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【発明の名称】 製袋機及び袋の製造方法。
【発明者】 【氏名】長塩 實

【要約】 【課題】シールアンドカット方式製袋機において完成袋のシール面同士が製品受台上で再溶着する問題を解決する事、及び製袋装置の設置面積を小さくする事。

【解決手段】シールアンドカットユニット装置が、X位置・Y位置を1枚毎交互に往復移動してシール及びカット動作をする事により、完成袋4のシール面同士が製品受台11上で熱溶着シール部分3a、3bが前後に離れて積み重ねられ、またシールアンドカット方式と原反直接送り出し装置を組み合わせる事により、機械の長さ方向の設置面積を縮小。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
円筒状ポリオレフィンフィルムの製袋機にあって、シール装置とフィルムカット装置を合体化したシールアンドカットユニットを、フィルム移送ロール後方でロールと平行する位置に配置し、シールアンドカットユニットがフィルムの進行方向に沿って往復移動する機構を備えた製袋機。
【請求項2】
請求項1の往復移動機構の駆動原として偏心カムを使用し、シールアンドカットユニットを往復移動せしめる機構において、同一の駆動原によって回転するシールバー上下用クランクが1回転する間にカムは半回転とし、シールバーによる下降シール完了から次の下降シールまでの工程で、カムの短径円孤部分と長径円弧部分の揚程差により、シールアンドカットユニットがスライドレール上でフィルムの走行方向に沿って往復移動する機構を備えた製袋機。
【請求項3】
請求項1に記載の製袋機であって、さらに移送用ピンチロールによってフィルムを間欠的に移送する工程で、移送ロールの送り量が、袋の定寸送り量をL量とし、シール幅プラスα量をT量として、移送用サーボモーターの設定を「L−T量送り・停止・L+T量送り・停止」動作が連続して繰返される設定とし、シールアンドカットユニットは送り量に連動して定位置と定位置プラスT量位置を交互に繰返す事を特徴とする製袋機。
【請求項4】
移送ロールによって、フィルムを間欠的に移送する工程であって、ピンチロールの送り量が、袋の定寸送り量をL量とし、シール幅プラスα量をT量として、L−T量送り・停止・L+T量送・停止が連続して繰返されるべくサーボモーターの設定をし、L−T量送り後のフィルム停止時にシールアンドカットユニットは定位置でシールアンドカットを行い、次にL+T量送り後のフィルム停止時にシールアンドカットユニットはT量程フィルムの流れ方向に前進移動した位置でシールアンドカットを行うシールアンドカットユニットの移動機構を備えた事を特徴とする製袋機による袋の製造方法。
【請求項5】
シール装置とフィルムカット装置を合体化したシールアンドカットユニットを含む製袋機本体を固定位置として、完成袋受け台が袋1枚毎にフィルムの流れ方向に前後移動し、完成袋が受け台上において前後位置に交互に積み重ねられる事を特徴とした袋の製造方法。
【請求項6】
シールアンドカット方式によるボトムシール製袋機において、フィルム供給装置部分でフィルムを抱いたダンサーロールの自重と、ピンチロールによる間欠移送によって生じる引っ張り張力との相対応力の差によって上下運動するダンサーロールの動きを検知する位置センサー信号によって、送り出しモーターによるフィルム送り出し手段をコントロールし、フィルムに常時張力を持たせた状態でフィルム移送する機構とし、シールアンドカット方式と前記送り出し方式を組合せた事により機械の設置面積を縮小したことを特徴とする製袋装置。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
ポリオレフィン系樹脂を原料とする袋の製造において、フィルム移送手段で間欠的に移送し、移送停止時に熱加圧シール手段により溶着し、切断手段によって切断する製袋機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
図1に示すシール及びカット位置による方式が従来からの製袋装置であるが、近来では図2に示すシールアンドカット方式による製袋装置がある。しかしこの装置だと袋が完成袋として製品受け台上に重ねられる工程で、図3の3の状態に1枚1枚が積み重ねられ、袋のシール面同士が再溶着する問題が発生していた。
【0003】
そこでシール部分の温度低下時間を勘案して、熱溶着シール直後に次の移送工程開始までの待機時間を長くとり、シール面の冷却を待ってフィルムの移送を行い、再溶着を防止していた。
