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【発明の名称】 プラスチックフィルムのヒートシール位置検出装置
【発明者】 【氏名】戸谷 幹夫

【要約】 【課題】光学センサ4によってプラスチックフィルム1の反射光または透過光を画像認識し、その画像変化によってヒートシール部分2の微小凹凸表面を読み取り、プラスチックフィルム1のヒートシール位置を検出するとき、微小凹凸表面であっても、鮮明に画像変化があらわれるようにする。

【解決手段】光源4によって遮蔽板3およびプラスチックフィルム1が照射される。遮蔽板3は一定長さのエッジ5を有する。したがって、エッジ5によって影の境界7が形成され、影の境界7において、光学センサ8によってプラスチックフィルム1の反射光または透過光が画像認識される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
網目などのパターンの微小凹凸表面をもつヒートシール部分を有し、長さ方向に走行するプラスチックフィルムのヒートシール位置を検出する装置であって、
一定長さのエッジを有し、前記プラスチックフィルムに対向する遮蔽板と、
前記遮蔽板およびプラスチックフィルムに対向し、前記遮蔽板およびプラスチックフィルムを照射し、前記遮蔽板によって光が遮断され、その影が前記プラスチックフィルムの対向表面に生じ、前記エッジによって前記影の境界が形成されるようにする光源と、
前記プラスチックフィルムに対向し、前記影の境界において、前記プラスチックフィルムの反射光または透過光を画像認識する光学センサとからなり、
前記反射光または透過光の画像変化によって前記ヒートシール部分の微小凹凸表面を読み取り、前記プラスチックフィルムのヒートシール位置を検出するようにしたことを特徴とするプラスチックフィルムのヒートシール位置検出装置。
【請求項2】
前記遮蔽板が前記プラスチックフィルムに接触または接近するよう配置されていることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記エッジは直線状のもので、前記プラスチックフィルムの幅方向にのび、前記影の境界が前記プラスチックフィルムの幅方向に形成されるようにしたことを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記エッジは前記遮蔽板のプラスチックフィルム送り方向下流端のエッジであり、前記光源は前記エッジよりもプラスチックフィルム送り方向上流側に位置し、前記エッジが斜めに照射され、前記影の境界が前記エッジよりもプラスチックフィルム送り方向下流側に形成され、前記光学センサは前記エッジよりもプラスチックフィルム送り方向下流側に位置することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の装置。
【請求項5】
前記エッジは前記遮蔽板のプラスチックフィルム送り方向上流端のエッジであり、前記光源は前記エッジよりもプラスチックフィルム送り方向下流側に位置し、前記エッジが斜めに照射され、前記影の境界が前記エッジよりもプラスチックフィルム送り方向上流側に形成され、前記光学センサは前記エッジよりもプラスチックフィルム送り方向上流側に位置することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の装置。
【請求項6】
前記エッジは直線状のもので、前記プラスチックフィルムの長さ方向にのび、前記影の境界が前記プラスチックフィルムの長さ方向に形成されるようにしたことを特徴とする請求項1に記載の装置。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
この発明は、プラスチックフィルムのヒートシール位置検出装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
たとえば、プラスチック袋を製造する製袋機では、プラスチックフィルムのヒートシール部分に網目などのパターンの微小凹凸表面を形成し、そのプラスチックフィルムを長さ方向に間欠送りし、走行させ、ヒートシール部分またはその近傍において、カッタによってプラスチックフィルムをカットすることが多い。この場合、ヒートシール部分またはその近傍において、プラスチックフィルムを正確にカットすることが要求され、これを達成するには、プラスチックフィルムが長さ方向に走行しているとき、あらかじめプラスチックフィルムのヒートシール位置を検出する必要がある。したがって、本願出願前、出願人は新しい形式のヒートシール位置検出装置を開発し、提案した。特許第3806557号公報(特許文献1)および特許第3806563号公報(特許文献2)に記載されているものがそれである。
