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【発明の名称】 スパウト装着装置
【発明者】 【氏名】和田 剛志

【要約】 【課題】簡単な機構で効率よくスパウトをパウチに挿入することができるスパウト装着装置を提供する。

【解決手段】パウチを供給するパウチ供給部、スパウトを供給するスパウト供給部、供給されたパウチを搬送するパウチ搬送部、パウチの開口縁を予備的に開口するパウチ予備開口部、供給されるスパウトをパウチに挿入してパウチに仮止めするスパウト挿入・仮止め部及びパウチに仮止めされたスパウトSをパウチに装着するスパウト装着部を備えている。スパウト挿入・仮止め部は、開閉する一対のチャック611aを有するチャックシリンダ611と、チャック611aにそれぞれ取り付けられた、スパウトSの口部を把持する一対の把持爪614、615とからなる把持ユニット61と、把持ユニット61を昇降させる把持ユニット昇降機構とを備え、一方の把持爪615が、閉方向に付勢された状態で、チャック611aに開閉可能に取り付けられている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
パウチを供給するパウチ供給部と、
スパウトを供給するスパウト供給部と、
前記スパウト供給部によって供給されたスパウトを、前記パウチ供給部によって供給されたパウチに挿入するスパウト挿入部と、
前記スパウト挿入部によってパウチに挿入されたスパウトを、パウチにヒートシールするスパウト装着部と
を備えたスパウト装着装置において、
前記スパウト挿入部は、
開閉する一対のチャックを有する把持手段と、
前記把持手段のチャックにそれぞれ取り付けられた、前記スパウト供給部によって供給されるスパウトの口部を把持する一対の把持爪と、
前記把持手段を、スパウト供給位置とスパウト供給位置の直下のスパウト挿入位置との間で昇降させる昇降機構とを備え、
少なくとも一方の前記把持爪が、閉方向に付勢された状態で、前記チャックに開閉可能に取り付けられていることを特徴とするスパウト装着装置。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
この発明は、パウチにスパウトを装着するスパウト装着装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、図17(a)に示すように、合成樹脂フィルム等のフレキシブルシートによって形成されたサイドガセット部を有するパウチP1の上縁部分UEに、飲口や注口となるスパウトSが装着されたスパウト付きパウチ容器SP1は、同図(b)に示すように、上縁部分UEがヒートシールされていないパウチP1を別工程によって予め製造しておき、同図(c)に示すように、このパウチP1の開放された上縁部分UEにスパウトSを挿入した後に、その上縁部分UEをヒートシールすることによって、スパウトSをパウチP1に装着することになる。なお、図17における網掛け表示部分がパウチP1のヒートシール領域を示している。
【0003】
例えば、パウチにスパウトを装着するスパウト装着装置は、パウチ供給部によって供給されたパウチP1をパウチ搬送部によって搬送しながら、スパウト供給部によって供給されたスパウトSを、スパウト挿入部によって、パウチP1に挿入し、パウチP1に挿入されたスパウトSを、スパウト装着部によって、パウチP1にヒートシールするようになっている。
【0004】
スパウト供給部は、図18に示すように、パーツフィーダによって方向や姿勢が揃えられたスパウトSを立てた状態で整列させながら、スパウト中間供給位置βmに搬送する傾斜ガイド81と、スパウト中間供給位置βmに搬送されるスパウトSをスパウト供給位置βに案内する案内溝を有するガイドプレート82、83と、ガイドプレート82、83の案内溝に沿ってスパウトSをスパウト中間供給位置βmからスパウト供給位置βまで搬送するスパウト搬送機構85、86とを備えており、ガイドプレート83は、回動可能に支持された一対のガイド片84、84によって構成されている。従って、同図に一点鎖線で示すように、一対のガイド片84、84を外側に回動させることによって、スパウト供給位置βに搬送されてきたスパウトSの支持を解除することができるようになっている。
【0005】
スパウト挿入部は、図19に示すように、開閉する一対のチャック92、92を有するチャックシリンダ91と、このチャックシリンダ91のチャック92、92にそれぞれ取り付けられた、スパウト供給位置βに搬送されてきたスパウトSの口部を把持する把持爪93、93とを備えており、チャックシリンダ91を昇降させる図示しない昇降機構によって、スパウト供給位置βで把持したスパウトSを、スパウト供給位置βの直下に設定されているスパウト挿入位置に搬送することができるようになっている。
