| 【発明の名称】 |
タイヤのトレッド内腔面研掃装置及び研掃方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】北本 裕規
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| 【要約】 |
【課題】空気入りタイヤのトレッド内腔面を均一に研掃する装置を低コストで提供する。
【構成】空気入りタイヤTを回転可能に保持するタイヤ保持具2と、そのトレッド内腔面を研掃しうる研掃具3とを含む。研掃具3は、外周面にブラシ部14bが設けられかつタイヤ回転軸と平行な回転軸を有する研掃ローラ14と、それを回転させる駆動用モータ15と、研掃ローラ14をタイヤ軸方向に移動させて空気入りタイヤTのビード開口部内に挿入させうる軸方向移動具16と、研掃ローラ14を半径方向に移動させてトレッド内腔面Tiに接触させる昇降用モータ17を含む半径方向移動具18と、少なくとも2つのモータを制御しうる制御装置とを含む。制御装置は、研掃ローラ14をトレッド内腔面Tiに接触させかつ回転させる研掃工程において、駆動用モータ15のトルクが予め定められた設定値となるように昇降用モータ17を制御する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 空気入りタイヤを回転可能に保持するタイヤ保持具と、該タイヤ保持具に保持された空気入りタイヤのトレッド部の内側であるトレッド内腔面を研掃しうる研掃具とを含み、 前記研掃具は、外周面に研掃材が設けられかつタイヤ回転軸と平行な回転軸を有する研掃ローラと、 前記研掃ローラを回転させる駆動用モータと、 前記研掃ローラをタイヤ軸方向に移動させることにより、前記空気入りタイヤのビード開口部から該研掃ローラをタイヤ内部に配する軸方向移動具と、 前記研掃ローラをタイヤ半径方向に移動させることにより、該研掃ローラをトレッド内腔面に接触させる昇降用モータを含む半径方向移動具と、 少なくとも前記2つのモータを制御しうる制御装置とを含み、 前記制御装置は、研掃ローラをトレッド内腔面に接触させて回転させる研掃工程において、前記駆動用モータのトルクが予め定められた設定値となるように、前記昇降用モータを制御してトレッド内腔面に対する研掃ローラの半径方向位置を調整することを特徴とするタイヤのトレッド内腔面研掃装置。 【請求項2】 前記昇降用モータは誘導電動機であり、かつ、前記制御装置は前記昇降用モータを制御するインバータを含む請求項1記載のタイヤのトレッド内腔面研掃装置。 【請求項3】 回転可能に空気入りタイヤを保持する工程と、 該空気入りタイヤのトレッド部の内側であるトレッド内腔面に、外周面に研掃材が設けられかつタイヤ回転軸と平行な回転軸を有ししかも駆動用モータで回転駆動される研掃ローラを接触させて回転させる研掃工程とを含み、 前記研掃工程は、前記駆動用モータのトルクが予め定められた設定値となるように、該研掃ローラを半径方向に移動させる昇降用モータを制御してトレッド内腔面に対する研掃ローラの半径方向位置を調整することを特徴とするタイヤのトレッド内腔面研掃方法。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、タイヤのトレッド部の内側であるトレッド内腔面を研掃(研磨)することにより、平滑なトレッド内腔面を具えたタイヤを提供しうるタイヤのトレッド内腔面研掃装置及び研掃方法に関する。 【背景技術】 【0002】 近年、図7に示されるように、空気入りタイヤTのトレッド部の内側であるトレッド内腔面Tiに、タイヤ周方向にのびるスポンジ材Sが貼り付ける技術が提案されている(例えば特許文献1参照)。トレッド内腔面Tiに貼り付けられたスポンジ材Sは、タイヤ内腔iで生じる振動エネルギを吸収し、走行中のロードノイズを低減させる。 