トップ :: B 処理操作 運輸 :: B31 紙製品の製造;紙の加工

【発明の名称】 スパウト装着方法並びにそのスパウト装着方法に適したパウチ及びパウチ形成基材
【発明者】 【氏名】酒井 啓治

【氏名】岸本 収一

【氏名】福泉 孝志

【要約】 【課題】簡単な機構で適正位置に確実にスパウトを装着することができるスパウト装着方法並びにパウチ及びパウチ形成基材を提供する。

【解決手段】スパウト装着位置に供給されたパウチPの位置決め穴Hに位置決めピン11が挿入され、パウチPの位置決めが行われる。次に、パウチPの位置決め穴Hに挿入された位置決めピン11を相互に接近させることによって、パウチPのスパウト装着縁における位置決め穴Hの間を弛ませると、未シールのスパウト装着縁が予備的に開き、続いて、一対のオープナ12がスパウト装着縁における位置決めピン11の間を吸引把持する。そして、位置決めピン11をパウチPの位置決め穴Hから抜き取ると同時に一対のオープナ12を相互に離反させることにより、未シールのスパウト装着縁を大きく開いた後、その開いたスパウト装着縁にスパウトSが挿入され、最後に、スパウトSがパウチPのスパウト装着縁にヒートシールされる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
スパウト装着位置に供給されたパウチのスパウト装着縁を一対のオープナによって吸引把持した後、スパウト装着縁を吸引把持している一対のオープナを相互に離反させることによってスパウト装着縁を開き、その開いたスパウト装着縁にスパウトを挿入した後、スパウトをスパウト装着縁にヒートシールするようにしたスパウト装着方法において、
パウチのスパウト装着縁におけるスパウト装着部の両外側に、予め、位置決め穴を形成しておき、
スパウト装着位置に供給されたパウチのスパウト装着縁を一対のオープナによって開く前に、パウチの位置決め穴に位置決めピンを挿入してパウチを位置決めし、
双方の位置決めピンを相対的に接近させることによって、スパウト装着縁における位置決め穴の間を弛ませるようにしたことを特徴とするスパウト装着方法。
【請求項2】
スパウト装着位置に供給されたパウチのスパウト装着縁を一対のオープナによって吸引把持した後、スパウト装着縁を吸引把持している一対のオープナを相互に離反させることによってスパウト装着縁を開き、その開いたスパウト装着縁にスパウトを挿入した後、スパウトをスパウト装着縁にヒートシールするようにしたスパウト装着方法において、
パウチのスパウト装着縁におけるスパウト装着部の一方の外側に、予め、少なくとも2個の位置決め穴を形成しておき、
スパウト装着位置に供給されたパウチのスパウト装着縁を一対のオープナによって開く前に、パウチの位置決め穴に位置決めピンを挿入してパウチを位置決めすると共に、パウチのスパウト装着縁におけるスパウト装着部の他方の外側をクランパによって把持し、
位置決めピン及びクランパを相対的に接近させることによって、スパウト装着縁における位置決め穴とクランパによる把持部との間を弛ませるようにしたことを特徴とするスパウト装着方法。
【請求項3】
スパウト付きパウチ容器を形成するためのパウチであって、
スパウトが挟み込まれた状態でヒートシールされるスパウト装着縁を有し、
前記スパウト装着縁におけるスパウトの装着部の両外側に位置決め穴が形成されていることを特徴とするパウチ。
【請求項4】
請求項3に記載のパウチが連続的に繋がったパウチ形成基材。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
この発明は、パウチにスパウトを装着するスパウト装着方法並びにそのスパウト装着方法に適したパウチ及びパウチ形成基材に関する。
【背景技術】
【0002】
パウチにスパウトを装着する従来のスパウト装着装置では、例えば、図8(a)に示すように、寝かせた状態で集積された最上位のパウチPを吸引部材51によって吸引保持した後、その吸引部材51を90度回動させることで、同図(b)に示すように、パウチPを立てた状態に起こし、そのパウチPの両側縁をクランパ52によって把持した状態で、パウチPをスパウト装着位置に供給するようになっている。
【0003】
スパウト装着位置では、図9(a)に示すように、パウチPのスパウト装着縁を一対のオープナ53、53によって吸引把持した後、同図(b)に示すように、スパウト装着縁を吸引把持している一対のオープナ53、53を相互に離反させることによってスパウト装着縁を開き、その開いたスパウト装着縁にスパウトSを挿入した後、同図(c)に示すように、一対のシールバー54、54でスパウト装着縁を挟み込むことにより、スパウトSをスパウト装着縁にヒートシールするようになっている。
【0004】
