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【発明の名称】 コルゲートマシン及びダブルフェーサ熱板
【発明者】 【氏名】植竹 和夫

【要約】 【課題】

【構成】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
段ボールシートを形成するコルゲートマシンのダブルフェーサ熱板であって、前記段ボールシートの搬送方向に併設された複数の熱板ユニットによって構成されており、
少なくとも一つ以上の熱板ユニットの内側の中空部が、仕切り手段によって、蒸気が導入される高温部と、該高温部よりも温度が低く設定される低温部とに区切られるとともに、
前記高温部を、放熱量が多い部分に配置したことを特徴とするダブルフェーサ熱板。
【請求項2】
前記低温部が、前記段ボールシートの幅方向の縁部側に配置されていることを特徴とする請求項1記載のダブルフェーサ熱板。
【請求項3】
前記段ボールシートの搬送方向の略中央近傍の熱板ユニットにおいて、前記高温部が占める割合が最大となることを特徴とする請求項1又は2記載のダブルフェーサ熱板。
【請求項4】
前記段ボールシートの搬送方向の上流側の熱板ユニットから下流側の熱板ユニットへ向けて、前記高温部の占める割合が少なくなることを特徴とする請求項1又は2記載のダブルフェーサ熱板。
【請求項5】
前記高温部に導入した蒸気を、前記低温部を通過させて回収することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のダブルフェーサ熱板。
【請求項6】
前記低温部に、前記高温部に導入する蒸気よりも温度の低い蒸気を導入することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のダブルフェーサ熱板。
【請求項7】
前記低温部に、前記高温部に導入する蒸気よりも少量の蒸気を導入することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のダブルフェーサ熱板。
【請求項8】
片面段ボールシートを形成するシングルフェーサと、
請求項1〜7のいずれかに記載のダブルフェーサ熱板を有しており、両面段ボールシートを形成するダブルフェーサを備えたことを特徴とするコルゲートマシン。
【請求項9】
前記シングルフェーサが、中芯に段付けを行う一対の段ロールと、段付けされた中芯とライナを押圧して接着させる圧力ロールを含んでおり、
前記段ロール又は圧力ロールの少なくともいずれかの中空部が、仕切り手段によって、蒸気が導入される高温部と、該高温部よりも温度が低く設定される低温部とに区切られるとともに、
前記高温部を、放熱量が多い部分に配置したことを特徴とする請求項8記載のコルゲートマシン。
【請求項10】
前記低温部が、前記段ロール又は圧力ロールの両端側に配置されていることを特徴とする請求項9記載のコルゲートマシン。

【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、段ボールシートを製造するコルゲートマシン及びそのダブルフェーサ熱板に関するものであり、更に具体的には、熱板の温度分布の改良に関するものである。
【背景技術】
【0002】
片面段ボールシートとライナとを貼り合わせて両面段ボールシートを製造する装置として、コルゲートマシンがある。該コルゲートマシンは、中芯と裏ライナを貼り合わせて片面段ボールシートを形成するシングルフェーサと、片面段ボールシートの中芯側に糊付けするグルーマシン,片面段ボールシートの中芯側にライナを接着し両面段ボールシートを形成するダブルフェーサ,両面段ボールシートに罫線加工を行い所定幅に切断するスリッタスコアラ,両面段ボールシートを所定の長さに切断するカッタや、段ボールを積み上げるスタッカ等により構成されている。前記ダブルフェーサは、加熱部と冷却部により構成されており、前記加熱部の構成を示すと、例えば、図5に示す通りである。
【0003】
