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【発明の名称】 枚葉紙印刷機の排紙装置のための吸引機構
【発明者】 【氏名】ベルンハルト・グラツィール

【氏名】カールハインツ・モーン

【要約】 【課題】排紙装置に蓄積する埃や蒸気、特に有機媒材の蒸気を含む枚葉紙搬送方向において枚葉紙パイル全体に注がれる空気を効果的に排出する。

【構成】吸引装置は横断方向前縁領域Qに対向するとともに、枚葉紙搬送方向BLRを横断するように延在する除去開口部をそれ自体で有する空気除去装置1を備え、ほぼ枚葉紙供給経路の高さに設けられるとともに空気貫通開口部を備えた基底壁部6を有しており、当該基底壁部6の下方に向いた底面領域は、少なくとも部分的にアンダーカット壁部5によってアンダーカットされており、前記基底壁部6と前記アンダーカット壁部5とは、枚葉紙パイルBSの横断方向上縁に向かって開放された吸引間隙領域Sを画定し、該吸引間隙領域Sは前記枚葉紙パイルBS全体に注がれるとともに前記基底壁部6の下方において前方に向かって進む空気流を捕捉するために設けられている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
枚葉紙加工機の排紙装置のための吸引機構であって、前記排紙装置内に形成された枚葉紙パイル(BS)の上方かつ枚葉紙搬送方向において下流に設けられた横断方向前縁領域(Q)から空気を吸引するための吸引機構であり、
前記横断方向前縁領域(Q)に対向するとともに、枚葉紙搬送方向(BLR)を横断するように延在する除去開口部をそれ自体で有する空気除去装置を有する吸引機構において、
前記空気除去装置は、ほぼ枚葉紙供給経路の高さに設けられるとともに空気貫通開口部を備えた基底壁部(6)を有し、
当該基底壁部の下方に向いた底面領域は、少なくとも部分的にアンダーカット壁部(5)によってアンダーカットされており、
前記基底壁部(6)と前記アンダーカット壁部(5)とは、前記枚葉紙パイル(BS)の横断方向上縁に向かって開放された吸引間隙領域(S)を画定し、該吸引間隙領域は前記枚葉紙パイル(BS)全体に注がれるとともに前記基底壁部(6)の下方において前方に向かって進む空気流(V1)を捕捉するために設けられていることを特徴とする吸引機構。
【請求項2】
前記吸引装置は横断方向溝(2)を有し、該横断方向溝は正面プレート(3)の下方であって、くわえチェーン(4)の下方搬送面の上方に延在することを特徴とする請求項1に記載の吸引機構。
【請求項3】
前記横断方向溝(2)の形成は、前記横断方向溝がくわえチェーン(4)の回動軸(X)に対して垂直な断面において、平坦な断面を有するように行われ、前記平坦な断面の枚葉紙搬送方向において測定される幅は鉛直方向において測定される高さよりも大きいことを特徴とする請求項2に記載の吸引機構。
【請求項4】
前記横断方向溝(2)が矩形断面を有することを特徴とする請求項3に記載の吸引機構。
【請求項5】
前記横断方向溝が多角形断面を有することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の吸引機構。
【請求項6】
前記横断方向溝(2)の前記基底壁部(6)は前記吸引間隙領域(S)に連通する複数の貫通開口部(O)を備えていることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の吸引機構。
【請求項7】
前記横断方向溝(2)はフレーム部材によって形成されていることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の吸引機構。
【請求項8】
前記横断方向溝(2)において前記横断方向溝の側方端部領域にそれぞれ吸引ガイド装置が接続されていることを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の吸引機構。
【請求項9】
前記基底壁部(6)は格子状遮蔽部として前もって実現されており、前記格子状遮蔽部は前記枚葉紙パイル(BS)の前面によって規定された垂直面(V)に向かって前記吸引間隙領域から外に延在していることを特徴とする、請求項1から8のいずれか1項に記載の吸引機構。
