| 【発明の名称】 |
印刷機シリンダに対するクリーニング装置の織物送り制御機構 |
| 【発明者】 |
【氏名】ズィークベルト ナドルニィ
【氏名】ヴェルネル アッカーマン
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| 【要約】 |
【課題】クリーニング織物を効率的に使用することができる、印刷機シリンダクリーニング用クリーニング装置及びその制御装置を提供する。
【構成】印刷機シリンダのためのクリーニング装置の織物送り制御機構に関する。距離センサ(30)が備えられる。距離センサ(30)は、クリーニング織物のロール(8、10)の外周面に対する半径方向の距離の変化に正比例する信号を生成する。距離センサ(30)の信号は、織物のロール上に存在するクリーニング織物の長さを算出するため及び/又は織物送りを制御するために用いられる。織物送りの制御は、好ましくは、織物のロールの回転増分を検出するエンコーダ(44)の信号と組み合わせることで実行される。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 印刷機シリンダに対するクリーニング装置の織物送り制御機構であって、 前記クリーニング装置(4−1、4−2)が、2本の織物のロール(8、10)を回転可能に支持し、前記2本の織物のロール(8、10)が、汚れていない織物のロール(8)と汚れた織物のロール(10)とからなり、前記汚れた織物のロール(10)は、駆動装置(11)によって1ステップ毎に駆動され、クリーニング織物(12)が、1ステップ毎に予め定められた目標値に対応する織物送り長さずつ、前記汚れていない織物のロール(8)から前記汚れた織物のロール(10)へと搬送され、前記2本の織物のロールのロール径が変化する織物送り制御機構において、 非接触型の距離センサ(30)を備え、前記距離センサ(30)は、前記2本の織物のロール(8、10)の一方の外周に対する半径方向の距離の変化に正比例する信号を発生し、前記距離センサ(30)は、前記織物のロール(8、10)の回転軸から半径方向に予め定められた距離だけ離れて配置され、前記信号は前記織物のロール(8、10)の半径に対応し、 さらに、前記半径に対応する前記距離センサ(30)の信号から前記織物のロール(8、10)の外周寸法を計算する制御部(40)を備え、前記制御部(40)には、織物送り長さ目標値(42)、並びに、前記織物のロール(8、10)の360°の外周に関する予め定められた数の回転角増分が記憶され、前記制御部(40)は、計算した前記織物のロールの外周寸法に関して、前記織物のロール(8、10)をどれだけの増分回転すれば、前記クリーニング織物(12)を前記駆動装置(11)によって前記織物送り長さ目標値に対応する織物送り長さだけ搬送できるかを計算し、前記計算した増分に対応する調節信号目標値を前記駆動装置(11)に送ることを特徴とする織物送り制御機構。 【請求項2】 前記制御部(40)は、前記増分の計算によって整数値が得られない場合に、予め定められた小数値以上を切り上げ、予め定められた小数値以下を切り捨てることによって前記増分の整数値を生成し、生成した前記整数値に対応する切り上げられた又は切り捨てられた調節信号目標値を生成することを特徴とする請求項1に記載の織物送り制御機構。 【請求項3】 前記制御部(40)は、前記増分の計算によって整数値が得られない場合に、小数値を切り上げることによって整数値を生成し、生成した前記整数値に対応する切り上げられた調節信号目標値を生成することを特徴とする請求項1に記載の織物送り制御機構。 【請求項4】 前記制御部(40)は、前記増分の計算によって整数値が得られない場合に、小数値を切り捨てることによって整数値を生成し、生成した前記整数値に対応する切り捨てられた調節信号目標値を生成することを特徴とする請求項1に記載の織物送り制御機構。 【請求項5】 前記2本の織物のロール(8、10)の一方の回転角増分を検出するためのエンコーダ(44)を備え、前記エンコーダ(44)は、回転角増分を検出する毎に、対応する電気信号を生成して該電気信号を前記制御部(40)に送り、前記制御部(40)は、前記織物送りのステップが実行される間に、前記エンコーダの電気信号が前記調節信号目標値に一致したとき、前記織物送りを停止させることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の織物送り制御機構。 【請求項6】 前記エンコーダ(44)は増分検出マーク(45)を有し、前記増分検出マーク(45)は、前記織物のロール(8、10)の増分に対応して、回転エレメント(46)の回転軸のまわりに360°にわたって分布配置されるとともに、前記織物のロール(8、10)と同期して回転することを特徴とする請求項5に記載の織物送り制御機構。 