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
図1は従来の製袋機の概略図であるが、サーボモーター22によって駆動される移送ロール5による間欠移送の停止工程時に、シールバー6の下降により圧着熱シールされる。(ハンドル8によって上下するシール位置調整用円筒バー9によって、シール3の位置がカッター7の手前にくるように調整してある)。従って従来機では、移送ロール5までに袋1枚分の長さを要すると共に、シール時における溶融状態の熱シール面の伸びを防止する必要があり、原反1からのフィルム送り出しロール10と熱シールバー6の間はフィルムの進行方向への張力を小さくするためにフィルム2を張力的にフリー状態にしてPの位置でプールいた。袋1枚分のスペースおよびフィルムを中空状態にして、張力的にフリーな状態を保つためのスペースが必要となり、特に長尺袋においては機械全長が非常に長くなり設置面積が長くなるとともに、作業効率も悪くなる問題がある。
【0005】
また図1において原反1を原反送りロール10によって矢印方向に送り、移送ロール5により間欠的に移送しながら、フィルム移送停止の間に熱シールバー6が下降しフィルム2を熱シールする方法においては、フィルムの引張りによる張力が流れ方向にいくらかかった状態で熱シールされる事により、図7における完成袋平面図Aの側面図Bのごとくシール部分3が凹状となりシール強度が弱くなる欠点があった。
【0006】
上記の問題を解決する方法として、シールアンドカット方式が考えられる。図2はこの方式による製袋機の概略図で、図1の熱シール機構6とフィルムカット刃7を併合し、サーボモーター22を駆動原として間欠的に回転しフィルムを移送する移送用ローラー5と、ダンサーロール24の位置を感知して作動する繰り出しロール27の駆動モーター28によって原反1が送り出される。移送ロール5と平行に配置されたシールアンドカットユニット14によってシールアンドカットされた完成袋4が製品受台11に積み重ねられる。積み重ねられる工程において図3で示すように熱シール部分3が同じ位置で重ねられる事により半冷却状態のシール部分が一枚先に製袋された袋で残留熱を有したシール部分と再溶着する問題が発生していた。
【課題を解決するための手段】
【0007】
機械の設置場所面積の縮小手段として、シール装置とフィルムカット装置を併合したシールアンドカット方式と図2に示すテンションロール位置感知によるフィルム繰り出しスピード制御を利用したフィルム送出し装置を併用することで、図1のP部分でフィルムプール部分を省いた事と、シール部分をカット部分と併合して空いたスペースを省く事とで機械全長を短縮した。
【0008】
図1の従来の製袋方式では応分の張力がフィルムにかかった状態において加圧熱シールする関係で、図7のBにおけるシール部分3が、凹状となる事によりシール強度が低下する問題に関しては、シールアンドカット方式で解決した。即ち図2及び図3のシールアンドカット方式ではシールバー12の下降圧着による熱溶着シール時において、移送ロール5以降においてフィルムの流れ方向への引張張力がゼロ状態となる事により、熱溶着されたシール部分3がシール部分の冷却にともなって収縮し、図7Cのシール3状態が凸形状となってシール強度の大きな袋を製造できる。
【0009】
シールアンドカット方式において完成袋のシール面同士が製品受け台上で再溶着する問題の解決方法を図3及び図4で説明する。シールバー12・カッター刃逃がし溝兼押えバー13・シール受け台15・カッター刃16を一体としたシールアンドカットユニット14(破線囲い内)がフィルム移送方向にシール幅Qプラスα量をTとしてT量分程、図4のX位置・Y位置をフィルム流れ方向に沿って袋1枚毎前後移動し、シールアンドカットされた袋が受台11に積み重ねられる工程で図4におけるシール部分の積層位置が3a・3bのように1枚毎シール部分が前後して積み重ねられる事により、シール部分が重なる事のないようにした。
【0010】
移送ロール5の回転によるフィルムの移送量はサーボモーター22の制御器23によって設定され、袋の必要長さ量を移送する。袋の所定長さをLとし、移送ロール5による1枚毎の送り量Lとシール幅プラスαをTとして、ピンチロール5の送り量をL+T量・L−T量が繰り返されるように制御器23によって設定する。Tの量はシール幅プラスαでシール同士が製品受台11上で重なる事によるシール同士の再溶着を防止できる幅とする。
【0011】
