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【発明の名称】 補強方法、ラベル加工方法、貼付装置及びラベル加工装置
【発明者】 【氏名】山田 晃史

【氏名】萩原 慎二

【要約】 【課題】長尺接着シートの表面に印刷を施し各種形状にダイカットした後、連続状カス部を除去する工程におけるカス切れ問題を解決する補強方法、ラベル加工方法、貼付装置及びラベル加工装置を提供することにある。

【構成】長尺接着シート1をダイカットした後、連続状カス部22の両側の側縁カス部22A、22Aに補強部材5、5をそれぞれ貼付し、その後、剥離シート4から連続状カス部22を補強部材5、5とともに分離しカス上げする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表面基材と接着剤層と剥離シートを有する長尺接着シートにおいてラベル部とこのラベル部以外の連続状カス部とを設ける打ち抜きを行い、上記剥離シートから上記連続状カス部を取り除くカス上げを行うにあたり、
上記カス上げを行う前に、上記連続状カス部又はこの連続状カス部に相当する部位に補強部材を貼付することを特徴とする補強方法。
【請求項2】
上記補強部材は、上記連続状カス部又はこの連続状カス部に相当する部位の表面上に連続的に貼付される
ことを特徴とする請求項1に記載の補強方法。
【請求項3】
上記補強部材の幅が、上記連続状カス部又はこの連続状カス部に相当する部位の幅よりも狭いことを特徴とする請求項1あるいは2に記載の補強方法。
【請求項4】
上記1乃至3のいずれか1項に記載の補強方法に加え、上記補強部材を貼付した後に上記カス上げを行う工程を有することを特徴とするラベル加工方法。
【請求項5】
表面基材と接着剤層と剥離シートを有する長尺接着シートにおいてラベル部とこのラベル部以外の連続状カス部とを設ける打ち抜きを行い、上記剥離シートから上記連続状カス部を取り除くカス上げを行うにあたり、
上記カス上げを行う前に、上記連続状カス部又はこの連続状カス部に相当する部位に補強部材を貼付することを特徴とする貼付装置。
【請求項6】
上記貼付装置に加え、上記連続状カス部をカス上げする分離装置を有することを特徴とするラベル加工装置。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、ラベル印刷などラベル加工に関し、詳しくは連続状カス部を除去するカス上げ工程において、カス切れ問題を解決する補強方法、ラベル加工方法、貼付装置及びラベル加工装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、表面基材と接着剤層と剥離シートとからなる長尺接着シートは、その表面に印刷が施され、各種形状に打ち抜きされるとともに、ラベル部以外の不要部分が除去された後、ロール状に巻回されたり、シート状に形成されて接着ラベル製品として製造・販売されている。
【0003】
この接着ラベル製品は、例えば、図11に示すラベル製造装置により製造される。以下に接着ラベル製品の製造工程について図11〜図13を参照して説明する。図11はラベル製造装置を示す概略図、図12はダイカット後の長尺接着シートの状態を示す図であり、(a)は斜視図、(b)は(a)のX−X断面図、図13はカス上げ工程を示す斜視図である。
【0004】
ラベル製造装置100は、送り出しロール10、印刷機20、乾燥機30、ダイカット装置40及び分離装置50からなり、送り出しロール10には、ロール状に巻回された長尺接着シート1が装着されている。送り出しロール10から送り出された長尺接着シート1は、印刷機20によりその表面に印刷が施され、乾燥機30により印刷した部分を乾燥した後、ダイカット装置40によりラベル部21と連続状カス部22とにダイカットされる。これにより、上部から表面基材2、接着剤層3及び剥離シート4の順に積層された長尺接着シート1には、表面基材2及び接着剤層3にダイカット溝Cが施されて、剥離シート4上にラベル部21と連続状カス部22とが形成される。その後、長尺接着シート1は分離装置50において、連続状カス部22が、分離ロール51により剥離シート4上から分離されてカス巻上げロール53により巻き取られる一方、ラベル部21が積層された剥離シート4は、図示しない巻取りロールによりロール状に巻回されて接着ラベル製品となる。