【請求項10】
前記格子状遮蔽部は互いに隣接して設けられている複数の通気開口部(O2)を形成していることを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載の吸引機構。
【請求項11】
前記格子状遮蔽部は前記枚葉紙パイル(BS)に対向する端部領域において、くわえ搬送装置に向かって上方にオフセットされていることを特徴とする請求項1から10のいずれか1項に記載の吸引機構。
【請求項12】
排紙装置の枠部もしくは梁部のための基底壁部であって、該基底壁部はそれ自体で排紙装置正面プレート(3)の横断方向下縁と枚葉紙パイル(BS)の横断方向前縁領域(Q)との間の中間領域に延在し、前記基底壁部は互いに隣接して設けられている複数の通気開口部(O1,O2)を備えた格子状構造物を有しており、該格子状構造物は前記正面プレートの横断方向下縁に隣接する長手方向ゾーンの領域において、アンダーカット壁部(5)によってアンダーカットされており、前記アンダーカット壁部(5)と協働して前記枚葉紙パイル(BS)に対向する空気除去ノズルが画定されている、基底壁部。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、枚葉紙印刷機の排紙装置のための吸引機構に関する。より詳しくは、本発明は、枚葉紙パイルの上方の横断方向前縁領域から空気を吸引するための吸引機構に関する。
【背景技術】
【0002】
このような吸引機構は通常、空気除去装置を有し、空気除去装置はそれ自体で枚葉紙パイルの上方端面領域の近傍に延在する。このような吸引機構を介して、枚葉紙搬送方向において枚葉紙パイル全体に注がれる空気の少なくとも一部が捕捉される。
【0003】
特にパウダースプレー装置を用いるとき、およびニス加工を行うときには、埃や有機化合物を含んだ空気を印刷機の周囲から分離することが望ましい。知られている枚葉紙印刷機においてこのような分離は、特に排紙装置の領域において汚染された排気を吸引することによって実現される。このような吸引は送気装置を用いて行われ、このとき汚染の程度の異なる比較的大きな空気流が排紙装置の領域から吸引され、かつ濾過される。
このようなものとして非特許文献1から、臭気によるトラブルを除去するためのエア=クリーン=システムが知られている。枚葉紙印刷機の排紙装置には、このために相応のガイド装置を備えた吸引装置が設けられている。ガイド装置として、枚葉紙の排紙装置の周面全体に空気遮断部と吸引流路とが設けられている。
吸引装置を用いることにより、ガイド装置を介してパウダーや臭いで汚染された空気を、排紙装置から排出が行われる前に吸引することができる。作業者が蒙る障害は軽減される。しかしながらこのような装置の構成はコストが嵩み、必要とされる効果を実現するために広い面積で吸引を行うことから、出力が大きくなる。しかも排紙装置に取り付けるという基本構想のために、このような装置は効率があまり良くない。
【非特許文献1】「リポート」(Report)、第18/2001号、p.26−27
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の課題は排紙装置の領域に蓄積する埃や蒸気、特に有機媒材の蒸気を含むとともに、枚葉紙搬送方向において枚葉紙パイル全体に注がれる空気を特に効果的に排出するための解決法を明らかにし、それを可能にすることである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
このような課題は本発明により、枚葉紙加工機の排紙装置のために設けられ、排紙装置内に形成された枚葉紙パイルの上方かつ枚葉紙搬送方向において下流に設けられた横断方向前縁領域から、空気除去装置によって空気を吸引するための吸引装置によって解決される。空気除去装置はそれ自体、横断方向前縁領域に対向するとともに枚葉紙搬送方向を横断するように延在する除去開口部を有し、このような吸引装置は以下の点を特徴としている。
−空気除去装置は、ほぼ枚葉紙供給経路の高さに設けられるとともに空気貫通開口部を備えた基底壁部を有している。
−この基底壁部の下方に向いた底面領域は、少なくとも部分的にアンダーカット壁部によってアンダーカットされている。