【請求項7】 前記制御部は、増分の総数を計数するための合算器(50)を有し、前記織物のロールが、最初の動作開始から前記合算器のまわりを回転せしめられることを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれかに記載の織物送り制御機構。 【請求項8】 前記制御部は、前記合算器によって計数された増分の総数の現在値と、増分総数目標値との間の差からなる差分信号を生成し、さらに、前記差分信号が予め定められた許容された差の値からそれた場合に、修正された調節信号目標値を生成することを特徴とする請求項7に記載の織物送り制御機構。 【請求項9】 前記距離センサは超音波センサからなっていることを特徴とする請求項1〜請求項8のいずれかに記載の織物送り制御機構。 【請求項10】 請求項1〜請求項9のいずれかに記載の、印刷機における2つ又はそれ以上のクリーニング装置(4−1、4−2)に対する2つ又はそれ以上の前記織物送り制御機構(2−1、2−2)からなる制御機構の組み合わせ体であって、 合計メモリ(62)を有する比較部(60)を備え、前記比較部(60)はすべての前記織物送り制御機構(2−1、2−2)の前記制御部(40)の前記合算器(50)に接続され、すべての前記合算器(50)によって計数された増分の総数を計数し、前記合計メモリ(62)に記憶し、さらに、前記比較部(60)は、すべての前記制御部(40)のすべての前記計数された増分の総数をすべての前記クリーニング装置の前記制御部(40)の数で割算し、その割算の結果に対応する平均値を増分総数目標値として求め、求めた前記増分総数目標値をすべての前記制御部(40)に送ることを特徴とする制御機構組み合わせ体。 【請求項11】 前記修正された調節信号目標値は最小値によって制限され、それによって、クリーニングプログラムに従って織物送りのステップが実行される毎に、前記クリーニング織物が、予め定められた増分の最小値だけさらに搬送されることが保証されることを特徴とする請求項10に記載の制御機構組み合わせ体。 【請求項12】 請求項1〜請求項11のいずれかに記載の前記織物送り制御機構(2−1、2−2)を少なくとも1つ備えていることを特徴とする、少なくとも1つの印刷機シリンダに対する少なくとも1つのクリーニング装置を有する印刷機シリンダクリーニング装置。 【請求項13】 印刷機シリンダをクリーニングするクリーニング装置における汚れていない織物のロールから汚れた織物のロールへと搬送されるクリーニング織物の織物送りに対する織物送り制御方法において、 織物のロールの外周に対する半径方向の距離の変化に正比例する信号を生成する非接触型の距離センサ(30)を準備し、前記距離センサ(30)によって2本の前記織物のロールのうちの一方の外周面に対する半径方向の距離を検出し、その検出値から前記織物のロールの半径に対応する信号を生成し、前記半径に対応する信号に基づいて前記織物のロールの外周寸法を計算し、前記計算した織物のロールの外周寸法に基づいて、駆動装置によって前記織物のロールをどれだけの角度増分回転すれば、クリーニングプログラムに従って織物送りのステップが実行される毎に、前記クリーニング織物を予め定められた送り長さに対応する織物送り長さ目標値だけ、前記汚れていない織物のロールから前記汚れた織物のロールに搬送することができるかを計算することを特徴とする織物送り制御方法。 【請求項14】 エンコーダ(44)によって2本の織物のロール(8、10)のうちの少なくとも一方の回転角増分を検出し、前記検出した回転角増分の総和の現在値を合計メモリ(50)に記録することを特徴とする請求項13に記載の織物送り制御方法。 【請求項15】 印刷機における2つ又はそれ以上のクリーニング装置から前記合計メモリ(50)のすべての記憶された総和の現在値を自動的に加算し、得られた合計値を前記クリーニング装置の数で割り算して、すでに生じた増分の数に対する平均目標値を計算し、前記クリーニング装置毎に、前記平均目標値とすでに生じた回転角増分の総和の現在値との間の差を求め、その差の値を記録し、前記差の値が1つ又は複数の前記クリーニング装置に関する予め決定された制限値からそれたとき、関係する前記クリーニング装置に関する少なくとも1つの次の織物送りのステップの際に、前記差の値を少なくとも部分かつ自動的に修正して、前記織物送り機構に対する調節値を自動的に変更することを特徴とする請求項14に記載の織物送り制御方法。