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エンボス刻印加工 - 特開2008−279648 | j-tokkyo
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【発明の名称】 エンボス刻印加工
【発明者】 【氏名】橋本 勝治

【氏名】小島 実

【要約】 【課題】段ボール等のシート材の断裂を防止しつつ、シート材にエンボス加工により刻印を鮮明に入れる。

【解決手段】ダイカッタMの圧盤18に取り付けられる型版Dにおいて、凸部16a及び凹部17aを形成し、凸部16aには、縁部に刻印2の輪郭に沿って縁罫部材14を設けると共に、その側方に弾力性を有する押圧部材13を設け、凹部17aには、柔軟な当受部材15を設ける。また、型版Dに対向して面盤19に取り付けられる受板Rにおいて、型版Dの凸部16a及び凹部17aにそれぞれ嵌合する凹部16b及び凸部17bを設ける。圧盤18と面盤19とを接近させ、圧盤18と面盤19の間に送り込まれた段ボール等のシート材Sを挟み込み、シート材Sに浮き出した刻印2を形成する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
圧盤と面盤とを備えた加工装置の圧盤に取り付けられ、面盤に対向する面に凸部及び凹部を有し、圧盤と面盤とを接近させ、圧盤と面盤の間に送り込まれたシート材に浮き出した刻印を形成するエンボス加工用型版において、前記凸部の縁部に、浮き出す刻印の輪郭に沿うように縁罫部材を設けたことを特徴とするエンボス加工用型版。
【請求項2】
請求項1に記載のエンボス加工用型版において、前記凸部には、縁罫部材の側方に、弾力性を有する押圧部材を設けたことを特徴とするエンボス加工用型版。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のエンボス加工用型版において、前記凹部には、柔軟な当受部材を設けたことを特徴とするエンボス加工用型版。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれか1項に記載の型版に対向して面盤に取り付けられる受板において、型版の凸部及び凹部にそれぞれ嵌合する凹部及び凸部を設けたことを特徴とするエンボス加工用受板。
【請求項5】
圧盤と面盤との間に送り込んでエンボス加工により刻印を形成した段ボールにおいて、圧盤には、面盤に対向する面に凸部及び凹部を有し、凸部の縁部に縁罫部材を設けた型版を取り付け、面盤には、型版の凸部及び凹部にそれぞれ嵌合する凹部及び凸部を設けた受板を取り付け、刻印の形成に際し、圧盤と面盤とを接近させ、この型版と受板との間に挟み込んだことを特徴とする刻印入り段ボール。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
この発明は、段ボール等のシート材に刻印を施すエンボス加工に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、下記特許文献1に示すように、凸部及び凹部を形成した型と、これに対向する型の間に段ボールを送り込んで、型同士を接近させることにより、段ボールに刻印を形成するエンボス刻印加工が知られている。
【0003】
【特許文献1】特開2004−314465号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記のようなエンボス刻印加工において、型の凸部及び凹部を、段ボールの断裂を防止するため、コルク等の硬質ではあるが弾力性を有する材料で形成すると、刻印の輪郭が不鮮明になるという問題がある。
【0005】
そこで、この発明は、段ボール等のシート材の断裂を防止しつつ、シート材にエンボス加工により刻印を鮮明に入れることを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため、この発明は、圧盤と面盤とを備えた加工装置の圧盤に取り付けられ、面盤に対向する面に凸部及び凹部を有し、圧盤と面盤とを接近させ、圧盤と面盤の間に送り込まれたシート材に浮き出した刻印を形成するエンボス加工用型版において、前記凸部の縁部に、浮き出す刻印の輪郭に沿うように縁罫部材を設けたのである。
【0007】
