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【発明の名称】 包装袋及びその構成物
【発明者】 【氏名】松本 健司

【要約】 【課題】現行の包材(ラミネート物)が銘柄、包材の量ごとに在庫を行い、スペースを多く取っている事、銘柄変更や新製品に際し、在庫包材を破棄していることに対しての、無駄の少ない効率的な製袋物の製造方法を提供する。

【構成】オレフィン系フィルムを有する印刷層と、バリア層とシーラント層を持つ内袋層の2構成を別個に製造し、内容物を充填時にヒートシール剤を用いて貼りあわせて製袋する。さらに構成を作るためにウレタン樹脂系ヒートシール剤を見出した。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
オレフィン系フィルムを有する印刷層、2)バリア層とシーラント層を持つ内袋層とを、互いに別々に作成し、その後ヒートシール剤を用いて貼り合わせることを特徴とする包装材料の製造方法。
【請求項2】
請求項1に使用される120℃からのヒートシール性を有し、巻き取り可能で耐ブロッキング性の有るウレタン樹脂系ヒートシール剤。
【請求項3】
請求項1及び請求項2に記載される、ポリウレタン樹脂100部に対して、該樹脂中に水酸基価112.0〜28.0(数平均分子量Mw1000〜4000)のポリプロピレングリコール(PPG)を15部以上60未満含むことを特徴とする分子量Mw15000〜100000のウレタン樹脂系ヒートシール剤組成物。



【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、アルミ箔、アルミ蒸着等のバリア層を含む包装袋に関するもので、特にコーヒー、茶葉のような固形物、粒体の集合体を真空包装、脱気包装する包装袋に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、コーヒー豆、お茶などの真空包装が必要な包装袋、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)/インキ層/接着剤層/延伸ナイロンフィルム/アルミニウム箔/低密度ポリエチレン(LDPE)のような構成でラミネート物を製作し、内容物を充填していた。この時接着剤層はパートコートで塗布され間に空気を入れて内容物の凹凸を目立たせない用にされていた。
【特許文献1】特開平2004−175398号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は現行の包材(ラミネート物)が銘柄、包材の量ごとに在庫を行い、スペースを多く取っている事、銘柄変更や新製品に際し、在庫包材を破棄していることに対しての無駄の少ない効率的な製袋物を提供する事である。
【課題を解決するための手段】
【0004】
印刷物と内袋の2構成を別個に製造し、内容物を充填時に貼りあわせて製袋する方法により上記課題を解決することを見出した。
【0005】
さらには構成1を作るために必要不可欠なヒートシール剤を開発者は見出した。
【0006】
即ち本発明は、1)オレフィン系フィルムを有する印刷層、2)バリア層とシーラント層を持つ内袋層とを互いに別々に作成しその後ヒートシール剤を用いて貼り合わせることを特徴とする包装材料の製造方法に関する。
【0007】
さらに本発明は120℃からのヒートシール性を有し、巻き取り可能な長期保管可能な耐ブロッキング性を有るウレタン樹脂系ヒートシール剤に関する。
【0008】
さらに本発明のヒートシール剤は、ポリウレタン樹脂100部に対して、該樹脂中に水酸基価112.0〜28.0(数平均分子量Mw1000〜4000)のポリプロピレングリコール(PPG)を15部以上60未満含むことを特徴とする分子量Mw15000〜100000のウレタン樹脂系ヒートシール剤組成物に関する。
【発明の効果】
【0009】
本発明が提供する製袋物は包材(ラミネート物)が銘柄、包材の量ごとに在庫を行い、スペースを多く取っている件、銘柄ごとや新製品に際し、在庫包材を破棄していることに対しての無駄の少ない効率的な方法ができる製袋物を提供する、優れたものである。本発明のヒートシール剤は、相反する物性であるヒートシール性とブロッキング性の双方の性能を有する、優れた発明である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
(構成1)
印刷物(フィルム/インキ)/ヒートシール剤/内袋(フィルム/バリア層/シーラント層)
上記構成1の構成物は、下記構成2、下記構成3を内容物の充填時に貼りあわせて製袋する。
【0011】
(構成2)
印刷物(フィルム/インキ)、またはさらにヒートシール剤を積層にした印刷物(フィルム/インキ/ヒートシール剤)
(構成3)
内袋(フィルム/バリア層/シーラント層)または内袋側にヒートシール剤の有る印刷物(ヒートシール剤/フィルム/バリア層/シーラント層)

