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【発明の名称】 機械方向に低引張り性質を示す弾性フィルム
【発明者】 【氏名】ダニエル ジョナサン クイラム

【氏名】ジェームス ディー. トリブル

【要約】 【課題】機械方向に低引張り力性質を示す薄い多層フィルムを作製するための方法を提供する。

【構成】本発明は、多層弾性フィルムを作製する方法であって:第1の層と第2の層との間で結合されたエラストマーコア層を提供する工程を包含し、ここで、その多層弾性フィルムが、25g/インチ〜300g/インチの範囲のLFEVを有する、方法、を提供する。この方法は、活性化多層弾性フィルムを形成するためにその多層弾性フィルムを活性化する工程をさらに包含する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
多層弾性フィルムを作製する方法であって:
第1の層と第2の層との間で結合されたエラストマーコア層を提供する工程を包含し、ここで、該多層弾性フィルムが、25g/インチ〜300g/インチの範囲のLFEVを有する、方法。
【請求項2】
前記多層弾性フィルムが、50g/インチ〜250g/インチの範囲のLFEVを有する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記多層弾性フィルムが、75g/インチ〜225g/インチの範囲のLFEVを有する、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記多層弾性フィルムが、75g/インチ〜175g/インチの範囲のLFEVを有する、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
活性化多層弾性フィルムを形成するために前記多層弾性フィルムを活性化する工程をさらに包含し、ここで、該活性化多層弾性フィルムが、25g/インチ〜300g/インチの範囲のLFEVを有する、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記活性化多層弾性フィルムが、50g/インチ〜250g/インチの範囲のLFEVを有する、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記活性化多層弾性フィルムが、75g/インチ〜225g/インチの範囲のLFEVを有する、請求項5に記載の方法。
【請求項8】
前記活性化多層弾性フィルムが、75g/インチ〜175g/インチの範囲のLFEVを有する、請求項5に記載の方法。
【請求項9】
多層弾性フィルムを作製する方法であって:
第1の基礎重量を有する第1の層を提供する工程;
第2の基礎重量を有する第2の層を提供する工程;および
該第1の層と該第2の層との間に結合されたコア層を提供する工程であって、該コア層が第3の基礎重量を有する工程を包含し、ここで、該第1の層および第2の層の各々が、該多層弾性フィルムの10重量%より少なく、そしてここで、該多層弾性フィルムが、約50%〜約300%の範囲のひずみに対しほぼ0の傾斜を有する引張り曲線を有する、方法。
【請求項10】
多層弾性フィルムを作製する方法であって:
ホモポリマーポリプロピレンを含む第1の層および第2の層を提供する工程;
該第1の層と該第2の層との間に結合されたコア層を提供する工程であって、該コア層が少なくとも1つのブロックコポリマーを含む工程;を包含し、
ここで、該第1の層および該第2の層の各々が、該多層弾性フィルムの6重量%以下であり、そしてここで、該多層弾性フィルムが25g/インチ〜300g/インチの範囲にあるLFEVを有し、そして多層弾性フィルムの活性化から生じる任意の活性化ゾーンがない、方法。
【請求項11】
前記多層弾性フィルムが、50g/インチ〜250g/インチの範囲のLFEVを有する、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記多層弾性フィルムが、75g/インチ〜225g/インチの範囲のLFEVを有する、請求項10に記載の方法。
【請求項13】
前記多層弾性フィルムが、75g/インチ〜175g/インチの範囲のLFEVを有する、請求項10に記載の方法。
【請求項14】
多層弾性フィルムを作製する方法であって:
第1の層および第2の層のために第1の材料を選択する工程;コア層のために第2の材料を選択する工程;
該多層弾性フィルムの第1層/コア層/第2層重量%を選択する工程;
該第1の層および該第2の層を提供する工程;ならびに
該第1の層と該第2の層との間に結合された該コア層を含む多層弾性フィルムを提供する工程であって、該多層弾性フィルムが25g/インチ〜300g/インチの範囲にあるLFEVを有する工程、を包含する、方法。
【請求項15】
前記多層弾性フィルムが、50g/インチ〜250g/インチの範囲のLFEVを有する、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記多層弾性フィルムが、75g/インチ〜225g/インチの範囲のLFEVを有する、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記多層弾性フィルムが、75g/インチ〜175g/インチの範囲のLFEVを有する、請求項15に記載の方法。
【請求項18】
多層弾性フィルムを作製する方法であって:
第1の層、第2の層およびエラストマーコア層の各々について材料および基礎重量を、該コア層および該第1の層および第2の層を含む多層弾性フィルムが、25g/インチ〜300g/インチの範囲にあるLFEVを有するように選択する工程;および
該第1の層および該第2の層との間に結合された該コア層を含む多層弾性フィルムを提供する工程、を包含する、方法。
【請求項19】
前記多層弾性フィルムが、50g/インチ〜250g/インチの範囲のLFEVを有する、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記多層弾性フィルムが、75g/インチ〜225g/インチの範囲のLFEVを有する、請求項18に記載の方法。
【請求項21】
前記多層弾性フィルムが、75g/インチ〜175g/インチの範囲のLFEVを有する、請求項18に記載の方法。
【請求項22】
多層弾性フィルムであって:
第1の層;
第2の層;および
該第1の層と該第2の層との間に結合されたエラストマーコア層を備え、ここで、該多層弾性フィルムが、25g/インチ〜300g/インチの範囲にある低力弾性値を有する、多層弾性フィルム。
【請求項23】
前記第1の層および前記第2の層が非弾性である、請求項22に記載の多層弾性フィルム。
【請求項24】
前記多層弾性フィルムが、50g/インチ〜250g/インチの範囲の低力弾性値を有する、請求項22に記載の多層弾性フィルム。
【請求項25】
前記多層弾性フィルムが、75g/インチ〜225g/インチの範囲の低力弾性値を有する、請求項22に記載の多層弾性フィルム。
【請求項26】
前記多層弾性フィルムが、75g/インチ〜175g/インチの範囲の低力弾性値を有する、請求項22に記載の多層弾性フィルム。
【請求項27】
前記多層弾性フィルムが、活性化されない、請求項22に記載の多層弾性フィルム。
【請求項28】
前記多層弾性フィルムが、少なくとも部分的に活性化される、請求項22に記載の多層弾性フィルム。
【請求項29】
前記第1の層および前記第2の層が、前記多層弾性フィルムの総重量の10%以下である、請求項22に記載の多層弾性フィルム。
【請求項30】
前記第1の層および前記第2の層が、前記多層弾性フィルムの総重量の6%以下である、請求項22に記載の多層弾性フィルム。
【請求項31】
多層弾性フィルムであって:
第1のスキン層;
第2のスキン層;および
該第1のスキン層と該第2のスキン層と間に結合されたエラストマーコア層を備え、ここで、該多層弾性フィルムが、300%ひずみで350g/インチ未満の引張り力、および50%と300%の間のほぼゼロの応力−ひずみ曲線の平均傾きを備える、多層弾性フィルム。
【請求項32】
前記50%と300%の間の応力−ひずみ曲線の平均傾きが、2.0g/インチ/%より小さい、請求項31に記載の多層弾性フィルム。
【請求項33】
前記300%における引張り力が、275g/インチより小さい、請求
項31に記載の多層弾性フィルム。
【請求項34】
前記50%と300%の間の応力−ひずみ曲線の平均傾きが、0.6より小さい、請求項31に記載の多層弾性フィルム。
【請求項35】
