| 【発明の名称】 |
化粧紙、化粧板及び化粧板の製造方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】海野 充利
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| 【要約】 |
【課題】木質基材に貼り込まれてこれに耐湿性を付与する化粧紙を、透湿度を零かそれに極めて近いレベルのものとしながら、低廉に供給できるようにし、また、これを貼り込んで得られた化粧板の廃棄を容易なものとする。
【構成】木質基材2に貼り込まれて化粧板Pを構成する化粧紙1である。表面を意匠面1a’とした薄葉紙1aの裏面側に、直接又は一若しくは二以上の中間層1bを挟んで、アルミ蒸着フィルム1cを積層させてなるものとした。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 表面を意匠面とした薄葉紙又はコート紙の裏面側に、直接又は一若しくは二以上の中間層を挟んで、アルミ蒸着フィルムを積層させてなることを特徴とする化粧紙。 【請求項2】 木質基材の表面に、請求項1記載の化粧紙を、そのアルミ蒸着フィルムの側において接着させてなることを特徴とする化粧板。 【請求項3】 請求項2記載の化粧板を構成する木質基材に対する化粧紙の接着に先立ち、そのアルミ蒸着フィルムの側にコロナ放電処理を施すことを特徴とする化粧板の製造方法。 【請求項4】 請求項2記載の化粧板を構成する木質基材に対する化粧紙の接着に先立ち、そのアルミ蒸着フィルムの側にコロナ放電処理を施すと共に、この側にプライマー処理を施すことを特徴とする化粧板の製造方法。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 この発明は、木質基材に貼り込まれてこの木質基材を耐湿性を高く備えた化粧板とする化粧紙、このように得られる化粧板、およびかかる化粧板の製造方法に関する。 【背景技術】 【0002】 合板や木質中密度繊維板などの木質板を基材とした化粧板には、吸湿によるその寸法安定性の低下を防ぐ観点から、さらには、こうした化粧板を湿気の多い箇所の建材や建具材料、家具材料などとして利用できるようにする観点から、基材の表面に貼り込まれる化粧フィルムないしシートに耐湿性を持たせたものがある。 【0003】 こうした化粧フィルムないしはシートとして、プラスチックフィルムの両面に薄葉紙を積層させたものが用いられている。かかるプラスチックフィルムとしては、コスト面からポリエチレンフィルムが最も多く利用されているところ、このポリエチレンフィルムを薄葉紙への塗布により形成させる最も一般的な手法を採った場合、その厚さは40μmが限界である。このため、こうした化粧フィルムでは依然として10g/m2・24h〜15g/m2・24h程度の透湿度があり、これ以上の透湿度の低減は困難であった。かかるプラスチックフィルムを延伸ポリプロピレンフィルムやポリエチレンテレフタレートフィルムとした場合でも化粧フィルムの透湿度は5g/m2・24h以下にはし難かった。 【0004】 プラスチックフィルムの両面に樹脂含浸紙を積層させてなる耐水原紙を木質基材に貼着させてなる化粧板として特許文献1に示されるものがあるが、この場合でも耐水原紙の透湿度は18g/m2・24h〜20g/m2・24h程度あるとされる。 【0005】 アルミニウム箔と合成樹脂シートと紙とからなる複合シートを木質基材に貼着させてなる化粧板として特許文献2に示されるものがある。この複合シートの透湿度はアルミニウム箔により著しく低減される。しかしながら、このようにした場合、化粧板は燃えがたく、また、燃えかすを残すものとなるため、その廃棄処理に支障をもたらす。また、アルミニウム箔を合成樹脂シートに適切に積層することは、アルミニウム箔自体の機械強度が高くないことなどから、容易なものではなく、かかる複合シートは低廉に供給し難いところである。 【特許文献1】特許第3022332号公報 【特許文献2】特許第3185675号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0006】 この発明が解決しようとする主たる問題点は、木質基材に貼り込まれてこれに耐湿性を付与する化粧紙を、透湿度を零かそれに極めて近いレベルのものとしながら、低廉に供給できるようにし、また、これを貼り込んで得られた化粧板の廃棄を容易なものとし、さらに、木質基材に容易かつ適切に化粧紙を貼り込めるようにする点にある。 【課題を解決するための手段】 【0007】 前記課題を達成するために、第一の発明(化粧紙)にあっては、化粧紙を、表面を意匠面とした薄葉紙又はコート紙の裏面側に、直接又は一若しくは二以上の中間層を挟んで、アルミ蒸着フィルムを積層させてなるものとした。 