【0003】
各公報の装置では、光源がプラスチックフィルムに対向し、光源によってプラスチックフィルムが照射される。さらに、光学センサによってプラスチックフィルムの反射光または透過光が画像認識され、その画像変化によってヒートシール部分の微小凹凸表面が読み取られ、プラスチックフィルムのヒートシール位置が検出される。この場合、微小凹凸表面であっても、鮮明に画像変化があらわれるようにする必要があり、相当の光量でプラスチックフィルムを照射することが要求され、コストが高いという問題があった。
【0004】
したがって、この発明は、網目などのパターンの微小凹凸表面をもつヒートシール部分を有し、長さ方向に走行するプラスチックフィルムのヒートシール位置を検出する装置において、光学センサによってプラスチックフィルムの反射光または透過光を画像認識し、その画像変化によってヒートシール部分の微小凹凸表面を読み取り、プラスチックフィルムのヒートシール位置を検出するとき、微小凹凸表面であっても、鮮明に画像変化があらわれるようにすることを目的としてなされたものである。
【特許文献1】特許第3806557号公報
【特許文献2】特許第3806563号公報
【発明の開示】
【0005】
この発明によれば、遮蔽板がプラスチックフィルムに対向する。さらに、光源が遮蔽板およびプラスチックフィルムに対向し、光源によって遮蔽板およびプラスチックフィルムが照射される。遮蔽板は一定長さのエッジを有する。したがって、遮蔽板によって光が遮断され、その影がプラスチックフィルムの対向表面に生じ、エッジによって影の境界が形成される。さらに、光学センサがプラスチックフィルムに対向し、影の境界において、光学センサによってプラスチックフィルムの反射光または透過光が画像認識される。さらに、反射光または透過光の画像変化によってヒートシール部分の微小凹凸表面が読み取られ、プラスチックフィルムのヒートシール位置が検出される。
【0006】
遮蔽板をプラスチックフィルムに接触または接近するよう配置することが好ましい。
【0007】
さらに、好ましい実施例では、エッジは直線状のもので、プラスチックフィルムの幅方向にのびる。したがって、影の境界がプラスチックフィルムの幅方向に形成される。
【0008】
エッジは遮蔽板のプラスチックフィルム送り方向下流端のエッジであり、光源はエッジよりもプラスチックフィルム送り方向上流側に位置する。したがって、エッジが斜めに照射され、影の境界がエッジよりもプラスチックフィルム送り方向下流側に形成される。光学センサはエッジよりもプラスチックフィルム送り方向下流側に位置する。
【0009】
反対に、エッジは遮蔽板のプラスチックフィルム送り方向上流端のエッジであり、光源はエッジよりもプラスチックフィルム送り方向下流側に位置するようにしてもよい。この場合、エッジが斜めに照射され、影の境界がエッジよりもプラスチックフィルム送り方向上流側に形成される。光学センサはエッジよりもプラスチックフィルム送り方向上流側に位置することが好ましい。
【0010】
他の実施例では、エッジはプラスチックフィルムの長さ方向にのびる。したがって、影の境界がプラスチックフィルムの長さ方向に形成される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、この発明の実施例を説明する。
【0012】
図1はこの発明にかかる装置を示す。この装置はプラスチックフィルム1のヒートシール位置を検出するためのもので、製袋機の付属装置であり、プラスチックフィルム1が複数層に重ね合わされ、その長さ方向Xに間欠送りされ、走行することは特許第3806557号公報および特許第3806563号公報に記載されているものと同様である。プラスチックフィルム1の間欠送り毎に、プラスチックフィルム1がその幅方向にヒートシールされ、その後、間欠送り毎に、ヒートシール部分2またはその近傍において、カッタによってプラスチックフィルム1がカットされ、これによってプラスチック袋が製造されることも各公報のものと同様である。ヒートシールされるとき、シールバーのテフロン(登録商標)シートまたは微小凹凸加工面がヒートシール部分2に押し付けられ、ヒートシール部分2に網目などのパターンの微小凹凸表面が形成されることも各公報のものと同様である。ヒートシール後、冷却バーによってプラスチックフィルム1が冷却されるとき、冷却バーのテフロン(登録商標)シートまたは微小凹凸加工面がヒートシール部分2に押し付けられ、ヒートシール部分2に網目などのパターンの微小凹凸表面が形成されることもある。