前記50%と300%の間の応力−ひずみ曲線の平均傾きが、0.2g/インチ/%〜0.6g/インチ/%の範囲である、請求項34に記載の多層弾性フィルム。
【請求項36】
0.05より大きいR/Rを備え、ここでRは、サイクル1について100%ひずみにおける負荷力で除算した100%ひずみにおける非負荷力であり、そしてRは、サイクル2について100%ひずみにおける負荷力で除算した100%ひずみにおける非負荷力である、請求項31に記載の多層弾性フィルム。
【請求項37】
0.031より大きいR/Rを備える、請求項36に記載の多層弾性フィルム。
【請求項38】
が0.15より大きい、請求項36に記載の多層弾性フィルム。
【請求項39】
前記第1の層および前記第2の層が、前記多層弾性フィルムの総重量の10%未満である、請求項31に記載の多層弾性フィルム。
【請求項40】
UV安定化剤を含む、請求項31に記載の多層弾性フィルム。
【請求項41】
封止性質を改善するための添加物を含む、請求項31に記載の多層弾性フィルム。
【請求項42】
多層弾性フィルムであって:
第1のスキン層;
第2のスキン層;および
該第1の層と該第2の層との間に結合されたエラストマーコア層を備え、ここで該多層弾性フィルムが、300%ひずみで350g/インチ未満の引張り力、50%と300%との間で0.2g/インチ/%〜0.6g/インチ/%の範囲の応力−ひずみ曲線の平均傾き、および0.15〜0.35の範囲にあるRを備え、ここでRは、サイクル1について100%ひずみにおける負荷力で除算した100%ひずみにおける非負荷力である、多層弾性フィルム。
【請求項43】
多層弾性フィルムであって:
第1のスキン層;
第2のスキン層;および
該第1の層と該第2の層との間に結合されたエラストマーコア層を備え、ここで該多層弾性フィルムが、負のヒステリシスを有する、多層弾性フィルム。
【請求項44】
多層弾性フィルムであって:
ポリプロピレンから選択される少なくとも1つのポリマーを含む少なくとも2つのスキン層;およびスチレンコポリマーを含むエラストマーコア層を含み、ここで、第1の層および第2の層が、該多層弾性フィルムの総重量の10%未満である、多層弾性フィルム。
【請求項45】
前記第1の層および前記第2の層が、該多層弾性フィルムの総重量の6%未満である、請求項44に記載の多層弾性フィルム。
【請求項46】
前記多層弾性フィルムが、50g/インチ〜250g/インチの範囲の低力弾性値を有する、請求項45に記載の多層弾性フィルム。
【請求項47】
前記多層弾性フィルムが、75g/インチ〜225g/インチの範囲の低力弾性値を有する、請求項45に記載の多層弾性フィルム。
【請求項48】
前記多層弾性フィルムが、75g/インチ〜175g/インチの範囲の低力弾性値を有する、請求項45に記載の多層弾性フィルム。
【請求項49】
前記多層弾性フィルムが、活性化されない、請求項45に記載の多層弾性フィルム。
【請求項50】
前記多層弾性フィルムが、350g/インチ未満の引張り力を備え、そして50%と300%との間の応力−ひずみ曲線の平均傾きがほぼゼロである、請求項45に記載の多層弾性フィルム。
【請求項51】
前記50%と300%との間の応力−ひずみ曲線の平均傾きが、0.2
g/インチ/%〜0.6g/インチ/%の範囲である、請求項45に記載の多層弾性フィルム。
【請求項52】
0.3〜0.5の範囲のR/Rを備え、ここでRは、サイクル1について100%ひずみにおける負荷力で除算した100%ひずみにおける非負荷力であり、そしてRは、サイクル2について100%ひずみにおける負荷力で除算した100%ひずみにおける非負荷力である、請求項45に記載の多層弾性フィルム。
【請求項53】
0.31〜0.45の範囲であるR/Rを備える、請求項52に記載の多層弾性フィルム。
【請求項54】
が0.15〜0.35の範囲であり、ここでRが、サイクル1について100%ひずみにおける負荷力で除算した100%ひずみにおける非負荷力である、請求項45に記載の多層弾性フィルム。
【請求項55】
前記多層弾性フィルムが、350g/インチ未満の引張り力、0.2g/インチ/%〜0.6g/インチ/%の範囲の50%と300%との間の応力−ひずみ曲線の平均傾き、および0.15〜0.35の範囲にあるRを備え、ここでRが、サイクル1について100%ひずみにおける負荷力で除算した100%ひずみにおける非負荷力である、請求項45に記載の多層弾性フィルム。
【請求項56】
前記多層弾性フィルムが、負のヒステリシスを有する、請求項45に記載の多層弾性フィルム。
【請求項57】
前記多層弾性フィルムが、25g/インチ〜300g/インチの範囲の低力弾性値を有する、請求項45に記載の多層弾性フィルム。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本出願は、その全体が本明細書によって援用される、2006年6月22日に出願された合衆国仮特許出願番号第60/805,569号からの優先権を主張する。
【0002】
(発明の分野)
本発明は、一般に弾性フィルムに、そしてより特定すれば機械方向に低引張り性質を示す弾性フィルムに関する。このような弾性フィルムは、耐久性物品および使い捨て可能な物品の両方において広範な範囲の可能な使用を有するが、弾性腰バンド、おむつ中の側方パネルおよびその他のパネル、トレーニングパンツおよび吸収剤製品を含むその他の製品における使用に特に良好に適している。
【背景技術】
【0003】
(関連技術の論議)
エラストマーフィルムは、ベビーおむつ、および成人失禁デバイスのような、着用者の身体形状に一致することが意図されるような製品の領域における使い捨て製品で一般に用いられている。このようなフィルムのエラストマー材料は、代表的には粘着性であり、そしてそれ故、このフィルムの製造の間、および/またはこのフィルムを含む物品の製造の間に、製造の間の機械構成要素との接触から生じる困難を引き起こし得る。さらに、単層のエラストマーフィルムは、ロール上に保存されるとき、顕著なブロッキング問題を課す。
【0004】
多層エラストマーフィルムが、このような困難を避けるために開発されている。このような多層フィルムは、代表的には、一対の比較的より粘性でない外側スキン層の間に挟持された弾性コア層を含む。代表的には、このコア層およびスキン層は同時押し出しされる。ポリオレフィン材料は、このようなスキン層のために一般に用いられる。それらの粘着性の欠如は望ましいが、このようなポリオレフィン材料は、エラストマーコア層よりかなりより弾性が少なく、そしてそれ故、得られる多層フィルムは、主にこの外側スキン層の材料の非弾性に起因して、単層エラストマーコア層より弾性が少ない。
【0005】
この多層フィルムの弾性は、このフィルムを「活性化すること」により増大され得る。活性化の1つの方法は、フィルムを、このフィルムを機械的に伸張するインターメッシュ(intermesh)ホイール、ギアなどを通過させることを含む。本質的に、この活性化プロセスは、非弾性スキンおよび弾性コアの両方を伸張し、そしてこのフィルムに弾性コアの弾性性質により類似の弾性性質を与える。しかし、弾性コアのみが実質的な程度まで収縮する。結果として、活性化されたフィルムは、代表的には、大部分は活性化プロセス後のエラストマーコアの実質的収縮、および比較的非弾性のスキン層の非実質的な収縮に起因して、不規則な波紋のある、または波打つ表面を有する。この不規則な表面は、例えば、このような多層フィルムを含む菱形地紋布を形成するとき、引き続く製造プロセスを複雑にし得る。この多層フィルムの弾性性質は、活性化の後かなり変化する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特定の末端使用適用および/または特定の引き続く製造プロセスのために、従来の非活性化多層フィルムは、非弾性的過ぎる可能性があり、そして対応する活性化されたフィルムは、望むようには伸張可能でない可能性がある。換言すれば、特定の製造適用には、非活性化多層フィルムは、高すぎる弾性率を有し得るが、対応する活性化フィルムは、低すぎる弾性率を有し得る。活性化された多層フィルムの増加した伸張可能な性質は、特に製
造の間に機械方向の低引張り力が、製造プロセスを妨害する程度までフィルムの伸張を引き起こすとき、特定の引き続く製造プロセスをさらに複雑にすることが見出されている。本出願では、この機械方向(MD)は、フィルムが製造設備を通って移動される方向として規定される。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明は、例えば以下の項目を提供する。