間欠移送の送り量がL−T量の停止時に、シールアンドカットユニットは図4のX位置でシールアンドカット動作をし、L+T量送り後の停止時に、シールアンドカットユニットはY位置でシールアンドカット動作をする。
【発明の効果】
【0012】
シールアンドカット方式とテンションロール位置感知によるフィルム繰り出しスピード制御装置により、フィルム原反からピンチロール5までの距離が短縮可能となり、機械の設置面積を小さくした。
【0013】
本発明によれば、完成袋が製品受台上において、シール部分が前後方向に交互に整列する事により、製品受台上でシール部分が重なる事が無くシール部分の再溶着を防止出来た。これによりシール冷却時間等を考慮する必要が無くなり能率アップを図れると共に、シール強度の強い袋が提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
機械全長を短縮し、シールアンドカット方式の問題点であるシール部分の溶着問題を解決する形態について図2・図4に基づいて説明する。
【0015】
図2で原反繰り出しについて説明する。フィルム移送ロール5の回転によって袋一枚分を移送し、次の停止工程時間帯でシールアンドカット動作をする。移送ロール5の間欠移送回転によるフィルムの流れ動作に追随して、フィルム2は送り出される。移送ロール5によるフィルム移送開始時点においてはダンサーロール24は最下点にあり、S3の信号を受けた繰り出しモーター28は停止状態にある。移送ロール5の回転によりフィルムは引き出され、その張力によってダンサーロール24は上方に引き上げられ、ダンサーロールの位置が位置センサーS3→S1方向に移動する。位置センサーはそれぞれS1高速・S2中速・S1停止の各条件が制御盤25に設定されており、繰り出し用駆動モーター28を制御する。モーター28に連結した原反受けロール27の回転により原反1は繰り出し回転する。原反送出しスピードは、位置センサーS1・S2・S3の信号による送出しモーター回転制御によって、移送ロール5による間欠的なフィルム移送スピードに同調する。
【0016】
ピンチロール5の間欠的な回転の停止工程時において、モーター20と連結したクランク機構21によってシールバー12とカッター刃逃がし溝兼フィルム押えバー13が下降し圧着熱シールされると同時に、シールバー12とカッター刃逃がし用溝兼フィルム押えバー13がシール受台15に接圧された工程でフライングカッター用モーター17が回転しカッター刃16がフィルム流れ方向に対して直角方向に走行してフィルムを切断する。
【0017】
図3はシールアンドカットユニット説明図で、シールバーとカッター刃逃がし溝兼フィルム押えバー13とフライングカッター用モーター17を含むカッター刃フライング装置をユニット化して、スライドレール18上にセットしてあり、ユニット全体がカム19によってスライドレール上を往復移動する。
【0018】
シールアンドカットユニット14(破線囲い内)の移動はモーター20を駆動原とする偏心カム19によってスライドレール18上をフィルム移送方向に沿って前後移動する。往復移動動作について図6で説明する。偏心カムの短径円孤部分35と長径円孤部分36を有するカムによってシールアンドカットユニット14を押引し、シールアンドカットユニットを揺動さす機構において、同一の駆動原によって回転するシールバー上下用クランク21が1回転する間にカム19は半回転とし、シールバーによる下降シール完了後のシールバー上昇開始から次の下降圧着熱シール直前までの工程で、カムの短径円孤部分と長径円弧部分の揚程差により、シールアンドカットユニットはスライドレール上でフィルムの走行方向に往復移動する。シール完了から次の下降シールまでの工程間に、シールアンドカットユニットは図6のX位置からY位置へ移動し次の同工程の間にY位置からX位置へ移動する。
【0019】
上記カムの代りにエアーシリンダー又は油圧シリンダーをユニット移動の駆動原として使用する事も可能。
【0020】
カム19及びクランク21の回転数はモーター20からの伝導手段であるタイミングベルト用プーリー等図6のプーリー31・32・33・34の径設定で決り、クランク機構への動力伝達プーリー34が1回転する間に、カム機構への動力伝達プーリー31は半回転となるプーリー径とする。
【0021】
ピンチロール5によるフィルム移送量は、袋の所定長さをL、シールアンドカットユニットの移動量をTとして、ピンチロール5による袋1枚毎の送り量がL−T量とL+T量が交互に繰り返されるよう、サーボモーター22の制御器23によって設定する。
【0022】
