーベル印刷部65の動作を制御する印刷制御部77、保管部66及び未使用媒体収納部68の収納状況を管理する収納管理部78、取出ゲート67の開閉を制御するゲート制御部79を備えている。図5に示す記録媒体作成装置60の印刷制御部27及びレーベル印刷部15として、本発明にかかるレーベル印刷装置を採用する。
【0039】
<管理制御部の基本処理手順の例>
図6に、管理制御部71の基本処理手順の一例を示す。電源が投入されると(S201;Yes)、電源投入時の初期設定処理が開始される(S202)。この初期設定処理により、後述する初期搬送処理も起動される。次にクライアント等90〜92からの作成要求があるかどうか(S203)、クライアント等90〜92または操作部70からの発行要求があるかどうか(S206)、操作入力があるかどうか(S208)、及び電源オフの要求があるかどうか(S210)が順次確認される。
【0040】
これらの処理において、作成要求とは、未使用記録媒体に所望のデータの書き込み、レーベル印刷を行う要求であり、発行要求とは、すでに記録媒体の記録が完了し保管部66に保管されている作成済記録媒体の発行要求である。操作入力とは、例えば、未使用媒体収納部68に収納されている未使用記録媒体の残数の確認、インク補給等のための操作をするための入力である。
【0041】
作成要求があると(S203;Yes)、受付処理部73により作成要求受付処理が実行され(S204)、続いて作成制御部74により受付順に作成処理が起動される(S205)。作成要求の受付処理においては、前述したとおり、記録媒体に書込むデータ等がハードディスク装置63に記憶されるとともに、受付け完了時に作成要求者に対して受付識別情報が発行される。作成処理についてはさらに後述する。
【0042】
発行要求があると(S206;Yes)、発行処理が起動される(S207)。発行要求の際には、作成要求の受付時に発行された受付識別情報が入力され、これにより発行する作成済記録媒体を特定する。発行処理が実行されることにより、特定された作成済記録媒体が保管部66から取り出されて、取出ゲート67まで搬送される。その後、取出ゲート67が開閉されまたは開閉可能となり、作成済記録媒体の取出しが可能となる。
【0043】
操作入力があると(S208;Yes)、操作入力処理が起動されて(S209)、未使用記録媒体の残数表示等、各種操作入力に応じた処理が実行される。
【0044】
電源OFFの要求があるまで同様の処理が繰り返され(S210;No、S203〜S209)、電源OFFの要求があると(S210;Yes)、レジスタ及びパラメータをクリアする等のシャットダウン処理を行う(S211)。すべてのシャットダウン処理が完了すると、電源をシャットダウンする(S212)。
【0045】
<作成処理手順>
図7を用いて、作成制御部74による記録媒体作成の基本的な処理手順の一例を説明する。作成要求の受付が終わると、作成処理が起動される(図6のS205)。作成処理が起動されると、装置制御部72に対して、未使用記録媒体をデータ読み書き部64にセットするよう未使用媒体搬送命令を出力する。これにより未使用媒体搬送処理が実行される(S301)。
【0046】
未使用記録媒体がデータ読み書き部64a〜64nにセットされると、その記録媒体からメディアIDが読み出されて記憶され、その後書込み命令が出力されて、データが未使用記録媒体上に書き込まれる(S302)。書き込みデータは、受付け時にハードディスク装置63に一時記憶されており、ハードディスク装置63から書込みデータが読み出される。
【0047】
書込みが終了すると、書込み済みの記録媒体をレーベル印刷部65へ搬送する印刷搬送要求が出力され、書込み済みの記録媒体がデータ読み書き部64からレーベル印刷部65に搬送される(S303)。レーベル印刷部65への搬送が終了すると、印刷制御情報取得部13により、メディアIDに基づいて印刷情報が取得される(S304)。その後、取得した印刷制御情報に基づいて、印刷制御部によりレーベル印刷が実行される(S305)。
【0048】
レーベル印刷が完了すると、作成された記録媒体(作成済記録媒体)を、保管部66または取出ゲート67に搬送する搬送命令が装置制御部72に出力される(S306)。これにより装置制御部72は、記録媒体搬送部69を制御して、作成済記録媒体を保管部66または取出ゲート67に搬送する。保管部66に搬送するか、取出ゲート67に搬送するかは、作成要求時の設定情報により決定される。
【0049】