【特許文献1】特許第3261543号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述したようなスパウト装着装置では、パウチPを集積する際に、その位置決めを行ったとしても、パウチPを吸引部材51によって吸引保持する際にずれが発生するおそれがあり、そのような場合は、クランパ52がずれた状態でパウチを受け取ってスパウト装着位置に供給することになるので、スパウトSを適正な状態でパウチPに装着することができないという問題がある。
【0006】
そこで、この発明の課題は、簡単な機構で、パウチの適正位置に確実にスパウトを装着することができるスパウト装着方法並びにそのスパウト装着方法に適したパウチ及びパウチ形成基材を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するため、請求項1にかかる発明は、スパウト装着位置に供給されたパウチのスパウト装着縁を一対のオープナによって吸引把持した後、スパウト装着縁を吸引把持している一対のオープナを相互に離反させることによってスパウト装着縁を開き、その開いたスパウト装着縁にスパウトを挿入した後、スパウトをスパウト装着縁にヒートシールするようにしたスパウト装着方法において、パウチのスパウト装着縁におけるスパウト装着部の両外側に、予め、位置決め穴を形成しておき、スパウト装着位置に供給されたパウチのスパウト装着縁を一対のオープナによって開く前に、パウチの位置決め穴に位置決めピンを挿入してパウチを位置決めし、双方の位置決めピンを相対的に接近させることによって、スパウト装着縁における位置決め穴の間を弛ませるようにしたことを特徴とするスパウト装着方法を提供するものである。
【0008】
また、上記の課題を解決するため、請求項2にかかる発明は、スパウト装着位置に供給されたパウチのスパウト装着縁を一対のオープナによって吸引把持した後、スパウト装着縁を吸引把持している一対のオープナを相互に離反させることによってスパウト装着縁を開き、その開いたスパウト装着縁にスパウトを挿入した後、スパウトをスパウト装着縁にヒートシールするようにしたスパウト装着方法において、パウチのスパウト装着縁におけるスパウト装着部の一方の外側に、予め、少なくとも2個の位置決め穴を形成しておき、スパウト装着位置に供給されたパウチのスパウト装着縁を一対のオープナによって開く前に、パウチの位置決め穴に位置決めピンを挿入してパウチを位置決めすると共に、パウチのスパウト装着縁におけるスパウト装着部の他方の外側をクランパによって把持し、位置決めピン及びクランパを相対的に接近させることによって、スパウト装着縁における位置決め穴とクランパによる把持部との間を弛ませるようにしたことを特徴とするスパウト装着方法を提供するものである。
【0009】
請求項1にかかる発明のスパウト装着方法を実施するためには、請求項3にかかる発明のように、スパウト付きパウチ容器を形成するためのパウチであって、スパウトが挟み込まれた状態でヒートシールされるスパウト装着縁を有し、前記スパウト装着縁におけるスパウトの装着部の両外側に位置決め穴が形成されていることを特徴とするパウチまたは請求項4にかかる発明のように、請求項3にかかる発明のパウチが連続的に繋がったパウチ形成基材を使用することになる。
【発明の効果】
【0010】
以上のように、請求項1にかかる発明のスパウト装着方法では、スパウト装着位置に供給されたパウチのスパウト装着縁を一対のオープナによって開く前に、パウチの位置決め穴に位置決めピンを挿入してパウチを位置決めするようにしているので、パウチの位置ずれを確実に防止することができると共に、双方の位置決めピンを相対的に接近させることによって、スパウト装着縁における位置決め穴の間を弛ませるようにしているので、スパウト装着縁を弛ませる際に、スパウト装着縁が予備的に開き、その後に行われる一対のオープナによる開口動作により、スパウト装着縁を確実に開くことができる。
【0011】
また、請求項2にかかる発明のスパウト装着方法では、スパウト装着位置に供給されたパウチのスパウト装着縁を一対のオープナによって開く前に、パウチの位置決め穴に位置決めピンを挿入してパウチを位置決めするようにしているので、パウチの位置ずれを確実に防止することができると共に、位置決めピン及びクランパを相対的に接近させることによって、スパウト装着縁における位置決め穴とクランパによる把持部との間を弛ませるようにしているので、スパウト装着縁を弛ませる際に、スパウト装着縁が予備的に開き、その後に行われる一対のオープナによる開口動作により、スパウト装着縁を確実に開くことができる。
【0012】