【0006】
以上のように構成されたスパウト挿入部によるスパウトSのパウチP1への挿入動作について説明する。まず、図20(a)に示すように、スパウト供給位置βにスパウトSが搬送されてくると、そこに待機していたチャックシリンダ91のチャック92、92が閉じることによって、同図(b)に示すように、スパウトSの口部を把持爪93、93が把持した後、スパウトSを支持していたガイドプレート83の一対のガイド片84、84が開いて、同図(c)に示すように、スパウトSの支持を解除する。
【0007】
続いて、同図(d)に示すように、チャックシリンダ91が降下することによって、スパウトSを、スパウト挿入位置に搬送されてきたパウチP1の開口した上端開口部に挿入した後、チャックシリンダ91のチャック92、92が開くことによって、同図(e)に示すように、スパウトSの口部を把持していた把持爪93、93がその把持を解除し、同図(f)に示すように、チャックシリンダ91が、同図(a)に示す初期位置まで上昇した後、同図(g)に示すように、ガイドプレート83の一対のガイド片84、84が閉じて、次のスパウトSを受け入れ可能な状態となる。
【0008】
【特許文献1】特開2004−255742号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
ところで、上述したようなスパウト装着装置では、スパウト供給位置βにスパウトSが供給された後、スパウトSの口部を把持する動作と、ガイドプレート83の一対のガイド片84、84を開く動作とを順次行わなければ、把持したスパウトSをパウチP1に挿入することができず、また、スパウトSをパウチP1に挿入した後は、チャックシリンダ91が初期位置まで上昇した後に、一対のガイド片84、84を閉じなければ、新たなスパウトSをスパウト供給位置βに供給することができないので、スパウトSのパウチP1への挿入段階で処理速度が制限され、高速運転を行うことができないといった問題がある。
【0010】
スパウトSのパウチP1への挿入段階での処理速度を上げるためには、図21に示すように、スパウト供給位置βとスパウト挿入位置δとを平面的にずらすと共に、二組のチャックシリンダー91、91をスパウト供給位置βとスパウト挿入位置δとの間で入れ替え可能に搭載し、図22(a)に示すように、一方のチャックシリンダ91がスパウト供給位置βに供給されたスパウトSを把持しているときは、他方のチャックシリンダ91が把持したスパウトSをパウチP1に挿入するようにし、他方のチャックシリンダ91がスパウトSをパウチP1に挿入し終わった時点で、同図(b)、(c)に示すように、一対のガイド片84、84を開いて、2組のチャックシリンダ91、91の位置を入れ替えた後、一対のガイド片84、84を閉じることによって、新たなスパウトSをスパウト供給位置βに供給可能な状態にするといった具合に、二組のチャックシリンダー91、91を用いて、スパウトSの挿入作業を交互に行わせることが考えられる。
【0011】
しかしながら、上述したように、二組のチャックシリンダー91、91を用いて、スパウトSの挿入作業を交互に行わせる場合は、チャックシリンダ91だけでなく、チャックシリンダ91の昇降機構についても二組用意しなければならず、装置の製造コストが上昇すると共に、各部の調整作業にも手間がかかるといった新たな問題が発生する。
【0012】
そこで、この発明の課題は、簡単な機構で効率よくスパウトをパウチに挿入することができるスパウト装着装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記の課題を解決するため、請求項1にかかる発明は、パウチを供給するパウチ供給部と、スパウトを供給するスパウト供給部と、前記スパウト供給部によって供給されたスパウトを、前記パウチ供給部によって供給されたパウチに挿入するスパウト挿入部と、前記スパウト挿入部によってパウチに挿入されたスパウトを、パウチにヒートシールするスパウト装着部とを備えたスパウト装着装置において、前記スパウト挿入部は、開閉する一対のチャックを有する把持手段と、前記把持手段のチャックにそれぞれ取り付けられた、前記スパウト供給部によって供給されるスパウトの口部を把持する一対の把持爪と、前記把持手段を、スパウト供給位置とスパウト供給位置の直下のスパウト挿入位置との間で昇降させる昇降機構とを備え、少なくとも一方の前記把持爪が、閉方向に付勢された状態で、前記チャックに開閉可能に取り付けられていることを特徴とするスパウト装着装置を提供するものである。