【0013】
さらに、この装置では、プラスチックフィルム1の上側において、遮蔽板3がプラスチックフィルム1に対向し、プラスチックフィルム1に接触または接近するよう配置されている。さらに、プラスチックフィルム1の上側において、光源4が遮蔽板3およびプラスチックフィルム1に対向し、光源4によって遮蔽板3およびプラスチックフィルム1が照射される。図3に示すように、遮蔽板3は一定長さのエッジ5を有する。したがって、遮蔽板3によって光が遮断され、その影6がプラスチックフィルム1の対向表面に生じ、エッジ5によって影の境界7が形成される。
【0014】
遮蔽板3は矩形状の平板からなり、プラスチックフィルム1に平行に配置されている。エッジ5は直線状のもので、プラスチックフィルム1の幅方向にのびる。したがって、影の境界7がプラスチックフィルム1の幅方向に形成される。
【0015】
さらに、エッジ5は遮蔽板3のプラスチックフィルム送り方向下流端のエッジであり、光源4はエッジ5よりもプラスチックフィルム送り方向上流側に位置する。したがって、エッジ5が斜めに照射され、影の境界7がエッジ5よりもプラスチックフィルム送り方向下流側に形成される。
【0016】
この場合、図2に示すように、光源4によってプラスチックフィルム1が照射され、その光度Iは高い値L1をもつが、影6の光度Iは低い値L2である。境界7は一定幅をもち、その光度Iは高い値L1から低い値L2に推移する。
【0017】
さらに、プラスチックフィルム1の上側において、光学センサ8がプラスチックフィルム1に対向し、影の境界7において、光学センサ8によってプラスチックフィルム1の反射光が画像認識される。光学センサ8はエッジ5よりもプラスチックフィルム送り方向下流側に位置する。したがって、影の境界7において、容易にプラスチックフィルム1の反射光を画像認識することができる。画像認識されるとき、この実施例では、プラスチックフィルム1および遮蔽板3が反射光の画像に影響し、図4に示すように、画像はいくつかの部分9,10,11,12に分割される。部分9はプラスチックフィルム1に対応する部分であり、部分10は境界7に対応する部分である。部分11は影6に対応する部分であり、部分12は遮蔽板3に対応する部分である。
【0018】
そして、プラスチックフィルム1が長さ方向に走行し、そのヒートシール部分2が遮蔽板3、光源4および光学センサ8の設置位置に達すると、ヒートシール部分2の微小凹凸表面によってその反射光が変向され、それが光学センサ8に導かれる。したがって、図5に示すように、反射光の変向によって反射光の画像が乱れ、変化する。したがって、反射光の画像変化によってヒートシール部分2の微小凹凸表面を読み取り、プラスチックフィルム1のヒートシール位置を検出することができる。
【0019】
この装置の場合、影の境界7でプラスチックフィルム1の反射光が画像認識され、ヒートシール部分2の微小凹凸表面によって反射光が変向されたとき、境界7に対応する部分10において、光と影によって反射光の画像が変化する。この結果、微小凹凸表面であっても、鮮明に画像変化があらわれる。したがって、相当の光量でプラスチックフィルム1を照射しなくても、確実にヒートシール部分2の微小凹凸表面を読み取り、プラスチックフィルム1のヒートシール位置を検出することができる。
【0020】
なお、遮蔽板3のエッジ5によって影の境界7が形成されるが、エッジ5とプラスチックフィルム1間の距離D1が小さいほど、鮮明に影の境界7が形成されることは当然である。さらに、光源4とエッジ5間の距離D2が大きいほど、鮮明に影の境界7が形成される。そして、その境界7でプラスチックフィルム1の反射光が画像認識され、ヒートシール部分2の微小凹凸表面によって反射光が変向されたとき、光と影によって反射光の画像が変化するものである。
【0021】
したがって、できるだけ薄い遮蔽板3を使用し、これをプラスチックフィルム1に接触または接近させ、できるだけエッジ5とプラスチックフィルム1間の距離D1を減少させることが好ましい。さらに、できるだけ光源4とエッジ5間の距離D2を増大させることが好ましい。距離D2は少なくとも距離D1の100倍以上であることが好ましい。