【0008】
(項目1)多層弾性フィルムを作製する方法であって:
第1の層と第2の層との間で結合されたエラストマーコア層を提供する工程を包含し、ここで、その多層弾性フィルムが、25g/インチ〜300g/インチの範囲のLFEVを有する、方法。
【0009】
(項目2)上記多層弾性フィルムが、50g/インチ〜250g/インチの範囲のLFEVを有する、項目1に記載の方法。
【0010】
(項目3)上記多層弾性フィルムが、75g/インチ〜225g/インチの範囲のLFEVを有する、項目1に記載の方法。
【0011】
(項目4)上記多層弾性フィルムが、75g/インチ〜175g/インチの範囲のLFEVを有する、項目1に記載の方法。
【0012】
(項目5)活性化多層弾性フィルムを形成するために上記多層弾性フィルムを活性化する工程をさらに包含し、ここで、その活性化多層弾性フィルムが、25g/インチ〜300g/インチの範囲のLFEVを有する、項目1に記載の方法。
【0013】
(項目6)上記活性化多層弾性フィルムが、50g/インチ〜250g/インチの範囲のLFEVを有する、項目5に記載の方法。
【0014】
(項目7)上記活性化多層弾性フィルムが、75g/インチ〜225g/インチの範囲のLFEVを有する、項目5に記載の方法。
【0015】
(項目8)上記活性化多層弾性フィルムが、75g/インチ〜175g/インチの範囲のLFEVを有する、項目5に記載の方法。
【0016】
(項目9)多層弾性フィルムを作製する方法であって:
第1の基礎重量を有する第1の層を提供する工程;
第2の基礎重量を有する第2の層を提供する工程;および
その第1の層とその第2の層との間に結合されたコア層を提供する工程であって、そのコア層が第3の基礎重量を有する工程を包含し、ここで、その第1の層および第2の層の各々が、その多層弾性フィルムの10重量%より少なく、そしてここで、その多層弾性フィルムが、約50%〜約300%の範囲のひずみに対しほぼ0の傾斜を有する引張り曲線を有する、方法。
【0017】
(項目10)多層弾性フィルムを作製する方法であって:
ホモポリマーポリプロピレンを含む第1の層および第2の層を提供する工程;
その第1の層とその第2の層との間に結合されたコア層を提供する工程であって、そのコア層が少なくとも1つのブロックコポリマーを含む工程;を包含し、
ここで、その第1の層およびその第2の層の各々が、その多層弾性フィルムの6重量%以下であり、そしてここで、その多層弾性フィルムが25g/インチ〜300g/インチ
の範囲にあるLFEVを有し、そして多層弾性フィルムの活性化から生じる任意の活性化ゾーンがない、方法。
【0018】
(項目11)上記多層弾性フィルムが、50g/インチ〜250g/インチの範囲のLFEVを有する、項目10に記載の方法。
【0019】
(項目12)上記多層弾性フィルムが、25g/インチ〜225g/インチの範囲のLFEVを有する、項目10に記載の方法。
【0020】
(項目13)上記多層弾性フィルムが、75g/インチ〜175g/インチの範囲のLFEVを有する、項目10に記載の方法。
【0021】
(項目14)多層弾性フィルムを作製する方法であって:
第1の層および第2の層のために第1の材料を選択する工程;コア層のために第2の材料を選択する工程;
その多層弾性フィルムの第1層/コア層/第2層重量%を選択する工程;
その第1の層およびその第2の層を提供する工程;ならびに
その第1の層とその第2の層との間に結合されたそのコア層を含む多層弾性フィルムを提供する工程であって、その多層弾性フィルムが25g/インチ〜300g/インチの範囲にあるLFEVを有する工程、を包含する、方法。
【0022】
(項目15)上記多層弾性フィルムが、50g/インチ〜250g/インチの範囲のLFEVを有する、項目14に記載の方法。
【0023】
(項目16)上記多層弾性フィルムが、75g/インチ〜225g/インチの範囲のLFEVを有する、項目15に記載の方法。
【0024】
(項目17)上記多層弾性フィルムが、75g/インチ〜175g/インチの範囲のLFEVを有する、項目15に記載の方法。
【0025】
(項目18)多層弾性フィルムを作製する方法であって:
第1の層、第2の層およびエラストマーコア層の各々について材料および基礎重量を、そのコア層およびその第1の層および第2の層を含む多層弾性フィルムが、25g/インチ〜300g/インチの範囲にあるLFEVを有するように選択する工程;および
その第1の層およびその第2の層との間に結合されたそのコア層を含む多層弾性フィルムを提供する工程、を包含する、方法。
【0026】
(項目19)上記多層弾性フィルムが、50g/インチ〜250g/インチの範囲のLFEVを有する、項目18に記載の方法。
【0027】
(項目20)上記多層弾性フィルムが、75g/インチ〜225g/インチの範囲のLFEVを有する、項目18に記載の方法。
【0028】
(項目21)上記多層弾性フィルムが、75g/インチ〜175g/インチの範囲のLFEVを有する、項目18に記載の方法。
【0029】
(項目22)多層弾性フィルムであって:
第1の層;
第2の層;および
その第1の層とその第2の層との間に結合されたエラストマーコア層を備え、ここで、
その多層弾性フィルムが、25g/インチ〜300g/インチの範囲にある低力弾性値を有する、多層弾性フィルム。
【0030】
(項目23)上記第1の層および上記第2の層が非弾性である、項目22に記載の多層弾性フィルム。
【0031】
(項目24)上記多層弾性フィルムが、50g/インチ〜250g/インチの範囲の低力弾性値を有する、項目22に記載の多層弾性フィルム。
【0032】
(項目25)上記多層弾性フィルムが、75g/インチ〜225g/インチの範囲の低力弾性値を有する、項目22に記載の多層弾性フィルム。
【0033】
(項目26)上記多層弾性フィルムが、75g/インチ〜175g/インチの範囲の低力弾性値を有する、項目22に記載の多層弾性フィルム。
【0034】
(項目27)上記多層弾性フィルムが、活性化されない、項目22に記載の多層弾性フィルム。
【0035】
(項目28)上記多層弾性フィルムが、少なくとも部分的に活性化される、項目22に記載の多層弾性フィルム。
【0036】
(項目29)上記第1の層および上記第2の層が、上記多層弾性フィルムの総重量の10%以下である、項目22に記載の多層弾性フィルム。
【0037】
(項目30)上記第1の層および上記第2の層が、上記多層弾性フィルムの総重量の6%以下である、項目22に記載の多層弾性フィルム。
【0038】
(項目31)多層弾性フィルムであって:
第1のスキン層;
第2のスキン層;および
その第1のスキン層とその第2のスキン層と間に結合されたエラストマーコア層を備え、ここで、その多層弾性フィルムが、300%ひずみで350g/インチ未満の引張り力、および50%と300%の間のほぼゼロの応力−ひずみ曲線の平均傾きを備える、多層弾性フィルム。
【0039】
(項目32)上記50%と300%の間の応力−ひずみ曲線の平均傾きが、2.0g/インチ/%より小さい、項目31に記載の多層弾性フィルム。
【0040】
(項目33)上記300%における引張り力が、275g/インチより小さい、項目31に記載の多層弾性フィルム。
【0041】
(項目34)上記50%と300%の間の応力−ひずみ曲線の平均傾きが、0.6より小さい、項目31に記載の多層弾性フィルム。
【0042】
(項目35)上記50%と300%の間の応力−ひずみ曲線の平均傾きが、0.2g/インチ/%〜0.6g/インチ/%の範囲である、項目34に記載の多層弾性フィルム。
【0043】
(項目36)0.05より大きいR/Rを備え、ここでRは、サイクル1について100%ひずみにおける負荷力で除算した100%ひずみにおける非負荷力であり、そしてRは、サイクル2について100%ひずみにおける負荷力で除算した100%ひず
みにおける非負荷力である、項目31に記載の多層弾性フィルム。
【0044】
(項目37)0.031より大きいR/Rを備える、項目36に記載の多層弾性フィルム。
【0045】
(項目38)Rが0.15より大きい、項目36に記載の多層弾性フィルム。
【0046】
(項目39)上記第1の層および上記第2の層が、上記多層弾性フィルムの総重量の10%未満である、項目31に記載の多層弾性フィルム。
【0047】
(項目40)UV安定化剤を含む、項目31に記載の多層弾性フィルム。
【0048】
(項目41)封止性質を改善するための添加物を含む、項目31に記載の多層弾性フィルム。
【0049】
