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【発明の名称】 簡易ナプキン、及び簡易ナプキンの製造方法
【発明者】 【氏名】杉山 哲也

【要約】 【課題】低コストで、多様なカラーニーズに対応し、且つ層間剥離されにくい、周縁部をエンボス加工した2枚重ねの簡易ナプキンを提供する。

【解決手段】2枚重ねの連続シートSの一面側の全面又は周縁部の全面又は周縁部範囲内の部分面に所望カラーの水性インキを主体とした湿潤液13Aを塗布し、湿潤化された塗布面を含む周縁部対応エンボス範囲2を加熱下でエンボス加工40する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
周縁部がエンボス加工された、矩形状のシート面をもち且つ吸水性を有する紙又は不織布製の2枚重ね以上の複数枚重ねシート又は比較的厚手の紙又は不織布製の一枚物シートから成る簡易ナプキンにおいて、前記複数枚重ねシート又は一枚物シートの少なくとも一面側の全面に所望カラーの水性インキを主体とした湿潤液を塗布して湿潤化した前記周縁部をエンボス加工し、よって周縁部がエンボス加工され、且つ一面側の全面が所望カラーの水性インキでカラー着色された複数枚重ね又は一枚物の簡易ナプキン。
【請求項2】
吸水性を有する白色の紙又は不織布製の2枚重ね以上の複数枚重ねの連続シート又は吸水性を有する比較的厚手の白色の紙又は不織布製の一枚物の連続シートをエンボス部と非エンボス部とに画成した対のエンボスロール間を加熱下で通過させて該エンボス部に形成した無数の雄雌凹凸エンボスで該連続シートの長手方向の連続した両縁部とこの両縁部で挟まれる非エンボス範囲を該連続シートの長手方向において等間隔に離隔する該連続シートの長手方向と直交する離隔部とから成る周縁部対応エンボス範囲を加熱下でエンボス加工し、エンボス加工された前記連続シートの前記離隔部の中心位置を該連続シートの横幅方向に切断して該連続シートをナプキン単位に切断し、よって周縁部がエンボス加工された複数枚重ね又は一枚物の簡易ナプキンを連続して得る、簡易ナプキンの製造方法において、
前記エンボス工程の前に白色の前記連続シートを湿潤液塗布ロールと圧ロール間を通過させて該連続シートの一面側の全面に所望カラーの水性インキを主体とした湿潤液を連続して塗布する湿潤液塗布工程を設け、この湿潤液塗布工程を経て、一面側の全面に前記湿潤液を塗布して湿潤化された前記連続シートを前記エンボスロール間を通過させ、前記湿潤液を塗布して湿潤化された前記周縁部対応エンボス範囲を加熱下でエンボス加工することを特徴とし、よって周縁部がエンボス加工され、且つ一面側の全面が所望カラーの水性インキでカラー着色され、他面側を白色のシート状態とした複数枚重ね又は一枚物の簡易ナプキンを連続して得る、簡易ナプキンの製造方法。
【請求項3】
周縁部がエンボス加工された、矩形状のシート面をもち且つ吸水性を有する紙又は不織布製の2枚重ね以上の複数枚重ねシート又は比較的厚手の紙又は不織布製の一枚物シートから成る簡易ナプキンにおいて、前記複数枚重ねシート又は一枚物シートの少なくとも一面側の前記周縁部の全面又は前記周縁部範囲内の該周縁部に沿う部分面に所望カラーの水性インキを主体とした湿潤液を塗布して湿潤化された前記周縁部の全面又は前記周縁部範囲内の該周縁部に沿う模様化などの処理をした部分面を含む前記周縁部をエンボス加工し、よって周縁部がエンボス加工され、且つ一面側の前記周縁部の全面又は前記周縁部範囲内の模様化などの処理をした前記部分面が所望カラーの水性インキでカラー着色された複数枚重ね又は一枚物の簡易ナプキン。
【請求項4】
吸水性を有する白色の紙又は不織布製の2枚重ね以上の複数枚重ねの連続シート又は吸水性を有する比較的厚手の白色の紙又は不織布製の一枚物の連続シートをエンボス部と非エンボス部とに画成した対のエンボスロール間を加熱下で通過させて該エンボス部に形成した無数の雄雌凹凸エンボスで該連続シートの長手方向の連続した両縁部とこの両縁部で挟まれる非エンボス範囲を該連続シートの長手方向において等間隔に離隔する該連続シートの長手方向と直交する離隔部とから成る周縁部対応エンボス範囲を加熱下でエンボス加工し、エンボス加工された前記連続シートの前記離隔部の中心位置を該連続シートの横幅方向に切断して該連続シートをナプキン単位に切断し、よって周縁部がエンボス加工された複数枚重ね又は一枚物の簡易ナプキンを連続して得る、簡易ナプキンの製造方法において、
前記エンボス工程の前に白色の前記連続シートを湿潤液塗布ロールと圧ロール間を通過させて該連続シートの一面側の前記周縁部対応エンボス範囲の全面又は前記周縁部対応エンボス範囲の各ナプキンの周縁部として画成される範囲内における該周縁部に沿う模様化などの処理をした部分面に所望カラーの水性インキを主体とした湿潤液を塗布する湿潤液塗布工程を設け、この湿潤液塗布工程を経た前記連続シートを前記エンボスロール間を通過させ、前記湿潤液を塗布して湿潤化された前記周縁部対応エンボス範囲の全面又は前記周縁部対応エンボス範囲の前記部分面を含む前記周縁部対応エンボス範囲を加熱下でエンボス加工することを特徴とし、よって周縁部がエンボス加工され、且つ一面側の前記周縁部対応エンボス範囲の全面又は前記周縁部対応エンボス範囲の各ナプキンの周縁部として画成される範囲内における該周縁部に沿う模様化などの処理をした部分面が所望カラーの水性インキでカラー着色され、他面側を白色のシート状態とした複数枚重ね又は一枚物の簡易ナプキンを連続して得る、簡易ナプキンの製造方法。
【請求項5】
周縁部がエンボス加工された、矩形状のシート面をもち且つ吸水性を有する紙又は不織布製の2枚重ね以上の複数枚重ねシート又は比較的厚手の紙又は不織布製の一枚物シートから成る簡易ナプキンにおいて、前記複数枚重ねシート又は一枚物シートの少なくとも一面側の全面又は前記周縁部の全面又は前記周縁部範囲内の該周縁部に沿う部分面のいずれかに水を主体とした湿潤液を塗布して湿潤化された前記湿潤液塗布面を含む前記周縁部をエンボス加工し、よって周縁部がエンボス加工された複数枚重ね又は一枚物の簡易ナプキン。
【請求項6】
吸水性を有する紙又は不織布製の2枚重ね以上の複数枚重ねの連続シート又は吸水性を有する比較的厚手の紙又は不織布製の一枚物の連続シートをエンボス部と非エンボス部とに画成した対のエンボスロール間を加熱下で通過させて該エンボス部に形成した無数の雄雌凹凸エンボスで該連続シートの長手方向の連続した両縁部とこの両縁部で挟まれる非エンボス範囲を該連続シートの長手方向において等間隔に離隔する該連続シートの長手方向と直交する離隔部とから成る周縁部対応エンボス範囲を加熱下でエンボス加工し、エンボス加工された前記連続シートの前記離隔部の中心位置を該連続シートの横幅方向に切断して該連続シートをナプキン単位に切断し、よって周縁部がエンボス加工された複数枚重ね又は一枚物の簡易ナプキンを連続して得る、簡易ナプキンの製造方法において、