【発明の効果】
【0014】
以上のように、請求項1にかかる発明のスパウト装着装置は、スパウトの口部を把持する一対の把持爪のうち、少なくとも一方の把持爪が、閉方向に付勢された状態で、把持手段のチャックに開閉可能に取り付けられているので、スパウト供給位置において把持爪がスパウトを把持するように、把持手段を配置しておくと、スパウト供給部によってスパウトがスパウト供給位置に押し出されると、少なくとも一方の把持爪が押し広げられ、把持手段のチャックを開閉しなくても、スパウトが自然に把持爪に把持されることになる。
【0015】
従って、このスパウト装着装置では、スパウトを把持するためにチャックシリンダのチャックを開閉したり、スパウトを把持したチャックシリンダを降下させるために、スパウト供給位置においてスパウトを支持している一対のガイド片を開いたりしなければならない、従来のスパウト装着装置とは異なり、スパウトがスパウト供給位置に供給されると、直ちに、把持手段を降下させることができると共に、スパウトをパウチに挿入した後は、チャックシリンダが初期位置まで上昇した後に、一対のガイド片を閉じなければ、新たなパウチを供給することができない従来のスパウト装着装置とは異なり、把持手段が、そのチャックを閉じながら初期位置に上昇するだけで、直ちに、新たなスパウトを供給可能な状態となるので、単一の把持手段を用いて効率よくスパウトをパウチに挿入することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、実施の形態について図面を参照して説明する。図1〜図3に示すように、このスパウト装着装置1は、図16(a)に示す、合成樹脂フィルム等のフレキシブルシートによって形成されたボトムガセットタイプのパウチPの上端開口部UEに、同図(b)に示す、飲口や注口となるスパウトSを装着するものであり、パウチPをパウチ供給位置αに供給するパウチ供給部2、スパウトSをスパウト供給位置βに供給するスパウト供給部3、パウチ供給位置αに供給されたパウチPを、パウチ予備開口位置γ、スパウト挿入位置δ、第1シール位置ε、第2シール位置ζ及び冷却位置ηに順次搬送するパウチ搬送部4、パウチ予備開口位置γにおいてパウチPの開口縁を一対の予備吸引ヘッド51、51によって吸引保持した状態で相互に離反させることによって予備的に開口するパウチ予備開口部5、スパウト供給部3によって供給されるスパウトSを、スパウト挿入位置δにおいて、パウチPに挿入してパウチPに仮止めするスパウト挿入・仮止め部6及びパウチPに仮止めされたスパウトSをパウチPにヒートシールすることによって装着するスパウト装着部7を備えている。なお、このスパウト装着装置1では、パウチ供給部2、パウチ搬送部4、パウチ予備開口部5、スパウト挿入・仮止め部6及びスパウト装着部7が2組設置されており、パウチPにスパウトSが装着されたスパウト付きパウチ容器が、2列に整列した状態で、各列における容器送出位置θに同時に送出されるようになっている。また、図16(a)における網掛け表示部分がパウチPのヒートシール領域を示している。
【0017】
前記パウチ供給部2は、図4及び図5に示すように、扁平状態に折り畳まれたパウチPを寝かせた状態でパウチ集積位置ωに供給するパウチ供給コンベア21と、このパウチ供給コンベア21によってパウチ集積位置ωに供給されたパウチPを、前下がりの状態(パウチPの搬送方向の下流側が下を向くように傾斜した状態)で上下に積み重ねるように集積するパウチストッカ22と、パウチストッカ22からパウチPを受け取って、パウチ搬送部4に引き渡すパウチ受渡ユニット23とを備えており、パウチ供給コンベア21には、未シールの上端開口部UEがパウチPの供給方向の上流側を向くように寝かせた状態で、パウチPを載置するようになっている。
【0018】
前記パウチ供給コンベア21は、図4及び図5に示すように、寝かせた状態で載置したパウチPを移送するベルトコンベア211と、パウチPの幅よりも僅かに広い間隔を開けた状態で、ベルトコンベア211の幅方向の両側に立ち上がる一対のガイドプレート212、212と、パウチ集積位置ωの直前位置において、ガイドプレート212、212の内面に前下がりの状態(パウチPの搬送方向の下流側が下を向くように傾斜した状態)でそれぞれ取り付けられた、積み重ねられた上位のパウチPのパウチストッカ22側への移動を規制する3つの規制ガイド213a、213b、213cとを備えており、3つの規制ガイド213a、213b、213cによって、積み重ねられた状態で一度に多数のパウチPがパウチストッカ22に供給されないようになっている。
