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【発明の名称】 離型シート
【発明者】 【氏名】櫻 田 武 志

【氏名】前 田 任 徳

【氏名】柴 崎 昭 彦

【氏名】渡 邉 良 輔

【要約】 【課題】本発明は、裏面に転写した離型剤を容易に除去することができる離型シートを提供するものである。

【構成】離型シートSは、基材シート1と、この基材シート1の表面に形成された離型剤層2と、基材シート1の裏面に、弱い接着力で接着された保護シート3とを備え、基材シート1と保護シート3との接着力は手で剥離できる程度のものである。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基材シートと、
この基材シートの表面に形成された離型剤層と、
前記基材シートの裏面に、弱い接着力で接着された保護シートとを備え、前記基材シートと前記保護シートとの接着力は手で剥離できる程度のものであることを特徴とする離型シート。
【請求項2】
基材シートは、紙、PEラミネート紙、PPラミネート紙、プラスチックフィルム、不織布の内のいずれかであり、
保護シートは、紙、PEラミネート紙、PPラミネート紙、プラスチックフィルム、不織布の内のいずれかであり、
前記保護シートは、前記基材シートの裏面に、樹脂層を介して貼り合わせたことを特徴とする請求項1記載の離型シート。
【請求項3】
離型シートは、ロール状に巻かれていることを特徴とする請求項1又は2記載の離型シート。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、離型シートに係り、特に、裏面に転写移行した離型剤を容易に除去することができる離型シートに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、基材シートの表面に離型剤層を形成した離型シートを製造する離型シートメーカーにあっては、離型シートをロール状に巻いて工場等を出荷する。
これを利用するラベルメーカーは、ロール状の離型シートを解いて、離型シートの離型剤層に接着剤又は粘着剤を塗布し、シート状部材を貼ってラベルを形成し、ロール状に巻いて、又は、平版状態にカットしてユーザーに提供している。
なお、平版状態にカットする場合にあっては、その製造工程において、ラベルをロール状に巻き、その後、カットするようにしている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところが、ユーザーがラベルの表面の側に印刷、インクジェット等を施す場合、該表面の一部に印刷、インクジェット等を施すことができない部位が生じるという問題点があった。
これは、先ず第一に、離型シートメーカーが、離型シートをロール状に巻いた状態で、出荷するため、離型シートの裏面に、離型シートの表面の離型剤層の離型剤の一部が離型シートの裏面に転写移行すること、
次に、離型シートの表面である離型剤層にシート状部材を貼ってラベルを形成するラベルメーカーにあっては、上記した離型シートメーカーの「裏面に離型剤の一部が転写移行した離型シート」を使用してラベルをロール状に巻くため、ラベルの離型シートの裏面に転写移行した離型剤がラベルの表面に再度転写移行し、その結果、ユーザーが印刷、インクジェット等を施すことができないことによることが判明した。
【0004】
本発明は、上記の問題点を除去するようにした離型シートを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、本発明の離型シートは、基材シートと、この基材シートの表面に形成された離型剤層と、前記基材シートの裏面に、弱い接着力で接着された保護シートとを備え、前記基材シートと前記保護シートとの接着力は手で剥離できる程度のものである。
【0006】
また、請求項2記載の離型シートは、請求項1記載の離型シートにおいて、基材シートは、紙、PEラミネート紙、PPラミネート紙、プラスチックフィルム、不織布の内のいずれかであり、保護シートは、紙、PEラミネート紙、PPラミネート紙、プラスチックフィルム、不織布の内のいずれかであり、前記保護シートは、前記基材シートの裏面に、樹脂層を介して貼り合わせたものである。
【0007】
また、請求項3記載の離型シートは、請求項1又は2記載の離型シートにおいて、離型シートは、ロール状に巻かれているものである。
【発明の効果】
【0008】
請求項1記載の離型シートによれば、離型シートをロール状に巻いても、基材シートの表面の離型剤層の離型剤は裏面の保護シートに転写移行するが、離型シートの表面である離型剤層に接着剤又は粘着剤を介してシート状部材を貼って、ラベルを形成した後、又は、ラベルを形成する前、保護シートを基材シートから剥がして、離型シートの裏面に転写移行した離型剤を除去することができる。
その結果、保護シートを除去してラベルをロール状に巻いても、ラベルの表面に、離型剤が再度転写移行することを防止でき、ラベルの表面に、印刷、インクジェット等を施すことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本発明の一実施例を図面を参照して説明する。
(実施例1)
図1において、Sは離型シートで、離型シートSは、例えば、ロール状に巻かれて、ラベル貼着用離型シートである。離型シートSは、図2及び図3に示すように、基材シート1と、この基材シート1の表面に形成された離型剤層2と、基材シート1の裏面に、弱い接着力で接着された保護シート3とから構成されている。
【0010】
基材シート1は、例えば、紙、PEラミネート紙、PPラミネート紙、プラスチックフィルム(PET、LDPE、HDPE、LLDPE、EVA、CPP、OPP、ONy)、不織布等で、厚みは、10μ〜130μ程度である。
離型剤層2は、例えば、シリコーン系離型剤、フッ素系離型剤、変性シリコーン系離型剤で、厚みは、2μ以下、望ましくは、1μ以下である。
