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【発明の名称】 ターンナップブラダおよびその形成方法
【発明者】 【氏名】杉山 武司

【要約】 【課題】カーカスバンドを貼り付ける際のドラム外周面が、軸方向両端部に配置されたそれぞれの端部円筒面と、前記端部円筒面より径大で軸方向中央部に配置された中央部円筒面と、これらの円筒面を相互に錐面で接続するそれぞれの中間テーパ面とよりなるバンドドラムの周面上に取り付けられた中間テーパ面に位置する部分が中間テーパ面にフィットし、前記盛り上がった部分を生じることのないターンナップブラダ30およびその製造方法を提供する。

【構成】ターンナップブラダ30は、バンドドラムの端部円筒面上から前記テーパ面上までの軸方向領域に延在する中央側内周部31と、中央側内周部31より軸方向外側延在する端部側内周部32と、これらの内周部の半径方向外側に配置された外周部33とよりなり、中央側内周部31は、端部側内周部32に近い側から遠い側に向かって末広がりの形状に構成されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
カーカスバンドを貼り付ける際のドラム外周面が、軸方向両端部に配置されたそれぞれの端部円筒面と、前記端部円筒面より径大で軸方向中央部に配置された中央部円筒面と、これらの円筒面を相互に錐面で接続するそれぞれの中間テーパ面とよりなるバンドドラムの周面上に取り付けられ、前記端部円筒面上から前記中間テーパ面上までの軸方向領域に延在する中央側内周部と、前記中央側内周部より軸方向外側に延在する端部側内周部と、これらの内周部の半径方向外側に配置された外周部とよりなり、これらで囲繞された空間に圧力気体を供給することにより、前記カーカスバンドをその外側に配置されたビードコアの周りに軸方向内外から包み込むように折り返すタイヤ成型用のターンナップブラダにおいて、
前記中央側内周部は、前記端部側内周部に近い側から遠い側に向かって末広がりの形状に構成されていることを特徴とするターンナップブラダ。
【請求項2】
請求項1に記載のターンナップブラダを形成する方法において、
モールド外周面が、第一の円筒面と、第一の円筒面より径大の第二の円筒面と、これらの円筒面を錐面で接続する接続テーパ面とを同一軸線上に配置した形状のブラダモールドの周上に、仕上げ幅より広い幅を有する前記中央側内周部用の部材を、前記接続テーパ面上の全幅領域と前記第二の円筒面の、幅方向少なくとも一部の領域とにわたって延在するよう配置するとともに、前記端部側内周部用の部材を前記第一の円筒面上に延在するよう配置する内周部用部材配置工程と、仕上げ幅より広い幅を有する前記外周部用の部材を、前記内周部用部材の半径方向外側に配置する外周部用部材配置工程と、ブラダモールド上に配置された前記内周部用部材および前記外周部用部材の半径方向外側に、湿らせたリボン状布を螺旋状に巻き付けたあとこの布を乾燥させることにより前記部材を締め付ける巻蒸し工程と、締め付けられた状態の前記部材を加硫する工程と、加硫済みの前記中央側内周部および前記外周部の、少なくとも第二の円筒面上に延在する端部分を除去して所定の仕上げ幅に仕上げる端部分除去工程とを具えたターンナップブラダの形成方法。
【請求項3】
前記中央側内周部および前記外周部の、除去される端部分の幅を50〜300mmとする請求項2に記載のターンナップブラダの形成方法。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、タイヤのカーカスバンドを巻き付けるバンドドラムに取り付けられた、カーカスバンドをビードコアの周りに折り返すターンナップブラダおよびその形成方法に関し、特に外径が軸方向に変化するバンドドラム部分に取り付けられるものの形状保持性能を向上させることができるものに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、ラジアルタイヤの成型方法の一つとしてシングル成型法と呼ばれる方法が知られており、この方法は、図1に示すように、センタドラム21と、その軸方向外側に配置されたそれぞれのサイドドラム22よりなるバンドドラム20を用い、センタドラム21上にインナーライナゴム11等の部材を貼り付けるとともに、サイドドラム22上にそれぞれサイドウォールゴム12を貼り付けたあと、インナーライナゴム11およびサイドウォールゴム12の半径方向外側に一層以上のラジアルカーカスプライ13を貼り付けてカーカスバンド10を形成し、その後、カーカスバンド10の外側に一対のビードコア14を配置し、ビードコア14相互の間隔を狭めるとともに、図2に示すように、カーカスバンド10を、ビードコア14の周りに軸方向内外から包み込むように折り返してカーカスバンド10をトロイダル状に形成し、最後に、トロイダル状のカーカスバンド10の外側に、ベルトおよびトレッドゴム(図示せず)を貼り付けてグリーンタイヤを形成するものである。