【0019】
それぞれの規制ガイド213a、213b、213cは、傾斜角度及び取付け高さを調整することができるようになっており、3つの規制ガイド213a、213b、213cの取付状態は、所定の傾斜角度で、パウチPの搬送方向の下流側に向かって、下端位置が段階的に低くなるように調整されている。従って、積み重ねた状態でベルトコンベア211に載せられたパウチPは、下端が高い位置に設定されている第1の規制ガイド213aによって、その規制ガイド213aの下端位置よりも上位のパウチPの移動が規制され、続いて、下端が中間位置に設定されている第2の規制ガイド213bによって、その規制ガイド213bの下端位置よりも上位のパウチPの移動が規制され、最後に、下端が低い位置に設定されている第3の規制ガイド213cによって、その規制ガイド213cの下端位置よりも上位のパウチPの移動が規制され、第3の規制ガイド213cの下端位置よりも下位のパウチPだけが、順次、パウチストッカ22に供給されることになる。
【0020】
前記パウチストッカ22は、図4及び図5に示すように、パウチ供給コンベア21によって供給されるパウチPを前下がりの状態で集積するために、パウチPの後端側(未シールの上端開口部UE側)をパウチPの前端側(ボトムガセット部側)よりも高い位置で支持する前下がりの傾斜ガイド221と、前下がりの状態で集積されたパウチPの前端側を支持し、パウチPをパウチ受渡ユニット23に送出するパウチ送出コンベア222と、パウチ送出コンベア222の導出部に設置され、集積された最下位置のパウチPが1枚づつパウチ受渡ユニット23に順次送出されるように、集積された上位のパウチPのパウチ受渡ユニット23への送出を規制する円筒状の規制部材223とを備えており、パウチ送出コンベア222の搬送ベルトの上面と規制部材223の外周面との間には、1枚のパウチPが通過できる隙間が形成されている。
【0021】
前記パウチ受渡ユニット23は、図4〜図9に示すように、パウチストッカ22から移送されてくるパウチPを受け取って位置決めする位置決め機構24と、位置決め機構24によって位置決めされたパウチPをパウチ搬送部4に引き渡すパウチ引渡機構25とから構成されている。
【0022】
前記位置決め機構24は、図4〜図7に示すように、パウチストッカ22から移送されてくるパウチPを位置決め領域に送出するパウチ送出コンベア241と、このパウチ送出コンベア241に載置されたパウチPを、パウチ送出コンベア241の上方側から押える、ばねによって下方側に付勢された複数のパウチ押えローラ242と、位置決め領域に配設された位置決めコンベア243と、この位置決めコンベア243におけるパウチ導入部において、パウチ送出コンベア241から送出されてくるパウチPを上方から押えて、パウチPがパウチ送出コンベア241から位置決めコンベア243に乗り移る際の位置ずれを防止する、ばねによって下方側に付勢された押えローラ244と、この押えローラ244の下流側におけるパウチPの進入領域内で出退する一対のストッパ245、245と、位置決めコンベア243の下流側に配設された、パウチPを位置決めコンベア243のパウチ導入部側に押し込むプッシャ246と、位置決めコンベア243の幅方向の両側に配設された、パウチPの幅方向に接近離反する一対の位置決めガイド247、247とを備えており、位置決めコンベア243は、パウチ送出コンベア241から乗り移ったパウチPを、パウチPの供給方向の上流側及び下流側の双方に移動させることができるようになっている。
【0023】
この位置決め機構24によるパウチPの位置決め動作について、以下に説明する。パウチPがパウチ送出コンベア241から位置決めコンベア243に乗り移る際は、位置決めコンベア243が乗り移ったパウチPを一旦下流側に移送するが、パウチPの後端部(未シールの上端開口部UE)が、パウチPの進入路から退避している一対のストッパ245、245の上を通過した時点でパウチPの移送を停止すると共にストッパ245、245がパウチPの進入路に突出し、今度は、逆に、パウチPを上流側に移送する(図6参照)。この時点では、ストッパ245、245がパウチPの進入路に突出した状態となっているので、パウチPがストッパ245、245よりも上流側に移動することはない。
【0024】
