| 【発明の名称】 |
インクジェットプリンタ及びインクジェットプリンタ用ペーパーマガジン |
| 【発明者】 |
【氏名】山本 順一
【氏名】辻 正秋
【氏名】大河内 工平
【氏名】北原 政樹
【氏名】東本 佳久
【氏名】宮本 佳明
【氏名】仲岡 伸哲
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| 【要約】 |
【課題】簡単な構成で、内部に収容されたペーパーを適正な湿度で維持できるインクジェットプリンタ用ペーパーマガジン及びインクジェットプリンタを提供する。
【構成】長尺のペーパーPを収容可能で且つ気密密閉状に構成された本体ケーシング1に、ペーパーPを本体ケーシング外に取り出すための取出スリット5が形成されているインクジェットプリンタ用ペーパーマガジンにおいて、取出スリット5から取出されるペーパーPと取出スリット5に沿って配置固定された回転自在なシャッターローラ6とによって取出スリット5が略封止されるように構成した。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 長尺のペーパーを収容可能で且つ気密密閉状に構成された本体ケーシングに、前記ペーパーを前記本体ケーシング外に取り出すための取出スリットが形成されているペーパーマガジンと、前記ペーパーを長手方向に搬送する搬送機構と、前記ペーパーにインクを吐出して画像をプリントするプリントユニットと、前記ペーパーを切断するカッターユニットとを備えたインクジェットプリンタにおいて、 前記取出スリットから取出されるペーパーと前記取出スリットに沿って配置固定された回転自在な封止用回転ローラとによって前記取出スリットが略封止されるように構成されたインクジェットプリンタ。 【請求項2】 前記本体ケーシング外に取り出された長尺のペーパーを前記本体ケーシング方向に後退させて待機するよう前記搬送機構を制御する待機位置制御手段を備え、 前記待機位置制御手段は、前記長尺のペーパーの先端の待機位置が前記取出スリットの外側の所定位置となるよう前記搬送機構を制御する請求項1に記載のインクジェットプリンタ。 【請求項3】 前記取出スリットの開口縁部が低摩擦部材で被覆されている請求項1又は2に記載のインクジェットプリンタ。 【請求項4】 長尺のペーパーを収容可能で且つ気密密閉状に構成された本体ケーシングに、前記ペーパーを前記本体ケーシング外に取り出すための取出スリットが形成されているインクジェットプリンタ用ペーパーマガジンにおいて、 前記取出スリットから取出されるペーパーと前記取出スリットに沿って配置固定された回転自在な封止用回転ローラとによって前記取出スリットが略封止されるように構成されたインクジェットプリンタ用ペーパーマガジン。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、長尺のペーパーを収容可能で且つ気密密閉状に構成された本体ケーシングに前記ペーパーを前記本体ケーシング外に取り出すための取出スリットが形成されているインクジェットプリンタ用ペーパーマガジン、及び、このペーパーマガジンを備えたインクジェットプリンタに関する。 【背景技術】 【0002】 インクジェットプリンタ用のペーパーは、湿度などの周囲の環境に影響され易く、高湿度の環境下ではペーパーが空気中の水分を吸湿し、表面が波打った形状に変形するなどしてペーパーの平滑度合いが悪くなり、また低湿度の環境下ではインクを吸収するペーパー表面にひび割れなどが発生し易くなる。ペーパーにかかる変化が生じるとプリント画質が劣化してしまうため、良質なプリントを行うためにはペーパー周囲の湿度条件を厳重に管理する必要がある。 【0003】 そこで、ペーパーの吸湿を防止できるインクジェットプリンタ用ペーパーマガジンとして、例えば特許文献1に記載される技術が知られている。特許文献1のペーパーマガジンは、長尺のペーパーを収容可能で且つ気密密閉状に構成された本体ケーシングを備え、この本体ケーシングには長尺のペーパーを本体ケーシング外に取り出すため、左右方向に長く形成されたペーパー取出スリットが設けられている。そして、このペーパー取出スリットを開閉する蓋部材として、回動自在な弾性体ロールとこれを支持する枢支軸が設けられており、本体ケーシングの左右に配置されたコイルバネにより、この蓋部材はペーパー取出スリットを閉じる方向に付勢されている。 【0004】 このペーパーマガジンは、インクジェットプリンタの筐体の前後方向に対して出し入れ自在に移動するマガジン収容部に収容される。