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溶接装置 - 特開2008−1037 | j-tokkyo
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【発明の名称】 溶接装置
【発明者】 【氏名】鈴木 英之

【要約】 【課題】溶接対象物質に印加される圧力をエアシリンダー等の高価な装置を使用せずに数gf/cmの細かい単位で調整し、低コストで再現性のある溶接幅を形成するための溶接装置とその溶接方法を提供する。

【構成】支点(8)を軸として回動するように支持されたアーム(7)の一端側に、溶接するホーン(2)を有する溶着機(1)が取り付けられ、かつ該アーム上に重りを設けて、アーム上の重り(5、6)についての調整によって溶着機を取り付けたアームの下方へのてこ作用力の大きさを調整・利用し、溶着時のホーンの印加圧力を精密に調整・維持できる機構を備えていることを特徴とする溶接装置。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
支点を軸として回動するように支持されたアームの一端側に、溶接するホーンを有する溶着機が取り付けられ、かつ該アーム上に重りを設けて、アーム上の重りについての調整によって溶着機を取り付けたアームの下方へのてこ作用力の大きさを調整・利用し、溶着時のホーンの印加圧力を精密に調整・維持できる機構を備えていることを特徴とする溶接装置。
【請求項2】
溶接するホーンが、支点を軸として回動するように支持されたアームの一端に取り付けられ、かつ該アーム上に荷重調節可能な重りを支点の左右に配置する機構を備えていることを特徴とする請求項1記載の溶接装置。
【請求項3】
アームの一端側に、溶接するホーンを有する溶接機が取り付けられ、かつ該アーム上に重りを設け、該アームの他方はポールに支持され、アームを上下可動自在にばねにより保持されてなり、アーム上の調整した重りの重力を前記ばねを利用して溶接機を取り付けたアームの下方への作用力として調整・利用し、溶接時のホーンの印加圧力を精密に調整・維持できる機構を備えていることを特徴とする溶接装置。
【請求項4】
溶接するホーンの振動方向と、支点を軸としてホーンを支えるアームとのなす角度がほぼ直角であることを特徴とする請求項1又は2のいずれか1項記載の溶接装置。
【請求項5】
ホーンを支えるアームの支点を挟んだ片側に重りを配置する機構を備えていることを特徴とする請求項1に記載の溶接装置。
【請求項6】
ホーンを支えるアームの支点を挟んでほぼ等距離の位置に重りの重心を配置する機構を備えていることを特徴とする請求項1又は2記載の溶接装置。
【請求項7】
ホーンの中心を通る直線と、その直線に支点から垂直に引いた直線のほぼ中点に重りの重心が配置される機構を備えていることを特徴とする請求項1、2又は4〜6のいずれか1項に記載の溶接装置。
【請求項8】
ホーンを支えるアームの支点の回動を制御するストッパー機構を備えていることを特徴とする請求項1又は2記載の溶接装置。
【請求項9】
ホーンが溶接の対象となる物質にほぼ水平に接触するようにホーンと対象物質の位置決め用治具が配置されることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の溶接装置。
【請求項10】
溶接装置が超音波溶着装置であることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の溶接装置。
【請求項11】
重りによるてこを利用して、てこ作用力によりホーンの、溶接対象物にかかる圧力を精密、調整し、溶接の対象物を溶接することを特徴とする溶接方法。
【請求項12】
重りの調整とばねの弾性力を利用して、作用力によりホーンの、溶接対象物にかかる圧力を精密、調整し、溶接時間を設定することにより、溶接の対象物を溶接することを特徴とする溶接方法。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、プラスチックや金属などの部品を溶接する小型かつ精密で、印加圧力を低加圧の範囲で調整できる圧力印加機構を有している溶接装置と溶接方法に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、プラスチック部品や金属などの溶接を行う際には、コンプレッサー等により溶接部に大きな圧力を電気機械的に印加するのが一般的である。この場合、コンプレッサーにより印加される圧力は、用途やコンプレッサーの性能にも依存するが、1〜20kgf/cm の圧力を利用することが多い。一方、コンプレッサー等を使わない比較的小さな部品の溶接時には、手で溶接装置を支えながら溶接対象物質にホーンを押し付け、溶接が終了するまでの時間(通常数秒以下)、手で溶接装置を保持するという方法が取られる。
