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【発明の名称】 情報記録媒体用積層紙
【発明者】 【氏名】佐野 武宏

【氏名】梅山 浩

【氏名】谷口 正幸

【要約】 【課題】

【構成】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
室温下で溶融せず80℃一定圧力下において溶融する熱可塑性樹脂で構成されている熱可塑性の樹脂層を表面にもつ薄紙がn層に(n=2以上)積層された厚紙を、接着層にて表裏をプラスチックフィルムで挟み込んだ構造をもつ事を特徴とする情報記録媒体用積層紙。
【請求項2】
前記樹脂層の表面硬さが10〔A〕以上である事を特徴とした請求項1に記載の情報記録媒体用積層紙。
【請求項3】
前記樹脂層が、少なくとも薄紙の表裏どちらか片面もしくは表裏両面にあり、前記厚紙を構成するための積層において、樹脂種類と膜厚が同じである事を特徴とする請求項1または2に記載の情報記録媒体用積層紙。
【請求項4】
前記薄紙の透湿度が210g/m2・24h以下である事を特徴とする請求項1から3の何れかに記載の情報記録媒体用積層紙。
【請求項5】
前記厚紙が少なくとも3層以上である場合、前記薄紙が密度d1の軟らかい紙(A)を内側に密度d2の硬い紙(B)を外側に積層貼合され、かつ密度差(D=d2−d1)が0.1以上である事を特徴とする請求項1から4の何れかに記載の情報記録媒体用積層紙。
【請求項6】
前記薄紙が密度d=0.7以下の低密度紙である事を特徴とする請求項1から5の何れかに記載の情報記録媒体用積層紙。
【請求項7】
前記接着層が、表裏共に同じ樹脂種類、同じ膜厚である事を特徴とする請求項1から6の何れかに記載の情報記録媒体用積層紙。
【請求項8】
前記プラスチックフィルムが同じフィルム種類、同じ膜厚である事を特徴とする請求項1から7の何れかに記載の情報記録媒体用積層紙。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、表面に熱可塑性の樹脂層をもつ薄紙がn層に(n=2以上)積層された厚紙を、接着層にて表裏をプラスチックフィルムで挟み込んだ構造をもつ事により、高温、高湿度の保存下における、反り、表面平滑性劣化を抑制する事を特徴とする情報記録媒体用積層紙に関するものである。
【背景技術】
【0002】
昨今のゴミ問題,資源の枯渇問題を含む環境問題への意識の高まりに従い、これまでプラスチック基板で構成されていた情報記録媒体について、紙や生分解プラスチックへの変換が望まれている。その中で光ディスクについて特に注目が集まっているが、紙を光ディスクの基盤とする場合、室温においては記録層の読み取りが可能であるが、高温、高湿度保存下においては、変形により、記録層の読み取りが出来ないという問題がある。
【0003】
一般的に紙は、水分の増減により繊維が伸縮することで、吸水により膨張ないしは脱水により収縮が起こり、反りが発生する事が知られている。反りを減少させる手段として、耐水性を持つ樹脂層の塗布(例として特許文献1)や、建材の化粧材として紙質層を含む積層(例として特許文献2)による反りの緩和の例がある。
【0004】
また、高温下では表面平滑性が下がる。これは、カレンダーの際の応力が残っているため、厚み方向の伸縮が生じるため柚子肌となり、表面平滑性低下が起こるためと考えられている。
【0005】
特許文献は以下の通りである。
【特許文献1】特開2000−110097号公報
【特許文献2】特開平11−333985号公報