また、筐体内におけるマガジン収容部の装入経路には、ペーパーマガジンの蓋部材を構成する枢支軸と係合する係合部材が左右夫々に垂設されている。 【0005】 そして、マガジン収容部をインクジェットプリンタの筐体内に押しこむと、蓋部材の枢支軸とこれらの係合部材との係合により、蓋部材が相対的にペーパー取出スリットから離れる方向に移動して、ペーパー取出スリットが開放される。一方、ペーパーマガジンを使用しないときは、マガジン収容部を筐体から前方に少し引き出してこれらの係合部材を枢支軸から離すことにより、コイルバネによって蓋部材がペーパー取出スリットを閉じる方向に付勢されるので、ペーパー取出スリットは蓋部材に覆われて封止される。 【0006】 【特許文献1】特開2005−271433号公報(段落番号〔0013〕〜〔0015〕、〔0017〕〜〔0018〕、〔0020〕〜〔0023〕、図1、図4及び図5) 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0007】 しかしながら、上記のようなペーパーマガジンでは、マガジン非使用時には外気がマガジン内へ流入することが防止されるが、マガジン使用時にはペーパー取出スリットは開放されているので、外気とマガジン内の空気との流出入が発生する。このため、ペーパーマガジンの本体ケーシング内の湿度は、マガジン使用時のマガジン外の空気の影響を受け、マガジン内に収容されているペーパーを適正な湿度条件の下で管理するには、マガジン使用時(ペーパー取出スリット開放時)のマガジン周囲の空気の湿度条件に注意を要する。 【0008】 特に、インクジェットプリンタ用のペーパーは、常時気密密閉された環境下で管理されている場合には、ペーパー自体の保湿力により長期間に亘り良好な状態を維持することができるが、低湿度の環境下ではペーパー自体が有する水分が外気中に逃げていまい、その結果ひび割れなどが生じて短期間で良好な状態を維持できなくなる。 【0009】 また、ペーパーマガジンに設けられたペーパー取出スリットを封止するためには、付勢部材により蓋部材をペーパー取出スリットを閉じる位置に移動させる必要があり、このためマガジン収容部を筐体から前方にずらすなどの操作が必要であり手間のかかるものとなっている。特に、この作業を忘れると、ペーパー取出スリットが開放されたままとなり、マガジン内の湿度条件が悪化する虞もある。 【0010】 本発明は、かかる問題点に着目してなされたものであり、その目的は、簡単な構成で、内部に収容されたペーパーを適正な湿度で維持できるインクジェットプリンタ用ペーパーマガジン及びインクジェットプリンタを提供することにある。 【課題を解決するための手段】 【0011】 上記目的を達成するための本発明に係るインクジェットプリンタの第一特徴構成は、長尺のペーパーを収容可能で且つ気密密閉状に構成された本体ケーシングに、前記ペーパーを前記本体ケーシング外に取り出すための取出スリットが形成されているペーパーマガジンと、前記ペーパーを長手方向に搬送する搬送機構と、前記ペーパーにインクを吐出して画像をプリントするプリントユニットと、前記ペーパーを切断するカッターユニットとを備えたインクジェットプリンタにおいて、前記取出スリットから取出されるペーパーと前記取出スリットに沿って配置固定された回転自在な封止用回転ローラとによって前記取出スリットが略封止されるように構成されている点にある。 【0012】 本構成のごとく、取出スリットから取出されるペーパーと取出スリットに沿って配置固定された回転自在な封止用回転ローラとによって取出スリットを略封止するように構成することで、ペーパーマガジン使用時においてもマガジン内が外気と遮断されて気密密閉状に保たれ、内部に収容されたペーパーを適正な湿度で維持することができる。さらに、マガジン内を気密密閉状に保持するための特段の作業は必要なく、従来のような作業の煩雑さが解消されるとともに、作業忘れによるマガジン内の湿度条件の悪化も解消される。 【0013】 本発明に係るインクジェットプリンタの第二特徴構成は、前記本体ケーシング外に取り出された長尺のペーパーを前記本体ケーシング方向に後退させて待機するよう前記搬送機構を制御する待機位置制御手段を備え、前記待機位置制御手段は、前記長尺のペーパーの先端の待機位置が前記取出スリットの外側の所定位置となるよう前記搬送機構を制御する点にある。 