【0003】
カーカスバンド10をビードコア周りに折り返す手段としては、バンドドラム20に取り付けられたターンナップブラダ90が用いられており、ターンナップブラダ90は、この中に圧力気体を供給することにより膨張し、カーカスバンド10の側部および中央部をビードコア14の周りに変形させ折り返すことができるよう構成されている。なお、図示の場合、ビードコア14には、ビードフィラ15が予めプリセットされた状態で、カーカスバンド10の外側に配置されている。
【0004】
また、この方法において、ラジアルカーカスプライ13の変形を抑えて巻き付けるためには、ラジアルカーカスプライ13の、センタドラム21における巻き付け径と、サイドドラム22における巻き付け径とをほぼ同等にするのが好ましいが、実際には、サイドウォールゴム12は、インナーライナゴム11に対比して厚いため、センタドラム21とサイドドラム22の周長を、これらのゴム11、12の厚さの差に対応する長さだけ異ならせるのが好ましく、そのため、センタドラム21はサイドドラム22より径大となるよう構成されている。すなわち、バンドドラム20全体としてのドラム外周面は、軸方向両端部に配置されたそれぞれの端部円筒面25と、端部円筒面25より径大で軸方向中央部に配置された中央部円筒面26と、これらの円筒面25、26を相互に錐面で接続するそれぞれの中間テーパ面27とよりなる。ここで、端部円筒面25は、サイドドラム22上に、中央部円筒面26と中間テーパ面27とはセンタドラム上に形成される。
【0005】
図3は、ターンナップブラダ90を、バンドドラム20に取り付けない状態において示す断面図であり、ターンナップブラダ90は、カーカスバンド10を、ビードコア14より軸方外側の部分だけではなく、ビードコア14より軸方向内側の部分も折り返す必要があるので、取付姿勢において、端部円筒面25上から前記テーパ面27上までの軸方向領域に延在する中央側内周部91と、中央側内周部91より軸方向外側に延在する端部側内周部92と、これらの内周部91、92の半径方向外側に配置された外周部93とで袋状をなすよう構成される。
【0006】
なお、図3において、94、95は、ターンナップブラダ90をバンドドラム20に取り付けるための取り付け部である。また、ターンナップブラダ90は、ゴム材料の中に、取り付け状態において軸方向に延在する多数本の補強コード99を、周方向に間をおいて配置した構造をなしている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、このようなターンナップブラダ90に、圧力気体を供給したり排出したりすることを繰り返すうちに、図4に示すように、中間テーパ面27上に位置する部分が、中間テーパ面27にフィットせず、盛り上がった部分99が発生し、このことによってカーカスバンドを貼り付けることができないという問題が生じていた。
【0008】
本発明は、上記のような問題点に鑑みてなされたものであり、カーカスバンドを貼り付ける際のドラム外周面が、軸方向両端部に配置されたそれぞれの端部円筒面と、前記端部円筒面より径大で軸方向中央部に配置された中央部円筒面と、これらの円筒面を相互に錐面で接続するそれぞれの中間テーパ面とよりなるバンドドラムの周面上に取り付けられた中間テーパ面に位置する部分が中間テーパ面にフィットし、前記盛り上がった部分を生じることのないターンナップブラダおよびその製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
<1>は、カーカスバンドを貼り付ける際のドラム外周面が、軸方向両端部に配置されたそれぞれの端部円筒面と、前記端部円筒面より径大で軸方向中央部に配置された中央部円筒面と、これらの円筒面を相互に錐面で接続するそれぞれの中間テーパ面とよりなるバンドドラムの周面上に取り付けられ、前記端部円筒面上から前記中間テーパ面上までの軸方向領域に延在する中央側内周部と、前記中央側内周部より軸方向外側に延在する端部側内周部と、これらの内周部の半径方向外側に配置された外周部とよりなり、これらで囲繞された空間に圧力気体を供給することにより、前記カーカスバンドをその外側に配置されたビードコアの周りに軸方向内外から包み込むように折り返すタイヤ成型用のターンナップブラダにおいて、
前記中央側内周部は、前記端部側内周部に近い側から遠い側に向かって末広がりの形状に構成されていることを特徴とするターンナップブラダである。
【0010】
