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複合材サンドイッチ構造体及びその製造方法 - 特開2008−990 | j-tokkyo
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【発明の名称】 複合材サンドイッチ構造体及びその製造方法
【発明者】 【氏名】河村 信也

【要約】 【課題】板体とコアの界面が波打つことがないようにした複合材サンドイッチ構造体とその製造方法を提供すること。

【構成】繊維強化複合材料を面板2a、2bとし、樹脂発泡材をコア1とした断面矩形の複合材サンドイッチ構造体4であって、コア1の面板2a、2bに接する少なくとも一方の面側に剛性単板3が該面側の面と単板3の面との面(つら)位置が一致するように埋め込まれていることを特徴とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
繊維強化複合材料を面板とし、樹脂発泡材をコアとした断面矩形の複合材サンドイッチ構造体であって、
前記コアの前記面板に接する少なくとも一方の面側に剛性単板が該面側の面と該単板の面との面(つら)位置が一致するように埋め込まれていることを特徴とする複合材サンドイッチ構造体。
【請求項2】
前記剛性単板が前記面板と同じ材料からなることを特徴とする請求項1に記載の複合材サンドイッチ構造体。
【請求項3】
繊維強化複合材料を面板とし、樹脂発泡材をコアとした断面矩形の複合材サンドイッチ構造体の製造方法であって、
前記コアの前記面板に接する少なくとも一方の面側に剛性単板を該面側の面と該単板の面との面(つら)位置が一致するように埋め込む埋め込み工程と、
前記埋め込み工程で剛性単板が埋め込まれたコアを未硬化繊維強化樹脂プリプレグからなる板体2枚で挟み、該コアが該板体2枚で挟まれた状態にする挟み工程と、
前記コアが前記板体2枚によって挟まれた状態のものを加圧成形する加圧成形工程と、を備えることを特徴とする複合材サンドイッチ構造体の製造方法。
【請求項4】
前記剛性単板が前記面板と同じ材料からなる硬化樹脂単板であることを特徴とする請求項3に記載の複合材サンドイッチ構造体の製造方法。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、自動車や航空機に用いる複合材サンドイッチ構造体とその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
自動車や航空機に使用される二次構造材は、軽量化を図る必要があり、繊維強化複合材料を面板とし、樹脂発泡材をコアとした複合材サンドイッチ構造体が主流である。従来の複合材サンドイッチ構造体は、次のように製造されていた。すなわち、図6に示すように、まず、例えば、ポリエーテルイミド樹脂の発泡材からなるコア10を未硬化炭素繊維強化エポキシプリプレグからなる2枚の板体20a、20bで挟み、次に、これを加熱オーブン内で成形型上にてプラスチックバッグを介して真空吸引することにより加圧し、加熱硬化成形していた(例えば、特許文献1参照。)。
【特許文献1】特開2002−225210号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上述したように、従来の複合材サンドイッチ構造体は、発泡材からなるコアを未硬化繊維強化樹脂プリプレグからなる面板で挟み、加熱オーブン内で加圧成形して作られるが、図7(板体20a側を部分的に示す)に示すように、コア10と板体20aの界面34、35が波打つ。従来の複合材サンドイッチ構造体は、加圧成形過程で、コア10の気泡が膨張しながら変形して破壊され、その破壊によりコア表面35に凹凸が発生する。さらに、発泡材からなるコア10の嵩密度のばらつきによる座屈強度の差もあり、界面34、35が一層波打つ。
【0004】
通常、自動車のロッカ等の骨材に複合材サンドイッチ構造体を使用して、ブラケット等を取り付ける場合、図8に示すように、例えば複合材サンドイッチ構造体30に穴30a、30bをあけ、リベット40a、40bをカシメて、取り付け金具50a、50bが固定される。穴30aは、図7の矢印a部に、穴30bは矢印b部にあけた穴であり、あける位置により板体20aの厚さが異なり、リベット40aのカシメ代Kaとリベット40bのカシメ代Kbが異なる(図8では、Ka>Kb)。したがって、カシメる位置によって、カシメ強度(取り付け強度)がばらつき、如いてはリベットの引き抜き強度が規定値を下回る可能性が出てくる。そこで、少なくともリベットカシメ用の穴をあける位置の板体とコアの界面が波打つことがないようにする必要がある。
