| 【発明の名称】 |
湿し水装置およびこれを用いた印刷機 |
| 【発明者】 |
【氏名】新名 泰博
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| 【要約】 |
【課題】装置構成を複雑高価とすることなくゴミの除去を容易にした水舟を提供する。
【構成】底板55および側板57で上方が開放された箱型構造に形成され、内部に湿し水を保持する水舟39がフレーム69,71に固定されたブランケット73に着脱可能に取り付けられている湿し水装置15であって、ブランケット73の上部には、取出し方向53に向かい下方へ傾斜するように形成された取付面75が備えられ、水舟39には、取付面75に沿う形状をし、取付面75に着脱可能に取り付けられる取付部65が備えられていることを特徴とする。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 底板および側板で上方が開放された箱型構造に形成され、内部に湿し水を保持する水舟がフレームに固定された取付用部材に着脱可能に取り付けられている湿し水装置であって、 前記取付用部材の上部には、取出し方向に向かい下方へ傾斜するように形成された取付面が備えられ、 前記水舟には、前記取付面に沿う形状をし、前記取付面に着脱可能に取り付けられる取付部が備えられていることを特徴とする湿し水装置。 【請求項2】 前記取付部の上部を案内するガイド部材が備えられていることを特徴とする請求項1に記載された湿し水装置。 【請求項3】 前記底板の前記取出し方向と反対側には、前記取出し方向に向かい下方へ傾斜する傾斜部が備えられていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載に記載された湿し水装置。 【請求項4】 前記傾斜部は、前記取付面の傾斜角度と同等以上に傾斜させられていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載された湿し水装置。 【請求項5】 請求項1から請求項4のいずれかに記載された湿し水装置を用いていることを特徴とする印刷機。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、湿し水装置およびこれを用いた印刷機に関するものである。 【背景技術】 【0002】 印刷機の湿し水装置は、水舟に保持された湿し水を、この湿し水に一部浸漬されて回転する水元ローラによって引き上げられ、水着けローラから版胴の版面に供給するものである。 印刷作業中に、版面からブランケット胴に転写後の残留インキや、ブランケット胴に付着した版面に移転された紙粉等のゴミが、版面に接触する水着けローラを経由して湿し水装置に取り込まれ、それらが最終的に水舟に蓄積される。 このゴミが多くなると、供給される湿し水が汚れる事態となり、印刷障害が発生する恐れがある。 このため、水舟内を定期的に清掃することが求められているが、従来のものは湿し水装置を分解しないと清掃が行なえない構造であるので、例えば、水元ローラ等の交換時に合わせて水舟の清掃を行う程度で十分な清掃が行われていないのが実情であった。 【0003】 これを解消するものとして、例えば、特許文献1に示されるようにものが提案されている。 これは、水舟にゴミが溜り易いところを設け、この部分にゴミを回収する手段を設け、ゴミが他の部分に拡散しないようにして供給される湿し水が汚れないようにしたものである。 【0004】 【特許文献1】特開2005−40949号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0005】 しかしながら、特許文献1に示されるものは、水舟が大型化し、かつ、回収手段を追加するため製造コストが増加するという問題があった。 また、回収されたゴミを外部に除去するためには、湿し水装置を分解する必要があり、ゴミの除去が難しいという問題が残されたままであった。 【0006】 本発明は、上記問題点に鑑み、装置構成を複雑高価とすることなくゴミの除去を容易にした水舟およびこれを用いた印刷機を提供することを目的とする。 【課題を解決するための手段】 【0007】 上記課題を解決するために、本発明は以下の手段を採用する。 