【0003】
例えば、特開2001−105160には、小さい加圧を安定的に行うことが可能な超音波加圧装置が説明されている。その、エアシリンダーと圧縮ばねにより、500gf/cmレベルの細かい圧力単位で加圧力を調整できることが示されている。特開2001−105160、特開2003−127234は、エアシリンダーのエア供給量を制御することにより常に安定した溶け込み深さを確保することができる超音波溶着装置を開示するものである。
【特許文献1】特開2003−127234
【特許文献2】特開2001−105160
【特許文献3】特願2006−8348
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
プラスチック部品や金属の溶接に際しては、一定以上の接合強度を得ることが作業目的になっている場合が多いため、溶接装置の従来の加圧機構は、一定以上の圧力を印加する構造を有しているのが一般的である。また、上記特開2001−105160に説明されているように、調整単位が細かい場合でも、500gf/cmオーダーの調節が一般的である。
しかしながら、本発明者が提案している特願2006−8348に見られるような、小型プラスチック部品の溶接幅が、0.05mmオーダーの溶接では、再現性良い接合を行うには、数gf/cmの非常に精密な単位で、印加される圧力を制御することが求められる。
本発明はこのような事情のもとに創出されたものであって、その目的は、溶接対象物に印加される圧力をエアシリンダー等の高価な電気・機械的な装置を使用せずに数gf/cmの細かい単位で精密に調整し、低コストで再現性よく非常に幅の小さい溶接幅形成を実現し、密閉性の高い溶着ができる溶接装置と溶接方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の課題は以下の手段により達成される。
【0006】
(1)支点を軸として回動するように支持されたアームの一端側に、溶接するホーンを有する溶着機が取り付けられ、かつ該アーム上に重りを設けて、アーム上の重りについての調整によって溶着機を取り付けたアームの下方へのてこ作用力の大きさを調整・利用し、溶着時のホーンの印加圧力を精密に調整・維持できる機構を備えていることを特徴とする溶接装置。
(2)溶接するホーンが、支点を軸として回動するように支持されたアームの一端に取り付けられ、かつ該アーム上に荷重調節可能な重りを支点の左右に配置する機構を備えていることを特徴とする(1)記載の溶接装置。
(3)アームの一端側に、溶接するホーンを有する溶接機が取り付けられ、かつ該アーム上に重りを設け、該アームの他方はポールに支持され、アームを上下可動自在にばねにより保持されてなり、アーム上の調整した重りの重力を前記ばねを利用して溶接機を取り付けたアームの下方への作用力として調整・利用し、溶接時のホーンの印加圧力を精密に調整・維持できる機構を備えていることを特徴とする溶接装置。
(4)溶接するホーンの振動方向と、支点を軸としてホーンを支えるアームとのなす角度がほぼ直角であることを特徴とする(1)又は(2)のいずれか1項記載の溶接装置。
(5)ホーンを支えるアームの支点を挟んだ片側に重りを配置する機構を備えていることを特徴とする(1)に記載の溶接装置。
(6)ホーンを支えるアームの支点を挟んでほぼ等距離の位置に重りの重心を配置する機構を備えていることを特徴とする(1)又は(2)記載の溶接装置。
(7)ホーンの中心を通る直線と、その直線に支点から垂直に引いた直線のほぼ中点に重りの重心が配置される機構を備えていることを特徴とする(1)、(2)又は(4)〜(6)のいずれか1項に記載の溶接装置。
(8)ホーンを支えるアームの支点の回動を制御するストッパー機構を備えていることを特徴とする(1)又は(2)記載の溶接装置。
