トップ :: B 処理操作 運輸 :: B31 紙製品の製造;紙の加工

【発明の名称】 連続ラベル製造装置
【発明者】 【氏名】松山 哲也

【氏名】中原 康輔

【氏名】遠藤 靖幸

【氏名】松山 和真

【要約】 【課題】本発明は、ラベル基体に粘着剤を介して剥離紙が設けられて、後に剥離紙にラベルを残存させてラベルカスと分離することで連続ラベルとさせる連続ラベル製造装置に関し、ラベルを剥離紙上に確実に残存させて歩留りの低下、製造効率の低下を回避させることを目的とする。

【構成】ラベル連続体12のラベル基体21を、カス上げローラ16においてラベル断裁線24で形成されたラベル部25の領域を剥離紙23上に残存させて当該剥離紙23から分離させ、当該カス上げローラ21で分離されて搬送されるラベル基体21Aのラベルカスに残るラベル部領域間のラベルカス中間部26で回転する回転押え部17の備える所定数の押え羽根17Aでラベル基体21のラベル25Aとなるラベル部25を剥離紙23側に押さえて残存させる構成とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ラベル基体に粘着剤を介して剥離紙が設けられたラベル連続体に対し、当該ラベル基体上に所定間隔でラベルとなるラベル部の領域がラベル断裁線で形成され、搬送上で当該ラベル部の領域を上記剥離紙上に残存させ、当該ラベル部の領域以外のラベルカスを当該剥離紙より分離させることで、剥離紙上にラベルが所定数形成された連続ラベルを製造する連続ラベル製造装置であって、
前記ラベル連続体のラベル基体を、前記ラベル部の領域を前記剥離紙上に残存させて当該剥離紙から分離させるためのローラと、
前記ローラで分離されて搬送されるラベル基体のラベルカスに残る前記ラベル部領域間のラベルカス中間部で回転する所定数の押え羽根を備え、当該回転する押え羽根でラベル基体のラベルとなるラベル部を前記剥離紙側に押さえて残存させる回転押え部と、
前記ラベルカスをそれぞれ巻き取る巻取部と、
を有することを特徴とする連続ラベル製造装置。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、ラベル基体に粘着剤を介して剥離紙が設けられて、後に剥離紙にラベルを残存させてラベルカスと分離することで連続ラベルとさせる連続ラベル製造装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、宛名書やハガキにおける秘匿情報の隠蔽等のためにラベルを使用することが多くなっている。一般に、剥離紙上に複数のラベルを連続させた連続ラベルとして提供されるもので、このような連続ラベルの製造は、以前より下記特許文献等に開示されているような手法で行われている。
【0003】
【特許文献1】特開2003−171059号公報
【0004】
そこで、図4及び図5に、従来のラベル連続体から連続ラベル製造の説明図を示す。図4(A)、(B)は、上記特許文献の図1の基本的部分を示したもので、ラベル連続体101は、ラベル基体102が粘着剤103を介して剥離紙104が設けられ、当該ラベル基体102上に所定間隔でラベル部106となる断裁線105が形成される。この断裁線105は理想的にはラベル基体102及び粘着剤103のみに切り目が入れられたものである。
【0005】
そして、上記ラベル連続体101を搬送し、図4(B)に示すように、カス上げローラ111の部分でラベル基体102のみを粘着剤103が取着された状態で分離させることによりラベル部106がラベル106Aとして剥離紙104に残存させた連続ラベル107とされる。分離されたラベル基体102はラベルカスとして図示しない巻取部により巻き取られるものである。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、ラベル基体102(粘着剤103)に断裁線105を形成するにあたり、図5(A)に示すように、粘着剤103の層全部に断裁線が形成されずに層中間までしか切り目が形成されなかった場合や、また、図5(B)に示すように、粘着剤103の層全部には切り目が形成されても粘着剤103が断裁線105(切り目)側に張り出して粘着剤同士が接着するという事態を生じる。このような状態で、カス上げを行うと、図4(B)に示すように、ラベル106Aとなるラベル部106が剥離紙104より剥がれてラベルカスの方に残ったままとなって、歩留りの低下、製造効率の低下を招くという問題がある。なお、カス上げローラ111を、ラベル連続体101の搬送方向に対して斜めに配置してもラベル部106をラベルカス側から剥離紙104に確実に残存させることができないという問題が残る。
【0007】