【0008】 また、前記課題を達成するために、第二の発明(化粧板)にあっては、化粧板を、木質基材の表面に、前記化粧紙を、そのアルミ蒸着フィルムの側において接着させてなるものとした。 【0009】 さらに、前記課題を達成するために、第三の発明(製造方法)にあっては、前記化粧板を構成する木質基材に対する化粧紙の接着に先立ち、そのアルミ蒸着フィルムの側にコロナ放電処理を施して、前記化粧板を製造するようにした。この場合にさらにこのアルミ蒸着フィルムの側にプライマー処理を行うようにすることもある。 【発明の効果】 【0010】 この発明にかかる化粧紙は、アルミ蒸着フィルムを備えていることから、化粧紙の透湿度を零かそれに極めて近いレベルとすることができ、木質基材に貼り込まれることにより耐湿性の極めて高い化粧板を構成させることができる。アルミ蒸着フィルムは機械強度が高く、薄葉紙又はコート紙への積層にあたってはピンホールの発生防止などの格別の配慮をする必要がないことからそれは極めて容易であり、従ってかかる化粧紙は低廉に供給し得る。 【0011】 また、この発明にかかる化粧板は、高い耐湿性を有し、寸法安定性に優れ、湿気の多い場所に使われる建材などに都合良く用いることができる。にもかかわらず低廉に提供でき、また、これを構成する化粧紙のアルミ蒸着フィルムにおけるアルミニウム膜は極めて薄いことから、その廃棄時には燃えかすを残さない態様で容易に焼却処理することができ、環境に与える負荷の少ない木質材料である。 【0012】 また、この発明にかかる製造方法にあっては、コロナ放電処理により、化粧紙のアルミ蒸着フィルムの側の接着剤の濡れ性が高められることから、この化粧紙を木質基材に容易かつ適切に貼り込むことができ、仕上がりの良い化粧板を容易に製造することができる。この場合にさらに、化粧紙におけるアルミ蒸着フィルムの側にプライマー処理を施しておけば、化粧紙と木質基材との接着力を高めさせることができる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0013】 以下、この発明を実施するための最良の形態について説明する。 【0014】 この実施の形態にかかる化粧紙1は、木質基材2に貼り込まれてこの木質基材2を耐湿性を高く備えた化粧板Pとするものである。 【0015】 また、この実施の形態にかかる化粧板Pは、かかる化粧紙1を木質基材2の表面に貼り込ませて構成されたものであり、耐湿性を高く備える。かかる化粧板Pは、厨房、洗面所、風呂、トイレなど、建物における湿気の多い場所に用いられる建材や、こうした場所に設置される建具や家具の材料として用いるのに適したものである。特に、かかる化粧板Pは、ドア、引き戸、襖扉の材料として用いるのに適している。 【0016】 かかる化粧紙1は、表面を意匠面1a’とした薄葉紙1aの裏面側に、直接又は一若しくは二以上の中間層1bを挟んで、アルミ蒸着フィルム1cを積層させてなる。薄葉紙1aに代えてコート紙を用いることもできる。 【0017】 その典型的な構成例を図1に示す。この例では、かかる化粧紙1は、薄葉紙1aとアルミ蒸着フィルム1cとの間にプラスチックフィルムからなる中間層1bを挟んだ構成となっている。 【0018】 この例では、薄葉紙1aの意匠面1a’は、その表面に木目絵柄などを印刷した後、その上に透明塗膜(図示は省略する。)を形成させることで形成されている。 【0019】 アルミ蒸着フィルム1cは、プラスチックフィルムからなるフィルム基材1c”の一面にアルミニウム膜1c’を蒸着によって設けさせることにより構成されている。このフィルム基材1c”としては、典型的には、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリブチレンテレフタレートなどを用いることできる。 【0020】 また、中間層1bとなるプラスチックフィルムとしては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどを用いることできる。 【0021】 薄葉紙1aの裏面と中間層1bとなるプラスチックフィルムの一面相互、およびこのプラスチックフィルムの他面とアルミ蒸着フィルム1cのアルミニウム膜1c’の形成面相互は、接着により、または、薄葉紙1aとアルミ蒸着フィルム1cとの間にこの中間層1bとなるプラスチックフィルムを挟んだ状態でこれらに加熱及び加圧とを施すことにより、積層一体化される。かかる接着剤としては、酢酸ビニル系樹脂接着剤などを用いることができる。また、前記加熱及び加圧によって積層一体化させる場合には中間層1bとなるプラスチックフィルムは熱可塑性プラスチックによって構成させる。 