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粘着ラベルの製造装置および製造方法、ならびに隠蔽式シートの製造方法 - 特開2008−62478 | j-tokkyo
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【発明の名称】 粘着ラベルの製造装置および製造方法、ならびに隠蔽式シートの製造方法
【発明者】 【氏名】長井 洋

【氏名】佐藤 聖一

【氏名】小村 孝

【要約】 【課題】粘着性微粒子および/または非粘着性微粒子を含有する再剥離・再貼着性粘着剤を用いて粘着剤塗膜を形成する場合であっても、粘着剤塗膜を形成するための塗工機または印刷機の手入れの頻度を少なくできる粘着ラベルの製造装置を提供する。

【構成】本発明の粘着ラベルの製造装置10は、粘着ラベル用基材111aの少なくとも片面に、再剥離・再貼着性粘着剤からなる粘着剤塗膜112aを形成させる塗膜形成機13と、粘着剤塗膜112aに高周波を照射して加熱乾燥させて、粘着剤層112b,112cを形成させる乾燥機14とを具備する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
粘着ラベル用基材の少なくとも片面に、再剥離・再貼着性粘着剤からなる粘着剤塗膜を形成させる塗膜形成機と、
前記粘着剤塗膜に高周波を照射して加熱乾燥させて、粘着剤層を形成させる乾燥機とを具備することを特徴とする粘着ラベルの製造装置。
【請求項2】
再剥離・再貼着性粘着剤は、粘着性微粒子および/または非粘着性微粒子、バインダ、タッキファイヤ、ならびに水系溶媒を含有するものである請求項1に記載の粘着ラベルの製造装置。
【請求項3】
塗膜形成機は印刷機である請求項1または2に記載の粘着ラベルの製造装置。
【請求項4】
乾燥機より後段に設置され、粘着ラベル用基材を折り畳み、対向する面同士を前記粘着剤層により貼着する折り畳み機を具備する請求項1〜3のいずれかに記載の粘着ラベルの製造装置。
【請求項5】
粘着ラベル用基材の少なくとも片面に、再剥離・再貼着性粘着剤からなる粘着剤塗膜を形成させる工程と、
前記粘着剤塗膜に高周波を照射して加熱乾燥させて、粘着剤層を形成させる工程とを有することを特徴とする粘着ラベルの製造方法。
【請求項6】
再剥離・再貼着性粘着剤として、粘着性微粒子および/または非粘着性微粒子、バインダ、タッキファイヤ、ならびに水系溶媒を含有するものを用いる請求項5に記載の粘着ラベルの製造方法。
【請求項7】
粘着剤塗膜を形成させる工程では、再剥離・再貼着性粘着剤を印刷する請求項5または6に記載の粘着ラベルの製造方法。
【請求項8】
粘着剤層を形成させる工程の後、粘着ラベル用基材を折り畳み、対向する面同士を前記粘着剤層により貼着する工程を有する請求項5〜7のいずれかに記載の粘着ラベルの製造方法。
【請求項9】
情報記入部および隠蔽部に区分される隠蔽式シート用基材に粘着剤層を設けて、情報記入部と、情報記入部の少なくとも一部を隠蔽するための粘着ラベルとを備える隠蔽式シートを製造する隠蔽式シートの製造方法であって、
隠蔽式シート用基材の隠蔽部を粘着ラベル用基材として利用し、請求項5〜8のいずれかに記載の粘着ラベルの製造方法により粘着ラベルを形成することを特徴とする隠蔽式シートの製造方法。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、記入された個人情報等を隠蔽する粘着ラベルを製造するための粘着ラベルの製造装置および製造方法、ならびに情報記入欄が設けられた情報記入部と粘着ラベルとを備える隠蔽式シートを製造するための隠蔽式シートの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、個人情報を保護する観点から、記入された情報上に隠蔽用基材を貼着して隠蔽する粘着ラベルや隠蔽式はがきが普及している。
隠蔽式はがきとしては、例えば、特許文献1に、矩形状のシートからなり、情報記入欄が設けられた情報記入部と、少なくとも情報記入欄を被覆して隠蔽するための粘着ラベルとを有し、粘着ラベルの情報記入欄に接触する側の表面に、同じ幅の粘着剤層と剥離剤層とが交互に縞状に設けられたものが提案されている。この隠蔽式はがきの粘着ラベルは、情報記入欄を隠蔽する前には、粘着剤層と剥離剤層とが重なるように、それらの境界にて折り返して閉じられ、情報記入欄を隠蔽する際に、粘着ラベルを開き、粘着剤層を露出させるようになっている。