−基底壁部とアンダーカット壁部とは、枚葉紙パイルの横断方向上縁に向かって開放された吸引間隙領域を画定し、この吸引間隙領域は枚葉紙パイル全体に注がれるとともに基底壁部の下方において前方に向かって進む空気流を捕捉するために設けられている。
【0006】
このようにして、枚葉紙パイルの上側領域において枚葉紙パイルの横断方向前縁に向かって前進するとともに、この横断方向前縁を通過して流出する汚染された空気を特に効果的に、かつ、乱流が生じて負荷のより小さい空気と混和する前に、ほぼパイルの高さで除去することが好適に可能となる。枚葉紙パイルの上側の高さレベルであって、排紙装置の正面プレートの下方で空気の除去が行われることによって、汚染された空気が排紙装置の内部領域から周囲に拡散するのを好適に防止することができる。捕捉された空気の方向転換は、アンダーカット壁部と基底壁部とによって画定された空間内部ではじめて行われる。
【0007】
本発明の特に好適な実施の形態によれば、横断方向溝が設けられ、この横断方向溝の形成は、横断方向溝がくわえチェーンの回動軸に対して垂直な断面において、平坦な断面を有するように行われ、この平坦な断面の枚葉紙搬送方向において測定される幅は鉛直方向において測定される高さよりも大きい。横断方向溝をこのように形成することによって、正面プレートの下縁と枚葉紙パイルを搬出させるために必要とされる搬送経路空間との間で使用される空間は極めて少なくなる。
【0008】
このとき横断方向溝の形成は、横断方向溝が矩形の断面を有するように行われていてよい。矩形の断面に替わるものとして、横断方向溝の形成は、横断方向溝が楕円形の断面または特に多角形の断面を有するように行うことも可能である。横断方向溝は板曲げ加工構造物として薄板材料から、または特に好適に押し出し成形によって製造された成型材料から形成されていてよい。
【0009】
本発明の特に好適な実施の形態によれば横断方向溝の形成は、横断方向溝の基底壁部が吸引間隙領域に通ずる複数の貫通開口部を有するように行われる。貫通開口部の大きさと隣接する貫通開口部間の距離は、除去装置の空気除去性能が局所的に供給される流れに合うように好適に調整される。除去装置の形成は特に、版型の中央領域において除去される空気流が、縁領域から除去される空気流よりも大きくなるように行うことができる。
【0010】
横断方向溝はまた、版型の幅にわたって排紙装置の側壁部の間に延在するフレーム部材または横木部材によって形成されていてもよい。横断方向溝は好適に、横断方向溝の二つの側方端部領域において吸引管を介して吸引機構に接続されている。このような吸引管はフィルター機構を介して設けることができる。
【0011】
特に効率的な空気除去に関して有利な本発明の実施の形態は以下のようにして実現される。すなわち、基底壁部が格子状遮蔽部として構成されており、この格子状遮蔽部は枚葉紙パイルの前面によって規定された垂直面に向かって吸引間隙領域から外に延在している。この格子状遮蔽部の形成は、格子状遮蔽部が互いに隣接して設けられた、特に細長い矩形の複数の空気貫通開口部を形成するように行われる。この格子状遮蔽部の形成は、格子状遮蔽部が枚葉紙搬送方向においてアンダーカット壁部のアンダーカットの長さよりも大きな長さを有するように行うことが可能である。格子状遮蔽部の形成は、格子状遮蔽部が枚葉紙パイルに対向する端部領域においてくわえチェーン経路に向かって上方にオフセットされた状態で形成されるように行うことができる。これによって本発明による除去装置の空気を除去する性能がさらに助長される。
【0012】
本発明のさらなる詳細および特徴を、図面に基づいて以下の詳細な説明に記載する。図面に示すのは以下のとおりである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
