| 【発明の名称】 |
ラインセンサ及び印刷機 |
| 【発明者】 |
【氏名】小川 雅靖
【氏名】竹本 衆一
【氏名】岡本 和志
【氏名】小田 斉史
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| 【要約】 |
【課題】ラインセンサを取り付ける際に取付誤差が存在しても精度良く検査対象物の色調を検出できるようにした、ラインセンサ及びこれを備えた印刷機を提供する。
【構成】検査対象物5に複数色光を照射する光源部42,43と反射光を検出する受光部41とをそなえ、光源部42,43は各色毎に複数の光源42A,42B,43A,43Bを有し、受光部41も複数の受光センサ41Aを有し、受光部41は受光センサ41Aを1列に配置、光源部42,43は受光部41を挟むように光源42A,42B,43A,43Bを2列に配置するラインセンサ9であり、一方の列に第1の光源色グループの光源42A,42Bを配置し、他方の列に第2の光源色グループの光源42C,42Dを配置した第1パターンと第1の光源色グループ,第2の光源色グループが反対配置の第2パターンと、を交互に配置する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 検査対象物に複数色の光を照射する光源部と、前記検査対象物からの反射光を検出する受光部とをそなえ、 前記光源部は前記複数色の各色毎に複数の光源を有し、前記受光部も複数の受光センサを有し、前記受光部は前記複数の受光センサを1列に前記検査対象物の幅方向に配置されてなり、前記光源部は前記受光部を挟むように前記複数の光源を2列に配置されてなるラインセンサであって、 前記光源部は、 前記複数色の光源が第1の光源色グループと第2の光源色グループとに2分されて、 前記光源部の一方の列に前記第1の光源色グループの前記光源を配置するとともに前記光源部の他方の列に前記第2の光源色グループの前記光源を配置した第1の配置パターンと、前記光源部の一方の列に前記第2の光源色グループの前記光源を配置するとともに前記光源部の他方の列に前記第1の光源色グループの前記光源を配置した第2の配置パターンとが、列方向に交互に配置されている ことを特徴とする、ラインセンサ。 【請求項2】 前記光源部の前記2列は、前記受光部と前記検査対象物とを中心に面対称になる位置に配置される ことを特徴とする、請求項1記載のラインセンサ。 【請求項3】 前記受光部の1つの前記受光センサに対して、前記光源部の各色毎の前記光源が何れも1つずつ対応して配置されている ことを特徴とする、請求項1又は2記載のラインセンサ。 【請求項4】 前記複数色は、赤外色,赤色,緑色,青色である ことを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載のラインセンサ。 【請求項5】 前記第1の光源色グループは赤外色,赤色,緑色,青色の内の2色の前記光源からなり、前記第2の光源色グループは前記赤外色,赤色,緑色,青色の内の残る2色の前記光源からなる ことを特徴とする、請求項4記載のラインセンサ。 【請求項6】 前記光源と前記検査対象物との間には前記光源から照射される光を調整する照射光調整レンズがそなえられている ことを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載のラインセンサ。 【請求項7】 前記検査対象物と前記受光部との間に、前記検査対象物から前記受光部に入射する前記反射光の光量を調整する反射光調整レンズがそなえられている ことを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載のラインセンサ。 【請求項8】 前記光源はLEDである ことを特徴とする、請求項1〜7のいずれか1項に記載のラインセンサ。 【請求項9】 前記検査対象物は印刷用紙であって、 前記印刷用紙に印刷を行う印刷部の下流側に請求項1〜8のいずれか1項に記載のラインセンサがそなえられている ことを特徴とする、印刷機。 【請求項10】 前記印刷用紙を前記走行ルート上で前記印刷用紙の走行を案内するガイドローラをそなえ、 前記ラインセンサが、前記印刷用紙の前記走行ルートを挟んで前記ガイドローラと対向する位置にそなえられている ことを特徴とする、請求項9記載の印刷機。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、例えば、印刷機により印刷された印刷用紙等の検査対象物の反射光を読み取るラインセンサ及びこれをそなえた印刷機に関する。 