(9)ホーンが溶接の対象となる物質にほぼ水平に接触するようにホーンと対象物質の位置決め用治具が配置されることを特徴とする(1)〜(8)のいずれか1項に記載の溶接装置。
(10)溶接装置が超音波溶着装置であることを特徴とする(1)〜(9)のいずれか1項に記載の溶接装置。
(11)重りによるてこを利用して、てこ作用力によりホーンの、溶接対象物にかかる圧力を精密、調整し、溶接の対象物を溶接することを特徴とする溶接方法。
(12)重りの調整とばねの弾性力を利用して、作用力によりホーンの、溶接対象物にかかる圧力を精密、調整し、溶接時間を設定することにより、溶接の対象物を溶接することを特徴とする溶接方法。
【発明の効果】
【0007】
本発明の溶着装置は溶接対象物に印加される圧力を、エアシリンダー等の高価な電気・機械的な装置を使用せずに、手動的に、重力の利用により、数gf/cmの細かい単位で調整し、低コストで再現性よく非常に幅の小さい溶接幅形成を実現できるようにし、密閉性の高い溶着ができる。本発明の溶接方法によれば上記の溶着装置を利用して、マイクロチューブなどに対して細かい単位で付加圧力を調整でき、密閉性の高い溶着ができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下に本発明の好適な実施の形態を図面を参照しつつ説明する。
【0009】
図1は本発明の実施態様としての溶接装置の側面図、図2は同装置の正面図を示す。図1及び図2に従って、以下この実施態様を説明する。図1には、超音波溶着装置1、ホーン2、溶着対象物3(ここではプラスチック製マイクロチューブを例として記載されている。)、溶着対象物を固定する治具4(図2参照)、重り(分銅)5、6、溶着装置を支えるアーム7、アームの支点8、溶接対象物を横方向にスライドさせるプランジャー9が示されている。ここで、超音波振動が印加される際のホーン2の振動方向は矢印A1で示される方向である。図中10はアーム7に取り付けた超音波溶着装置のホーン2を上下させるハンドルであり、11はアーム7が支点8を中心に回動するのを制御するストッパー、12はスライドホルダー、13はプランジャー用溝である。
【0010】
図1から明らかなように、分銅を使って圧力を調整することにより、溶着対象物に印加される溶接時の圧力を可変とすることができる。ここでは分銅を用いているが、質量が既知の物質であれば、分銅でなくても構わない。また、アーム上に可動式に設けた分銅による重量の調整も可能である。
本発明ではてこの作用力の大きさを調整・利用し、溶着時のホーンへの印加圧力を精密に調整・維持する。ここで、ホーンの印加圧力とは、超音波溶着装置1で、溶着対象物の蓋体が溶着対象物の本体に溶着する間、一定の微小な圧力を前記蓋体に印加し続けることである。
【0011】
溶接するホーンがアームの支点を軸として回転するように配置されていることから、支点の両側(ここでは支点から等距離に分銅の重心が位置するよう記されている)に置く分銅の重さを加減することで、ホーンの上下のストロークの大きさを精密に(細かく)調整することができ、ホーンによる蓋体に対する印加圧力をgf/cmの細かい単位で圧力を調整できる。溶接するホーンの振動方向A1と、支点を軸としてホーンを支えるアームとのなす角度は、図から明らかなようにほぼ直角である。
【0012】
図1、2の実施態様の場合、ホーンの中心を通る直線と、その直線に支点から垂直に引いた直線のほぼ中点に分銅の重心が配置されている。このように中点に分銅を配置することにより、分銅の重量がホーン位置に及ぼす圧力が重量のほぼ半分となり、ホーン位置での圧力を計算しやすくしている。
【0013】
ホーン2を支えるアーム7が、支点を軸に回転するのを制御するストッパー11を設けるのが好ましい。ホーンが溶接の対象となる物質にほぼ水平に接触するようにホーンと対象物質の位置決め用治具が配置されている。