【0022】 かかる化粧紙1の典型的な具体的構成例を次にあげる。 (a)薄葉紙1a:坪量23g/m2 中間層1b(ポリエチレン):厚さ15μm アルミ蒸着フィルム1c:厚さ12μm (フィルム基材1c”:ポリエチレンテレフタレート、アルミニウム膜1 c’:厚さ500Å〜700Å) (b)薄葉紙1a:坪量30g/m2 中間層1b(ポリエチレン):厚さ15μm アルミ蒸着フィルム1c:厚さ25μm (フィルム基材1c”:ポリエチレンテレフタレート、アルミニウム膜1 c’:厚さ500Å〜700Å) 【0023】 上記(a)および(b)の構成例についてそれぞれ、JIS規格番号JIS−K7129に規定される透湿度試験を行ったところ、次の結果が得られた。 構成例(a):透湿度1g/m2・24h 構成例(b):透湿度0g/m2・24h 【0024】 かかる化粧紙1は、前記アルミ蒸着フィルム1cにより、このようにその透湿度を零かそれに極めて近いレベルとすることができるものである。したがって、かかる化粧紙1は、木質基材2に貼り込まれることにより耐湿性の極めて高い化粧板Pを構成させることができるものである。アルミ蒸着フィルム1cはアルミニウム箔に比べて機械強度が高く、薄葉紙1aへの積層にあたってはピンホールの発生防止などの格別の配慮をする必要がないことからそれは極めて容易であり、従ってかかる化粧紙1は低廉に供給し得るものである。 【0025】 このように構成される化粧紙1を、木質基材2の表面に貼り込むことにより、高い耐湿性を有し、寸法安定性に優れ、湿気の多い場所に使われる建材などに都合良く用いることができる化粧板Pを得ることができる。(図2) 【0026】 かかる化粧板Pは、木質基材2の表面に、前記化粧紙1を、そのアルミ蒸着フィルム1cの側において接着させてなる。接着剤としては、例えば、酢酸ビニル系樹脂接着剤、反応形アクリル系接着剤などを用いることができる。 【0027】 図3に示されるように、木質基材2の両面にそれぞれ前記化粧紙1を貼り込んで化粧板Pを構成させるようにすれば、化粧板Pの耐湿性をより高めることができると共に、化粧板Pの両面にそれぞれ意匠面1a’を形成させることができる。 【0028】 かかる化粧板Pは、低廉に提供でき、また、これを構成する化粧紙1のアルミ蒸着フィルム1cにおけるアルミニウム膜1c’は極めて薄いことから、その廃棄時には燃えかすを残さない態様で容易に焼却処理することができ、環境に与える負荷の少ない木質材料となる。 【0029】 前記化粧板Pを構成する木質基材2に対する化粧紙1の接着に先立ち、そのアルミ蒸着フィルム1cの側にコロナ放電処理を施して、前記化粧板Pを製造するようにすれば、かかるコロナ放電処理により、化粧紙1のアルミ蒸着フィルム1cの側の接着剤の濡れ性が高められることから、この化粧紙1を木質基材2に容易かつ適切に貼り込むことができ、仕上がりの良い化粧板Pを容易に製造することができる。この場合にさらに、化粧紙1におけるアルミ蒸着フィルム1cの側にプライマー処理を施しておけば、化粧紙1と木質基材2との接着力を高めさせることができる。 【図面の簡単な説明】 【0030】 【図1】化粧紙1の断面構成図 【図2】化粧板Pの断面構成図 【図3】化粧板Pの断面構成図 【符号の説明】 【0031】 1 化粧紙 1a 薄葉紙 1a’ 意匠面 1b 中間層 1c アルミ蒸着フィルム 1c’ アルミニウム膜 1c” フィルム基材 2 木質基材 P 化粧板
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| 【出願人】 |
【識別番号】501195625 【氏名又は名称】住友林業クレスト株式会社
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| 【出願日】 |
平成18年6月30日(2006.6.30) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100077241 【弁理士】 【氏名又は名称】桑原 稔
【識別番号】100098202 【弁理士】 【氏名又は名称】中村 信彦
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| 【公開番号】 |
特開2008−6738(P2008−6738A) |
| 【公開日】 |
平成20年1月17日(2008.1.17) |
| 【出願番号】 |
特願2006−180812(P2006−180812) |
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