(項目42)多層弾性フィルムであって:
第1のスキン層;
第2のスキン層;および
その第1の層とその第2の層との間に結合されたエラストマーコア層を備え、ここでその多層弾性フィルムが、300%ひずみで350g/インチ未満の引張り力、50%と300%との間で0.2g/インチ/%〜0.6g/インチ/%の範囲の応力−ひずみ曲線の平均傾き、および0.15〜0.35の範囲にあるRを備え、ここでRは、サイクル1について100%ひずみにおける負荷力で除算した100%ひずみにおける非負荷力である、多層弾性フィルム。
【0050】
(項目43)多層弾性フィルムであって:
第1のスキン層;
第2のスキン層;および
その第1の層とその第2の層との間に結合されたエラストマーコア層を備え、ここでその多層弾性フィルムが、負のヒステリシスを有する、多層弾性フィルム。
【0051】
(項目44)多層弾性フィルムであって:
ポリプロピレンから選択される少なくとも1つのポリマーを含む少なくとも2つのスキン層;およびスチレンコポリマーを含むエラストマーコア層を含み、ここで、第1の層および第2の層が、その多層弾性フィルムの総重量の10%未満である、多層弾性フィルム。
【0052】
(項目45)上記第1の層および上記第2の層が、その多層弾性フィルムの総重量の6%未満である、項目44に記載の多層弾性フィルム。
【0053】
(項目46)上記多層弾性フィルムが、50g/インチ〜250g/インチの範囲の低力弾性値を有する、項目45に記載の多層弾性フィルム。
【0054】
(項目47)上記多層弾性フィルムが、75g/インチ〜225g/インチの範囲の低力弾性値を有する、項目45に記載の多層弾性フィルム。
【0055】
(項目48)上記多層弾性フィルムが、75g/インチ〜175g/インチの範囲の低力弾性値を有する、項目45に記載の多層弾性フィルム。
【0056】
(項目49)上記多層弾性フィルムが、活性化されない、項目45に記載の多層弾性フ
ィルム。
【0057】
(項目50)上記多層弾性フィルムが、350g/インチ未満の引張り力を備え、そして50%と300%との間の応力−ひずみ曲線の平均傾きがほぼゼロである、項目45に記載の多層弾性フィルム。
【0058】
(項目51)上記50%と300%との間の応力−ひずみ曲線の平均傾きが、0.2g/インチ/%〜0.6g/インチ/%の範囲である、項目45に記載の多層弾性フィルム。
【0059】
(項目52)0.3〜0.5の範囲のR/Rを備え、ここでRは、サイクル1について100%ひずみにおける負荷力で除算した100%ひずみにおける非負荷力であり、そしてRは、サイクル2について100%ひずみにおける負荷力で除算した100%ひずみにおける非負荷力である、項目45に記載の多層弾性フィルム。
【0060】
(項目53)0.31〜0.45の範囲であるR/Rを備える、項目52に記載の多層弾性フィルム。
【0061】
(項目54)Rが0.15〜0.35の範囲であり、ここでRが、サイクル1について100%ひずみにおける負荷力で除算した100%ひずみにおける非負荷力である、項目45に記載の多層弾性フィルム。
【0062】
(項目55)上記多層弾性フィルムが、350g/インチ未満の引張り力、0.2g/インチ/%〜0.6g/インチ/%の範囲の50%と300%との間の応力−ひずみ曲線の平均傾き、および0.15〜0.35の範囲にあるRを備え、ここでRが、サイクル1について100%ひずみにおける負荷力で除算した100%ひずみにおける非負荷力である、項目45に記載の多層弾性フィルム。
【0063】
(項目56)上記多層弾性フィルムが、負のヒステリシスを有する、項目45に記載の多層弾性フィルム。
【0064】
(項目57)上記多層弾性フィルムが、25g/インチ〜300g/インチの範囲の低力弾性値を有する、項目45に記載の多層弾性フィルム。
【0065】
(開示の要約)
物品および方法は、機械方向に低引張り力性質を示す弾性フィルムに関する。この弾性フィルムは、2つの層、およびこの第1の層と第2の層との間で結合されたエラストマーコア層を有する。このような弾性フィルムは、耐久性および使い捨て可能な物品の両方で広範な範囲の可能な使用を有するが、弾性腰バンド、おむつ中の側方パネルおよびその他のパネル、トレーニングパンツおよび吸収剤製品を含むその他の製品における使用に特に良好に適している。
【0066】
(発明の要旨)
本発明は、機械方向に低引張り力性質を示す薄い多層フィルムを作製するための方法を提供する。この薄い多層フィルムは、代表的には、一対の比較的非弾性のスキン層の間に挟持された、比較的高い弾性、すなわち、低い引張り力、低い弾性率のエラストマーコア層を含む。この薄い多層フィルムは、キャストロール上に同時押出しすることによるか、またはその他の従来プロセスによって形成され得る。このフィルムは、アパーチャがなくても良いし、またはアパーチャがあっても良い。アパーチャのあるフィルムは、減圧成形、ピン穿孔、ダイカッティングなどのような公知のプロセスを用いてアパーチャ形成され
得るか、または穿孔され得る。
【0067】
上記エラストマーコア層は、好ましくは、ジエン、またはタイプA−B−AもしくはA−B−A’からの水素添加ジエン中央ブロックとの少なくとも1つ以上のブロックコポリマーを含む化合物のような、高度に弾性の化合物を含む。好ましくは、本発明によるエラストマーコア層は、従来の多層エラストマーフィルムで代表的に用いられるエラストマー化合物より低い弾性率を有するエラストマー化合物を含む。
【0068】
この多層フィルムの各スキン層は、多層フィルムの従来のスキンに対して薄く、そして好ましくはこの多層フィルムの10重量%以下、または6重量%以下、そしていくつかの実施形態では5重量%以下である。上記スキン層は、好ましくは、ポリオレフィン材料もから構築される。
【0069】
定量的には、本発明の特定の局面に従う多層フィルムの実施形態は、25〜300g/インチ(すなわち、1インチのフィルム幅あたり力のグラム)の範囲内、そして好ましくは50〜250g/インチの範囲の、より好ましくは75〜225g/インチの範囲の、そして最も好ましくは75〜175g/インチの範囲の(本明細書中で識別されるような)低力弾性値(LFEV)を有する。いくつかの実施形態では、このLFEVは、25g/インチより小さくあり得る。対照的に、従来の多層エラストマーフィルムは、300g/インチより高いLFEVを有する。
【0070】
本発明による多くの例示の多層フィルムはまた、約50%から約300%までのひずみで、ほぼ0、例えば、約0.2〜0.6g/インチ/%の傾斜を有する機械方向で測定された引張り曲線を有する。特定の実施形態では、この引張り曲線は、約50%から約300%までのひずみで0〜0.6g/インチ/%であり得る。対照的に、従来の多層エラストマーフィルムは、約50%から約300%までのひずみで0.6g/インチ/%よりかなりより大きい傾斜を有する引張り曲線を有することが見出された。
【0071】
上記方法は、記載されるような、300%ひずみでの引張り力、50%と300%との間の応力−ひずみ曲線の平均勾配、RおよびRを含む、コア層とスキン層との、コア層材料とスキン層材料との、および所望のLFEV性質を提供するコア層基礎重量とスキン層基礎重量との組み合わせ、またはその他の組み合わせの選択を提供する。例えば、フィルムは、比較的低い弾性率を有する弾性化合物を含み得、スキン層中に比較的高い基礎重量のスキン層またはより高い弾性率の材料を有し得る。別の実施形態は、比較的より高い弾性率を有する弾性化合物を含むフィルムであり得、スキン層中には、比較的より薄いスキン層またはより低い弾性率の材料を備える。上記多層弾性フィルムの実施形態は、記載される範囲にある、LFEV値、または300%ひずみでの引張り力、50%と300%との間の応力−ひずみ曲線の平均勾配、RおよびRを含む性質の組み合わせを含み得る。層、層材料および基礎重量の組み合わせは、多層弾性フィルムが所望の性質を有するように互いの関数として選択される。
【0072】
本発明は、多層弾性フィルムに関する。この多層弾性フィルムは、LFEV、または機械方向で、300%ひずみでの引張り力、50%と300%との間の応力−ひずみ曲線の平均勾配、RおよびRを含む性質の組み合わせを有する。本発明の実施形態は、第1のスキン層、第2のスキン層、およびこの第1のスキン層と第2のスキン層との間に結合されたエラストマーコア層を備える多層弾性フィルムを含む。本発明の多層弾性フィルムの実施形態は、25g/インチ〜300g/インチの範囲にある低力弾性値、そして特定の実施形態では、50g/インチ〜250g/インチの範囲の低力弾性値、または75g/インチ〜225g/インチの範囲の低力弾性値を有し、そして特定の適用では、上記多層弾性フィルムは、75g/インチ〜175g/インチの範囲の低力弾性値を有する。