【0014】 プリント処理終了後などにおいて、長尺のペーパーの一部がマガジンから長時間にわたり取り出されたままであると、かかる部分が高湿度又は低湿度の環境下に置かれて劣化が生じる虞があるため、適正な湿度条件が実現されているマガジンの本体ケーシング内に後退(逆搬送)させて待機しておくことが好ましい。上述したように、取出スリットはその大部分が封止用回転ローラにより封止されており、長尺のペーパーの全てがマガジン内に収容されてしまうと、その僅かな隙間から長尺のペーパーを再度取り出すことは非常に困難なものとなる。また、この隙間から外気の流出入が生じる場合もある。そのため、本構成においては、長尺のペーパーをマガジン内に後退させて待機させる場合、その先端の待機位置が取出スリットの外側の所定位置となるように搬送機構を制御する。これにより、ペーパーの劣化する部分を減少させることができるとともに、長尺のペーパーの順方向への再搬送を容易に行うことができ、さらには待機状態においても取出スリットを略封止した状態を保持できる。 【0015】 本発明に係るインクジェットプリンタの第三特徴構成は、前記取出スリットの開口縁部が低摩擦部材で被覆されている点にある。 【0016】 上述したように、本発明においては取出スリットが長尺のペーパーと封止用回転ローラとにより略封止されるので、マガジンから長尺のペーパーが取り出される場合、このペーパーは取出スリットの開口縁部上を摺動することになる。この摺動によりペーパーが傷つけられることを防止すると共に円滑な搬送が行えるように、本構成のごとく、取出スリットの開口縁部を低摩擦部材で被覆しておくと好適である。 【0017】 なお、封止用回転ローラはインクジェットプリンタ側に備えるように構成してもよいし、ペーパーマガジンと一体的に構成してもよい。したがって、本発明では、長尺のペーパーを収容可能で且つ気密密閉状に構成された本体ケーシングに、前記ペーパーを前記本体ケーシング外に取り出すための取出スリットが形成されているインクジェットプリンタ用ペーパーマガジンにおいて、前記取出スリットから取出されるペーパーと前記取出スリットに沿って配置固定された回転自在な封止用回転ローラとによって前記取出スリットが略封止されるように構成されたインクジェットプリンタ用ペーパーマガジンも権利の対象とするものである。 【発明を実施するための最良の形態】 【0018】 以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。 〔全体構成〕 図1及び図2に示すように筐体10の下部に2つのマガジン収容部A、Aを配置し、筐体10の上部にインクを吐出して画像をプリントするインクジェット型のプリントユニットBを配置し、筐体10の側部にインク貯留部Cを配置し、更に、筐体10の上面部に比較的小さいサイズのペーパーPを横送りベルト11で送り出す仕分け部12と、大きいサイズのペーパーPを受け止めるラック板13とを配置してインクジェットプリンタが構成されている。 【0019】 2つのマガジン収容部A、Aは、上下に位置する関係に配置され、何れのマガジン収容部Aとも、前壁体10Aと一体的なスライド作動によって開閉自在なドロワー15を備え、マガジンMをセットできるように構成されている。このマガジンMは、長尺のペーパーPをロール状に収容する空間を形成した本体ケーシング1と、この本体ケーシング内でペーパーPを支持する一対の支持ローラ2と、ペーパーPを圧着して搬送する圧着型のフィードローラ3とを備えている(図3参照)。 【0020】 プリントユニットBは、マガジン収容部Aから供給されるペーパーPに対してプリントヘッドHでのインクの吐出によって画像のプリントを行うよう構成され、このプリントユニットBの前面部には透明な樹脂板製の窓部Wを形成した上部壁体10Bが開閉自在に備えられている。 【0021】 インク貯留部Cは、縦向き姿勢の軸芯周りで揺動開閉自在な側部壁体10Cの内部に異なる色相の複数のインクカートリッジ16を交換自在に配置している。なお、夫々のインクカートリッジ16は、ブラック(BK)、ライトブラック(LK)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ライトシアン(LC)、ライトマゼンタ(LM)、イエロー(Y)のインクを封入した7色のものが使用される。図面には示していないが、このインクジェットプリンタは、インクカートリッジ16に封入されたインクを空気圧によって送り出し、サブタンク(図示せず)に一時的に貯留した後、プリントヘッドHに供給するインクの供給系を備えている。 