すなわち、本発明にかかる湿し水装置は、底板および側板で上方が開放された箱型構造に形成され、内部に湿し水を保持する水舟がフレームに固定された取付用部材に着脱可能に取り付けられている湿し水装置であって、前記取付用部材の上部には、取出し方向に向かい下方へ傾斜するように形成された取付面が備えられ、前記水舟には、前記取付面に沿う形状をし、前記取付面に着脱可能に取り付けられる取付部が備えられていることを特徴とする。 【0008】 本発明によれば、水舟の取付部を取付用部材から離脱させると、水舟は自由に移動できるようになる。 このとき、取付用部材の取付面が取出し方向に向かい下方へ傾斜するように形成されているので、取付面に沿う形状をした取付部を取付面に案内させると、水舟は取り出し方向に向かい斜め下方に移動させることができる。 このように、水舟が斜め下方に移動できると、水元ローラに当接しないように移動できるので、水舟を取り出し方向へ移動することができる。 水舟を取り出し方向へ移動すると、例えば、水舟の少なくとも一部は水元ローラの下部から離れるので、水舟の清掃を容易に行うことができる。 したがって、水舟の清掃が短時間で行えるので、清掃を頻繁に行うことができ、湿し水に起因する印刷障害を低減させることができる。 また、取付用部材と取付部の形状を変更するだけであるので、製造コストは従来と略同等で済ますことができる。 【0009】 また、本発明にかかる湿し水装置では、前記取付部の上部を案内するガイド部材が備えられていることを特徴とする。 【0010】 このように、取付部の上部を案内するガイド部材が備えられているので、取り出し中に水舟が上方に移動し、水元ローラに当接する恐れを確実に除去することができる。 【0011】 また、本発明にかかる湿し水装置では、前記底板の前記取出し方向と反対側には、前記取出し方向に向かい下方へ傾斜する傾斜部が備えられていることを特徴とする。 【0012】 このように、底板の取出し方向と反対側には、取出し方向に向かい下方へ傾斜する傾斜部が備えられているので、ゴミが傾斜部に案内されて水舟の取出し方向側に蓄積されることになる。 このため、水舟が取り出された場合に、水元ローラから離れた部分にゴミが集約されていることになるので、清掃の効率を向上させることができる。 【0013】 また、本発明にかかる湿し水装置では、前記傾斜部は、前記取付面の傾斜角度と同等以上に傾斜させられていることを特徴とする。 【0014】 このように、傾斜部は、取付面の傾斜角度と同等以上に傾斜させられているので、水舟を取付面に沿って移動させる場合に、傾斜部が傾斜部の延長線よりも下方に移動することはない。 このため、水舟の下部空間を有効に活用することができる。 【0015】 本発明にかかる印刷機は、請求項1から請求項4のいずれかに記載された湿し水装置を用いていることを特徴とする。 【0016】 このように、清掃を容易に行うことができる水舟を用いているので、清掃を頻繁に行うことができ、湿し水に起因する印刷障害を低減させることができる。 【発明の効果】 【0017】 本発明によれば、取付用部材の上部には、取出し方向に向かい下方へ傾斜するように形成された取付面が備えられ、水舟には、取付面に沿う形状をし、取付面に着脱可能に取り付けられる取付部が備えられているので、水舟の清掃を容易に行うことができる。 したがって、水舟の清掃が短時間で行えるので、清掃を頻繁に行うことができ、湿し水に起因する印刷障害を低減させることができる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0018】 以下に、本発明の一実施形態にかかる枚葉印刷機(印刷機)1について、図1〜図6を用いて説明する。 図1は、枚葉印刷機1の全体概略構成を示す模式図である。 枚葉印刷機1は、被印刷物である枚葉紙が供給される上流側から下流側に向けて、給紙装置3と、複数の印刷ユニット5と、排紙装置7とが備えられている。 給紙装置3は、図示しない既知の給紙機構によって給紙台11の上に積層された枚葉紙9を上から順に一枚ずつ取上げて供給するものである。 給紙台11は、給紙機構が枚葉紙9と略一定の位置関係を保つように枚葉紙9の供給に対応して上動するように構成されている。 