【0073】
本発明の多層弾性フィルムは、エラストマーコアと組み合わせて所望の性質を生じる任意の重量%の第1のスキン層および第2のスキン層を備え得るが、特定の適用では、上記スキン層は上記多層弾性フィルムの総重量の10%未満であり得、比較的より薄い第1の層および第2の層が所望され得る特定の適用では、上記第1のスキン層および第2のスキン層は、上記多層弾性フィルムの総重量の6%未満である。さらなる実施形態では、上記1のスキン層および第2のスキン層は非弾性層であり得るか、または限られた弾性のみを有する。
【0074】
上記1のスキン層および第2のスキン層は、少なくとも1つのポリマーを備え得る。このポリマーはホモポリマーまたはコポリマーであり得る。これらポリマーは、制限されないで、ポリオレフィン、ポリエチレン、ポリプロピレン、またはそれらのブレンドを含み、オレフィン類の単一部位で触媒されたバージョン(メタロセン)を含む。上記第1の層および第2の層はまた、制限されないで、ジエン、またはA−B−AもしくはA−B−A’のような水素添加ジエンとの少なくとも1つ以上のブロックコポリマー、例えば、イソプレンとのスチレンのコポリマー、ブタジエン、エチレン−プロピレン、またはエチレン−ブチレンを含むポリマーのような弾性ポリマーを含み得る。さらに、上記1のスキン層および第2のスキン層は、オレフィン性ブロックコポリマー、エラストマーポリアウレタン、エチレンビニルアセテート、エチレンメチルアクリレートのようなエチレンコポリマー、例えば、エチレン/プロピレン/コポリマーエラストマー、またはエチレン/プロピレン/ジエンターポリマーエラストマーを含み得る。
【0075】
上記エラストマーコアは、少なくとも1つのポリマーを含み得、ここで、このエラストマーコアのポリマーは、制限されないで、スチレンのコポリマーを含む。スチレンのコポリマーは、制限されないで、スチレン/イソプレン/スチレンコポリマー、スチレン/ブタジエン/スチレンコポリマー、スチレン/エチレン−プロピレン/スチレンコポリマー、またはスチレン/エチレン−ブチレン/スチレンコポリマーを例えば含む。コア層としての使用のための他の有用なエラストマー組成物は、オレフィン性ブロックコポリマー、エラストマーポリウレタン、エチレンビニルアセテート、エチレンメチルアクリレートのようなエチレンコポリマー、エチレン/プロピレン/コポリマーエラストマー、またはエチレン/プロピレン/ジエンターポリマーエラストマーを含む。このようなポリマーは、互いと、および/またはその他の改変添加物とブレンドされ得る。
【0076】
本発明の多層弾性フィルムは活性化されても良いし、されなくても良く;そして活性化の前または後のいずれかで本明細書中に記載される性質を備え得る。弾性フィルムは、例えば、インターメッシュギアによって活性化され得る。フッルムが活性化される場合、このフィルムは部分的にのみ活性化され得る。部分的に活性化されたフィルムは、活性化をともなう領域および活性化なしの領域を備える。
【0077】
さらなる実施形態は、第1のスキン層、第2のスキン層、およびこの第1のスキン層と第2のスキン層と間に結合されたエラストマーコア層を備える多層弾性フィルムに関する。このような実施形態では、この多層弾性フィルムは、機械方向で測定された300%ひずみで350g/インチ未満の引張り力、および50%と300%の間のほぼゼロの応力−ひずみ曲線の平均傾きを備える。これらの特有の性質は、上記弾性フィルムが容易に延び、そして50%〜300%の延長の範囲を通じて一貫した引張り力を備えることを可能にする。特定の適用では、上記弾性フィルムは、2.0g/インチ/%より小さい、好ましくは0.6より小さいか、または0.2g/インチ/%〜0.6g/インチ/%の範囲内である、50%と300%の間の機械方向で測定された応力−ひずみ曲線の平均傾きを備える。
【0078】
上記多層弾性フィルムは、機械方向に、0.05より大きいか、または好ましくは0.3より大きいか、または0.3〜0.5の範囲にあるR/Rを備え得;ここでRは、サイクル1について100%ひずみにおける負荷力で除算した100%ひずみにおける非負荷力であり、そしてRは、サイクル2について100%ひずみにおける負荷力で除算した100%ひずみにおける非負荷力である。R/Rは、第1のひずみに対して第2のひずみに必要な力の量の指標である。特定の実施形態では、Rは、好ましくは、0.15より大きくあり得る。
【0079】
本発明の多層弾性フィルムは、プロセシング添加物のようなさらなる添加物を含み得る。染料、色素、抗酸化剤、抗静電剤、結合または封止補助剤、抗ブロッキング剤、スリップ剤、熱安定化剤、光安定化剤、UV安定化剤、発泡剤、ガラスマイクロスフェア、補強ファイバー、およびその他の添加物を含み得る。
【0080】
さらなる実施形態では、上記多層弾性フィルムは、第1のスキン層、第2のスキン層、およびこの第1のスキン層と第2のスキン層との間に結合されたエラストマーコア層を備え、ここでこの多層弾性フィルムは、機械方向で測定される300%ひずみで350g/インチ未満の引張り力、50%と300%との間で0.2g/インチ/%〜0.6g/インチ/%の範囲の応力−ひずみ曲線の平均傾き、および0.5より大きい機械方向のR/Rを備える。
【0081】
さらに、本発明は、第1のスキン層、第2のスキン層、およびこの第1のスキン層と第2のスキン層との間に結合されたエラストマーコア層を備える多層弾性フィルムに関する。ここで、この多層弾性フィルムは、負のヒステリシスを有する。負のヒステリシスは、2つのサイクルのヒステリシス試験の間で規定され;サイクル2について所定の延長(例えば、200%)に対する力が、サイクル1について所定の延長に対する力より予想外に大きい。この特徴は、スキンを含む多層エラストマーフィルムにとって高度に通常ではなく、そして予期されない。特に、ホモポリマーポリプロピレンスキンおよびコア層中にSISまたはSEBSエラストマー化合物を含む多層弾性フィルムが、この特徴を示すことが見出された。
【0082】
本発明による記載の範囲にある性質を有する多層フィルムは、末端使用適用のために所望の程度の弾性を提供し、その一方、プロセシングにおいて、そしてフィルムの製造後の特定の製造プロセスにおける困難を避けるに十分な剛直性をまた提供する。本明細書中のすべての性質は、そうでないことが示されなければ機械方向で測定されている。これは、多層フィルムの予備活性化、すなわち、この多層フィルム自体の製造後の製造操作の前の多層フィルムの活性化なくして、なおそのようである。活性化プロセスの必要性をなくすることは特定の適用では有利であるが、本発明による多層フィルムはまた、所望であれば、例えば、従来様式で予備活性化され得る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0083】
(詳細な説明)
本発明は、弾性フィルム、および弾性フィルムを作製する方法に関する。上記弾性フィルムは、機械方向に低引張り性質を有する。低引張り力および50%〜300%のひずみ範囲にわたる一貫した引張り力は、使い捨て可能な物品(例えば、おむつ、弾性腰バンド、側方パネル、トレーニングパンツ、吸収剤製品および他の製品)に組み込まれる場合、使用を容易にさせる。
【0084】
ここで図面を参照し、そして特に図1を参照すると、本発明による例示の多層フィルム100の拡大断面図が、示される。多層フィルム100は、外側スキン表面101、102を有する。必要に応じて、外側表面102は、テクスチャーのある表面であり、この表
面は、テクスチャーのピーク103およびテクスチャーの谷104を有する。
【0085】
多層フィルム100は、従来の同時押出しプロセスによって形成され得る。例示の注型プロセスは、Middlesworthらに対する米国特許第6,472,084号(その開示全体は、本明細書中に参考として援用される)に開示される。他の押出しプロセスおよび接着プロセスは、当該分野において周知である。上記フィルムが注型プロセスによって形成される実施形態では、その表面の1以上は、平らであるか、つやが無いか、エンボス加工(embossed)されるか、または光沢があるかのうちの1つであり得る。
【0086】