図5に示すように、ダブルフェーサの加熱部100は、中芯側が糊付けされた片面段ボールシート102とライナ104を加熱し、糊をゲル化させて乾燥させる複数の熱板106と、ドラム114に装架されており、前記片面段ボールシート102及びライナ104を搬送する搬送ベルト116と、前記片面段ボールシート102及びライナ104を加圧して接着し両面段ボールシート120を形成する複数のウェイトロール118により構成されている。前記熱板106は、段ボールシート120の搬送方向に複数併設されており、その内側の中空部は、加熱用の蒸気を導入する蒸気室108となっている。該蒸気室108には、蒸気の導入口110と、蒸気またはドレンの回収口112が設けられている。このような、コルゲートマシンの構成については、例えば、以下の特許文献1に記載されている。
【特許文献1】特開平11−105173号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述した熱板106は、その表面上を搬送される両面段ボールシート120により、熱が奪われるため、縁部を除く内側部分の温度が低下しやすい。特に、片面段ボールシート102及びライナ104が搬送される上流側では、乾燥の初期段階のため、下流側に比べて多くの熱が奪われてしまう。しかしながら、上述した背景技術では、複数の熱板106が全て同等に加熱されているため、乾燥を続けているうちに、熱板106の位置により温度差が生じてしまう。このように、温度差が生じると、形成される両面段ボールシート120に反りが生じたり、接着状態が不良になったりするなど品質低下を招くおそれがある。また、両面段ボールシート120が接触しない縁側の部分や、冷却部へ続く側(すなわち、搬送方向下流側)は、さほど高温にする必要がないため、不要な熱を消費していることになる。
【0005】
本発明は、以上の点に着目したもので、その目的は、段ボールシートの品質を向上させるとともに、熱量の利用効率が高いコルゲートマシン及びそのダブルフェーサ熱板を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記目的を達成するため、本発明は、段ボールシートを形成するコルゲートマシンのダブルフェーサ熱板であって、前記段ボールシートの搬送方向に併設された複数の熱板ユニットによって構成されており、少なくとも一つ以上の熱板ユニットの内側の中空部が、仕切り手段によって、蒸気が導入される高温部と、該高温部よりも温度が低く設定される低温部とに区切られるとともに、前記高温部を、放熱量が多い部分に配置したことを特徴とする。
【0007】
主要な形態の一つは、前記段ボールシートの幅方向の縁部側に配置されていることを特徴とする。他の形態は、前記段ボールシートの搬送方向の略中央近傍の熱板ユニットにおいて、前記高温部が占める割合が最大となること,あるいは、前記段ボールシートの搬送方向の上流側の熱板ユニットから下流側の熱板ユニットへ向けて、前記高温部の占める割合が少なくなることを特徴とする。
【0008】
更に他の形態は、(1)前記高温部に導入した蒸気を、前記低温部を通過させて回収すること,(2)前記低温部に、前記高温部に導入する蒸気よりも温度の低い蒸気を導入すること,(3)前記低温部に、前記高温部に導入する蒸気よりも少量の蒸気を導入することを特徴とする。
【0009】
本発明のコルゲートマシンは、片面段ボールシートを形成するシングルフェーサと、請求項1〜7のいずれかに記載のダブルフェーサ熱板を有しており、両面段ボールシートを形成するダブルフェーサを備えたことを特徴とする。
【0010】
主要な形態の一つは、前記シングルフェーサが、中芯に段付けを行う一対の段ロールと、段付けされた中芯とライナを押圧して接着させる圧力ロールを含んでおり、前記段ロール又は圧力ロールの少なくともいずれかの中空部が、仕切り手段によって、蒸気が導入される高温部と、該高温部よりも温度が低く設定される低温部とに区切られるとともに、前記高温部を、放熱量が多い部分に配置したことを特徴とする。
【0011】
他の形態は、前記低温部が、前記段ロール又は圧力ロールの両端側に配置されていることを特徴とする。本発明の前記及び他の目的,特徴,利点は、以下の詳細な説明及び添付図面から明瞭になろう。
【発明の効果】
【0012】
本発明は、コルゲートマシンのダブルフェーサ熱板を構成する熱板ユニットの中空部を、蒸気が導入される高温部と、該高温部よりも低い温度に設定される低温部に仕切り、該仕切り位置によって熱板の温度分布を調整ないし最適化することで、熱量の利用効率を高めるとともに、品質の良好な段ボール(シート)が得られるという効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明を実施するための最良の形態を、実施例に基づいて詳細に説明する。