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、印刷機シリンダに対するクリーニング装置の織物送り制御機構であって、クリーニング装置が2本の織物のロールを回転可能に支持し、2本の織物のロールが汚れていない織物のロールと汚れた織物のロールとからなり、汚れた織物のロールは、駆動装置によって逐次回転駆動され、クリーニング織物が、逐次、予め定められた目標値に対応する織物送り長さずつ、汚れていない織物のロールかられた織物のロールへと搬送され、2本の織物のロールのロール径が変化する織物送り制御機構に関するものである。 【背景技術】 【0002】 クリーニング装置は、2本の織物のロールを回転可能に支持するようになっている。2本の織物のロールは汚れていない織物のロールと汚れた織物のロールとからなっている。汚れた織物のロールは、駆動装置、例えば、エアシリンダによって自動的にかつ逐次的に駆動され、クリーニング織物は、逐次、予め決定された織物送り長さずつ、汚れていない織物のロールから汚れた織物のロールへと搬送される。クリーニング織物は、クリーニング工程の間、少なくとも1回、好ましくは複数回、予め決定された織物送り長さずつ搬送され、その都度、汚れていない織物部分がクリーニングされるべき印刷機シリンダの外周面に当てられる。クリーニング織物は乾かされ又は湿らされる。クリーニング織物は、汚れていない織物のロール上において予め湿らされ、又は汚れた織物のロールに向かう途中の適当な位置で湿らされ、その後、押圧エレメントによってシリンダの外周面に押しつけられる。 【0003】 DE 10 2005 003 116 A1には、印刷機に対するクリーニング装置が記載されている。このクリーニング装置は、クリーニング織物のロールの織物高さレベルを検出するための超音波センサを有している。それによって、クリーニング織物のロール上に予め決定された少量の残りの織物が存在する場合に、新たな印刷工程にとってはもはや十分な量のクリーニング織物が存在しないことが確認される。そしてそれによって、印刷工程が中断されることが回避される。なぜなら、クリーニング織物もはや印刷工程の終了まで十分足りていないからである。 【0004】 DE 101 60 197 A1には、印刷機シリンダに対するクリーニング装置の多くの実施例のうちの1つが記載されている。 また、US4,344,361には、印刷機に対する自動シリンダ制御装置が記載されている。 【0005】 【特許文献1】DE 10 2005 003 116 A1 【特許文献2】DE 101 60 197 A1 【特許文献3】US4,344,361 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0006】 本発明の課題は、クリーニング織物を効率的に使用することができる、印刷機シリンダクリーニング用クリーニング装置及びその制御装置を提供することにある。 【課題を解決するための手段】 【0007】 上記課題を解決するため、第1発明は、印刷機シリンダに対するクリーニング装置の織物送り制御機構であって、前記クリーニング装置が、2本の織物のロールを回転可能に支持し、前記2本の織物のロールが、汚れていない織物のロールと汚れた織物のロールとからなり、前記汚れた織物のロールは、駆動装置によって1ステップ毎に駆動され、クリーニング織物が、1ステップ毎に予め定められた目標値に対応する織物送り長さずつ、前記汚れていない織物のロールから前記汚れた織物のロールへと搬送され、前記2本の織物のロールのロール径が変化する織物送り制御機構において、非接触型の距離センサを備え、前記距離センサは、前記2本の織物のロールの一方の外周に対する半径方向の距離の変化に正比例する信号を発生し、前記距離センサは、前記織物のロールの回転軸から半径方向に予め定められた距離だけ離れて配置され、前記信号は前記織物のロールの半径に対応し、さらに、前記半径に対応する前記距離センサの信号から前記織物のロールの外周寸法を計算する制御部を備え、前記制御部には、織物送り長さ目標値、並びに、前記織物のロールの360°の外周に関する予め定められた数の回転角増分が記憶され、前記制御部は、計算した前記織物のロールの外周寸法に関して、前記織物のロールをどれだけの増分回転すれば、前記クリーニング織物を前記駆動装置によって前記織物送り長さ目標値に対応する織物送り長さだけ搬送できるかを計算し、前記計算した増分に対応する調節信号目標値を前記駆動装置に送ることを特徴とする織物送り制御機構を構成したものである。 【0008】 上記構成において、好ましくは、前記制御部は、前記増分の計算によって整数値が得られない場合に、予め定められた小数値以上を切り上げ、予め定められた小数値以下を切り捨てることによって前記増分の整数値を生成し、生成した前記整数値に対応する切り上げられた又は切り捨てられた調節信号目標値を生成する。 