| 【発明の名称】 |
樹脂成形品 |
| 【発明者】 |
【氏名】堀川 丈之
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| 【要約】 |
【課題】必要強度を確保しつつ、取付プレート部における被取付部材と当接する面からのコネクタハウジング部の突出量を少なくすることができる樹脂成形品を提供する。
【構成】樹脂成形品10において、取付プレート部30における取付用貫通孔35の周辺領域が厚肉にされるとともに取付プレート部30における相手側コネクタ60の配置領域が、取付プレート部30の表裏両面のうちのエンジン80と当接する面とは反対面から窪ませた薄肉にされている。取付プレート部30における厚肉部と薄肉部の境界が相手側コネクタ60の配置領域の周りに円弧状にされ、取付プレート部30における、取付用貫通孔35の周辺領域から相手側コネクタ60の配置領域の周りに延びる厚肉部33,34が補強用リブとなっている。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 電子部品(50)を埋設した本体ケース部(20)と、平板状の取付プレート部(30)と、相手側コネクタ(60)が嵌挿されるコネクタハウジング部(40)とが一体化され、取付プレート部(30)の一方の面から本体ケース部(20)が突出するとともに他方の面からコネクタハウジング部(40)が突出しており、取付プレート部(30)に形成した取付用貫通孔(35)を通して締結部材(70)を被取付部材(80)に螺入することにより、取付プレート部(30)が被取付部材(80)の表面に当接した状態で固定される樹脂成形品であって、 前記取付プレート部(30)における前記取付用貫通孔(35)の周辺領域を厚肉にするとともに前記取付プレート部(30)における前記相手側コネクタ(60)の配置領域を、取付プレート部(30)の表裏両面のうちの被取付部材(80)と当接する面とは反対面から窪ませた薄肉にしたことを特徴とする樹脂成形品。 【請求項2】 前記取付プレート部(30)における、取付用貫通孔(35)の周辺領域の厚肉部と相手側コネクタ(60)の配置領域の薄肉部との境界を相手側コネクタ(60)の配置領域の周りに円弧状とし、取付プレート部(30)における、前記取付用貫通孔(35)の周辺領域から相手側コネクタ(60)の配置領域の周りに延びる厚肉部(33,34)を補強用リブとしたことを特徴とする請求項1に記載の樹脂成形品。 【請求項3】 前記取付プレート部(30)における、取付用貫通孔(35)の周辺領域の厚肉部と相手側コネクタ(60)の配置領域の薄肉部との境界を相手側コネクタ(60)の配置領域の周りに無端状とし、取付プレート部(30)における、前記取付用貫通孔(35)の周辺領域から相手側コネクタ(60)の配置領域の周りの全周に延びる厚肉部(37)を補強用リブとしたことを特徴とする請求項1に記載の樹脂成形品。 【請求項4】 前記取付プレート部(30)における、取付用貫通孔(35)の周辺領域の厚肉部と相手側コネクタ(60)の配置領域の薄肉部との境界を相手側コネクタ(60)の配置領域の周りに非連続状とし、取付プレート部(30)における、前記取付用貫通孔(35)の周辺領域から相手側コネクタ(60)の配置領域の周りに非連続に延びる厚肉部(33,34,38a〜38e)を補強用リブとしたことを特徴とする請求項1に記載の樹脂成形品。 【請求項5】 前記取付プレート部(30)における前記相手側コネクタ(60)の配置領域を、取付プレート部(30)の表裏両面のうちの被取付部材(80)と当接する面から窪ませ薄肉にしたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の樹脂成形品。 【請求項6】 前記取付プレート部(30)における、相手側コネクタ(60)の配置領域の周りの全周に延びる厚肉部(37)に、内周面と外周面とを連通する透孔(96)を設けたことを特徴とする請求項3に記載の樹脂成形品。 【請求項7】 前記取付プレート部(30)における、前記相手側コネクタ(60)の配置領域の周りの補強用リブにて囲まれた領域に、取付プレート部(30)の表裏両面を貫通する貫通孔(97)を設けたことを特徴とする請求項3に記載の樹脂成形品。 【請求項8】 前記貫通孔(97)を複数設けたことを特徴とする請求項7に記載の樹脂成形品。 【請求項9】 自動車用センサの構成部品として用いられるものである請求項1〜8のいずれか1項に記載の樹脂成形品。 【請求項10】 エンジンに取り付けられる自動車用センサの構成部品として用いられるものである請求項1〜8のいずれか1項に記載の樹脂成形品。