【0003】 ところで、空気入りタイヤTを加硫金型で加硫成形する場合、トレッド内腔面Tiは膨張するブラダー(図示せず)によって内側から押圧されて成形される。この際、加硫後に両者を容易に剥離させるために、ブラダーの表面には例えばシリコンオイル等の離型剤が予め塗布される。このため、加硫後の空気入りタイヤのトレッド内腔面Tiには離型剤が残存しているので、そのままの状態でスポンジ材Sを接着しても十分な接合強度が得られないという問題があった。 【0004】 【特許文献1】特開2003−63208号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0005】 本発明は、以上のような問題点に鑑み案出なされたもので、空気入りタイヤを回転可能に保持するタイヤ保持具と、その空気入りタイヤのトレッド内腔面を研掃しうる研掃ローラとを含ませるととともに、該研掃ローラのモータのトルクを予め定められた設定値となるように制御することを基本として、トレッド内腔面を研掃しそこに付着した離型剤等を効率良く除去しうるとともに、研掃量を均一化することによりタイヤの重量アンバランスなどを抑制しうるタイヤのトレッド内腔面の研掃装置及び研掃方法を提供することを主たる目的としている。 【課題を解決するための手段】 【0006】 本発明のうち請求項1記載の発明は、空気入りタイヤを回転可能に保持するタイヤ保持具と、該タイヤ保持具に保持された空気入りタイヤのトレッド部の内側であるトレッド内腔面を研掃しうる研掃具とを含み、前記研掃具は、外周面に研掃材が設けられかつタイヤ回転軸と平行な回転軸を有する研掃ローラと、前記研掃ローラを回転させる駆動用モータと、前記研掃ローラをタイヤ軸方向に移動させることにより、前記空気入りタイヤのビード開口部から該研掃ローラをタイヤ内部に配する軸方向移動具と、前記研掃ローラをタイヤ半径方向に移動させることにより、該研掃ローラをトレッド内腔面に接触させる昇降用モータを含む半径方向移動具と、少なくとも前記2つのモータを制御しうる制御装置とを含み、前記制御装置は、研掃ローラをトレッド内腔面に接触させて回転させる研掃工程において、前記駆動用モータのトルクが予め定められた設定値となるように、前記昇降用モータを制御してトレッド内腔面に対する研掃ローラの半径方向位置を調整することを特徴とする。 【0007】 また請求項2記載の発明は、前記昇降用モータは誘導電動機であり、かつ、前記制御装置は前記昇降用モータを制御するインバータを含む請求項1記載のタイヤのトレッド内腔面研掃装置である。 【0008】 また請求項3記載の発明は、回転可能に空気入りタイヤを保持する工程と、該空気入りタイヤのトレッド部の内側であるトレッド内腔面に、外周面に研掃材が設けられかつタイヤ回転軸と平行な回転軸を有ししかも駆動用モータで回転駆動される研掃ローラを接触させて回転させる研掃工程とを含み、前記研掃工程は、前記駆動用モータのトルクが予め定められた設定値となるように、該研掃ローラを半径方向に移動させる昇降用モータを制御してトレッド内腔面に対する研掃ローラの半径方向位置を調整することを特徴とする。 【発明の効果】 【0009】 本発明のトレッド内腔面研掃装置及び研掃方法は、研掃ローラをトレッド内腔面に接触させて回転させる研掃工程を行うことができるため、トレッド内腔面に付着した離型剤等を除去することができる。また、該研掃工程では、駆動用モータのトルクが予め定められた設定値となるように昇降用モータを制御してトレッド内腔面に対する研掃ローラの半径方向位置を調整されるので、研掃ムラや過度の研掃を抑制でき、ひいては均一にトレッド内腔面を研掃しうる。これは、個々のタイヤについて、タイヤ周方向の重量アンバランスの発生を抑制しうるとともに、タイヤ間での研掃量のバラツキを抑制しうる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0010】 以下、本発明の実施の一形態を、図面に基づき説明する。 