【0019】 印刷ユニット5は、印刷する色ごとに複数設けられている。本実施形態では、C(シアン),M(マゼンダ),Y(イエロー)及びBK(ブラック)からなる4色の色によって印刷する4色機が示されており、4つの印刷ユニット5が設けられている。 【0020】 各印刷ユニット5には、インキを供給するインキ装置13と、湿し水を供給する湿し水装置15と、これらインキ装置13と湿し水装置15に対向配置された版胴17と、この版胴17に対向配置されたブランケット胴19と、このブランケット胴19に対向配置された圧胴21と、各印刷ユニット5の圧胴21間に配置される中間胴23とが備えられている。 【0021】 図2は、インキ装置13および湿し水装置15を拡大して示す模式図である。 インキ装置13には、インキ元ローラ25と、インキキー27と、受渡しローラ29と、インキ着けローラ31と、インキ練りローラ群とが備えられている。 インキ練りローラ群は、複数のインキ往復ローラ33と複数のインキ練りローラ35とが略交互に配置されて構成されている。 【0022】 インキ往復ローラ33は、樹脂製で、フレームに対して回転自在および軸線方向に摺動可能に支持されている。インキ往復ローラ33は、図示しない駆動源によって版胴17の周面と略同一周速で回転されるとともに軸線方向へ往復動されるように構成されている。 インキ練りローラ35は、表面がゴム製で、回転自在に取り付けられている。インキ練りローラ35は、インキ往復ローラ33に押付けられることによって、これらのローラに連れ回りさせられるように構成されている。 【0023】 インキ着けローラ31は、表面がゴム製で、フレームに回動自在に支持されている。インキ着けローラ31は、インキ往復ローラ33と版胴17とに押付けられることによって、連れ回りされるように構成されている。 インキキー27は、インキ元ローラ25とでインキを保持するインキ溜め37を形成している。 【0024】 インキは、インキ元ローラ25の回転に伴いインキキー27との間の隙間からインキ元ローラ25の周面によって運ばれ、受渡しローラ29へ供給される。 受渡しローラ29へ受け渡されたインキは、多数のインキ往復ローラ33およびインキ練りローラ35を順次移転する間に薄膜化されインキ着けローラ31へ供給される。 インキ着けローラ31へ供給された薄膜化されたインキは、版胴17の周面に取り付けられた刷版の画線部へ供給される。 【0025】 湿し水装置15には、湿し水を保持する水舟39と、水舟39の湿し水を汲み上げる水元ローラ41と、湿し水の量を調整するライダローラ43と、刷版の非画線部へ湿し水を供給する水着けローラ45と、保水ローラ47と、インキ装置13と接続するブリッジローラ49と、が備えられている。 湿し水装置15は、図1および図2に示されるように印刷ユニット5の給紙側に設けられている。その中で、水舟39は、湿し水装置15の一番下側で、かつ、印刷ユニット5の端部に配置されている。すなわち、水舟39は印刷ユニット5間に設けられた諸作業を行う作業空間51に面して配置されている。水舟39から隣接する作業空間51に向かう方向が本発明にいう取出し方向53となる。(図2参照) 以下、作業空間51側を外側と称し、印刷ユニット5の内部(版胴17)側を内側と称することもある。 【0026】 図3および図4は、操作側から見た水舟39の正面図であり、図3は装着時を、図4は取出し時を示している。図5は図3のX−X端面図である。図6は図3の平面図である。 水舟39は、底板55と側板57とで形成されている。 底板55は鋼製の板材である。底板55は、略水平な平坦部59と、平坦部59の外側部分が上方に略直角に折り曲げられて形成された外側部61と、平坦部59の前側部分が上方に傾斜角度αで傾斜するように折り曲げられて形成された傾斜部63とで構成されている。 傾斜部63の内側端部は、さらに上方へ折り曲げられている。傾斜部63は、湿し水を貯留するための内側壁を構成し、外側部61は外側壁を構成している。 【0027】 側板57は鋼製の板材である。側板57は、下部が底板55の形状とされ、上部は外側部61の上端部から内側へ略水平に形成され、内側端部は上方へ延在するように形成されている。 側板57,57は、それぞれ底板55の両側に溶接で固定され、湿し水を貯留するための両側壁を構成している。 