【実施例1】
【0014】
最初に、図1を参照しながら、本発明の実施例1を説明する。本実施例の熱板は、両面段ボール(シート)を製造するコルゲートマシンのダブルフェーサに設置されるものである。図1(A)は、本実施例の熱板の全体構成を示す斜視図,図1(B)は、前記(A)を#A−#A線に沿って切断し、矢印方向に見た断面図,図1(C)は、前記(A)を#B−#B線に沿って切断し、矢印方向に見た断面斜視図である。ダブルフェーサの加熱部は、中芯側が糊付けされた片面段ボールシート30と表ライナ36を加熱し、糊を急速にゲル化させて乾燥させる熱板10のほか、一対のドラム66に装架された搬送ベルト68やウェイトロール70などにより構成されている。
【0015】
前記熱板10は、段ボールシートの搬送方向に併設された複数の熱板ユニット10A〜10Gにより構成されている。本実施例では、7つの熱板ユニット10A〜10Gによって熱板10が構成されているが、必要に応じてユニット数は適宜増減してよい。通常は、13〜15程度の熱板ユニットが利用される。これら熱板ユニット10A〜10Gは、内側が中空であって、上下方向に設けられた仕切り12によって、高温室14と、その周囲の低温室16に区切られている。そして、前記複数の熱板ユニット10A〜10Gを並べたときに、それらの高温室14によって、熱板10の内側に略船形の高温部分が形成されるようになっている。図示の例では、熱板ユニット10A〜10C,10E〜10Gに仕切り12が設けられており、中央の熱板ユニット10Dは仕切りがなく内側全体が高温室14となっている。
【0016】
ここで、熱板ユニット10Bを例に挙げて、熱板ユニットの構成について説明する。図1(C)に示すように、熱板ユニット10Bの内側中空部は、仕切り12によって、高温室14と低温室16に区切られている。前記高温室14の底面には、蒸気の導入口20と回収口22が設けられており、これら導入口20及び回収口22には、それぞれ分岐管18B,19Bが接続されている。分岐管18Bは、蒸気供給用の配管18から分岐したものであり、他の熱板ユニットについても、前記配管18から分岐した他の分岐管18A,18C,・・・がそれぞれ接続される。また、分岐管19Bは、蒸気回収用の配管19から分岐したものであり、他の熱板ユニットについても、前記配管19から分岐した他の分岐管19A,19C,・・・がそれぞれ接続される。このように、蒸気は直接高温室14に導入され、該高温室14から直接回収される。このとき、低温室16は、仕切り12を介して高温室14から伝達される熱により、該高温室14よりも低い温度に加熱される。
【0017】
このような熱板ユニット10B及び仕切り12は、例えば、厚み1mm程度の鋳物で形成される。他の熱板ユニット10A,10E〜10Gについても同様の構成であり、仕切り12を設ける位置を調整することによって、高温室14と低温室16の領域が適切となるように設定される。また、熱板ユニット10Dについては、仕切り12がなく、全体が高温室となっており、その底面に蒸気の導入口20と回収口22が設けられている。
【0018】
次に、本実施例の作用を説明する。各熱板ユニット10A〜10Gの高温室14に蒸気を供給して加熱した熱板10の上に、中芯側が糊付けされた片面段ボールシート30と表ライナ36を送り、搬送ベルト68によって下流側(図1(A)及び(B)の右側)へ搬送するとともに、ウェイトロール70で片面段ボールシート30と表ライナ36を押圧する。高温室14に供給する蒸気としては、例えば、180〜185℃程度の高温の蒸気が利用される。片面段ボールシート30に塗布された糊は、熱板10上を押圧されながら移動する際に、急速にゲル化して乾燥し、表ライナ36と接着されて両面段ボールシート38が形成される。このとき、内側に形成された高温室14により、熱板10全体としては、両面段ボールシート38への放熱量が一番多い部分が十分加熱されており、縁側や下流側など、それほど熱量が必要でない部分は、前記高温室14よりも低い温度で加熱されている。このため、両面段ボールシート38全体の均一な加熱が行われる。形成された両面段ボールシート38は、例えば、図示しない冷却部へ送られたのち、所望の形状に切断される。
【0019】