【0005】
本発明は、上記従来の複合材サンドイッチ構造体の問題に鑑みてなされたもので、少なくともリベットカシメ用の穴をあける位置の板体とコアの界面が波打つことがないようにした複合材サンドイッチ構造体とその製造方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するための本発明の複合材サンドイッチ構造体は、繊維強化複合材料を面板とし、樹脂発泡材をコアとした断面矩形の複合材サンドイッチ構造体であって、前記コアの前記面板に接する少なくとも一方の面側に剛性単板が該面側の面と該単板の面との面(つら)位置が一致するように埋め込まれているものである。
【0007】
コアの面板と接する面に剛性単板が埋め込まれているので、剛性単板と面板の界面が波打つことがない。したがって、剛性単板が埋め込まれた部位にカシメ用の穴をあけてリベットカシメを行うと、カシメ強度がばらつかない。
【0008】
前記剛性単板は前記面板と同じ材料であることが好ましい。
【0009】
金属材料からなる剛性単板に比べ、コスト、軽量化の点で優れている。
【0010】
本発明の複合材サンドイッチ構造体の製造方法は、繊維強化複合材料を面板とし、樹脂発泡材をコアとした断面矩形の複合材サンドイッチ構造体の製造方法であって、前記コアの前記面板に接する少なくとも一方の面側に剛性単板を該面側の面と該単板の面との面(つら)位置が一致するように埋め込む埋め込み工程と、前記埋め込み工程で剛性単板が埋め込まれたコアを未硬化繊維強化樹脂プリプレグからなる板体2枚で挟み、該コアが該板体2枚で挟まれた状態にする挟み工程と、前記コアが前記板体2枚によって挟まれた状態のものを加圧成形する加圧成形工程と、を備えることを特徴としている。
【0011】
コアの少なくとも一方の面側に剛性単板が該面側の面と該単板の面との面(つら)位置が一致するように埋め込まれているので、この埋め込まれた剛性単板と接する面板の界面は加圧成形後も波打つことがない。したがって、剛性単板が埋め込まれた位置にカシメ用の穴をあけてリベットカシメを行うと、カシメ強度がばらつかない。
【0012】
上記複合材サンドイッチ構造体の製造方法において、前記剛性単板が前記面板と同じ材料からなる硬化樹脂単板であることが好ましい。
【0013】
剛性単板が面板と同じ材料からなる硬化樹脂単板であると、加圧成形工程での加熱温度でも変形することがなく、面板との界面が一層波打つことがない。また、単板が未硬化プリプレグと接する面をあらかじめサンディング加工等にて接着性を向上させることにより、仮に成形中にコア材が収縮しても面板と単板は初期の設置位置から動くことはなくなる。
【発明の効果】
【0014】
コアの面板と接する面に剛性単板が埋め込まれているので、剛性単板と面板の界面が波打つことがない。したがって、剛性単板が埋め込まれた位置にカシメ用の穴をあけてリベットカシメを行うと、カシメ強度がばらつかない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
本発明の複合材サンドイッチ構造体及びその製造方法を実施するための最良の形態を説明する。まず、複合材サンドイッチ構造体の概要を図1によって説明する。1は樹脂の発泡材コアで、この発泡材コア1を繊維強化複合材料の面板2a、2bで挟んだ構造で、コア1の面板2aに接する面側に剛性単板3が面側の面(図中点線で示す11)と単板3の面31との面(つら)位置が一致するように埋め込まれている。コア1は剛性単板31が埋め込まれた部位では面板2aと直接接しないので、加熱成形時にコアの気泡の膨張や破壊力及び嵩密度のばらつきによる座屈強度の差が面板2aに直接作用しない。したがって、図1に模式的に示すように、加圧成形前のコア1の界面11と面板2aの界面21とは、単板が埋め込まれていない領域では11´、21´のように波打つが、単板が埋め込まれている領域では波打たない。その結果、面板2aの上面22から単板3の下面32までの距離が一定、すなわち、図1のk=k´になる。単板が埋め込まれた部位に穴をあけてリベットカシメを行うと、カシメ代が一定になり、カシメ強度を一定にすることができる。
【0016】