1つの実施形態では、上記フィルムは、エンボス加工されており、表面102は、テクスチャーを有する。別の実施形態では、上記フィルムは、アパーチャ形成されており、そして表面102は、アパーチャを備える。上記フィルムのエンボスおよびアパーチャ形成は、従来のエンボスまたは減圧成形プロセスにおいて行われ得る。Pelkieに対する米国特許第5,733,628号(その開示全体は、本明細書中に参考として援用される)は、多層弾性フィルムのために好ましい減圧成形プロセスの例である。
【0087】
図1を再び参照すると、例示のフィルム100は、第1のスキン層110、コア層120および第2のスキン層130を備える。コア層120は、第1のコア層表面121および第2のコア層表面123を有する。第1のスキン層110は、第1のコア層の表面121に隣接する第1の層の内側表面115、およびフィルム100の外側表面101を形成する第1の層の外側表面111を備える。第2のスキン層130は、第2のコア層の表面123に隣接する第2の層の内側表面135、およびフィルム100の他の表面(例えば、テクスチャーのある表面)102を形成する第2の層の外側表面131を備える。好ましくは、コア層120は、実質的に、第1の層110および第2の層130の各々と連続して接触する。
【0088】
上記例示のフィルムが、3層フィルムとしての例示目的で考察されるが、本発明による多層フィルムは、3層より多くの層を有し得ることが、当業者によって理解される。例えば、例示の5層フィルムは、2つの外側スキン層、および3つの異なるエラストマー層を備え得、この3つの異なるエラストマー層は、中央のエラストマーコア層を構成する。このフィルムはまた、当該分野で公知であるような固定層(tie layer)を備え得る。
【0089】
従って、上に記載される通り、例示のフィルム100は、全体の層状構造において従来のフィルムとある程度類似する。
【0090】
従来の多層エラストマーフィルムは、1つ以上の比較的厚いスキン層を備え、これらの比較的厚いスキン層の各々は、代表的に、そのフィルムの各側面に対して、7重量%〜15重量%またはそれ以上である。このような厚いスキンは、種々の理由から、従来の多層フィルムにおいて好ましく、この理由としては、高価なエラストマーコアのより低い割合に起因したフィルムの費用の減少、押出しの間のドローレゾナンスの回避、およびフィルムの引裂き強度の上昇が挙げられる。上記スキン層は、抗ブロッキング性質を提供し、そしてそのスキン層は、製造の処理能力(processability)を向上させる。非活性化スキン層は、エラストマーコアが与える引張り力と同程度か、またはそれ以上の引張り力を、そのフィルムに与える。
【0091】
このような従来のエラストマーフィルムとは対照的に、上記例示の多層フィルムは、1以上の比較的薄いスキン層を備え、これらの比較的薄いスキン層の各々は、この多層フィルムの10重量%以下、そして好ましくは6重量%以下、または5重量%以下である。各スキン層110、130は、比較的非弾性の化合物、そして好ましくはポリオレフィン(
例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、またはそれらのブレンド)から構築され、このポリオレフィンは、オレフィン類の単一部位で触媒されたバージョン(メタロセン)を含む。このスキンはまた、ジエン、またはタイプA−B−AもしくはA−B−A’からの水素添加ジエンとの少なくとも1つ以上のブロックコポリマー(例えば、スチレン/イソプレン/スチレン、スチレン/ブタジエン/スチレン、スチレン/エチレン−プロピレン/スチレン、またはスチレン/エチレン−ブチレン/スチレン(SIS、SBS、SEPSまたはSEBS)のブロックコポリマー)を含む化合物のような、エラストマー材料を含み得る。他の有用な弾性材料は、オレフィン性ブロックコポリマー、エラストマーポリウレタン、エチレンビニルアセテート、エチレンメチルアクリレートのようなエチレンコポリマー、エチレン/プロピレン/コポリマーエラストマー、またはエチレン/プロピレン/ジエンターポリマーエラストマーを含む。
【0092】
従来の多層エラストマーフィルムとは対照的に、本発明は、代表的に、従来のコア材料に対して、本質的に、より低い引張り力性質を有し、すなわち、比較的より低い弾性率を有するコア層120に化合物(例えば、SISエラストマーを含む低い弾性率の化合物)を含み得る。
【0093】
さらなる例として、上記コア層は、好ましくは、ジエン、またはタイプA−B−AもしくはA−B−A’からの水素添加ジエンとの少なくとも1つ以上のブロックコポリマーを含む化合物のような、高度に弾性の化合物を含む。通常、このような化合物は、単一の層として単独で押出しされた場合に、100%を超える伸張からの、比較的良好な弾性回復または低いセットを示す。スチレン/イソプレン/スチレン、スチレン/ブタジエン/スチレン、スチレン/エチレン−プロピレン/スチレン、またはスチレン/エチレン−ブチレン/スチレン(SIS、SBS、SEPSまたはSEBS)のブロックコポリマーは、特に有用である。コア層120として使用するための他の有用なエラストマー組成物は、オレフィン性ブロックコポリマー、エラストマーポリウレタン、エチレンビニルアセテート、エチレンメチルアクリレートのようなエチレンコポリマー、エチレン/プロピレン/コポリマーエラストマー、またはエチレン/プロピレン/ジエンターポリマーエラストマーを含む。これらのポリマー単独のブレンド、またはこれらのポリマーと、他の改変弾性材料もしくは非エラストマー材料とのブレンドもまた、有用であるとして本発明によって企図される。
【0094】
しかし、任意の適切な材料が、選択され得るが、但し、上記多層フィルムのLFEVは、25〜300g/インチ(すなわち、1インチのフィルム幅あたりの力のグラム)の範囲内、そして好ましくは50〜250g/インチの範囲内、より好ましくは75〜225g/インチの範囲内、そして最も好ましくは75〜175g/インチの範囲内にあることが、理解されるべきである。特定の実施形態において、上記LFEVは、0g/インチと25g/インチとの間であり得る。
【0095】
上記LFEVは、これらのMDに伸張可能な材料の特定の特有の性質を定量化する。LFEVは、以下:
LFEV=(T300)×(R/R)×(T300/T50
のように定義される。
【0096】
上記の方程式において、T300は、g/インチで測定されるところの、300%ひずみでの機械方向における引張り力を表す。このひずみレベルにおいて、低い引張り力が、上記フィルムを伸張するためのプロセス、または上記フィルムを非織物材料との積層に変換するためのプロセスに起因して必要とされる。上記フィルムの300%の延長における低い引張り力性質は、本明細書中に記載される多層フィルムの特有の性質に寄与する。上記機械方向における引張り性質は、ASTM D−882の方法を使用して測定され得る

【0097】
さらに、R/Rは、200%に対する2サイクルのヒステリシス試験から算出される。Rは、サイクル1について100%ひずみにおける負荷力で除算した100%ひずみにおける非負荷力である。Rは、サイクル2について100%ひずみにおける負荷力で除算した100%ひずみにおける非負荷力である。サンプルが引かれる場合、上記試験の部分は、負荷と称される;上記サンプルは、緩められ得、そしてグリップが、それらの最初の開始点に戻る場合、上記試験の部分は、非負荷である。フィルムが活性化されていない場合、Rは、予め活性化されているフィルムと比べて比較的低い。本明細書中で考察される弾性フィルムに関して、Rは、一般に、R未満である。R/Rは、活性化フィルムに関して1に近づき、そしてR/Rは、非活性化フィルムに関して1未満である。サンプルのヒステリシスを測定するための適切な手順は、米国特許第6,472,084号、第8欄、第9行目〜第33行目に記載され、そしてその手順は、その記載と一致して200%ひずみに対して行われる。米国特許第6,472,084号は、本明細書によって参考として本明細書中に援用される。
【0098】
本明細書中で使用される場合、T300/T50は、上記機械方向において測定される引張り力値の比(50%における引張り力で除算した300%における引張り力)であり、そしてT300/T50は、上記引張り曲線が50%から300%までのひずみでどの程度平坦であるかに関する。そのデータがこの領域で平坦である場合、この値は、1に近づく;そのデータがこの領域で傾斜する場合、この値は、1よりずっと大きくなり得る。ASTM D−882の試験法は、T300/T50を決定するために使用され得る。
【0099】
本発明による例示のエラストマー多層フィルムは、25g/インチ〜300g/インチの範囲にある低力弾性値、そして好ましくは、50g/インチ〜250g/インチの範囲の低力弾性値、75g/インチ〜225g/インチの範囲の低力弾性値、および75g/インチ〜175g/インチの範囲の低力弾性値を有する。
