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【発明の名称】 段ボールシート製造装置の蒸気加熱ロールおよびその加熱制御方法
【発明者】 【氏名】矢野 琢司

【氏名】中垣 達也

【氏名】小島 伸夫

【要約】 【課題】段ボールシート製造装置の停止中に蒸気加熱ロールに発生する熱ひずみを、運転開始時に早急に解消することである。

【解決手段】芯紙1を波形状に成形しながら加熱する上下一対の段ロール9a、9bに用いた蒸気加熱ロールへの蒸気供給経路31に、コントローラ34で作動される圧力制御弁35を設け、この圧力制御弁35の設定圧力Pを、段ボールシート製造装置の停止信号に基づいて低下させ、低下させた設定圧力Pを、段ボールシート製造装置の運転開始信号に基づいて元に戻すことにより、運転開始時に蒸気供給経路31と排出経路33との圧力差を増大させて、この増大させた圧力差によって高温高圧の蒸気をロール内に大量に導入し、停止中にドレンとの接触で冷却された周方向部位の温度差をなくして、停止中に発生する熱ひずみを運転開始時に早急に解消できるようにした。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
送給される芯紙とライナ紙を貼り合せて段ボールシートを製造する段ボールシート製造装置に配設されて、中空の内部に蒸気供給経路から供給される高温高圧の蒸気で外部の被加熱物を間接加熱し、蒸気が凝縮したドレンを排出経路に排出するスチームトラップが設けられ、前記段ボールシート製造装置の停止時に回転を止められる段ボールシート製造装置の蒸気加熱ロールにおいて、前記蒸気供給経路に、前記段ボールシート製造装置の運転開始信号と停止信号に基づいて作動される圧力制御弁を設け、この圧力制御弁の前記蒸気を供給する設定圧力を、前記停止信号に基づいて低下させ、この低下させた設定圧力を、前記運転開始信号に基づいて元に戻すようにしたことを特徴とする段ボールシート製造装置の蒸気加熱ロール。
【請求項2】
前記蒸気加熱ロールが、外径面に歯形を設けられ、この外径面の歯形によって、巻き掛けられる前記芯紙を波形状に成形しながら加熱する段ロールである請求項1に記載の段ボールシート製造装置の蒸気加熱ロール。
【請求項3】
送給される芯紙とライナ紙を貼り合せて段ボールシートを製造する段ボールシート製造装置に配設されて、中空の内部に蒸気供給経路から供給される高温高圧の蒸気で外部の被加熱物を間接加熱し、蒸気が凝縮したドレンを排出経路に排出するスチームトラップが設けられ、前記段ボールシート製造装置の停止時に回転を止められる段ボールシート製造装置の蒸気加熱ロールの加熱制御方法において、前記蒸気供給経路に前記蒸気加熱ロールへの蒸気供給圧力を制御する圧力制御弁を設け、この圧力制御弁の設定圧力を、前記段ボールシート製造装置の停止信号に基づいて低下させ、この低下させた設定圧力を、前記段ボールシート製造装置の運転開始信号に基づいて元に戻すようにしたことを特徴とする段ボールシート製造装置の蒸気加熱ロールの加熱制御方法。
【請求項4】
前記圧力制御弁の設定圧力を、前記段ボールシート製造装置の停止信号が所定時間継続したときに低下させるようにした請求項3に記載の段ボールシート製造装置の蒸気加熱ロールの加熱制御方法。
【請求項5】
前記蒸気加熱ロールが、外径面に歯形を設けられ、この外径面の歯形によって、巻き掛けられる前記芯紙を波形状に成形しながら加熱する段ロールである請求項3または4に記載の段ボールシート製造装置の蒸気加熱ロールの加熱制御方法。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、段ボールシート製造装置の蒸気加熱ロールおよびその加熱制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
コルゲートマシンと呼ばれる段ボールシート製造装置は、例えば、本発明の実施形態を説明する図1に示すように、芯紙1、第1ライナ紙2および第2ライナ紙3をそれぞれ供給するミルロールスタンド4、5、6を有し、まずシングルフェーサ7で、ミルロールスタンド4から送給される芯紙1を、ヒーティングロール8a、8bに巻回して加熱したのち、上下一対の段ロール9a、9bで波形状に成形しながら加熱して、一方の波形頂部に糊付け装置10で糊付けするとともに、ミルロールスタンド5から送給される第1ライナ紙2を、ヒーティングロール11a、11bに巻回して加熱したのち、糊付けした波形状の芯紙1に、ベルトガイドロール12に巻回された加圧ベルト13で押圧して、芯紙1と第1ライナ紙2を接着した片面段ボールシート14を形成する。形成された片面段ボールシート14は、ヒーティングロール15a、15bに巻回されて加熱されたのち、糊付け装置16で芯紙1の他方の波形頂部に糊付けされてダブルフェーサ17に供給され、ミルロールスタンド6から送給される第2ライナ紙3が、ヒーティングロール18a、18bに巻回されて加熱されたのち、片面段ボールシート14の下側に貼り合わされて、両面段ボールシート19が形成される。