構成2における上記基材フィルム層は透明であって、この基材フィルム層を構成する基材フィルムとしては、透明フィルムであって、ポリエチレンテレフタレート(PET)やポリプロピレン(PP)、ナイロン(Ny)などの熱可塑性樹脂フィルムの一軸ないし二軸延伸フィルムが好適に使用できる。この基材フィルムに印刷インキおよびヒートシール剤を印刷する。印刷インキは一般に使用されるグラビアインキで良い。ただし基材、ヒートシール剤の密着性に優れたものでなければならず、一般的にはウレタン系樹脂の印刷インキが使用される。
【0012】
構成3の基材としてガスバリア性を有する基材を構成するための基材フィルムとしては、上記熱可塑性樹脂フィルムの一軸ないし二軸延伸フィルムに酸化アルミニウム(アルミナ)或いは酸化珪素などの無機酸化物を蒸着した透明蒸着フィルム(凸版印刷株式会社製GLフィルム(商品名)など)や、ガスバリア性樹脂を主材としたコーティング剤を塗布したポリエステルフィルム、ナイロンフィルム、ポリプロピレンフィルムなどの透明フィルム、或いはそれ自体がガスバリア性の高いフィルム(EVOH(エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物)フィルム、PVDC(ポリ塩化ビニリデン樹脂)フィルムなど)が採用できる。
また、アルミ等の金属からなる金属箔等をガスバリア層として用いた包装材料は、温度
や湿度の影響がなく高度なガスバリア性を持ち、香味を維持する包材には適している。
【0013】
シーラント層はシーラントフィルムを用いる構成とすることができる。そのシーラントフィルムとしては、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−プロピレンブロック共重合体などのポリオレフィン系樹脂からなるフィルムなどの耐熱性のあるフィルムおよびイージーピールフィルムなどが採用でき、単層、あるいは複数のシーラントフィルムを順に積層貼り合わせした多層としても構成できる。
【0014】
上記各フィルム間の貼り合わせは、ドライラミネートの他に押出しラミネート、ノンソルラミネートなどが採用できる。
【0015】
本発明のポリウレタン樹脂(A)は、従来公知の方法、例えば、特開昭62−153366号公報、特開昭62−153367号公報、特開平1−236289号公報、特開平2−64173号公報、特開平2−64174号公報、特開平2−64175号公報などに開示されている方法により得ることができる。具体的には、ポリプロピレングリコール(PPG)および併用ポリオールとジイソシアネート化合物とをイソシアネート基が過剰となる割合で反応させ、末端イソシアネート基のプレポリマーを得、得られるプレポリマーを、適当な溶剤中、すなわち、ノントルエン系グラビアインキ用の溶剤として通常用いられる、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチルなどのエステル系溶剤;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン系溶剤;メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、n−ブタノールなどのアルコール系溶剤;メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサンなどの炭化水素系溶剤;あるいはこれらの混合溶剤の中で、鎖伸長剤および(または)末端封鎖剤と反応させる二段法、あるいはポリプロピレングリコール(PPG)および併用ポリオール、ジイソシアネート化合物、鎖伸長剤および(または)末端封鎖剤を上記のうち適切な溶剤中で一度に反応させる一段法により製造される。これらの方法のなかでも、均一なポリウレタン樹脂を得るには、二段法によることが好ましい。また、ポリウレタン樹脂を二段法で製造する場合、鎖伸長剤および(または)末端封鎖剤のアミノ基の合計(当量比)が1/0.9〜1.3の割合になるように反応させることが好ましい。イソシアネート基とアミノ基との当量比が1/1.3より小さいときは、鎖伸長剤および(または)末端封鎖剤が未反応のまま残存し、ポリウレタン樹脂が黄変したり、印刷後臭気が発生したりする場合がある。
【0016】
本発明のヒートシール剤は必要に応じてシリカや体質顔料の様なブロッキング防止剤、可塑剤、消泡剤、界面活性剤などの添加剤、あるいは前記ポリウレタン樹脂と相溶性を有し、かつ経時にて増粘ゲル化が起きない範囲にて塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン、塩素化エチレン/プロピレン等の塩素化ポリオレフィン、クロルスルホン化ポリオレフィン、エチレン/酢酸ビニル共重合体、またはその塩素化もしくはクロルスルホン化物、マレイン酸樹脂、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体等の樹脂を併用する事ができる。その中でも相溶性、耐ブロッキング性から塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂の混合系が望ましい。
【0017】
本発明のブロッキング性は、インキ、ヒートシール剤を印刷、塗布した後の巻き取り後の状態を示す。長時間の保管、温度、湿度により、インキ、ヒートシール剤が印刷、塗布部分から反対側の原反へ移動する事がある。衛生的、美観的に商品価値を減ずるためブロッキング性の良好な製品が好まれる。
【0018】
次に、本発明のヒートシール剤で利用する溶剤としては、主に、メタノール、エタノー
ル、n−プロパノール、イソプロパノール、ブタノールなどのアルコール系有機溶剤、ア
