トップ :: B 処理操作 運輸 :: B31 紙製品の製造;紙の加工

【発明の名称】 平盤打抜き方法及び装置
【発明者】 【氏名】矢野 忠

【氏名】佐藤 祐一

【要約】 【課題】製品を打抜きながら検査を実施し良品・不良品を分別回収して製品シートのみをスタッカ部や製品搬出部を介して回収し作業時間が短縮できる平盤打抜方法を提供する。

【構成】印刷されたカートンシート(CS)紙山から1枚ずつ取り出し次工程へ送り出すCS供給工程、CSを印刷された輪郭に沿ってつなぎ部分のみを残して型抜きする打抜き工程、打抜き処理されたCSについて良品か不良品かを判別する検査工程、検査後の打抜き処理されたCSから不要部分を除去しカートンブランク(CB)を得るカス取り工程、CBの中から不良品のみ選択的に取り除き所定の受台上に堆積させる不良品除去工程及びCB製品を回収する製品回収工程を含むCB製造方法で検査工程の撮像機構をCBの上下動に対応して移動しCBの検知すべき面との距離をほぼ一定に保持しながら検査工程を行うとともに、そこで得た情報に同調して不良品除去工程における除去操作を作動させる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
印刷されたカートンシート紙山から1枚ずつ取り出し、次工程へ送り出すカートンシート供給工程、供給されたカートンシートを印刷された輪郭に沿って、つなぎ部分のみを残して型抜きする打抜き工程、打抜き処理されたカートンシートについて、良品か不良品かを判別するための検査工程、検査後の打抜き処理されたカートンシートから不要部分を除去してカートンブランクを得るカス取り工程、カス取り工程から送られてくるカートンブランクの中から不良品のみを選択的に取り除き、所定の受台上に堆積させる不良品除去工程及びカートンブランク製品を回収する製品回収工程を含むカートンブランク製造方法において、上記検査工程における撮像機構をカートンブランクの上下動に対応して移動し、カートンブランクの検知すべき面との距離をほぼ一定に保持しながら検査工程を行うとともに、そこで得た情報に同調して、不良品除去工程における除去操作を作動させることを特徴とする方法。
【請求項2】
カートンシートの紙山から1枚ずつカートンシートを抜き出し、次の打抜き部へ送る機構を備えた給紙部、給紙部から送られたカートンシートを上部を切断刃とし、下部を上下動可能の支持板として構成した所定形状に打ち抜くための機構を備えた打抜き部、打抜き後のカートンシートについて、その被検査面の上下動に対応して上下動し、被検査面との距離をほぼ一定に保持しうる撮像機構を備えた検査部、打抜き後のカートンシートから不要部分を除去する機構を備えたカス取り部、上記検査部の情報により不良品のみを取り出し、所定の受台上に堆積させる機構を備えた不良品除去部、不良品除去部を通過した良品カートンブランクを所定の受台上に堆積させる機構を備えた製品回収部及び上記各部間のシートの移動を行うための複数のグリッパバーが等間隔に固定された無端チェーンからなるシート搬送機構を含むことを特徴とする自動平盤打抜き装置。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、カートンシートを打ち抜いてカートンブランクを製造する過程において、カートンブランクの良品及び不良品を自動的に検出し、良品及び不良品を別々に回収しうる平盤打抜き方法及び装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
印刷された段ボールシートのようなカートンシートを打ち抜いてカートンブランクを製造する装置は、通常原材シートを給紙する給紙部、給紙された原材シートを打ち抜き加工する打抜部、打ち抜きにより形成された打抜屑を除去する屑除去部、屑を除いた後のカートンシートを収容する回収部から構成されている。
【0003】
そして、原材シートは、給紙部から1枚ずつ分離して打抜部に送られ、そこで所定の形状に打ち抜かれたのち、屑除去部に送られ、ここで製品部分とグリッパマージンとを残して非製品部分が分離され、さらに回収部においてグリッパマージンから製品を落としてスタッカ上に堆積させ回収する。
【0004】
この間の各部間の移動は、搬送コンベアの適所に配置された把持手段によりグリッパマージン部分を把持して行われるが、最後に製品から切り離され把持されたままになっているグリッパマージンは、回収部を通過したのち、グリッパマージン回収部において回収される。
【0005】