このように、実施例1によれば、熱板ユニット10A〜10Gの中空部を、仕切り12によって、蒸気が導入される高温室14と、該高温部14よりも低い温度に設定される低温室16に仕切るとともに、熱板10の全体としてみたときに、各熱板ユニット10A〜10Gの高温室14に略船形の高温部分を形成するようにして、放熱量が多い部分を重点的に加熱することとした。このため、熱量の利用効率を高めるとともに、均一な加熱によって、反りや接着不良がない品質の良好な両面段ボールシート38を得ることができる。
【実施例2】
【0020】
次に、図2を参照しながら、本発明の実施例2を説明する。本実施例は、高温室及び高温室への蒸気導入に関する変形例である。なお、上述した実施例と同一ないし対応する構成要素には、同一の符号を用いることとする(以下の実施例についても同様)。図2は、本実施例の主要断面図であり、前記実施例1における#B−#B断面図に相当するものである。
【0021】
まず、図2(A)に示す例では、低温室16に、高温室14へ蒸気を導入するための分岐管18Bと、前記高温室14から蒸気を回収するための分岐管19Bが設けられている。なお、前記分岐管18B,19Bは、前記実施例と同様に、他の熱板ユニット10A〜10Gへの蒸気の導入及び回収を行う配管18及び19にそれぞれ接続されている。図示しない蒸気供給装置から送られた蒸気は、配管18,分岐管18B,導入口20を介して高温室14に供給されて高温室14を加熱し、回収口22,分岐管19B,配管19を介して回収される。この際、蒸気の通路となる分岐管18B及び19Bが設けられた低温室16は、内側の高温室14と分岐管18B又は19Bからの熱の伝達により、該高温室14よりも低い温度に温められる。
【0022】
次に、図2(B)に示す例では、高温室14の底面に蒸気の導入口20と回収口22が設けられているほか、低温室16の底面にも蒸気の導入口24と回収口26がそれぞれ設けられている。この場合、高温室14に供給する蒸気の温度を、低温室16に供給する蒸気の温度よりも高くすることにより、高温室14と低温室16の温度差が実現できる。更に、図2(C)に示す例では、高温室14には、蒸気の導入口20のみが設けられており、該高温室14の蒸気を、仕切り12に形成された開口部27を介して低温室16を送る構成となっている。低温室16には、蒸気の回収口26のみが設けられている。このような構成としても、高温室14を通過して温度が低下した蒸気を低温室16に送ることにより、高温室14と低温室16に温度差を与えることが可能となる。本実施例の基本的な作用・効果は、上述した実施例1と同様である。
【実施例3】
【0023】
次に、図3を参照して、本発明の実施例3を説明する。本実施例は、上述した実施例1の熱板を利用したコルゲートマシンに関するものである。図3(A)は、本実施例のコルゲートマシンの全体構成を示す模式図,図3(B)は、シングルフェーサの段ロールの構成を示す平面図である。図3に示すように、本実施例のコルゲートマシン40は、中芯34と裏ライナ32を貼り合わせて片面段ボールシート30を形成するシングルフェーサ42と、片面段ボールシート30の搬送装置60と、前記片面段ボールシート30の中芯34側に糊付けするグルーマシン62,片面段ボールシート30の中芯34側に表ライナ36を接着し両面段ボールシート38を形成するダブルフェーサ64,両面段ボールシート38に罫線加工を行い所定幅に切断するスリッタスコアラ72,両面段ボールシート38を所定の長さに切断するカッター74や、段ボールを積み上げるスタッカ76により構成されている。なお、前記ダブルフェーサ64の加熱部は、上述した実施例1と同様の構成の熱板10のほか、一対のドラム66に装架されており両面段ボールシート38を搬送するための搬送ベルト68や、該搬送ベルト68を介して片面段ボールシート30と表ライナ36を押圧するための複数のウェイトロール70が含まれている。
【0024】
一方、シングルフェーサ42は、一対の段ロール44及び46と、糊付け装置47,圧力ロール58などによって構成されている。前記一対の段ロール44及び46は、中芯34を波状に段付け加工するために、外周面が歯車状となっている。このような歯車状の段ロール44及び46の外周面間に中芯34を噛み込ませることにより、中芯34が波状に段付け加工される。糊付け装置47は、段付けされた中芯34の段頂部に糊付けを行うものであり、圧力ロール58は、糊付けされた中芯34と裏ライナ32を押圧して接着するためのものである。前記一対の段ロール44及び46と、圧力ロール58は、貼り合わせの際に糊への加熱が必要となることから、内側の中空部に蒸気が導入可能な構成となっている。