また、前記凸部には、縁罫部材の側方に、弾力性を有する押圧部材を設け、凹部には、柔軟な当受部材を設けたのである。
【0008】
また、前記型版に対向して面盤に取り付けられる受板には、型版の凸部及び凹部にそれぞれ嵌合する凹部及び凸部を設けたのである。
【0009】
そして、このような型版及び受板を使用して、エンボス加工により刻印を入れた段ボールを形成したのである。
【発明の効果】
【0010】
この発明に係るエンボス刻印加工では、型版の凸部の縁部に設けた縁罫部材により、受板との間に挟まれた段ボール等のシート材を刻印の輪郭に沿った部分でのみ強く押圧するので、シート材の断裂を防止しつつ、鮮明な刻印を形成することができる。また、型版の縁罫部材の突出高さを部分的に調整して、エンボス加工のムラを容易に除去することができ、突出高さを全体的に変化させて、刻印の浮き出し量を調整することもできる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、この発明の実施形態を添付図面に基づいて説明する。
【0012】
図1に示す段ボール箱1は、この発明に係るエンボス加工により刻印2を入れたラップラウンド式のものであり、図2に示すブランクから組み立てられて、ビール等の飲料缶の包装に使用される。
【0013】
このブランクでは、各一対の平面板3及び立面板4が折目罫5を介して連設され、一端の立面板4の外側には折目罫5を介して継代片6が、平面板3及び立面板4の両端には折目罫5を介して端板7,8がそれぞれ連設されている。立面板4及び端板8には、開封用の引裂帯9が半切線やライナカット等により設けられ、立面板4の中央部には、引裂帯9の切始部9aが切目を入れて形成されている。
【0014】
そして、刻印2は、一方の平面板3に入れられており、浮き上がった文字と、その背景となる凹入部分の枠とから構成されている。刻印2の文字及び枠の縦線は、段ボールの段目の影響を排除するため、段目に対して傾斜している。
【0015】
上記のようなブランクをダイカッタで打ち抜いて製造する際には、抜型として、図3に示すような型版Dが使用される。この型版Dにおいては、ベニヤ板の基板10に、ブランクの輪郭を打ち抜く切刃部材11と、折目罫5を入れる折罫部材12とが取り付けられ、一方の平面板3となる部分に、コルク製の押圧部材13が取り付けられている。
【0016】
押圧部材13の内部には、刻印の文字及び枠の輪郭に沿うように、縁罫部材14が設けられている。枠の縁罫部材14と文字の縁罫部材14との間では、押圧部材13が切り抜かれ、スポンジ製の当受部材15が敷設されている。文字の縁罫部材14の内側には、枠の縁罫部材14の外側と同様のコルク製の押圧部材13が設けられている。
【0017】
ここで、上記型版Dにおいて、押圧部材13と縁罫部材14の基板10からの高さは、当受部材15よりも高くなっており、これにより、押圧部材13と縁罫部材14とで凸部16aが形成され、当受部材15の部分に凹部17aが形成されている。
【0018】
そして、コルク製の押圧部材13は、硬質ではあるが、若干の弾力性を有し、金属製の縁罫部材14よりも弾性係数の小さいものとなっており、スポンジ製の当受部材15は、柔軟であり、押圧部材13よりもさらに弾性係数の小さいものとなっている。
【0019】
また、この型版Dと組み合わされて、図4に示すような受板Rが使用される。この受板Rは、硬質のプラスチック板から成り、外周が型版Dの枠の縁罫部材14より一回り小さくなっている。受板Rの内部には、型版Dの文字の凸部16aより一回り大きい凹部16bが角に丸みを設けた切込により形成され、その外側が凸部17bとなっている。
【0020】
いま、このような型版Dと受板Rとを使用してブランクを打ち抜く際には、図5に示すように、ダイカッタMの上方に位置する圧盤18に型版Dを下向きに取り付け、下方に位置する面盤19に受板Rを上向きに取り付ける。このとき、受板Rの位置を型版Dの対応する位置に正確に合わせるようにする。
【0021】
次に、面盤19を下降させて、圧盤18と面盤19とが離反した状態で、圧盤18と面盤19の間にブランクの材料となる段ボールのシート材Sを、裏面が上向きになるように送り込む。このとき、受板Rの厚さを2mm以下としておくと、シート材Sの端縁と受板Rとの衝突によるトラブルの発生を防止することができる。
【0022】