【背景技術】 【0002】 従来、印刷を行った印刷用紙の絵柄を検査するために印刷用紙の印刷絵柄の反射光を読み取るためのラインセンサを印刷機に備えたものがある(例えば、特許文献1参照)。 図6は従来技術のラインセンサを立面視で一部透視して模式的に示した図、図7は従来技術のラインセンサの端部付近を上面視で一部透視して模式的に示した図である。 図6に示すように、ラインセンサ100は印刷機(ここでは図示略)の印刷用紙105の走行ルートの上部に配設され、受光部101,第1の光源部102,第2の光源部103,ケース104,レンズ106により構成されている。 【0003】 そして、搬送される印刷用紙105の幅方向に延びた検出エリアXに対して第1の光源部102及び第2の光源部103からIr,R,G,Bの各色の光が照射して、印刷用紙105の印刷面(印刷絵柄)からの反射光をレンズ106を通して受光部101で受光して読み取るように構成されている。 また、図7に示すように、受光部101は印刷用紙105からの反射光を受光するためのフォトダイオード等で構成される複数の受光素子101Aにより形成されており、複数の受光素子101Aが走行ルート上の検出エリアXに正対するように印刷用紙105の幅方向に1列の直線列状に検出エリアXと平行に配設されている。 【0004】 第1の光源部102及び第2の光源部103は、それぞれ受光部101よりも用紙搬送方向上下流側に隣接して検出エリアX及び受光部101と平行に配設され、且つ、第1の光源部102と第2の光源部103とが、検出エリアXと受光部101とのなす面を中心に面対象となるように配設されている。 第1の光源部102には、1つのIr(赤外色)の発光ダイオード(赤外色LED)102Aと1つのR(赤色)の発光ダイオード(赤色LED)102Bとの組が1つの受光部101Aに対応するように、それぞれ交互に配列されている。 【0005】 第2の光源部103には、1つのB(青色)の発光ダイオード(青色LED)103Aと1つのG(緑色)の発光ダイオード(緑色LED)103Bとの組が1つの受光部101Aに対応するように、それぞれ交互に配列されている。 このように従来のラインセンサでは、第1の光源部102には赤外色LED102Aと赤色LED102Bとの2種類のLEDのみが直線列状に配列され、一方、第2の光源部103には青色LED103Aと緑色LED103Bとの2種類のみが直線列状に配列されている。これは各LEDに対する電気的な配線系統を各色毎に集約する必要があるため、各LEDへの配線経路をシンプルに構成することを意図しているためである。 【0006】 そして、ケース104内に受光部101,第1の光源部102,第2の光源部103,レンズ106が予め組み付けられ、ラインセンサ100としてアセンブリ化された上で印刷機に取り付けられる。 【特許文献1】特開2003−291312号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0007】 ところで、ラインセンサ100を印刷機の走行ルート上に取り付ける際に取付作業の精度によっては図6に示すような取付誤差dが生じることがある。 このような取付誤差dが存在する場合には、第1の光源部102から印刷用紙105に照射される光の照射角θ1と第2の光源部103から印刷用紙105に照射される光の照射角θ2とに角度差が生じる(図6の場合はθ1>θ2となる)。 【0008】 この場合、照射角θ1,θ2の角度差に起因して、各光源部102,103から同じ光量の光を照射したとしても、実際に印刷用紙105の面上に供給される照射光の割合が第1の光源部102からの照射光と第2の光源部103からの照射光と均等にはならず差が生じてしまう。 つまり、第1の光源部102から照射される赤外色光及び赤色光の光量と第2の光源部103から照射される青色光及び緑色光の光量との割合が不均等となり印刷用紙105からの反射光にもこの供給光量の不均等が反映されてしまうため、受光部101により検出した色濃度と実際の色濃度との誤差が大きくなってしまう。 【0009】 図6に示す場合についてより具体的に説明すると、取付誤差dに起因して第1の光源部102から照射される赤外色光及び赤色光の各光量が第2の光源部103から照射される緑色光及び青色光の各光量よりも多くなるため、受光部101による反射光の検出結果はこれを反映して印刷絵柄の実際の色調よりも赤外色及び赤色が強いものとなり、印刷用紙105の実際の色調と比較しての検出誤差が大きくなってしまう。 