【特許文献1】実用新案登録第3108806号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
特許文献1に記載の隠蔽式はがきは、粘着剤層と剥離剤層とを備えるため、これを製造するためには、粘着剤層と剥離剤層とを互いに重ならない位置に形成しなければならない。しかし、そのように粘着剤層と剥離剤層とを形成するのは手間を要するため、特許文献1に記載の隠蔽式はがきは、簡便に得られるものではなかった。
そこで、粘着剤層を形成するための粘着剤として、粘着性微粒子および/または非粘着性微粒子、バインダ、タッキファイヤならびに水系溶媒を含有する再剥離・再貼着性粘着剤を用いて、剥離剤層を省略することが考えられる。
該再剥離・再貼着性粘着剤を用いて形成した粘着剤層は、粘着性微粒子および/または非粘着性微粒子の一部が、バインダおよびタッキファイヤの膜から突出して表面に凹凸を形成することで再剥離・再貼着性を発揮する。そのため、再剥離・再貼着性粘着剤を用いて粘着剤層を形成する際には、粘着性微粒子および/または非粘着性微粒子の一部を、バインダおよびタッキファイヤの膜から突出させるために、再剥離・再貼着性粘着剤の塗工量を少なくする必要がある。
【0004】
ところで、一般に、粘着剤層を形成するためには、再剥離・再貼着性粘着剤を塗工または印刷して粘着剤の塗膜を形成後、熱風により乾燥する方法が採られる。しかし、熱風による乾燥は乾燥時間が長く、製造時間が長くなるため、製造中に再剥離・再貼着性粘着剤中の溶媒が揮発することがある。その結果、再剥離・再貼着性粘着剤の濃度が次第に高くなったり、塗工機や印刷機に粘着剤の皮膜が形成されたりして、塗工や印刷に支障が生じることがある。そのため、塗工機または印刷機を高い頻度で手入れする必要があり、作業者の負担が大きいという問題があった。特に、再剥離・再貼着性粘着剤として粘着性微粒子または非粘着性微粒子を含有するものを用いる場合には、上述のように塗工量を少なくする必要があり、再剥離・再貼着性粘着剤の消費速度が遅くなるため、とりわけ問題となる。
本発明は、前記事情を鑑みてなされたものであり、再剥離・再貼着性粘着剤(特に、粘着性微粒子および/または非粘着性微粒子を含有する粘着剤)を用いて塗工量の少ない粘着剤塗膜を形成する場合であっても、粘着剤塗膜を形成するための塗工機または印刷機の手入れの頻度を少なくできる粘着ラベルの製造装置および製造方法、ならびに隠蔽式シートの製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
[1] 粘着ラベル用基材の少なくとも片面に、再剥離・再貼着性粘着剤からなる粘着剤塗膜を形成させる塗膜形成機と、
前記粘着剤塗膜に高周波を照射して加熱乾燥させて、粘着剤層を形成させる乾燥機とを具備することを特徴とする粘着ラベルの製造装置。
[2] 再剥離・再貼着性粘着剤は、粘着性微粒子および/または非粘着性微粒子、バインダ、タッキファイヤ、ならびに水系溶媒を含有するものである[1]に記載の粘着ラベルの製造装置。
[3] 塗膜形成機は印刷機である[1]または[2]に記載の粘着ラベルの製造装置。
[4] 乾燥機より後段に設置され、粘着ラベル用基材を折り畳み、対向する面同士を前記粘着剤層により貼着する折り畳み機を具備する[1]〜[3]のいずれかに記載の粘着ラベルの製造装置。
[5] 粘着ラベル用基材の少なくとも片面に、再剥離・再貼着性粘着剤からなる粘着剤塗膜を形成させる工程と、
前記粘着剤塗膜に高周波を照射して加熱乾燥させて、粘着剤層を形成させる工程とを有することを特徴とする粘着ラベルの製造方法。
[6] 再剥離・再貼着性粘着剤として、粘着性微粒子および/または非粘着性微粒子、バインダ、タッキファイヤ、ならびに水系溶媒を含有するものを用いる請求項5に記載の粘着ラベルの製造方法。
[7] 粘着剤塗膜を形成させる工程では、再剥離・再貼着性粘着剤を印刷する[5]または[6]に記載の粘着ラベルの製造方法。