【0003】
前記ダブルフェーサ17は、上流側のヒーティングパートと下流側のクーリングパートとから成り、ヒーティングパートの下部にはヒーティングボックス20が、上部には加圧装置21が配置されている。加圧装置21は、両面段ボールシート19を送給するようヒーティングパートとクーリングパートとに渡って設けられた上コンベア22の搬送ベルトを介して、両面段ボールシート19をヒーティングボックス20に押圧し、満遍なく第2ライナ紙3と片面段ボールシート14を接着する。クーリングパートの下部には下コンベア23が配置され、接着された両面段ボールシート19は、上コンベア22と下コンベア23の搬送ベルトに挟持されて、冷却されながら出口側に向かって搬送され、段ボールシートとして製造される。
【0004】
前記各ヒーティングロール8a、8b、11a、11b、15a、15b、18a、18b、段ロール9a、9bおよびベルトガイドロール12には、中空の内部に高温高圧の蒸気を蒸気供給経路から供給されて外部の被加熱物を間接加熱する蒸気加熱ロールが多く用いられている(例えば、特許文献1、2参照)。特許文献1にはヒーティングロールに用いられた蒸気加熱ロールが、特許文献2にはヒーティングロールおよび段ロールに用いられた蒸気加熱ロールが記載されている。
【0005】
これらの蒸気加熱ロールは、蒸気が凝縮したドレンを排出するために、オリフィスやフロート弁を用いたスチームトラップが設けられており、ロール内の下部に溜まるドレンは、スチームトラップを介して排出経路に排出される。なお、排出経路に排出されたドレンは回収され、再加熱されて循環使用される。
【0006】
【特許文献1】特開昭61−270143号公報
【特許文献2】登録実用新案第3061220号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上述した段ボールシート製造装置の蒸気加熱ロールは、段ボールシート製造装置が停止して芯紙やライナ紙の送給が止まると、回転を止められる。ロール内の下部に溜まるドレンは、蒸気加熱ロールが回転しているときは、下方に回転してくるロールの異なる周方向部位に順次接触するが、蒸気加熱ロールの回転が止まると、下部に止まるロールの同一周方向部位に継続して接触し、このドレンが継続して接触する周方向部位が他の部位よりも冷却されて、蒸気加熱ロールに熱ひずみが生じる問題がある。この熱ひずみは、段ボールシート製造装置が10分程度以上停止すると顕著になり、2、3分程度の停止では問題になることは少ない。
【0008】
この段ボールシート製造装置の停止中に生じる蒸気加熱ロールの熱ひずみは、蒸気加熱ロールが段ロールに用いられる場合は、運転開始後の芯紙の波形状の成形高さが不揃いになる原因となる。このように芯紙の波形状の成形高さが不揃いになると、糊付け装置による波形頂部への糊付けがなされない箇所ができ、貼り合わされる芯紙と第1ライナ紙や第2ライナ紙の間に部分的な接着不良が生じる不具合がある。噛み合う上下の段ロールが、熱ひずみによって騒音を発生したり、摩耗しやすくなる問題もある。
【0009】
また、蒸気加熱ロールがヒーティングロールやベルトガイドロールに用いられる場合は、これらのロールの熱ひずみに起因して運転開始時に、これらに巻回される芯紙、ライナ紙および片面段ボールシートや加圧ベルトの蛇行の原因となり、運転開始後の加速が制約される不具合があり、生産性が低下する。
【0010】
そこで、本発明の課題は、段ボールシート製造装置の停止中に蒸気加熱ロールに発生する熱ひずみを、運転開始時に早急に解消することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記の課題を解決するために、本発明の段ボールシート製造装置の蒸気加熱ロールは、送給される芯紙とライナ紙を貼り合せて段ボールシートを製造する段ボールシート製造装置に配設されて、中空の内部に蒸気供給経路から供給される高温高圧の蒸気で外部の被加熱物を間接加熱し、蒸気が凝縮したドレンを排出経路に排出するスチームトラップが設けられ、前記段ボールシート製造装置の停止時に回転を止められる段ボールシート製造装置の蒸気加熱ロールにおいて、前記蒸気供給経路に、前記段ボールシート製造装置の運転開始信号と停止信号に基づいて作動される圧力制御弁を設け、この圧力制御弁の前記蒸気を供給する設定圧力を前記停止信号に基づいて低下させ、この低下させた設定圧力を、前記運転開始信号に基づいて元に戻すようにした構成を採用した。