また好ましくは、前記制御部は、前記増分の計算によって整数値が得られない場合に、小数値を切り上げることによって整数値を生成し、生成した前記整数値に対応する切り上げられた調節信号目標値を生成する。 また好ましくは、前記制御部は、前記増分の計算によって整数値が得られない場合に、小数値を切り捨てることによって整数値を生成し、生成した前記整数値に対応する切り捨てられた調節信号目標値を生成する。 【0009】 上記構成において、また、前記2本の織物のロールの一方の回転角増分を検出するためのエンコーダを備え、前記エンコーダは、回転角増分を検出する毎に、対応する電気信号を生成して該電気信号を前記制御部に送り、前記制御部は、前記織物送りのステップが実行される間に、前記エンコーダの電気信号が前記調節信号目標値に一致したとき、前記織物送りを停止させることが好ましい。 また好ましくは、前記エンコーダは増分検出マークを有し、前記増分検出マークは、前記織物のロールの増分に対応して、回転エレメントの回転軸のまわりに360°にわたって分布配置されるとともに、前記織物のロールと同期して回転する。 【0010】 また、前記制御部は、増分の総数を計数するための合算器を有し、前記織物のロールが、最初の動作開始から前記合算器のまわりを回転せしめられることが好ましい。 また、前記制御部は、前記合算器によって計数された増分の総数の現在値と、増分総数目標値との間の差からなる差分信号を生成し、さらに、前記差分信号が予め定められた許容された差の値からそれた場合に、修正された調節信号目標値を生成することが好ましい。 また、前記距離センサは超音波センサからなっていることが好ましい。 【0011】 また、上記構成を有する織物送り制御機構の組み合わせ体であって、合計メモリを有する比較部を備え、前記比較部はすべての前記織物送り制御機構の前記制御部の前記合算器に接続され、すべての前記合算器によって計数された増分の総数を計数し、前記合計メモリに記憶し、さらに、前記比較部は、すべての前記制御部のすべての前記計数された増分の総数をすべての前記クリーニング装置の前記制御部の数で割算し、その割算の結果に対応する平均値を増分総数目標値として求め、求めた前記増分総数目標値をすべての前記制御部に送ることを特徴とする制御機構組み合わせ体を構成することもできる。 この制御機構組み合わせ体において、好ましくは、前記修正された調節信号目標値は最小値によって制限され、それによって、クリーニングプログラムに従って織物送りのステップが実行される毎に、前記クリーニング織物が、予め定められた増分の最小値だけさらに搬送されることが保証される。 【0012】 また、上記構成を有する織物送り制御機構を少なくとも1つ備えていることを特徴とする、少なくとも1つの印刷機シリンダに対する少なくとも1つのクリーニング装置を有する印刷機シリンダクリーニング装置を構成してもよい。 【0013】 上記課題を解決するため、また、第2発明は、印刷機シリンダをクリーニングするクリーニング装置における汚れていない織物のロールから汚れた織物のロールへと搬送されるクリーニング織物の織物送りに対する織物送り制御方法において、織物のロールの外周に対する半径方向の距離の変化に正比例する信号を生成する非接触型の距離センサを準備し、前記距離センサによって2本の前記織物のロールのうちの一方の外周面に対する半径方向の距離を検出し、その検出値から前記織物のロールの半径に対応する信号を生成し、前記半径に対応する信号に基づいて前記織物のロールの外周寸法を計算し、前記計算した織物のロールの外周寸法に基づいて、駆動装置によって前記織物のロールをどれだけの角度増分回転すれば、クリーニングプログラムに従って織物送りのステップが実行される毎に、前記クリーニング織物を予め定められた送り長さに対応する織物送り長さ目標値だけ、前記汚れていない織物のロールから前記汚れた織物のロールに搬送することができるかを計算することを特徴とする織物送り制御方法を構成したものである。 【0014】 第2発明の構成において、エンコーダによって2本の織物のロールのうちの少なくとも一方の回転角増分を検出し、前記検出した回転角増分の総和の現在値を合計メモリに記録することが好ましい。 また、印刷機における2つ又はそれ以上のクリーニング装置から前記合計メモリのすべての記憶された総和の現在値を自動的に加算し、得られた合計値を前記クリーニング装置の数で割り算して、すでに生じた増分の数に対する平均目標値を計算し、前記クリーニング装置毎に、前記平均目標値とすでに生じた回転角増分の総和の現在値との間の差を求め、その差の値を記録し、前記差の値が1つ又は複数の前記クリーニング装置に関する予め決定された制限値からそれたとき、関係する前記クリーニング装置に関する少なくとも1つの次の織物送りのステップの際に、前記差の値を少なくとも部分かつ自動的に修正して、前記織物送り機構に対する調節値を自動的に変更することが好ましい。 