【0025】
図3(B)に示すように、段ロール46は、内側の中空部が仕切り48によって蒸気が導入される高温室50と、該高温室50よりも温度が低くなるように設定される低温室52に区切られている。前記仕切り48は、段ロール46の両端部側に設けられる。そして、一方(図示の例では右側)の低温室52を貫通する配管54によって、前記高温室50に蒸気が導入され、他方(図示の例では左側)の低温室52を貫通する配管56によって、前記高温室50から蒸気が回収される。なお、これらの配管52,54が設けられた低温室52は、仕切り48を介して高温室50から伝達される熱により、前記高温室50よりも低い温度に温められる。なお、図3(B)には、一方の段ロール46のみを示したが、他の段ロール44や圧力ロール58についても、基本的には同様の構成となっており、両端部側に低温室が配置されるように適宜位置に図示しない仕切りが設けられている。
【0026】
次に、本実施例の作用を説明する。一対の段ロール44及び46,圧力ロール58の高温室50に蒸気を供給して加熱したシングルフェーサ42に、中芯34と裏ライナ32を送り、前記段ロール44及び46によって波状に段付け加工された中芯34に糊付け装置47によって糊付けを行う。続けて、糊付けされた中芯34と裏ライナ32を圧力ロール58で押圧する。中芯34に塗布された糊は、押圧されながら移動する際に、急速にゲル化して乾燥し、裏ライナ32と接着されて片面段ボールシート30が形成される。このとき、段ロール44及び46と、圧力ロール58の内側に形成された高温室50により、中芯34や裏ライナ32への放熱量が一番多い部分が十分加熱されており、これらのロールの両端部側,すなわち、中芯34や裏ライナ32の縁側のように、それほど熱量が必要でない部分である低温室52は、前記高温室50よりも低い温度で加熱されている。このため、片面段ボールシート30の均一な加熱が行われる。形成された片面段ボールシート30は、搬送装置60によって、ダブルフェーサ64に送られ、表ライナ36と接着されて両面段ボール38となる。ここで、ダブルフェーサ64で使用する熱板10として、上述した実施例1と同様の構成のものを利用しているため、該ダブルフェーサ64でも、均一な加熱が行われる。
【0027】
このように本実施例によれば、シングルフェーサ42の段ロール44及び46や圧力ロール58の中空部を、仕切り48によって、蒸気が導入される高温室50と、該高温室50よりも低い温度に設定される低温室52に仕切り、放熱量が多い内側部分を重点的に加熱することとした。このため、片面段ボールシート30を均一に加熱し、熱量の利用効率を高めることができる。また、このようなシングルフェーサ42で形成した片面段ボールシート30を、上述した実施例1の熱板10を含むダブルフェーサ62で表ライナ36と接着することとしたので、両面段ボールシート38の品質を更に向上させることが可能となる。
【0028】
なお、本発明は、上述した実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることができる。例えば、以下のものも含まれる。
(1)上述した実施例における形状・大きさ・材質は一例であり、同様の効果を奏するものであれば、必要に応じて適宜変更してよい。例えば、図4(A)に示す熱板80のように、複数の熱板ユニットをそれぞれ高温室84と低温室86に区切る仕切り82を曲線状とし、熱板80の全体としてみたときに、高温室84が滑らかな略船形の形状となるようにしてもよい。もちろん、熱板80を構成する熱板ユニット数も必要に応じて適宜変更してよい。また、例えば、図4(B)に示す熱板90のように、仕切り92によって、熱板90全体として菱形(ダイヤ形)の高温室94と低温室96を形成するようにしてもよい。もちろん、熱板ユニット数も一例である。更に、前記実施例では、複数の熱板ユニットを搬送方向に併設することとしたが、仕切り手段によって熱板を搬送方向に複数に区切り、各熱板ユニットを形成するようにしてもよい。
【0029】