図1は本実施形態のタイヤのトレッド内腔面研掃装置(以下、単に「研掃装置」ということがある。)1の正面図、図2はその側面図をそれぞれ示す。 【0011】 前記研掃装置1は、空気入りタイヤ(以下、単に「タイヤ」ということがある。)Tを回転可能に保持するタイヤ保持具2と、該タイヤ保持具2の側方に配されかつ該タイヤ保持具2で保持されたタイヤTのトレッド部の内側であるトレッド内腔面Tiを研掃しうる研掃具3とを含んで構成される。 【0012】 前記タイヤ保持具2は、直方体状に枠組みされた主フレーム6を有し、該主フレーム6にはタイヤ受けローラ7、軸方向位置決め装置8及びトレッド押さえ具11が設けられる。 【0013】 前記主フレーム6は、タイヤTの軸方向両側に配されかつ略矩形状の左右一対の側フレーム4、4と、該側フレーム4間をつなぐ継ぎフレーム5とを含む。前記側フレーム4は、例えば上下にのびる縦枠材4aと、該縦枠材4a間を水平にのびて継ぐ横枠材4bとで矩形状に枠組みされる。 【0014】 前記タイヤ受けローラ7は、一対の側フレーム4、4間で水平かつ互いに平行に配された2本からなる。また、タイヤ受けローラ7、7は距離を隔てて配される。これにより、2本のタイヤ受けローラ7は、その上でタイヤTを立てた状態、つまりタイヤ軸方向がタイヤ受けローラ7の軸方向と平行な状態で支えることができる。また、タイヤ回転軸は、タイヤ受けローラ7、7の中間位置CL(図2に示す)上に位置決めされる。なおタイヤ受けローラ7へのタイヤTの投入及びそこからの取出しは、一対の側フレーム4、4の間の空間から行われる。 【0015】 また、一方のタイヤ受けローラ7には、チェーン又はベルト等の伝導具C1を介してモータm1が連係される。したがって、タイヤ受けローラ7にタイヤTを載せた状態でモータm1を駆動することにより、一方のタイヤ受けローラ7を回転させ、ひいては摩擦力によってタイヤTをその場で回転させ得る。 【0016】 前記軸方向位置決め装置8は、タイヤ受けローラ7で支持されたタイヤTの軸方向両側に配されかつ前記タイヤTのサイドウォール部を外側から押さえうる一対の側面支持体9と、該側面支持体9をタイヤ軸方向に移動させる移動具10とを含む。 【0017】 前記側面支持体9は、例えば、矩形に枠組みされた支持枠9aと、各支持枠9aに取り付けられかつタイヤTのラジアル方向に沿った回転軸を有する少なくとも1本、好ましくは複数本のガイドローラ9bとを含む。 【0018】 前記ガイドローラ9bは、回動自在に軸受けされる。また、研掃されるタイヤのサイズに鑑み、全てのタイヤのサイドウォール部とも接触しうるようにガイドローラ9bの軸方向長さ及び取付位置が設定される。さらに、ガイドローラ9bは、タイヤ周方向に等間隔で配されている。本実施形態では、各支持枠9aに4本のガイドローラ9bが45度の角度ピッチで配されている。 【0019】 前記移動具10は、図1に示されるように、左右の側フレーム4、4間かつその下部側で水平に保持されたネジ軸10aと、同左右の側フレーム4、4間かつその上部側に水平に保持されたタイヤ軸方向にのびるガイド軸(非ネジ軸)10bと、前記ネジ軸10aに伝導具C2を介して連係されたモータm2と、各支持枠9aに固着されかつ前記ネジ軸10aに螺合するボールナット部10cと、各支持枠9aに固着されかつ前記ガイド軸10bに沿ってスライドしうるガイド部10dとを含む。また、前記ネジ軸10aは、その軸方向の一方と他方とでネジ溝が逆向きに設けられている。 【0020】 このような軸方向位置決め装置8は、モータm2を所定の向きに駆動することにより、両側の側面支持体9をともにタイヤTに向かって軸方向外側から内側へと同速度で移動させ得る。