【0005】
ここで、ラベル部以外のカス部を効率良く除去するために、このカス部は図12(a)に示す形状として排出されることが多い。すなわち、このカス部は、図12(a)に示すような長尺方向に沿って両側に形成された側縁カス部22Aと、この側縁カス部22Aのそれぞれの間を横架する横架カス部22Bとからなる連続状カス部22として排出される。また、連続状カス部22の排出量は少なければ少ないほど、長尺接着シート1から歩留まりよくラベル部21を製造出来るため、その結果として、側縁カス部22A及び横架カス部22Bの幅は狭くすることが好まれる。
【0006】
ここで、連続状カス部22は、図11及び図13に示すように、分離ロール51により剥離シート4から分離され、カス巻上げロール53により巻き取られるが、この巻取りの際、特に側縁カス部22Aに巻取りテンションがかかるため、側縁カス部22Aの幅が狭かったり、巻取り速度が速すぎたり、表面基材2が脆質なものである場合には、側縁カス部22Aが切れてしまい(以下「カス切れ」と称する)カス取り不良が生じる。
【0007】
上記カス切れを防止するものとして、例えば、下記特許文献1に記載のタック紙加工装置のようなものがある。このタック紙加工装置(1)は、台紙にタック紙を張り合わせてなるタック用紙(2)からパンチ装置(3a、3b)にて上記タック紙を打ち抜き、その後台紙よりタック紙粕(2a)を剥離するものであり、パンチ装置(3a、3b)の下流側で、かつ台紙より剥離したタック紙粕(2a)の排出経路に、表面駆動方式と中心駆動方式の少なくとも一方の粕巻上げ装置(4a、4b)を設けるとともに、粕巻上げ装置(4a、4b)にて巻き上げられるタック紙粕(2a)に補強紙(47)を供給する補強紙供給装置(6)を設けて構成されている。
【0008】
このタック紙加工装置(1)によれば、巻き上げられるタック紙粕(2a)の裏側に補強紙(47)を沿わせることにより、タック紙粕(2a)を補強し粕切れを防止することが可能である。しかしながら、タック紙粕(2a)が台紙から剥離されてから、補強紙(47)によりタック紙粕(2a)が補強されるまでの間には、(図1)及び(図2)に示すように、表面駆動ローラ(7a、7b)による巻き上げテンションがタック紙粕(2a)のみにかかり、この間における粕切れが生ずる恐れがあり、粕切れ防止策としては十分とは言えなかった。以上括弧内の符号及び図番は特許文献1に用いられているものである。
【0009】
【特許文献1】特開2000−141512号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、長尺接着シートを構成する表面基材が脆質なものであっても、カス切れの防止が図れる補強方法、ラベル加工方法、貼付装置及びラベル加工装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するために、本発明の補強方法は、表面基材と接着剤層と剥離シートを有する長尺接着シートにおいてラベル部とこのラベル部以外の連続状カス部とを設ける打ち抜きを行い、上記剥離シートから上記連続状カス部を取り除くカス上げを行うにあたり、上記カス上げを行う前に、上記連続状カス部又はこの連続状カス部に相当する部位に補強部材を貼付することを特徴とする。
【0012】
同様に、上記目的を達成するために、本発明の貼付装置は、表面基材と接着剤層と剥離シートを有する長尺接着シートにおいてラベル部とこのラベル部以外の連続状カス部とを設ける打ち抜きを行い、上記剥離シートから上記連続状カス部を取り除くカス上げを行うにあたり、上記カス上げを行う前に、上記連続状カス部又はこの連続状カス部に相当する部位に補強部材を貼付することを特徴とする。
【0013】
また、本発明のラベル加工方法は、上記補強方法に加え、上記補強部材を貼付した後に上記カス上げを行う工程を有することを特徴とする。
【0014】
同様に、本発明のラベル加工装置は、上記貼付装置に加え、上記連続状カス部をカス上げする分離装置を有することを特徴とする。
【0015】
例えば、ロール状に巻回された長尺接着シートを送り出し、打ち抜き加工をしてラベル部を製造すると同時に、ラベル部以外の不要な部分であるカス部を巻き上げ除去し、剥離シートにラベル部のみが貼付されたロール状のラベル製品を製造するためには、このカス部は途切れることなく連続状に排出される必要がある。ここでは、この状態で排出されるカス部を連続状カス部と称している。そして、この連続状カス部を巻取りロール等により巻き上げ除去する際には、連続状カス部に対し巻取りテンションが生じる。