【0100】
例示のフィルムは、上記コア中の低い力の弾性体と薄いポリオレフィンスキン(一側面あたり6重量%未満)とを組み合わせることによって生成される。これらのフィルムは、活性化されなくてもよく、そして300%の延長で機械方向において350g/インチ未満の初期引張り力値を有する。機械方向におけるこれらのフィルムの低い力の引張り性質に加えて、これらのフィルムはまた、50%から300%までの延長の範囲で、適度に平坦な引張り曲線を有する。以下の表1における引張りの傾斜値を参照のこと。
【0101】
例示の実施形態は、多層フィルムに対する任意の活性化プロセスの前でさえ、比較的低い引張り力(すなわち、比較的低い弾性率)を有する多層フィルムを提供する。したがって、本発明による非活性化多層フィルムは、機械方向における剛直性の間の所望のバランスを提供し、したがって全体として、製造の処理能力、および上記多層フィルムの弾性を向上させる。
【0102】
本発明による例示の多層エラストマーフィルムに関するデータを、以下の表1に示す。
【0103】
【表1】


上の表1において、通気性は、ASTM D737による試験によって決定される。また上の表1において、「VF」は、減圧成形フィルム 対 注型プロセスを介して生成されたフィルムを示す。機械方向(「MD」)の引裂き値および横断方向(「TD」)の引裂き値は、Elmendorf引裂き試験(ASTM D1922)によって決定され、フィルムと鋼との間の摩擦係数値は、ASTM D1894による試験によって決定される。
【0104】
好ましい実施形態では、フィルム100は、非活性化領域106のみを備え、そして活性化されたフィルムの部分は無いが、そのフィルムはなお、所望のLFEVを有する。あるいは、このフィルムは、活性化領域を備え、かつ所望のLFEVを有する。
【0105】
示されるLFEV範囲でフィルムを提供するために、コア樹脂と、スキン樹脂と、基礎重量との組み合わせが、選択されなければならない。種々のコア材料、スキン材料、および基礎重量は、コア層とスキン層との所望の組み合わせの各々に対して、規定される範囲内のLFEVを有する多層フィルムを提供する。これらの因子は、相互に関連し、そしてこれらの因子は、規定される範囲でLFEVを有する多層フィルムを提供するために組み合わせて選択されなければならない。
【0106】
本発明による例示の方法にしたがって、コア層とスキン層との所望の組み合わせが、最初に決定される。例えば、一対のスキン層の間に単一のコア層を有することが所望されることを、考慮する。
【0107】
次にエラストマーコアが単位フィルム基準あたりに提供する力の量は、エラストマー材料の選択の関数として応じて決定される。例示の実施形態では、300%の伸張で機械方向(T300)において3.5〜3.9g/インチ/gsm引張り力の範囲で引張り力を提供する、上記コアのためのエラストマー化合物が、選択された。この値は、エラストマー化合物に関して比較的低い。より大きい力を提供する他の一般的なフィルムグレードのエラストマー化合物もまた、以下で考察されるように、使用され得る。
【0108】
次に、コア層基礎重量が、選択される。その基礎重量は、選択されるエラストマー化合物の引張り力性質を考慮して選択される。3.5〜3.9g/インチ/gsm引張り力を示す例示の実施形態(表1、フィルム5を参照のこと)に関して、27.6gsmのコア層基礎重量の選択は、97〜108g/インチの範囲の引張り力を提供するコア層を生じる。
【0109】
したがって、選択されたコア層は、比較的低い引張り力を提供するので、比較的より高い引張り力までを提供するスキン層材料(および/または基礎重量)が、選択され得る。なぜなら、これらの因子は、相互に関連するからである。
【0110】
次に、スキン層材料が、上記コア層によって提供される引張り力を考慮して選択される。上記例示の実施形態に関して、T300についての40〜60g/インチ/gsmに寄与するポリオレフィンスキン(ポリエチレンおよびポリプロピレン)が、選択された。
【0111】
次に、スキン層基礎重量が、上記コア層および上記スキン層について選択された材料によって提供される引張り力を考慮して選択される。2.4gsm(一側面あたり1.2gsm)を有する例示の実施形態に関して、上記スキン層は、T300について96〜144g/インチを提供する。
【0112】
したがって、このエラストマーコア層とこれらのスキン層とを備える多層フィルムは、193〜252g/インチのT300値(表1のフィルム5の220g/インチに留意する)を有し、この値は、規定された350g/インチの値を十分に下回る。
【0113】
非活性化フィルムに関して、R/Rは、比較的低い(0.2〜0.6)。したがって、220g/インチのT300値(表1のフィルム5に留意する)、0.33のR/R値および1.29のT300/T50値に関して、この例示の多層フィルムは、94g/インチのLFEVを有し、この値は、十分に、規定されたLFEVの範囲内である。
【0114】
これらのパラメータは、任意の順序で決定され得ること、および第1の選択がその範囲の外のLFEVを生じる事象において、上で考察される1つ以上のパラメータが、記載された範囲内のLFEVを有する多層フィルムを提供する、層と層材料と基礎重量との組み合わせを提供するために再度選択されることは、当業者によって理解される。
【0115】
上記の例示の実施形態は、T300について3.5〜3.9g/インチ/gsmの範囲の引張り力を有するエラストマーを含むが、適切な処方はまた、他のエラストマー化合物について決定され得る。代替的な例として、T300について7.4g/インチ/gsmを提供する選択されたエラストマー化合物および選択された27.6gsmのコア層基礎重量に関して、そのコア層は、T300に対して204g/インチの引張り力を提供する。2.4gsm(一側面あたり1.2gsm)のポリオレフィンスキン層基礎重量に関して、そのスキン層は、T300について96〜144g/インチの力を提供する。したがって、T300は、上記コア層および上記スキン層を含む多層フィルムに対して300〜348g/インチである。したがって、本発明による多層フィルムのこの代替的な実施形態は、比較的より高い力/高い率のエラストマー(上記の例示の実施形態の負荷の約2倍)を含み、そしてさらに規定された力の範囲(force specification
range)内に納まる。
【0116】
348g/インチのT300値、0.4のR/R値および1.65のT300/T50値に関して、LFEVは、230g/インチであり、これは、なおも十分に、規定されたLFEV範囲内である。したがって、例として、上記例示の実施形態の2倍の力を提供するエラストマーコアは、好ましいLFEV範囲内のフィルムを作製するために利用さ
れ得る。
【0117】
種々の他の組み合わせが、実行可能である。一般的に、比較的低い弾性率を有する弾性化合物を含むフィルムは、比較的厚いスキン層(または上記スキン層中のより高い弾性率の材料)を有し得、そして比較的より高い弾性率を有する弾性化合物を含むフィルムは、比較的より薄いスキン層(または上記スキン層中のより低い弾性率の材料)を必要とし得る。層の数、層の材料、および基礎重量は、選択された層と選択された層材料と選択された基礎重量とを備える多層フィルムが所望のLFEV性質を有するような、互いの関数として選択される。
【0118】
より高い基礎重量のフィルムおよびより高い基礎重量のスキンを有するフィルムは、より容易に加工されることが認識される。結果として、低い力(すなわち、低い弾性率)を提供するコア層のためにエラストマー化合物を選択する利点が、存在する。
【0119】
上記多層フィルムの特定の例示の実施形態は、SISトリブロックコポリマーコアおよびポリプロピレンスキンを含み、そして4/92/4のスキン/コア/スキン重量%を含む。ポリプロピレンスキンを有し(上の表1のフィルム5についてのデータを参照のこと)、かつ上記コア層中にSISエラストマー化合物またはSEBSエラストマー化合物を有する実施形態は、特有でありかつ予想外の特徴を有することが、ヒステリシス試験の間に見出された。具体的には、このようなプロピレンスキンの実施形態は、負のヒステリシスを示すことが見出され、このことは、例えば、200%の延長に対する2サイクルのヒステリシス試験の間で、サイクル2についての200%の延長における力が、サイクル1についての200%の延長における力より予想外に大きいことを意味する。この特徴は、スキンを含む多層エラストマーフィルムにとって極めて異常であり、かつ予想外である。例示のフィルムについての負のヒステリシスのデータは、上の表1に示される。例示のヒステリシスのグラフは、下に示される;本発明による薄いポリプロピレンスキンを有する多層エラストマーに対応するフィルム5についてのプロットに留意されたい。