これにより、側面支持体9は、そのガイドローラ9bをタイヤ受けローラ7上に載せられたタイヤTのサイドウォール部に接触させかつ該タイヤTをタイヤ受けローラ7上で適宜軸方向に移動させる。そして、タイヤTのサイドウォール部の両側を側面支持体9のガイドドーラ9bで押さえることができる。 【0021】 したがって、幅が異なるタイヤであっても常にそれらのタイヤ赤道位置を、研掃装置1の基準位置Xへと位置合わせ(センタリング)できる。また、側面支持体9のガイドローラ9bは、その回転軸がタイヤTのラジアル方向に沿って配されているため、タイヤTをその回転を妨げることなく保持できる。また、モータm2を前記とは逆回転で駆動させることにより、両側の側面支持体9をタイヤTからともに離間移動させることができる。これにより、タイヤTを開放できる。 【0022】 前記トレッド押さえ具11は、前記フレーム6の上部に設けられたアクチュエータ12と、該アクチュエータ12に取り付けられかつタイヤ受けローラ7と平行な回転軸を有する押さえローラ13とを含む。前記アクチュエータ12は、下に向かって伸びるピストンロッド12aを有し、その下端部には前記押さえローラ13が取り付けられている。そして、該押さえローラ13は、タイヤ受けローラ7及び側面支持体9保持されたタイヤTのトレッド部に当接できる。 【0023】 このようなタイヤ保持具2は、タイヤTを立てた状態で上下及び左右両側から複数のローラで保持しうる結果、位置ずれ等を生じることなく前記基準位置Xで安定してタイヤTを回転させることができる。 【0024】 前記研掃具3は、図3に示されるように、外周面に研掃材が設けられた研掃ローラ14と、該研掃ローラ14を回転させる駆動用モータ15と、前記研掃ローラ14をタイヤ軸方向に移動させてタイヤTのビード開口部O内に挿入しうる軸方向移動具16と、研掃ローラ14をタイヤ半径方向に移動させることにより、ビード開口部O内に配された研掃ローラ14をトレッド内腔面に接触させる昇降用モータ17を含む半径方向移動具18と、少なくとも前記2つのモータ15、17を制御しうる制御装置19(図5に示す)とを含んで構成される。 【0025】 前記研掃ローラ14は、タイヤ受けローラ7に載せられたタイヤTの回転軸と平行な回転軸20に固着された円盤状の基部14aと、該基部14aの外周面に多数植設された所定の剛性を具えた繊維からなるブラシ部14bとから構成される。 【0026】 本実施形態では、トレッド内腔面Tiを研掃しうる研掃材として繊維用いられる。前記繊維には、例えばナイロン等の有機繊維及び/又は金属繊維が好ましいが、これらに限定されるわけではない。これらの繊維は、トレッド内腔面Tiと接触しその表面を薄く削り取るのに必要な強度と剛性を有する。好ましくは、繊維の表面に砥粒材などをコーティングすることが望ましい。なお、研掃ローラ14の外径は、研掃されるタイヤの内部に挿入できるように、タイヤTのビード開口部Boの内径よりも小さく設定される。また、研掃ローラ14のブラシ部14bは、図7に示されるスポンジ材Sよりも大きい幅Yで形成される。 【0027】 また、前記回転軸20には、減速機21を介して駆動用モータ15が接続される。したがって、駆動用モータ15を回転させることにより、研掃ローラ14を所定の速度で回転させ得る。なお、駆動用モータ15には、例えば安価な誘導電動機が好適に用いられる。また該駆動用モータ15は、移動台22の上に固定される。該移動台22は、スライド軸受け24及びスライドレールRを介して上下に昇降しうる昇降台26の上にタイヤ軸方向にのみ移動可能に配されている。なお、前記回転軸20の中心は、実質的にタイヤ受けローラ7、7の中間位置CLを通る垂直面内に位置決めされている。 【0028】 前記軸方向移動具16は、例えばタイヤ軸方向に移動する移動片16a(図1に示す)を有する直線移動型のアクチュエータからなる。