【0022】 〔ペーパーマガジンの構成〕 図5及び図6にマガジンMの分解斜視図及び斜視図を示す。マガジンMの本体ケーシング1は、長尺のペーパーPを巻いて成るロールRを収容可能なように上面が開口した下部ケース1Bと、この下部ケースの後端部にヒンジ9を介して左右方向(横方向)の軸芯周りで上下揺動自在(矢印G方向)に支持され、下部ケースの上面開口を覆って内部空間を形成する上部ケース1Aとから構成されている。下部ケース1Bの上面開口の縁部1b及びこの縁部1bと当接する上部ケースの縁部1aとの間には弾性封止部材としてゴム部材Eが設けられている。これにより、上部ケース1Aで下部ケース1Bを閉じた状態、すなわち上部ケースの縁部1aが下部ケースの縁部1bに当接して下部ケースの上面開口を閉じた状態においては、上部ケース1Aと下部ケース1Bとの当接部分はゴム部材Eで封止され、本体ケーシング1の内部空間は気密密閉状となっている。 【0023】 また、上部ケース1Aの前部には凹部4が設けられており、この凹部4には内部に収容された長尺のペーパーPを本体ケーシング外に取り出すための取出スリット5が左右方向(横方向)に沿って細長く形成されている。後述するように、この凹部4には取出スリット5に沿って、回転自在なシャッターローラ6(封止用回転ローラの一例)が配置固定される。このシャッターローラ6は、筒状の弾性体ロール6A(回転ロール体の一例)と、その軸芯方向に貫通した筒孔に挿通可能で且つ弾性体ロール6Aを回転自在に支持する枢支軸6Bとから構成されている。弾性体ロール6Aはエチレンプロピレンゴム(EPDM)製の独立気泡発泡体で形成されており、そのデュロメータ硬さは10〜20程度の柔らかさとなっている。なお、弾性体ロール6Aの外周面全体は気泡のない平坦なスキン層として形成され空気を通さない空気遮断層となっている。このようにシャッターロールを構成する回転ロール体には空気を通さない構造のものが用いられる。 【0024】 マガジンMの凹部4の左右側には支持板部7R、7Lが夫々設けられており、枢支軸6Bはこの支持板部7に形成された円形の開孔部7Aに挿通され、その端部は支持板部に対して固定部材としてのナットNにより固定されている。ここで、支持板部7の開孔部7Aの位置と弾性体ロール6Aの径の長さは、取出スリット5から取出されるペーパーPと共にシャッターローラ6を構成する弾性体ロール6Aとが取出スリット5を略封止するように構成されている。また、取出スリット5近傍の曲率と弾性体ロール6Aの曲率とが略同一となるように形成すると好適である。このようにして本実施形態においては、図7に示すように、取出スリット5から取出されるペーパーPと取出スリット5に沿って配置固定された回転自在なシャッターローラ6とによって取出スリット5が略封止されるように構成されている。このシャッターローラ6は、ペーパーPが取出スリット5から取り出されるときは共に回転してガイドローラとしての役割も果たしている。なお、取出スリット5の開口縁部5aは、テフロン(登録商標)などの低摩擦部材5sで被覆されている。上述のような構成により、使用開始時などにおいてマガジン内を適正な湿度条件にしておくことで長期間に亘ってその状態を維持することができる構造となっている。 【0025】 〔搬送機構の構成〕 図3及び図4に示すように、このインクジェットプリンタは、マガジンMに収容されたペーパーPを、供給ユニットU1でマガジンMからプリントユニットBに対して長手方向に搬送し、このプリントユニットBではプリント搬送ユニットU2で搬送を行いながらプリント処理を実行し、このプリントの後には、カッター搬送ユニットU3のカッターユニットKでプリントサイズに切断し、この後に、スイッチバックユニットU4から排出ユニットU5に搬送して筐体10の外部へ送り出す搬送機構を備えている。 【0026】 供給ユニットU1は、下側のマガジンMから送り出されたペーパーPを上方にガイドするように、上側のマガジン収容部Aに備えられたガイド体18と、上側のマガジンMから送り出されたペーパーPを上方にガイドするガイド体19とを備えている。この供給ユニットU1では、支持ローラ2とフィードローラ3とを駆動してマガジンMからのペーパーPの送り出しと、マガジンMへの巻き戻しとを行う第1モータD1を備えている。また、マガジンMの取出スリット5の上方位置には搬送される長尺のペーパーPの先端位置を検出するため先端位置検出手段としての光学式の位置検出センサSが配置されている。 