そこで、本発明は上記課題に鑑みなされたもので、ラベルを剥離紙上に確実に残存させて歩留りの低下、製造効率の低下を回避させる連続ラベル製造装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、請求項1の発明では、ラベル基体に粘着剤を介して剥離紙が設けられたラベル連続体に対し、当該ラベル基体上に所定間隔でラベルとなるラベル部の領域がラベル断裁線で形成され、搬送上で当該ラベル部の領域を上記剥離紙上に残存させ、当該ラベル部の領域以外のラベルカスを当該剥離紙より分離させることで、剥離紙上にラベルが所定数形成された連続ラベルを製造する連続ラベル製造装置であって、前記ラベル連続体のラベル基体を、前記ラベル部の領域を前記剥離紙上に残存させて当該剥離紙から分離させるためのローラと、前記ローラで分離されて搬送されるラベル基体のラベルカスに残る前記ラベル部領域間のラベルカス中間部で回転する所定数の押え羽根を備え、当該回転する押え羽根でラベル基体のラベルとなるラベル部を前記剥離紙側に押さえて残存させる回転押え部と、前記ラベルカスをそれぞれ巻き取る巻取部と、を有する構成とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、ラベル連続体のラベル基体が、形成されたラベル部の領域をローラで剥離紙上に残存させて当該剥離紙から分離され、その時にラベルカスに残るラベル部領域間のラベルカス中間部で回転する回転押え部の備える所定数の押え羽根でラベル基体のラベルとなるラベル部を剥離紙側に押さえて残存させる構成とすることにより、回転押え部がラベルを剥離紙上に確実に残存させてラベルカスを剥離紙から分離させることができ、歩留りの低下、製造効率の低下を回避させることができるものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、本発明の最良の実施形態を図により説明する。本発明に係る連続ラベル製造装置で製造されるラベルは、宛名書や情報隠蔽のためのものの他に、例えばICチップを搭載してアンテナが形成されたRFID用ラベルにおいても適用することができるものである。
【0011】
図1に、本発明に係る連続ラベル製造装置の構成図を示す。図1(A)は連続ラベル製造装置の全体概略図、図1(B)はラベル基体の分離部分の構成説明図である。図1(A)、(B)において、連続ラベル製造装置11は、ロール状のラベル連続体12がラベル連続体供給部13より供給される。このラベル連続体12は、図1(B)に示すように、ラベル基体21に粘着剤22を介して剥離紙23が設けられたものである。ラベル基体21は、例えば紙製又は樹脂製のもので、粘着剤22は従前よりラベルに使用される接着剤が適用される。また、剥離紙23は、例えば紙製のもので、粘着剤22側にシリコーン等の剥離剤がコーティングされたものである。
【0012】
上記ラベル連続体12の搬送上に断裁線形成部14が配置される。当該断裁線形成部14は、図1(B)に示すように、ラベル連続体12のラベル基体21上に所定間隔でラベル部25の領域を形成させるラベル断裁線24を形成するもので、当該ラベル断裁線24を形成するための断裁刃15を備える。
【0013】
上記断裁線形成部14の搬送方向上には、カス上げローラ16が配置される。当該カス上げローラ16は、ラベル基体21を、ラベル部25の領域を剥離紙23上に残存させて当該剥離紙23から分離させるためのものである。当該カス上げローラ16から分岐された位置に回転押え部17が配置され、その搬送方向上に、巻取部であるカス巻取ローラ18が配置されてラベルカス21Aを巻き取る。
【0014】
上記回転押え部17は、カス上げローラ16で分離されて搬送されるラベル基体21のラベルカス21Aに残るラベル部領域間のラベルカス中間部26で回転する所定数(ここでは8枚とする)の押え羽根17Aを備え、当該回転する押え羽根17Aでラベル基体21のラベル25Aとなるラベル部25を剥離紙23側に押さえて残存させるものである。上記抑え羽根17Aは、例えば可撓性とさせる厚さの樹脂板等で形成される。
【0015】
一方、ラベルカス21Aのラベル基体21が分離された剥離紙23上にはラベル部領域のラベル25Aを残存させた連続ラベル19が連続ラベル巻取部20に巻き取られるものである。なお、ラベル基体21のラベル部25上に所定の印刷を行う場合には、断裁線形成部14の前段又は後段に印刷部を配置してもよい。
【0016】
ここで、図2に、図1の回転押え部の原理説明図を示す。まず、図1に示す回転押え部17の抑え羽根17Aを等角度で8枚として、ラベル連続体12上のラベル部25のそれぞれと当接させて押さえ付けるための当該抑え羽根17Aの長さ(ラベル連続体12に対する回転押え部17の配置位置)について説明する。
【0017】
すなわち、図2(A)において、ラベル連続体12のラベル基体21上に、ラベル断裁線24により形成されるラベル部25の搬送方向の長さをX、ラベル部25の各領域間のラベルカス中間部26の搬送方向の長さをYとした場合に、図2(B)に示すように、回転押え部17の抑え羽根17Aの長さLは、
cosα=L/(Y+X/2)
から、
L=(2X+Y)/2cosα
で示される。なお、X/2としているのは、抑え羽根17Aの先端部分をラベル部25の略中央位置に当接させることを意味している。この抑え羽根17Aの長さが当該回転押え部17のラベル連続体12に対する配置位置となるものであり、上記式は、抑え羽根17Aを等角度で2枚以上とした場合に適用することができる。