該軸方向移動具16は、昇降台26に固着されるとともに、該昇降台26に設けられた開口部Oから前記移動片16aを上方に突出させて設けられている。そして、この移動片16aの一端は移動台22の下面に固着されている。したがって、軸方向移動具16の移動片16aをタイヤ保持具2に保持されたタイヤTに向かって移動させることにより、移動台22とともに研掃ローラ14をタイヤ軸方向に移動させ得る。そして、例えば図4(A)に示されるように、研掃ローラ14をタイヤ保持具2で支えられたタイヤTの一方のビード開口部Boからタイヤ内部に配することができる。 【0029】 前記半径方向移動具18は、床面等に固定された固定ベース30と、該固定ベース30に昇降可能に設けられた前記昇降台26と、該昇降台26を固定ベース30に対して昇降動させる昇降具31とを含んで構成される。 【0030】 前記固定ベース30は、例えば床面に載置された基板30aと、この基板30aに補強材30cなどを介して実質的に垂直に立設された縦壁30bとを含む。 【0031】 また、前記昇降台26は、例えば、前記縦壁30bに距離を隔ててほぼ平行に配された背壁26aと、その上部に固着されかつタイヤTの軸方向にのびる各筒状の基台26bと、この基台26bと背壁26aとを補強する一対の側板26cとを含む。 【0032】 さらに、前記昇降具31は、前記縦壁30bに固着されて上下にのびる一対のガイドレール31aと、このガイドレール31a間で縦壁30bに垂直に支持されれたボールネジ軸31bと、該ボールネジ軸31bに減速機を内蔵した運動方向変換機構31cを介して接続された昇降用モータ17と、前記昇降台26の背壁26aに固着されかつ前記ガイドレール31aに案内されるスライド軸受31dと、同背壁26aに設けられかつ前記ボールネジ軸31bに螺号するボールナット部31eとを含む。なお、昇降用モータ17には、安価な誘導電動機が用いられている。 【0033】 したがって、前記昇降用モータ17を所定の向きに回転させることにより、前記ボールネジ軸31bを回転させ、前記昇降台26を固定ベース30に対して下降させ得る。これにより、図4(B)に示されるように、ビード開口部Boからタイヤ内部に配された研掃ローラ14を下方に移動させ、そのブラシ部14bをトレッド内腔面Tiに接触させることができる。また、前記昇降用モータ17を逆転させることにより、前記昇降台26を固定ベース30に対して上昇させ、ひいては研掃ローラ14をトレッド内腔面Tiから離間させ、図4(a)の状態へと復帰できる。 【0034】 図5には、本実施形態の制御装置19に関するブロック図が示される。 制御装置19は、例えばCPU等で構成される演算部19aと、入力信号を演算部19aへに送る入力インターフェース19bと、演算部19aで計算された結果を各種の機器に出力する出力インターフェース19cと、前記演算部19aの計算に使用される作業用メモリ19dと、予め定められた演算部19aの処理手順やタイヤのサイズ毎の所定の寸法などの必要な情報が記憶された記憶部19eとを含んで構成される。 【0035】 前記入力インターフェース19bには、各種の設定値などを制御装置19に入力するための例えばキーボード等からなる入力装置34と、各種センサ40と、A/Dコンバータ33とが接続される。前記各種センサ40は、例えば、モータm1の回転数を検出するセンサ、前記側面支持体9のガイドローラ9bとタイヤとの接触を検知しうるセンサ、軸方向移動具16の移動片16aの移動量を検知しうるセンサ及び半径方向移動具18における昇降台26の昇降量を検知しうるセンサなどを含む(いずれも図示省略)。 【0036】 また、前記出力インターフェース19cには、前記モータm1、m2と、軸方向移動具16と、各種の情報を文字情報として表示するためのモニタ装置35と、前記駆動用モータ15及び昇降用モータ17をそれぞれ制御するためのインバータ37、36とがそれぞれ接続されている。