【0120】
【化1】


上で言及される従来の減圧成形(VF)プロセスを使用し、深くエンボス加工されたフィルムを生成するために比較的低い減圧を使用して、例示のフィルムは作製された。MD方向にこのフィルムを伸張するために必要とされる低い力に起因して、この深いエンボス
加工は、数種のプロセシングの利点を提供する。これらの利点は、あまりブロック形成しないようであり、よりずっと小さい力でほどくことができ、そしてしわになりにくいフィルムを含む。これらの利点に起因して、深くエンボス加工されたフィルムは、おむつおむつ/トレーニングパンツの線(line)において、より容易に加工されることが予想される。
【0121】
例示のフィルムは、SISトリブロックコポリマーコアおよびホモポリマーポリプロピレンスキンを含む。このようなポリプロピレンスキンを含む実施形態は、ポリエチレンベースのスキンを含むバージョンと比較して特有である。なぜなら、上記引張り力は、低いひずみにおいて、より迅速に増加し、そしてより迅速にプラトーに達する(すなわち、ポリプロピレンは、低いひずみにてフィルムの硬直(stiffer)をもたらす)からである。上記ポリプロピレンスキンを含むバージョンは、約15%の延長においてプラトーになり始めるのに対して、上記ポリエチレンベースのバージョンは、約50%の値においてプラトーになり始める。より具体的には、約50%から約300%までのひずみで、引張り曲線の傾斜は、0に近づく。例えば、約50%から約300%までのひずみで、約0.2〜0.6g/インチ/%の傾斜は、0に近づく。例示の引張りのグラフは、下に示される;本発明による多層エラストマーフィルムに対応するフィルム5についてのプラトー(0に近づく)に留意されたい。0〜50%の延長の引張り曲線の形状における違いは、全く特有のものである。これら特有の引張り性質に起因して、上記PPスキンは、目的のLFEVの低い末端にある。
【0122】
【化2】


ポリプロピレンスキンを有する例示のフィルムは、さらなる違いおよび利点を有する。例えば、ポリプロピレンスキンを有する例示のフィルムは、上記ポリエチレンベースのスキンのバージョンより低い摩擦係数(COF)を有する;このことは、おむつの線におけるプロセシングの利点を提供し得る。より低いCOFは、上記フィルムがいくつかのロール上をより容易に滑り、そのフィルムにおける局所的な高い応力の集中を回避することを可能にし得る。別の利点は、上記フィルムに対するホットメルト接着の強さである。衛生適用のために、このフィルムは、伸張され得、そして非織物が、ホットメルト接着を使用してその両方の側面に積層される。ホットメルト接着は、上記フィルムとポリプロピレンスキンとをかなり良好に接着すること(より高い接着強さ)が見出されている。別の利点は、超音波接着が使用される場合の接着の強さである。衛生適用のために、このフィルムは、伸張され得、そして非織物が、超音波接着を使用してその両方の側面に積層される。
【0123】
本発明の多くの実施形態が、準備されており、そしてそれらは、表2に示される。表2
の多層フィルムは、代表的に、一対の比較的非弾性のスキン層の間に挟持された、比較的高い弾性、すなわち、低い引張り力、低い弾性率のエラストマーコア層を含む。このフィルムは、アパーチャがなくても良いし、またはアパーチャがあっても良い。アパーチャのあるフィルムは、減圧成形、ピン穿孔、ダイカッティングなどのような公知のプロセスを用いてアパーチャ形成され得るか、または穿孔され得る。実施例ID番号22、23、50、62、および63は、アパーチャを備え、そしてその与えられた性質は、アパーチャのあるフィルムについての性質である。理解され得る通り、コア材料と、スキン材料と、コア重量%と、スキン重量%と、全体の基礎重量との複数の組み合わせが存在し、この組み合わせが、本発明の性質を有するフィルムを生じる。予想外にも、数種の実施形態もまた、負のヒステリシスを含む。本発明の多層フィルムの実施形態の驚くべき性質は、機械方向において低い引張り力性質を示すことを含む。
【0124】
表2の多層弾性フィルムのほとんどのスキン層は、比較的薄い。このスキン層は、コアの性質およびスキンの性質に基づく所望の性質を生じる任意の厚さであり得る。表2の実施形態において示される通り、このスキン層は、より高い重量%であり得るが、好ましくは、各スキン層は、10重量%以下、または好ましくは6重量%以下である。このスキン層は、好ましくは、ポリオレフィン材料から構築される。
【0125】
定量的に、表2における多層フィルムの実施形態は、本発明による性質を有し、この性質としては、25〜300g/インチの範囲内のLFEVを有すること、約50%から約300%までのひずみでほぼ0(好ましくは、0.6g/インチ/%未満か、または0.2〜0.6g/インチ/%)の傾斜を有する機械方向で測定された引張り曲線を有すること、300%ひずみで350g/インチ未満の引張り力を有すること、0.3〜0.5の範囲にある機械方向におけるR/R、またはこれらの性質の組み合わせが挙げられる。層と層材料と基礎重量との組み合わせは、選択された層と選択された層材料と選択された基礎重量とを備える多層フィルムが所望の性質を有するように、互いの関数として選択される。表2のフィルムの特有の特性は、上記弾性フィルムが容易に延び、そして50%〜300%の延長の範囲を通じて一貫した引張り力を備えることを可能にする。
【0126】
本発明による記載の範囲にある性質を有する多層フィルムは、末端使用適用のために所望の程度の弾性を提供し、その一方、そしてフィルムの製造後の特定の製造プロセスにおける困難を避けるに十分な剛直性をまた提供する。本明細書中のすべての性質は、そうでないことが示されなければ機械方向で測定されている。これは、多層フィルムの予備活性化、すなわち、この多層フィルム自体の製造後の製造操作の前の多層フィルムの活性化なくして、なおそのようである。活性化プロセスの必要性をなくすことは特定の適用では有利であるが、本発明による多層フィルムはまた、所望であれば、例えば、従来様式で予備活性化され得る。
【0127】
【表2−1】


【0128】
【表2−2】


【0129】
【表2−3】


【0130】
【表2−4】


本発明は、主として吸収剤製品などの文脈で記載されている一方で、本発明がまた、多くの他の用途および環境に適用され得ることが、認識される。例えば、本発明は、腰バンド構成材または側方パネル構成材として本発明のフィルムを使用する使い捨て可能な物品に関する使用に特に良好に適している。種々の変更および改変が本発明の精神および範囲から逸脱することなくなされ得ること、ならびにそれらの変更および改変が添付の特許請求の範囲を網羅することが意図されることは、当業者にとって明らかである。全てのこの
ような改変は、本発明の範囲内である。
【図面の簡単な説明】
【0131】
本発明は、ここで、添付の図面を参照して例示によって説明される。
【図1】図1は、本発明による例示の多層フィルムの拡大断面図である。
【図2】図2は、図1のフィルムのテクスチャーのある表面の平面図である。
【符号の説明】
【0132】
100 多層フィルム
110 第1の層
120 コア層
130 第2の層
【出願人】 【識別番号】505135564
【氏名又は名称】トレデガー フィルム プロダクツ コーポレイション
【氏名又は名称原語表記】TREDEGAR FILM PRODUCTS CORPORATION
【住所又は居所原語表記】1100 Boulders Parkway, Richmond, VA 23225, USA
【出願日】 平成19年6月21日(2007.6.21)
【代理人】 【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策

【識別番号】100062409
【弁理士】
【氏名又は名称】安村 高明

【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹


【公開番号】 特開2008−1104(P2008−1104A)
【公開日】 平成20年1月10日(2008.1.10)
【出願番号】 特願2007−164416(P2007−164416)