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、樹脂成形品に関するものである。 【背景技術】 【0002】 センサにおいてケースと取付用フランジを樹脂成形品で構成して一体化することが行われている(例えば特許文献1参照)。図11にはその一例を示す。図11において、エンジン120に取り付けられるクランク角センサ100は樹脂成形品101を具備しており、この樹脂成形品101は、本体ケース部102と取付プレート部103とコネクタハウジング部104とを一体化したものである。取付プレート部103の一方の面から本体ケース部102が突出しているとともに取付プレート部103の他方の面からコネクタハウジング部104が突出している。取付プレート部103にはボルト穴105が形成され、このボルト穴105を通してボルトをエンジン120に螺入することによりセンサ100を装着できる。また、コネクタハウジング部104に相手側コネクタ110を被せるようにして嵌挿してコントローラと電気的に接続することができる。 【0003】 ここで、樹脂成形品101のうちの取付プレート部103においてはボルト締め付け時に応力が加わることを考慮して取付プレート部103の樹脂厚t10を増すことで必要強度を確保している。 【特許文献1】特開2005−7872号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0004】 ところが、取付プレート部103の樹脂厚t10を増すと、樹脂厚が必要以上に厚くなってしまい、樹脂成形時の冷却時間が長くなるという問題点があった。また、エンジンに搭載する上で他の部品との干渉を防ぐためにセンサの突出量H10を極力少なくしたいというニーズがある。 【0005】 本発明は、上記問題点に着目してなされたものであり、その目的は、必要強度を確保しつつ、取付プレート部における被取付部材と当接する面からのコネクタハウジング部の突出量を少なくすることができる樹脂成形品を提供することにある。 【課題を解決するための手段】 【0006】 上記の課題を解決するために、請求項1に記載の発明では、電子部品を埋設した本体ケース部と、平板状の取付プレート部と、相手側コネクタが嵌挿されるコネクタハウジング部とが一体化され、取付プレート部の一方の面から本体ケース部が突出するとともに他方の面からコネクタハウジング部が突出しており、取付プレート部に形成した取付用貫通孔を通して締結部材を被取付部材に螺入することにより、取付プレート部が被取付部材の表面に当接した状態で固定される樹脂成形品であって、前記取付プレート部における前記取付用貫通孔の周辺領域を厚肉にするとともに前記取付プレート部における前記相手側コネクタの配置領域を、取付プレート部の表裏両面のうちの被取付部材と当接する面とは反対面から窪ませた薄肉にしたことを要旨とする。 【0007】 請求項1に記載の発明によれば、取付プレート部における取付用貫通孔の周辺領域を厚肉にすることにより、締結部材の締め付けトルクにより発生する応力に対抗することができる。また、取付プレート部における相手側コネクタの配置領域を、取付プレート部の表裏両面のうちの被取付部材と当接する面とは反対面から窪ませた薄肉にすることにより、窪ませた分だけ、取付プレート部における被取付部材と当接する面からのコネクタハウジング部の突出量を少なくすることができる。その結果、必要強度を確保しつつ、取付プレート部における被取付部材と当接する面からのコネクタハウジング部の突出量を少なくすることができることとなる。 【0008】 請求項2に記載のように、請求項1に記載の樹脂成形品において、前記取付プレート部における、取付用貫通孔の周辺領域の厚肉部と相手側コネクタの配置領域の薄肉部との境界を相手側コネクタの配置領域の周りに円弧状とし、取付プレート部における、前記取付用貫通孔の周辺領域から相手側コネクタの配置領域の周りに延びる厚肉部を補強用リブとすることにより、締結部材の締め付け時の取付プレート部のしなりによって発生する応力に対抗することができる。 【0009】 請求項3に記載のように、請求項1に記載の樹脂成形品において、前記取付プレート部における、取付用貫通孔の周辺領域の厚肉部と相手側コネクタの配置領域の薄肉部との境界を相手側コネクタの配置領域の周りに無端状とし、取付プレート部における、前記取付用貫通孔の周辺領域から相手側コネクタの配置領域の周りの全周に延びる厚肉部を補強用リブとすることにより、締結部材の締め付け時の取付プレート部のしなりによって発生する応力に、より対抗することができる。 