【0016】
ここで、長尺接着シートにおける表面基材の材質は、求められるラベル性能に応じて種々選択されるため、比較的脆質なものが選択される場合があり、表面基材が脆質なものであれば、その結果、連続状カス部の巻取りテンションに対する強度も低下する。また、長尺接着シートからラベル部を歩留まりよく製造するためには、連続状カス部の排出量は少なければ少ない方がよいので、その結果、連続状カス部の巻取りテンションに対する強度も低下する。その他、巻取り速度が速ければ、連続状カス部にはその分余計に巻取りテンションがかかりカス切れが生じ易くなる。
【0017】
そこで、本発明においては、巻き取りテンションに対する連続状カス部の強度を補強すべく、この巻き取りテンションがかかる前に連続状カス部又はこの連続状カス部に相当する部位に対し補強部材を貼付するように構成している。ここで、上記連続状カス部に相当する部位とは、長尺接着シートに打ち抜き加工が施される前において、将来的に上記連続状カス部になる部位を意味する。要するに、カス上げの際に連続状カス部に補強部材が貼付されていればよいので、長尺接着シートに打ち抜き加工が施される前に、将来的に連続状カス部となる部位に予め補強部材を貼付しておけば、長尺接着シートに打ち抜き加工が施され連続状カス部が形成された後に補強部材を貼付するのと、同様の効果を奏し得ることとなる。
【0018】
また、上記打ち抜きとは、剥離シートに切れ目を入れずに表面基材と接着剤層だけを切断し切れ柄目を入れる、いわゆるハーフカットのことを言い、例えば、抜き刃を用いるダイカットや、レーザーを用いるレーザーカットなどがある。
【0019】
上記連続状カス部の上記強度は、巻き取り速度及び表面基材の材質と、連続状カス部の上記テンションが特にかかる部分の幅によって決定されるので、連続状カス部の強度の不足分を補うように補強部材を貼付すればよい。
【0020】
補強部材としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート、ナイロン等のフィルムや、紙、含浸紙及び金属箔など種々のものが適用可能である。
【0021】
上記のようにして、カス上げを行う前に上記連続状カス部又はこの連続状カス部に相当する部位に補強部材を貼付した後に、上記カス上げを行うようにする。
【0022】
また、補強部材は、上記テンションに対する連続状カス部の強度を補強すべく貼付されるものであるので、特に上記テンションが強くかかる部分にのみ貼付されるようにしてもよいし、連続状カス部又はこの連続状カス部に相当する部位の表面上に連続的に貼付されるようにしてもよい。
【0023】
上記補強部材の幅が、上記連続状カス部又はこの連続状カス部に相当する部位の幅よりも狭くなるように構成してもよい。排出されるカスは、通常、図13に示すような長尺方向に沿って両側に形成された側縁カス部22Aと、この側縁カス部22Aのそれぞれの間を横架する横架カス部22Bとからなる連続状カス部22として排出されるが、上記打ち抜きの仕方によっては、横架カス部22Bに相当する部位が排出されない場合もある。
従って、上記連続状カス部又はこの連続状カス部に相当する部位の幅とは、上記前者後者においても必ず排出される長尺方向に沿って排出されるカス部の幅である。このように、補強部材の幅を上記連続状カス部又はこの連続状カス部に相当する部位の幅より狭くすることにより、補強部材がラベル部に貼付することを回避可能となるので、その結果、ラベル部が補強部材に貼付して共に巻き取られるのを防止することができる。
【発明の効果】
【0024】
以上説明したように本発明によれば、カス上げを行う前に、連続状カス部又はこの連続状カス部に相当する部位に補強部材を貼付するようにしたため、簡易な構成でカス切れ問題の解決が図れる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
以下、本発明の第1の実施形態について、添付した図面を参照しながら説明する。図1は本発明のラベル加工装置を適用したラベル製造装置を示す概略図、図2は本発明のラベル加工装置の断面図、図3は分離装置における部材の変形例を示す断面図、図4は本発明の補強工程を示す斜視図、図5は側縁カス部に補強部材が貼付された状態を示す斜視図、図6は図5のY−Y断面図をそれぞれ示す。