以上のように、請求項1及び2にかかる発明のスパウト装着方法では、パウチの位置決めと、パウチにおけるスパウト装着縁の予備開口とを共通の部材を用いて行っているので、簡単な機構で、パウチの適正位置に確実にスパウトを装着することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、実施の形態について図面を参照して説明する。図1は、本発明のスパウト装着方法によって、図2(a)に示すパウチPに、同図(b)、(c)に示すスパウトSが装着されたスパウト付きパウチ容器を示している。
【0014】
スパウトSが装着された状態のパウチPは、図1に示すように、表裏一対の外装シートOS及び両外装シートOSの両側部から内側に折り込まれて左右のガセット部を形成する左右一対のガセットシートGSから構成されており、折り込まれたガセットシートGSの内面の周縁が外装シートOSの内面にヒートシールされると共に、外装シートOSの内面の上縁部及び下縁部が相互にヒートシールされることで、袋状に形成されている。また、ガセットシートGSの両側縁の上端部には、二つ折りした状態で相互に一致する切欠部CPがそれぞれ形成されており、この切欠部CPを介して、外装シートOSの両側縁における上端部同士が部分的にヒートシールされている。
【0015】
また、スパウトSが装着される前のパウチPは、別工程で予め製造されており、図2(a)に示すように、スパウトSが装着される外装シートOSの上縁部はヒートシールされておらず、このヒートシールされていないスパウト装着縁には、スパウトSを装着する際に相互にヒートシールされる外装シートOS及びガセットシートGSの上縁部に、位置決め穴Hがそれぞれ形成されている。なお、図1及び図2(a)における網掛け表示部分が、パウチPのヒートシール部分を示している。
【0016】
スパウトSは、図1及び図2(b)、(c)に示すように、パウチPに充填された液体商品を注ぎ出すための口部MPと、この口部MPに連設された、断面形状が舟形状の装着部IPと、この装着部IPに連設された導出部GPとから構成されており、装着部IPがパウチPの上縁に挟み込まれた状態でヒートシールされている。
【0017】
以下、パウチPにスパウトSを装着する方法について、図3及び図4を参照しながら説明する。まず、図3(a)に示すように、立った状態のパウチPとスパウトSとがスパウト装着位置に供給されると、同図(b)に示すように、先端が先細テーパ状に形成された位置決めピン11がパウチPの位置決め穴Hに挿入され、パウチPの位置決めが行われる。
【0018】
次に、同図(c)に示すように、パウチPの位置決め穴Hに挿入された位置決めピン11を相互に接近させることによって、パウチPのスパウト装着縁における位置決め穴Hの間を弛ませると、未シールのスパウト装着縁が予備的に開き、続いて、同図(d)に示すように、一対のオープナ12がスパウト装着縁における位置決めピン11の間を吸引把持する。
【0019】
そして、図4(a)に示すように、位置決めピン11をパウチPの位置決め穴Hから抜き取ると同時に一対のオープナ12を相互に離反させることにより、未シールのスパウト装着縁を大きく開いた後、同図(b)に示すように、その開いたスパウト装着縁にスパウトSが挿入され、最後に、スパウトSがパウチPのスパウト装着縁にヒートシールされると共にスパウト装着縁同士が相互にヒートシールされ、図1に示すスパウト付きパウチ容器が出来上がる。
【0020】
以上のように、このスパウト装着方法では、スパウト装着位置に供給されたパウチPのスパウト装着縁を一対のオープナ12によって開く直前に、パウチPの位置決め穴Hに位置決めピン11を挿入してパウチPを位置決めするようにしているので、スパウトSの挿入時点におけるパウチPの位置ずれを確実に防止することができる。
【0021】
また、パウチPの位置決め穴Hに挿入した双方の位置決めピン11を相互に接近させて、スパウト装着縁における位置決め穴Hの間を弛ませることにより、スパウト装着縁を予備的に開くようにしているので、その後に行われる一対のオープナ12による開口動作により、スパウト装着縁を確実に開くことができる。
【0022】
しかも、パウチPの位置決めと、パウチPにおけるスパウト装着縁の予備開口とを共通の部材である位置決めピン11を用いて行っているので、簡単な機構で、パウチPの適正位置に確実にスパウトSを装着することができる。
【0023】
また、パウチPには、未シールのスパウト装着縁に位置決め穴Hが形成されているので、一対のオープナ12による開口動作により、スパウト装着縁を最大限に開くことができ、スパウトSを円滑かつ確実に挿入することができる。
【0024】
なお、上述した実施形態では、パウチPの位置決め穴Hに挿入した双方の位置決めピン11を相互に接近させることによって、パウチPのスパウト装着縁における位置決め穴Hの間を弛ませるようにしているが、これに限定されるものではなく、一方の位置決めピン11だけを他方の位置決めピン11側に接近させるようにしてもよい。