<2>は、<1>のターンナップブラダを形成する方法において、
モールド外周面が、第一の円筒面と、第一の円筒面より径大の第二の円筒面と、これらの円筒面を錐面で接続する接続テーパ面とを同一軸線上に配置した形状のブラダモールドの周上に、仕上げ幅より広い幅を有する前記中央側内周部用の部材を、前記接続テーパ面上の全幅領域と前記第二の円筒面の、幅方向少なくとも一部の領域とにわたって延在するよう配置するとともに、前記端部側内周部用の部材を前記第一の円筒面上に延在するよう配置する内周部用部材配置工程と、仕上げ幅より広い幅を有する前記外周部用の部材を、前記内周部用部材の半径方向外側に配置する外周部用部材配置工程と、ブラダモールド上に配置された前記内周部用部材および前記外周部用部材の半径方向外側に、湿らせたリボン状布を螺旋状に巻き付けたあとこの布を乾燥させることにより前記部材を締め付ける巻蒸し工程と、締め付けられた状態の前記部材を加硫する工程と、加硫済みの前記中央側内周部および前記外周部の、少なくとも第二の円筒面上に延在する端部分を除去して所定の仕上げ幅に仕上げる端部分除去工程とを具えたターンナップブラダの形成方法である。
【0011】
<3>は、<1>において、前記中央側内周部および前記外周部の、除去される端部分の幅を50〜300mmとするターンナップブラダの形成方法である。
【発明の効果】
【0012】
<1>によれば、中央側内周部は、端部側内周部に近い側から遠い側に向かって末広がりの形状をなすので、この形状を、バンドドラムの前記中間テーパ面の表面形状に合わせることにより、ターンナップブラダには収縮力が作用することがないので、ターンナップブラダが中間テーパ面フィットせず盛り上がり部分を発生するという問題を防止することができる。
【0013】
<2>によれば、モールド外周面が、第一の円筒面と、第一の円筒面より径大の第二の円筒面と、これらの円筒面を錐面で接続する接続テーパ面とを同一軸線上に配置した形状のブラダモールドの周上に、仕上げ幅より広い幅を有する前記中央側内周部用の部材を、前記接続テーパ面上の全幅領域と前記第二の円筒面の、幅方向少なくとも一部の領域とにわたって延在するよう配置するとともに、前記端部側内周部用の部材を前記第一の円筒面上に延在するよう配置する内周部用部材配置工程と、仕上げ幅より広い幅を有する前記外周部用の部材を、前記内周部用部材の半径方向外側に配置する外周部用部材配置工程と、ブラダモールド上に配置された前記内周部用部材および前記外周部用部材の半径方向外側に、湿らせたリボン状布を螺旋状に巻き付けたあとこの布を乾燥させることにより前記部材を締め付ける巻蒸し工程と、締め付けられた状態の前記部材を加硫する工程と、加硫済みの前記中央側内周部および前記外周部の、少なくとも第二の円筒面上に延在する端部分を除去して所定の仕上げ幅に仕上げる端部分除去工程とを具えるので、ブラダモールドの接続テーパ面上に配置された中央側内周部用部材を末広がりに形成するとともに、中央側内周部用部材を第二の円筒面の幅方向一部の領域にまで延在するよう配置することによりターンナップブラダをブラダモールドから取り出したあともその形状を保持させて、所望の末広がり形状に中央側内周部を仕上げることができ、もし、中央側内周部用部材を第二の円筒面の幅方向一部の領域にまで延在させなかった場合には、加硫の際に、部材中の有機繊維コードの収縮に起因する残留応力が発生し、仕上がったターンナップブラダは、ブラダモールドから取り出したとき収縮してしまい中央側内周部を末広がりに形成することができないという問題が生じる。
【0014】
<3>によれば、前記中央側内周部および前記外周部の、除去される端部分の幅を50〜300mmとするので、中央側内周部用部材の加硫後の収縮を効果的に防止することができ、この幅を、50mm未満とした場合には、収縮防止効果が十分ではなく、一方、この幅を300mmを超えるものとした場合には、ブラダモールドが長くなって無駄が大きくなるのに対比して、収縮防止効果は増加しない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
図5(a)は、本発明に係るターンナップブラダを示す断面図、図5(b)は、図5(a)のb−b矢視に対応する断面図であり、ターンナップブラダ30は、先に説明した通り、図1に示したバンドドラム20に取り付けられ、内部に圧力気体を供給することによって、バンドドラム20の周上に貼り付けられたカーカスバンド10を、その外側に配置された一対のビードコア14のそれぞれの周りに、軸方向内外の両方から折り返すよう機能するものであり、その取付姿勢において、端部円筒面25上から前記テーパ面27上までの軸方向領域に延在する中央側内周部31と、中央側内周部31より軸方向外側に延在する端部側内周部32と、これらの内周部31、32の半径方向外側に配置された外周部33とで袋状をなすよう構成される。そして、中央側内周部31の軸方向外側の端には、バンドドラム20への取り付けに係る取り付け部34が設けられ、同様に、端部側内周部32の軸方向中央側の端には、バンドドラム20への取り付けに係る取り付け部35が設けられる。