【0010】 このような不具合をなくすためにはラインセンサ100を取り付ける際の施工精度を向上させて取付誤差dを低減する必要があるが、施工精度の向上には限界がある。また、ラインセンサ100は印刷用紙105の走行ルートの近傍に配設する必要があり、印刷機にラインセンサ100を正確に取り付けたとしても印刷用紙105の搬送にかかる振動等によりラインセンサ100の取り付け角度に微妙な誤差が生じることも考えられる。 【0011】 本発明はこのような課題に鑑み創案されたもので、ラインセンサを取り付ける際に取付誤差が存在する場合であっても精度良く印刷用紙等の検査対象物の色調を検出できるようにした、ラインセンサ及びこれを備えた印刷機を提供することを目的とする。 【課題を解決するための手段】 【0012】 上述の目的を達成するために、請求項1記載の本発明の印刷機のラインセンサは、検査対象物に複数色の光を照射する光源部と、前記検査対象物からの反射光を検出する受光部とをそなえ、前記光源部は前記複数色の各色毎に複数の光源を有し、前記受光部も複数の受光センサを有し、前記受光部は前記複数の受光センサを1列に前記検査対象物の幅方向に配置されてなり、前記光源部は前記受光部を挟むように前記複数の光源を2列に配置されてなるラインセンサであって、前記光源部は、前記複数色の光源が第1の光源色グループと第2の光源色グループとに2分されて、前記光源部の一方の列に前記第1の光源色グループの前記光源を配置するとともに前記光源部の他方の列に前記第2の光源色グループの前記光源を配置した第1の配置パターンと、前記光源部の一方の列に前記第2の光源色グループの前記光源を配置するとともに前記光源部の他方の列に前記第1の光源色グループの前記光源を配置した第2の配置パターンとが、列方向に交互に配置されていることを特徴としている。 【0013】 なお、第1の光源色グループ及び第2の光源色グループに含まれる色の種類は1つでもよい。また、検査対象物としては、印刷機を通紙されるウェブ状(連続紙)やシート状(枚葉紙)の印刷用紙が考えられる。さらに検査対象物としてはこの他に印刷された段ボールシート,金属シートや樹脂フィルム等が考えられる。 また、受光センサの配置パターンとしては検査対象物の幅方向に直線列状に配置することが考えられる。 【0014】 また、前記光源部の前記2列は、前記受光部と前記検査対象物とを中心に面対称になる位置に配置されることが好ましい(請求項2)。これにより、各光源部から光を均等に照射することができる。 また、前記受光部の1つの前記受光センサに対して、前記光源部の各色毎の前記光源が何れも1つずつ対応して配置されていることが好ましい(請求項3)。これにより、1つの受光センサに対してそれぞれ1つずつの光源を有することでセンサの個数を必要以上に備えることなく十分な量の光を照射することができる。 【0015】 また、前記複数色は、赤外色,赤色,緑色,青色であることが好ましい(請求項4)。これにより、墨(K)の印刷色を含む検査対象物の色調を精度良く読み取ることができる。 また、前記第1の光源色グループは赤外色,赤色,緑色,青色の内の2色の前記光源からなり、前記第2の光源色グループは前記赤外色,赤色,緑色,青色の内の残る2色の前記光源からなることが好ましい(請求項5)。これによりラインセンサの取付誤差に起因する光量の差を低減するとともに、1つの受光部に対する光源の数を増やすことなく効率よく検査対象物に光を照射することができる。 【0016】 また、前記光源と前記検査対象物との間には前記光源から照射される光を調整する照射光調整レンズがそなえられていることが好ましい(請求項6)。これにより、光源から照射される光の指向性及び拡散性を向上させることにより精度良く検査対象物の反射光を読み取ることができる。 また、前記検査対象物と前記受光部との間に、前記検査対象物から前記受光部に入射する前記反射光の光量を調整する反射光調整レンズがそなえられていることが好ましい(請求項7)。これにより、検査対象物からの反射光を受光部により集中的に受光させることができ、受光部により精度良く反射光を読み取ることができる。 【0017】 また、前記光源はLEDであることが好ましい(請求項8)。これにより、光の照射にかかる電力コストを低減できるとともに光の照射に際して熱等の発生が少ない。 また、請求項9記載の本発明の印刷機は、前記検査対象物は印刷用紙であって、前記印刷用紙に印刷を行う印刷部の下流側に請求項1〜8のいずれか1項に記載のラインセンサがそなえられていることを特徴としている。 【0018】 また、前記印刷用紙を前記走行ルート上で前記印刷用紙の走行を案内するガイドローラをそなえ、前記ラインセンサが、前記印刷用紙の前記走行ルートを挟んで前記ガイドローラと対向する位置にそなえられていることが好ましい(請求項10)。