続いて、プッシャ246がパウチPを位置決めコンベア243のパウチ導入部側に押し込んで、パウチPの後端部(未シールの上端開口部UE)をストッパ245、245に確実に当接させることによって、前後方向の位置決めが行われると共に、一対の位置決めガイド247、247が接近してパウチPの両側縁に当接し、パウチPの幅方向の位置決めが行われる(図7参照)。
【0025】
前記パウチ引渡機構25は、図7から図9に示すように、位置決め機構24によって、位置決めコンベア243上に寝かせた状態で位置決めされたパウチPを、図7及び図8に示すように、2つの吸引パッド252a、252aを取り付けた吸引アーム252によって吸引保持し、その吸引アーム252を僅かに持ち上げた後、吸引アーム252を、その軸芯を中心に90度回転させながら、図8に矢印で示す方向に90度回動させることで、図9に示すように、パウチPを立てた状態に起こす姿勢変更機構251と、この姿勢変更機構251によって起こされたパウチPの上端部を、位置ずれしないように、把持部材254によって把持し、図9に矢印で示す方向に水平移動させることで、パウチ供給位置αにパウチPを供給するパウチ移送機構253とを備えており、図8及び図9に示すように、扁平状態に折り畳まれたパウチPが、その幅方向が搬送方向を向くように立った状態で、パウチPの上端開口部がスパウトSを装着する際の基準位置にくるように、パウチ供給位置αに供給されるようになっている。
【0026】
前記スパウト供給部3は、図1、図2及び図10に示すように、スパウトSの方向や姿勢を揃えるボウル型振動フィーダからなるパーツフィーダ31と、このパーツフィーダ31によって方向や姿勢が揃えられたスパウトSを立てた状態で整列させながらスパウト中間供給位置βmに案内する傾斜ガイド32と、スパウト中間供給位置βmに到達したスパウトSをスパウト供給位置βに移送するスパウト移送ユニット33とを備えており、傾斜ガイド32及びスパウト移送ユニット33は、上述したように、それそれ2組設けられているパウチ供給部2、パウチ搬送部4、パウチ予備開口部5、スパウト挿入・仮止め部6及びスパウト装着部7に対応して2組設けられている。なお、パーツフィーダ31は1台しか設けられていないので、それぞれの傾斜ガイド32に同時にスパウトSを送出することはできないが、パーツフィーダ31のスパウト送出路31aの先端部に回転可能に設けられた切替路31bに所定数のスパウトSを蓄積した後、この切替路31bとそれぞれの傾斜ガイド32との接続状態を交互に切り替えることによって、パーツフィーダ31から双方の傾斜ガイド32にスパウトSを送出することができるようになっている。
【0027】
前記スパウト移送ユニット33は、図10に示すように、傾斜ガイド32に沿って移動してきたスパウトSをスパウト中間供給位置βmに案内する案内溝331a及びスパウト中間供給位置βmに到達したスパウトSをスパウト供給位置βに案内する案内溝331b、331cを有するガイドプレート331と、このガイドプレート331の案内溝331aに沿って、案内溝331a及び案内溝331bの接続部分であるスパウト中間供給位置βmに到達したスパウトSを、案内溝331b、331cに沿って、スパウト供給位置βに移送する第1のスパウト移送機構332及び第2のスパウト移送機構333を備えている。
【0028】
前記第1のスパウト移送機構332は、スパウトSにおける上下のフランジf、f間を把持する一対の把持爪332a、332bと、この把持爪332a、332bを、案内溝331bに沿って、進退させる駆動シリンダ332cとを備えており、図10(a)、(b)に示すように、案内溝331a及び案内溝331bの接続部分であるスパウト中間供給位置βmに到達したスパウトSを、一対の把持爪332a、332bによって把持した後、図11(a)、(b)に示すように、この把持爪332a、332bを、案内溝331bに沿って、案内溝331c側に移動させることによって、スパウトSを案内溝331b及び案内溝331cの交差部分に移送するようになっている。
【0029】
前記第2のスパウト移送機構333は、スパウトSにおける上下のフランジf、f間に当接するプッシャ333aと、このプッシャ333aを、案内溝331cに沿って、進退させる駆動シリンダ333bとを備えており、図11(a)、(b)に示すように、第1のスパウト移送機構332によって、案内溝331b及び案内溝331cの交差部分に移送されてきたスパウトSを、図12及び図13に示すように、プッシャ333aが、案内溝331cに沿って、スパウト供給位置β側に押し出すことによって、スパウト供給位置βに移送するようになっている。