【0015】 本発明によれば、非接触型のセンサ、好ましくは超音波センサが、2本の織物のロールのうちの一方、好ましくは汚れていない織物のロールの外周面を走査し、織物のロールの半径に対応する信号、好ましくは、電流値又は電圧値を検出した距離に応じて生成する。センサは、好ましくは、距離の変化に対応して、直線的に変化する信号を発生するようになっている。検出された半径から、織物のロールの外周寸法が自動的に算出される。算出された織物のロールの外周寸法は、予め決定された織物送り長さ(織物送り長さ目標値)に関して、織物のロールの外周寸法を決定する個数の増分によって設定される。この予め決定された織物送り長さは、織物が織物送りの1ステップ毎に、汚れていない織物のロールから汚れた織物のロールに搬送される長さである。すでに生じた増分の数に対する確定値は、予め決定された織物送り長さずつなされる織物送り毎に必要なものであるが、この値は、例えば、小数値が0.5以上の場合には最も近い整数値に切り上げる一方、0.5未満の場合は、最も近い整数値に切り捨てることによって該小数値から丸めることによって生成される。織物送りが、増分の確定値に達したとき、織物送りは、例えば、バルブの作動を停止させて駆動用圧縮空気の供給を停止することによって自動的に終了する。 【0016】 また本発明によれば、織物送りの1ステップで生じる増分の数が加算され、合計メモリに記憶される。記憶された増分の数は、別の目的のため、例えば、すでに使用された織物の長さを自動的に計算するため、又は汚れていない織物のロール上にまだ存在している織物の長さを自動的に計算するため、及び/又は汚れていない織物のロール上には、予め決定された最小限の長さの織物がもはや存在しないときに信号を発生させるために用いられ得る。 【0017】 好ましい実施例によれば、合計メモリ内に記憶されたすでに生じた増分の総数を用いることによって、印刷機の2つ又はそれ以上のクリーニング装置に関する平均値を自動的に計算することができ、その平均値を同一の印刷機内のクリーニング装置に対する目標値として定めることができ、すべてのクリーニング装置に対して合計メモリ内に記憶されたすでに生じた増分の目標値に対する差が得られ、この差がまた記憶される。この差が、クリーニング装置に対して予め決定された極限値から上下にそれたとき、クリーニング工程の少なくとも次の織物送りの際、又は織物のロールの直径に依存する確定すべき増分の数の少なくとも次のクリーニング工程の際に、次に生じる増分の数を増減させることによって、それぞれのクリーニング装置の増分の総数を互いに再びバランスさせ、又はすべてのクリーニング装置に関して増分の総数を再び同じにすることができる。この場合、織物送りの1ステップについて増分の数が減少するとき、予め決定された増分の最小値以下にならないことが保証され、それによって、次に新しいクリーニング織物が十分に印刷機シリンダに提供されることが保証される。 【0018】 クリーニング装置は、通常、ウォッシングバルクと呼ばれる。というのは、クリーニング装置は印刷機シリンダのほぼ全長にわたってのびるとともに、印刷機を斜めに横切るようなバルク上の構成を有しているからである。 【発明の効果】 【0019】 本発明は、例えば、織物終端制限レバー、織物接触ショベル、又は駆動ロールを備えた切換えホイールのような従来必要とされた機械部分を備えていない。本発明によれば、これらの部分とは対照的に、汚れの結果としての機能的な障害は全く生じない。というのは、本発明では、必要とされる部分はすべて保護空間内に収容され得るからである。さらに、上述の公知の機械的部分は、印刷機に対してねじれや割れを発生させるという欠点を有しているが、本発明によれば、これらの欠点がまた除去される。 【発明を実施するための最良の形態】 【0020】 以下、添付図面を参照して本発明の好ましい実施例について説明する。 図1には、例えばオフセット印刷機のような印刷機の2本の印刷機シリンダ6−1及び6−2をクリーニングするための2つのクリーニング装置4−1及び4−2に対する2つの織物送り制御機構2−1及び2−2が、概略的に示してある。図1において、2つの織物送り制御機構2−1及び2−2、並びに2つのクリーニング装置4−1及び4−2は、いずれも同一の構成を有している。したがって、以下において、一方のクリーニング装置4−1に対する織物送り制御機構のみを説明することとし、他方のクリーニング装置に対する織物送り制御機構についての説明は省略する。 【0021】 クリーニング装置4−1は、実質上、印刷機シリンダ6−1の全長にわたってのびている。