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樹脂製接合品の製造方法、成形用金型および樹脂接合品 - 特開2008−995 | j-tokkyo
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【発明の名称】 樹脂製接合品の製造方法、成形用金型および樹脂接合品
【発明者】 【氏名】北 裕一郎

【氏名】林 賢一

【要約】 【課題】金型成形で製造した樹脂部材同士を接合した場合でも、確実に接合を行うことができる樹脂製接合品の製造方法、該製造方法で用いる成形用金型、当該製造方法により製造した樹脂製接合品を提供すること。

【構成】樹脂製接合品を製造するのに用いる樹脂部材10、20を金型成形する際、樹脂部材10、20の接合面11、21には、エジェクトピン500、600に起因するバリ18、28が発生するが、かかるバリ18、28を凹部14、24の底部で発生させる。このため、第1の樹脂部材10と第2の樹脂部材20との間には、バリ18、28に起因する隙間が発生しないので、第1の樹脂部材10と第2の樹脂部材20とを確実に接合することができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の樹脂部材および第2の樹脂部材を各々金型成形する成形工程と、前記第1の樹脂部材および前記第2の樹脂部材の接合面同士を接合する接合工程とを有する樹脂製接合品の製造方法において、
前記成形工程で前記第1の樹脂部材および/または前記第2の樹脂部材を成形する金型部材では、前記接合面を形成するための型面に、当該接合面に凹部を形成する突起が形成されているとともに、当該突部の形成領域内にエジェクトピンが位置していることを特徴とする樹脂製接合品の製造方法。
【請求項2】
接合面同士を接合して樹脂製接合品を製造するのに用いる第1の樹脂部材および第2の樹脂部材を製造するための成形用金型において、
前記接合面を形成するための型面には、前記接合面に凹部を形成する突起が形成されているとともに、当該突部の形成領域内にエジェクトピンが位置していることを特徴とする成形用金型。
【請求項3】
第1の樹脂部材および第2の樹脂部材を各々金型成形する成形工程と、前記第1の樹脂部材および前記第2の樹脂部材の接合面同士を接合する接合工程とを有する樹脂製接合品の製造方法において、
前記成形工程で前記第1の樹脂部材および/または前記第2の樹脂部材を成形する金型部材では、前記接合面と反対側の面を形成する型面にエジェクトピンが位置していることを特徴とする樹脂製接合品の製造方法。
【請求項4】
接合面同士を接合して樹脂製接合品を製造するのに用いる第1の樹脂部材および第2の樹脂部材を製造するための成形用金型において、
前記接合面と反対側の面を形成する型面にエジェクトピンが位置していることを特徴とする成形用金型。
【請求項5】
第1の樹脂部材および第2の樹脂部材を各々金型成形する成形工程と、前記第1の樹脂部材および前記第2の樹脂部材の接合面同士を接合する接合工程とを有する樹脂製接合品の製造方法において、
前記第1の樹脂部材および前記第2の樹脂部材のうち、前記接合面で貫通穴が開口する樹脂部材を成形するための金型部材では、前記接合面とは反対側の面を形成する型面に前記貫通穴を形成するための突部が形成されていることを特徴とする樹脂製接合品の製造方法。
【請求項6】
接合面同士を接合して樹脂製接合品を製造するのに用いる第1の樹脂部材および第2の樹脂部材を製造するための成形用金型において、
前記第1の樹脂部材および前記第2の樹脂部材のうち、前記接合面で貫通穴が開口する樹脂部材を成形するための金型部材では、前記接合面とは反対側の面を形成する型面に前記貫通穴を形成するための突部が形成されていることを特徴とする成形用金型。
【請求項7】
第1の樹脂部材および第2の樹脂部材を各々金型成形する成形工程と、前記第1の樹脂部材および前記第2の樹脂部材の接合面同士を接合する接合工程とを有する樹脂製接合品の製造方法において、
前記第1の樹脂部材および前記第2の樹脂部材のうち、少なくとも一方の樹脂部材の前記接合面に溝および/または貫通穴からなる凹部を形成するとともに、当該一方の樹脂部材において前記凹部を囲む位置、および/または他方の樹脂部材で前記凹部と重なる領域を囲む位置に突条部を形成しておくことを特徴とする樹脂製接合品の製造方法。