前記エンボス工程の前に前記連続シートを湿潤液塗布ロールと圧ロール間を通過させて該連続シートの少なくとも一面側の全面又は前記周縁部対応エンボス範囲の全面又は前記周縁部対応エンボス範囲の各ナプキンの周縁部として画成される範囲内における該周縁部に沿う部分面のいずれかに予め水を主体とした湿潤液を塗布する湿潤液塗布工程を設け、この湿潤液塗布工程を経た前記連続シートを前記エンボスロール間を通過させ、前記湿潤液を塗布して湿潤化された前記湿潤液塗布面を含む前記周縁部対応エンボス範囲を加熱下でエンボス加工することを特徴とした複数枚重ね又は一枚物の簡易ナプキンの製造方法。
【請求項7】
請求項4又は6に記載の簡易ナプキンの製造方法において、前記湿潤液塗布工程の前、あるいは前記湿潤液塗布工程と前記エンボス工程の間、あるいは前記エンボス工程と前記切断工程の間のいずれかに、前記連続シートを版ロールと圧ロール間を通過させて該連続シートの一面側の前記周縁部対応エンボス範囲で囲まれる範囲に模様を印刷する模様印刷工程を設け、よって周縁部をエンボス加工され且つ一面側のエンボス加工を施される周縁部で囲まれる範囲に模様を印刷された簡易ナプキンを連続して得る、簡易ナプキンの製造方法。
【請求項8】
請求項4又は6に記載の簡易ナプキンの製造方法において、前記湿潤液塗布工程と前記エンボス工程の間に、前記連続シートを版ロールと圧ロール間を通過させて該連続シートの一面側の略全範囲に模様を印刷する模様印刷工程を設け、よって周縁部をエンボス加工され且つ一面側の略全範囲に模様を印刷された簡易ナプキンを連続して得る、簡易ナプキンの製造方法。
【請求項9】
請求項2に記載の簡易ナプキンの製造方法において、前記湿潤液塗布工程と前記切断工程の間に、前記連続シートをマーク入れエンボスロール間を通過させて前記周縁部対応エンボス範囲で囲まれる前記非エンボス範囲に文字、図形、記号などのエンボスマークをエンボス加工して部分的に施すエンボスマーク入れ工程を設け、このエンボスマーク入れ工程の前の前記湿潤液塗布工程において一面側の全面に所望カラーの水性インキを主体とした湿潤液を塗布して湿潤化された前記エンボスマーク入れ箇所を前記エンボスマーク入れ工程で加熱エンボス加工し、よって周縁部をエンボス加工され、且つ一面側の全面を所望カラーの水性インキでカラー着色され、更にエンボス加工を施される周縁部で囲まれる範囲にエンボスマークをエンボス加工して部分的に施した簡易ナプキンを連続して得る、簡易ナプキンの製造方法。
【請求項10】
請求項4又は6に記載の簡易ナプキンの製造方法において、前記湿潤液塗布工程と前記切断工程の間に、前記連続シートをマーク入れエンボスロール間を通過させて前記周縁部対応エンボス範囲で囲まれる前記非エンボス範囲に文字、図形、記号などのエンボスマークをエンボス加工して部分的に施すエンボスマーク入れ工程を設け、このエンボスマーク入れ工程の前の前記湿潤液塗布工程において、前記エンボスマーク入れ箇所にも予め湿潤液を塗布し、該湿潤液塗布工程で湿潤液を塗布して湿潤化された前記エンボスマーク入れ箇所を前記エンボスマーク入れ工程で加熱エンボス加工し、よって周縁部をエンボス加工され且つエンボス加工を施される周縁部で囲まれる範囲にエンボスマークをエンボス加工して部分的に施した簡易ナプキンを連続して得る、簡易ナプキンの製造方法。
【請求項11】
請求項2、4又は6のいずれかに記載の簡易ナプキンの製造方法において、前記湿潤液塗布ロールと圧ロールを、グラビア印刷手段におけるグラビア版ロールと圧ロールとしたことを特徴とする簡易ナプキンの製造方法。
【請求項12】
請求項2、4又は6のいずれかに記載の簡易ナプキンの製造方法において、前記エンボスロールを、スチール等の金属製彫刻ロールと該彫刻ロールの凸部エンボスの加圧によって凹む材質で形成されたペーパーロールとから成る対のエンボスロールとしたことを特徴とする簡易ナプキンの製造方法。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、食事用の広めの紙又は不織布製の簡易ナプキンに係り、周縁部をエンボス加工した複数枚重ね又は一枚物の簡易ナプキン及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般にディナーナプキンと称されている、45センチ四方程度の広めの矩形の食事用の紙ナプキンがレストランなどで使用されている。この広めの食事用の紙ナプキンのナプキン原紙としては、吸水性、ソフト感、柔らかさ、嵩高などの要求、及びコスト的にも入手しやすいことから、ティッシュペーパー様のクレープした衛生薄葉紙が多く用いられている。そして、厚さを高めて、吸水性やソフト感を向上させるため、通常、2枚重ねとしている。
【0003】
この2枚重ね紙ナプキンは周縁部が3乃至4センチ程度の縁幅でエンボス加工され、エンボス加工された雄雌凹凸エンボスによって2枚重ねの周縁部を物理的に層間接着し、剥がれを防ぐと共に意匠的な効果も高めている。
【0004】
また、従来、この2枚重ね紙ナプキンは、原紙製造業者からコスト的にも入手しやすい白色の2枚重ね連続シート原紙を主に用いて製造加工されている。そして、この2枚重ね紙ナプキンの製造過程で、白色の2枚重ね連続シート原紙に、前記のエンボス加工を施される周縁部で囲まれる範囲内に模様や納品先の店名などをフレキソ印刷(ゴム凸版輪転印刷)している。白色のナプキン原紙から成る2枚重ね紙ナプキンは、エンボス加工された周縁部で囲まれる範囲内に模様や納品先の店名などをフレキソ印刷した製品として納品先に供給されている。
【0005】
このように、従来、コスト的に入手しやすいことから、主に白色原紙を用いて2枚重ね紙ナプキンを製造加工しているが、最近、濃い色のブルー、レッド等のカラー原紙を用いた、美観的にも優れた2枚重ね紙ナプキンの要求が増えている傾向が有り、今後需要の増大が見込まれる。然し、2枚重ね紙ナプキンの、日本での総体需要は僅かであり、其の中でのカラーナプキンの需要は僅かであり、其の上、更にカラー種類の多様化が望まれている為に、コストも大幅に高くなり、製紙メーカーも敬遠している。そこで、現在特にカラー需要が多い、ヨーロッパから加工業者が輸入して加工し始めた。然し、カラーのニーズは多様で有り、多種類の原紙を在庫保有する事は、至難である。そこで止む無く2〜3種類の色のカラー原紙に限定して対応している現状であり、是が需要の拡大を阻んでいる。
【0006】
周縁部をエンボス加工して接着した2枚重ね紙ナプキンの従来の製造方法の概略を図6〜図8に基づき説明する。先ず、ロール状の巻取原紙Rから繰り出された白色の2枚重ね連続シート原紙Sの一面側に模様や店名などをフレキソ印刷(フレキソ印刷する位置は、エンボス加工を施される周縁部で囲まれる範囲内に)する(フレキソ印刷工程30)。図6のBのフレキソ印刷工程30において、一点鎖線で囲まれた非エンボス範囲3に記した「XXX」はフレキソ印刷31を示している。次に、模様などをフレキソ印刷された2枚重ね連続シート原紙Sをエンボス部41aと非エンボス部41bとに画成した対のエンボスロール41,41間を通過させ、該エンボス部41aに形成した無数の雄雌凹凸エンボスで該2枚重ね連続シート原紙Sの長手方向に連続する両縁部2a,2aとこの両縁部で挟まれる非エンボス範囲3を原紙の長手方向において等間隔に離隔する原紙の長手方向と直交する離隔部2bとから成るエンボス範囲2(2枚重ね紙ナプキンの周縁部となる範囲)をエンボス加工して層間接着していく(エンボス接着工程40)。次に、エンボス加工にて層間接着された2枚重ね連続シート原紙Sを切断ロール51間を通過させ、前記離隔部2bの中心位置を原紙横幅方向に切断して該2枚重ね連続シート原紙を製品寸法Lから成るナプキン単位に切断する(切断工程50)。よって周縁部をエンボス加工して層間接着された2枚重ね紙ナプキンPを連続して製造している。