【0030】
前記パウチ搬送部4は、図3及び図8に示すように、パウチ供給部2によって立てた状態でパウチ供給位置αに供給されるパウチPを挟み込んでパウチ予備開口位置γ側に送出する、パウチ供給位置α側が開閉可能な開閉ベルト搬送機構41と、この開閉ベルト搬送機構41によって搬送されてくるパウチPを挟み込んで、パウチ予備開口位置γ、スパウト挿入位置δ、第1シール位置ε、第2シール位置ζ、冷却位置η、容器送出位置θに順次搬送するベルト搬送機構45とを備えている。
【0031】
前記開閉ベルト搬送機構41は、パウチ予備開口位置γ側に配設された駆動プーリー42、42と、パウチ供給位置α側に配設された従動プーリー43、43と、駆動プーリー42、42及び従動プーリー43、43にそれぞれ掛け渡された無端状の搬送ベルト44、44とから構成されており、図3に矢印で示すように、駆動プーリー42、42の回転軸を中心とした同心円上を従動プーリー43、43が移動することで、対向する従動プーリー43、43同士が相互に接近離反し、パウチ供給位置α側において、搬送ベルト44、44が開閉するようになっている。
【0032】
前記ベルト搬送機構45は、容器送出位置θ側に配設された駆動プーリー46、46と、パウチ供給位置α側に配設された従動プーリー47、47と、駆動プーリー46、46及び従動プーリー47、47に掛け渡された搬送ベルト48、48とから構成されており、ベルト搬送機構45の従動プーリー47、47の回転軸に開閉ベルト搬送機構41の駆動プーリー42、42が固定されることで、ベルト搬送機構45の搬送ベルト48、48と開閉ベルト搬送機構41の搬送ベルト44、44とが同期を取りながら断続的に循環移動するようになっている。
【0033】
前記スパウト挿入・仮止め部6は、図2、図3及び図14に示すように、スパウト供給部3によってスパウト供給位置βに供給されるスパウトSを、その口部を把持した状態で吊り下げる把持ユニット61と、この把持ユニット61をスパウト供給位置βとスパウト挿入位置γとの間で昇降させる把持ユニット昇降機構62と、スパウト挿入位置γにおいてパウチPの開口縁を開口する一対の吸引ヘッド63、63と、パウチPに挿入されたスパウトSをパウチPに仮止めする一対のシールヘッド64、64とを備えており、図2に示すように、スパウト供給位置βに供給されたスパウトSの口部を把持している把持ユニット61を、把持ユニット昇降機構62によって、降下させることで、図15に示すように、一対の吸引ヘッド63、63によって開口されたパウチPの上端開口部からスパウトSをパウチPに挿入するようになっている。なお、一対の吸引ヘッド63、63は、先端側が斜め上方を向くように傾斜した姿勢で対向配置されていると共に、その先端部(パウチPに吸着する部分)が屈曲可能な蛇腹状に形成されており、一対の吸引ヘッド63、63でパウチPの上端開口部を挟み込むと、蛇腹状の先端部が屈曲した状態で、パウチPの上端開口部を吸引保持し、その後、一対の吸引ヘッド63、63を離反させることによってパウチPの上端開口部を開口する際、パウチPの上端開口部に吸着している屈曲状態の先端部が、元の直線状態に戻るときの復元力によって、パウチPの上端開口部を確実に開口することができるようになっている。
【0034】
前記把持ユニット61は、図14に示すように、開閉する一対のチャック611a、611aを有するチャックシリンダ611と、このチャックシリンダ611のチャック611a、611aにそれぞれ取付部材612、613を介して取り付けられた把持爪614、615とを備えており、把持爪614、615は、図10(a)に示すように、スパウトSの口部に係合する係合部614a、615aを有していると共に、把持爪615は、図11(a)に示すように、その係合部615aよりも先端側の内縁が先端に向かって外側に傾斜した傾斜縁615bを有している。
【0035】
一方の把持爪614は、その取付部材612に固定設置されているが、他方の把持爪615は、一方の把持爪614に対して開閉するように、その取付部材613に回動可能に支持されており、この把持爪615は、ばね616の付勢力によって、常時、閉方向に付勢されている。
【0036】
従って、スパウト供給部3のスパウト移送ユニット33を構成している第2のスパウト移送機構333のプッシャ333aが、案内溝331cに沿って、スパウトSをスパウト供給位置β側に押し出すと、図12に示すように、押し出されたスパウトSが、把持爪615の傾斜縁615bに当接し、把持爪615を開状態に押し広げながら、図13に示すように、双方の把持爪614、615の係合部614a、614bに係合し、双方の把持爪614、615によって把持されるようになっている。