保護シート3は、例えば、紙、PEラミネート紙、PPラミネート紙、プラスチックフィルム(PET、LDPE、HDPE、LLDPE、EVA、CPP、OPP、ONy)、不織布等で、厚みは、10μ〜50μ程度である。
この保護シート3と基材シート1の裏面とは、弱い接着力で接着されている。弱い接着力とは、基材シート1と保護シート3との接着力が手で剥離できる程度であり、接着力を剥離力で言えば、JIS−Z0237に準じ、剥離速度0.3mm/min、剥離角度180°、測定巾25mmの測定法で、剥離強度が0.1〜5.0N/25mm程度である。
具体的には、保護シート3と基材シート1との間に、樹脂[例えば、LDPE、LLDPE、HDPE、MLLDPE、PP、EVA、IO、EAA、EMAA、EEA、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂(PET ポリエチレンテレフタレート)]を溶融押し出しによりラミネート(サンドラミネート)して、保護シート3と基材シート1との間に、接着剤層(樹脂層)4を形成している。
かかる場合、接着剤層(樹脂層)4は基材シート1の裏面とは強固に接着するが、保護シート3とは、接着が弱いため、基材シート1の裏面から保護シート3を容易に手で剥がすことができる。
【0011】
従って、離型シートメーカーは、上述した図3記載の離型シートSを、図1記載のように、ロール状に巻いて出荷して、基材シート1の表面の離型剤層2の離型剤は裏面の保護シート3に転写移行するが、これを利用するラベルメーカーは、ロール状の離型シートSを解いて、離型剤層2に粘着剤又は接着剤を塗布し、シート状部材(図示せず)を貼ってラベル(図示せず)を形成し、その後、(又は、ラベルを形成する前)、離型剤の一部が転写移行した保護シート3を基材シート1から剥がして、離型シートSの裏面に転写移行した離型剤を除去することができる。
そのため、ラベルメーカーが、離型剤の一部が転写移行した保護シート3を除去して、ラベル(図示せず)をロール状に巻いても、ラベル(図示せず)の表面に、離型剤が再度転写移行することを防止でき、これを利用するユーザーは、ラベル(図示せず)の表面に、印刷、インクジェット等を施すことができる。
【0012】
(実施例2)
なお、上述した実施例においては、基材シート1の裏面と保護シート3との間に、樹脂層4を介在させ、保護シート3を基材シート1の裏面から剥がす際、接着剤層(樹脂層)4を基材シート1の裏面に残したが、本発明にあっては、これに限らず、保護シート3と基材シート1との接着力は弱い(接着力が弱い点は実施例1と同じ)ため、手で剥がす際、接着剤層(樹脂層)5を保護シート3の側に残すようにしても良い(図4参照)。
即ち、保護シート3の基材シート1に対向する面に、接着剤、例えば、溶剤系接着剤を塗布、乾燥させた後、保護シート3の接着面を基材シート1の裏面側に合わせる。つまり、保護シート3と基材シート1の裏面側をドライラミネート加工により接着層5を介して貼り合わせる。
その際、保護シート3の基材シート1に面する側には、接着剤を塗布する前に、予め、コロナ処理を施して接着剤との接着強度を増すようにするが、基材シート1の保護シート3に面する側には、接着剤との接着強度を増さないように、コロナ処理を施さないようにしている。
次に、基材シート1の表面にシリコーン系離型剤、フッ素系離型剤、変性シリコーン系離型剤を塗布し、離型剤層2を形成し、ロール状に巻き取る。
【0013】
(実施例3)
また、次の実施例においては、保護シート3の基材シート1に対向する面に、粘着剤、例えば、再剥離性の粘着剤を塗布し、保護シート3の接着面を基材シート1の裏面側に合わせ、再剥離性の粘着剤層6を介して保護シート3を基材シート1に貼り合わせている(図5参照)。
次に、基材シート1の表面にシリコーン系離型剤、フッ素系離型剤、変性シリコーン系離型剤を塗布し、離型剤層2を形成し、ロール状に巻き取る。
保護シート3と基材シート1との接着力は弱い(接着力が弱い点は実施例1と同じ)ため、手で剥がす際、特に、再剥離性粘着剤層6を保護シート3の側に残して、つまり、基材シート1の裏面と再剥離性粘着剤層6との境界面にて剥離するようになっている。
なお、再剥離粘着剤6としては、合成ゴム系、アクリル樹脂系、シリコン樹脂系等がある。前記合成ゴム系としては、ポリイソブチレンゴム、イソプレンゴム等がある。また、アクリル樹脂系には、アクリル酸、アクリル酸エチル、アクリル酸メチル等がある。シリコン樹脂系には、ジメチルポリシロキサン等である。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】図1は、本発明の一実施例の離型シートがロール状に巻かれた状態の概略的側面図である。
【図2】図2は、図1の離型シートから一部を引き出した状態の概略的側面図である。
【図3】図3は、図2の3−3線による概略的断面図である。
【図4】図4は、図3の実施例と異なる他の実施例の離型シートの概略的断面図である。
【図5】図5は、図4の実施例と異なる他の実施例の離型シートの概略的断面図である。
【符号の説明】
【0015】
S 離型シート
1 基材シート
2 離型剤層
3 保護シート
【出願人】 【識別番号】000106151
【氏名又は名称】株式会社サンエー化研
【出願日】 平成18年6月27日(2006.6.27)
【代理人】 【識別番号】100088144
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 静富

【識別番号】100092680
【弁理士】
【氏名又は名称】入江 一郎

【識別番号】100108752
【弁理士】
【氏名又は名称】野末 寿一


【公開番号】 特開2008−6598(P2008−6598A)
【公開日】 平成20年1月17日(2008.1.17)
【出願番号】 特願2006−176445(P2006−176445)