これによりガイドローラ上では用紙のバタツキが低減されるとともに、ガイドローラにより用紙を透過する光遮断されるのでより精度良く反射光を読み取ることができる。 【発明の効果】 【0019】 本発明のラインセンサ及びこれを備えた印刷機によれば、ラインセンサの取付誤差に起因して第1の光源部からの照射光と第2の光源部からの照射光とで検出エリアに供給される照射光量に差が生じても、各色毎の照射光量の偏りが生じることを防止あるいは低減することができ、検査対象物の色調を精度良く検知することができる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0020】 以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。 図1〜図4はいずれも本発明の一実施形態にかかるラインセンサ及びこれを備えた印刷機を説明するためのものであって、図1はラインセンサの端部付近の構成を上面視で一部透視して模式的に示す図、図2はラインセンサを備えた印刷機の印刷部の概略構成を模式的に示す図、図3はラインセンサを立面視で一部透視して模式的に示す図、図4は第1の配置パターン及び第2の配置パターンを示す模式図である。 【0021】 本実施形態は本発明のラインセンサを印刷機としてのオフセット輪転印刷機(印刷機)に適用したものである。 図2に示すように印刷機の印刷部には、刷版が装着された版胴4とブランケット胴3とを備えた印刷ユニット1が走行ルートを連続して走行する帯状の印刷用紙5を挟んで上下に2組配置されている。 【0022】 各印刷ユニット1には、インキ元ローラ6とインキ元ローラ6の軸方向に並んで配置された複数のインキキー7からなるインキキー式のインキ供給部8を備えている(図2では上側の印刷ユニット1のインキ供給部8のみ示している)。 インキ供給部8のインキ元ローラ6と各インキキー7との隙間から版胴4へ図示しない複数のインキローラを介して版胴4にインキが供給され、供給されたインキは刷版の親油性領域に付着し、この刷版に付着したインキがブランケット胴3を介して印刷用紙5に転写されることで、印刷絵柄2が印刷用紙5の上下両面に連続して形成されるようになっている。 【0023】 なお、インキ供給部8のインキキー7は印刷幅方向に複数並置されており、この形式のインキ供給部8ではインキキー7のインキ元ローラ6に対する隙間量(これをキー開度という)を調整することによりインキキー7の幅単位でインキ供給量を調整することができる。各インキキー7のキー開度は図示しないインキキーアクチュエータにより自動的に調整可能となっており、各インキキー7のキー開度は制御装置20により制御されるようになっている。 【0024】 印刷ユニット1の印刷用紙5の走行方向下流側には印刷用紙5の上方に印刷用紙5の上面の各印刷絵柄2の色濃度を検出するラインセンサ9が配設されており、ラインセンサ9の検出結果は制御装置20に入力されるようになっている。そして、制御装置20はラインセンサ9から入力される印刷絵柄2の色濃度の検出結果に基づいて、印刷絵柄2の色濃度が予め設定された目標となる色濃度となるように各インキキー7のキー開度を設定し、キー開度を制御するように構成されている。 【0025】 ラインセンサ9は、印刷用紙5の走行を案内するガイドローラ10の設置個所に対して、印刷用紙5の走行ルートを挟んでガイドローラ10の反対側に配設されている。 ここでは、印刷用紙5の走行ルートはガイドローラ10の周面に沿って走行方向が曲折しており、印刷用紙5がガイドローラ10の周面に確実に沿いながら走行するようになっている。また、ガイドローラ10は黒色に着色されており、ガイドローラ10側からラインセンサ9側に印刷用紙5を透過する透過光を低減あるいは遮断できるようになっている。 【0026】 なお、ガイドローラ10の周面に沿って印刷用紙5の走行方向が曲折するポイント、即ち、検出エリアX(図3参照)は、重力方向下向きあるいは上向きに対して凸であり、検出エリア付近での曲折部の接線(図3では接線P)が水平であることが好ましい。 つまり、ラインセンサ9は水平に設置できるように印刷機に空間を設けてやることが好ましく、これによりラインセンサ9を水平方向から傾けた位置に設置した場合と比較して長時間の施用により、ラインセンサ9が重力によって傾いて検出精度が低下するといったことを抑制することができる。 