【0010】 請求項4に記載のように、請求項1に記載の樹脂成形品において、前記取付プレート部における、取付用貫通孔の周辺領域の厚肉部と相手側コネクタの配置領域の薄肉部との境界を相手側コネクタの配置領域の周りに非連続状とし、取付プレート部における、前記取付用貫通孔の周辺領域から相手側コネクタの配置領域の周りに非連続に延びる厚肉部を補強用リブとすることにより、締結部材の締め付け時の取付プレート部のしなりによって発生する応力に対抗することができる。 【0011】 請求項5に記載のように、請求項1〜4のいずれか1項に記載の樹脂成形品において、前記取付プレート部における前記相手側コネクタの配置領域を、取付プレート部の表裏両面のうちの被取付部材と当接する面から窪ませ薄肉にするようにしてもよい。 【0012】 請求項6に記載のように、請求項3に記載の樹脂成形品において、前記取付プレート部における、相手側コネクタの配置領域の周りの全周に延びる厚肉部に、内周面と外周面とを連通する透孔を設けると、当該透孔から水やゴミ等を排出することができる。 【0013】 請求項7に記載のように、請求項3に記載の樹脂成形品において、前記取付プレート部における、前記相手側コネクタの配置領域の周りの補強用リブにて囲まれた領域に、取付プレート部の表裏両面を貫通する貫通孔を設けると、当該貫通孔から水やゴミ等を排出することができる。ここで、請求項8に記載のように、前記貫通孔を複数設けるとよい。 【0014】 請求項9に記載のように、請求項1〜8のいずれか1項に記載の樹脂成形品において自動車用センサの構成部品として用いられるものであると、自動車用センサは狭いスペースに配置する必要があり、この場合において他の部品との干渉を防止する上で好ましいものとなる。また、請求項10に記載のように、請求項1〜8のいずれか1項に記載の樹脂成形品においてエンジンに取り付けられる自動車用センサの構成部品として用いられるものであると、エンジンルームは特に狭く、この場合において、エンジンに搭載する上で他の部品との干渉を防止する上で好ましいものとなる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0015】 以下、本発明を具体化した一実施形態を図面に従って説明する。 本実施形態では自動車用センサ、特に、クランク角センサに適用している。図1には本実施形態におけるクランク角センサ1の分解斜視図を示す。図2にはクランク角センサ1をエンジン80に装着した状態を示し、(a)は正面図、(b)は側面図である。図3(a)にはクランク角センサ1の正面図を、図3(b)にはクランク角センサ1の側面図を示す。相手側コネクタ60を外した状態のクランク角センサ1を図4に示し、(a)は正面図であり、(b)は側面図である。 【0016】 図4において、クランク角センサ1は樹脂成形品10を具備している。樹脂成形品10は、円柱状の本体ケース部20と平板状の取付プレート部30と筒状のコネクタハウジング部40とを一体化したものである。円柱状の本体ケース部20と筒状のコネクタハウジング部40とは同軸上に形成されている。コネクタハウジング部40には図1の相手側コネクタ60が嵌挿される(コネクタハウジング部40に相手側コネクタ60が嵌合する)。 【0017】 図4において、平板状をなす取付プレート部30の平面形状に関して、大小2つの円弧を2本の接線で結んだ形状をなしており、小さい方の円弧の中心部に取付用貫通孔(ボルト取付穴)35が形成されている。この取付用貫通孔35を通して図2のごとく締結部材としてのボルト70をエンジン80に設けたネジ孔82に螺入することにより取付プレート部30がエンジン80の表面に当接した状態で固定される。 【0018】 図4の本体ケース部20は、取付プレート部30(平面形状として大小2つの円弧を2本の接線で結んだ形状)において、大きい方の円弧の中央付近に、取付プレート部30の一方の面(エンジン80と当接する面)から突出している。本体ケース部20は、図2に示すように、エンジン80に設けた貫通孔81内においてOリング85によりシールされた状態で配置される。図2において、本体ケース部20には電子部品としてのセンサチップ50が埋設されている。センサチップ50には磁気抵抗素子51a,51bが形成されている。 【0019】 センサチップ50はエンジン内部に配したロータ90と接近するように配置され、ロータ90は歯91を有している。そして、本体ケース部20の内部に埋設したバイアス磁石(図示略)によりセンサチップ50にバイアス磁界を付与することができるようになっており、ロータ90の回転に伴いバイアス磁界の向きが変わりその磁界の向きの変化を磁気抵抗素子51a,51bにおいて抵抗値変化として検出する。 