[8] 粘着剤層を形成させる工程の後、粘着ラベル用基材を折り畳み、対向する面同士を前記粘着剤層により貼着する工程を有する[5]〜[7]のいずれかに記載の粘着ラベルの製造方法。
[9] 情報記入部および隠蔽部に区分される隠蔽式シート用基材に粘着剤層を設けて、情報記入部と、情報記入部の少なくとも一部を隠蔽するための粘着ラベルとを備える隠蔽式シートを製造する隠蔽式シートの製造方法であって、
隠蔽式シート用基材の隠蔽部を粘着ラベル用基材として利用し、[5]〜[8]のいずれかに記載の粘着ラベルの製造方法により粘着ラベルを形成することを特徴とする隠蔽式シートの製造方法。
【発明の効果】
【0006】
本発明の粘着ラベルの製造方法および製造装置、ならびに隠蔽式シートの製造方法によれば、粘着性微粒子および/または非粘着性微粒子を含有する再剥離・再貼着性粘着剤を用いて塗工量の少ない粘着剤塗膜を形成する場合であっても、粘着剤塗膜を形成するための塗工機または印刷機の手入れの頻度を少なくできる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
(粘着ラベルの製造装置)
本発明の粘着ラベルの製造装置の一実施形態について説明する。
図1に、本実施形態の粘着ラベルの製造装置を示す。
本実施形態における粘着ラベルの製造装置10は、原反からウェブ状の粘着ラベル用基材111aを送給する送給機11と、ウェブ状の粘着ラベル用基材111aを筋押しして折り目をつける筋押し機12と、ウェブ状の粘着ラベル用基材111aの片面に粘着剤塗膜112aを形成する塗膜形成機13と、粘着剤塗膜112aを加熱乾燥させて粘着剤層112b,112cを形成させる乾燥機14と、ウェブ状の粘着ラベル用基材111aを折り畳み、対向する面同士を粘着剤層112b,112cにより貼着する折り畳み機15と、ウェブ状の粘着ラベル用基材111aを枚葉状に裁断する第1の裁断機16とを具備するものである。
【0008】
粘着ラベルの製造装置10における筋押し機12は、回転可能な円盤である。この筋押し機12は、円盤の周面を、ウェブ状の粘着ラベル用基材111aに押し当てることにより、ウェブ状の粘着ラベル用基材111aの長さ方向に沿って折り目をつけるものである。
【0009】
塗膜形成機13は、再剥離・再貼着性粘着剤を印刷する印刷機、または再剥離・再貼着性粘着剤を塗工する塗工機である。ここで使用される再剥離・再貼着性粘着剤は、非粘着性微粒子および/または粘着性微粒子とバインダとタッキファイヤと水系溶媒とを含有するものである。該再剥離・再貼着性粘着剤において、非粘着性微粒子および/または粘着性微粒子とバインダとタッキファイヤとは、水系溶媒中に分散または溶解している。
塗膜形成機13として利用できる印刷機としては、例えば、フレキソ印刷機、グラビア印刷機、スクリーン印刷機などが挙げられる。
また、塗膜形成機13として利用できる塗工機としては、例えば、ロールコーター、リバースロールコーター、ナイフコーター、エアーナイフコーター、バーコーター、スロットダイコーター、リップコーター、グラビアコーター、リバースグラビアコーターなどが挙げられる。
これらの中でも、パターンを容易に形成できることから、印刷機が好ましい。
【0010】
塗膜形成機13は、再剥離・再貼着性粘着剤中の水系溶媒の揮発をより抑制できることから、図示例のように、ウェブ状の粘着ラベル用基材111aが通過するスリット状の孔13aを設けた収納ボックス13bの内部に収納することが好ましい。また、同様の理由から、塗膜形成機13の周囲を加湿することが好ましい。
水系溶媒の揮発を特に抑制し、かつ、得られる粘着ラベルの吸湿を防ぐことができる点では、収納ボックス13b内のみを加湿することがより好ましい。
【0011】
乾燥機14は、粘着剤塗膜112aに高周波を照射して加熱乾燥させるものである。ここでいう、高周波とは、周波数30kHz〜300GHzの電磁波のことである。
乾燥機14は、高周波の照射により、粘着剤塗膜112a中の溶媒の分子運動を活発化させて、直接的に加熱する。この加熱は熱伝導に頼らないため、粘着剤塗膜112aを短時間で乾燥させることができる。
高周波の中でも、粘着剤塗膜を均一に乾燥でき、かつ、乾燥速度を制御しやすいことから、周波数3MHz〜300MHzの電磁波が好ましく、10MHz〜100MHzの電磁波がより好ましい。