【0026】
まず、本発明の第1実施形態について、図1〜図6を参照して説明する。本実施形態においては、本発明のラベル加工装置およびこの装置により実行されるラベル加工方法を、ラベル製造装置に適用した場合を示しており、上記説明した従来の構成と同一の構成及び機能を有するものには同一の符号を付してある。なお、本実施形態においては、本発明のラベル加工装置は、貼付装置及び分離装置とから構成されるとしているが、これに限定されるものではない。たとえば、以下に説明する貼付装置及び分離装置を含んだ装置であれば本発明のラベル加工装置に該当するものと言え、下記のラベル製造装置もこれら貼付装置及び分離装置からなる本発明のラベル加工装置を含むものであるので、広義の意味では本発明のラベル加工装置に該当するものと言える。以下、適宜図11〜図13も参照して説明する。
【0027】
図1に示す通り、本発明のラベル加工装置70を適用したラベル製造装置100Aは、送り出しロール10、印刷機20、乾燥機30、ダイカット装置40を備える点においては、図11に示す従来のラベル製造装置100と同様である。また、送り出しロール10には、上部から表面基材2、接着剤層3及び剥離シート4がこの順で積層された長尺接着シート1が装着されており、送り出しロール10から送り出された長尺接着シート1は、印刷機20によりその表面に印刷が施され、乾燥機30により印刷した部分を乾燥した後、ダイカット装置40によりラベル部21と連続状カス部22とにダイカットされる点においても、上述した図11に示すラベル製造装置100と同様である。
【0028】
なお、ここでは、ダイカットにより、ラベル部21の形状は長方形状に形成されているが、これに限定されるものではなく、例えば、円形、楕円形等種々の形状でラベル部21は形成可能である。
【0029】
本実施形態においては、長尺接着シート1に構成される表面基材2として、脆質塩化ビニルフィルムや極薄箔の基材からなる脆質基材を使用しているが、その他、フィルム、紙、金属箔等所望のものが使用できる。要するに、この表面基材2の材質は、求められるラベル性能により適宜選択されることとなる。
【0030】
また、接着剤層3としては、アクリル系、ゴム系、シリコーン系など一般的な接着剤が使用可能である。剥離シート4には、フィルムや紙などの基材片面にシリコーン樹脂などからなる剥離剤が塗布形成された剥離層が必要により設けられる。
【0031】
他方、ラベル加工装置70は、分離装置50及び貼付装置60とからなる。図1及び図6に示すように、ダイカット装置40によって表面基材2及び接着剤層3にダイカット溝Cが施されて、剥離シート4上にラベル部21と連続状カス部22とが形成された長尺接着シート1が、ラベル加工装置70に送り出される。
【0032】
貼付装置60は、図1及び図2に示すように、ダイカット装置40と分離装置50との間に配置されており、ロール状に巻回した補強部材5を送り出す補強部材供給ロール61と、補強部材5を連続状カス部22に貼付する貼付ロール62とからなり、必要により連続状カス部22に補強部材5が貼付されるための貼付支持ロール63を追加してもよい。
【0033】
補強部材5は、図4に示すように、ロール状に巻回されて補強部材供給ロール61に装着されている。ここでは、ロール状に巻回された2本の補強部材5、5が補強部材供給ロール61に装着されており、ダイカットされた長尺接着シート1に対し送り出される。また、補強部材5は、図5及び図6に示すように、連続状カス部22の両側の側縁カス部22A、22Aの表面に貼付されるものであり、貼着剤層7に補強シート6が積層されて構成されている。なお、補強部材5は後述するように側縁カス部22A、22Aに貼付されてその強度が補強できればよく、例えば単独で自着性を示す1層のフィルムからなってもよい。
【0034】
同様に、補強シート6の材質も、側縁カス部22A、22Aの強度が補強出来ればよいので、ポリエチレン、ポリプロピレン、塩化ビニル、ポリエチレンテレンテレフタレート、ナイロンなどのフィルムや、紙、含浸紙及び金属箔など、種々のものが適用可能である。更に、補強シート6の厚みに関しても、側縁カス部22A、22Aの強度を補強出来る厚みであれば種々選択可能であるが、10〜100μmの厚みのものが好適である。
【0035】