【0037】
一対のシールヘッド64、64は、図3に示すように、一対の吸引ヘッド63、63をそれぞれ取り囲む平面略U字状に形成されており、一対のシールヘッド64、64によって、パウチPの開口縁におけるスパウトSの外側を把持することで、図15に示すように、スパウトSの装着部IPの両側縁近傍においてパウチPの開口縁同士をヒートシールしたスポットシール部PSを形成し、これによって、パウチPに挿入されたスパウトSがパウチPに仮止めされるようになっている。
【0038】
前記スパウト装着部7は、図3に示すように、第1シール位置εにおいて、スパウトSが仮止めされたパウチPの開口縁を挟み込んでヒートシールすることにより、スパウトSをパウチPに装着する一対のシールバーを有する第1シールユニット71と、第2シール位置ζにおいて、スパウトSが装着されたパウチPの上端縁を挟み込んで完全にヒートシールする一対のシールバーを有する第2シールユニット72と、冷却位置ηにおいて、閉塞されたパウチPの上端開口部を挟み込んで冷却する一対の冷却バーを有する冷却ユニット73とから構成されており、第1シール位置εから冷却位置ηの次のパウチ停止位置までの間には、スパウトSが装着されたパウチPが折れ曲がらないように、パウチPの搬送経路の両側に、スパウトSにおけるパウチPからの突出部分を案内する一対のガイドプレート74、74が設置されている。
【0039】
以上のように、このスパウト装着装置1では、スパウト供給部3によってスパウトSがスパウト供給位置βに押し出されると、一方の把持爪615が外側に押し広げられ、チャックシリンダ611のチャック611a、611aを開閉しなくても、スパウトSが自然に把持爪614、615に把持されるので、直ちに、把持ユニット61を降下させて、スパウトSをパウチPに挿入することができると共に、スパウトSをパウチPに挿入した後は、把持ユニット61が、スパウトSの把持を解除するために開いたチャック611a、611aを閉じながら初期位置に上昇するだけで、直ちに、新たなスパウトSを供給可能な状態となる。
【0040】
従って、このスパウト装着装置1では、スパウトSを把持するためにチャックシリンダ91のチャック92、92を開閉したり、スパウトSを把持したチャックシリンダ91を降下させるために、スパウト供給位置βにおいてスパウトSを支持している一対のガイド片84、84を開いたりしなければならず、また、スパウトSをパウチP1に挿入した後は、チャックシリンダ91が初期位置まで上昇した後に、一対のガイド片84、84を閉じなければ、新たなスパウトSを供給することができない図18〜図20に示す従来のスパウト装着装置80とは異なり、単一の把持ユニット61を用いて効率よくスパウトSをパウチPに挿入することができる。
【0041】
このため、高速運転に対応するために、図21及び図22に示すスパウト装着装置のように、二組のチャックシリンダ91、91を用いて、スパウトSの挿入作業を交互に行わせる必要がなく、製造コストを上昇させたり、各部の調整作業を繁雑にしたりすることなく、簡単な機構で高速運転に対応することが可能となる。
【0042】
なお、上述した実施形態では、一方の把持爪615だけを、閉方向に付勢した状態でチャック611aに開閉可能に取り付けているが、これに限定されるものではなく、一対の把持爪の双方を、閉方向に付勢した状態で開閉可能に取り付けてもよい。その場合は、双方の把持爪に、スパウトが当接する傾斜縁を形成しておくことが望ましい。
【0043】
また、上述した実施形態では、スパウト挿入位置δにおいて、パウチPに挿入したスパウトSをパウチPに仮止めしているが、これに限定されるものではなく、挿入したスパウトSを、位置ズレしないように、パウチPと共に搬送するのであれは、必ずしも、スパウトSをパウチPに仮止めする必要はない。
【0044】
また、上述した実施形態では、ボトムガセットタイプのパウチPにスパウトSを装着する場合について説明したが、本発明のスパウト装着装置は、ボトムガセットタイプのパウチに限定されるものではなく、サイドガセットタイプのパウチやガセット部のないパウチにスパウトを装着する場合にも適用することができることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】この発明にかかるスパウト装着装置の一実施形態を示す概略平面図である。
【図2】同上のスパウト装着装置におけるスパウト供給位置付近を示す側面図である。