【0020】 図4において、コネクタハウジング部40は、取付プレート部30(平面形状として大小2つの円弧を2本の接線で結んだ形状)において、大きい方の円弧の中央付近に、取付プレート部30の他方の面(エンジン80と当接する面とは反対面)から突出している。樹脂成形品10の本体ケース部20にはセンサチップ50(磁気抵抗素子51a,51b)と外部機器とを電気的に接続するための端子が埋設され、この端子は筒状のコネクタハウジング部40の内方においてオス型端子(ピン)45として突出している。コネクタハウジング部40は外周面に案内突起41,42,43が相手側コネクタの挿入方向に沿って延設されている。 【0021】 図1の相手側コネクタ60は筒状をなし、その内部にはメス型端子(図示略)が配置されている。相手側コネクタ60はコネクタハウジング部40に対し被せるようにして嵌挿される。つまり、相手側コネクタ60はその内周面がコネクタハウジング部40の外周面と摺動しながら嵌め込まれる。そして、コネクタハウジング部40のオス型端子(ピン)45と相手側コネクタ60のメス型端子とが連結される。相手側コネクタ60はケーブル61を介してエンジン制御コントローラ(エンジンECU)と連結されている。エンジン制御コントローラはクランク角センサ1からの信号によりクランク角を検知する。 【0022】 図4の取付プレート部30における取付用貫通孔35の周辺領域、即ち、ボルト締め付け部周辺は肉厚が厚くされている(厚肉にされている)。これにより、ボルト締め付けトルクにより発生する応力に対抗することができる。 【0023】 また、取付プレート部30における相手側コネクタ60の配置領域が、取付プレート部30の表裏両面のうちのエンジンと当接する面とは反対面から窪ませた薄肉にされている。このとき、コネクタハウジング部40の長さH2として必要長さは確保されている。そして、図3に示すように相手側コネクタ60を嵌めた時に、薄肉とした部位に相手側コネクタ60が配置される。 【0024】 よって、図2の取付プレート部30におけるエンジン80と当接する面からのコネクタハウジング部40の突出量H1を、厚肉とした部位にコネクタハウジング部40を形成する場合に比べ、窪ませた分(図2のt1−t2)だけ少なくすることができる。つまり、図11の場合には、取付プレート部103の全体を厚くしていたので、取付プレート部103におけるエンジン120と当接する面からのコネクタハウジング部104の突出量H11が多くなり、その結果、エンジン表面からの相手側コネクタ110の突出量H10が多くなってしまっていた。これに対し、図2では取付プレート部30でのエンジン当接面とは反対面から窪ませた薄肉にすることにより、取付プレート部30におけるエンジン80と当接する面からのコネクタハウジング部40の突出量H1を、窪ませた分だけ少なくすることができる。これにより、エンジン表面からの相手側コネクタ60の突出量H5を、窪ませた分だけ少なくすることができ、センサをエンジンに搭載する上で他の部品との干渉を防ぐことができる。また、図4において、ボルト締め付け部周辺の肉厚t1に比べて相手側コネクタ60が配置される部位の肉厚t2を薄くすることにより(t2<t1)、樹脂の冷却時間を短くすることができ、さらに、材料削減によりコストダウンにつながる。 【0025】 さらに、この厚肉部と薄肉部の境界、即ち、取付プレート部30における、取付用貫通孔35の周辺領域の厚肉部と相手側コネクタ60の配置領域の薄肉部との境界が、相手側コネクタ60の配置領域の周りに円弧状となっている。そして、取付プレート部30における、取付用貫通孔35の周辺領域から相手側コネクタ60の配置領域の周りに延びる厚肉部33,34が補強用リブとなっている。詳しくは、リブは、図4(a)において、取付用貫通孔35の周辺領域から相手側コネクタ60の配置領域の周りに左回り方向に延びる厚肉部33および右周り方向に延びる厚肉部34よりなる。よって、この補強用リブ(33,34)によりボルト締め付け時の取付プレート部(フランジ)30のしなりによって発生する応力に対抗することができる。 【0026】 このように、樹脂成形品10のボルト締め付け部等の応力集中箇所の強度設計において(樹脂成形品形状設計手法として)、樹脂成形品10の応力集中部位の必要強度を確保しつつ、樹脂肉厚を薄肉化できる。 【0027】 次に、図5を用いて厚肉のリブ(33,34)を設けることの効果を説明する。図5が応力解析シミュレーションに用いた樹脂成形品であり、図4での厚肉部(リブ)33,34を設けていない。 