ところで、このような表面に印刷されたカートンシートからカートンブランクを製造する際には、印刷図柄と切断箇所のずれや印刷の汚れ、カートンブランクのキズ、打抜き刃物の摩耗や破損などによる打ち抜き時のミスに起因する不良品を生じるが、これらの検査は、通常製造工程ラインとは別の箇所において作業員の目視検査もしくは、専用の検査装置による検査(オフライン検査)で行うことが必要であった。この検査は回収部より搬出された製品を目視により監視したり、検査装置によって検査を行い、打抜部での切断状態が不良の場合は、いったん機械を停止して切断用工具を点検して不良部分があればこれを調整し、印刷と抜きのズレがある場合は、いったん機械を停止して給紙部の紙積み位置を点検し、その調整を行ったり、横見当装置の調整を行っている。
また、印刷の汚れが発生している場合は、いったん機械を停止して原材シートの通過する個所に汚染がないか点検し、汚染を見つけたならば清掃する作業を行っている。
【0006】
これらのいずれの場合においても、作業終了後には、1枚又は数枚の原材シートを通して作業により欠陥個所が直ったか否かを確認し、その結果、不都合が解消されていれば、はじめて正常な運転を再開するが、もしも不都合が解消されていなければ、再度、切断工具の調整や紙積み位置や見当位置の調整や汚染の発生源の清掃作業を行うということを、不都合が解消するまで繰り返さなければならない。
【0007】
このような調整を繰り返し行う手間やそれを要する時間を省くために、最近、平盤打抜装置に良品、不良品を識別するための検査手段を設け、それにより得られた情報に基づいて、自動的に良品と不良品とを各別に回収することが行われるようになった。
【0008】
そして、このように良品と不良品とを選別する機能を備えた平盤打抜装置として、これまでに給紙部と打抜部との間に品質検査機構を設け、ここで選別された不良品にマーキングを施し、良品と不良品とを別々の紙積み台に積み分ける自動平盤打抜装置(特許文献1参照)、印刷されたシート材に所定形状の打ち抜き加工を施す打抜部と、打抜部で発生する打抜屑を取り除く屑除去部と、屑が除去されたカートンブランクを順次堆積させる回収部を備えた装置において、打抜部から送り出されるカートンブランクの上下方向の移動を制限する上下動制限手段と、上下動制限手段によって上下動が抑制されたカートンブランクの少なくとも一面を撮像するとともに撮像された画像に基づきカートンブランクの良否を検査する検査手段とを備えた検査部を設けた平盤打抜装置(特許文献2参照)、被打抜材に所定の型をプレスするプレス部と、プレスされた被打抜材から製品部分とグリッパマージンとを残して非製品部分を取り除くストリッピング部と、グリッパマージンから製品部分を切り離す良品ノックオフ部と、良品ノックオフ部により切り離された製品部分を収容するデリバリー部と、被打抜材をプレス部、ストリッピング部、デリバリー部に順次搬送する搬送手段とを備えた平盤打抜き装置において、デリバリー部の上流側に被打抜材の状態を検出する検出手段を設けるとともに、前記検出手段の検出結果に基づいて、良又は不良の被打抜材を判別し、不良の被打抜材であると判別したときに、デリバリー部の良品ノックオフ部を作動させないように制御する制御部を備えていることを特徴とする平盤打抜装置(特許文献3参照)などが提案されている。
【0009】
【特許文献1】特開2004−299020号公報(特許請求の範囲その他)
【特許文献2】特開2006−53080号公報(特許請求の範囲その他)
【特許文献3】特許第2994638号公報(特許請求の範囲その他)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
これまでの平盤打抜装置は、グリッパに把持された製品を、グリッパマージンから切り落とした後で、スタッカ部すなわち製品堆積部及び製品搬出部を介して製品部分をいったん回収し作業員による目視による検査や、別置きの検査装置に製品を通すといった時間的なロスを生じたり、また設置のための付加的なスペースを必要としたり、目視による検査であるために、良品と不良品との判別があいまいとなり、不良品を完全に除去することができないという欠点がある。また、上下動制限手段によって上下動が抑制されたカートンブランクの少なくとも一面を撮像するという手段を含む方法では、物理的接触により、グリッパーマージンと製品部分、もしくは屑となる部分がちぎれて飛散するという欠点がある。