【図3】同上のスパウト装着装置におけるパウチ搬送部、パウチ予備開口部、スパウト挿入・仮止め部(一部)及びスパウト装着部を示す平面図である。
【図4】同上のスパウト装着装置におけるパウチ供給部を示す側面図である。
【図5】同上のパウチ供給部を示す平面図である。
【図6】同上のパウチ供給部を構成しているパウチ受渡ユニットの位置決め機構を示す平面図である。
【図7】同上の位置決め機構がパウチを位置決めした状態を示す平面図である。
【図8】同上のパウチ受渡ユニットのパウチ引渡機構が位置決め機構からパウチを受け取る状態を示す側面図である。
【図9】同上のパウチ引渡機構が位置決め機構から受け取ったパウチをパウチ搬送部に引き渡す状態を示す側面図である。
【図10】(a)は同上のスパウト装着装置におけるスパウト供給部を構成しているスパウト移送ユニットを示す平面図、(b)は同上のスパウト移送ユニットを示す正面図である。
【図11】(a)はスパウトの移送途中の状態を示すスパウト移送ユニットの平面図、(b)はスパウトの移送途中の状態を示すスパウト移送ユニットの正面図である。
【図12】スパウトの移送途中の状態を示すスパウト移送ユニットの平面図である。
【図13】スパウトの移送完了時点の状態を示すスパウト移送ユニットの平面図である。
【図14】同上のスパウト装着装置におけるスパウト挿入・仮止め部を構成している把持ユニットを示す正面図である。
【図15】同上の把持ユニットが降下して、パウチPにスパウトSを挿入した状態を示す側面図である。
【図16】(a)はこのスパウト装着装置によってスパウトが装着されるパウチを示す正面図、(b)は同上のパウチに装着されるスパウトを示す正面図である。
【図17】(a)は一般的なスパウト付きパウチ容器を示す正面図、(b)、(c)は同上のスパウト付きパウチ容器の製造方法を説明するための工程図である。
【図18】従来のスパウト装着装置に搭載されているパウチ供給部(一部)及びパウチ挿入部(一部)を示す概略平面図である。
【図19】同上のパウチ挿入部を構成しているチャックシリンダ及び把持爪を示す正面図である。
【図20】(a)〜(g)は同上のパウチ挿入部によるスパウトの挿入動作を示す工程図である。
【図21】同上のパウチ挿入部の改良案を示す平面図である。
【図22】同上の改良案の動作を説明するための動作説明図である。
【符号の説明】
【0046】
1 スパウト装着装置
2 パウチ供給部
3 スパウト供給部
4 パウチ搬送部
5 パウチ予備開口部
6 スパウト挿入・仮止め部(スパウト挿入部)
7 スパウト装着部
21 パウチ供給コンベア
211 ベルトコンベア
212 ガイドプレート
213a、213b、213c 規制ガイド
22 パウチストッカ
221 傾斜ガイド
222 パウチ送出コンベア
223 規制部材
23 パウチ受渡ユニット
24 位置決め機構
241 パウチ送出コンベア
242 パウチ押えローラ
243 位置決めコンベア
244 押えローラ
245 ストッパ
246 プッシャ
247 位置決めガイド
25 パウチ引渡機構
251 姿勢変更機構
252 吸引アーム
253 パウチ移送機構
31 パーツフィーダ
31a スパウト送出路
31b 切替路
32 傾斜ガイド
33 スパウト移送ユニット
331 ガイドプレート
331a、331b、331c 案内溝
332 第1のスパウト移送機構
332a、332b 把持爪
332c 駆動シリンダ
333 第2のスパウト移送機構
333a プッシャ
333b 駆動シリンダ
41 開閉ベルト搬送機構
42 駆動プーリー
43 従動プーリー
44 搬送ベルト
45 ベルト搬送機構
46 駆動プーリー
47 従動プーリー
48 搬送ベルト
51 予備吸引ヘッド
61 把持ユニット
611 チャックシリンダ(把持手段)
612、613 取付部材
614、615 把持爪
616 ばね
62 把持ユニット昇降機構(昇降機構)
63 吸引ヘッド
64 シールヘッド
71 第1シールユニット
72 第2シールユニット
73 冷却ユニット
74 ガイドプレート
P パウチ
S スパウト
【出願人】 【識別番号】000238005
【氏名又は名称】株式会社フジシールインターナショナル
【出願日】 平成18年10月6日(2006.10.6)
【代理人】 【識別番号】100104640
【弁理士】
【氏名又は名称】西村 陽一


【公開番号】 特開2008−93836(P2008−93836A)
【公開日】 平成20年4月24日(2008.4.24)
【出願番号】 特願2006−274738(P2006−274738)