【0028】 そして、図4の樹脂成形品と図5の樹脂成形品について応力解析を行った結果、取付プレート部30における本体ケース部20の根元部分(応力集中箇所)において図5では1384MPaの応力が発生し、図4では943MPaの応力が発生することが分かった。つまり、図4では図5に比べて本体ケース部の根元部分に発生する応力を68%に抑えることができる。即ち、厚肉部(リブ)33,34を設けることにより、1.5倍の強度向上を図ることができることが分かった。 【0029】 以上のように、樹脂成形品10は自動車用センサの構成部品として用いられるものであり、詳しくは、エンジンに取り付けられる自動車用センサの構成部品として用いられるものである。自動車用センサは狭いスペースに配置する必要があり、その中でもエンジンルームは特に狭く、この場合において、エンジンに搭載する上で他の部品との干渉を防止する目的で、センサの取付プレート部(フランジ)30を薄くしてコネクタハウジング部40(相手側コネクタ60)を引っ込める必要があるが、強度不足を招くことなく、これを実現することができる。また、コネクタハウジング部40が突出しない分、製品形状がコンパクトになる。そのため、材料コストが低減できる。さらに、コネクタハウジング部40が突出しない分、製品形状がコンパクトになるため、樹脂成形時の冷却時間を縮小することができるとともに搭載性が向上する。 【0030】 上記実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。 (1)取付プレート部30における取付用貫通孔35の周辺領域を厚肉にするとともに取付プレート部30における相手側コネクタ60の配置領域を、取付プレート部30の表裏両面のうちのエンジン80と当接する面とは反対面から窪ませた薄肉にした。よって、取付プレート部30における取付用貫通孔35の周辺領域を厚肉にすることにより、ボルト70の締め付けトルクにより発生する応力に対抗することができる。また、取付プレート部30における相手側コネクタ60の配置領域を、取付プレート部30の表裏両面のうちのエンジン80と当接する面とは反対面から窪ませた薄肉にすることにより、窪ませた分だけ、取付プレート部30におけるエンジン80と当接する面からのコネクタハウジング部40の突出量H1を少なくすることができる。その結果、必要強度を確保しつつ、取付プレート部30におけるエンジン80と当接する面からのコネクタハウジング部40の突出量を少なくすることができる。 【0031】 (2)さらに、取付プレート部30における、取付用貫通孔35の周辺領域の厚肉部と相手側コネクタ60の配置領域の薄肉部との境界を相手側コネクタ60の配置領域の周りに円弧状とし、取付プレート部30における、取付用貫通孔35の周辺領域から相手側コネクタ60の配置領域の周りに延びる厚肉部33,34を補強用リブとした。これにより、ボルト70の締め付け時の取付プレート部30のしなりによって発生する応力に対抗することができる。 【0032】 なお、前記実施形態は以下のように変更してもよい。 ・図3に代わり図6に示すように、取付プレート部30における相手側コネクタ60の配置領域を、取付プレート部30の表裏両面のうちのエンジン80(図2参照)と当接する面から窪ませ薄肉にする(図6では、この窪ませて薄肉にした部位を符号95で示す)。このようにすることにより、相手側コネクタ60の配置領域における薄肉部32の厚さは図3での薄肉部32の厚さと等しく、このとき、薄肉部32の両側に窪みがあるため、窪みによる段差を低減でき、応力集中を抑制することができる。 【0033】 ・図3に代わり図7に示すように、取付プレート部30における、取付用貫通孔35の周辺領域の厚肉部と相手側コネクタ60の配置領域の薄肉部との境界を相手側コネクタ60の配置領域の周りに無端状とし、取付プレート部30における、取付用貫通孔35の周辺領域から相手側コネクタ60の配置領域の周りの全周に延びる厚肉部37を補強用リブとする。このようにすると、ボルト70の締め付け時の取付プレート部30のしなりによって発生する応力に、より対抗することができる。 【0034】 ・図3に代わり図8に示すように、取付プレート部30における、取付用貫通孔35の周辺領域の厚肉部と相手側コネクタ60の配置領域の薄肉部との境界を相手側コネクタ60の配置領域の周りに非連続状とし(点在させ)、取付プレート部30における、取付用貫通孔35の周辺領域から相手側コネクタ60の配置領域の周りに非連続に(点在して)延びる厚肉部33,34,38a〜38eを補強用リブとする。