クリーニング装置4−1は、2本の織物のロールを回転可能に支持する。2本の織物のロールは、汚れていない織物のロール8と汚れた織物のロール10とからなる。汚れた織物のロール10は、駆動装置11によって1ステップ毎に回転せしめられ、予め決定された織物送り長さずつ、汚れていない織物のロール8から汚れた織物のロール10へと搬送される。この場合、2本の織物のロール8及び10のロール径は変化する。クリーニング織物12の搬送経路上には、搬送方向14に沿って押圧エレメント16が配置され、クリーニング織物12を印刷機シリンダ6−1に向かって押し付けるようになっている。さらに、液体噴射装置18が、クリーニング織物12に対して、例えば、水及び/又は洗浄剤からなる液体を噴射すべく配置される。クリーニング工程において、クリーニング織物12は、少なくとも1回又は複数回、押圧エレメント16によって及び/又はクリーニング装置4−1の全体が移動することによって、印刷機シリンダ6−1のシリンダ外周面に接触した後、それから離れるようになっている。この構成によれば、クリーニング織物は、1ステップ毎に、予め決定された織物長さずつ、印刷機シリンダに接触しつつ搬送される。 【0022】 駆動装置11は、例えば、電気的なステップモータを有し、又は空気圧駆動装置20(ピストンシリンダユニット)を有し得る。ピストン‐シリンダユニットの場合、ピストンはバルブ22によって軸方向に往復運動するように制御され、駆動連結機構24を介してフリーホイール26を駆動し、フリーホイール26は、汚れた織物のロール10の織物のロール芯28に駆動連結される。 【0023】 織物送り制御機構2−1は、非接触型の距離センサ30を有している。距離センサ30は、電流値又は電圧値の形態の、好ましくはアナログ信号からなる信号を生成する。この信号は、2本の織物のロールのうちの一方、例えば、汚れていない織物のロール8又は汚れた織物のロール10の外周から距離センサ30までの半径方向の距離に応じて生成される。距離センサ30の信号は、距離センサ30から織物のロールの外周までの半径方向の距離の変化に正比例して変化する。距離センサ30は、汚れていない織物のロール8の回転軸34から半径方向に予め決定された距離だけ離れて配置される。距離センサ30は、実際には、織物のロールの外周面に対する距離を検出するにもかかわらず、距離センサ30のアナログ信号は、織物のロールの半径に対応する。距離センサ30は、好ましくは、超音波センサからなっている。距離センサ30から織物のロール外周面までの超音波伝播時間が、距離の測定に使用される。図1には、照射された超音波36と反射された超音波38が概略的に示してある。 【0024】 さらに、織物送り制御機構2−1は距離センサ30に接続され、汚れていない織物のロール8の半径に対応する検出されたアナログ信号から、当該汚れていない織物のロール8の外周寸法を計算する制御部40を有している。制御部40には、織物送り長さ目標値42が記憶され又は記憶され得る。織物送り長さ目標値42は、織物送りの1ステップ毎に搬送されるクリーニング織物の織物送り長さを示している。さらに、制御部40には、織物のロール8の360°の回転に対応する予め決定された数の増分が記憶される。言い換えれば、織物のロール8の360°の外周が同じ大きさの回転角増分に分割される。 【0025】 制御部40は、織物のロール8がどれだけの数の増分回転せしめられると、クリーニング織物が、駆動装置11によって、目標値に対応する織物送り長さだけ搬送されるのかを計算し、計算結果に基づき、対応する調節信号目標値を駆動装置11に送る。 制御部40は、好ましくは、計算を実行するための少なくとも1つのプロセッサ及びデータメモリを備えている。 【0026】 図2は、2本の織物のロールのうちの一方、例えば、汚れていない織物のロール8の概略的な正面図である。図2に示されるように、織物のロール8の端面は、回転軸34のまわりに360°にわたって予め決定された個数の同一の大きさの増分に分割されている。増分の数が増加すればするほど、織物送り制御の精度も上昇する。例えば、360個の増分又は720個の増分が設定される。図2においては、原理を簡単に図示するために、番号0〜16を付された17個の増分だけが示してある。織物のロール8が1増分だけ回転するときに搬送される織物送り長さは、織物のロールの直径又は半径に依存する。測定された半径から、制御部42は織物のロール外周寸法を計算する。例えば、織物のロールの外周寸法U1では、1増分は10mmの織物長さに相当し、より小さい外周寸法U2では、1増分は5mmの織物長さに相当する。