【0012】
折り畳み機15は、ウェブ状の粘着ラベル用基材111aに接触し、これを、筋押し機12により付した折り目にて折り返すガイド15aを備えるものである。
【0013】
第1の裁断機16は、周面に切込み刃16aが設けられたロールである。切込み刃16aは、ウェブ状の粘着ラベル用基材111aを枚葉状に裁断できるように設けられている。
【0014】
送給機11は、ウェブ状の粘着ラベル用基材111aを、その原反から送給するようになっている。これにより、筋押し機12、塗膜形成機13、乾燥機14、折り畳み機15および第1の裁断機16による処理が順次行われるようになっている。
【0015】
以上説明した粘着ラベルの製造装置10では、乾燥機14による乾燥が短時間ですむため、粘着ラベル110の製造時間全体を短縮できる。そのため、再剥離・再貼着性粘着剤の固形分濃度の上昇や、塗工機や印刷機の表面に再剥離・再貼着性粘着剤の皮膜が形成することを抑制できる。したがって、塗工量の少ない粘着剤塗膜112aを形成する場合であっても、塗膜形成機13の手入れの頻度を少なくでき、作業者の負担を軽減することができる。
【0016】
(粘着ラベルの製造方法)
本発明の粘着ラベルの製造方法の一実施形態について、図2に示す粘着ラベル110の製造を例にとって説明する。なお、本発明の粘着ラベルの製造方法は粘着ラベル110の製造に限定されるものではない。
ここで、粘着ラベル110は、第1の隠蔽部111bおよび第2の隠蔽部111cに区分される粘着ラベル用基材111と、第1の隠蔽部111bおよび第2の隠蔽部111cの片面に各々設けられた粘着剤層112b,112cとを備え、第2の隠蔽部111cが第1の隠蔽部111bとの境界Bにて折り返され、粘着剤層112b,112cを介して第1の隠蔽部111bに剥離可能に貼着されているものである。
また、粘着ラベル110のパターンは、粘着ラベル用基材111の長辺と平行でかつ等間隔の縞状のパターンであって、第2の隠蔽部111cを第1の隠蔽部111bとの境界Bで折り返した際に、第1の隠蔽部111bに形成された粘着剤層112bと第2の隠蔽部111cに形成された粘着剤層112cとが互いに重ならないパターンである。
【0017】
本実施形態の粘着ラベルの製造方法では、上述した粘着ラベルの製造装置10を用い、まず、ウェブ状の粘着ラベル用基材111aの原反から、送給機11によりウェブ状の粘着ラベル用基材111aを筋押し機12に向けて連続的に送給する。
【0018】
次いで、ウェブ状の粘着ラベル用基材111aに筋押し機12の周面を押し当て、その長さ方向に沿って、かつ、幅方向の中央に折り目Lをつける(図3参照)。
【0019】
次いで、塗膜形成機13を用いて、ウェブ状の粘着ラベル用基材111aの片面に、長さ方向に沿い、かつ、等間隔の縞状に、再剥離・再貼着性粘着剤を塗工または印刷する。これにより、再剥離・再貼着性粘着剤からなる粘着剤塗膜112aを連続的に形成する(図4参照)。
【0020】
その再剥離・再貼着性粘着剤の塗工または印刷では、塗工量または印刷量を、乾燥質量で3〜30g/mとすることが好ましく、5〜20g/mとすることがより好ましい。塗工量または印刷量を3g/m以上とすれば、粘着剤塗膜112aより得られる粘着剤層112b,112cの接着性能が優れたものとなり、30g/m以下とすれば、粘着剤層112b,112cの表面に凹凸が形成されやすく、再剥離性により優れる。
【0021】
次いで、乾燥機14により粘着剤塗膜112aに高周波を照射して加熱乾燥させて、粘着剤層112b,112cを形成させる。
【0022】
次いで、折り畳み機15を用いて、ウェブ状の粘着ラベル用基材111aを折り目Lで折り返し、粘着剤層112b,112cを介して折り返した部分を残りの部分に貼着させる。ここで、折り返した部分が図2における第2の隠蔽部111cとなり、残りの部分が第1の隠蔽部111bとなる。
そして、第1の裁断機16を用いて、ウェブ状の粘着ラベル用基材111aを枚葉状に裁断して、図2に示す粘着ラベル110を得る。
【0023】