【0012】
すなわち、蒸気供給経路に、段ボールシート製造装置の運転開始信号と停止信号に基づいて作動される圧力制御弁を設け、この圧力制御弁の蒸気を供給する設定圧力を停止信号に基づいて低下させて、蒸気供給圧力よりも所定の比率で低くなるドレンの排出経路の圧力を段ボールシート製造装置の停止中に下げ、低下させた圧力制御弁の設定圧力を運転開始信号に基づいて元に戻すことにより、運転開始時に蒸気供給経路と排出経路との圧力差を増大させて、この増大させた圧力差によって高温高圧の蒸気をロール内に大量に導入し、停止中にドレンとの接触で冷却された周方向部位の温度差をなくして、停止中に発生する熱ひずみを運転開始時に早急に解消できるようにした。
【0013】
前記蒸気加熱ロールを、外径面に歯形を設けられ、この外径面の歯形によって、巻き掛けられる前記芯紙を波形状に成形しながら加熱する段ロールとすることにより、運転開始後の芯紙の波形状の成形高さの不揃いによるライナ紙との間の部分的な接着不良を防止することができる。また、噛み合う段ロールの熱ひずみによる騒音の発生や摩耗も防止することができる。
【0014】
また、本発明の段ボールシート製造装置の蒸気加熱ロールの加熱制御方法は、送給される芯紙とライナ紙を貼り合せて段ボールシートを製造する段ボールシート製造装置に配設されて、中空の内部に蒸気供給経路から供給される高温高圧の蒸気で外部の被加熱物を間接加熱し、蒸気が凝縮したドレンを排出経路に排出するスチームトラップが設けられ、前記段ボールシート製造装置の停止時に回転を止められる段ボールシート製造装置の蒸気加熱ロールの加熱制御方法において、前記蒸気供給経路に前記蒸気加熱ロールへの蒸気供給圧力を制御する圧力制御弁を設け、この圧力制御弁の設定圧力を、前記段ボールシート製造装置の停止信号に基づいて低下させ、この低下させた設定圧力を、前記段ボールシート製造装置の運転開始信号に基づいて元に戻す方法を採用した。
【0015】
すなわち、蒸気供給経路に、蒸気加熱ロールへの蒸気供給圧力を制御する圧力制御弁を設け、この圧力制御弁の設定圧力を段ボールシート製造装置の停止信号に基づいて低下させて、蒸気供給圧力よりも所定の比率で低くなるドレンの排出経路の圧力を段ボールシート製造装置の停止中に下げ、低下させた圧力制御弁の設定圧力を運転開始信号に基づいて元に戻すことにより、運転開始時に蒸気供給経路と排出経路との圧力差を増大させて、この増大させた圧力差によって高温高圧の蒸気をロール内に大量に導入し、停止中にドレンとの接触で冷却された周方向部位の温度差をなくして、停止中に発生する熱ひずみを運転開始時に早急に解消できるようにした。
【0016】
前記圧力制御弁の設定圧力を、前記段ボールシート製造装置の停止信号が所定時間継続したときに低下させることにより、短時間の停止で熱ひずみが問題とならない場合に、圧力制御弁の余分な作動を省略することができる。
【0017】
前記蒸気加熱ロールを、外径面に歯形を設けられ、この外径面の歯形によって、巻き掛けられる前記芯紙を波形状に成形しながら加熱する段ロールとすることにより、運転開始後の芯紙の波形状の成形高さの不揃いによるライナ紙との間の部分的な接着不良を防止することができる。
【発明の効果】
【0018】
本発明の段ボールシート製造装置の蒸気加熱ロールは、蒸気供給経路に、段ボールシート製造装置の運転開始信号と停止信号に基づいて作動される圧力制御弁を設け、この圧力制御弁の蒸気を供給する設定圧力を停止信号に基づいて低下させ、低下させた圧力制御弁の設定圧力を運転開始信号に基づいて元に戻すようにしたので、運転開始時に蒸気供給経路と排出経路との圧力差を増大させて、この増大させた圧力差によって高温高圧の蒸気をロール内に大量に供給し、停止中にドレンとの接触で冷却された周方向部位の温度差をなくして、停止中に発生する熱ひずみを運転開始時に早急に解消することができる。
【0019】