底板55および側板57の湿し水を貯留する部分を構成している部分の外面には、スポンジ67が貼付されている。 スポンジ67は、低温(例えば、6℃)の湿し水によって冷却された水舟39の低温が外部に伝播しないようにして結露を防止する機能を奏するものである。 【0028】 側板57の平坦部59に位置する部分の一部は、下方に延長され、その先端部分は略直角に底板55から離れる方向に折り曲げられて取付部65を形成している。 取付部65の折曲線は、水平方向に対して外側が低くなるように傾斜角度βで傾斜させられている。 取付部65の外側端部にボルト止め用のボス67が備えられている。 底板55の平坦部59には、水舟39内に湿し水を循環供給するために、図示しない給水管と排水管とが接続されている。 【0029】 操作側フレーム69および駆動側フレーム71には、略矩形状をしたブラケット(取付用部材)73,73が固定されている。ブラケット73,73は、その上面が水平方向に対して外側が低くなるように傾斜角度βで傾斜するように取り付けられている。 ブラケット73,73の水舟39側は、取付部65の厚さと略等しい厚さ切り欠かれ、取付部65を取付ける取付面75が形成されている。 取付面75の外側端部にはボルト穴が形成され、取付部65が取付面75に載置し、ボルト77によって取付面75に固定されるように構成されている。 【0030】 ブラケット73,73には、取付部65を上から挟むように配置された押え板(ガイド部材)79が固定して取り付けられている。 押え板79の外側端は、取付部65を再装着する際、導入し易いように外側に向かい取付面75から離れる方向に折り曲げられている。 なお、押え板79の外側端は、ボルト77よりも内側とされているが、これは、ボルト77に係合する部分を切り欠いてブラケット73の外側端と同等の位置まで延ばすようにしてもよい。こうすると、取付部65の上方への動きを制限する作用が一層長く行うことができる。 【0031】 なお、傾斜角度αは傾斜角度βよりも若干大きく形成されている。傾斜角度αを傾斜角度βと同一になるようにしてもよい。 これは、後述するように水舟39の下部空間を有効に活用するためであるが、その必要がない場合には、傾斜角度αを傾斜角度βよりも小さくしてもよい。 【0032】 版胴17は、印刷用画像が形成された刷版が外周に巻回された円筒状とされている。刷版は、印刷すべき画像毎に作成され、交換される。版胴17は、図示していないが、外周の一部の角度範囲が軸線方向に切り欠かれた状態となっており、この位置に、刷版の上流端である版頭および刷版の下流端である版尻を掴んで固定する版締め装置が設けられている。 【0033】 ブランケット胴19は、版胴17の刷版上のインキを受け取り、圧胴21や中間胴23により搬送される枚葉紙に対してインキを転写する(オフセット印刷)。ブランケット胴19の外周には、弾性材料、例えばゴムで形成されたブランケットが巻回されている。ブランケット胴19は、図示していないが、外周の一部の角度範囲が軸線方向に切り欠かれた状態となっており、この位置に、ブランケットの上流端および下流端を掴んで固定するゴム締め装置が設けられている。 ブランケット胴19は、印刷を行わない非印刷時等には、版胴17から離間させることができるように構成されている。 【0034】 圧胴21は、ブランケット胴19に対向配置され、円筒状とされている。圧胴21は、版胴17およびブランケット胴19の直径の2倍の直径を有する、いわゆる倍胴とされている。 圧胴21の周面には、枚葉紙9の先端を保持する爪装置(図示省略)が軸線中心を挟んで2ヶ所に備えられている。圧胴21は、印刷時に枚葉紙を介してブランケット胴19に接触し、ブランケット胴19との間に供給される枚葉紙9に対して所望の圧力を与える。これにより、ブランケット胴19上のインキを枚葉紙上に転写させる。 【0035】 中間胴23は、各印刷ユニット5の圧胴21間に設けられ、円筒状とされている。中間胴23は、給紙装置3側のものを除いて版胴17およびブランケット胴19の直径の2倍の直径を有する、いわゆる倍胴とされている。 中間胴23の周面には、枚葉紙9の先端を保持する爪装置(図示省略)が軸線中心を挟んで2ヶ所に備えられている。