【0027】 なお、ラインセンサ9のさらに下流側には、ラインセンサ9と上下方向を反対に設定され、印刷用紙5の下面の各印刷絵柄(図示略)の色濃度を検出するためのラインセンサ(図示略)が設けられ制御装置20と電気的に接続されている。即ち、印刷用紙5の両面に印刷が施されている場合であっても、両面の印刷画像を検出することができる。なお、上流側のラインセンサ9の光源の光が下流側のラインセンサに影響を与えないように、また、下流側のラインセンサの光源の光が上流側のラインセンサ9に影響を与えないように、各ラインセンサ間には、上述の光を遮断するための敷居を設けたり、光の影響を相互に受けないような位置にそれぞれのラインセンサを配置することが好ましい。 【0028】 次にラインセンサ9の構成について説明する。図3に示すように、ラインセンサ9は、受光部41,第1の光源部42,第2の光源部43,ケース44,反射光調整レンズ46,第1レンズ(照射光調整レンズ)47,第2レンズ(照射光調整レンズ)48により構成されている。 ラインセンサ9は所定の距離Lを有してガイドローラ10の接線Pを含む面とケース44の下面とが平行となるように配設されるべきものであるが、ここでは、ラインセンサ9の組み付けの際の取付誤差Dが存在している。 【0029】 なお、所定の距離Lは各光源42,43から照射する光を効率良く印刷用紙5に照射するためにはできるだけ短く設定することが望ましいが、印刷機に紙通しを行う紙通し装置等の通過に干渉しないようにする等機械的な制約により所定の距離より短くすることはできない。 受光部41はケース44の中央に配設されており、印刷用紙5と受光部41との間には反射光調整レンズ46が配設されている。反射光調整レンズ46は印刷用紙5から拡散する反射光をできる限り受光部41に収束するべくレンズ曲率が設定されている。 【0030】 第1の光源部42及び第2の光源部43は受光部41を挟んで印刷用紙の搬送方向に対称な位置に配設されている。また、第1の光源部42及び第2の光源部43は後述するようにIr(赤外色),R(赤色),G(緑色),B(青色)の各色の光源(LED)42A,42B,43A,43B(図1参照)を有しており、第1の光源部42と第2の光源部43とを合わせて光源部ともいう。 【0031】 ところで、走行する印刷用紙5の印刷絵柄2からの反射光の色調を検出する領域である検出エリアXは、用紙幅方向に直線状に延在するとともに印刷用紙5がガイドローラ10の周面に沿って走行する位置に設定されており、各光源部42,43は印刷用紙5の幅方向に延びた検出エリアXに対してIr(赤外色),R(赤色),G(緑色),B(青色)の各色の光を照射するように配向されている。 【0032】 第1の光源部42の各LED42A,42Bの各発光部の前方近傍にはそれぞれ第1のレンズ47が配設され、第2の光源部43の各LED43A,43Bの各発光部の前方近傍にはそれぞれ第2のレンズ48が配設されている。つまり、第1のレンズ47は第1の光源部42と検出エリアXとの間に備えられ、第2のレンズ48は第2の光源部43と検出エリアXとの間に備えられている。 【0033】 第1のレンズ47及び第2のレンズ48は、第1の光源部42及び第2の光源部43から照射される照射光が所定の拡散度合で均一に検出エリアXを通過する印刷用紙5に照射されるようにそれぞれのレンズ曲率が設定されている。 また、図1に示すように、受光部41は印刷用紙5からの反射光を受光するためのフォトダイオード等で構成される複数の受光素子(受光センサ)41Aにより形成されており、複数の受光素子41Aが検出エリアXの用紙幅方向長さに対応して用紙幅方向に直線列状に配置されている。 【0034】 第1の光源部42及び第2の光源部43にはそれぞれ複数色の光源としてIr(赤外色)の発光ダイオード(赤外色LED)42A,R(赤色)の発光ダイオード(赤色LED)42B,B(青色)の発光ダイオード(青色LED)43A及びG(緑色)の発光ダイオード(緑色LED)43Bが備えられている。 そして、第1の光源部42及び第2の光源部43において受光部41を挟んで用紙搬送方向に線対称となるように各LED42A,42B,43A,43Bが各受光部41の受光素子41Aと平行に直線列状に配置されている。 【0035】 ここで、本発明の最も特徴的な部分である第1の光源42及び第2の光源43における各LED42A,42B,43A,43Bの配置構成について説明する。 図1に示すように、第1の光源部42には用紙搬送方向を向いて左側から順に赤外色LED42A,赤色LED42B,青色LED43A,緑色LED43B,赤外色LED42A・・・とIr→R→B→Gの順番で各LED42A,42B,43A,43Bが受光部41の受光素子41A1個につきLEDが2個の間隔で配列されている。 