本発明は、このような従来の自動平盤打抜装置がもつ欠点を克服し、製品を打抜きながら検査を実施し、良品・不良品を分別して回収して、製品シートのみをスタッカ部や製品搬出部を介して回収し、作業時間を短縮することができる平盤打抜方法及び装置を提供することを目的としてなされたものである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明者らは、自動的に良品と不良品を分別しうる平盤打抜装置の作業効率を向上させるために鋭意研究を重ねた結果、良品と不良品を判別する検出手段を、カートンブランクの上下両面又はいずれか一面を撮像する際に、カートンブランクの上下動に対応して、カートンブランクとの間の距離をほぼ一定に保つように構成することによって、印刷状態の良否、打抜き形状の良否又は表面の汚れや損傷を正確に検出し、その情報に基づいて良品から不良品を取り除き、良品のみを受台上に積み上げることによって、不良品の検出を非接触状態で迅速に行い、かつスタッカ部及び製品搬出部を介することなく、製品を回収しうることを見出し、この知見に基づいて本発明をなすに至った。
【0012】
すなわち、本発明は、印刷されたカートンシート紙山から1枚ずつ取り出し、次工程へ送り出すカートンシート供給工程、供給されたカートンシートを印刷された輪郭に沿って、つなぎ部分のみを残して型抜きする打抜き工程、打抜き処理されたカートンシートについて、良品か不良品かを判別するための検査工程、検査後の打抜き処理されたカートンシートから不要部分を除去してカートンブランクを得るカス取り工程、カス取り工程から送られてくるカートンブランクの中から不良品のみを選択的に取り除き、所定の受台上に堆積させる不良品除去工程及びカートンブランク製品を回収する製品回収工程を含むカートンブランク製造方法において、上記検査工程における撮像機構をカートンブランクの上下動に対応して移動し、カートンブランクの検知すべき面との距離をほぼ一定に保持しながら検査工程を行うとともに、そこで得た情報に同調して、不良品除去工程における除去操作を作動させることを特徴とする方法、及びカートンシートの紙山から1枚ずつカートンシートを抜き出し、次の打抜き部へ送る機構を備えた給紙部、給紙部から送られたカートンシートを上部を切断刃とし、下部を上下動可能の支持板として構成した所定形状に打ち抜くための機構を備えた打抜き部、打抜き後のカートンシートについて、その被検査面の上下動に対応して上下動し、被検査面との距離をほぼ一定に保持しうる撮像機構を備えた検査部、打抜き後のカートンシートから不要部分を除去する機構を備えたカス取り部、上記検査部の情報により不良品のみを取り出し、所定の受台上に堆積させる機構を備えた不良品除去部、不良品除去部を通過した良品カートンブランクを所定の受台上に堆積させる機構を備えた製品回収部及び上記各部間のシートの移動を行うための複数のグリッパバーが等間隔に固定された無端チェーンからなるシート搬送機構を含むことを特徴とする自動平盤打抜き装置を提供するものである。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、カス取り工程の後続工程でほぼ完全な製品となっているシートを取り出すことができるため、スタッカ部を通過した製品を搬送コンベアによって排出するまでの待ち時間や、搬送コンベアまで移動する手間をかけることなしに移動することができ、作業者の労力の軽減、製品取り出しまでの時間の短縮を行いうるという効果が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
次に、添付図面に従って、本発明を実施するための最良の形態を説明する。
図1は本発明方法において、好適に用いられる装置の代表例を示す側面図であり、図2は本発明方法の各工程における原材シートから製品シートに至る各形状の変化を示す平面図である。
【0015】
図1において、21は給紙部、22は打抜き部、23は検査部、24はカス取り部、25は不良品除去部、26は製品回収部を示す。
給紙部21に積み上げられたシートS1は1枚ずつ分離され、シート搬送機構7により、打抜き部22へ供給される。このシート搬送機構7は等間隔に備えられたグリッパバー7eを有し、これによってシートS1は把持され、打抜き部22へ搬送される。
【0016】
打抜き部22へ搬送されたシートS1は一時停止して、切断工具を備えた打抜き部22においてシート搬送の際に分離しないようにつなぎ部分を残して製品部分と非製品部分に切断され、切断されたシートK1はシート搬送機構7によって次のカス取り部24に搬送される。
上記の打抜き部22は、例えばシートの所定個所を切断する刃2(図示せず)を装着する上部固定板2aと上下動手段2cを備え、上下に可動する、可動板2bから構成されている。
【0017】