【特許文献3】特願2006−22056号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明が解決しようとする課題は、表面に熱可塑性の樹脂層をもつ薄紙がn層に(n=2以上)積層された厚紙を、接着層にて表裏をプラスチックフィルムで挟み込んだ構造をもつ事により、高温、高湿度の保存下における、反り、表面平滑性劣化を抑制する情報記録媒体用積層紙を提供する事である。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するためになされた請求項1に記載の発明は、室温下で溶融せず80℃一定圧力下において溶融する熱可塑性樹脂で構成されている熱可塑性の樹脂層を表面にもつ薄紙がn層に(n=2以上)積層された厚紙を、接着層にて表裏をプラスチックフィルムで挟み込んだ構造をもつ事を特徴とする情報記録媒体用積層紙である。
【0008】
また、請求項2に記載の発明は、前記樹脂層の表面硬さが10〔A〕以上である事を特徴とした請求項1に記載の情報記録媒体用積層紙である。
【0009】
また、請求項3に記載の発明は、前記樹脂層が、少なくとも薄紙の表裏どちらか片面もしくは表裏両面にあり、前記厚紙を構成するための積層において、樹脂種類と膜厚が同じである事を特徴とする請求項1または2に記載の情報記録媒体用積層紙である。
【0010】
また、請求項4に記載の発明は、前記薄紙の透湿度が210g/m2・24h以下である事を特徴とする請求項1から3の何れかに記載の情報記録媒体用積層紙である。
【0011】
また、請求項5に記載の発明は、前記厚紙が少なくとも3層以上である場合、前記薄紙が密度d1の軟らかい紙(A)を内側に密度d2の硬い紙(B)を外側に積層貼合され、かつ密度差(D=d2−d1)が0.1以上である事を特徴とする請求項1から4の何れかに記載の情報記録媒体用積層紙である。
【0012】
また、請求項6に記載の発明は、前記薄紙が密度d=0.7以下の低密度紙である事を特徴とする請求項1から5の何れかに記載の情報記録媒体用積層紙である。
【0013】
また、請求項7に記載の発明は、前記接着層が、表裏共に同じ樹脂種類、同じ膜厚である事を特徴とする請求項1から6の何れかに記載の情報記録媒体用積層紙である。
【0014】
また、請求項8に記載の発明は、前記プラスチックフィルムが同じフィルム種類、同じ膜厚である事を特徴とする請求項1から7の何れかに記載の情報記録媒体用積層紙である。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、表面に熱可塑性の樹脂層をもつ薄紙がn層に(n=2以上)積層された厚紙を、接着層にて表裏をプラスチックフィルムで挟み込んだ構造をもつ事により情報記録媒体用積層紙は、高温、高湿度の保存下における、反り、表面平滑性劣化を抑制する効果があるだけでなく、情報記録媒体用積層紙の樹脂層が、室温下において80℃一定圧力下において溶融する熱可塑性樹脂で構成されているので、積層体の加工において温和な条件での加工が出来るため、熱履歴、応力緩和による高温、高湿度の保存下における、反り、表面平滑性劣化を抑制する効果がある。
【0016】
なお、情報記録媒体用積層紙の積層が、熱プレスまたは熱ロールによりなされる場合、両面からの熱の貼り合わせとなるために高温、高湿度の保存下における、反りを抑制する効果がある。
【0017】
また、情報記録媒体用積層紙の樹脂層の表面硬さが10〔A〕以上である場合、高温、高湿度の保存下における、表面平滑性劣化を抑制する効果がある。
【0018】
また、情報記録媒体用積層紙の樹脂が、種類と膜厚が同じである場合、高温、高湿度の保存下における反り、表面平滑性劣化を抑制する効果がある。
【0019】
また、情報記録媒体用積層紙における薄紙の透湿度が、210g/m2・24h以下である場合、高温、高湿度の保存下における反り、表面平滑性劣化を抑制する効果がある。
【0020】
また、情報記録媒体用積層紙における厚紙が少なくとも3層以上であり、薄紙が密度d1の軟らかい紙(A)を内側に密度d2の硬い紙(B)を外側に積層貼合され、かつ密度差(D=d2−d1)が0.1以上である場合、高温、高湿度の保存下における反り、表面平滑性劣化を抑制する効果がある。
【0021】