【0036】 一方、第2の光源部43には用紙搬送方向を向いて左側から順に青色LED43A,緑色LED43B,赤外色LED42A,赤色LED42B,青色LED43A・・・とB→G→Ir→Rの順番で各LED42A,42B,43A,43Bが受光部41の受光素子41A1個につきLEDが2個の間隔で配列されている。 なお、受光素子が高価なため、本実施形態では、受光素子1個につきLEDが2個間隔で配置されているが、受光素子1個につき4個間隔でLEDを配置してもよい。即ち、第1の光源部にIr→R→B→Gの順番で各LEDを配置し、第2の光源部にB→G→Ir→Rの順番で各LEDを配置してもよい。 【0037】 ここで、赤外色LED42Aと赤色LED42Bとを第1の光源色グループとし、緑色LED43Aと青色LED43Bとを第2の光源色グループとする。 つまり、図4に示すように、受光部41及び各光源部42,43には、受光素子41Aの一側(上流側)に第1の光源色グループの各LED(赤外色LED42A,赤色LED42B)が配置されるとともに、受光素子41Aの他側(下流側)に第2の光源色グループの各LED(青色LED43A,緑色LED43B)が配置された第1の配置パターン51と、受光素子41Aの上流側に第2の光源色グループの各LED(青色LED43A,緑色LED43B)が配置されるとともに受光素子41Aの下流側に第1の光源色グループの各LED(赤外色LED42A,赤色LED42B)が配置された第2の配置パターン52とが列方向(用紙幅方向)に交互に配置されている。 【0038】 換言すると、第1の光源部42と第2の光源部43とでは第1の光源色グループの各LED(赤外色LED42A,赤色LED42B)と第2の光源色グループの各LED(青色LED43A,緑色LED43B)とがそれぞれ千鳥掛け状の配置となっているといえる。 なお、制御装置20では、このようなラインセンサ9により検出された各色濃度に基づいて各インキキー7のキー開度を制御するが、用紙幅方向に並ぶ各インキキー7の幅に比べて、受光素子41Aの用紙幅方向の間隔は十分に短いため、各インキキーの調整領域(キーゾーン)には、複数の受光素子41Aが並んでおり、各インキキー7はこれらの各色複数組の受光素子41Aからの検出情報に基づいて制御されるようになっている。 【0039】 本発明の一実施形態にかかるラインセンサ及びこれを備えた印刷機はこのように構成されているので、ラインセンサ10を取り付ける際に取付誤差Dが生じた場合にはこの取付誤差Dに起因して第1の光源部42から印刷用紙5に照射される光の照射角θと第2の光源部43から印刷用紙5に照射される光の照射角θ′とに角度差が生じ、照射角θ,θ′が異なることにより印刷用紙5の面上に供給される照射光の光量の割合が第2光源部43から照射される照射光(第1の照射光)よりも第1光源部42から照射される照射光(第2の照射光)の方が大きくなるが、第1の照射光と第2の照射光とにはいずれもIr,R,G,Bの各色のLED42A,42B,43A,43Bから照射された光成分が含まれているため、第1の照射光と第2の照射光との光量の割合が不均一であっても、第1の照射光及び第2の照射光に含まれる各色Ir,R,G,Bの光の光量の割合に生じる不均一を抑制することができ、色濃度の検出結果と実際の色濃度との誤差を抑制することができる。 【0040】 また、印刷用紙5がガイドローラ10の周面に沿って走行する位置を検出エリアXに設定しているので、検出エリアXを走行する印刷用紙5がガイドローラ10の周面に押し付けられることにより印刷用紙5のバタツキが抑制され、色濃度の検出精度をさらに向上させることができる。 このように検出精度の高い色濃度の検出結果に基づいて制御装置20においてインキキー開度の設定が行われるので、キー開度を適切に制御することができるようになる。 【0041】 また、受光部41及び光源部42,43が、1個の受光素子41Aに対して各光源部42,43のいずれか1方に第1の光源色グループの各LED(赤外色LED42A,赤色LED42B)が各1個配置されるとともに他方には第2の光源色グループの各LED(青色LED43A,緑色LED43B)が各1個配置され、受光素子41Aの数と、各色毎のLED42A,42B,43A,43Bの数とが同じになるように構成されているので、LED42A,42B,43A,43Bの設置個数を抑制しながらも1個の受光素子41Aに対応する検出エリアXに対して各色Ir,R,G,Bの光を十分に供給することができる。 