また、前記A/Dコンバータ33には、駆動用モータ15を制御するインバータ37から、前記駆動用モータ15のトルクに関連するパラメータとしてモータ電圧(アナログ値)が入力される。 【0037】 以上のように構成された本実施形態の研掃方法の一例について、図6のフローチャートに基づき説明する。 【0038】 先ず、タイヤ保持具2にタイヤTが投入される(S1)。即ち、タイヤ保持具2のタイヤ受けローラ7、7の上に立てた状態でタイヤTが置かれる。この作業は、本実施形態では作業者によって行われるが、自動化することもできる。また、投入されたタイヤTのサイズが入力装置34から制御装置19へと入力される。 【0039】 次に、タイヤTの位置決めが行われる(S2)。具体的には、軸方向位置決め装置8を駆動し、両側の側面支持体9がいずれもタイヤ受けローラ7に載せられたタイヤTのサイドウォール部に接触するまで移動させる。これにより、タイヤ受けローラ7に対してタイヤTの赤道位置が前記基準位置Xに確実に位置決めされる。また、しかる後、トレッド押さえ具11のローラ13をタイヤTのトレッド部に接触する位置まで下降させる。これらの動作は、上述のセンサの検知信号に基づき、制御装置19がモータm2及びアクチュエータ12を制御することにより行われる。 【0040】 次に、予め初期位置に待機している研掃ローラ14がビード開口部Boからタイヤ内部に挿入される(S3)。ビード開口部Boに関する情報、例えばタイヤTの回転軸の高さは、入力されたタイヤTのサイズに基づき、制御装置19の記憶部19eから読み取った情報から容易に求めることができる。そして、本実施形態では、制御装置19が半径方向移動具18を駆動することにより、研掃ローラ14の回転軸20がタイヤTの回転軸と同心となる位置に揃えられる。次に、図4(a)に示されるように、基準位置Xと研掃ローラ14の中心位置との距離Zは既知であるため、前記位置合わせが完了した後、軸方向移動具16の移動片16aをタイヤT側に距離Z移動させることにより、研掃ローラ14をタイヤTのビード開口部Boからタイヤ内部へセンタリングして挿入しうる。 【0041】 次に、研掃ローラ14をトレッド内腔面Tiに接触する位置まで下降(タイヤ半径方向内側に移動)させる(S4)。この工程は、例えばモータm1を低速で回転させることにより、タイヤ受けローラ7上でタイヤTを回転させるとともに、研掃ローラ14をゆっくりと下降させることが行われる。そして、研掃ローラ14のブラシ部14bがトレッド内腔面Tiと接触することによる回転軸20の回転をリミットスイッチ等のセンサで検出した時点で研掃ローラ14の下降が停止される。同時に、モータm1の回転も停止される。 【0042】 次に、ステップS4で設定された位置から、予め定められた設定量で研掃ローラ14をさらに下降させる(S5)。これにより、研掃ローラ14のブラシ部14bをより強くタイヤTのトレッド内腔面Tiに押し付けしうる。なお、設定量は、特に限定されることなく、タイヤサイズやトレッド内腔面の状況に応じて適宜定めることができるが、例えば5〜20mm、より好ましくは10〜20mm程度が望ましい。 【0043】 次に、駆動用モータ15を駆動することにより研掃ローラ14を回転させる研掃工程が行われる(S6)。本実施形態では、駆動用モータ15は、一定の回転速度になるようインバータ37で回転制御される。これにより、タイヤTのトレッド内腔面Tiには、回転する研掃ローラ14のブラシ部14bが接触することによって研掃され、離型剤とともにその表面のゴムが薄く削り取られる。タイヤのトレッド内腔面Tiの状態にもよるが、概ね0.04〜0.3mm程度の研掃量が望ましい。また、この研掃工程では、タイヤTを研掃ローラ14と同方向又は逆方向に低速で回転させることにより、トレッド内腔面Tiがタイヤ周方向に連続して研掃される。 