また、情報記録媒体用積層紙における薄紙が、密度d=0.7以下の低密度紙である場合、高温、高湿度の保存下における反り、表面平滑性劣化を抑制する効果がある。
【0022】
また、情報記録媒体用積層紙における接着層が、表裏共に同じ樹脂種類、同じ膜厚である場合、高温、高湿度の保存下における反りを抑制する効果がある。
【0023】
また、情報記録媒体用積層紙におけるプラスチックフィルムが、同じフィルム種類、同じ膜厚である場合、高温、高湿度の保存下における、反りを抑制する効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下、本発明である表面に熱可塑性の樹脂層をもつ薄紙がn層に(n=2以上)積層された厚紙を、接着層にて表裏をプラスチックフィルムで挟み込んだ構造をもつ事を特徴とする情報記録媒体用積層紙について説明する。図1に構成例を示す。
【0025】
樹脂層は、反り対応のため表裏対称構造をもたせるため、表裏ともに同じ厚みであり、同じ組成である。また、アクリル系化合物、EVA(エチレン−酢酸ビニル共重合体)系化合物、オレフィン系化合物、エステル系化合物、エーテル系化合物、ウレタン系化合物、PVA系化合物、チオール系化合物、アセタール系化合物、アルコール系化合物、ゴム系化合物、エポキシ系化合物、ラテックス等で構成されている熱可塑性樹脂である。
【0026】
樹脂層に使用する樹脂は、溶剤の含有有無、油性、水性を問わず、エマルジョン、ホットメルト等、形態を問わない。
【0027】
樹脂層は、傷や温湿度による紙の変形を防止するために表面硬さが10〔A〕以上である事が望ましい。
【0028】
薄紙の積層法としては、エアー圧、油圧を利用した熱プレスまたは熱ロールにて行う。加熱温度としては、紙が発泡しない100℃以下が望ましいので、樹脂層は、室温下で溶融せず、100℃以下、一定圧力下において溶融する必要がある。かつ情報記録媒体用積層紙の反りや表面平滑性劣化を緩和するために、なるべく温度をかけずに溶融しなければならない。
保管や他工程でのハンドリングを考慮して80℃一定圧力下において溶融する事が最良である。
【0029】
その際、幅方向、流れ方向の接着のムラを無くすために、貼合基材に対して均一に一定の温度、圧力がかかるようにする。また、熱プレスを行う鏡面ロールもしくは鏡面板が、充分に研磨されており、傷が無い状態であり、幅方向の高さ方向の傾きが無く、ロールの場合は偏心が無い状態である事が望ましい。
【0030】
薄紙の透湿度は210g/m2・24h以下、表面粗さ(中心線平均粗さ)Ra0.5μm以下、ベック平滑度3600s以上、密度d=0.7以下の低密度紙である事が望ましい。
【0031】
厚紙が少なくとも3層以上である場合、前記薄紙が密度d1の軟らかい紙(A)を内側に密度d2の硬い紙(B)を外側に積層貼合され、かつ密度差(D=d2−d1)が0.1以上である事が望ましい。
【0032】
接着層は、アクリル系化合物、EVA(エチレン−酢酸ビニル共重合体)系化合物、オレフィン系化合物、エステル系化合物、エーテル系化合物、ウレタン系化合物、PVA系化合物、チオール系化合物、アセタール系化合物、アルコール系化合物、ゴム系化合物、エポキシ系化合物等で構成されている。
【0033】
接着層に使用する接着剤は、溶剤の含有有無、油性、水性を問わず、エマルジョン、ホットメルト等、形態を問わない。
【0034】
接着層の形成は、ダイコート、ロールコート、グラビアコート、キスコート、ブレードコート、ロッドコート、コンマコート、リバースコート、リップコート、ジェットコート、エアナイフ等形式を問わない。
【0035】
プラスチックフィルムの貼り合わせは、ドライラミネーション、ノンソルラミネーション、エクストルージョン等形態を問わない。また、ニップについては、プレス板やロール等形態を問わない。
【0036】
プラスチックフィルムは、ポリエステル、ポリエチレンナフタレート、ポリカーボネート、環状ポリオレフィン、ポリプロピレン、ポリエチレン、ナイロン等で構成されている。
【0037】