該製造方法において使用するウェブ状の粘着ラベル用基材111aとしては、例えば、紙類、樹脂フィルム類などが挙げられる。さらに、紙類としては、キャストコート紙、アート紙、コート紙、上質紙などが挙げられ、樹脂フィルムとしては、ポリプロピレンやポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリ塩化ビニル等の各種高分子フィルムが挙げられる。また、蒸着紙、合成紙、布、不織布、金属ホイルなどを用いることもできる。これらは単層で用いてもよいし、積層して用いても構わない。
【0024】
また、ウェブ状の粘着ラベル用基材111aは、紙等に記入された個人情報等を隠蔽した際に、記入した個人情報等が粘着ラベル用基材111を通して視認できないように、高い隠蔽性を有していることが好ましい。隠蔽性を高めるためには、例えば、ウェブ状の粘着ラベル用基材111aに酸化チタンなどの不透明化剤を添加したり、塗工したりする方法、粘着剤層112b,112cが設けられない側の表面に印刷インキの全面印刷や地紋印刷等を施す方法、粘着剤層112b,112cが設けられない側の表面に銀色、黒色、濃紺色等の濃色系の着色フィルムや濃色系の色付き紙を貼り合わせる方法などを適宜採用できる。
【0025】
再剥離・再貼着性粘着剤は、粘着性微粒子および/または非粘着性微粒子、バインダ、タッキファイヤ、ならびに水系溶媒を含有するものである場合に、本発明は適している。
【0026】
再剥離・再貼着性粘着剤を構成する粘着性微粒子としては、粘着性微粒子はそれ自体が粘着性を有する微粒子であれば特に制限されないが、物性のバランスから、アクリル系共重合体からなることが好ましい。
アクリル系共重合体からなる粘着性微粒子としては、例えば、(a)一般式 CH=CHCOOR(但し、Rは炭素数4〜10の直鎖または分岐アルキル基を表す)で示されるアクリル酸エステル系単量体60〜100質量%、(b)カルボキシ基を有する不飽和単量体0〜10質量%、(c)前記単量体(a)および(b)と共重合可能なその他の不飽和単量体0〜40質量%、を共重合して得たアクリル系共重合体微粒子が挙げられる。
【0027】
また、粘着性微粒子の数平均粒子径は10〜50μmであることが好ましく、20〜50μmがより好ましい。
粘着性微粒子の平均粒子径が10μm以上であれば、粘着剤層112b,112c表面に凹凸が形成されて再剥離性がより向上し、50μm以下であれば優れた接着性を維持できる。
ここで、平均粒子径は、数平均粒子径であり、例えば、粘着性微粒子の電子顕微鏡写真からランダムに100個程度の微粒子を選び、粒子径を測ってその平均値を求めることができる。粒子が真球でない場合は、長径と短径を求め、その平均値をその粒子の粒子径と仮定すればよい。
【0028】
非粘着性微粒子としては、例えば、炭酸カルシウム粒子、ケイ酸アルミニウム粒子、タルク粒子、ホワイトカーボン粒子、サラン中空球、セルロースパウダー等の微小粒子又は微粉末を用いることができる。これらの非粘着性微粒子は、単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0029】
バインダとしては、例えば、天然ゴムや合成ゴムをベースにしたゴム系、またアクリル系、SBR系、シリコーン系等の合成樹脂をベースにしたものが挙げられる。形態としてはエマルジョン型、溶剤型、無溶剤型などがあり、いずれのタイプでもよいが、中でも粘着性、耐久性および価格面から水性エマルジョン型のアクリル系粘着剤で、Tgが−30〜−10℃のものが粘着性の面から好ましい。Tgを−30℃以上とすることで糊残りを防止でき、−10℃以下とすることで粘着剤層112b,112cの柔軟性を確保することができる。
バインダの量は粘着性微粒子100質量部に対して、5〜40質量部であることが好ましく、5〜35質量部であることがより好ましく、5〜30質量部であることが特に好ましい。バインダの量が粘着性微粒子100質量部に対して40質量部以下であれば、粘着性を向上させることができる。
【0030】
タッキファイヤは、再剥離・再貼着性粘着剤の初期接着性を向上させるために使用される。