また、片面段ボールシート30が送られる上流側のみを重点的に加熱するようにしてもよい。この場合には、図4(C)に示す熱板80Aのように、仕切り82によって、下流側(図の例では右側)へいくにつれて高温室84の幅が狭まる半楕円形となるように、各熱板ユニットの高温室84と低温室86を形成したり、あるいは、図4(D)に示す熱板90Aのように、仕切り92によって、熱板90A全体として略三角形状となるように、高温室94と低温室96を形成したりすることにより対応できる。これら熱板80A及び90Aは、前記熱板80及び90の下流側のみを利用したものと同様の構成となる。もちろん、これも一例であり、図4に示す形状に限定されるものではない。
【0030】
(2)前記実施例では、高温室に蒸気を送り通過させることとしたが、該高温室に蒸気の回収口のほか、ドレン回収口を別途設けるようにしてもよい。
(3)前記実施例1では、複数の熱板ユニット10A〜10Gに対して同一の配管18から蒸気を導入することとしたが、各熱板ユニット10A〜10Gに供給する蒸気の温度を変化させるように熱板ユニット毎に配管を接続するようにしてもよい。また、前記実施例1において、各分岐管18A〜18Gの適宜位置にバルブを設け、熱板ユニット10A〜10Gに供給する蒸気量を調節するようにしても、温度調節することが可能である。
【0031】
(4)前記実施例3では、シングルフェーサ42の段ロール44及び46と、圧力ロール58の内側に蒸気を導入することとしたが、いずれか一つのロールに蒸気を導入するようにしてもよい。また、本発明のコルゲートマシンは、加熱部の温度分布の調節が可能な熱板を備えていればよく、前記実施例3に示したシングルフェーサ42の温度分布の調節は必要に応じて行うようにすればよい。
【0032】
(5)前記実施例では、中芯の両面にライナを設けた一般的な両面段ボールシート38の形成を例にあげて説明したが、本発明は、複数段の中芯を備えた複両面段ボールや複々両面段ボールシートなどの形成にも適用可能である。
【産業上の利用可能性】
【0033】
本発明によれば、複数の熱板ユニットを併設して熱板を構成し、前記熱板ユニットの中空部を、蒸気が導入される高温部と、該高温部よりも低い温度に設定される低温部に仕切り、該仕切り位置によって熱板の温度分布を調整ないし最適化することとしたので、段ボールシートを製造するコルゲートマシンのダブルフェーサ熱板の用途に適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】本発明の実施例1を示す図であり、(A)は熱板の全体構成を示す斜視図,(B)は前記(A)を#A−#A線に沿って切断した断面図,(C)は前記(A)を#B−#B線に沿って切断した断面斜視図である。
【図2】本発明の実施例2を示す主要断面図である。
【図3】本発明の実施例3を示す図であり、(A)はコルゲートマシンの全体構成を示す模式図,(B)はシングルフェーサの段ロールを示す平面図である。
【図4】本発明の他の実施例を示す平面図である。
【図5】背景技術の一例を示す図である。
【符号の説明】
【0035】
10:熱板
10A〜10G:熱板ユニット
12:仕切り
14:高温室
16:低温室
18,19:配管
18A〜18G,19A〜19G:分岐管
20,24:導入口
22,26:回収口
27:開口部
30:片面段ボールシート
32:裏ライナ
34:中芯
36:表ライナ
38:両面段ボールシート
40:コルゲートマシン
42:シングルフェーサ
44,46:段ロール
47:糊付け装置
48:仕切り
50:高温室
52:低温室
54,56:配管
58:圧力ロール
60:搬送装置
62:グルーマシン
64:ダブルフェーサ
66:ドラム
68:搬送ベルト
70:ウェイトロール
72:スリッタスコアラ
74:カッター
76:スタッカ
80,80A,90,90A:熱板
82,92:仕切り
84,94:高温室
86,96:低温室
100:加熱部
102:片面段ボールシート
104:ライナ
106:熱板
108:蒸気室
110:導入口
112:回収口
114:ドラム
116:搬送ベルト
118:ウェイトロール
120:両面段ボールシート
【出願人】 【識別番号】504125872
【氏名又は名称】植竹 和夫
【識別番号】503418058
【氏名又は名称】植竹 貴司
【出願日】 平成16年12月14日(2004.12.14)
【代理人】 【識別番号】100090413
【弁理士】
【氏名又は名称】梶原 康稔


【公開番号】 特開2008−55602(P2008−55602A)
【公開日】 平成20年3月13日(2008.3.13)
【出願番号】 特願2004−362084(P2004−362084)