【0027】 プリント搬送ユニットU2は、プリントヘッドHの上流側に配置された圧着型の第1搬送ローラ21と、プリントヘッドHの下流側に配置された圧着型の第2搬送ローラ22とを備えると共に、この第1、第2搬送ローラ21、22の中間位置においてペーパーPの裏面側を案内する案内プレート23を備えている。この案内プレート23の下方位置には、この案内プレート23に形成された多数の貫通孔を介してペーパーPに負圧を作用させる負圧ケース24と、負圧ケース24の内部の空気を排出して負圧を発生させるファン25とを備えている。 【0028】 図4に示すように、第1搬送ローラ21は、ペーパーPを圧着搬送するための従動ローラ21Aを備え、第2搬送ローラ22は、ペーパーPを圧着搬送するための従動ローラ22Aを備え、第1搬送ローラ21と第2搬送ローラ22とを同期駆動するベルト駆動連動26を備えている。そして、このプリント搬送ユニットU2には、第1搬送ローラ21と第2搬送ローラ22とを同期して駆動する第2モータD2を備えている。 【0029】 また、主走査方向(ペーパーPの幅方向)に沿う姿勢で配置されたガイドレール27でガイドされるスライダー28にキャリッジ29を支持し、このキャリッジ29の下面側にプリントヘッドHを支持している。 【0030】 ガイドレール27の両端部の近傍位置に配置した一対のプーリ30にタイミングベルト型の駆動ベルト31を巻回し、一方のプーリ30を駆動する主走査用の走査モータDSを備え、駆動ベルト31にキャリッジ29を固定することにより、走査モータDSの駆動力でプーリ30を駆動回転することによりキャリッジ29と一体的にプリントヘッドHを往復作動させるよう構成している。 【0031】 このような構成から、ペーパーPに画像をプリントする際には、第1、第2搬送ローラ21、22によってペーパーPをプリント位置に供給し、案内プレート23から負圧を作用させることにより、案内プレート23にペーパーPを吸着させてペーパーPの平面精度を高めた状態で、キャリッジ29を主走査方向に沿う一方の方向に作動させながら(主走査方向への作動に伴い)、この作動と連係してプリントヘッドHからペーパーPにインクを吐出することにより設定されたプリント幅で画像のプリントを行うことになる。 【0032】 このようにプリントを開始することによって、キャリッジ29が作動端に達した後に、第2モータD2で第1、第2搬送ローラ21、22を駆動することによりプリント幅に対応した単位搬送量だけペーパーPを搬送し、この後、キャリッジ29を主走査方向に沿う他方(逆方向)に作動させながら、この作動と連係してプリント幅でのプリント作動を行い、このプリント作動を反復することによりペーパーPに画像のプリントが行われる。 【0033】 カッター搬送ユニットU3は、図3及び図4に示すように、フレーム(図示せず)に固定された固定刃35と、可動刃36と、この可動刃36を駆動するカッターモータDCと、このカッターモータDCからの回転駆動力を往復作動力に変換するクランク式の駆動機構37とを有するカッターユニットKを備えると共に、このカッターユニットKの切断位置を通過したペーパーPを搬送する圧着型の排出ローラ38を備え、この排出ローラ38を駆動する第3モータD3を備えている。 【0034】 スイッチバックユニットU4は、駆動ローラ40と、これに圧着する位置に配置された遊転型の反転ローラ41と、反転ローラ41を駆動ローラ40の軸芯周りで正逆両方向に90度作動させる反転機構とを備えている。このスイッチバックユニットU4では、排出ローラ38で搬送されることにより先端側から送り込まれるペーパーPを駆動ローラ40と反転ローラ41とで圧着した状態で更に搬送した後、図3に矢印で示すように、反転ローラ41を駆動ローラ40の軸芯周りで90度回転させた後、駆動ローラ40を逆回転させることにより、ペーパーPを後端側から排出ユニットU5に送り出し、ペーパーPの表裏を反転させるよう構成されている。このスイッチバックユニットU4では、駆動ローラ40を駆動する第4モータD4と、反転ローラ41を反転作動させる反転モータDRとを備えている。 【0035】 排出ユニットU5は、ペーパーPを搬送する複数の圧着ローラ45を備えると共に、この圧着ローラ45で搬送されるペーパーPを筐体上部の横送りベルト11とラック板13との何れかに送り出す経路切り換え機構(図示せず)を備えている。この排出ユニットU5では、圧着ローラ45を駆動する第5モータD5を備えている。 