接着層、プラスチックフィルムはそれぞれ同じ種類、組成であり、膜厚も同じであり、表裏対称となっている方が好ましく、少なくとも同じ種類、組成が望ましい。
【実施例1】
【0038】
塗布量15g/cm2のアクリル系の熱可塑性樹脂を表裏両面にもつ厚み350μmの薄紙(透湿度(ZIS Z0208):170g/m2・24h、表面硬さ(TAPPI
ワックスピック法):14〔A〕、密度:1.12g/cm3)をエアー圧による平プレス機によって80℃,1.0MPa,1分間の条件で2枚貼り合わせて層厚が700μmである2層からなる紙を作製した。その際、反りを緩和するために紙の表裏に対称性をもたせた。また、プレスの際、プレス板に樹脂がつかないよう、PETフィルムをプレス板と薄紙の間に置いた。
【0039】
作製した厚紙に、ロールコーターにて湿気硬化型ホットメルトを50μm塗工し(リバース塗工。2本の熱ロールにて120℃で塗工。塗工ロール:直径8.0cm,速度12.0m/min、送りロール:直径8.0cm,速度10.0m/min)、0.3MPaの圧力で150μmの厚みのポリカーボネートフィルムをラミネートした。同様の作業を裏面にもした。
【0040】
フィルムを貼り合わせた積層体を円形状に打ち抜き(外形120mm、中心径15mm)、温度80℃、湿度85%、4日で温度80℃、湿度20%、1日で温度23℃、湿度50%、3日保存した。
【実施例2】
【0041】
塗布量15g/cm2のアクリル系の樹脂を表裏両面にもつ厚み350μmの薄紙(透湿度:170g/m2・24h、表面硬さ:13〔A〕、密度:1.12g/cm3)と厚み175μm(透湿度:210g/m2・24h、表面硬さ14〔A〕、密度:1.18g/cm3)の薄紙2枚をエアー圧による平プレス機によって80℃,1.0MPa,1分間の条件で3枚貼り合わせて層厚が700μmである3層からなる紙を作製した。反り緩和のため、対称性をもたせるために、構成は175μm/350μm/175μmとし、更に紙の表裏についても対称性をもたせた。また、プレスの際、プレス板に樹脂がつかないよう、PETフィルムをプレス板と薄紙の間に置いた。実施例1と同様にして、作製した厚紙について、表裏にポリカーボネートフィルムをラミネート後、円形状に打ち抜き、恒温恒湿保存を行った。
【実施例3】
【0042】
塗布量15g/cm2のアクリル系の熱可塑性樹脂を表裏両面にもつ厚み175μmの薄紙(透湿度:210g/m2・24h、表面硬さ14〔A〕、密度:1.18g/cm3)をエアー圧による平プレス機によって80℃,1.0MPa,1分間の条件で4枚貼り
合わせて層厚が700μmである4層からなる紙を作製した。その際、反りを緩和するために紙の表裏に対称性をもたせた。また、プレスの際、プレス板に樹脂がつかないよう、PETフィルムをプレス板と薄紙の間に置いた。実施例1と同様にして、作製した厚紙について、表裏にポリカーボネートフィルムをラミネート後、円形状に打ち抜き、恒温恒湿保存を行った。
【実施例4】
【0043】
熱可塑性樹脂を表裏両面にもつ厚み350μmの薄紙(表面硬さ:10〔A〕2枚をエアー圧による平プレス機によって80℃,1.0MPa,1分間の条件で2枚貼り合わせて層厚が700μmである2層からなる紙を作製した。反り緩和のため、対称性をもたせるために、紙の表裏について対称性をもたせた。また、プレスの際、プレス板に樹脂がつかないよう、PETフィルムをプレス板と薄紙の間に置いた。
【0044】
作製した厚紙に、ロールコーターにて湿気硬化型ホットメルトを50μm塗工し(リバース塗工。2本の熱ロールにて120℃で塗工。塗工ロール:直径8.0cm,速度8.0m/min、送りロール:直径8.0cm,速度3.8m/min)、0.3MPaの圧力で150μmの厚みのポリカーボネートフィルムをラミネートした。同様の作業を裏面にもした。実施例1と同様にして、作製した厚紙について、円形状に打ち抜き、恒温恒湿保存を行った。
【実施例5】
【0045】