図1は枚葉紙加工機の排紙装置のための吸引装置を示すものである。この吸引装置はそれ自体で排紙装置内に形成された枚葉紙パイルBSの横断方向前縁領域から空気を吸引するために用いられる。この吸引装置は空気除去装置1を有し、空気除去装置はそれ自体で横断方向前縁領域Qに対向するとともに枚葉紙搬送方向BLRに対して横断方向に延在する除去装置を有している。本発明に係る吸引装置の特徴は以下のとおりである。すなわち、除去装置が水平に配設された横断方向溝2を有し、この横断方向溝は正面プレート3の下方であって、くわえチェーン4の下方搬送面の上方に延在し、アンダーカット壁部5が設けられており、アンダーカット壁部は横断方向溝2の基底壁部6に沿って延在するとともに、枚葉紙パイルの横断方向上縁Qに向かって開放された吸引間隙領域Sを形成しながら横断方向溝の基底壁部をアンダーカットする。
【0014】
本図に示す実施の形態において横断方向溝2の形成は、横断方向溝がくわえチェーン4の回動軸Xに対する垂直断面(本図においては画像面)において平坦な断面を有し、この平坦な断面は枚葉紙搬送方向BLRにおいて測定される幅が、垂直方向において測定される高さよりも大きくなるように行われる。
【0015】
本図に示す実施の形態において横断方向溝2は矩形の断面を有する。この矩形断面の高さは正面プレート3の横断方向下縁と枚葉紙パイルBSの上側との距離のおよそ75%である。横断方向溝2の基底壁部6は、横断方向溝2の長手方向に連続して設けられている複数の貫通開口部O1を有している。これらの貫通開口部を介して、吸引間隙領域Sに流入する空気が横断方向溝2内に吸引される。貫通開口部O1の位置と断面形成の調整は、本発明に係る吸引装置の空気除去特性が、枚葉紙パイルの横断方向上縁Qを通過して流れてゆく汚染された空気の流れ特性を概ね配慮するように、行われている。
【0016】
本図に示す実施の形態において吸引装置の形成は、吸引性能が版型の中央領域において、除去装置の縁領域におけるよりもおよそ20%大きくなるように行われている。横断方向溝2内に流入する空気の排出は、特に以下にさらに説明される図3からわかるように、吸引接続管部を介して行われ、吸引接続管部は排紙装置の側方領域に、好適に依然として機械の保護部内で、横断方向溝2に取り付けられている。本図に示す除去装置は格子状遮蔽部を備え、本図でこの格子状遮蔽部は基底壁部6と一体となるように実現されている。この格子状遮蔽部によって空気ガイド壁部が形成され、この空気ガイド壁部によって枚葉紙パイルの横断方向上縁Qを通過して流れてゆく空気V1の除去がさらに助長される。このような格子状遮蔽部は吸引間隙領域Sから、枚葉紙パイルBSの正面によって規定される垂直平面Vに向かって延在する。格子状遮蔽部は、互いに隣接して設けられている多数の通気開口部O2を有し、これらもまた、枚葉紙パイルBSから上方に流出する空気が、正面プレート3によって分離された排紙装置内部のくわえチェーン回動領域に流入することを可能にする。
【0017】
格子状遮蔽部は本図に示す実施の形態において、格子状遮蔽部の枚葉紙パイルBSに対向する端部領域が、くわえチェーン搬送機構に向かって上方に曲げ加工されているように行われている。
【0018】
本図に示す実施の形態において格子状遮蔽部はアンダーカット壁部5と協働して、正面プレート3の下方に水平に延在する枠もしくは梁部に対する基底部カバーを形成している。このような特殊な基底部カバーによって、枚葉紙パイルBSの横断方向前縁Qを介して流出する汚染された空気の大部分を排紙装置の内部領域内に吸引するとともに、残りの空気流を分離し、同様に排紙装置側の吸引機構に供給することが可能となる。
【0019】
図2にはアンダーカット壁部5によって部分的にアンダーカットされた格子状遮蔽部の好適な構造が示されている。格子状遮蔽部は本図に示す実施の形態において、薄板部材から製造されており、複数の曲げ加工部によって補強されている。格子状遮蔽部は互いに隣接して形成されるとともに版型幅において互いに隣接して設けられている多数の通気開口部O1,O2を有している。本図に示す実施の形態において通気開口部O1,O2は矩形の開口部として実現されているが、これらの通気開口部O1,O2の形成を、特に好適であるとともに局所的な流れの条件を考慮した幾何形状を有するように行うことも可能である。本図に示す実施の形態においてアンダーカット壁部5は、格子状遮蔽部によって形成された基底面の約40%においてアンダーカットを行うように形成されている。
【0020】
