| 【発明の名称】 |
射出成形用金型及びこれを用いて成形した成形品 |
| 【発明者】 |
【氏名】井上 賢一
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| 【要約】 |
【課題】精度確保のためのガイドピンを備えながらも小型化を図る。
【構成】対をなす型板3,4にサポートピン8が摺動自在に挿通された金型であり、各型板3,4は上記サポートピン8の挿通部にガイドブッシュ13,14を夫々備え、一方の型板におけるガイドブッシュは他方の型板側に突出する筒状ガイドピン部9を具備し、他方の型板のガイドブッシュ14は上記筒状ガイドピン部9を摺動自在に受け入れる内径となっている。サポートピンを摺動自在に受けているガイドブッシュにガイドピンの機能を持たせたものである。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 対をなす型板にサポートピンが摺動自在に挿通されている射出成形用金型であって、各型板は上記サポートピンの挿通部にガイドブッシュを夫々備え、一方の型板におけるガイドブッシュは他方の型板側に突出する筒状ガイドピン部を具備し、他方の型板におけるガイドブッシュは上記筒状ガイドピン部を摺動自在に受け入れる内径となっていることを特徴とする射出成形用金型。 【請求項2】 一方の型板に設けた筒状ガイドピン部を備えるガイドブッシュは、外周面に形成された溝に装着されるスナップリングで上記一方の型板に対して軸方向固定されたものであることを特徴とする請求項1記載の射出成形用金型。 【請求項3】 筒状ガイドピン部と該筒状ガイドピン部を摺動自在に受け入れるガイドブッシュの少なくとも一方が互いの誘い込み用のテーパ面を備えたものであることを特徴とする請求項1または2記載の射出成形用金型。 【請求項4】 筒状ガイドピン部を備えるガイドブッシュは固定側の型板に配設されており、該ガイドブッシュに摺動自在に挿通されるとともに一端を筒状ガイドピン部の先端面よりも突出させた上記サポートピンは、上記一端に上記筒状ガイドピン部の内径よりも大きく且つ可動側の型板に配された前記ガイドブッシュの内径よりも小さい外径のカラーが取り付けられていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の射出成形用金型。 【請求項5】 上記カラーは可動側の型板に配された前記ガイドブッシュに対する誘い込み用テーパ面を備えたものであることを特徴とする請求項4記載の射出成形用金型。 【請求項6】 一辺が数mm以下の微細サイズの立体形状の成形品を成形するためのものであることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の射出成形用金型。 【請求項7】 請求項6に記載の射出成形用金型を用いて成形されているとともに一辺が数mm以下の微細サイズの立体形状であることを特徴とする成形品。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、射出成形に用いる金型、殊に超小型成形品の成形に用いる金型及びこれを用いて成形した成形品に関するものである。 【背景技術】 【0002】 射出成形用金型、殊にランナストリッパープレートと固定側型板と可動側型板とを備えるスリープレート構造のものにおいては、これらにサポートピンを摺動自在に挿通して型開閉時のガイドを行うとともに、固定側型板と可動側型板との正確な位置決めのために両型板のうちの一方にガイドピンを設け、他方の型板に上記ガイドピンを摺動自在に受け入れるガイドブッシュを設けている。 【0003】 ところで成形するものが超小型リレー用の0.9mm×1.5mm×0.5mmというような微細サイズである上にアウトサート(ないしインサート)成形するものである場合、コンパクトサイズ(たとえば150mm×130mm)の金型を用いるが、サポートピンとガイドピンの組み込みスペースが占める割合が非常に大きくなってしまい、金型の小型化ができない。 【0004】 サポートピンをガイドピンとしても利用することでガイドピンを省略することもできるが、サポートピンは固定側取り付け板とランナストリッパープレートと固定側型板と可動側型板の4者に挿通されるものであるために軸長が長くて撓みやすく、上記4者のうちのいずれかに歪みや延びが発生すると傾きが発生してしまうものであり、これが原因で微細上記両型板の位置決め精度を確保することができないという問題や、金型開閉がスムーズにできないといった問題が生じ、精密微細部品の安定量産ができない。 【0005】 小型化という点では特開2001−121579号公報にサポートピンがプラーボルトを兼ねるようにしたものが示されているが、ガイドピンに関する上記問題を解決できるものではない。 