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【発明の名称】 画像印刷装置
【発明者】 【氏名】山本 雅和

【要約】 【課題】安価で用紙の浪費が発生することなく、各ユーザが自分の印刷物を排紙トレイから容易に選別することが可能な画像印刷装置を提供する。

【構成】複数の印刷ジョブの間に、特定の仕切条件に基づいて仕切用紙を印刷するよう、上記印刷手段に指示する仕切手段を設ける。即ち、従来技術と異なり、1つの印刷ジョブごとにインデックスを印刷するのではなく、特定の条件(仕切条件)に基づいて仕切用紙を印刷する。ここで、仕切条件としては、一定時刻の到来または一定枚数の印刷用紙の排出、あるいはその両方を採用することができる。そして、この仕切用紙には、上記の一定時刻が印刷される。この仕切用紙に印刷された時刻を手がかりに、ユーザは自分の印刷物を容易に選別することができるのである。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
印刷ジョブを実行する印刷手段と、
印刷後の用紙を排紙トレイに排出する排紙手段と、
該排紙手段の排出枚数を計測するカウンタと、
時刻を計測するクロックと、
複数の印刷ジョブの間に、特定の仕切条件に基づいて仕切用紙を印刷するよう、上記印刷手段に指示する仕切手段と
を備える画像印刷装置。
【請求項2】
上記仕切条件が一定時刻の到来であり、上記仕切用紙に該一定時刻が印刷される、請求項1に記載の画像印刷装置。
【請求項3】
上記仕切条件が、一定枚数の印刷用紙の排出であり、上記仕切用紙に該仕切用紙の印刷時刻が印刷される、請求項1に記載の画像印刷装置。
【請求項4】
上記仕切条件が、一定時刻の到来及び一定枚数の印刷用紙の排出であり、上記仕切用紙に該一定時刻が印刷される、請求項1に記載の画像印刷装置。
【請求項5】
上記排紙手段が、上記印刷後の用紙と上記仕切用紙とを位置をずらせて排出する、請求項2乃至4に記載の画像印刷装置。