タッキファイヤとしては、例えば、石油樹脂、天然樹脂またはそれらの誘導体などが挙げられる。石油樹脂、天然樹脂またはそれらの誘導体とは、例えば、ポリテルペン系樹脂、テルペン変性体等のテルペン系樹脂;例えば、脂肪族系炭化水素樹脂、シクロペンタジエン樹脂、芳香族系石油樹脂等の石油系樹脂;例えば、ロジン、ロジンエステル、水添ロジンエステル等のロジン系樹脂;その他、フェノール樹脂、スチレン樹脂、キシレン樹脂等を例示することができる。これらの中でも、石油系樹脂、ロジン系樹脂またはテルペン系樹脂が好ましい。
【0031】
タッキファイヤの量は前記粘着性微粒子100質量部に対して0.1〜20質量部であることが好ましく、0.5〜10質量部であることがより好ましい。タッキファイヤの量が粘着性微粒子100質量部に対して0.1質量部以上であれば、優れた初期接着性を有し、かつ、外圧が長期間加わった状態でも性能低下しにくい。一方、20質量部以下である場合にも、外圧が長期間加わった状態でも性能低下しにくい。
【0032】
再剥離・再貼着性粘着剤には架橋剤が含まれても構わない。
架橋剤としては、従来公知のものが使用できる。例えば、グリシジル化合物、イソシアネート化合物、オキサゾリン基含有化合物、カルボジイミド基を1つ以上有する化合物、Mg2+、Ca2+、Zn2+、Al3+などを含むイオン性架橋剤(例えば酢酸亜鉛、酢酸マグネシウム、酢酸カルシウム等)などが挙げられる。
架橋剤は1種を単独で用いてもよいし、2種類以上併用しても構わない。
【0033】
水系溶媒は、水、または水と少量の有機溶媒とを含むものである。水系溶媒が水と有機溶媒とを含む場合、有機溶媒の含有量は水系溶媒100質量%とした際の10質量%以下である。
水以外の有機溶媒としては、例えば、アルコール(例えば、メタノール、エタノール、プロパノール等)、ケトン(例えば、アセトン、メチルエチルケトン等)、エーテル(例えば、ジエチルエーテル、メチルセロソルブ、エチルセロソロブ等)などが挙げられる。
【0034】
本実施形態の粘着ラベルの製造方法により製造される粘着ラベルは、例えば、情報等を隠蔽するための隠蔽用ラベルとして使用される。
上記隠蔽ラベルは、第1の隠蔽部111bから第2の隠蔽部111cを剥離し、これにより露出した粘着剤層112b,112cによって個人情報等を記載したシートに貼着することにより使用される。
【0035】
以上説明した粘着ラベルの製造方法では、乾燥機14による乾燥が短時間ですむため、粘着ラベル110の製造時間全体を短縮できる。そのため、再剥離・再貼着性粘着剤の固形分濃度の上昇や、塗工機や印刷機の表面に再剥離・再貼着性粘着剤の皮膜が形成することを抑制できる。したがって、塗工量の少ない粘着剤塗膜112aを形成する場合であっても、塗膜形成機13の手入れの頻度を少なくでき、作業者の負担を軽減することができる。
また、この製造方法では、塗膜形成機13および乾燥機14により、再剥離・再貼着性粘着剤からなる粘着剤層112b,112cを形成するため、剥離剤層を形成する必要がなく、粘着ラベル110を簡便に製造できる。
【0036】
(隠蔽式シートの製造方法)
本発明の隠蔽式シートの製造方法の一実施形態について説明する。
図5に、本実施形態の隠蔽式シートの製造方法に使用される隠蔽式シートの製造装置を示す。この隠蔽式シートの製造装置20は、ウェブ状の隠蔽式シート用基材101の原反から隠蔽式シート用基材101を送給する送給機21と、隠蔽式シート用基材101を筋押して折り目をつける筋押し機12と、ウェブ状の隠蔽式シート用基材101の片面の一部に粘着剤塗膜112aを形成する塗膜形成機13と、粘着剤塗膜112aを加熱乾燥させて粘着剤層112b,112cを形成させる乾燥機14と、隠蔽式シート用基材101を所定の形状に裁断する第2の裁断機27と、隠蔽式シート用基材101の粘着剤層112bが形成された部分を折り返し、対向する面同士を貼着する折り畳み機15と、ウェブ状の隠蔽式シート用基材101を枚葉状に裁断する第1の裁断機26とを具備するものである。
なお、この隠蔽式シートの製造装置20において、上述した粘着ラベルの製造装置10と同様の構成要素は、図1と同じ符号を付して説明を省略する。
【0037】
本実施形態の隠蔽式シートの製造装置20における第1の裁断機26および第2の裁断機27は、粘着ラベルの製造装置10の第1の裁断機16と同様に、周面に切込み刃26a,27aが設けられたロールである。
【0038】