【0044】 また、前記研掃工程では、研掃制御が行われる(S7)。該研掃制御は、駆動用モータ15のトルクが予め定められた設定値となるように、昇降用モータ17を制御してトレッド内腔面Tiに対する研掃ローラの半径方向位置が調整される。つまり、トレッド内腔面Tiへの研掃ローラ14の押し付け力を一定に保つことにより、トレッド内腔面Tiの研掃量がタイヤ周方向で均一化される。これは、研掃量のバラツキによるタイヤの重量アンバランスを防ぎ、ひいては走行中の振動の発生を抑え得る。 【0045】 前記研掃制御では、駆動用モータ15を制御するインバータ37から、駆動用モータ15の出力トルクに応じた0〜+10Vの電圧値がD/Aコンバータ33に出力される。本実施形態では、出力トルクTo、定格トルクTm及び前記電圧値Voとは以下の関係を有する。したがって、駆動用モータ15の出力トルクToが0の場合は0V、定格トルクTmの100%の場合には+5V、200%の場合には+10Vのアナログ電圧値がD/Aコンバータ33に出力される。 Vo(V)=5×To/Tm 【0046】 次に、前記電圧値Voは、デジタル信号に変換されて制御装置19に入力される。制御装置19では、この電圧値Voを増幅し、研掃負荷に関連するパラメータ(以下、「研掃負荷指数」という。)としてモニタ装置35に表示させる。本実施形態では電圧値が400倍に増幅されて表示される。即ち、研掃負荷指数は、電圧値に基づいて0〜4000の研掃負荷指数としてモニタ装置35に表示される。従って、作業者は、この研掃負荷指数を確認することにより、現在行われているタイヤTの研掃時の負荷の大きさを知ることができる。 【0047】 また、制御装置19の記憶部19eには、例えばタイヤサイズと研掃負荷指数の制御目標値である設定値とが関連づけて記憶されている。そして、タイヤサイズが入力されることにより、記憶部19eから研掃負荷指数の設定値が読み出され作業用メモリ19dに記憶される。また、この値はモニタ装置35に表示される。 【0048】 次に、制御装置19は、現在の研掃負荷指数と設定値とを比較し、研掃負荷指数が大きい場合には、昇降用モータ17を回転させ、トレッド内腔面Tiから駆動用モータ15を遠ざける向きに半径方向移動させる。また、これとは逆に、現在の研掃負荷指数が設定値よりも小さい場合には、昇降用モータ17を逆方向に回転させることにより、トレッド内腔面Tiに駆動用モータ15を近づける向きに半径方向移動させる。昇降用モータ17の回転速度は、研掃負荷指数と設定値との偏差に基づいてPI比例又はPID制御等に基づいてインバータ制御されるのが望ましい。 【0049】 このように、駆動用モータ15の研掃負荷指数(トルク)が予め定めた設定値となるように、昇降用モータ17を制御してトレッド内腔面Tiに対する研掃ローラ14の半径方向位置を調整することにより、タイヤのサイズやトレッド厚さ等が異なっても、均一な押し付け力で研掃ローラ14をトレッド内腔面Tiを押し付けしうる結果、研掃ムラを減じ、ひいては重量アンバランスなどを防止して均一な研掃量を確保することができる。また、トレッド内腔面Tiの離型剤などを確実に取り除くことができるため、スポンジ材Sを高い強度で接着させることが可能になる。特に本実施形態のように、駆動用モータ15を一定の回転速度で駆動し、そのトレッド内腔面Tiへの押し付け量を制御しているため、研掃量のバラツキがより一層低減される。 【0050】 なお、通常は、上述の記憶部19eに記憶されている情報に基づいて駆動用モータ15のトルクの設定値が定められるが、例えば入力装置34を用いて、前記研掃負荷指数をより大きくしたり、又は小さくすることができる。これにより、タイヤTのトレッド内腔面Tiの状態に応じて、研掃量を多くしたり、又は小さくするなど、タイヤ毎に個別に研掃度合いを調節しうる。