【特許文献1】特開2001−121579号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0006】 本発明は上記の従来の問題点に鑑みて発明したものであって、精度確保のためのガイドピンを備えながらも小型化を図ることができる射出成形用金型を提供することを課題とするものであり、また上記金型を用いて成形することで得られる精度の高い成形品を提供することを課題とするものである。 【課題を解決するための手段】 【0007】 上記課題を解決するために本発明に係る射出成形用金型は、対をなす型板にサポートピンが摺動自在に挿通されているものにおいて、各型板は上記サポートピンの挿通部にガイドブッシュを夫々備え、一方の型板におけるガイドブッシュは他方の型板側に突出する筒状ガイドピン部を具備し、他方の型板におけるガイドブッシュは上記筒状ガイドピン部を摺動自在に受け入れる内径となっていることに特徴を有している。サポートピンを摺動自在に受けているガイドブッシュにガイドピンの機能を持たせたものである。 【0008】 この時、一方の型板に設けた筒状ガイドピン部を備えるガイドブッシュは、外周面に形成された溝に装着されるスナップリングで上記一方の型板に対して軸方向固定されたものであると、ガイドピンを兼用させたガイドブッシュの抜け落ちを簡便に防ぐことができる。 【0009】 また、筒状ガイドピン部と該筒状ガイドピン部を摺動自在に受け入れるガイドブッシュの少なくとも一方が互いの誘い込み用のテーパ面を備えたものであると、スムーズなガイドを行うことができる。特に、後者のガイドブッシュに設けることは、筒状ガイドピン部が小径である時に有効である。 【0010】 筒状ガイドピン部を備えるガイドブッシュは固定側の型板に配設されており、該ガイドブッシュに摺動自在に挿通されるとともに一端を筒状ガイドピン部の先端面よりも突出させた上記サポートピンは、上記一端に上記筒状ガイドピン部の内径よりも大きく且つ可動側の型板に配された前記ガイドブッシュの内径よりも小さい外径のカラーが取り付けられているものであってもよい。カラーの存在により、サポートピンにプラーボルトの機能を持たせることができる。 【0011】 また、上記カラーが可動側の型板に配された前記ガイドブッシュに対する誘い込み用テーパ面を備えたものであると、筒状ガイドピン部にテーパ面を設けていなくてもスムーズなガイドを行うことができる。 【0012】 さらには、一辺が数mm以下の微細サイズの立体形状の成形品を成形するためのものであると、サポートピン用ガイドブッシュがガイドピンを兼ねることによる小型化がより有効となる。 【0013】 そして本発明に係る成形品は、上記の射出成形用金型を用いて成形されているとともに一辺が数mm以下の微細サイズの立体形状であることに特徴を有している。 【発明の効果】 【0014】 本発明に係る射出成形用金型は、サポートピンを摺動自在に受けているガイドブッシュにガイドピンの機能を持たせていることから、別途ガイドピンを配置するスペースを必要としないものであり、しかもガイドピンによるところの位置決めを行うことができるために、精密微細部品を成形することについて問題が生じることもなく、このために精度確保と小型化を両立させることができるものである。 【0015】 また本発明に係る成形品は、2mm以下という微細サイズでありながら、キャビティ側金型とコア側金型との突き合わせ精度が高いために精度の高いものとなっている。 【発明を実施するための最良の形態】 【0016】 以下、本発明を添付図面に示す実施形態に基いて説明すると、図1は本発明に係るスリープレート構造の微細成形品の形成用の射出成形用金型を示しており、固定側取付板1、ランナストリッパプレート2、固定側型板(キャビティ側金型)3、可動側型板(コア側金型)4、受け板5、スペーサブロック6、可動側取付板7が順に並んでいる図示例の金型は、固定側取付板1とランナストリッパプレート2と固定側型板3と可動側型板4とに摺動自在に挿通されるサポートピン8を備えている。図中Sは成形品、Rはランナを示している。 【0017】 そして、ランナストリッパプレート2と固定側型板3と可動側型板4とにおけるサポートピン8の挿通部には、夫々ガイドブッシュ12,13,14が配設されて、サポートピン8はこれらガイドブッシュ12,13,14内を摺動するのであるが、固定側型板3に設けたガイドブッシュ13は、可動側型板4側に突出する筒状ガイドピン部9を一体に備えたものとなっており、可動側型板4に設けたガイドブッシュ14は、筒状ガイドピン部9を摺動自在に受け入れる内径となっている。 【0018】 また、上記ガイドブッシュ13は図2に示すように、一端側の鍔部21と、外周面に形成された溝22に装着されたスナップリング23とによって固定側型板3に対して軸方向についての固定がなされたものとなっているとともに、筒状ガイドピン部9の先端外周面には誘い込み用のテーパ面24が形成されている。 