【0025】
また、上述した実施形態では、パウチPのスパウト装着縁における位置決め穴Hの間を弛ませた状態で、一対のオープナ12がスパウト装着縁における位置決めピン11の間を吸引把持するようになっているが、位置決め穴Hの間の弛ませ量が大きい場合は、位置決め穴Hの間を弛ませた状態で、一対のオープナ12がスパウト装着縁を吸引把持すると、パウチPが位置ずれする可能性があるので、双方の位置決めピン11を相対的に接近させることによって、パウチPのスパウト装着縁を予備的に開いた後、位置決めピン11を元の位置決め状態に戻して、スパウト装着縁が弛んでいない状態でオープナ12にスパウト装着縁を吸引把持させるほうが望ましい。
【0026】
また、上述した実施形態では、両外装シートOSの両側部から内側に折り込まれた左右一対のガセットシートGSにかかるように、位置決め穴Hを形成しているが、これに限定されるものではなく、ガセットシートGSを避けるように、両ガセットシートGSの間に位置決め穴を形成することも可能である。
【0027】
また、上述した実施形態では、ヒートシールされていないスパウト装着縁に位置決め穴Hを形成しているが、これに限定されるものではなく、外装シートOSとガセットシートGSの側縁同士がヒートシールされたサイドシール部の上端部に位置決め穴を形成してもよい。
【0028】
また、上述した実施形態では、パウチPのスパウト装着縁におけるスパウト装着部の両外側に位置決め穴Hを形成しているが、これに限定されるものではなく、図5に示すパウチP1ように、スパウト装着縁におけるスパウト装着部の一方の外側に少なくとも2個の位置決め穴Hを形成してもよく、その場合は、図6(a)〜(d)に示すように、位置決めピン11をパウチP1の位置決め穴Hに挿入することによって、パウチP1の位置決めを行った状態で、パウチP1のスパウト装着縁におけるスパウト装着部の他方の外側をクランパ13によって把持し、位置決めピン11及びクランパ13を相対的に接近させることによって、スパウト装着縁における位置決め穴Hとクランパ13による把持部との間を弛ませるようにしてもよい。
【0029】
また、パウチP、P1は枚葉の状態で供給してもよいが、図7(a)、(b)に示すように、パウチP、P1が連続的に繋がった長尺帯状のパウチ形成基材M、M1をロール状に巻回した状態で供給し、スパウトSの装着前に、このパウチ形成基材M、M1を繰り出しながら、所定形状に順次切断することによって、パウチP、P1を形成するようにしてもよい。なお、同図(a)、(b)における二点鎖線が、連続的に繋がったパウチP、P1に相当する部分の境界を示している。
【0030】
また、上述した実施形態では、サイドガセットタイプのパウチについて説明したが、これに限定されるものではなく、ボトムガセットタイプのパウチやガセット部を有しないパウチについても本発明を適用することができることはいうまでもない。ボトムガセットタイプのパウチを形成するパウチ形成基材は、上述したパウチ形成基材M、M1とは異なり、パウチの側縁同士が相互に繋がった状態となる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】この発明にかかるスパウト装着方法によってパウチにスパウトが装着されたスパウト付きパウチ容器を示す正面図である。
【図2】(a)はスパウト装着前のパウチを示す正面図、(b)、(c)はスパウトを示す側面図である。
【図3】(a)〜(d)は同上のスパウト装着方法を示す工程図である。
【図4】(a)、(b)は同上のスパウト装着方法を示す工程図である。
【図5】この発明にかかる他のスパウト装着方法に適したパウチを示す正面図である。
【図6】(a)〜(d)は同上のスパウト装着方法を示す工程図である。
【図7】(a)、(b)は同上のパウチを形成するためのパウチ形成基材を示す平面図である。
【図8】(a)、(b)は従来のスパウト装着方法を示す工程図である。
【図9】(a)〜(c)は従来のスパウト装着方法を示す工程図である。
【符号の説明】
【0032】
11 位置決めピン
12 オープナ
13 クランパ
P、P1 パウチ
OS 外装シート
GS ガセットシート
CP 切欠部
H 位置決め穴
S スパウト
MP 口部
IP 装着部
GP 導出部
M、M1 パウチ形成基材
【出願人】 【識別番号】000238005
【氏名又は名称】株式会社フジシールインターナショナル
【出願日】 平成18年11月28日(2006.11.28)
【代理人】 【識別番号】100104640
【弁理士】
【氏名又は名称】西村 陽一


【公開番号】 特開2008−132634(P2008−132634A)
【公開日】 平成20年6月12日(2008.6.12)
【出願番号】 特願2006−319498(P2006−319498)