このようにすると、ボルト70の締め付け時の取付プレート部30のしなりによって発生する応力に対抗することができる。特に、図3の厚肉部33,34と図8の厚肉部33,34が同等である場合、図8では図3に比べ厚肉部38a〜38eがある分だけ、ボルト70の締め付け時の取付プレート部30のしなりによって発生する応力に対抗する能力の向上が図られる。 【0035】 ここで、図7や図8の場合においても、図6で説明したように取付プレート部30における相手側コネクタ60の配置領域を、取付プレート部30の表裏両面のうちのエンジン80と当接する面から窪ませ薄肉にしてもよい。 【0036】 ・図7に代わる図9に示すように、取付プレート部30における、相手側コネクタ60の配置領域の周りの全周に延びる厚肉部37に、内周面と外周面とを連通する透孔96を設ける。この透孔96から水やゴミ等を排出することができる。また、透孔96を設けることにより樹脂成形時の冷却効率の向上を図ることができる。 【0037】 ・図7に代わる図10に示すように、取付プレート部30における、相手側コネクタ60の配置領域の周りの補強用リブ(厚肉部37)にて囲まれた領域に、取付プレート部30の表裏両面を貫通する貫通孔97を設ける。この貫通孔97から水やゴミ等を排出することができる。このとき、貫通孔97を複数設けるとよい。また、貫通孔97を設けることにより樹脂成形時の冷却効率の向上を図ることができる。 【0038】 ・前記実施形態では、自動車用センサとしてクランク角センサに適用したが、これに限定されることなく、カム角センサやノックセンサに適用してもよい。さらに、エンジンに取り付ける自動車用センサに適用したが、被取付部材はエンジン以外でもよく、エンジン以外の部品に取り付ける自動車用センサに適用してもよい。さらには、自動車用センサに適用したが、自動車用以外のセンサ、あるいはセンサ以外の電子機器に適用してもよい。 【図面の簡単な説明】 【0039】 【図1】本実施形態におけるクランク角センサの分解斜視図。 【図2】(a)はクランク角センサをエンジンに装着した状態の正面図、(b)はクランク角センサをエンジンに装着した状態の側面図。 【図3】(a)はクランク角センサの正面図、(b)はクランク角センサの側面図。 【図4】(a)は相手側コネクタを外した状態のクランク角センサの正面図、(b)は相手側コネクタを外した状態のクランク角センサの側面図。 【図5】(a)は応力解析に用いた樹脂成形品の正面図、(b)は応力解析に用いた樹脂成形品の側面図。 【図6】(a)は別例のクランク角センサの側面図、(b)は別例のクランク角センサの背面図。 【図7】(a)は別例のクランク角センサの正面図、(b)は別例のクランク角センサの側面図。 【図8】(a)は別例のクランク角センサの正面図、(b)は別例のクランク角センサの側面図。 【図9】(a)は別例のクランク角センサの正面図、(b)は別例のクランク角センサの側面図。 【図10】(a)は別例のクランク角センサの正面図、(b)は別例のクランク角センサの側面図。 【図11】(a)背景技術を説明するためのクランク角センサの正面図、(b)は背景技術を説明するためのクランク角センサの側面図。 【符号の説明】 【0040】 1…クランク角センサ、10…樹脂成形品、20…本体ケース部、30…取付プレート部、33…厚肉部、34…厚肉部、35…取付用貫通孔、37…厚肉部、38a〜38e…厚肉部、40…コネクタハウジング部、60…相手側コネクタ、70…ボルト、80…エンジン、96…透孔、97…貫通孔。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000004260 【氏名又は名称】株式会社デンソー
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| 【出願日】 |
平成18年9月11日(2006.9.11) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100068755 【弁理士】 【氏名又は名称】恩田 博宣
【識別番号】100105957 【弁理士】 【氏名又は名称】恩田 誠
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| 【公開番号】 |
特開2008−62602(P2008−62602A) |
| 【公開日】 |
平成20年3月21日(2008.3.21) |
| 【出願番号】 |
特願2006−245504(P2006−245504) |
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