【0016】
また、ターンナップブラダ30は、ゴム材料37の中に、取り付け状態において軸方向に延在する多数本の有機繊維コード38を、周方向に間をおいて配置した構造をなしている。
【0017】
ここで、ターンナップブラダ30の特徴は、軸線を垂直にした状態において、中央側内周部31が、端部側内周部32に近い側(直径D1)から遠い側(直径D2)に向けて末広がりの形状をなしている点にあり、このことによって、中央側内周部31を、センタドラム21に形成された中間テーパ面27に無理なくフィットさせることができ、このことによって、ターンナップブラダ30の繰り返しの拡縮径においても、ここに盛り上がりが生じるのを防止することができる。
【0018】
ここで、中央側内周部31の末広がりの角度θ2と、センタドラム21に形成された中間テーパ面27の末広がり角度θ1との角度差を、5°以内とするのが好ましく、これを同一とするのがもっとも好ましい。
【0019】
ターンナップブラダ30を形成する方法について説明する。ターンナップブラダ30は、ブラダモールドの周囲に、ターンナップブラダ30を構成する部材をそれぞれ配置し加硫することによって形成される。図6は、ブラダモールドを示す部分断面図であり、ブラダモールド40は、3つの金型を同一軸線上に相互に離隔接近可能に配置して構成されている。これらの金型は、先端が円錐台よりなる第一金型41と、平坦な円筒状をなす第二金型42と、第二金型より狭幅の円筒状をなし、第一金型41と第二金型42との間に配置された第三金型43とよりなる。
【0020】
そして、ブラダモールド40は、第一〜第三の金型41、42、43を相互に隣接させた状態における外周面は、第二金型42と第三金型43とに対応する、直径をφ1とする(一部φ3を直径とする部分有り)第一の円筒面45と、第一金型41の円筒部に対応する、第一の円筒面45の直径φ1より大きな直径φ2を有する第二の円筒面46と、第一金型41の円錐台の部分に対応する、接続テーパ面47とよりなり、接続テーパ面47は、第一の円筒面45と第二の円筒面46とを接続する。
【0021】
図6〜図10は、ターンナップブラダ30を形成する工程を説明するための断面図であり、まず、図6に示すように、ブラダモールド40を構成する第一〜第三の金型41、42、43を相互に離隔させておき、第一金型41および第二金型42の端面に設けられたリング状の凹部に、ターンナップブラダ30の、バンドドラム20への取り付け部分として機能する取り付け部34、35用の部材54、55をそれぞれ配置する。取り付け部34、35用の部材54、55としては、通常、未加硫のゴム材料を用いる。
【0022】
その後、第一〜第三の金型41、42、43を相互に接近させてこれらを隣接させ、次いで、製品のターンナップブラダ30における中央側内周部31を形成するための部材である中央側内周部用部材51を、接続テーパ面47の全幅および、これに連続して延在する第一の円筒面46の少なくとも一部の領域にわたって延在するよう配置するとともに、製品のターンナップブラダ30における端部側内周部32を形成するための部材である端部側内周部用部材52を、第二の円筒面45上に延在するよう配置する(内周部用部材配置工程)。
【0023】
次いで、図8に示すように、中央側内周部用部材51および端部側内周部用部材52の半径方向外側に、製品のターンナップブラダ30における外周部33を形成するための部材である外周部用部材53を配置する(外周部用部材配置工程)が、外周部用部材53に先だって、中央側内周部用部材51および端部側内周部用部材52の外側には、後の加硫工程において、これらが外周部用部材53と接着しないよう、離型剤61を塗布しておく。ただし、中央側内周部用部材51と外周部用部材53との接着部分となるα1部分、および、端部側内周部用部材52と外周部用部材53との接着部分となるα2部分には、離型剤61を塗布しないことが重要である。
【0024】
なお、図7〜図10には図示していないが、内周部用部材51,52、および外周部用部材53は、図5(b)にて、製品における断面構造を示したように、未加硫ゴム材料中に、ターンナップブラダ30の取付姿勢における軸方向に延在する多数本の有機繊維コードを周方向に並べて構成されている。
【0025】