枚葉紙パイルBSの横断方向前縁Qを通過して(図1参照)流出するとともに格子状遮蔽部の下方に沿って流れる空気流の一部は、直接的に通気開口部O2を介して排紙装置の内部領域内に吸引される。このような空気流の残りの部分は、アンダーカット壁部5によって分離され、このとき同様に通気開口部O1を介して排紙装置の内部領域内に排出される。
【0021】
図3では本発明に係る吸引装置を、上から格子状遮蔽部を見る形で示している。本図では特に通気開口部O1も認められる。これらの通気開口部はそれ自体で下方に設けられているアンダーカット壁部によってアンダーカットされており、それによって下方に向かって被覆された状態で吸引間隙領域S内に連通している。本発明に係る格子状遮蔽部によって、排紙装置の下方の横断方向梁領域における空気の流量の調整が可能となり、それによってこの領域において除去された空気流が、枚葉紙パイルBSの横断方向前縁Qを通過して流れてゆく空気流に略一致する。吸引領域S1,S2に向かって流れる空気の方向転換は、排紙装置の内部で枚葉紙パイルBSから流出する空気流V1の除去特性を損なうことなく行われる。
【0022】
図4は本発明に係る吸引装置の主要な構造の概略図である。格子状遮蔽部によって、排紙装置の内梁領域の下方カバーが実現され、排紙装置の内梁領域自体は正面プレート3の横断方向下縁と枚葉紙パイルBSとの間に延在する。格子状遮蔽部によって規定される基底壁部6は正面プレート3の横断方向下縁の近傍において、前記のアンダーカット壁部5によってアンダーカットされている。格子状遮蔽部とアンダーカット壁部5とによって吸引間隙領域Sが画定され、吸引間隙領域を介して枚葉紙パイルBSの横断方向前縁Qを通過して流出する空気流V1を効率的に除去することができる。本発明に係る格子状遮蔽部とアンダーカット壁部5とは、垂直方向で見るとき正面プレート3の横断方向下縁と、枚葉紙パイルBSの横断方向上方前縁Qとの間に延在する高さ領域に設けられている。これによって、吸引間隙領域Sの流入開口部は概ねくわえチェーン搬送装置の高さに設けられ、このとき本図で詳細に示されていないくわえ機構によってもたらされる、場合によっては汚染された空気を特に効率的に除去することが可能となる。
【0023】
本発明の結果としてパウダー吸引ノズルは、排紙装置の正面領域において正面プレートの下方の枚葉紙取り出し領域に配置され、かつ、構成される。これはパウダーまたは乾燥装置の蒸気を含んだ空気を捕捉する際に、排紙における視界または機能性を損なうことなく最大限の効率性を実現する目的で行われる。排紙装置におけるくわえ機構は、くわえ機構の動きに対応した循環する空気流を発生させる。排紙領域の搬送機構の終端においては、くわえ機構の回動のために空気は上方に向かって流れ、その後退行する。このような空気流の一部はパイル上縁の上方および保護プレートの下方において前方に流出することがありうる。このように場合によってはパウダーによって汚染されるとともに、場合によっては乾燥装置の蒸気およびその他の臭気を帯びた蒸気を含んだ空気は、本発明に係る除去装置によって除去される。本発明に係る除去装置の特殊な構成によって空気の除去は特に高い効率によって際立っている。本発明に係る除去装置の実現によって、試し刷り枚葉紙を取り出したり、排紙を観察したりするために使用可能な空間は概ね妨げられない。本発明の基本構想に基づいて、枚葉紙の取り出しを著しく妨げることなく、流体技術上の観点から特に有利な方法で、機械技術上の観点から有利に実現可能な構造によって、汚染された空気を特に好適に排出することが可能となる。本発明により格子状遮蔽部として実現された保護プレートによって、排紙領域における空気流を効率的に分離することができる。格子状遮蔽部下方の空気流V1は本発明に係るアンダーカット壁部によって効率的に除去される。アンダーカット壁部5によって格子状遮蔽部の下方に吸引ノズルが形成され、この吸引ノズルの吸引開口部はパイルに向かうとともに流れて来る空気に抗する向きに設けられている。この吸引ノズルの長さは、全体として使用可能な空間を介して可能であるように好適に選択されている。吸引ノズルは少なくとも版型の幅を有する。吸引開口部は好適にできる限りパイル縁の近傍に配置されるが、吸引ノズルがあまり深く設けられるとパイルに至る視界が妨げられる恐れがあるために、吸引ノズルは前記の実施の形態において示されるように、好適に短縮されて実現される。