中間胴23によって、上流側の圧胴21から下流側の圧胴21へと枚葉紙9が送られる。 【0036】 上述のインキ装置13、湿し水装置15、版胴17、ブランケット胴19、圧胴21および中間胴23は、それらの周速が略一致するように枚葉印刷機1に設けられた一つのメインモータ(図示せず)によって回転させられる。 つまり、メインモータからの回転力がギアを介して各部材に伝達されるようになっている。 【0037】 排紙装置7には、チェーングリッパ81と、排紙台83とが備えられている。 チェーングリッパ81は、最終の印刷ユニット5の圧胴21に隣接する位置と排紙台83の上方位置とを循環移動する一対のチェーンと、その間を連結するくわえ棒と、くわえ棒に所定間隔を空けて設置された爪装置と、を備え、圧胴21から枚葉紙9を受取って排紙台83の上方位置まで搬送するものである。 排紙台83は、上下方向に移動可能に構成され、チェーングリッパ81から排出される枚葉紙9を積層して保持する。 また、排紙台83は、枚葉紙9の落下距離が略一定となるように徐々に下動するように制御されている。 【0038】 以上、説明した本実施形態にかかる枚葉印刷機1の動作について説明する。 まず、枚葉印刷機1の印刷動作について説明する。 給紙装置3の給紙台11に積載された厚い枚葉紙9は、図示しない給紙機構によって最上部から1枚ずつ取り出され、印刷ユニット5に供給される。 供給された枚葉紙9は、印刷ユニット5の中間胴23の爪装置によってくわえられ、次いで中間胴23から圧胴21へくわえ替えされる。これを繰り返して4つの印刷ユニット5を通して搬送される。 【0039】 各印刷ユニット5では、版胴17の周面に取付けられた刷版の非画線部に湿し水装置15から水が供給され、次いで刷版の画線部にインキ供給装置13からインキが供給される。 このとき、水舟39には冷たい、例えば、水温6℃の湿し水が循環されているが、水舟39の湿し水と接触する部分はスポンジ67で覆われているので、外気が結露することはない。このため、結露した水が落下して印刷障害を発生させることはない。 これにより得られる刷版上の印刷画像がブランケット胴19に転写される。 ブランケット胴19に転写された印刷画像は、圧胴21によって運ばれる枚葉紙9に転写され、1色の印刷が行われる。 これが各印刷ユニット5で繰り返されカラー印刷される。 【0040】 カラー印刷された枚葉紙9は最後の印刷ユニット5の圧胴21からチェーングリッパ89の爪装置にくわえ替えされる。 チェーングリッパ81で搬送される枚葉紙9は、排紙台83の上方でくわえを外され、落下し、排紙台83上に積み上げられる。 このとき、未乾燥のインキが上側の枚葉紙9の裏に写るのを防止するため、枚葉紙9の上にパウダが噴霧される。 【0041】 次に、水舟39の清掃作業について説明する。 印刷作業がある程度継続されると、版面からブランケット胴19に転写後の残留インキや、ブランケット胴19に付着し版面に移転された紙粉等のゴミが、版面に接触する水着けローラ45を経由して湿し水装置15に取り込まれ、それらが最終的に水舟39に蓄積される。 このとき、水舟39の傾斜部63に沈殿するゴミの大部分は傾斜部63の傾斜に沿って移動し、平坦部59に集められることになる。したがって、ゴミは平坦部59に多く蓄積されている。 【0042】 まず、水舟39を押えて、ボルト77を外して取付部65とブランケット73との係合を離脱させる。ボルト77は、水舟39の外側端部に位置し、かつ、ボス67が介在されているので、容易に接近でき、取り外すことができる。 この状態で、水舟39を支える力を緩めると、取付部65が取付面75に案内されて、水舟39は取出し方向53へ移動する。 取付面75は取出し方向53に向けて下がるように傾斜されているので、水舟39はこの傾斜角度βに沿って斜め下方へ移動することになる。 【0043】 このとき、傾斜部63は、傾斜角度βと略同等の傾斜角度αだけ傾斜しているので、傾斜部63は、その略延長線85上に沿って移動することになる。このため、傾斜部63は水舟39の移動中、水元ローラ41に当接することはない。 したがって、傾斜角度αは、水元ローラ41との関係から見ると、あまり傾斜角度βよりも大きくしないほうが好適である。 