織物送り長さ目標値が10mmである場合、汚れていない織物のロール8は、大きな直径U1のとき、織物送りの1ステップ毎に1増分だけ回転せしめられるのに対して、小さな直径U2となったときには、織物送りの1ステップ毎に2増分だけ回転せしめられることによって、織物のロール8から同一の織物送り長さが繰り出される。アナログ距離センサ30が、汚れていない織物のロール8ではなくて汚れた織物のロール10を検出する場合も同様の作用が生じ得る。 【0027】 制御部40において、クリーニング織物12の外周寸法が計算され、汚れていない織物のロール8がどれだけの数の増分回転せしめられると、目標値に対応する織物送り長さだけ搬送することができるのかが計算されるとき、小数点量(コンマ量)が生じ得る。制御部40は、このような小数量を常に切り上げ又は常に切り捨てるように、あるいは例えば、0.5のような予め決定された小数値未満の場合には、最も近い整数値に切り捨て、予め決定された小数値以上の場合は最も近い整数に切り上げるようになっている。 【0028】 織物送りの1ステップ毎に、織物のロール8又は10がどれだけの数の増分だけ搬送されるか、あるいは確定した開始位置からすべての織物送りステップに対して併せてどれだけの数の増分が必要であるかを知るための多くの可能性が存在する。汚れた織物のロール10が典型的なステップモータによって駆動せしめられる場合には、各ステップを増分として自動カウンタにおいて計数し、それをメモリに記憶させることができる。また、エンコーダ44を用いることによって、増分の計数及び記憶を実行することができる。エンコーダ44は、汚れた織物のロール10の増分(回転増分)又は汚れていない織物のロール8の増分を計数するために配置される。汚れていない織物のロール8に関する増分の計数は汚れた織物のロール10に関するものよりも正確である。なぜなら、クリーニング織物12は伸び縮みし、また個々の構成要素の間に遊びが存在するからである。図1において、エンコーダ44は、(線、穴等の)増分検出マーク45を備えたエンコーダ円板46と、増分検出マーク45を検出するためのエンコーダセンサ47を有している。エンコーダセンサ47は、制御部40に接続され、増分検出マーク45を検出するたびに電気信号を供給する。エンコーダ円板46は、結合エレメント48を介して汚れた織物のロール10(又は汚れていない織物のロール8)に結合され、一体的に回転し得るようになっている。結合エレメントは、例えば、カップリングエレメントに接続され、カップリングエレメントは、さらに、汚れた織物のロール10(又は汚れていない織物のロール8)の芯部分28に結合され、又は結合可能になっている。増分検出マーク45は、エンコーダ円板46の代わりに別の回転エレメントを備え得る。回転エレメントは、関係する織物のロール10又は8に直接に、あるいは支持部材を介して接続される。 【0029】 制御部40は、増分又は増分検出マーク45の総数を計数するための合算器50を有している。増分総数だけ、汚れた織物のロール10及び汚れていない織物のロール8は、装置の動作開始からの織物送り長さの合計数だけ回転せしめられる。既に回転せしめられた増分の総数は、異なる目的のために使用され得る。この増分総数は、クリーニング織物が、汚れていない織物のロール8から汚れた織物のロール10に向かってどれだけの長さ繰り出されたのかを測定するため、また、汚れていない織物のロール上にどれだけの織物長さが残されているのかを測定するために用いられ得る。また、増分総数あるいはこの総数に対応する長さは、自動的かつ光学的に測定され、汚れていない織物のロール8からすでに繰り出された織物の長さ、又は汚れていない織物のロール8上にまだ残されている織物の長さが得られる。さらに、汚れていない織物のロール8上に予め決定された最低限の織物長さが存在する場合、光学的又は音響学的信号を発生させることもできる。最低限の織物長さが残されているとき、印刷工程の間に全クリーニング工程が実行され得るかどうか、あるいは新たな汚れていない織物のロール8が必要であるかどうかが決定され、それによって中断なしに印刷工程が実行され得る。 【0030】 アナログ距離センサ30及び/又はエンコーダ44は、好ましくは、クリーニング装置4−1又は4−2上に配置され、それらと一体的に単一のユニットを構成する。そして、このユニットが印刷機に組み込まれる。制御部40は、また、クリーニング装置上に配置されるが、クリーニング装置の領域に限定的に配置されることが好ましい。 【0031】 印刷機は、大抵、複数の印刷機シリンダ6−1、6−2等々をクリーニングするための複数のクリーニング装置4−1、4−2等々について同時に交換されることが好ましい。そのため、印刷機が一旦停止せしめられなければならない。本発明によれば、最初の動作開始からの織物送りステップの総数が計数され、すべてのクリーニング装置4−1及び4−2についての記憶された増分は、互いに比較され、駆動装置11に対する調節信号目標値の変化が増分のそれぞれ異なる総数が再び相殺される。