【0007】
この2枚重ね紙ナプキンの周縁部をエンボス加工する対のエンボスロール41,41としては、対の金属製彫刻ロールを用いることも可能であるが、対の金属製彫刻ロールでは極めて高コストである。このため、この種の加工業者は、大幅なコスト削減を図れる、図7にその概略構成を示した金属製彫刻ロール42とウールロール(一般的にはペーパーロールと称されているため、以下ペーパーロール43と言う。)とから成る対のエンボスロール41,41を用いている。ペーパーロール43は、その周面に金属製彫刻ロール42の凸部エンボスを加圧すると凹む材質で形成されている。このペーパーロール43と金属製彫刻ロール42(金属製彫刻ロール42のエンボス部41aには無数の凹凸エンボスが彫刻形成され、非エンボス部41bはエンボス部41aのロール径より凹まされた凹部に形成されている。)を互いに加圧しながら所定時間回転をさせると、ペーパーロール43の対応する周面に金属製彫刻ロール42のエンボス部41aの無数の凹凸エンボスと雄雌を成す無数の凹凸エンボスのエンボス部41aが形成される。このようにして凹凸エンボスを形成したペーパーロール43と金属製彫刻ロール42とで対のエンボスロールを構成している。
【0008】
しかし、コスト性から対のエンボスロールの一方をペーパーロールとした場合、次の弊害があった。2枚重ねの紙ナプキンの周縁部を剥がれにくくするために、通常は、通過原紙に加えられるロール間の圧を強めに設定している。しかし、コスト性から対のエンボスロールの一方をペーパーロールとした場合、ロール間の圧を強めに設定すると、スチール等の金属製ロールに比べ耐磨耗性が数段劣るペーパーロールの磨耗を増大させてしまう弊害があった。反対に、このペーパーロールの磨耗を増大させないために、ロール間の圧を弱めに設定した場合は、強固なエンボス接着が得られず、2枚重ねの紙ナプキンの周縁部が剥がれてしまう弊害があった。また、エンボスロールの一方をペーパーロール43とした場合、特に、2枚重ね連続シート原紙Sの長手方向に連続する両縁部2a,2aとこの両縁部と直交する離隔部2bの延長した重複範囲とから成るエンボス部分2c(図8に交差斜線で示したエンボス部分で、このエンボス部分は周縁部をエンボスした2枚重ね紙ナプキンのコーナー部分に相当する。)に対応したペーパーロール43のエンボス部41aの磨耗が激しく、磨耗したエンボス部によってエンボス加工された該位置が剥離されやすい弊害があった。ペーパーロールが磨耗すると、このペーパーロールを交換するが、このロールは高価である。又重量も有る。したがって、ナプキン加工業者では交換が困難なので、専門の機械メーカーに依頼する為、従って交換ロール代、交換の手間賃等で、コスト高となる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
上記したように、ブルー、レッド等のカラー原紙は白色原紙に比べコスト高となり、しかもカラーのニーズは多様で、多種類のカラー原紙を在庫保有する事は、至難であった。このため、原紙製造業者からナプキン原紙の供給を受ける2枚重ね紙ナプキンの加工製造業者としては、コスト的にも入手しやすい白色原紙を主に用いて白を基調とした2枚重ね紙ナプキンを主に製造しているのが現状であり、止む無くカラー原紙を用いる場合も、2〜3種類の色のカラー原紙に限定して対応しているのが現状であった。このような実情に鑑み、本発明が解決しようとする第1の課題は、コスト的にも入手しやすい白色のナプキン原紙(白色の紙又は不織布製のシート原反)から、濃い色のブルー、レッド等の多様なカラーニーズに対応した2枚重ね以上の複数枚重ねの簡易ナプキン又は一枚物の簡易ナプキンを、ナプキン加工業者が、比較的コストを上げずに、必要な時に必要な枚数を容易に製造できる方法、及びその簡易ナプキンを提供することである。
【0010】
また、背景技術で記したように、従来、2枚重ねの紙ナプキンの周縁部を剥がれにくくするために、通常は、通過原紙に加えられるロール間の圧を強めに設定している。しかし、コスト性から対のエンボスロールの一方をペーパーロールとした場合、ロール間の圧を強めに設定すると、スチール等の金属製ロールに比べ耐磨耗性が数段劣るペーパーロールの磨耗を増大させてしまう弊害があった。反対に、このペーパーロールの磨耗を増大させないために、ロール間の圧を弱めに設定した場合は、強固なエンボス接着が得られず、2枚重ねの紙ナプキンの周縁部が剥がれてしまう弊害があった。金属製ロールに比べ耐磨耗性が劣るペーパーロールが磨耗すると、このペーパーロールを交換するが、このロールは高価である。又重量も有る。したがって、ナプキン加工業者では交換が困難なので、専門の機械メーカーに依頼する為、従って交換ロール代、交換の手間賃等で、コスト高となる、弊害があった。
【0011】
このような実情に鑑み、本発明が解決しようとする第2の課題は、ロール間の圧を弱めに設定した場合でも、強固なエンボス接着が得られ、剥がれにくい2枚重ねの紙ナプキンを提供し、それと同時に、凹凸エンボスのエンボス目が判然と浮かび上がり、縁柄エンボスの美観を著しく増大できる2枚重ね又は一枚物の紙又は不織布製の簡易ナプキンを提供することである。よって、コスト性から対のエンボスロールの一方をペーパーロールとした場合でも、スチール等の金属製ロールに比べ耐磨耗性が数段劣るペーパーロールの磨耗を増大させないで済む、2枚重ね以上の複数枚重ね紙ナプキン及びその製造方法を提供することである。ペーパーロールの磨耗を少なくすることによって、このペーパーロールを長期間使用できるようにし、したがって、交換ロール代、専門の機械メーカーの交換の手間賃等に係るコストを大幅に下げることを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記した第1及び第2の課題を解決するため、本発明(請求項1の発明)は、周縁部がエンボス加工された、矩形状のシート面をもち且つ吸水性を有する紙又は不織布製の2枚重ね以上の複数枚重ねシート又は比較的厚手の紙又は不織布製の一枚物シートから成る簡易ナプキンにおいて、前記複数枚重ねシート又は一枚物シートの少なくとも一面側の全面に所望カラーの水性インキを主体とした湿潤液を塗布して湿潤化した前記周縁部(周縁部対応エンボス範囲)をエンボス加工し、よって周縁部がエンボス加工され、且つ一面側の全面が所望カラーの水性インキでカラー着色された複数枚重ね又は一枚物の簡易ナプキンを提供する。前記エンボス加工によって、複数枚重ねの場合は周縁部が層間接着と装飾加工され、一枚物の場合は周縁部が装飾加工される。