【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、ネットワークを介して多数のユーザに共有され用いられる、プリンタ、複合機等の画像印刷装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、会社内等において、プリンタや複合機等の画像印刷装置は必需品となっている。そして、1台の画像印刷装置を、LAN(Local Area Network)等のネットワークを介して、多数のユーザが共有して使用することが多い。1台の画像印刷装置を30人以上が共有しているような場合も珍しくない。
【0003】
このような場合に、この画像印刷装置の排紙トレイに、各ユーザがそれぞれ印刷した多数の印刷物が混在して蓄積される事態が発生する。これは、多数の印刷ジョブがほぼ同時に発生した場合にも起こりうるし、印刷物を各ユーザが速やかに取りに来ない場合にも起こりうる。
【0004】
こうした事態が発生すると、各ユーザが、蓄積された印刷物の中から、自分の印刷物を選別して取り出すことに手間を要することになる。上記のように、1台の画像印刷装置を30人以上が共有しているような場合では、排紙トレイに数百枚の印刷物が蓄積される場合も起こりうるので、この中から自分の印刷物を選別するのは非常な手間である。
【0005】
そこで、このような事態を解決するために、1つの印刷ジョブを実行する度にインデックスを印刷したり、タブを付したりする技術が、下記の特許文献1に開示されている。ここでインデックスとは、例えば図5(a)に示すように、上端部(円C1内)にユーザ名のみが印刷された用紙である。また、タブとは、例えば図5(b)に示すように、用紙の上端部(円C2内)に外付けされた見出しであって、ここにユーザ名などが印刷されている。これらのインデックスやタブを手がかりに、ユーザは多数蓄積された印刷物の中から自分の印刷物を選別することができる。
【特許文献1】特開2005−89112号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、上記従来の技術には以下のような問題点がある。
【0007】
まず、上記のタブを付する技術は、このタブを外付けするためのハードウェア資源を画像印刷装置の中に設けなければならず、安価に実現することができない。
【0008】
次に、上記のインデックスを印刷する技術の包含する課題として、印刷用紙の浪費が挙げられる。すなわち、インデックスの印刷は、上述の通り1つの印刷ジョブを実行する度に行われる。従って、例えば、排紙トレイに印刷物が3部程度しか蓄積されていないような場合でも、3枚のインデックスを印刷することになってしまう。このように3部程度しか印刷物が蓄積されていない場合には、わざわざインデックスを印刷しなくても、各ユーザは自分の印刷物を選別することは容易であると考えられ、インデックスの印刷は用紙の浪費となるのである。
【0009】
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたものであって、安価で用紙の浪費が発生することなく、各ユーザが自分の印刷物を排紙トレイから容易に選別することが可能な画像印刷装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記の目的を達成するために、本発明では以下のような手段を採用している。まず、本発明は、印刷ジョブを実行する印刷手段と、印刷後の用紙を排紙トレイに排出する排紙手段と、この排紙手段の排出枚数を計測するカウンタと、時刻を計測するクロックとを備えている。
【0011】
そして、このような画像印刷装置において、複数の印刷ジョブの間に、特定の仕切条件に基づいて仕切用紙を印刷するよう、上記印刷手段に指示する仕切手段を設ける。即ち、上記従来技術と異なり、1つの印刷ジョブごとにインデックスを印刷するのではなく、特定の条件(仕切条件)に従って仕切用紙を印刷するのである。
【0012】
ここで、仕切条件としては、一定時刻の到来または一定枚数の印刷用紙の排出、あるいはその両方を採用することができる。そして、この仕切用紙には、上記の一定時刻が印刷される。この仕切用紙に印刷された時刻を手がかりに、ユーザは自分の印刷物を選別することができるのである。
【0013】
さらに、上記排紙手段は、上記印刷後の用紙と上記仕切用紙とを位置をずらせて排出する。これにより、排紙トレイに印刷物が多量に蓄積されていても、仕切用紙を探し出すのが簡単になる。
【発明の効果】
【0014】
以上により、排紙トレイに印刷物が多量に蓄積されていても、各ユーザが自分の印刷物選別することが可能であって、かつ安価で用紙の浪費のない画像印刷装置が実現できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、発明を実施するための最良の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。図1は、本発明の画像印刷装置10のソフトウェア構成図であり、図2は本発明の画像印刷装置10のハードウェア構成図である。
【0016】
ユーザが複数のパーソナルコンピュータ19から複数の印刷ジョブを印刷手段14に送信すると、印刷手段14はこれらの印刷ジョブを順次実行し、印刷物を作成する。そして、作成された印刷物は、排紙手段15により、順次排紙トレイ(図示しない)に排出され、この排紙トレイ内に蓄積される。
【0017】
本発明の画像印刷装置10は、特定の仕切条件に基づいて、ROM(Read Only Memory)22に格納されたプログラムである仕切手段13が、仕切用紙を印刷するよう、印刷手段14に指示することを特徴とする。まず、この仕切条件として一定の時刻の到来を採用する場合について説明する。
【0018】
画像印刷装置10内のクロック11は時刻を計測している。そして例えば、9時、10時、11時、12時など1時間おきの特定時刻が到来すると、この到来を仕切手段13に通知する。今仮に、クロック11が10時の到来を仕切手段13に通知したとする。すると、この仕切手段13は、例えば図3(a)に示すような仕切用紙31を印刷するよう、印刷手段14に指示する。
【0019】
この指示を受けた印刷手段14は、10時の時点で実行中の印刷ジョブがなければ、直ちにこの仕切用紙31を印刷する。また、10時の時点で実行中の印刷ジョブがある場合には、当該印刷ジョブの終了次第、この仕切用紙31を印刷する。
【0020】
図3(a)に示すように、この仕切用紙の上端部(円A内)には、「10:00」と時刻が印刷されている。このような印刷は、ハードウェア的には、クロック11の信号を受信したCPU(Central Processing Unit)21が、この表示「10:00」に相当する画像データを作成することによって実行される。
【0021】