それ故、本発明の好ましい実施例によれば、すべてのクリーニング装置4−1及び4−2の制御部40は、合算器50によって計数された増分の総数の現在値と、増分総数目標値との間の差分信号を生成する。増分総数目標値は、印刷機における複数のクリーニング装置4−1及び4−2の合算器50によって計数された増分の総数を加算し、そして、加算値をクリーニング装置4−1及び4−2の数で割算することによって得られる。この計算は、好ましくは、自動的に実行され、あるいは人間によってなされる。合算器50によって計数された増分の総数が合算器ディスプレイに表示され又はプリンタによって出力され、その後加算され、その合算値が、クリーニング装置の数で割られ、さらに、増分総数目標値が、制御部40によって生成される。すべてのクリーニング装置4−1及び4−2の制御部40は、修正された調節信号目標値を生成するようになっており、差分信号が予め決定された許容される差の値からそれた場合に、予め決定された織物送り長さに対する最初の目標値の代わりに使用される。この差の値はゼロ又は別の値をとり得る。 【0032】 本発明の別の好ましい実施例によれば、制御機構組み合わせ体が備えられる。制御機構組み合わせ体は印刷機における2又はそれ以上のクリーニング装置4−1,4−2に対する2又はそれ以上の織物送り制御機構2−1及び2−2を有し、増分総数目標値を自動的に計算し、それを用いる。 【0033】 制御機構組み合わせ体は比較部60を有し、比較部60はすべてのクリーニング装置4−1、4−2等々の制御部40に接続され、合計メモリ62を有している。比較部60は計算機64を有し、計算機64はすべての制御部40の合算器50の増分総数を1つの総数に合算し、合計メモリ62に記憶し、そして、計数された増分の記憶された総数を、クリーニング装置4−1、4−2等々の数に対応するすべての制御部40の数で割算して、平均値を生成する。平均値は、増分総数目標値の形態で、比較部60からすべての制御部40に送られる。制御部40は、増分総数目標値と、合算器50によって計数された増分の計数の現在値との間の差分信号を生成する。 【0034】 好ましくは、修正された調節信号目標値は最小値によって制限される。それによって、クリーニング織物12がクリーニングプログラムに従って実行される織物送りのステップ毎に、予め決定された増分の最小値だけ搬送されることが保証される。それによって、クリーニングプログラムに従って実行される織物送りのステップ毎に、織物送りが実行され、そして、新たな織物部分が印刷機シリンダ6−1、6−2に置かれ、計算された差分信号が修正された調節信号目標値を生じる場合に、次の織物送りのステップにおいていかなる織物送りも実行されないことが保証される。 【図面の簡単な説明】 【0035】 【図1】本発明による2つ(又はそれ以上の)クリーニング装置並びにそれに備えられた本発明による織物送り制御機構を有するクリーニング装置の概略構成を示す図である。 【図2】織物のロールの回転軸のまわりの360°の角度にわたって分布配置された同一の大きさの増分を示す図である。 【符号の説明】 【0036】 2−1、2−2 織物送り制御機構 4−1、4−2 クリーニング装置 8 汚れていない織物のロール 10 汚れた織物のロール 11 駆動装置 30 距離センサ 40 制御部 42 織物送り長さ目標値 44 エンコーダ 45 増分検出マーク 46 回転エレメント 50 合算器 60 比較部 62 合計メモリ
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| 【出願人】 |
【識別番号】506299984 【氏名又は名称】ボールドウィン ジャーマニー ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
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| 【出願日】 |
平成19年9月7日(2007.9.7) |
| 【代理人】 |
【識別番号】110000475 【氏名又は名称】特許業務法人みのり特許事務所
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| 【公開番号】 |
特開2008−62650(P2008−62650A) |
| 【公開日】 |
平成20年3月21日(2008.3.21) |
| 【出願番号】 |
特願2007−232941(P2007−232941) |
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