次に、カス取り部に搬送されるシートK1は、検査部23を通過して、印刷の汚れ、かすれなどの印刷不具合や、印刷の位置と打抜きのズレの位置を、検査機構4で判別する。
【0018】
ここで、検査部23と検査機構4について、説明する。図3はその検査機構4を含む検査部23部分の詳細を示す側面図である。
この例においては、検査部23は打抜き部22とカス取り部24の中間に設置されている。
【0019】
この検査機構4はシートK1の下面を検査する検査用撮像装置例えばカメラ4aとカメラの撮影タイミングを指示したり、撮像装置4aで撮影された画像が良品か不良品か判定する制御装置(図示せず)と、撮像装置4aを保持し、かつ撮像装置4aと撮像装置4aの上方を上下に揺動しつつ通過するシートK1とカメラとの間隔を調整する間隔調整手段4bと該シートK1の上下揺動をリアルタイムで監視し計測する変位センサー4cと変位センサーで検出されたシートK1の上下揺動寸法に対応して撮像装置4aの上下位置を調整する間隔調整手段4bを作動させる制御装置(図示せず)によって構成されている。
上記の変位センサー4cとしては、公知のレーザー変位センサー又は超音波センサーなどの非接触センサーを用いるのが好ましい。
【0020】
この検査部23は打抜き部で打ち抜かれた、シートK1がグリッパバー7eによってその端部を把持されたまま次工程のカス取り部24へと搬送されるとき、撮像装置4aの上方を通過する際にシートK1のグリッパバー7eに把持された端から予め設定された位置までが通過する間、一般的にはシートK1のグリッパバー7eと反対側のシートK1の端までをタイミングを合わせ、撮像装置4aにより撮影し、撮影されたシートK1の被検査面の良否、例えば印刷面に汚れや印刷位置のズレやあるいはキズ、印刷と打抜き位置のズレがあったりなどのさまざまな欠陥を瞬時に判定するものである。ここで、もし不良品と判定された場合には後述の不良品除去部25において除去排出させる。
【0021】
ここで、撮像装置4aが、シートK1が良品か不良品かを精度良く正しく判定するためには、撮像装置4aとシートK1の被検査面との間隔Lを出来るだけ一定に保持する必要がある。
【0022】
被写体であるシートK1の被検査面がグリッパバー7eの移動に従って上下に揺動することによって撮像装置4aと被写体の焦点距離Lを一定にする手段が必要である。ところが、打ち抜かれたカートンブランクK1の一方の端はグリッパバー7eにより把持されているために撮像装置例えばカメラ4aとの間隔Lは一定であるが、一方の端はグリッパバー7eの様なもので支えたり把持してはおらず、前述の打抜き部22の可動板2bによって支えられているなど、シートK1の自重のため該可動板2bが昇降するに伴って、カートンボックスK1の把持されない一方の端は上下に揺動する。したがって撮像装置4a上方を通過するシートK1は把持された側から通過する位置に従って撮像装置4aとの間隔Lが変化することになる。
【0023】
本発明方法では、撮像装置4aとシートK1との間隔を一定に保持する手段として、公知の手段(特開2006−53080号公報)の如くシートK1の上下揺動を物理的手段を用いて規制するのではなく、その揺動は規制せず、その揺動に対応して撮像装置4aの位置を変化させるものである。
【0024】
この際、シートK1の被検査面との間隔Lは一定ではなく、グリッパバー7eに把持されたシートK1の位置は、グリッパバー7eの移動に連れて変化している。この変化は上方に設置された変位センサー4cとの距離Sの変化と同じである。すなわちSの値が小さくなればその変化量に従ってLが大きくなり、Sの値が大きくなれば、その変化量に従ってLが小さくなる。すなわちセンサー4cによってキャッチされたS寸法に応じてその+と−を逆にL寸法を変化させることによって撮像装置4aと被検査面となるシートK1の距離は一定の間隔を保つことになる。なお、この制御方法、間隔調整手段4bの作動機構は、この場合、センサー4cによって検出されたSを図示されていない制御装置を介して、間隔調整手段4bに備えられたサーボモータへ制御指令を出力し、その制御指令で撮像装置4aを一定間隔に保つようにサーボモータが回転し、ラックアンドピニオンなどの回転運動を直線運動に変換する機構によって、撮像装置4aの位置を調整する。
【0025】
なお、この検査部23が、従来の場合のように打抜き部22とカス取り部24の間に設置された場合は、屑の部分が打ち抜き成型内部に残ったままであるため、被検査面の印刷の位置ズレ、汚れ、かすれなどの印刷の欠陥を検査するためには有効であるが、打ち抜き形状全体の良否判定を行うことは困難である。しかしながら、打抜き部22とカス取り部24との間に設置すると、打抜き部において除去されるはずのない屑の部分が何らかの理由により分離してしまった際に判別することが可能である。