【0013】
そして、上記した第1及び第2の課題を解決するため、この簡易ナプキンの製造方法として、本発明(請求項2の発明)は、吸水性を有する白色の紙又は不織布製の2枚重ね以上の複数枚重ねの連続シート又は吸水性を有する比較的厚手の白色の紙又は不織布製の一枚物の連続シートをエンボス部と非エンボス部とに画成した対のエンボスロール間を加熱下で通過させて該エンボス部に形成した無数の雄雌凹凸エンボスで該連続シートの長手方向の連続した両縁部とこの両縁部で挟まれる非エンボス範囲を該連続シートの長手方向において等間隔に離隔する該連続シートの長手方向と直交する離隔部とから成る周縁部対応エンボス範囲を加熱下でエンボス加工し、エンボス加工された前記連続シートの前記離隔部の中心位置を該連続シートの横幅方向に切断して該連続シートをナプキン単位に切断し、よって周縁部がエンボス加工された複数枚重ね又は一枚物の簡易ナプキンを連続して得る、簡易ナプキンの製造方法において、前記エンボス工程の前に白色の前記連続シートを湿潤液塗布ロールと圧ロール間を通過させて該連続シートの一面側の全面に所望カラーの水性インキを主体とした湿潤液を連続して塗布する湿潤液塗布工程を設け、この湿潤液塗布工程を経て、一面側の全面に前記湿潤液を塗布して湿潤化された前記連続シートを前記エンボスロール間を通過させ、前記湿潤液を塗布して湿潤化された前記周縁部対応エンボス範囲を加熱下でエンボス加工することを特徴とし、よって周縁部がエンボス加工され、且つ一面側の全面が所望カラーの水性インキでカラー着色され、他面側を白色のシート状態とした複数枚重ね又は一枚物の簡易ナプキンを連続して得るようにした簡易ナプキンの製造方法を提供する。前記エンボス加工によって、複数枚重ねの場合は周縁部が層間接着と装飾加工され、一枚物の場合は周縁部が装飾加工される。
【0014】
本発明によれば、下記のとおり、第1及び第2の課題を解決できる。先ず、紙又は不織布製の2枚重ね以上の複数枚重ねの連続シートの一面側の全面に塗布した所望カラーの水性インキを主体とした湿潤液は、付着面側の連続シート層でインキ色素を濾過され、非付着面側の連続シート層には加熱により蒸発水分のみ浸透される。よって、一面側の全面を所望カラーの水性インキでカラー着色され他面側を白色のシート原反状態とした複数枚重ねの簡易ナプキンを連続して得ることができ、コスト高を抑えることができる。よって、第1の課題を解決できる。また、比較的厚手の紙又は不織布製の一枚物の連続シートの一面側の全面に塗布した所望カラーの水性インキを主体とした湿潤液は、連続シートの付着面側でインキ色素を濾過され、非付着面側には加熱により蒸発水分のみ浸透される。よって、一面側の全面を所望カラーの水性インキでカラー着色され他面側を白色のシート原反状態とした一枚物の簡易ナプキンを連続して得ることができ、コスト高を抑えることができる。
【0015】
また、2枚重ね以上の複数枚重ねの簡易ナプキンの場合、このナプキン原紙として主に用いられるティッシュペーパー様の衛生薄葉紙は、松木材を主原料としたパルプ繊維を水と水溶性の糊材でシート状にして乾燥して製造されたもので、原紙自体には接着性が無い。原紙自体には接着性が無いこの複数枚重ね連続シートの一面側の全面に所望カラーの水性インキを主体とした湿潤液を塗布し、湿潤化することによって、原紙製造過程の水分を含んだ状態に近い湿潤化状態に戻し、原紙自体に接着性を持たすことによって、加熱したエンボスロール間の比較的弱い圧力下でも、複数枚重ね連続シートの前記エンボス範囲が互いに強く層間接着され、周縁部が剥がれにくい2枚重ね以上の複数枚重ねの簡易ナプキンを得ることができる。それと同時に、前記エンボス範囲(周縁部)への装飾加工において、凹凸エンボスのエンボス目が判然と浮かび上がり、縁柄エンボスの美観を著しく増大できる。また、一枚物の簡易ナプキンにおいても、凹凸エンボスのエンボス目が判然と浮かび上がり、縁柄エンボスの美観を著しく増大できる。しかも、ロール間の圧を弱めに設定した場合でも、強固なエンボス接着が得られるようにしたことによって、コスト性から対のエンボスロールの一方をペーパーロールとした場合でも、スチール等の金属製ロールに比べ耐磨耗性が数段劣るペーパーロールの磨耗を増大させないで済み、このペーパーロールを長期間使用できるようにした。ペーパーロールの磨耗が少ないと、このペーパーロールを長期間使用でき、したがって、交換ロール代、専門の機械メーカーの交換の手間賃等に係るコストを大幅に下げることができる。よって、第2の課題を解決できる。
【0016】
また、本発明(請求項3の発明)は、周縁部がエンボス加工された、矩形状のシート面をもち且つ吸水性を有する紙又は不織布製の2枚重ね以上の複数枚重ねシート又は比較的厚手の紙又は不織布製の一枚物シートから成る簡易ナプキンにおいて、前記複数枚重ねシート又は一枚物シートの少なくとも一面側の前記周縁部の全面又は前記周縁部範囲内の該周縁部に沿う部分面に所望カラーの水性インキを主体とした湿潤液を塗布して湿潤化された前記周縁部の全面又は前記周縁部範囲内の該周縁部に沿う模様化などの処理をした部分面を含む前記周縁部(周縁部対応エンボス範囲)をエンボス加工し、よって周縁部がエンボス加工され、且つ一面側の前記周縁部の全面又は前記周縁部範囲内の模様化などの処理をした前記部分面が所望カラーの水性インキでカラー着色された複数枚重ね又は一枚物の簡易ナプキンを提供する。前記エンボス加工によって、複数枚重ねの場合は周縁部が層間接着と装飾加工され、一枚物の場合は周縁部が装飾加工される。
【0017】
そして、この簡易ナプキンの製造方法として、本発明(請求項4の発明)は、吸水性を有する白色の紙又は不織布製の2枚重ね以上の複数枚重ねの連続シート又は吸水性を有する比較的厚手の白色の紙又は不織布製の一枚物の連続シートをエンボス部と非エンボス部とに画成した対のエンボスロール間を加熱下で通過させて該エンボス部に形成した無数の雄雌凹凸エンボスで該連続シートの長手方向の連続した両縁部とこの両縁部で挟まれる非エンボス範囲を該連続シートの長手方向において等間隔に離隔する該連続シートの長手方向と直交する離隔部とから成る周縁部対応エンボス範囲を加熱下でエンボス加工し、エンボス加工された前記連続シートの前記離隔部の中心位置を該連続シートの横幅方向に切断して該連続シートをナプキン単位に切断し、よって周縁部がエンボス加工された複数枚重ね又は一枚物の簡易ナプキンを連続して得る、簡易ナプキンの製造方法において、前記エンボス工程の前に白色の前記連続シートを湿潤液塗布ロールと圧ロール間を通過させて該連続シートの一面側の前記周縁部対応エンボス範囲の全面又は前記周縁部対応エンボス範囲の各紙ナプキンの周縁部として画成される範囲内における該周縁部に沿う模様化などの処理をした部分面に所望カラーの水性インキを主体とした湿潤液を塗布する湿潤液塗布工程を設け、この湿潤液塗布工程を経た前記連続シートを前記エンボスロール間を通過させ、前記湿潤液を塗布して湿潤化された前記周縁部対応エンボス範囲の全面又は前記周縁部対応エンボス範囲の前記部分面を含む前記周縁部対応エンボス範囲を加熱下でエンボス加工することを特徴とし、よって周縁部がエンボス加工され、且つ一面側の前記周縁部対応エンボス範囲の全面又は前記周縁部対応エンボス範囲の各紙ナプキンの周縁部として画成される範囲内における該周縁部に沿う模様化などの処理をした部分面が所望カラーの水性インキでカラー着色され、他面側を白色のシート状態とした複数枚重ね又は一枚物の簡易ナプキンを連続して得るようにした簡易ナプキンの製造方法を提供する。前記エンボス加工によって、複数枚重ねの場合は周縁部が層間接着と装飾加工され、一枚物の場合は周縁部が装飾加工される。