また、傾斜部63は、延長線85よりも下方に位置することがなく、かつ、取付面75で案内されて真直ぐ下方に移動することもないので、この延長線85のギリギリまで他の機器、例えば、ブランケット洗浄装置等、の配置に利用することができ、水舟39の下部空間を有効に活用することができる。 そして、取付部65の上方は押え板79が略密着して案内しているので、取付部65は上方への動きを阻止される。このため、取り出し中に水舟が上方に移動し、水元ローラ41に当接する恐れを確実に除去することができる。 【0044】 そして、例えば、図4に示されるように取付部65の内側端部が取付面75から離脱する直前で、水舟39の重量を一部ブランケット73に持たせた状態で、水舟39を支える。この状態で、ゴミが集積している平坦部59の大部分は、水元ローラ41に覆われない位置に位置しているので、ゴミを回収する清掃を行うことができる。 【0045】 清掃が終了すると、水舟39の取付部65を取付面75に沿うようにして、水舟39を押上げ、所定の位置に至った状態で、ボルト77によって固定する。 【0046】 このように、ボルト77を外し、取付部65が取付面75に案内されるようにするだけで、水舟39を清掃が行える位置に移動することができるので、水舟の清掃を短時間で行うことができる。 このため、清掃を頻繁に行うことができるので、湿し水に起因する印刷障害を低減させることができる。 また、ブランケット73と取付部65の形状を変更するだけであるので、製造コストは従来と略同等で済ますことができ、経済的である。 【0047】 なお、ここでは、水舟39をブランケット73に係合させた状態で、清掃作業を行うようにしているが、水舟39を外部に取り出して清掃作業を行うようにしてもよい。 すなわち、図4の状態では、取付部65は押し板79から外れているし、もう少し下方に移動させればブランケット73からも自由になるので、水舟39を持って、傾斜部63の内側端が水元ローラ41に当接しないようにかわしながら取り外すことができる。 【0048】 なお、本発明は本実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において適宜変更することができる。 また、本実施形態では、枚葉印刷機に適用しているが、本発明は輪転印刷機等適宜な形式の印刷機に適用することができる。 【図面の簡単な説明】 【0049】 【図1】本発明の一実施形態にかかる枚葉印刷機の全体概略構成を示す正面図である。 【図2】本発明の一実施形態にかかる印刷ユニットの上部構造を示す正面図である。 【図3】本発明の一実施形態にかかる水舟の操作側から見た正面図である。 【図4】本発明の一実施形態にかかる水舟の清掃作業中の状態を示す操作側から見た正面図である。 【図5】図3のX−X端面図である。 【図6】図3の平面図である。 【符号の説明】 【0050】 1 枚葉印刷機 15 湿し水装置 39 水舟 53 取出し方向 55 底板 57 側板 63 傾斜部 65 取付部 69 操作側フレーム 71 駆動側フレーム 73 ブランケット 75 取付面 79 押し板
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| 【出願人】 |
【識別番号】000006208 【氏名又は名称】三菱重工業株式会社
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| 【出願日】 |
平成18年9月4日(2006.9.4) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100112737 【弁理士】 【氏名又は名称】藤田 考晴
【識別番号】100118913 【弁理士】 【氏名又は名称】上田 邦生
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| 【公開番号】 |
特開2008−62403(P2008−62403A) |
| 【公開日】 |
平成20年3月21日(2008.3.21) |
| 【出願番号】 |
特願2006−239609(P2006−239609) |
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