【0026】
一方、この検査部を、カス取り部の後に設置した場合は印刷面の欠陥に加え、打ち抜き成型の不良も同時に検査できるという利点があるが、問題なのはカス取り部24で除去されるべき屑が何らかの理由により完全に分離されず、飛散したり、シートK1に付着して、一緒にカメラ4aによる検査領域を通過した場合、これが屑なのか、打抜き不良なのかの判定が困難なため、良品を不良品と判定するというトラブルが発生するという欠点があるとしても、このようなケースは、通常、稀有であるため、打抜き部22の後、カス取り部24の前に設置する方がより実用的である。
【0027】
また、ここでは検査機構4の撮像装置4aをシートK1の搬送ラインの下側に設置し、変位センサー4cを上側に設置した例を説明したが、所望に応じこれを逆に設置してもよいし、あるいは上下両側に設置することも可能である。
【0028】
次にカス取り部24に搬送されたシートK1は一時停止して、カス落し部材3a、3bによってグリッパバー7eに把持されているグリッパマージンと製品部分を残して非製品部分のつなぎ部分を切断して非製品部分を除去し、グリッパマージンと製品部分のみとなったシートK2は不良品除去部25に搬送される。
【0029】
次に、この不良品除去部25の構造について説明する。
図4及び図5は、不良品除去部25の動作の1例を説明するための側面図である。この図において、カス取り部24から不良品除去部25に搬送されたシートK2は、グリッパマージンと製品部分のみになっている。そして、この不良品除去部25には、把持状態から解放するシート開放機構9bが備えられている。
【0030】
さらに、この不良品除去部25は、シートの80%程度を受け止めるための仮受けとなるシートサポート9aを有している。このシートサポート9aは、ポリエステルやナイロンなどの布状で、表面に突起物のない、なめらかなもので構成されている。このシートサポート9aは、通常の運転中は常にシートK2を受け止めるような状態、すなわち作用状態となっている。
【0031】
さらに、不良品除去部25には、シート解放機構9bによってグリッパバー7eから解放されたシートK2を堆積し、打抜機の機内から機外へ搬出させるモータ9dにより駆動されるコンベア9cを有している。そして、これにより、作業者が安全に中間シート解放機構部9bによってグリッパバー7eから解放されたシートK2を受け取ることができる。
【0032】
次に、不良品除去部25に備えた各機構の一連の動作をさらに詳細に説明する。
通常の運転中においては、この不良品除去部25は機能することはないが、(1)検査部23に備えられた撮像装置4aにより、印刷の汚れ、キズがある不良品を判別したとき、(2)検査部23に備えられた撮像装置4aによって、印刷と打抜き位置のズレの発生を判別したとき、(3)搬送されてきたシートK2を任意に取り出したいときに操作ボタンによる操作を実施して、任意のシートを取り出すとき、(4)自動運転中の任意の枚数ごとに製品の仕上がりを確認するときに、開放機構部を動作させるとともに、それらの場合に不良品除去部を作動させる制御装置9dを備えている。不良品と判別されたシートK2もしくは、取り出したいシートK2をカス取り部24で非製品部分を落として、次の不良品除去部25へグリッパバー7eがシートK2を把持したまま搬送するとき、前記のシートサポート9aが作用状態のままでは、グリッパバー7eが把持しているシートK2が堆積機能を備えたコンベア9cまで落下しないため、シートK2を支えることができない位置、すなわち収納状態へと動作して、シートK2が堆積機能を備えたコンベア9cに落下できるようにシートサポート9aが作動する。
【0033】
すなわち、グリッパバー7eがシートK2を把持したまま不良品除去部25へシートK2を搬送している最中に、シートサポート9aも堆積機能を備えたコンベア9cにシートK2を落下させることができるような収納状態へと動作する。
そうして、不良品除去部25に到達して一時停止したシートK2を把持したグリッパバー7eは、不良品除去部25のシート解放機構9bによってグリッパバー7eからシートK2を解放して堆積機能を備えたコンベア9c上にグリッパマージンと製品部分からなるシートK2が落下する。
この一連の動作によって、不良品除去部25によってシートK2を把持していないグリッパバー7eは、次の工程となる製品回収部26へシートK2を把持しない状態で送られる。
【0034】