以上の例では、溶着対象物を1個だけ治具にセットして溶着する場合を説明したが、図2に示されているように可動式の治具を使えば、溶着作業をさらに効率良く実行することが可能になる。例えば、溶着対象固定用治具4には8個の対象物固定用の窪みが設けられており、この8個の窪みに8個の溶着対象物を一度に固定しておけば、可動式の治具を横方向にスライドさせることにより、連続的に8個の溶着対象物を溶着することが可能である。溶着対象固定用治具4にはプランジャーが2個埋め込んであり、スライドホルダー12に設けられたプランジャー用の溝に2個のプランジャーが嵌まると溶着対象物の位置が、ホーンの直下のところに定まる仕組みになっている。1個の対象物の溶着が終了した後、上下移動用ハンドル10にてホーンを上方へ持ち上げ、溶着対象固定用治具4を横方向へ移動させることにより、未溶着の対象物がホーンの真下に位置するように設置することができる。
以上の例では、てこの原理により溶接対象物質に印加される圧力を調整しているが、図3に示すように支点の両側に配置された分銅の一方をばね(例ではコイルばね)34に置き換え、支点を利用する代わりに、ポール32を軸としてアーム7が上下するような機構にし、残されたもう一方の分銅だけを調整して溶着対象物に印加される圧力を調整することも可能である。ここで、図3の溶接装置を使い、溶着対象物を溶着させる作業を説明する。はじめに、図3(A)のようにアームが上方にあるときに、溶着対象物(ここではマイクロチューブ)3を治具に固定する。溶着対象物を治具に固定する際には、アームには分銅が設定されていないか、設定されているとしてもそれほど重量が大きくない分銅31が設定されており、ホーンが十分に上方にあり、ホーンに遮られることなく溶着対象物を治具に固定できる状態にある。ばね34は、アームを移動方向33の上方へ押し上げる役割をしており、アームに設定されている分銅31が軽量の場合、ホーン2は上方に保持される。
【0014】
次に、図3(B)に示すように溶着対象物を溶着する際の作業を説明する。アームに所定の分銅31を設定するとアームの重量が増えるため、ばね34を移動方向33の下方に押し下げるようにしてホーンが溶着対象物に接触する。ここで、所望の溶着時間を設定し、ホーンの振動をスタートさせると、溶着対象物3であるマイクロチューブ3のカバーにその振動が伝播し、カバーとチューブが溶着される。溶着後、溶着対象物を治具から取り出す際は、アームに設定された分銅を取り外すか、上下移動用のハンドルを上方へ持ち上げ、ホーンを溶着対象物から十分に離れた上方の位置に移動させる。このようにしてホーンと溶着対象物との間隔を設けた後、溶着対象物を治具から取り出し、その次に溶着する対象物を治具にセットする。以上のように、ばねと重りを利用することにより、空圧や油圧による大型の圧力制御装置を使用せず、コンパクトで低コストな機構にて、溶着対象物に印加される圧力を再現性良くgf/cm2のレベルでコントロールすることが可能である。またこの圧力はばねを介在させて付加するので圧力付加の弾力性があり、外的要因による印加圧力の変動が緩和される。
次に実際に溶着対象物の一例である図4に示すプラスチックのマイクロチューブ3を溶接する場合を説明する。溶着対象物がプラスチックマイクロチューブ3の例を図4に拡大図で示す。図4(A)は蓋を閉じた状態の側面図であり、3aが本体(チューブ)、3bが蓋体であり、3cが溶着部としてのリブである。図4(A)のマイクロチューブの閉蓋前の状態を図4(B)に示す。図4(A)と同符号は同じものを示す。3dは蓋と本体との接続部、3eは、本体3aの内側に嵌入される嵌挿部である。
【0015】
初めに試薬を入れて閉蓋したマイクロチューブ3を治具4に固定し、ハンドル10を用いてホーン2を下げ、試薬の入ったマイクロチューブのカバーに接触させる。図4に示すようにマイクロチューブはチューブとカバーが一体型になっており、そのチューブの開口部に、断面が正三角形のリブが円環状に形成されている。所望の重量になるように「重り」を配置した後、超音波溶着装置などの溶接機を用い、溶着時間を設定し、溶接を実施する。ホーン部分の自重(この例では、1,000g)より重量を増やしたい場合には、ホーンと支点の中点に「重り」を置き、ホーン部分の自重より重量を減らす場合には、ホーンと反対側の位置に「重り」を置く。マイクロチューブの溶接強度を強くしたい場合には、ホーン側の「重り」を重くするか、あるいは溶接時間を長くする。
【0016】
再現性のある溶接を実現するには、ホーンは、均等に圧力を印加する必要上、溶接対象物質に均一に接触することが好ましい。そのため、ホーンは水平な位置で(重力とホーンの振動方向が平行になる位置で)溶接対象に接触することが望ましい。
【0017】