また、貼着剤層7は、接着力の強い接着剤であっても接着力の弱い接着剤であってもよく、要するに、補強部材5が側縁カス部22A、22Aに貼付されることにより、連続状カス部22が巻き取られる際に、側縁カス部22A、22Aにかかる巻き取りテンションに対する強度を補強できるように側縁カス部22A、22Aに接着しているものであればよい。例えば、この貼着剤層7を構成する接着剤としては、アクリル系又はゴム系の接着剤があり、その層の厚みは10〜100μmが好ましい。なお、補強シート6の表面には、シリコーン樹脂等からなる離型層が設けられているのが好ましい。このように形成することにより、剥離シートを必要とせず、補強部材5はロール状に巻回可能となるからである。
【0036】
分離装置50は、図11に示す分離装置50と同様に、分離ロール51、分離支持ロール52及びカス巻上げロール53から構成されている。また、図13に示すように、連続状カス部22が、分離ロール51により剥離シート4上から分離されるとともに、ラベル部21が積層された剥離シート4が、図示しない巻取りロールによりロール状に巻回されて接着ラベル製品となる点においては、図11に示すラベル製造装置100と同様である。なお、上記分離ロール51の構成に代えて、図3に示すような分離板54、いわゆるピールプレートを用いてもよく、この場合には、補強部材5が貼付された連続状カス部22が剥離シート4の進行方向とは逆向きに、分離板54によって急激に折り返されることにより、剥離シート4から剥離されカス上げされる。
【0037】
しかしながら、従来のラベル製造装置100における分離装置50においては、剥離シート4上から分離された連続状カス部22は、単独でカス巻上げロール53により巻き取られていたが、本発明のラベル加工装置70における分離装置50においては、後述するように、連続状カス部22は自身の表面に貼付された補強部材5と共にカス巻上げロール53により巻き取られるように構成されている。よって、本発明のラベル加工装置70を適用し、剥離シート4から連続状カス部22のカス上げを行った場合、剥離シート4から分離されカス上げされる連続状カス部22には、剥離シート4から分離される前から後述するように補強部材5が貼付されているので、カス上げ時に生ずる巻取りテンションに対する連続状カス部22の強度を補強でき、カス切れを効果的に防止することができる。
【0038】
次に、本発明のラベル加工装置を適用したラベル製造装置の動作説明を行う。なお、上述したように、長尺接着シート1がダイカットされるまでは、図11に示す従来のラベル製造装置100における動作と同様なので、以下においては、これ以降の本発明のラベル加工装置70における動作説明のみを行う。
【0039】
長尺接着シート1は、図1に示すようにダイカットされた後、貼付装置60に搬送される。すると、図4に示すように、補強部材供給ロール61に装着された2本のロール状の補強部材5、5から、補強部材5、5がそれぞれ繰り出されるとともに、貼付ロール62により、この繰り出された補強部材5、5は、長尺接着シート1の連続状カス部22の表面にそれぞれ貼付される。具体的には、図4に示すように、連続状カス部22の両側の側縁カス部22A、22Aに連続的に貼付される。
【0040】
なお、ここでは、ロール状に巻回された補強部材5は2本としているが、これに限定されない。例えば、長尺方向カス部(ここでは、連続状カス部22の長尺方向に形成されたカス部を意味する)が3本出来る場合には、このロール状に巻回された補強部材5は3本とし、それぞれの長尺方向カス部に貼付するように変形することも可能である。要するに、この補強部材5の本数は、形成される長尺方向カス部の本数に応じて全ての長尺方向カス部に貼付するように構成してもよいし、また、長尺方向カス部が多くなればその分巻取りテンションに対する強度も増すので、長尺方向カス部の上記強度に応じて、カス切れが生じないように生成された長尺方向カス部の中から適宜選択して貼付するようにしてもよい。
【0041】
次に、長尺接着シート1の両側に形成された側縁カス部22A、22Aに、補強部材5、5が貼付された後、この長尺接着シート1は分離装置50に搬送される。その後、長尺接着シート1は分離装置50において、連続状カス部22は、分離ロール51により剥離シート4上から分離されてカス巻上げロール53により巻き取られる一方、ラベル部21が積層された剥離シート4は、図示しない巻取りロールによりロール状に巻回されて接着ラベル製品となる。このカス巻上げロール53により、連続状カス部22が巻き取られる際には、上記のように、連続状カス部22の両側の側縁カス部22A、22Aに補強部材5、5がそれぞれ貼付されているため、連続状カス部22は、補強部材5、5により側縁カス部22A、22Aが補強され、補強部材5、5と共に巻き取られる。