【0042】 これは、LED42A,42B,43A,43Bの出力はLEDのサイズ(大きさ)と相関しており、サイズの大きいLEDであるほどサイズに対する出力効率が良いことに起因している。 本実施形態では受光素子41Aを挟んだ両側に各色のLED42A,42B,43A,43Bを配置することにより、十分な照射光量が得られるサイズのLEDを設置することができる。 【0043】 また、各LED42A,42B,43A,43Bの発光部の近傍には、第1のレンズ47あるいは第2のレンズ48が配設されているので、各LED42A,42B,43A,43Bから照射される照射光を適度に拡散させるとともに、検出エリアXを走行する印刷用紙5に均一な光を供給するとともに第1の照射光と第2の照射光とに含まれる各色の光成分の偏りを低減して受光素子41Aにより色濃度の検出精度を向上することができる。 【0044】 ここで、本発明の実施形態の2つの変形例1,2について説明する。 変形例1,2では、上述した実施形態とは第1のパターン及び第2のパターンを形成するLED及び受光素子の配置構成が異なっているのみであり、実施形態と共通する部分については説明を省略して同符号を用いて説明する。 まず、変形例1について説明する。変形例1は光源として赤色LED42B,青色LED43A,緑色LED43Bの3色のみを備えており、赤外光LED42Aを備えていない点で上述の実施形態のものと異なっている。 【0045】 つまり、変形例1では赤色LED42Bのみが第1の光源色グループとなり、第2の光源色グループは実施形態と同様に青色LED43Aと緑色LED43Bとなる。 つまり、図5(A)に示すように、受光部41,第1の光源部63及び第2の光源部64には、受光素子41Aの上流側に第1の光源色グループのLED(つまり、赤色LED42B)が配置されるとともに受光素子41Aの下流側に第2の光源色グループの各LED(青色LED43A,緑色LED43B)が配置された第1の配置パターン61と、受光素子41Aの上流側に第2の光源色グループの各LED(青色LED43A,緑色LED43B)が配置されるとともに受光素子41Aの下流側に第1の光源色グループのLED(赤色LED42B)が配置された第2の配置パターン62とが列方向(用紙幅方向)に交互に配置されている。 【0046】 なお、図5(A)では、各LED42B,43A,43Bの配置構成及び配置順序を強調して模式的に示しているため、第1の光源部63及び第2の光源部64に配置される各LED42B,43A,43Bの配置間隔に偏りがあるが、実際には各光源部63,64にそれぞれ直線列状に各LED42B,43A,43Bを均等に隙間なく配置するのが好ましい。そうすることにより各LED42B,43A,43Bはそれぞれのサイズが大きい高効率のものを使用することができる。 【0047】 次に、変形例2について説明する。図5(B)に示すように変形例2では実施形態と同様に光源として赤外色LED42A,赤色LED42B,青色LED43A,緑色LED43Bの4色のLEDを用いているが、第1の配置パターン71及び第2の配置パターン72の配置構成が実施形態のものと異なっている。 【0048】 即ち、受光部41,第1の光源部73及び第2の光源部74には、受光素子41Aの上流側に第1の光源色グループの各LED(赤外色LED42A、赤色LED42B)がそれぞれ交互に2個ずつ配置されるとともに受光素子41Aの下流側に第2の光源色グループの各LED(青色LED43A,緑色LED43B)がそれぞれ交互に2個ずつ配置された第1の配置パターン71と、受光素子41Aの上流側に第2の光源色グループの各LED(青色LED43A,緑色LED43B)がそれぞれ交互に2個ずつ配置されるとともに受光素子41Aの下流側に第1の光源色グループの各LED(赤外色LED42A,赤色LED42B)がそれぞれ交互に2個ずつ配置された第2の配置パターン72とが列方向(用紙幅方向)に交互に配置されている。 このように構成しても、従来技術のものと比較して取付誤差に起因する各色の光量の割合の不均等を低減して精度良く印刷絵柄の色濃度を検出することができる。 【0049】 [その他] 以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。 例えば、実施形態では本発明のラインセンサをオフセット輪転印刷機に設置しているが、ラインセンサを設置可能な印刷機であればオフセット輪転印刷機に限らず、枚葉印刷機や凹版印刷機であってもよい。