フィルムの送り量とシールアンドカットユニットの移動動作との関連は、ピンチロール5のフィルム送りがL−T量時にはシールアンドカットユニットは図4のXの位置で停止してシール及びカッティング動作をし、L+T量送りの終了時にはシールアンドカットユニットはモーター20に連結されたカム機構19により、Y位置までT量移動してシール及びカッティング動作をする。
【0023】
図4のX位置・Y位置に位置感知センサーを設け、それぞれの位置信号はフィルム送り用サーボモーター23の制御器に伝達され、L+T・L−Tの送り量が切りかえられる。
【0024】
フィルム送り量とカット位置の関係を図5で説明する。1枚前の袋がD図のXの位置でカットされた次に、L+T量のフィルムをピンチロール5によって矢印方向に送り、フィルム送り停止工程においてY位置でカットする、L+T量送りでT量程余分に送った分はXからY位置にT量程移動してカットするので、袋の長さはL+T−(T)となり所定の長さLでカットされる。次にL−T量のフィルムを矢印方向に送り、フィルム送り停止工程においてX位置でカットする。前の袋がT量余分に長いY位置でカットされているのでカット位置がYからX位置に後退したT量分程長くなり、L−T+(T)となるので所定の長さLでカットされる。以後順次F・G・H・Iと交互に繰返される。
【0025】
従って、L+T量・L−T量分のフィルム送り量が交互に増減しても、それに伴ってカット位置が移動するので、1枚毎の袋の長さは一定で、図4のシール3a・3bが交互にT量程離れて受台11上に積み重ねられる事となる。
【0026】
シールアンドカットユニットの移動量は、シール幅プラス5mm前後で正常な生産が出来る。通常のシール幅は2mm〜7mmの範囲内であり移動量は7mm〜12mmとなる。一般的にはシール幅は5mm以内であり、移動量は10mm以内が適当な値である。
【0027】
本発明の一つの要旨はシール面の再溶着防止にあり、シール面が積み重ねられる事を回避する目的において、製袋機本体と製品受け台の相対的距離が変動すれば良く変動手段として製袋機本体又は製品受け台を袋1枚毎に前後移動して、完成袋が受け台上で前後移動して積み重ねられる方法も考えられる。この方法においては受け台上の製品の安定が悪く実用には移動スピード等の配慮が必要。
【0028】
本発明の実施例はその要旨を超えない限り記載に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】 従来型製袋機の概略図
【図2】 本発明による製袋機の概略図
【図3】 シールアンドカットユニット側面図
【図4】 シールアンドカットユニット移動機構図
【図5】 フィルム送り量とカット位置相関図
【図6】 カム機構及びクランク機構の相関図
【図7】 シール形状説明図
【符号の説明】
【0030】
1 フィルム原反
2 フィルム
3 熱溶着シール部分
3a 熱溶着シール部分
3b 熱溶着シール部分
4 完成袋
5 フィルム移送用ロール
6 従来型機シールバー
7 従来型機カッター刃
8 シール位置調整用ハンドル
9 シール位置調整用バー
10 従来機フィルム送り出しロール
11 製品受け台
12 シールアンドカットユニット内蔵シールバー
13 カッター走行用カッター逃がし溝付き押えバー
14 シールアンドカットユニット
15 シールアンドカットユニット内受台
16 フライングカッター刃
17 フライングカッター駆動用モーター
18 シールアンドカットユニット揺動用スライドレール
19 シールアンドカットユニット移動用カム
20 シールバー上下動・ユニット揺動用モーター
21 シールバー上下動用クランク機構
22 ピンチロール駆動用サーボモーター
23 ピンチロール駆動用サーボモーター制御器
24 繰り出しモーター制御用ダンサーロール
25 原反繰り出しモーター制御器
27 原反繰り出しロール
28 原反ロール駆動モーター
31 カム軸連結プーリー
32 カム駆動用モーター側プーリー
33 クランク軸連結プーリー
34 クランク駆動用モーター側プーリー
35 カムの短径円弧部分
36 カムの長径円弧部分
【0032】
S1 高速用 位置感知センサー
S2 中速用 位置感知センサー
S3 停止用 位置感知センサー
【出願人】 【識別番号】506323935
【氏名又は名称】有限会社長塩機械
【出願日】 平成19年8月20日(2007.8.20)
【代理人】
【公開番号】 特開2008−80802(P2008−80802A)
【公開日】 平成20年4月10日(2008.4.10)
【出願番号】 特願2007−241554(P2007−241554)