【0019】 このために、型締め時には図2(b)に示すように固定側型板3に固定されたガイドブッシュ13における筒状ガイドピン部9が可動側型板4のガイドブッシュ14に嵌り込むことによる両型板3,4の位置決めがなされるものである。しかもサポートピン8を摺動自在に支持するガイドブッシュ13に位置決め機能を持たせているわけであるから、別途ガイドピンを設ける場合のようなスペースを金型に設ける必要はなく、このために金型の小型化を図ることができる。 【0020】 ここにおいて、サポートピン8の先端にはボルト31によってカラー32を取り付けてある。筒状ガイドピン部9の内径よりも大きく且つ可動側型板4のガイドブッシュ14の内径より小さい上に、筒状ガイドピン部9のテーパ面24の最小径以下の外径を有する上記カラー32は、型開き時の型開き量を決定する部材として機能することになるが、サポートピン8にこのような機能を有するるカラー32を設けることができるのは、サポートピン8が筒状ガイドピン部9(ガイドブッシュ13)を介して可動側型板4のガイドブッシュ14内に入り込むために、ガイドブッシュ14内径とサポートピン8の外径との間にカラー32を設けることができる寸法差が存在しているからである。 【0021】 図3に筒状ガイドピン部9がガイドブッシュ14に嵌り込む際の誘い込み用のテーパ面24の他例を示す。図3(a)に示すものは上記カラー32の外周面にテーパ面24を設け、カラー32の最大径を筒状ガイドピン部9の外径と同一かわずかに小さくしている。この場合、ガイドブッシュ13にテーパ面を設けなくてもスムーズなガイドが可能であり、ガイドブッシュ13の加工形状を簡略化することができる。 【0022】 誘い込み用のテーパ面24は図3(b)に示すようにガイドブッシュ14の内周面に設けてもよい。ガイドブッシュ13が小径になっても誘い込み動作の確保が容易となる。また、図3(c)に示すように、筒状ガイドピン部9(またはカラー32)にテーパ面24を設けるとともに、ガイドブッシュ14側にもテーパ面24を設ければ、誘い込み動作がより確実になされるものとなる。 【0023】 筒状ガイドピン部9を有するガイドブッシュ13の固定側型板3への固定は、前述のようにガイドブッシュ13に一体に設けた鍔部21とスナップリング23とで行うことが好ましいが、図4に示すように、固定側型板3における可動側型板4と対向する面側に当接するスナップリング23または鍔部21をガイドブッシュ13における筒状ガイドピン部9の基端部側に設けるだけで行ってもよい。この場合においても、筒状ガイドピン部9が可動側型板4のガイドブッシュ14内に入る際の抵抗が大きくても筒状ガイドピン部9(ガイドブッシュ13)が固定側型板3から抜け出てしまうようなことは生じない。しかもガイドブッシュ13の製作に使用する金型構造を簡略化することができる。 【0024】 図5は上記の射出成形用金型で成形した成形品Sの一例を示しており、超小型リレー用の本体部品である図示の成形品Sは、図中の寸法イ、ロ、ハが夫々0.84mm、1.46mm、0.53mmという微細サイズであるとともに、金属製端子ピンPが同時成形されている。 【図面の簡単な説明】 【0025】 【図1】本発明の実施の形態の一例を示しており、(a)は破断斜視図、(b)(c)は要部破断正面図である。 【図2】(a)は型開き時の要部断面図、(b)は型締め時の要部断面図である。 【図3】(a)(b)(c)は夫々他例の部分断面図である。 【図4】(a)(b)は夫々更に他例の部分断面図である。 【図5】本発明に係る成形品の一例の斜視図である。 【符号の説明】 【0026】 3 固定側型板 4 可動側型板 8 サポートピン 9 筒状ガイドピン部 13 ガイドブッシュ 14 ガイドブッシュ
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| 【出願人】 |
【識別番号】000005832 【氏名又は名称】松下電工株式会社
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| 【出願日】 |
平成18年7月26日(2006.7.26) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100087767 【弁理士】 【氏名又は名称】西川 惠清
【識別番号】100085604 【弁理士】 【氏名又は名称】森 厚夫
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| 【公開番号】 |
特開2008−30248(P2008−30248A) |
| 【公開日】 |
平成20年2月14日(2008.2.14) |
| 【出願番号】 |
特願2006−203958(P2006−203958) |
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