【0018】
そこで、図2(B)に示すように、回転押え部17の一の抑え羽根17Aがラベル部Cをラベル25Aとして剥離紙23側に押さえ付けた後、当該抑え羽根17Aは搬送されるラベル部Bとラベル部Cと間のラベルカス中間部26に当接されて反時計方向に回転される(図2(C))。このとき、ラベルカス中間部26に当接された抑え羽根17Aの左隣の抑え羽根17Aにより、その回転力によってラベル部Bが剥離紙23側に押さえ付けられることになる(図2(D))。
【0019】
そして、ラベルカス21Aが搬送されて、ラベル部Bを押さえ付けた抑え羽根17Aが、搬送されるラベル部Aとラベル部Bと間のラベルカス中間部26に当接されることとなり(図2(E))、図2(B)の状態と同様となるもので、これらが繰り返されるものである。すなわち、回転押え部17Aは、回転のための動力を何ら必要とせずにラベルカス21Aの巻き取り搬送によってで回転され、当該回転によって、次々にラベル部25をラベル25Aとして剥離紙23側に押さえ付けるものである。
【0020】
続いて、図3に、図1のラベル連続体から連続ラベルを製造する説明図を示す。まず、図1に示す連続ラベル製造装置11において、ラベル基体21に粘着材22を介して剥離紙23が設けられたラベル連続体12がラベル連続体供給部13より断裁線形成部14に供給される。断裁線形成部14では、ラベル基体21に対して所定間隔毎に、後にラベル25Aとなるラベル部25の領域にラベル断裁線24を形成する。そして、ラベル基体21にラベル断裁線24が形成されたラベル連続体12は、カス上げローラ16を介してラベル部25をラベル25Aとして剥離紙23上に残存させた残りのラベルカス21Aをカス巻取部18にセットする。
【0021】
そこで、当該連続ラベル製造装置11の連続駆動により、ラベル断裁線24により形成されたラベル連続体12は、カス上げローラ21の位置において、搬送されるラベル基体21(ラベルカス)を、ラベル部25の領域のラベル25Aを剥離紙23上に残存させるべく分離され、その時にラベルカス21Aの搬送によるラベルカス中間部26によって回転押え部17が回転される。
【0022】
すなわち、図3に示すように、回転される回転押え部17の一の抑え羽根17Aがラベル基体21の対応するラベル部25をラベル25Aとして剥離紙23上に押さえ付けて残存させる。当該ラベルカス21Aが巻き取られて搬送されている間は、回転押え部17がラベルカス中間部26との当接で回転されて、順次対応の抑え羽根17Aがラベル部25をラベル25Aとして剥離紙23上に押さえ付けていくものである。
【0023】
そして、分離されたラベルカス21Aカス巻取ローラ18に巻き取られ、一方で、ラベル25Aを残存させた剥離紙23が連続ラベル19として連続ラベル巻取部20に巻き取られるものである。
【0024】
このように、ラベル連続体12において形成されるラベル断裁線15による粘着剤13が前述の図6(A)、(B)のような状態であっても、回転押え部17がラベル25Aを剥離紙23上に確実に残存させてラベルカス21Aを剥離紙23から分離させることができ、歩留りの低下、製造効率の低下を回避させることができるものである。なお、上記回転押え部17は、ラベルカス21Aのラベルカス中間部26の巻き取り搬送で回転させることで特別な動力を必要としないことから装置の簡易化を図ることができるものであるが、当該回転押え部17をモータ等の動力で回転させてもラベル25Aを剥離紙23上に確実に残存させることができるものである。
【産業上の利用可能性】
【0025】
本発明の連続ラベル製造装置は、ラベル連続体が粘着剤を介して剥離紙が設けられて剥離紙にラベルのみを残存させて連続ラベルとさせるに適する。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本発明に係る連続ラベル製造装置の構成図である。
【図2】図1の回転押え部の原理説明図である。
【図3】図1のラベル連続体から連続ラベルを製造する説明図である。
【図4】従来のラベル連続体から連続ラベル製造の説明図(1)である。
【図5】従来のラベル連続体から連続ラベル製造の説明図(2)である。
【符号の説明】
【0027】
11 連続ラベル製造装置
12 ラベル連続体
14 断裁線形成部
16 カス上げローラ
17 回転押え部
17A 抑え羽根
19 連続ラベル
21 ラベル基体
22 粘着剤
23 剥離紙
24 ラベル断裁線
25 ラベル部
25A ラベル
26 ラベルカス中間部
【出願人】 【識別番号】000110217
【氏名又は名称】トッパン・フォームズ株式会社
【出願日】 平成18年8月30日(2006.8.30)
【代理人】 【識別番号】100097560
【弁理士】
【氏名又は名称】▲高▼橋 寛


【公開番号】 特開2008−55661(P2008−55661A)
【公開日】 平成20年3月13日(2008.3.13)
【出願番号】 特願2006−233145(P2006−233145)