【0036】 〔制御系の構成〕 制御装置50は、マイクロプロセッサを備えており、図8に示すように、プログラム(ソフトウエア)で成る搬送制御手段51と、プリント制御手段52とを備えている。このうち、搬送制御手段51は後述する待機位置制御手段51Aを有している。この制御装置50は、プリントヘッドHと、供給ユニットU1と、プリント搬送ユニットU2と、カッター搬送ユニットU3と、スイッチバックユニットU4と、排出ユニットU5夫々を制御するための出力系と共に、位置検出センサSからの信号を入力するための入力系とを備えている。 【0037】 なお、搬送制御手段51と、プリント制御手段52とは、ソフトウエアで構成されるものであるが、ハードウエアで構成することが可能であり、ハードウエアとソフトウエアとの組み合わせで構成されるものであっても良い。 【0038】 搬送制御手段51での制御形態の概要を図9のフローチャートのように示すことが可能である。つまり、プリント処理を行う際には、このプリント処理に先立ってマガジンMに収容されたペーパーPを引き出して供給ユニットU1からプリント搬送ユニットU2に供給してプリント処理を実現する(#101〜#103ステップ)。 【0039】 このプリント処理では、プリントヘッドHが主走査方向に作動する毎に、このプリントヘッドHによるプリント幅に対応した量だけペーパーPの搬送を行い、次に、プリント処理後のペーパーPをカッター搬送ユニットU3において必要とするサイズに切断し、このように切断されたペーパーPをスイッチバックユニットU4において表裏を入れ換えた状態で排出ユニットU5に送り、この排出ユニットU5から横送りベルト11あるいはラック板13に排出する(#104、#105ステップ)。 【0040】 このようにプリント処理が行われた後には、設定時間以上経過するまでに、次のプリント処理を行う場合には、上述と同様に、プリント搬送ユニットU2にペーパーPを供給すると共に、プリント処理後のペーパーPをカッター搬送ユニットU3において必要とするサイズに切断し、このように切断されたペーパーPをスイッチバックユニットU4において表裏を入れ換えた状態で排出ユニットU5に送り、この排出ユニットU5から横送りベルト11あるいはラック板13に排出する制御を行う。また、先に行われたプリント処理から設定された時間以上が経過した場合、又は、作業を終了する場合には、マガジンMに対してペーパーPを巻き戻す処理が開始される(#106〜#109ステップ)。 【0041】 ここで、取出スリット5はその大部分がシャッターローラ6により封止されており、長尺のペーパーPの全てがマガジンM内に収容されてしまうと、その僅かな隙間から、長尺のペーパーPを再度取り出すことは非常に困難なものとなる。このため、長尺のペーパーPを巻き戻す場合(マガジンMの本体ケーシング方向に後退させる場合)、ペーパーPの先端の待機位置が取出スリット5の外側の所定位置となるように待機位置制御手段51Aにより搬送機構が制御される。具体的には、位置検出センサSによって長尺のペーパーPの先端位置が検出されると、第1モータD1による巻き戻しを停止し、長尺のペーパーPの先端の待機位置が取出スリット5の外側にあるように制御されている(#109〜#111ステップ)。この待機位置は位置検出センサSの配置位置と第1モータD1の停止タイミングによって決定されるが、取出スリット5からの長尺のペーパーPの取り出しの容易性と長尺ペーパーの効率的利用のバランスから、その位置は取出スリットから僅かに取り出された位置であることが好適である。 【0042】 本実施形態においては、上述のように位置検出センサSの検出結果に基づいてペーパーPの先端の待機位置を制御したが、取出スリット5からカッターユニットKまでの搬送経路の長さを計測しておき、第1モータD1の回転数に基づいてペーパーPの先端が所定の待機位置で停止するように制御する構成を採用してもよい。 【0043】 なお、プリント制御手段52は、フローチャートには示していないが、走査モータDSを作動させ、この作動と同期してプリントヘッドHからインクを吐出することによりペーパーPに画像を形成する処理を実現する。 【0044】 このように、本発明によると、取出スリットから取出されるペーパーと取出スリットに沿って配置固定された回転自在なシャッターローラとによって取出スリットが略封止されるように構成されているので、マガジン使用時においてもマガジン内が外気と遮断されて気密密閉状に保たれ、内部に収容されたペーパーを適正な湿度のまま維持することができる。