【0042】
次いで、本発明の貼付装置を適用したラベル製造装置の第2の実施形態について図7及び8を参照して説明する。図7は本発明の貼付装置を適用したラベル製造装置を示す概略図、図8は本発明の補強工程の他の例を示す斜視図である。
【0043】
本実施形態のラベル製造装置100Bは、上記第1の実施形態のラベル製造装置100Aと一部の配置構成が異なるのみで各装置の構成は上記第1の実施形態と同様である。すなわち、本実施形態のラベル製造装置100Bにおいては、貼付装置60がダイカット装置40より前(上流側)に配置されており、ダイカットする前に補強部材5が貼付される。
【0044】
図7及び図8を参照して具体的に説明すると、長尺接着シート1が送り出しロール10から繰り出され、印刷機20により印刷が施され、乾燥機30により印刷部分を乾燥すると、次に、貼付装置60により、補強部材5が貼付される。この図8には、後工程のダイカット装置40におけるダイカット工程において、長尺接着シート1上にダイカットが施される部分が破線により示されており、21′がラベル部21に相当する部位であり、22A′が側縁部22Aに相当する部位(連続状カス部に相当する部位)であり、22B′が横架部22Bに相当する部位であり、側縁部22Aに相当する部位22A′、22A′に補強部材5が貼付される。長尺接着シート1にダイカット溝が施されていないだけで、貼付の仕方などは上記第1の実施形態と同様である。
【0045】
このように、本発明の貼付装置60は、ダイカット装置40によるダイカット前でもダイカット後でも配置可能であり、使用者の使用環境において適宜配置をカスタマイズすることが出来る。
【0046】
上述した実施形態の他、ダイカットの仕方次第では、排出される上記連続状カス部22において、横架カス部22Bが発生せず、長尺方向カス部すなわち長尺方向に沿って発生するカス部のみが発生する場合もある。すなわち、自動的にカス上げを行う場合には、カス部は連続して巻き取れる必要がある。従って、最低限発生するカス部は連続状である必要があり、更に言えば、長尺方向に沿って発生するカス部が連続状である必要がある。
【0047】
このような長尺方向カス部のみが発生する具体例を図9及び図10に示す。図9は本発明の補強工程の他の例を示す斜視図、図10は長尺方向カス部又はこれに相当する部位に補強部材が貼付された状態の他の例を示す斜視図である。
【0048】
この実施形態においては、長尺接着シート1に施されるダイカット溝Cにより、長尺接着シート1の長尺方向に中央カス部22Cが、この中央カス部22Cの両側にラベル部21が各々長尺方向に複数形成されている。そして、このような状態の長尺接着シート1の中央カス部22Cに対し、補強部材5を貼付する。なお、変形例として、上記第2の実施形態のようにダイカットされる前の長尺接着シート1に対し補強部材5を貼付するようにしてもよい。この場合には、上記第2の実施形態と同様、長尺方向の中央カス部22Cに相当する部位に、補強部材5が貼付されることとなる。
【実施例】
【0049】
本発明は、更に、以下の実施例で説明するが、これらは特許請求の範囲を限定するものではない。
【0050】
本発明者は、上記ラベル製造装置100Aとして、ダイカット装置40が付与された「LPM−300IT(リンテック株式会社製)」に上記貼付装置60を付け加えて、連続状カス部22の巻取り実験を行った。
【0051】
長尺接着シート1として、脆質塩化ビニルフィルムを用いた感圧接着シート「TEラベル(Bタイプ) リンテック株式会社製 脆質塩化ビニルフィルム50μmにアクリル系感圧接着剤層25μmが施され、剥離シートが設けられた感圧接着シート」幅300mm、長さ120mを使用した。ラベル部21の形状としては、縦(長尺方向)150mm、横280mmの長方形とし、縦方向における各ラベル部21間の間隔10mm、すなわち、排出される連続状カス部22の横架カス部22Bの幅10mm、他方、両側の側縁カス部22A、22Aの幅をそれぞれ10mmに設定した。