【0024】
細長い吸引ボックスは正面プレートの下方に機械の幅にわたって配置されている。吸引ボックスは吸引ノズルによって捕捉された空気をすべて集め、フレームの外側かつ保護部の内側にある管接続部へとガイドする。管によって空気はその後パウダー排出装置に供給される。
【0025】
本発明に係る吸引装置は特に以下のような特徴を有する。すなわち、吸引装置はアセンブリとしてとして実現されるとともに、格子状遮蔽部として実現された保護プレートの下方に平坦な吸引ノズルを形成する。吸引ノズルの形成は、吸引ノズルによって枚葉紙およびパイルの取り出しが概ね妨げられないように行われる。パウダー吸引ノズルはパイル縁の上方に設けられ、吸引開口部はパイルに向かって最も近くに配置されている。枚葉紙およびパイルの取り出しは吸引ノズルの下方において行われる。枚葉紙の幅にわたって吸引作用を制御するために、吸引ボックスはさらなる空気ガイド経路を備えている。これらの空気ガイド経路の課題は、側方からよりもパイル中央からより多くの空気を吸引するというものである。このようなアセンブリは細長い吸引空気集積ボックスとして、保護プレートの上方に形成することができ、保護プレートはそれ自体でパイルに向かう視界をほとんど妨げることがない。空気を通過させるための二つのアセンブリの結合は、保護プレートに設けられた開口部を介して行われる。吸引装置は構造上、排紙装置アセンブリ、特にフレームおよび保護部に好適に完全に組み込まれている。吸引装置は流体技術上、好適に構造および配置に関して最適化されており、それによって最大の空気除去性能と高い効率性を保証するものである。本発明に係る吸引装置は、すでに広く用いられている排紙装置に対して後から取り付ける機構としても実現可能である。
【0026】
基底壁部はガイドプレートとして機能する。このようなガイドプレートを介して、細長い空気除去のための横断方向間隙内への空気のガイドが支援されるが、加えてこのようなガイドプレートを介して、汚染された空気は(版型の幅を有する)空気除去のための横断方向間隙内へ流入する前に、早くも排紙装置の内部領域に吸引される。基底壁部の形成は、空気除去のための横断方向間隙の上方に突出するとともに枚葉紙パイルに向かって設けられている部分の枚葉紙搬送方向において測定された幅が、同様に枚葉紙搬送方向において測定されたアンダーカット壁部の幅と一致するように行うことも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】枚葉紙印刷機の排紙装置に取り付けられた本発明に係る吸引装置の構造を説明するための概略断面図である。
【図2】本発明に係るアンダーカット壁部の下側から見た本発明に係る吸引装置の構造を示すための概略図である。
【図3】空気の除去を支援する格子状遮蔽部から見た本発明に係る吸引装置の構造を表すためのさらなる詳細図である。
【図4】本発明に係る吸引装置の構造をさらに表すための概略図である。
【符号の説明】
【0028】
1 空気除去装置
2 横断方向溝
3 正面プレート
4 くわえチェーン
5 アンダーカット壁部
6 基底壁部
X 回動軸
V 垂直面
V1 空気流
Q 枚葉紙パイルの横断方向上縁
S 吸引間隙領域
BS 枚葉紙パイル
BLR 枚葉紙搬送方向
O1 貫通開口部
O2 通気開口部
S1 吸引領域
S2 吸引領域
【出願人】 【識別番号】599011584
【氏名又は名称】エム・アー・エヌ・ローラント・ドルックマシーネン・アクチエンゲゼルシャフト
【出願日】 平成19年7月13日(2007.7.13)
【代理人】 【識別番号】100064908
【弁理士】
【氏名又は名称】志賀 正武

【識別番号】100089037
【弁理士】
【氏名又は名称】渡邊 隆

【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦

【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉


【公開番号】 特開2008−18726(P2008−18726A)
【公開日】 平成20年1月31日(2008.1.31)
【出願番号】 特願2007−184811(P2007−184811)