それと同時に等間隔に備えられているグリッパバー7eは次のシートK2を把持した状態でカス取り部24でグリッパマージンK4と製品部分K3を残し非製品部分を除去したシートK2を不良品除去部25へ搬送してくる。
この次のシートK2を搬送中に不良品除去部25のシートサポート9aは収納状態から作用状態へと復帰し、次にシートK2が堆積機能を備えたコンベア9cへ落下しないように動作する。
【0035】
このシートサポート9cがあることにより、グリッパマージンK4と製品部分K3となっているシートK2を把持して搬送してきたグリッパバー7eの一時停止により、取り出す必要のないグリッパマージンK4と製品部分K3が堆積機能を備えたコンベア9cへ落下しようとして、折れ曲がったり、堆積機能を備えたコンベア9cへ落下することがなく、また次の製品回収部26への搬送で阻害されることなくシートK2を搬送できる。
【0036】
以上の一連の動作によってグリッパバー7eから把持状態を解放されて堆積機能を備えたコンベア9cへ落下してきたシートK2は、一枚もしくは複数枚ごとに機外へ排出されるため、運転中においては機械を停止することなく、製品部分K3の状態を確認することができ、また運転準備中においては、カスを分離された状態のほぼ製品状態であるシートK2を製品回収部25からコンベア6へ搬出するまで待たなくても、すぐに製品部分K3の状態を確認することができる。
【0037】
最後に製品回収部26へグリッパマージンK4と製品部分K3を残してグリッパバー7eに把持されて搬送されたシートK2はここで一時停止し、製品回収部材5aによってグリッパバー7eに把持されているグリッパマージンK4部分を残して製品部分K3とのつなぎを切断して製品部分K3を受台5bへ堆積させ、グリッパバー7eはそのままグリッパマージンK4を把持したままグリッパマージン回収部8に搬送され、グリッパマージンK4が回収される。
【0038】
製品回収部26で、この動作を連続して行うことによって、順次製品となるシートK3は受台5bに堆積され、ある一定の枚数となったときに、堆積された製品部分K3を排出するコンベア5cを備えた受台5bは堆積された製品シートK3を次の工程へ送るべく製品回収部26の次工程に備え付けられている製品搬出コンベア6の高さまで下降動作を行い、製品搬出コンベア6の高さまで下降が完了すると、受台5bに備えてあるコンベア5cを動作させて、堆積された製品部分K3を次工程に送る製品搬出コンベア6へと送られる。
【0039】
なお、不良品除去部25によってシートK2を把持していないグリッパバー7eが製品回収部26へ搬送されたとき、製品回収部材5aは、打抜き部22やカス取り部24と同様に打ち抜かれるシートS1の有無にかかわらず、常に動作している。
また、不良品除去部25によってシートK2を解放してシートK2を把持していないグリッパバー7eとなった場合、そのままシートK2を把持していない状態で製品回収部26へ移動するが、運転には全く問題ない。
【産業上の利用可能性】
【0040】
本発明は、段ボールシート、厚紙、フィルムなどの板状部材を型押しして、打ち抜き紙箱、包装箱などの組立て原紙を製造するために有用である。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】本発明方法において、好適に用いられる装置の代表例を示す側面図。
【図2】本発明方法の各工程における原材シートから製品シートに至る各形状の変化を示す平面図。
【図3】検査部の側面図。
【図4】不良品除去部の作用状態の側面図。
【図5】不良品除去部の収納状態の側面図
【符号の説明】
【0042】
1、K1、K2シート
3 製品部分
4 グリッパマージン
2a 上部固定板
2b 可動板
2c 上下動手段
3a、3b カス落し部材
4a 撮像装置
4b 間隔調整手段
4c 変位センサー
5a 製品回収部材
5b 受台
5c コンベア
6 コンベア
7 シート搬送機構
7e グリッパバー
8 グリッパマージン回収部
9a シートサポート
9b 開放機構部
9c コンベア
9d 制御装置
21 給紙部
22 打抜き部
23 検査部
24 カス取り部
25 不良品除去部
26 製品回収部
【出願人】 【識別番号】591091995
【氏名又は名称】三和製作株式会社
【出願日】 平成18年7月5日(2006.7.5)
【代理人】 【識別番号】100071825
【弁理士】
【氏名又は名称】阿形 明


【公開番号】 特開2008−12778(P2008−12778A)
【公開日】 平成20年1月24日(2008.1.24)
【出願番号】 特願2006−186116(P2006−186116)