セトン,メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン系有機溶剤、酢酸メ
チル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチルなどのエステル系有機溶剤、n−ヘキサン 、n−ヘプタン、n−オクタンなどの脂肪族炭化水素系有機溶剤、およびシクロヘキサ
ン、メチルシクロヘサン、エチルシクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタンなど
の脂環族炭化水素系有機溶剤、トルエンなどの芳香族炭化水素系有機溶剤が挙げることが
でき、バインダー樹脂の溶解性や乾燥性などを考慮して、混合して利用することが好まし
い。これらの有機溶剤の使用量としては、30重量%以上含有される。
【0019】
ヒートシール剤は構成1と2を接着させる為に印刷されるもので、内容物を充填時にヒートシールされ製袋される物である。
【0020】
ヒートシール剤はパートコート剤として、部分的に印刷される。これは部分的に構成が接着している為、包装体として内部に商品が充填された場合に外観がフラットな形になり、凹凸を目立たせない為である。凹凸の少ない内容物の場合には部分的な印刷ではなく全面への印刷でも構わない。
以下、本考案の実施例に基づいて、さらに詳細に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の例に限定されるものではない。なお実施例における各特性の測定は次の測定方法によったものである。
<実施例>
(ヒートシール剤用ウレタン合成例)
アジピン酸と3−メチル−1,5−ペンタジオールから得られる数平均分子量(以下Mnという)4,000のポリエステルジオール(PMPA4000)147.1部、Mn2000のポリプロピレングリコール(PPG2000)97.0部、イソホロンジイソシアネート39.7部および酢酸エチル90部を窒素気流下に90℃で6時間反応させ、末端イソシアネートプレポリマーの溶剤溶液373.8部を得た。次いでイソホロンジアミン15.8部、2―ヒドロキシエチルエチレンジアミン0.3部、ジ−n−ブチルアミン0.1部、酢酸エチル330部およびイソプロピルアルコール280部を混合したものに、得られた末端イソシアネートプレポリマーの溶剤溶液473部を室温で徐々に添加し、次に50℃で1時間反応させ、固形分30%、アミン価 1.0 mgKOH/樹脂1g、水酸基価 0.2mgKOH/樹脂1g、25℃における粘度8Pのポリウレタン樹脂溶液Aを得た。
【0021】
ヒートシール剤は、ポリウレタン樹脂溶液A50部、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体樹脂溶液(日信化学工業製ソルバインTA3番)20部、シリカ(富士シリシア化学製サイリシア440番)1部、脂肪酸アマイド(ライオン製アーモスリップE番)1部
、MEK10部、トルエン10部、酢酸エチル8部をディスパー攪拌し、ヒートシール剤を得た。
印刷物構成 ポリエチレンテレフタレート(PET)/インキ/ヒートシール剤
インキ:NEWLPスーパー(東洋インキ製造製) 版:インキ 30μ ヒートシー
ル剤30μ 希釈剤としてインキはトルエン50部 MEK35部 IPA15部の溶剤
で、離合社製ザーンカップ#3にて15秒に希釈、試作ヒートシール剤は該ヒートシール
剤100部に対し、トルエン50部 MEK35部 IPA15部の溶剤を30部添加し
希釈、印刷速度40m/分にてグラビア印刷方式により印刷した。内袋のヒートシール面
はナイロンフィルム(ONY)とした。
(i)ヒートシール強度の測定
ヒートシール剤を塗布した面と内袋フィルムで重ね合わせ、120〜200℃、20N/cm2加圧、加圧時間1秒の条件でヒートシールした。その後、25℃、相対湿度65%の条件 下、引っ張り速度300ミリメートル/分で、T剥離強度(n/15ミリメートル)を測定した。
(ii)耐ブロッキング性試験 ヒートシール剤を塗布した面と非印刷面を重ね合わせ、40℃、相対湿度80%の条件下で、10kg/cm2の荷重をかけた。1日後、25℃、相対
湿度65%の条件下で引き剥がし、接着面の塗膜の外観を目視にて観察し、耐ブロッキング性の程度を下記の基準に従って5段階で評価した。
◎:耐ブロッキング性優秀(剥離抵抗、ヒートシール取られの発生がない)
○:耐ブロッキング性良好(剥離抵抗を感じるが、ヒートシール剤取られの発生がない)
△:耐ブロッキング性やや劣る(剥離抵抗を感じられ、ややヒートシール剤取られが認められる)
△×:耐ブロッキング性劣る(剥離抵抗を感じられ、インキ取られが印刷面積の約50%で認められる)
×:耐ブロッキング性非常に劣る(重ね合わせたフィルムが引き剥がせない。もしくは、
塗工面積のほぼ100%でヒートシール剤がとられる)
参考例として現用のエチレン酢酸ビニル共重合体樹脂系ヒートシール剤、アクワシール1038(東洋インキ製造製)と比較した。印刷条件としては版深35μmのグラビア方
式にて原液のまま印刷した。

表1


【0022】
実施例の通り耐ブロッキング性も良いヒートシール剤を見出すことができた。このヒートシール剤の為、前記請求項1を行うことができるようになり、銘柄変更や新製品が発売されたときに、構成3の部分が無駄にならなくなり、効率的で環境への負荷が少なくなる方法ができるようになった。









【出願人】 【識別番号】000222118
【氏名又は名称】東洋インキ製造株式会社
【出願日】 平成18年9月8日(2006.9.8)
【代理人】
【公開番号】 特開2008−62540(P2008−62540A)
【公開日】 平成20年3月21日(2008.3.21)
【出願番号】 特願2006−243717(P2006−243717)