本発明の複合材サンドイッチ構造体4におけるコア1としては、例えばポリエーテルイミド樹脂発泡材、硬質ウレタン樹脂発泡材、ポリエチレン樹脂発泡材、等を用いることができる。
【0017】
面板2a、2bの繊維強化複合材料としては、例えばエポキシ樹脂を含有する炭素繊維強化複合材、ガラスファイバリーンプラスチック(GFRP)、等を用いることができる。
【0018】
剛性単板3としては、アルミや鉄などの金属材料でもよいが、コストと軽量化のためには樹脂が好ましい。また、樹脂のうちでも、上記面板と同じ材料が一層好ましい。樹脂の場合、プレス成形等にて上面と下面を平滑面にしたものを用いるとよい。厚さは、材料の剛性により変わり、例えば、面板と同じ繊維強化複合材料の場合、0.2〜0.5mm程度である。
【0019】
次に本発明の複合材サンドイッチ構造体の製造方法を図2〜4によって説明する。
【0020】
<埋め込み工程> まず、図2Aに示すように、コア1の面11に剛性単板3を埋め込む深さが単板の厚さdに等しい凹部13を形成する。次に、単板3をその凹部13に埋め込み、図2Bの状態にする。
【0021】
<挟み工程> 次に、図3Aに示すように、単板3が埋め込まれたコア1を未硬化繊維強化樹脂プリプレグからなる板体2´a、2´bで挟み込み、図3Bの状態にする。
【0022】
<加圧成形工程> 次に、上記図3Bの状態のものを加熱オーブン5内の成形型6の上に載せ、その上に離型フィルム7をかぶせ、その上からプラスチックバッグ8を成形型6上に直接装着したシール材9にてシールして設置し、プラスチックバッグ8内を真空吸引することにより加圧及び加熱し、前記未硬化繊維強化樹脂プリプレグ2´a、2´bを成形硬化して2a、2bとする。なお、10は、通気確保用の不織布である。
【0023】
上記の加圧成形工程では、加熱オーブンで真空吸引加圧しており、圧力は1気圧であるが、加熱オーブンの代わりオートクレーブを用いてもよい。この場合は、圧力が2〜6気圧となる。なお、いずれの場合も、加熱温度は、未硬化繊維強化樹脂プリプレグの硬化温度に等しく、130℃〜180℃程度である。
【0024】
次に、本発明の複合材サンドイッチ構造体4に取り付け金具をリベットで固定する方法について説明する。まず、図5Aに示すように、剛性単板3が埋め込まれている部位にリベット穴4a、4bをあける。次に、図5Bに示すように、金具50a、50bを介してリベット40a、40bをリベット穴4a、4bに挿入する。この状態でリベット40a、40bの上端部と下端部にカシメ工具で圧力を加え、下端部をカシメて図5Cの状態にする。面板2aの上面22から単板3の下面32までの距離が一定、すなわち、k=k´であるので、カシメ代が一定になり、カシメ強度を一定にすることができる。
【産業上の利用可能性】
【0025】
自動車産業、航空機産業に利用される可能性が極めて高い。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本発明の複合材サンドイッチ構造体の概略を示す図である。
【図2】本発明の複合材サンドイッチ構造体の製造方法の単板埋め込み工程を示す図である。
【図3】本発明の複合材サンドイッチ構造体の製造方法の挟み工程を示す図である。
【図4】発明の複合材サンドイッチ構造体の製造方法の加圧成形工程を示す図である。
【図5】本発明の複合材サンドイッチ構造体に取り付け金具をリベットで固定する方法を示す図である。
【図6】従来の複合材サンドイッチ構造体を製造する方法を示す図である。
【図7】従来の複合材サンドイッチ構造体の概要を示す図である。
【図8】従来の複合材サンドイッチ構造体に取り付け金具をリベットで固定する方法を示す図である。
【符号の説明】
【0027】
1・・・・・・・・樹脂発泡材コア
2a、2b・・・・・繊維強化複合材料面板
3・・・・・・・・剛性単板
4・・・・・・・・複合材サンドイッチ構造体
2´a、2´b・・・未硬化繊維強化樹脂プリプレグ
【出願人】 【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
【出願日】 平成18年6月22日(2006.6.22)
【代理人】 【識別番号】100081776
【弁理士】
【氏名又は名称】大川 宏


【公開番号】 特開2008−990(P2008−990A)
【公開日】 平成20年1月10日(2008.1.10)
【出願番号】 特願2006−172907(P2006−172907)