【0018】
上記した本発明の簡易ナプキン及びその製造方法によれば、前記した発明(請求項1、2の発明)と同様に課題2を解決できる。2枚以上の複数枚重ねの簡易ナプキンにおいて、所望カラーの水性インキを主体とした湿潤液を塗布する箇所が、前記周縁部範囲内の模様化などの処理をした部分面であっても、この部分面を該周縁部に沿う模様化などの処理をした部分面としたため、エンボス加工によって周縁部に沿う箇所が強く層間接着され、周縁部の剥離防止機能を充分に果たすものである。それと同時に、複数枚重ね又は一枚物の簡易ナプキンにおいて、前記湿潤液を塗布する箇所を、前記周縁部範囲内の模様化などの処理をした部分面としたことにより、模様化などの処理をした部分面の凹凸エンボスのエンボス目が特に判然と浮かび上がり、縁柄エンボスの美観を著しく増大できる。それと共に、一面側の前記周縁部(前記周縁部対応エンボス範囲)の全面又は前記周縁部範囲内の模様化などの処理をした前記部分面を所望カラーの水性インキでカラー着色した変化に富んだ2枚重ね以上の複数枚重ね又は一枚物の簡易ナプキンを得ることができる。すなわち、前記周縁部対応エンボス範囲の全面をカラー着色した複数枚重ね紙ナプキンが得られる他に、前記周縁部対応エンボス範囲の前記部分面で模様化処理した部分面をカラー着色した模様部分のみカラー化した2枚重ね以上の複数枚重ね又は一枚物の簡易ナプキンを得ることができる。
【0019】
また、上記した第2の課題を解決するため、本発明(請求項5の発明)は、周縁部がエンボス加工された、矩形状のシート面をもち且つ吸水性を有する紙又は不織布製の2枚重ね以上の複数枚重ねシート又は比較的厚手の紙又は不織布製の一枚物シートから成る簡易ナプキンにおいて、前記複数枚重ねシート又は一枚物シートの少なくとも一面側の全面又は前記周縁部の全面又は前記周縁部範囲内の該周縁部に沿う部分面のいずれかに水を主体とした湿潤液を塗布して湿潤化された前記湿潤液塗布面を含む前記周縁部(周縁部対応エンボス範囲)をエンボス加工し、よって周縁部がエンボス加工された複数枚重ね又は一枚物の簡易ナプキンを提供する。前記エンボス加工によって、複数枚重ねの場合は周縁部が層間接着と装飾加工され、一枚物の場合は周縁部が装飾加工される。
【0020】
そして、第2の課題を解決するため、この複数枚重ね紙ナプキンの製造方法として、本発明(請求項6の発明)は、吸水性を有する紙又は不織布製の2枚重ね以上の複数枚重ねの連続シート又は吸水性を有する比較的厚手の紙又は不織布製の一枚物の連続シートをエンボス部と非エンボス部とに画成した対のエンボスロール間を加熱下で通過させて該エンボス部に形成した無数の雄雌凹凸エンボスで該連続シートの長手方向の連続した両縁部とこの両縁部で挟まれる非エンボス範囲を該連続シートの長手方向において等間隔に離隔する該連続シートの長手方向と直交する離隔部とから成る周縁部対応エンボス範囲を加熱下でエンボス加工し、エンボス加工された前記連続シートの前記離隔部の中心位置を該連続シートの横幅方向に切断して該連続シートをナプキン単位に切断し、よって周縁部がエンボス加工された複数枚重ね又は一枚物の簡易ナプキンを連続して得る、簡易ナプキンの製造方法において、前記エンボス工程の前に前記連続シートを湿潤液塗布ロールと圧ロール間を通過させて該連続シートの少なくとも一面側の全面又は前記周縁部対応エンボス範囲の全面又は前記周縁部対応エンボス範囲の各ナプキンの周縁部として画成される範囲内における該周縁部に沿う部分面のいずれかに予め水を主体とした湿潤液を塗布する湿潤液塗布工程を設け、この湿潤液塗布工程を経た前記連続シートを前記エンボスロール間を通過させ、前記湿潤液を塗布して湿潤化された前記湿潤液塗布面を含む前記周縁部対応エンボス範囲を加熱下でエンボス加工することを特徴とした複数枚重ね又は一枚物の簡易ナプキンの製造方法を提供する。前記エンボス加工によって、複数枚重ねの場合は周縁部が層間接着と装飾加工され、一枚物の場合は周縁部が装飾加工される。
【0021】
また、第2の課題を解決する上記した簡易ナプキンの製造方法の発明(請求項4又は6の発明)において、前記湿潤液塗布工程の前、あるいは前記湿潤液塗布工程と前記エンボス工程の間、あるいは前記エンボス工程と前記切断工程の間のいずれかに、前記連続シートを版ロールと圧ロール間を通過させて該連続シートの一面側の前記周縁部対応エンボス範囲で囲まれる範囲に模様を印刷する模様印刷工程を設けておけば、課題2を解決できると共に、一面側のエンボス加工を施される周縁部で囲まれる範囲に模様を印刷した2枚重ね以上の複数枚重ね又は一枚物の簡易ナプキンを連続して得ることができる。同様に、第2の課題を解決する上記した簡易ナプキンの製造方法の発明(請求項4又は6の発明)において、前記湿潤液塗布工程と前記エンボス工程の間に、前記連続シートを版ロールと圧ロール間を通過させて該連続シートの一面側の略全範囲に模様を印刷する模様印刷工程を設けておけば、課題2を解決できると共に、一面側の略全範囲に模様を印刷した2枚重ね以上の複数枚重ね又は一枚物の簡易ナプキンを連続して得ることができる。
【0022】
また、第1及び第2の課題を解決する上記した簡易ナプキンの製造方法の発明(請求項2の発明)において、前記湿潤液塗布工程と前記切断工程の間に、前記連続シートをマーク入れエンボスロール間を通過させて前記周縁部対応エンボス範囲で囲まれる前記非エンボス範囲に文字、図形、記号などのエンボスマークをエンボス加工して部分的に施すエンボスマーク入れ工程を設け、このエンボスマーク入れ工程の前の前記湿潤液塗布工程において一面側の全面に所望カラーの水性インキを主体とした湿潤液を塗布して湿潤化された前記エンボスマーク入れ箇所を前記エンボスマーク入れ工程で加熱エンボス加工した本発明(請求項9の発明)によれば、周縁部をエンボス加工され、且つ一面側の全面を所望カラーの水性インキでカラー着色され、更にエンボス加工を施される周縁部で囲まれる範囲にエンボスマークをエンボス加工して部分的に施した複数枚重ね又は一枚物の簡易ナプキンを連続して得ることができる。この発明によれば、課題1、2を解決できると共に、部分的に施された文字、図形、記号などのエンボスマークがナプキン面から判然と浮かび上がり、紙ナプキンの美観を更に増大できる。
【0023】