図8に、記録媒体作成装置60における記録媒体の搬送手順を模式的に示す。図中(1)は、初期搬送制御部82または未使用媒体搬送制御部83の搬送制御による記録媒体の移動を示している。初期搬送処理または未使用媒体搬送処理では、未使用媒体収納部68から未使用記録媒体53を取出し、データ読み書き部64a〜64nに搬送する。(2)は、印刷搬送制御部84の搬送制御による記録媒体の移動を示す。印刷搬送処理では、データ読み書き部64a〜64nにおいて記録データの書込みが終わった記録媒体(書込み済み記録媒体)54を、レーベル印刷部65に搬送する。
【0050】
図中の(3a)、(3b)は、収納搬送制御部85の搬送制御による記録媒体の移動を示している。レーベル印刷が終了して完成した作成済記録媒体55は、作成要求時の設定に従い、保管部66に搬送されるか(3a)、または取出ゲート67に搬送される(3b)。図中(4)は、発行搬送制御部の搬送制御による記録媒体の移動を示している。発行搬送要求があると、指定された作成済記録媒体55を保管部66から取出し、取出ゲート67に搬送する。最後に図中の(5)は、戻し搬送制御部87の搬送制御による記録媒体の移動を示している。戻し搬送処理は、電源のシャットダウン要求があったときに、データ読み書き部64a〜64nに残っている未使用記録媒体53を、電源をオフする前に未使用媒体収納部68に戻す。
【0051】
以上の説明においては、メディアIDを読み出すことにより、メディアIDの通し番号に基づいて、記録媒体のレーベル面の材質、構造を特定し、レーベル面の性質に応じた印刷制御情報を取得する例を示した。しかし、メディアIDに限らず、記録媒体の中に、レーベル面に対応する最適な印刷制御条件を記録しておき、印刷の際にそれを読み出すような構成とすることも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】本発明の一実施形態にかかるレーベル印刷装置の基本構成を示す機能ブロック図である。
【図2】印刷制御情報の記憶をイメージとして示す表である。
【図3】本発明の他の実施形態にかかるレーベル印刷装置の基本構成を示す機能ブロック図である。
【図4】本発明にかかるレーベル印刷装置の印刷処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図5】本発明のレーベル印刷装置を使用した記録媒体作成装置の一例を示す機能ブロック図である。
【図6】本発明のレーベル印刷装置を使用した記録媒体作成装置の基本処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図7】本発明のレーベル印刷装置を使用した記録媒体作成装置における記録媒体作成処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図8】本発明のレーベル印刷装置を使用した記録媒体作成装置における記録媒体の搬送手順を説明する模式図である。
【符号の説明】
【0053】
10、30 レーベル印刷装置 11 制御部
12 データ読み取り部 13、31 印刷情報取得部
15 制御情報記憶部 16 印刷制御部
17 印刷制御部 18 印刷部
20 印刷制御情報記憶テーブル 21 メディアID
22 印刷制御情報 50 記録媒体
51 データ記録面 52 レーベル面
53 未使用記録媒体 54 書込み済みの記録媒体
55 作成済記録媒体 60 記録媒体作成装置
61 通信インタフェース 62 論理制御部
63 ハードディスク装置 64a〜64n データ読み書き部
65 レーベル印刷部 66 保管部
67 取出ゲート 68 未使用媒体収納部
69 記録媒体搬送部 71 管理制御部
72 装置制御部 73 受付処理部
74 作成制御部 75 搬送制御部
76 記録制御部 77 印刷制御部
78 収納管理部 79 ゲート制御部
81 基本搬送制御部 82 初期搬送制御部
83 未使用媒体搬送制御部 84 印刷搬送制御部
85 収納搬送制御部 86 記録制御部
87 戻し搬送制御部 90 ホスト装置
91 クライアント 92 サーバ
【出願人】 【識別番号】000002369
【氏名又は名称】セイコーエプソン株式会社
【出願日】 平成18年7月12日(2006.7.12)
【代理人】 【識別番号】100095728
【弁理士】
【氏名又は名称】上柳 雅誉

【識別番号】100127661
【弁理士】
【氏名又は名称】宮坂 一彦


【公開番号】 特開2008−18583(P2008−18583A)
【公開日】 平成20年1月31日(2008.1.31)
【出願番号】 特願2006−191082(P2006−191082)