また、実施形態のものは光源として発光ダイオードを用いているが、これに限らず光源として使用可能なランプを適宜選択可能である。 【0050】 また、上述の実施形態ではラインセンサの検出結果に基づいて、キー開度を制御(インキ濃度制御)するように構成されているが、このインキ濃度制御に限らず、ラインセンサの検出結果を印刷欠陥の検知等に用いるようにしてもよい。なお、ここでいう印刷欠陥とはインキが付くべきところにインキが付いていなかったり、インキが付きすぎて絵柄が潰れてしまっていたりするような、通常のインキ濃度調整では対処できない異常を指している。 【0051】 この他にラインセンサの検出結果に基づいて、印刷機における刷版の掛け誤りを判別しうるように構成してもよく、ラインセンサの検出結果は種々の用途に適用しうる。 また、上述の実施形態ではラインセンサが印刷機の走行ライン上にそなえられ、走行する印刷用紙(検査対象物)の反射光を検出するように構成されているが、これに限らず、検査対象物が静止した状態でラインセンサが検査対象物の天地方向(実施形態における搬送方向に対応)に自走して検査対象物の色濃度を検出しうるように構成してもよい。 【0052】 検査対象物についても上述の実施形態のものに限定しない。つまり、連続紙である印刷ウェブに限らず枚葉紙状の印刷用紙や段ボールシートであってもよい。さらに、検査対象物は紙に限らず金属シートや樹脂フィルムであってもよく、ラインセンサにより印刷状態以外の製品欠陥を検知しうるように構成してもよい。 【図面の簡単な説明】 【0053】 【図1】本発明の一実施形態にかかるラインセンサ及び印刷機を説明するためのものであって、ラインセンサの構成を上面視で一部透視して模式的に示す図である。 【図2】本発明の一実施形態にかかるラインセンサ及び印刷機を説明するためのものであって、ラインセンサを備えた印刷機の印刷部の概略構成を模式的に示す図である。 【図3】本発明の一実施形態にかかるラインセンサ及び印刷機を説明するためのものであって、ラインセンサを立面視で一部透視して模式的に示す図である。 【図4】本発明の一実施形態にかかるラインセンサ及び印刷機を説明するためのものであって、第1の配置パターン及び第2の配置パターンを示す模式図である。 【図5】本発明の実施形態の変形例を説明するためのものであって、(A),(B)はそれぞれ第1の配置パターン及び第2の配置パターンの変形例を示す模式図である。 【図6】従来技術のラインセンサを説明するためのものであって、ラインセンサを立面視で一部透視して模式的に示す図である 【図7】従来技術のラインセンサを説明するためのものであって、ラインセンサの構成を上面視で一部透視して模式的に示す図である。 【符号の説明】 【0054】 1 印刷ユニット 2 印刷絵柄 3 版胴 4 ブランケット胴 5,105 印刷用紙 6 インキ元ローラ 7 インキキー 8 インキ供給部 9,100 ラインセンサ 10 ガイドローラ 20 制御装置 41,101 受光部 41A 受光素子(受光センサ) 42,63,73,102 第1の光源部(光源部) 42A,102A 赤外光LED(光源) 42B,102B 赤色LED(光源) 43A,103A 青色LED(光源) 43B,103B 緑色LED(光源) 43,64,74,103 第2の光源部 44,104 ケース 46,106 反射光調整レンズ 47 第1のレンズ(照射光調整レンズ) 48 第2のレンズ(照射光調整レンズ) 51,61,71 第1の配置パターン 52,62,72 第2の配置パターン
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| 【出願人】 |
【識別番号】000006208 【氏名又は名称】三菱重工業株式会社
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| 【出願日】 |
平成18年9月4日(2006.9.4) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100092978 【弁理士】 【氏名又は名称】真田 有
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| 【公開番号】 |
特開2008−62392(P2008−62392A) |
| 【公開日】 |
平成20年3月21日(2008.3.21) |
| 【出願番号】 |
特願2006−239280(P2006−239280) |
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