その後、図6に示すように、面盤19を上昇させて、圧盤18と面盤19とを接近させると、型版Dの切刃部材11によりブランクの輪郭が打ち抜かれ、折罫部材12により折目罫5が入れられる。
【0023】
また、これと同時に、型版Dの凸部16a及び凹部17aと、受板Rの凹部16bと凸部17bとがそれぞれ嵌合し、その間にシート材Sが挟み込まれて、エンボス加工が施され、ブランクに刻印2が形成される。
【0024】
上記のようなエンボス刻印加工では、型版Dの凸部16aの縁部に設けた非常に硬い縁罫部材14により、受板Rとの間に挟まれたシート材Sを刻印2の輪郭に沿って強く押圧するので、鮮明な刻印2を入れることができる。
【0025】
また、このとき、硬質ではあるが若干の弾力性を有する押圧部材13と、柔軟な当受部材15により、シート材Sへの過度な張力の作用が抑制され、シート材Sの断裂を防止することができる。
【0026】
また、型版Dの縁罫部材14の基板10からの高さを部分的に調整して、エンボス加工のムラを容易に除去することができ、押圧部材13や縁罫部材14の高さを全体的に変化させて、刻印2の浮き出し量を調整することもできる。
【0027】
さらに、刻印2の文字間隔が狭い箇所等において、縁罫部材14や当受部材15の高さをきめ細かく調整して、段ボールの断裂を防止することができるほか、受板Rの凹部16bの角部に形成した丸みによっても、段ボールの断裂を防止することができる。
【0028】
また、型版Dの凸部16aと凹部17aの高低差及び受板Rの凹部16bと凸部17bの高低差を変化させることにより、A段、B段等の段の高いものからE段等の段の低いものまで、様々な段の高さの段ボールに対応することができる。
【0029】
そのほか、ブランクの打抜き及び折目の罫入れと同時に、刻印2を形成することができるので、所定の位置に正確に刻印2を形成することができ、加工工程が増加することもなく、コストの上昇を抑制することができる。
【0030】
そして、図1に示すように、このブランクを段ボール箱1に組み立てて商品の飲料缶を包装し、店頭に段ボール箱1を陳列すると、鮮明で立体感のある刻印2により、優れた訴求性を得ることができる。また、刻印2に光沢のある印刷や明度の高い印刷を施しておくと、訴求性をさらに高めることができる。
【0031】
なお、上記実施形態では、平盤ダイカッタでエンボス刻印加工を施す場合について例示したが、ロータリーダイカッタでエンボス刻印加工を施す場合においても、湾曲した型版及び受板を同様の構成で製作することにより、鮮明な刻印を形成することができる。
【0032】
また、段ボールのシート材にエンボス刻印加工を施す場合について例示したが、同様の構成の型版や受板を使用して、板紙やプラスチックのシート材にエンボス刻印加工を施すこともできる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】この発明に係るエンボス刻印加工を施した段ボール箱を示す斜視図
【図2】同上の段ボール箱のブランクを示す図
【図3】同上の型版を示す斜視図
【図4】同上の受板を示す斜視図
【図5】同上のダイカッタによる加工前の状態を示す断面図
【図6】同上のダイカッタによる加工中の状態を示す断面図
【符号の説明】
【0034】
1 段ボール箱
2 刻印
3 平面板
4 立面板
5 折目罫
6 継代片
7,8 端板
9 引裂帯
9a 切始部
D 型版
10 基板
11 切刃部材
12 折罫部材
13 押圧部材
14 縁罫部材
15 当受部材
16a 凸部
17a 凹部
R 受板
16b 凹部
17b 凸部
M ダイカッタ
18 圧盤
19 面盤
S シート材
【出願人】 【識別番号】000229184
【氏名又は名称】日本ダイスチール株式会社
【識別番号】000115980
【氏名又は名称】レンゴー株式会社
【出願日】 平成19年5月10日(2007.5.10)
【代理人】 【識別番号】100074206
【弁理士】
【氏名又は名称】鎌田 文二

【識別番号】100087538
【弁理士】
【氏名又は名称】鳥居 和久

【識別番号】100112575
【弁理士】
【氏名又は名称】田川 孝由

【識別番号】100084858
【弁理士】
【氏名又は名称】東尾 正博


【公開番号】 特開2008−279648(P2008−279648A)
【公開日】 平成20年11月20日(2008.11.20)
【出願番号】 特願2007−125346(P2007−125346)