また、本実施形態では、研掃ローラ14の駆動及び昇降に誘導電動機が用いられこれをインバータで制御しているため、サーボモータなどを用いた場合に比べて安価に装置を構成できる。 【0051】 そして、例えばタイヤTを少なくとも1回転又は複数回、回転させることにより、トレッド内腔面iの全周が研掃される。しかる後、駆動用モータ15を停止させ、その回転軸20をタイヤ回転軸と等しい高さまで上昇させる(S8)。 【0052】 次に、軸方向移動具16を駆動することにより、ビード開口部Boからして研掃ローラ14をタイヤTの外部に取り出すとともに(S9)、側面支持体9及びトレッド抑え具11をともにタイヤTから離れる向きに移動させ得る(S10)。しかる後、タイヤ保持具2から研掃済みのタイヤTを取り出しできる(S11)。 【0053】 以上、本発明の特に好ましい実施形態について詳述したが、本発明は図示した具体的な実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の態様に変形して実施しうるのは言うまでもない。 【実施例】 【0054】 本発明の効果を確認するために、定格トルク9.55(N・m)の誘導電動機を駆動用モータとして用いて215/45ZR17の空気入りタイヤ50本のトレッド内腔面の研掃を行った。研掃ローラの研掃材には、ナイロン繊維(線径0.9mm)の表面に炭化ケイ素粒子(砥粒番手240)をコーティングしたブラシ部が用いられた。また、研掃制御のトルクの設定値は定格トルクの100%(研掃負荷指数:2000)とし、初期の研掃ローラの押し下げ量は12mmとした。また、研掃工程は、タイヤを研掃ローラとは逆方向に1回転させながら行われた。テストの結果、全てのタイヤの研掃量が0.04〜0.08mmの範囲に入っていることが確認できた。また触診により、離型剤についても十分除去されていることが確認できた。 【図面の簡単な説明】 【0055】 【図1】本発明のトレッド内腔面研掃装置の実施形態の正面図である。 【図2】その側面図である。 【図3】研掃具の斜視図である。 【図4】(A)、(B)は、研掃ローラの動作を説明する断面図である。 【図5】本実施形態の制御ブロック図である。 【図6】研掃工程を説明するフローチャートである。 【図7】空気入りタイヤの断面図である。 【符号の説明】 【0056】 1 トレッド内腔面研掃装置 2 タイヤ保持具 3 研掃具 6 側フレーム 8 軸方向移動 9 側面支持体 10 移動具 11 トレッド押さえ具 14 研掃ローラ 14b ブラシ部 15 駆動用モータ 16 軸方向移動具 17 昇降用モータ 18 半径方向移動具 19 制御装置 T 空気入りタイヤ Ti トレッド内腔面 Bo ビード開口部
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| 【出願人】 |
【識別番号】000183233 【氏名又は名称】住友ゴム工業株式会社
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| 【出願日】 |
平成18年9月5日(2006.9.5) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100082968 【弁理士】 【氏名又は名称】苗村 正
【識別番号】100104134 【弁理士】 【氏名又は名称】住友 慎太郎
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| 【公開番号】 |
特開2008−62441(P2008−62441A) |
| 【公開日】 |
平成20年3月21日(2008.3.21) |
| 【出願番号】 |
特願2006−240592(P2006−240592) |
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