また、第1及び第2の課題を解決する上記した簡易ナプキンの製造方法の発明(請求項4の発明)、又は第2の課題を解決する上記した簡易ナプキンの製造方法の発明(請求項6の発明)において、前記湿潤液塗布工程と前記切断工程の間に、前記連続シートをマーク入れエンボスロール間を通過させて前記周縁部対応エンボス範囲で囲まれる前記非エンボス範囲に文字、図形、記号などのエンボスマークをエンボス加工して部分的に施すエンボスマーク入れ工程を設け、このエンボスマーク入れ工程の前の前記湿潤液塗布工程において、前記エンボスマーク入れ箇所にも予め湿潤液を塗布し、該湿潤液塗布工程で湿潤液を塗布して湿潤化された前記エンボスマーク入れ箇所を前記エンボスマーク入れ工程で加熱エンボス加工した本発明(請求項10の発明)によれば、周縁部をエンボス加工され且つエンボス加工を施される周縁部で囲まれる範囲にエンボスマークをエンボス加工して部分的に施した複数枚重ね又は一枚物の簡易ナプキンを連続して得ることができる。この発明も、前記した発明と同様に、部分的に施された文字、図形、記号などのエンボスマークがナプキン面から判然と浮かび上がり、紙ナプキンの美観を更に増大できる。
【0024】
また、本発明は、前記湿潤液塗布ロールと圧ロールを、グラビア印刷手段におけるグラビア版ロールと圧ロールとしたことを特徴としている。
【0025】
また、本発明は、前記エンボスロールを、スチール等の金属製彫刻ロールと該彫刻ロールの凸部エンボスの加圧によって凹む材質で形成されたペーパーロールとから成る対のエンボスロールとした。前記した通り、本発明の製造方法によれば、コスト性から対のエンボスロールの一方をペーパーロールとした場合でも、スチール等の金属製ロールに比べ耐磨耗性が数段劣るペーパーロールの磨耗が少ない。このため、このペーパーロールを長期間使用でき、したがって、交換ロール代、専門の機械メーカーの交換の手間賃等に係るコストを大幅に下げることができる。
【発明の効果】
【0026】
上記したように、前記エンボス工程の前に湿潤液塗布工程を設け、この湿潤液塗布工程を経た前記連続シートを前記エンボスロール間を通過させ、湿潤液(所望カラーの水性インキを主体とした湿潤液、又は水を主体とした湿潤液)を塗布して湿潤化された塗布面(一面側の全面又は周縁部の全面又は周縁部範囲内の該周縁部に沿う部分面)を含む前記周縁部対応エンボス範囲を加熱下でエンボス加工することを特徴とした本発明の複数枚重ね又は一枚物の簡易ナプキンの製造方法によれば、エンボスロール間の比較的弱い圧力下でも、複数枚重ねの連続シートの前記周縁部対応エンボス範囲を互いに強く層間接着でき、周縁部が剥がれにくい2枚重ね以上の複数枚重ねの簡易ナプキンを製造でき、第2の課題を解決できる。それと同時に、凹凸エンボスのエンボス目が判然と浮かび上がり、縁柄エンボスの美観を著しく増大できる2枚重ね又は一枚物の紙又は不織布製の簡易ナプキンを製造でき、第2の課題を解決できる。特に、コスト性から対のエンボスロールの一方をペーパーロールとした場合でも、スチール等の金属製ロールに比べ耐磨耗性が数段劣るペーパーロールの磨耗を増大させないで済み、このペーパーロールを長期間使用できる。ペーパーロールの磨耗が少ないと、このペーパーロールを長期間使用でき、したがって、交換ロール代、専門の機械メーカーの交換の手間賃等に係るコストを大幅に下げることができる。
【0027】
特に、前記湿潤液を所望カラーの水性インキを主体とした湿潤液とした本発明によれば、複数枚重ね又は一枚物の簡易ナプキンの一面側の全面又は周縁部の全面又は周縁部範囲内の該周縁部に沿う模様化などの処理をした部分面を所望の色でカラー着色でき、コスト的にも入手しやすい白色のナプキン原紙(白色の紙又は不織布製のシート原反)から、濃い色のブルー、レッド等の多様なカラーニーズに対応した2枚重ね以上の複数枚重ねの簡易ナプキン又は一枚物の簡易ナプキンを、ナプキン加工業者が、比較的コストを上げずに、必要な時に必要な枚数を容易に製造でき、第1の課題も併せて解決できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
以下、図面に基づいて本発明の実施形態を説明する。図1は所望カラーの水性インキを主体とした湿潤液を用いた本発明の製造工程の概略を示し、図2〜図4は図1の製造工程で用いた湿潤液を異なる位置(着色部)に塗布(着色)した製造工程をそれぞれ示したものである。
【0029】
先ず、図1及び図2の実施形態について説明する。図1の右側に示したロール状の巻取原紙(シート原反)Rから繰り出し供給された白色の衛生薄葉紙から成る簡易ナプキンとしての所定幅(この実施例では45センチ程度)を有した複数枚重ねの連続シートS(図1の実施形態では2枚重ねの連続シートとしている。よって、この実施形態の説明では、複数枚重ねの連続シートを2枚重ねの連続シートと、複数枚重ねの簡易ナプキンを2枚重ねの簡易ナプキンと言う。)を下方に配設した湿潤液塗布ロール11と上方に配設した圧ロール12間を通過させて該2枚重ねの連続シートSの一面側の全面にブルーやレッドなど所望カラーの水性インキを主体とした湿潤液13Aを連続して塗布する(湿潤液塗布工程10)。なお、この湿潤液塗布工程10を、この実施形態の水性インキを主体とした湿潤液塗布工程10Aと図5に示した水を主体とした湿潤液塗布工程10Bとに区別して示す。前記湿潤液13Aには、水性インキを水で希釈して、適度なインキ濃度としたものを含む。この湿潤液塗布工程10(10A)を通過した2枚重ねの連続シートSの裏面側の全面には、図2の右側に斑点状に示した所望カラーの水性インキを主体とした湿潤液13Aが連続して付着され塗布される。
【0030】
この実施形態では前記した湿潤液塗布ロール11と圧ロール12を、グラビア印刷によるグラビア版ロール11と圧ロール12とし、グラビア版ロール11のロール面に例えばブルーの水性インキを主体とした湿潤液13Aを乗せ、このロール面に形成した無数の微小な凹部以外の前記湿潤液13Aをドクターナイフ(図示せず。)でかき取り、凹部の前記湿潤液13Aを2枚重ねの連続シートの一面側の全面に転移させて塗布するようにしている。
【0031】
前記湿潤液塗布ロール(グラビア版ロール)11の凹部の大きさや深さを小さく且つ浅くし、版ロールから2枚重ねの連続シートSの一面側の全面に転移される前記湿潤液13Aの転移量を少なめにし、他面側の連続シートに水性インキが転移しないようにしている。
【0032】
2枚重ねの連続シートSの一方の連続シート層がシート幅方向にずれて湿潤液塗布工程10(10A)に供給された場合においても、両連続シートのずれた範囲を含む2枚重ねの連続シートSの一面側の全面に所望カラーの水性インキを主体とした湿潤液13Aが連続して付着され塗布されるようにしている。
【0033】