【0052】
補強部材5として、補強シート6には、厚さ25μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを用いるとともに、その表面に離型層が形成され、他方、貼着剤層7には、アクリル系感圧接着剤を使用するとともに、その厚みを25μmとした感圧接着シートを使用した。この補強部材5として使用した感圧接着シートは、幅5mm、長さ200mであり、ロール状に巻回されたロール状のものを2本使用した。
【0053】
この2本の補強部材5、5を、図4のように補強部材供給ロール61に装着し、長尺接着シート1の両側の各側縁カス部22A、22Aに補強部材5が貼付されるように貼付ロール62の上方にセットした。
【0054】
そして、印刷機20を使用して2色のUVインキにより機械速度20回転/minで長尺接着シート1に対し2色刷りを行い、その後、ダイカット、補強部材貼付、カス分離、カス上げを行った。
【0055】
これに対し、比較例として、上記構成のうち、貼付装置60を付け加えず、連続状カス部22に補強部材5を貼付することなく、2色刷り、ダイカット、カス分離、カス上げを行った。
【0056】
その結果、上記実施例においては、長尺接着シート1として脆質なフィルムを使用したにも関わらず、カス切れが生じることなくカス上げが出来たが、一方、上記比較例においては、カス分離直後にカス切れが発生しカス上げが全く出来なかった。
【0057】
本発明においては、上述したように、カス上げ工程前に、連続状カス部に補強部材を貼付するようにしたため、簡易な構成でカス切れ問題の解決が図れる。また、連続状カス部に補強部材を貼付しカス上げするようにしたため、連続状カス部の排出量を少なくしてもカス切れを防止することができるので、ラベル部の製造の歩留まり向上が図れる。更に、連続状カス部が補強部材により補強されているため、連続状カス部を巻き取る速度が多少速くなっても、カス切れが生じないように構成できるので、作業速度の向上が図れる。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【図1】本発明のラベル加工装置を適用したラベル製造装置を示す概略図。
【図2】本発明のラベル加工装置の断面図。
【図3】本発明の分離装置における部材の変形例を示す断面図。
【図4】本発明の貼付工程を示す斜視図。
【図5】側縁カス部に補強部材が貼付された状態を示す斜視図。
【図6】図5のY−Y断面図。
【図7】本発明の貼付装置を適用したラベル製造装置を示す概略図。
【図8】側縁カス部に相当する部位に補強部材が貼付された状態を示す斜視図。
【図9】本発明の貼付工程の他の例を示す斜視図。
【図10】側縁カス部又はこれに相当する部位に補強部材が貼付された状態の他の例を示す斜視図。
【図11】従来のラベル製造装置を示す概略図。
【図12】従来におけるダイカット後の長尺接着シートの状態を示す図であり、(a)は斜視図、(b)は(a)のX−X断面図。
【図13】従来のカス上げ工程を示す斜視図。
【符号の説明】
【0059】
1 長尺接着シート
2 表面基材
21 ラベル部
22 連続状カス部
22A 側縁カス部
22A′側縁カス部に相当する部位(連続状カス部に相当する部位)
22B 横架カス部
22B′横架カス部に相当する部位
22C 中央カス部
3 接着剤層
4 剥離シート
5 補強部材
6 補強シート
7 貼着剤層
10 送り出しロール
20 印刷機
30 乾燥機
40 ダイカット装置
50 分離装置
51 分離ロール
52 分離支持ロール
53 カス巻き上げロール
54 分離板
60 貼付装置
61 補強部材供給ロール
62 貼付ロール
63 貼付支持ロール
70 ラベル加工装置
100 ラベル製造装置
100A ラベル製造装置
100B ラベル製造装置
【出願人】 【識別番号】000102980
【氏名又は名称】リンテック株式会社
【出願日】 平成18年8月11日(2006.8.11)
【代理人】 【識別番号】100069431
【弁理士】
【氏名又は名称】和田 成則

【識別番号】100130410
【弁理士】
【氏名又は名称】茅原 裕二


【公開番号】 特開2008−44171(P2008−44171A)
【公開日】 平成20年2月28日(2008.2.28)
【出願番号】 特願2006−220342(P2006−220342)