一般に、プラスチック材料どうし、あるいはほかの材料との接合には溶接、溶剤、接着剤による方法がある。溶接は、プラスチックなどを加熱溶融させて接合する方法で、外部加熱式(ガスポットジェット、ヒートシール、赤外線、インパルスシール法など)と内部加熱式(高周波ウェルダー、ミシン、マイクロ波、超音波シール法など)がある。また振動により溶着する振動溶着法も溶接に含まれる。本発明の好適な実施例では超音波振動により超音波溶着するが、他の溶接法を利用することももちろん可能である。
(応用例)
<本発明の溶接装置を利用したTaq DNAポリメラーゼを利用したマイクロチューブの密閉性の評価>
溶接対象物であるプラスチックのマイクロチューブは、図4(A)、(B)に示すものを、ポリプロピレンをその金型で射出成形することにより作製した。マイクロチューブのサイズはチューブの外径が5.6mmである。溶接用に設けられた断面が三角形状を持つ隆起部の断面形状は、一辺が0.4mmの正三角形とした。
マイクロチューブに入れたTaq DNAポリメラーゼの密閉性の評価と活性測定はPCRによった。PCR条件は反応溶液が5μlになるように、テンプレートDNA 500fM、2本のプライマー1.0μMずつを混合して行った。酵素量は25mUnit/μlとした。
まず、試薬をマイクロチューブに分注した後、マイクロチューブのカバーをチューブ側開口部の隆起部に押し当て、図1、2に示す溶接装置の治具に固定した。「重り」がアームに乗せられていないときに溶接対象物質にかかる重量は、溶接装置の自重で1,000gとなるように装置を設計した。ホーン2をハンドル10で下ろし、マイクロチューブのカバーに接触させ、カバーに全体で7Nの力(700gに相当)を加えながら(600gの重りを支点を挟んでホーンの反対側の位置に載せながら)、超音波装置により0.1秒間溶着した。溶着している0.1秒の間は、上下移動用ハンドル10から作業者の手は離れており、マイクロチューブのカバーには、常に一定の重力が印加された。溶接後、ハンドルを上げて、マイクロチューブを治具から取り出し、サーマルサイクラーにてDNAの増幅反応を行った。ここでは、超音波の周波数が28kHz、ホーンの振幅が35ミクロン、最大発振出力が100W の超音波溶着装置を使用した。
PCRプログラムは、94℃にて30sec、54℃にて30sec 、72℃、30secという温度サイクルを25回繰り返す設定とした。マイクロチューブの密閉性は、PCRの反応終了後も溶着前と同じように液漏れが認められず良好であった。
この結果から本発明の溶接装置を用いることにより、マイクロチューブを94℃に加熱しても液密に保持でき、反応後にはマイクロチューブの溶接部を剥離して反応後の液を容易に取り出せることは明らかである。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の溶接装置の一例の側面図である。
【図2】本発明の溶接装置の一例の正面図である。
【図3】本発明の溶接装置の他例を示し、図3(A)は溶着処理前の状態、図3(B)は溶着時の状態を示す。
【図4】本発明の溶接装置に使用する溶接対象物としてのマイクロチューブの拡大図であり、(A)は閉蓋した状態の正面図、(B)は閉蓋する前の状態のマイクロチューブの構造を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0019】
1 超音波溶着装置
2 ホーン
3 溶着対象物
4 溶着対象物固定用治具
5、6 分銅
7 アーム
8 支点
9 プランジャー
10 上下移動ハンドル
11 ストッパー
12 スライドホルダー
13 プランジャー用溝
【出願人】 【識別番号】505279400
【氏名又は名称】株式会社アッセイ
【出願日】 平成18年6月23日(2006.6.23)
【代理人】 【識別番号】100076439
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 敏三

【識別番号】100118131
【弁理士】
【氏名又は名称】佐々木 渉

【識別番号】100131288
【弁理士】
【氏名又は名称】宮前 尚祐


【公開番号】 特開2008−1037(P2008−1037A)
【公開日】 平成20年1月10日(2008.1.10)
【出願番号】 特願2006−174490(P2006−174490)