この湿潤液塗布工程10(10A)を経て、一面側の全面に所望カラーの水性インキを主体とした湿潤液13Aを付着して湿潤化された2枚重ねの連続シートSをエンボス部41aと非エンボス部41bとに画成した対のエンボスロール41,41間を加熱下で通過させ、該エンボス部41aに形成した無数の雄雌凹凸エンボスで周縁部対応エンボス範囲2(2枚重ねの連続シートSの長手方向の両縁部2a,2aとこの両縁部で挟まれる非エンボス範囲3を該連続シートの長手方向において等間隔に離隔する該連続シートの長手方向と直交する離隔部2bとから成る範囲。)を加熱下でエンボス加工することによって、前記周縁部対応エンボス範囲2の各シート層を強固に層間接着する、と同時に該範囲2にエンボスされた凹凸エンボスのエンボス目が判然と浮かび上がるように装飾加工する(エンボス工程40)。
【0034】
この実施形態では前記エンボスロール41を、コスト性からスチール等の金属製彫刻ロール42(下方に配設した。)と該彫刻ロール42の凸部エンボスの加圧によって凹む材質で形成されたペーパーロール43(上方に配設し、ロール直径を金属製彫刻ロール42の2倍に構成した。)とで構成し、前記金属製彫刻ロール42を加熱ロールとしている。この金属製彫刻ロール42とペーパーロール43の概略構成は図7に示してある。前記エンボス接着工程40の後に、供給中の2枚重ねの連続シートSの紙面に向け熱風又は常温風を送風する送風手段45を配設し、この送風手段で通過される紙面に向け送風し、2枚重ねの連続シートを乾燥させている。
【0035】
前記エンボス工程40にて、周縁部となる範囲をエンボス加工し強固に層間接着された2枚重ねの連続シートSを切断ロール51間を通過させ、前記離隔部2bの中心位置を該連続シートの横幅方向に切断して該2枚重ねの連続シートSを製品寸法Lから成るナプキン単位に切断する(切断工程50)。
【0036】
よって、図2の流れ方向の左側に示した2枚重ねの簡易ナプキン1を連続して得ることができる。この2枚重ねの簡易ナプキン1は、周縁部(周縁部対応エンボス範囲2)が一定長さの縁幅(この実施例では3乃至4センチ程度)でエンボス加工されて強固に層間接着され、且つ一面側の全面が例えばブルーの水性インキを主体とした湿潤液13Aによってブルーに着色(着色部を符号14で示す。)され、他面側を白色の原紙状態として構成される。
【0037】
なお、図1の左側に示したように、切断工程50の前に配設した折り舟48で連続シートSを送り方向に沿う中心折れ線で縦二つ折りし、この縦二つ折り状態の連続シートSを切断工程50でナプキン単位に切断し、切断された縦二つ折り状態の2枚重ねの簡易ナプキンを更にホルダーロール55で横折りすれば、コンパクトに折り畳んだ2枚重ねの簡易ナプキン1として市場に供給することができる。
【0038】
図3は、湿潤液塗布工程10(10A)において、白色の2枚重ねの連続シートSを湿潤液塗布ロール11と圧ロール12間を通過させて該2枚重ねの連続シートSの一面側の前記周縁部対応エンボス範囲2の全面に所望カラーの水性インキを主体とした湿潤液13Aを塗布し、この湿潤液塗布工程10(10A)を経た2枚重ねの連続シートSを前記エンボスロール41,41間を通過させ、前記湿潤液13Aを塗布して湿潤化された前記周縁部対応エンボス範囲2の全面を加熱下でエンボス加工して層間接着及び装飾加工し、よって周縁部(前記周縁部対応エンボス範囲2)がエンボス加工によって強固に層間接着され、且つ一面側の前記周縁部(前記周縁部対応エンボス範囲2)の全面が所望カラーの水性インキによってカラー着色(着色部を符号14で示す。)され、他面側を白色の原紙状態とした2枚重ねの簡易ナプキン1を得る、製造工程を示している。
【0039】
また、図4は、湿潤液塗布工程10(10A)において、白色の2枚重ねの連続シートSを湿潤液塗布ロール11と圧ロール12間を通過させて該2枚重ねの連続シートSの一面側の前記周縁部対応エンボス範囲2の各紙ナプキンの周縁部として画成される範囲内における該周縁部に沿う模様化などの処理をした部分面に所望カラーの水性インキを主体とした湿潤液13Aを塗布し、この湿潤液塗布工程10(10A)を経た2枚重ね連続シート原紙Sを前記エンボスロール41,41間を通過させ、前記湿潤液13Aを塗布して湿潤化された前記周縁部対応エンボス範囲2の前記部分面を含む前記周縁部対応エンボス範囲2を加熱下でエンボス加工して層間接着及び装飾加工し、よって周縁部(前記周縁部対応エンボス範囲2)がエンボス加工によって強固に層間接着され、且つ一面側の前記周縁部範囲内の模様化などの処理をした前記部分面が所望カラーの水性インキでカラー着色(着色部を符号14で示す。)され、他面側を白色の原紙状態とした2枚重ねの簡易ナプキン1を得る、製造工程を示している。すなわち、この実施形態によれば、エンボス加工された周縁部範囲内の模様部分のみカラー着色した2枚重ねの簡易ナプキン1を得ることができる。
【0040】
前述したように、所望カラーの水性インキを主体とした湿潤液13Aを塗布する箇所が、前記周縁部範囲内の模様化などの処理をした部分面であっても、この部分面を該周縁部に沿う模様化などの処理をした部分面としたため、エンボス加工によって周縁部に沿う箇所が強く層間接着され、周縁部の剥離防止機能を充分に果たすものである。また、前記模様は図4のように周縁部に沿う連続した模様とすることが、周縁部の剥離防止機能を果たす上で好ましい。
【0041】
図2〜図4に示した所望カラーの水性インキを主体とした湿潤液13Aによる2枚重ねの簡易ナプキンへの塗布位置(着色部14)の変更は、図1に示した前記湿潤液塗布ロール(グラビア版ロール)11を交換することによって、容易に達成できる。
【0042】
図5は水を主体とした湿潤液を用いた本発明の他の製造工程の概略を示しものである。
【0043】
図5のAの右側に示したロール状の巻取原紙Rから繰り出し供給された衛生薄葉紙から成る簡易ナプキンとしての所定幅(この実施例では45センチ程度)を有した複数枚重ねの連続シートS(図5の実施形態では2枚重ねの連続シート原紙としている。よって、この実施形態の説明では、複数枚重ねの連続シートを2枚重ねの連続シートと、複数枚重ねの簡易ナプキンを2枚重ねの簡易ナプキンと言う。)を下方に配設した湿潤液塗布ロール11と上方に配設した圧ロール12間を通過させて該2枚重ねの連続シートSの一面側の前記周縁部対応エンボス範囲2(簡易ナプキンの周縁部となる範囲。)に予め水を主体とした湿潤液13Bを付着する(湿潤液塗布工程10(10B))。この湿潤液塗布工程10(10B)を通過した2枚重ねの連続シートSの裏面側の前記周縁部対応エンボス範囲2には、図2のBの右側に破線状の斜線で示したように水を主体とした湿潤液13Bが連続して付着され塗布される。
【0044】
この実施形態では前記した湿潤液塗布ロール11と圧ロール12を、グラビア印刷によるグラビア版ロール11と圧ロール12とし、グラビア版ロール11のロール面に水を主体とした湿潤液13B(後記するように、この湿潤液を所望カラーの水性インキを主体とした湿潤液13Aとすることができる。)を乗せ、このロール面に形成した無数の微小な凹部以外の前記湿潤液13Bをドクターナイフ(図示せず。)でかき取り、凹部の前記湿潤液13Bを2枚重ねの連続シートSの一面側の前記周縁部対応エンボス範囲2(簡易ナプキンの周縁部となる範囲。)に転移させて塗布するようにしている。
【0045】