熱可塑性樹脂を表裏両面にもつ厚み350μmの薄紙(密度:0.95g/cm3)と厚み175μmの薄紙(密度:1.05g/cm3)2枚をエアー圧による平プレス機によって80℃,1.0MPa,1分間の条件で3枚貼り合わせて層厚が700μmである3層からなる紙を作製した。反り緩和のため、対称性をもたせるために、構成は175μm/350μm/175μmとし、紙の表裏について対称性をもたせた。また、プレスの際、プレス板に樹脂がつかないよう、PETフィルムをプレス板と薄紙の間に置いた。実施例1と同様にして、作製した厚紙について、表裏にポリカーボネートフィルムをラミネート後、円形状に打ち抜き、恒温恒湿保存を行った。
【実施例6】
【0046】
20μmの厚みのPEを両面にもつ厚み350μmの薄紙(密度:0.6g/cm3)2枚をエアー圧による平プレス機によって100℃,1.0MPa,5分間の条件で2枚貼り合わせて層厚が700μmである2層からなる紙を作製した。反り緩和のため、対称性をもたせるために、紙の表裏について対称性をもたせた。また、プレスの際、プレス板に樹脂がつかないよう、PETフィルムをプレス板と薄紙の間に置いた。実施例1と同様にして、作製した厚紙について、表裏にポリカーボネートフィルムをラミネート後、円形状に打ち抜き、恒温恒湿保存を行った。
【実施例7】
【0047】
(比較例1)
塗布量15g/cm2のアクリル系の熱可塑性樹脂を表裏両面にもつ厚み700μmの薄紙(透湿度:180g/m2・24h、表面硬さ:13〔A〕、密度:1.02g/cm3)に、実施例1と同様にして、作製した厚紙について、表裏にポリカーボネートフィルムをラミネート後、円形状に打ち抜き、恒温恒湿保存を行った。
【実施例8】
【0048】
(比較例2)
塗布量15g/cm2のアクリル系の熱可塑性樹脂を表裏両面にもつ厚み700μmの薄紙(透湿度:180g/m2・24h、表面硬さ:13〔A〕、密度:1.02g/c
3)を、エアー圧による平プレス機によって80℃,1.0MPa,1分間の条件でプレスした。プレスの際、プレス板に樹脂がつかないよう、PETフィルムをプレス板と薄紙の間に置いた。実施例1と同様にして、作製した厚紙について、表裏にポリカーボネートフィルムをラミネート後、円形状に打ち抜き、恒温恒湿保存を行った。
【実施例9】
【0049】
(比較例3)
20μmの厚みのアクリル系樹脂を両面にもつ厚み350μmの薄紙2枚をエアー圧による平プレス機によって120℃,1.0MPa,1分間の条件で2枚貼り合わせて層厚が700μmである2層からなる紙を作製しようと試みたところ、紙内部の水分の蒸発による発泡が起こり、紙間の剥離が起こった。
【実施例10】
【0050】
(比較例4)
熱可塑性樹脂を表裏両面にもつ厚み350μmの薄紙(表面硬さ:8〔A〕2枚をエアー圧による平プレス機によって80℃,1.0MPa,1分間の条件で2枚貼り合わせて層厚が700μmである2層からなる紙を作製した。反り緩和のため、対称性をもたせるために、紙の表裏について対称性をもたせた。また、プレスの際、プレス板に樹脂がつかないよう、PETフィルムをプレス板と薄紙の間に置いた。実施例4と同様にして、作製した厚紙について、表裏にポリカーボネートフィルムをラミネート後、円形状に打ち抜き、恒温恒湿保存を行った。
【実施例11】
【0051】
(比較例5)
20μmの厚みのPEを片面にもつ厚み350μmの薄紙と、表裏両面共にPEをもたない厚み350μmの薄紙をエアー圧による平プレス機によって100℃,1.0MPa,5分間の条件で2枚貼り合わせて層厚が700μmである2層からなる紙を作製した。反り緩和のため、対称性をもたせるために、紙の表裏について対称性をもたせた。また、プレスの際、プレス板に樹脂がつかないよう、PETフィルムをプレス板と薄紙の間に置いた。実施例1と同様にして、作製した厚紙について、表裏にポリカーボネートフィルムをラミネート後、円形状に打ち抜き、恒温恒湿保存を行った。
【実施例12】