【0022】
D2 > 100×D1
【0023】
この装置では、遮蔽板3の厚さが0.2〜0.6mmに選定され、これがプラスチックフィルム1に接触または接近するよう配置され、遮蔽板3とプラスチックフィルム1の間隔が0〜1mmに選定されている。光源4については、距離D2がおよそ200mmに選定されている。したがって、距離D2は少なくとも距離D1の300倍以上である。この場合、ヒートシール部分3の微小凹凸表面の凹凸高さがおよそ1μであっても、反射光の画像変化によってヒートシール部分2の微小凹凸表面を読み取ることができる。
【0024】
この実施例では、プラスチックフィルム1の上側において、遮蔽板3、光源4および光学センサ8をプラスチックフィルム1に対向させたものを説明したが、必ずしもその必要はない。プラスチックフィルム1の下側において、遮蔽板3、光源4および光学センサ8をプラスチックフィルム1に対向させてもよい。
【0025】
図6に示すように、プラスチックフィルム1の一方側において、遮蔽板3および光源4をプラスチックフィルム1に対向させ、プラスチックフィルム1の他方側において、光学センサ8をプラスチックフィルム1に対向させる。そして、影の境界7において、光学センサ8によってプラスチックフィルム1の透過光を画像認識することも考えられる。
【0026】
さらに、エッジは遮蔽板のプラスチックフィルム送り方向下流端ではなく、送り方向上流端のエッジであり、光源はエッジよりもプラスチックフィルム送り方向下流側に位置するようにしてもよい。この場合、エッジが斜めに照射され、影の境界がエッジよりもプラスチックフィルム送り方向上流側に形成される。光学センサはエッジよりもプラスチックフィルム送り方向上流側に位置することが好ましい。
【0027】
図7の実施例では、エッジ5は直線状のもので、プラスチックフィルム1の長さ方向にのびる。したがって、影の境界7がプラスチックフィルム1の長さ方向に形成される。さらに、エッジ5が斜めに照射され、影の境界7がエッジ5よりもプラスチックフィルム幅方向外側に形成される。
【0028】
さらに、光学センサがプラスチックフィルム1に対向し、影の境界7において、光学センサによってプラスチックフィルム1の反射光または透過光が画像認識される。光学センサはエッジ5よりもプラスチックフィルム幅方向外側に位置する。したがって、影の境界7において、容易にプラスチックフィルム1の反射光または透過光を画像認識することができる。
【0029】
そして、プラスチックフィルム1が長さ方向に走行し、そのヒートシール部分2が遮蔽板3、光源および光学センサの設置位置に達すると、ヒートシール部分2の微小凹凸表面によってその反射光または透過光が変向され、反射光または透過光の変向によって反射光または透過光の画像が乱れ、変化する。したがって、反射光または透過光の画像変化によってヒートシール部分2の微小凹凸表面を読み取り、プラスチックフィルム1のヒートシール位置を検出することができる。
【0030】
図7の装置の場合、ヒートシール部分2のシール幅にわたって反射光または透過光の画像が乱れ、変化する。したがって、反射光または透過光の画像変化によってヒートシール部分2のシール幅を検出することもできる。
【0031】
図8に示すように、遮蔽板3のエッジ5が斜めに配置されるようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】この発明の実施例を示す側面図である。
【図2】図1の影の境界の光度を示す説明図である。
【図3】図1の遮蔽板およびプラスチックフィルムの平面図である。
【図4】図1の反射光の画像の説明図である。
【図5】図4の反射光の画像が乱れた状態を示す説明図である。
【図6】他の実施例を示す側面図である。
【図7】他の実施例を示す平面図である。
【図8】他の実施例を示す平面図である。
【符号の説明】
【0033】
1 プラスチックフィルム
2 ヒートシール部分
3 遮蔽板
4 光源
5 エッジ
6 影
7 影の境界
8 光学センサ
【出願人】 【識別番号】000110192
【氏名又は名称】トタニ技研工業株式会社
【出願日】 平成18年11月6日(2006.11.6)
【代理人】 【識別番号】110000475
【氏名又は名称】特許業務法人みのり特許事務所


【公開番号】 特開2008−114474(P2008−114474A)
【公開日】 平成20年5月22日(2008.5.22)
【出願番号】 特願2006−299895(P2006−299895)