そのあと、外周部用部材53の外側に、水分を十分含ませて湿らせたリボン状の布62を、螺旋状に巻き付け、そのあと、布62が乾燥するまで放置する(巻蒸し工程)。巻蒸し工程は、布62が乾燥されることによって収縮し、内周部用部材51、52および外周部用部材53に圧力がかかることを利用して、加硫工程において部材から気泡が発生するのを防止するとともに、それらの部材51、52、53を強くブラダモールド40に押しつけて、これらの部材51、52、53が、加硫工程における有機繊維の収縮に伴って、ブラダモールド40に対してずれてしまうことを防止する。
【0026】
このあと、部材51、52、53を、布62でブラダモールド40の周囲に締め付けた状態のまま、加硫缶に収容し、熱を加えて加硫し(加硫工程)、加硫工程のあと、ブラダモールド40を、これを構成するそれぞれの金型41、42、43を相互に離隔させて分解し、加硫済みの部材51、52、53をブラダモールド40から取り出す。
【0027】
このとき、加硫済みの部材51、52、53は、製品のターンナップブラダ30に近い状態となっており、図10は、この状態におけるターンナップブラダ30Aを示す断面図であり、完全なる製品のターンナップブラダ30は、ターンナップブラダ30Aにおける、中央部側内周部31Aに一体的に繋がるとともに、外周部33Aにも一体的に繋がっている端部分36を除去することにより得ることができ、したがって、最後の工程として、ターンナップブラダ30Aの、端部の内側にアンビル63を挿入して、刃を矢印CUの位置に入れて、少なくとも第二の円筒面46上に延在していた端部分36を除去し、中央部側内周部31Aおよび外周部33Aを所定の仕上げ幅に仕上げる(端部分除去工程)。
【0028】
このように、本発明のターンナップブラダの形成方法においては、最終の製品形状における中央部側内周部31および外周部33を末広がり形状とするため、これらの部分の先端に円筒部を有するターンナップブラダ30Aを一旦加硫して形成し、加硫後に余計な円筒部を切断除去する工程を経ることに特徴があり、このことによって、加硫中の収縮を防止して末広がりとなる部分の寸法を安定させることができる。
【0029】
ここで、除去する端部分36の幅は、50〜300mmとするのが好ましい。
【産業上の利用可能性】
【0030】
本発明は、特に大型のラジアルタイヤの製造に好適に用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】本発明に係るターンナップブラダが取り付けられるバンドドラムを示す断面図である。
【図2】ターンナップブラダでカーカスバンドを折り返した状態を示す断面図である。
【図3】従来のターンナップブラダを示す断面図である。
【図4】従来のターンナップブラダの問題点を説明するための断面図である。
【図5】本発明に係る実施形態のターンナップブラダを示す断面図である。
【図6】本発明に係る実施形態のターンナップブラダの形成方法に用いられるブラダモールドを示す断面図である。
【図7】ターンナップブラダの形成方法を説明するための断面図である。
【図8】図7に続く工程を示す断面図である。
【図9】図8に続く工程を示す断面図である。
【図10】図9に続く工程を示す断面図である。
【符号の説明】
【0032】
10 カーカスバンド
11 インナーライナゴム
12 サイドウォールゴム
13 ラジアルカーカスプライ
14 ビードコア
15 ビードフィラ
20 バンドドラム
21 センタドラム
22 サイドドラム
25 端部円筒面
26 中央部円筒面
27 中間テーパ面
30 ターンナップブラダ
30A 半製品のターンナップブラダ
31、31A 中央側内周部
32 端部側内周部
33、33A 外周部
34、35 取り付け部
36 端部分
37 ゴム材料
38 有機繊維コード
40 ブラダモールド
41 第一金型
42 第二金型
43 第三金型
45 第一の円筒面
46 第二の円筒面
47 接続テーパ面
51 中央側内周部用部材
52 端部側内周部用部材
53 外周部用部材
54、55 取り付け部用の部材
61 離型剤
62 布
63 アンビル
【出願人】 【識別番号】000005278
【氏名又は名称】株式会社ブリヂストン
【出願日】 平成18年7月19日(2006.7.19)
【代理人】 【識別番号】100072051
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 興作

【識別番号】100107227
【弁理士】
【氏名又は名称】藤谷 史朗

【識別番号】100114292
【弁理士】
【氏名又は名称】来間 清志


【公開番号】 特開2008−23788(P2008−23788A)
【公開日】 平成20年2月7日(2008.2.7)
【出願番号】 特願2006−197251(P2006−197251)