【0052】
(比較例6)
塗布量15g/cm2のアクリル系の熱可塑性樹脂を表裏両面にもつ厚み350μmの薄紙(透湿度:820g/m2・24h)をエアー圧による平プレス機によって80℃,1.0MPa,1分間の条件で2枚貼り合わせて層厚が700μmである2層からなる紙を作製した。その際、反りを緩和するために紙の表裏に対称性をもたせた。また、プレスの際、プレス板に樹脂がつかないよう、PETフィルムをプレス板と薄紙の間に置いた。実施例1と同様にして、作製した厚紙について、表裏にポリカーボネートフィルムをラミネート後、円形状に打ち抜き、恒温恒湿保存を行った。
【実施例13】
【0053】
(比較例7)
20μmの厚みのPEを両面にもつ厚み350μmの薄紙(密度:0.8g/cm3)2枚をエアー圧による平プレス機によって100℃,1.0MPa,5分間の条件で2枚貼り合わせて層厚が700μmである2層からなる紙を作製した。反り緩和のため、対称性をもたせるために、紙の表裏について対称性をもたせた。また、プレスの際、プレス板に樹脂がつかないよう、PETフィルムをプレス板と薄紙の間に置いた。実施例1と同様にして、作製した厚紙について、表裏にポリカーボネートフィルムをラミネート後、円形
状に打ち抜き、恒温恒湿保存を行った。
【実施例14】
【0054】
(比較例8)
実施例1と同様に2枚の薄紙の貼合により厚紙を作製した。作製した厚紙に、ロールコーターにて湿気硬化型ホットメルトを50μm塗工し(リバース塗工。2本の熱ロールにて120℃で塗工。塗工ロール:直径8.0cm,速度12.0m/min、送りロール:直径8.0cm,速度10.0m/min)、0.3MPaの圧力で150μmの厚みのポリカーボネートフィルムをラミネートした。続いて、裏面について同様の機械条件にて湿気硬化型ホットメルトを80μm塗工し、同条件において150μmの厚みのポリカーボネートフィルムを貼りあわせた。更に、実施例1と同様にして、円形状に打ち抜き、恒温恒湿保存を行った。
【実施例15】
【0055】
(比較例9)
実施例1と同様に2枚の薄紙の貼合により厚紙を作製した。作製した厚紙に、ロールコーターにて湿気硬化型ホットメルトを50μm塗工し(リバース塗工。2本の熱ロールにて120℃で塗工。塗工ロール:直径8.0cm,速度12.0m/min、送りロール:直径8.0cm,速度10.0m/min)、0.3MPaの圧力で150μmの厚みのポリカーボネートフィルムをラミネートした。続いて、裏面について同様に湿気硬化型ホットメルトを塗工し、同条件において100μmの厚みのポリカーボネートフィルムを貼りあわせた。更に、実施例1と同様にして、円形状に打ち抜き、恒温恒湿保存を行った。
【0056】
恒温恒湿保存後の反りと表面性について表1に示す。反りについては、サンプル内の最大高さ−最小高さで算出した。表面性についてガードナー社製のWAVE SCAN測定器を用い、Wd3−10mmの波長にて表面うねりの値を測定した(値が小さい程、平滑)。
【0057】
【表1】


【産業上の利用可能性】
【0058】
本発明に関わる情報記録媒体用積層紙は、光ディスクやICカードの基盤として、高温高室度下においても変形しない事を必要とされる用途に適する。紙の使用による環境面の向上より、現行のプラスチックの代替として期待される。
【図面の簡単な説明】
【0059】
【図1】本発明のn=2の場合を示す概念断面図である。
【図2】本発明のn=4の場合を示す概念断面図である。
【符号の説明】
【0060】
1. プラスチックフィルム
2. 接着層
3. 熱可塑性樹脂
4. 薄紙
【出願人】 【識別番号】000003193
【氏名又は名称】凸版印刷株式会社
【出願日】 平成18年6月20日(2006.6.20)
【代理人】
【公開番号】 特開2008−897(P2008−897A)
【公開日】 平成20年1月10日(2008.1.10)
【出願番号】 特願2006−169721(P2006−169721)