前記蒸気加熱ロールを、外径面に歯形を設けられ、この外径面の歯形によって、巻き掛けられる芯紙を波形状に成形しながら加熱する段ロールとすることにより、運転開始後の芯紙の波形状の成形高さの不揃いによるライナ紙との間の部分的な接着不良を防止することができる。噛み合う段ロールの熱ひずみによる騒音の発生や摩耗も防止することができる。
【0020】
また、本発明の段ボールシート製造装置の蒸気加熱ロールの加熱制御方法は、蒸気供給経路に、蒸気加熱ロールへの蒸気供給圧力を制御する圧力制御弁を設け、この圧力制御弁の設定圧力を段ボールシート製造装置の停止信号に基づいて低下させて、低下させた圧力制御弁の設定圧力を運転開始信号に基づいて元に戻すようにしたので、運転開始時に蒸気供給経路と排出経路との圧力差を増大させて、この増大させた圧力差によって高温高圧の蒸気をロール内に大量に導入し、停止中にドレンとの接触で冷却された周方向部位の温度差をなくして、停止中に発生する熱ひずみを運転開始時に早急に解消することができる。
【0021】
前記圧力制御弁の設定圧力を、段ボールシート製造装置の停止信号が所定時間継続したときに低下させることにより、短時間の停止で熱ひずみが問題とならない場合に、圧力制御弁の余分な作動を省略することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下、図面に基づき、この発明の実施形態を説明する。図1は、本発明に係る蒸気加熱ロールを用いた段ボールシート製造装置を示す。この段ボールシート製造装置は、芯紙1、第1ライナ紙2および第2ライナ紙3をそれぞれ供給するミルロールスタンド4、5、6を有し、まずシングルフェーサ7で、ミルロールスタンド4から送給される芯紙1を、ヒーティングロール8a、8bに巻回して加熱したのち、上下一対の段ロール9a、9bで波形状に成形しながら加熱して、一方の波形頂部に糊付け装置10で糊付けするとともに、ミルロールスタンド5から送給される第1ライナ紙2を、ヒーティングロール11a、11bに巻回して加熱したのち、糊付けした波形状の芯紙1に、ベルトガイドロール12に巻回された加圧ベルト13で押圧して、芯紙1と第1ライナ紙2を接着した片面段ボールシート14を形成する。形成された片面段ボールシート14は、ヒーティングロール15a、15bに巻回されて加熱されたのち、糊付け装置16で芯紙1の他方の波形頂部に糊付けされてダブルフェーサ17に供給され、ミルロールスタンド6から送給される第2ライナ紙3が、ヒーティングロール18a、18bに巻回されて加熱されたのち、片面段ボールシート14の下側に貼り合わされて、両面段ボールシート19が形成される。
【0023】
前記ダブルフェーサ17は、上流側のヒーティングパートと下流側のクーリングパートとから成り、ヒーティングパートの下部にはヒーティングボックス20が、上部には加圧装置21が配置されている。加圧装置21は、両面段ボールシート19を送給するようヒーティングパートとクーリングパートとに渡って設けられた上コンベア22の搬送ベルトを介して、両面段ボールシート19をヒーティングボックス20に押圧し、満遍なく第2ライナ紙3と片面段ボールシート14を接着する。クーリングパートの下部には下コンベア23が配置され、接着された両面段ボールシート19は、上コンベア22と下コンベア23の搬送ベルトに挟持されて、冷却されながら出口側に向かって搬送され、段ボールシートとして製造される。製造された段ボールシートは、ダブルフェーサ17の出口側の排出ラインに設けられたスリッタ・スコアラ24で、必要に応じて幅切断と罫線入れを施され、ロータリカッタ25で所定の長さに切断される。
【0024】
前記各ヒーティングロール8a、8b、11a、11b、15a、15b、18a、18b、段ロール9a、9bおよびベルトガイドロール12には、本発明に係る蒸気加熱ロールが用いられている。これらの蒸気加熱ロールは、いずれも段ボールシート製造装置が停止して芯紙1やライナ紙2、3の送給が止まると、回転を止められる。
【0025】
図2(a)、(b)は、前記蒸気加熱ロールの代表例として、前記芯紙1を波形状に成形しながら加熱する上下一対の段ロール9a、9bを示す。上下の各段ロール9a、9bは、蒸気供給経路31から供給される高温高圧の蒸気Aが、中空とされた内部に軸端から導入されるとともに、蒸気Aが凝縮して内部の下部に溜まるドレンBが、スチームトラップ32を介して軸端から排出経路33に排出されるようになっており、蒸気供給経路31には、後述するように、段ボールシート製造装置の運転開始信号と停止信号に基づいて作動される圧力制御弁35が設けられている。また、上下の各段ロール9a、9bの外径面には、互いに噛み合う歯形9cが設けられている。