前記湿潤液塗布ロール(グラビア版ロール)11の凹部の大きさや深さを調節することによって、版ロールから2枚重ねの連続シートの一面側の前記周縁部対応エンボス範囲2に転移され塗布される前記湿潤液13Bの転移量を調節できるようにしている。
【0046】
この湿潤液塗布工程10(10B)を経た2枚重ねの連続シートSをグラビア模様印刷工程20のグラビア版ロール21と圧ロール22間を通過させ、該2枚重ねの連続シートSの一面側の湿潤液塗布範囲(前記周縁部対応エンボス範囲2)で囲まれる範囲にグラビアインキ23を転移させ模様をグラビア印刷する。図5のBのグラビア模様印刷工程20において、一点鎖線で囲まれた非エンボス範囲3に斜線で示した矩形図形はグラビア印刷模様24を示している。
【0047】
前記グラビア模様印刷工程20の後に、供給中の2枚重ねの連続シートSのグラビア印刷側の紙面に対向させた加熱装置25を配設し、この加熱装置25の過熱によって模様印刷面を乾燥させている。また、この加熱装置25の過熱によって、2枚重ねの連続シートSの一面側の前記周縁部対応エンボス範囲2に塗布された前記湿潤液13Bの浸透量を調整することができる。
【0048】
また、前記グラビア模様印刷工程20及び前記加熱装置25の後に、フレキソ印刷工程30を配し、このフレキソ印刷工程30で2枚重ねの連続シートSの模様印刷面に店名などを重ねてフレキソ印刷(ゴム凸版輪転印刷)しても良い。このフレキソ印刷工程30の下流にも加熱装置35を配設し、この加熱装置35の過熱によってフレキソ印刷面を乾燥させている。
【0049】
前記湿潤液塗布工程10(湿潤液塗布工程10とグラビア模様印刷工程20)を経て、一面側の前記周縁部対応エンボス範囲2を湿潤化された2枚重ねの連続シートSをエンボス部41aと非エンボス部41bとに画成した対のエンボスロール41,41間を加熱下で通過させ、該エンボス部41aに形成した無数の雄雌凹凸エンボスで湿潤化された前記周縁部対応エンボス範囲2(2枚重ねの連続シートSの長手方向の両縁部2a,2aとこの両縁部で挟まれる非エンボス範囲3を該連続シートの長手方向において等間隔に離隔する該連続シートの長手方向と直交する離隔部2bとから成る範囲。)を加熱下でエンボス加工することによって、前記周縁部対応エンボス範囲2の各シート層を強固に層間接着する、と同時に該範囲2にエンボスされた凹凸エンボスのエンボス目が判然と浮かび上がるように装飾加工する(エンボス工程40)。
【0050】
図1の実施形態と同様にこの実施形態においても前記エンボスロール41,41を、コスト性からスチール等の金属製彫刻ロール42(下方に配設した。)と該彫刻ロール42の凸部エンボスの加圧によって凹む材質で形成されたペーパーロール43(上方に配設し、ロール直径を金属製彫刻ロール42の2倍に構成した。)とで構成し、前記金属製彫刻ロール42を加熱ロールとしている。この金属製彫刻ロール42とペーパーロール43の概略構成は図7に示してある。
【0051】
前記エンボス接着工程40の後に、供給中の2枚重ねの連続シートの紙面に向け熱風又は常温風を送風する送風手段45を配設し、この送風手段で通過される紙面に向け送風し、2枚重ねの連続シートSを乾燥させている。
【0052】
エンボス接着工程40にて、周縁部となる範囲をエンボス加工し層間接着された2枚重ねの連続シートSを切断ロール51間を通過させ、前記離隔部2bの中心位置を該連続シートの横幅方向に切断して該2枚重ねの連続シートSを製品寸法Lから成るナプキン単位に切断する(切断工程50)。
【0053】
よって、周縁部を一定長さの縁幅(例えば3乃至4センチ程度)でエンボス加工して、その周縁部対応エンボス範囲2を強固に層間接着し、更に一面側のエンボス加工を施される周縁部で囲まれる範囲に模様をグラビア印刷した2枚重ねの簡易ナプキンを連続して得ることができる。
【0054】
なお、図5の実施形態では、前記グラビア模様印刷工程20を、前記湿潤液塗布工程10と前記エンボス工程40の間に配設したが、図示した実施形態の配設位置に限定されず、前記湿潤液塗布工程10の前、あるいは前記湿潤液塗布工程10と前記エンボス工程40の間、あるいは前記エンボス工程40と前記切断工程50の間のいずれかに配設して行うことができる。
【0055】
また、図5の実施形態において、前記2枚重ねの連続シートSを白色原紙とし、前記湿潤液塗布工程10における水を主体とした湿潤液13Bを所望カラーの水性インキを主体とした湿潤液13Aに変更すれば、周縁部をエンボス加工して層間接着され、更に一面側のエンボス加工を施される周縁部で囲まれる範囲に模様をグラビア印刷され、且つ一面側の前記周縁部対応エンボス範囲2を所望カラーの水性インキでカラー着色され、他面側を白色の原紙状態とした2枚重ねの簡易ナプキンを連続して得ることができる。
【0056】
なお、一枚物の簡易ナプキンのナプキン原紙(シート原反)は、2枚重ねの場合に比べて厚手の紙又は不織布製の連続シートを用い、好ましくは不織布、更に好ましくはエアーレイド不織布を用いる。また、一枚物の簡易ナプキンの場合は、前記エンボス工程において装飾加工のみ行なわれ、層間接着はなされない。その他、2枚重ねを例にした以上の実施形態の説明は、一枚物の簡易ナプキンにおいても実質的に同じである。
【図面の簡単な説明】
【0057】
【図1】本発明の製造工程を示した概略側面図である。
【図2】本発明の製造工程を示した概略正面図である。
【図3】本発明の他の製造工程を示した概略正面図である。
【図4】本発明の他の製造工程を示した概略正面図である。
【図5】本発明の他の製造方法を概略的に示した、Aは側面図、Bは正面図である。
【図6】従来の製造方法を概略的に示した、Aは側面図、Bは正面図である。
【図7】エンボスロールの概略を示した斜視図である。
【図8】エンボス接着された2枚重ね連続シートの正面図である。
【符号の説明】
【0058】
S 連続シート(2枚重ねの連続シート)
1 簡易ナプキン(2枚重ねの簡易ナプキン)
2 周縁部対応エンボス範囲
3 非エンボス範囲
10 湿潤液塗布工程
10A 水性インキを主体とした湿潤液塗布工程
10B 水を主体とした湿潤液塗布工程
11 湿潤液塗布ロール
12 圧ロール
13A 水性インキを主体とした湿潤液
13B 水を主体とした湿潤液
14 着色部
20 グラビア模様印刷工程
30 フレキソ印刷工程
40 エンボス工程
41,41 エンボスロール
41a エンボス部
41b 非エンボス部
42 金属製彫刻ロール
43 ペーパーロール
50 切断工程
【出願人】 【識別番号】000147110
【氏名又は名称】株式会社杉山
【出願日】 平成19年5月28日(2007.5.28)
【代理人】 【識別番号】100079511
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 利明


【公開番号】 特開2008−290427(P2008−290427A)
【公開日】 平成20年12月4日(2008.12.4)
【出願番号】 特願2007−140937(P2007−140937)