送給機11は、ウェブ状の粘着ラベル用基材111aを、その原反から送給するようになっている。これにより、筋押し機12、塗膜形成機13、乾燥機14、第2の裁断機27、折り畳み機15および第1の裁断機26による処理が順次行われるようになっている。
【0039】
上述した製造装置20を用いた隠蔽式シートの製造方法について、図6に示す隠蔽式シート100の製造を例にとって説明する。ただし、本発明の隠蔽式シートの製造方法は隠蔽式シート100の製造に限定されるものではない。
ここで、隠蔽式シート100は、情報記入欄121が設けられた情報記入部120と、情報記入部120の少なくとも情報記入欄121を隠蔽するための粘着ラベル110とを備えるものである。隠蔽式シート100を構成する粘着ラベル110は、図2に示したものと同様のものであり、境界Bが隠蔽式シート100の情報記入欄121近傍の長辺に沿うように配置されている。
【0040】
本実施形態の隠蔽式シートの製造方法では、まず、ウェブ状の隠蔽式シート用基材101の原反から、送給機21により隠蔽式シート用基材101を筋押し機12に向けて連続的に送給する。隠蔽式シート用基材101としては、ウェブ状の粘着ラベル用基材111aと同様のものが使用される。また、該ウェブ状の隠蔽式シート用基材101では、情報記入欄121をあらかじめ印刷しておく(図7参照)。
次いで、筋押し機12により、ウェブ状の隠蔽式シート用基材101の、粘着ラベル用基材として利用される部分(すなわち、粘着剤層を形成する部分)を筋押しして、折り目Lをつける(図7参照)。
【0041】
次いで、塗膜形成機13により、ウェブ状の隠蔽式シート用基材101の、粘着ラベル用基材として利用される部分に、再剥離・再貼着性粘着剤を塗工または印刷して、再剥離・再貼着性粘着剤からなる粘着剤塗膜112aを連続的に形成させる。この粘着剤塗膜112aに乾燥機14により高周波を照射し、粘着剤塗膜112aを加熱乾燥させて、粘着剤層112b,112cを形成させる(図8参照)。ここで、粘着剤層112cは粘着剤層112bより幅方向の端部側に位置するものである。
【0042】
次いで、第2の裁断機27を用いて、ウェブ状の隠蔽式シート用基材101を、粘着剤層112cを形成した部分が残りの部分から突出するような形状に裁断する(図9参照)。
その後、折り畳み機15を用いて、隠蔽式シート用基材101の、粘着剤層112cが形成された部分を折り目Lで折り返し、折り畳む。このとき、粘着剤層112bと粘着剤層112cとが互いに重ならないようにする(図10、図11参照)。
そして、第1の裁断機26を用いて、隠蔽式シート用基材101を枚葉状に裁断して、隠蔽式シート100を得る。得られた隠蔽式シート100では、粘着ラベル以外の部分が情報記入部120となる。
【0043】
該製造方法で使用する隠蔽式シート用基材101としては、粘着ラベル用基材111と同じものが使用される。隠蔽式シート用基材101には、隠蔽式シートになった際に表示されるデザインおよび文字をあらかじめ印刷しておくことが好ましい。
隠蔽式シートの製造方法で使用する再剥離・再貼着性粘着剤は、上述した粘着ラベルの製造方法で使用する再剥離・再貼着性粘着剤と同様である。
【0044】
上記製造方法により得た隠蔽式シート100は、例えば、次のようにして使用される。
隠蔽式シート100における情報記入欄121が設けられた側と反対側の面に、利用者の個人情報等を必要とする企業等の宛先をあらかじめ印刷しておく。その隠蔽式シート100を入手した利用者は、情報記入欄121に個人情報等を記入する。次いで、粘着ラベル110を開いて粘着剤層112b,112cを露出させ、粘着ラベル110を情報記入部120との境界で折り返し、粘着剤層112b,112cを介して情報記入欄121に貼着する。これにより、記入した個人情報等を隠蔽し、その状態で郵送する。これを受け取った企業は情報記入部120から粘着ラベル110を剥離して、記入された個人情報等を読み取る。
【0045】
以上説明した隠蔽式シートの製造方法は、上記粘着ラベルの製造方法と同様に、粘着ラベル110を簡便に製造でき、また、塗膜形成機13の手入れの頻度を少なくでき、作業者の負担を軽減することができる。
【0046】
なお、本発明は上述した実施形態に限定されない。