【0026】
図3に示すように、前記芯紙1は、上下の段ロール9a、9b間に送給されて、これらの互いに噛み合う歯形9c間で波形状に成形されながら加熱され、一方の波形頂部に糊付け装置10で糊付けされたのち、別に送給される第1ライナ紙2と重ね合わされて、ベルトガイドロール12に巻回された加圧ベルト13で押圧され、第1ライナ紙2と貼り合わされて、片面段ボールシート14が形成される。
【0027】
また、前記蒸気供給経路31と排出経路33は、それぞれ工場の蒸気供給ライン31aと蒸気回収ライン33aに接続され、蒸気供給経路31には、コントローラ34で作動される圧力制御弁35が設けられている。コントローラ34には、段ボールシート製造装置の運転開始信号と停止信号が入力されるとともに、タイマが内蔵されており、コントローラ34は、停止信号が入力されて所定時間(例えば1分)を経過すると、圧力制御弁35の設定圧力Pを、蒸気供給ライン31aの供給圧力1.3MPaの100%から約70%(0.9MPa)に低下させ、運転開始信号が入力されると、低下させた設定圧力Pを元に戻すようになっている。
【0028】
前記排出経路33の圧力は、蒸気供給経路31の蒸気供給圧力よりも所定の比率で低くなり、設定圧力Pを1.3MPaとしたときは1.2MPa程度、設定圧力Pを0.9MPaとしたときは0.8MPa程度となる。したがって、運転開始時に圧力制御弁35の設定圧力Pを100%(1.3MPa)に戻すと、蒸気供給経路31と排出経路33の間に約0.5MPaの大きな圧力差が生じ、この大きな圧力差によって高温高圧の蒸気Aがロール内に大量に導入され、停止中にドレンBとの接触で冷却された周方向部位の温度差がなくなって、停止中に発生した熱ひずみが運転開始時に早急に解消される。このため、上下の段ロール9a、9bで成形される芯紙1の波形状の成形高さが運転開始後に不揃いになることはなく、前記各糊付け装置10、16による波形頂部への糊付けが均一になされ、貼り合わされる芯紙と第1ライナ紙2や第2ライナ紙3との間での部分的な接着不良が防止される。また、噛み合う上下の段ロール9a、9bが騒音を発生したり、摩耗しやすくなったりすることもない。
【0029】
なお、説明は省略するが、前記各ヒーティングロール8a、8b、11a、11b、15a、15b、18a、18bおよびベルトガイドロール12に用いられた蒸気加熱ロールも、上述した上下の段ロール9a、9bと同様の方法で、蒸気供給経路からの蒸気供給圧力を圧力制御弁で制御されるようになっている。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明に係る蒸気加熱ロールを採用した段ボールシート製造装置を示す概略正面図
【図2】aは図1の上下の段ロールを拡大して示す縦断面図、bはaのIIb−IIb線に沿った断面図
【図3】図2の上下の段ロールの近傍と各段ロールへの蒸気配管系統を示す概略図
【符号の説明】
【0031】
1 芯紙
2、3 ライナ紙
4、5、6 ミルロールスタンド
7 シングルフェーサ
8a、8b ヒーティングロール
9a、9b 段ロール
9c 歯形
10 糊付け装置
11a、11b ヒーティングロール
12 ベルトガイドロール
13 加圧ベルト
14 片面段ボールシート
15a、15b ヒーティングロール
16 糊付け装置
17 ダブルフェーサ
18a、18b ヒーティングロール
19 両面段ボールシート
20 ヒーティングボックス
21 加圧装置
22、23 コンベア
24 スリッタ・スコアラ
25 ロータリカッタ
31 蒸気供給経路
31a 蒸気供給ライン
32 スチームトラップ
33 排出経路
33a 蒸気回収ライン
34 コントローラ
35 圧力制御弁
【出願人】 【識別番号】000115980
【氏名又は名称】レンゴー株式会社
【識別番号】507060321
【氏名又は名称】ビー・エイチ・エスコルゲーター株式会社
【出願日】 平成19年2月23日(2007.2.23)
【代理人】 【識別番号】100074206
【弁理士】
【氏名又は名称】鎌田 文二

【識別番号】100087538
【弁理士】
【氏名又は名称】鳥居 和久

【識別番号】100112575
【弁理士】
【氏名又は名称】田川 孝由

【識別番号】100084858
【弁理士】
【氏名又は名称】東尾 正博


【公開番号】 特開2008−207345(P2008−207345A)
【公開日】 平成20年9月11日(2008.9.11)
【出願番号】 特願2007−43527(P2007−43527)