排紙手段15は、このようにして印刷された仕切用紙31を、通常の印刷後の用紙と位置をずらせて排出トレイ内に排出する。この技術自体は広く実施されている公知技術であり、例えば、図3(b)に示すように、通常の印刷物30に対して90度横転した位置に、仕切用紙31を排出することもできる。
【0022】
さて、11時が到来し、そして12時が到来した場合も上記と同様な作業が繰り返されるのであるが、その結果、図3(c)に示すように、印刷物30の間に、10時、11時及び12時に印刷された仕切用紙31,32,33が挿入されることになる。従って、ユーザは、自分が印刷ジョブを送信した時刻が例えば11時30分ごろであるならば、仕切用紙32と仕切用紙33との間を探せば、自分の印刷物を発見することができる。
【0023】
このようにして、本発明の画像印刷装置10によれば、排紙トレイに印刷物が多量に蓄積されていても、各ユーザが自分の印刷物を排紙トレイから容易に選別することができる。なお、以上では、仕切用紙を1時間おきに印刷するように説明したが、これはあくまで例示である。画像印刷装置10を共有するユーザが多数の場合には、もっと狭い間隔(例えば30分おき)で仕切用紙を印刷する必要があるかもしれない。そこで、本発明の画像印刷装置10は、タッチパネル16をユーザが操作することにより、仕切手段13が仕切用紙を印刷する時間間隔を自由に入力できるように、この仕切手段13をプログラミングすることもできる。
【0024】
また、以上では、仕切用紙を通常の印刷物に対して90度横転させて排出するように説明したが、そうまでしなくとも、仕切としての有効性だけに着目すれば、単に、画像印刷装置10にセットされている最大サイズの用紙を仕切用紙として用いれば十分であるともいえる。さらに、画像印刷装置10に赤色、青色等のカラーの用紙がセットされている場合には、これを仕切用紙として用いるのも効果的である。
【0025】
さて、ここまでは主に印刷物の部数が非常に多い場合を想定して説明したが、次に、印刷部数が比較的少ない場合について説明する。例えば午前中に10部程度しか印刷ジョブが発生しない場合にまで、上記のように一定の時間間隔で仕切用紙を印刷したのでは、用紙の浪費となってしまう。
【0026】
そこで、印刷ジョブが一定の枚数を超えた場合に仕切用紙を印刷するように、仕切手段13をプログラミングすることができる。つまり、仕切条件として一定枚数の印刷用紙の排出を採用するのである。
【0027】
即ち、画像印刷装置10のカウンタ12は、排紙手段15が排出した印刷用紙の枚数を計測している。そして例えば、50枚、100枚、150枚など50枚おきの排出枚数が到来すると、カウンタ12はこの到来を仕切手段13に通知する。今仮に、カウンタ12が50枚の排出枚数の到来を仕切手段13に通知したとする。すると、この仕切手段13は、例えば図3(d)に示すような仕切用紙41を印刷するよう、印刷手段14に指示する。
【0028】
この指示を受けた印刷手段14は、排出枚数が50枚の時点で実行中の印刷ジョブがなければ、直ちにこの仕切用紙41を印刷する。また、排出枚数が50枚の時点で実行中の印刷ジョブがある場合には、当該印刷ジョブの終了次第、この仕切用紙31を印刷する。
【0029】
図3(d)に示すように、この仕切用紙の上端部(円B内)には、「10:32」と印刷されている。これは、この仕切用紙41が印刷された時刻を示している。カウンタが100枚、150枚を計測した場合にも同様の作業を行えば、上記図3(c)と同様に、印刷物30の間に、50枚、100枚及び150枚のジョブ実行直後に印刷された仕切用紙41,42,43が挿入されることになる(図3(e))。従って、ユーザは、これらの仕切用紙に印刷された時刻を手がかりに、自分の印刷物を発見することができる。
【0030】
なお、ここで50枚おきに仕切用紙を印刷するとしたのも例示であって、タッチパネル16をユーザが操作することにより、仕切手段13が仕切用紙の印刷を指示する枚数間隔を自由に入力できるように、この仕切手段13をプログラミングすることもできる。
【0031】
さらに、仕切条件として、上記の2種の条件、即ち、一定の時刻の到来と一定枚数の印刷用紙の排出とを併用することもできる。
【0032】
図4は、この場合の動作を示すフローチャートである。画像印刷装置10の電源投入とともに動作が開始する。まず、仕切手段13はクロック11に基づき、一定時刻が到来したか否かを判断する(ステップS01)。そして到来していなければ何も行わない(ステップS01No)。
【0033】
一方、到来していれば、仕切手段13はカウンタ12に基づき、一定枚数の印刷用紙の排出があったか否かを判断する(ステップS01Yes→ステップS02)。そして排出がなければ何も行わない(ステップS02No)。反対に、上記排出があれば、仕切手段13は仕切用紙を印刷するよう、印刷手段14に指示する(ステップS02Yes→ステップS03)。
【0034】
このように、上記2種類の条件を直列的に(ANDで)用いることで、印刷部数が多いときでも少ないときでも、適宜時刻が記載された仕切用紙を印刷することができるので、用紙の浪費を防ぐことができる。
【0035】
なお、一層の用紙節約のためには、仕切用紙として別個の1枚の用紙を用いるのではなく、仕切条件発生後最初の印刷ジョブの先頭ページに、図3(a)に示すような時刻の印刷を行い、これを仕切用紙として利用することもできる。
【0036】
以上で説明した本発明の内容は、全てROM22に仕切手段13のプログラムを格納しておけば実現可能であるから、ソフトウェア構成のみによって非常に安価に実施することができるのも長所であることを最後に付言しておく。
【産業上の利用可能性】
【0037】
本発明にかかる画像印刷装置は、排紙トレイに印刷物が多量に蓄積されていても、安価で用紙の浪費が発生することなく、各ユーザが自分の印刷物を排紙トレイから容易に選別することが可能である。従って、プリンタや複合機等として有用である。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】本発明の画像印刷装置のソフトウェア構成図。
【図2】本発明の画像印刷装置のハードウェア構成図。
【図3】仕切用紙と印刷物の概観図。
【図4】本発明の画像印刷装置の動作を示すフローチャート。
【図5】従来のインデックス及びタブの説明図。
【0039】
10 画像印刷装置
11 クロック
12 カウンタ
13 仕切手段
14 印刷手段
15 排紙手段
16 タッチパネル
19 パーソナルコンピュータ
21 CPU
22 ROM

【出願人】 【識別番号】000006150
【氏名又は名称】京セラミタ株式会社
【出願日】 平成18年6月30日(2006.6.30)
【代理人】 【識別番号】100083172
【弁理士】
【氏名又は名称】福井 豊明


【公開番号】 特開2008−6735(P2008−6735A)
【公開日】 平成20年1月17日(2008.1.17)
【出願番号】 特願2006−180728(P2006−180728)