例えば、本発明の粘着ラベルの製造装置および隠蔽式シートの製造装置の塗膜形成機13は、粘着ラベル用基材の短辺と平行でかつ等間隔の縞状のパターンであって、第2の隠蔽部を第1の隠蔽部との境界で折り返した際に、第1の隠蔽部に形成された粘着剤層と第2の隠蔽部に形成された粘着剤層とが互いに重ならないパターンの粘着剤塗膜を形成するものであってもよい。
また、本発明の粘着ラベルの製造装置および隠蔽式シートの製造装置の塗膜形成機13は、第1の隠蔽部および第2の隠蔽部のいずれか一方にのみ粘着剤塗膜を形成するものであってもよい。この場合、再剥離・再貼着性粘着剤を全面塗りしてもよい。
【0047】
また、本発明の隠蔽式シートの製造装置の第2の裁断機は、粘着ラベルと情報記入部との境界にミシン目を形成するミシン刃を有するものであってもよい。このような第2の裁断機を用いた場合には、粘着ラベルと情報記入部との境界にミシン目を形成することができる。これにより、粘着ラベルをミシン目に沿って切り取ることができるため、粘着ラベルを貼着する位置に制限がなくなる。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】本発明の粘着ラベルの製造装置の一実施形態を示す模式図である。
【図2】本発明の粘着ラベルの製造方法により製造される粘着ラベルの一例を示す断面図である。
【図3】図1に示す粘着ラベルの製造装置を構成する筋押し機によりウェブ状の粘着ラベル用基材を筋押しした状態を示す平面図である。
【図4】図1に示す粘着ラベルの製造装置を構成する塗膜形成機によりウェブ状の粘着ラベル用基材の片面に粘着剤層を形成した状態を示す平面図である。
【図5】本発明の隠蔽式シートの製造方法の一実施形態で使用する隠蔽式シートの製造装置を示す模式図である。
【図6】本発明の隠蔽式シートの製造方法により製造される隠蔽式シートの一例を示す平面図である。
【図7】本発明の隠蔽式シートの製造方法の一実施形態を説明する図であって、筋押しした隠蔽式シート用基材を示す平面図である。
【図8】本発明の隠蔽式シートの製造方法の一実施形態を説明する図であって、隠蔽式シート用基材に粘着剤層を形成した状態を示す平面図である。
【図9】本発明の隠蔽式シートの製造方法の一実施形態を説明する図であって、隠蔽式シート用基材を第2の裁断機により、隠蔽式シート用基材の一部が残部から突出するように裁断した状態を示す平面図である。
【図10】本発明の隠蔽式シートの製造方法の一実施形態を説明する図であって、隠蔽式シート用基材の突出した一部を残部に貼着させた状態を示す平面図である。
【図11】図10のI−I断面図である。
【符号の説明】
【0049】
10 粘着ラベルの製造装置
11 送給機
12 筋押し機
13 塗膜形成機
14 乾燥機
15 折り畳み機
16,26 第1の裁断機
20 隠蔽式シートの製造装置
21 送給機
27 第2の裁断機
100 隠蔽式シート
101 隠蔽式シート用基材
110 粘着ラベル
111 粘着ラベル用基材
111a ウェブ状の粘着ラベル用基材
111b 第1の隠蔽部
111c 第2の隠蔽部
112a 粘着剤塗膜
112b,112c 粘着剤層
120 情報記入部
121 情報記入欄
【出願人】 【識別番号】595178748
【氏名又は名称】王子タック株式会社
【識別番号】390023940
【氏名又は名称】エニカ株式会社
【識別番号】000122298
【氏名又は名称】王子製紙株式会社
【出願日】 平成18年9月6日(2006.9.6)
【代理人】 【識別番号】100064908
【弁理士】
【氏名又は名称】志賀 正武

【識別番号】100108578
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 詔男

【識別番号】100101465
【弁理士】
【氏名又は名称】青山 正和

【識別番号】100094400
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 三義

【識別番号】100106057
【弁理士】
【氏名又は名称】柳井 則子


【公開番号】 特開2008−62478(P2008−62478A)
【公開日】 平成20年3月21日(2008.3.21)
【出願番号】 特願2006−241945(P2006−241945)