さらに、マガジン内を気密密閉状に保持するための特段の作業は必要なく、従来のような作業の煩雑さが解消されるとともに、作業忘れによるマガジン内の湿度条件の悪化も解消される。 【0045】 また、作業終了時などにおいて、マガジンからペーパーが引き出された状態が長時間継続しないようにしており、継続してプリントを行わない場合にはペーパーをマガジンに巻き取り、マガジン内においてペーパーの湿度を適正に維持できるようにしている。このとき、長尺のペーパーの先端の待機位置が取出スリットの外側の所定位置となるように搬送機構を制御しているので、長尺のペーパーの順方向への再搬送を容易に行うことができ、さらには待機状態においても取出スリットを略封止した状態を保持できる。 【0046】 さらに、取出スリットの開口縁部は低摩擦部材で被覆されているので、長尺のペーパーと取出スリットの開口縁部との摺擦によりペーパーが傷つけられることを防止すると共に円滑な搬送が行える。 【0047】 なお、上述した実施形態において、シャッターローラが配置固定される位置を調節可能に構成してもよい。例えば、図10に示すように、支持板部7において、シャッターローラ6を構成する枢支軸6Bが挿通する開孔部7A’を、取出スリット方向Lが長手方向になるように長円形状に形成する。そして、シャッターローラ6の配置位置を固定する際には、枢支軸6Bをこの開孔部7A’上を適宜移動させ、取出スリット5から取出されるペーパーPとシャッターローラ6とによって取出スリット5が略封止される位置でこの枢支軸6Bを固定部材(図示せず)により固定する。これにより、上述したような弾性体ロール6Aの径の長さについての厳密な設定が必要なくなると共に、シャッターローラの経時変化などが生じても、その配置固定位置を調整することにより、取出スリットの確実な封止を行うことができる。 【0048】 また、上述した実施形態では、ペーパーマガジンに形成された取出スリットを封止するシャッターローラはペーパーマガジン側に設けられていたが、これをインクジェットプリンタ側に備えるように構成してもよい。すなわち、ペーパーマガジンがインクジェットプリンタの筐体内の所定位置にセットされた場合に、ペーパーマガジンの本体ケーシングに形成された取出スリットに対して、取出スリットから取出されるペーパーと共に取出スリットを略封止する位置にシャッターローラを設けるなどの構成を採用してもよい。 【図面の簡単な説明】 【0049】 【図1】本実施形態におけるインクジェットプリンタの斜視図 【図2】筐体の一部を開放した図1のインクジェットプリンタの斜視図 【図3】ペーパーの搬送経路の概要を示す図 【図4】プリントユニットとカッターユニットとを示す斜視図 【図5】本実施形態におけるペーパーマガジンの分解斜視図 【図6】本実施形態におけるペーパーマガジンの斜視図 【図7】図6のペーパーマガジンの取出スリットとシャッターローラとの拡大側断面図 【図8】制御系を示すブロック構成図 【図9】ペーパーの搬送制御を示すフローチャート 【図10】別実施形態におけるペーパーマガジンの取出スリット近傍の拡大側面図 【符号の説明】 【0050】 1 本体ケーシング 5 取出スリット 5S 低摩擦部材 51A 待機位置制御手段 P ペーパー M ペーパーマガジン B プリントユニット K カッターユニット U1〜U5 搬送機構
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| 【出願人】 |
【識別番号】000135313 【氏名又は名称】ノーリツ鋼機株式会社
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| 【出願日】 |
平成18年7月10日(2006.7.10) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100107308 【弁理士】 【氏名又は名称】北村 修一郎
【識別番号】100114959 【弁理士】 【氏名又は名称】山▲崎▼ 徹也
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| 【公開番号】 |
特開2008−18538(P2008−18538A) |
| 【公開日】 |
平成20年1月31日(2008.1.31) |
| 【出願番号】 |
特願2006−189539(P2006−189539) |
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