【請求項8】
請求項7において、前記突条部には、前記成形工程で用いる金型の成形面に形成された溝が転写されてなる突条部が含まれていることを特徴とする樹脂製接合品の製造方法。
【請求項9】
接合面同士を接合して樹脂製接合品を製造するのに用いる第1の樹脂部材および第2の樹脂部材を製造するための成形用金型において、
前記第1の樹脂部材および前記第2の樹脂部材のうち、一方の樹脂部材を製造するための金型部材には、前記成形面に溝および/または貫通穴からなる凹部を形成するための突部が形成されているとともに、
当該一方の樹脂部材を製造するための金型部材において前記突起を囲む位置、および/または他方の樹脂部材を製造するための金型部材において、当該他方の樹脂部材の接合面のうち、前記凹部と重なる領域を転写する領域を囲む位置に溝が形成されていることを特徴とする成形用金型。
【請求項10】
請求項7において、前記突条部には、前記成形工程の際に発生するバリからなる突条部が含まれていることを特徴とする樹脂製接合品の製造方法。
【請求項11】
接合面同士を接合して樹脂製接合品を製造するのに用いる第1の樹脂部材および第2の樹脂部材を製造するための成形用金型において、
前記第1の樹脂部材および前記第2の樹脂部材のうち、一方の樹脂部材を製造するための金型には、前記成形面に溝および/または貫通穴からなる凹部を形成するための突部が形成されているとともに、
当該一方の樹脂部材を製造するための金型部材において前記凹部を囲む位置、および/または他方の樹脂部材を製造するための金型部材において、当該他方の樹脂部材の接合面のうち、前記凹部と重なる領域を囲む位置に突条のバリを形成可能であることを特徴とする成形用金型。
【請求項12】
請求項1、3、5、7、8または10において、前記接合工程では、前記第1の樹脂部材と前記第2の樹脂部材の間に溶剤を介在させて押圧することを特徴とする樹脂製接合品の製造方法。
【請求項13】
請求項1、3、5、7、8、10または11に記載の方法で製造したことを特徴とする樹脂製接合品。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、第1の樹脂部材と第2の樹脂部材とを接合した樹脂製接合品の製造方法、該製造方法で用いる金型、当該製造方法により製造した樹脂製接合品に関するものである。
【背景技術】
【0002】
第1の樹脂部材と第2の樹脂部材とを接合して樹脂製接合品を製造するにあたっては、第1の樹脂部材および第2の樹脂部材を各々金型成形する成形工程と、第1の樹脂部材および第2の樹脂部材の接合面同士を接合する接合工程とが行われる。また、接合工程では、接着剤を利用した方法、熱圧着を利用した方法、溶剤接着などを利用することができる。
【0003】
これらの接合方法のうち、例えば、溶剤接着を利用した方法としては、内部に流路を備えた樹脂製接合品を製造するにあたって、第1の樹脂部材の接合面に溝などの凹部を形成しておき、第1の樹脂部材の接合面と第2の樹脂部材の接合面との間に溶剤を介在させた状態で加圧して第1の樹脂部材と第2の樹脂部材とを接合する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2003−118000号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、金型成形により製造した樹脂部材同士を接合するには、以下に示すように、この分野特有の問題点がある。
【0005】
まず、金型成形では、樹脂部材をエジェクトピンで金型部材から脱離させる際、エジェクトピンが当接した箇所の周りにバリが発生するため、接合の際、樹脂部材の間にバリに起因する隙間が発生し、樹脂部材を確実に接合できない。また、樹脂部材に貫通穴を形成するために金型部材に突部を設けると、樹脂部材の穴から突部を抜く際、抜いた側にバリが発生するため、このようなバリが樹脂部材の間に挟まれた場合にも、樹脂部材の間に隙間が発生し、樹脂部材を確実に接合できない。
【0006】
その結果、例えば、樹脂製接合品の接合面に流路を形成してバイオチップなどとして用
いた場合には、液漏れなどが発生してしまう。かといって、多大な手間をかけて二次加工を行い、樹脂部材からバリを除去すると、製造コストが増大してしまうとともに、バリ取りを行っても、バリが残っていると、上記の液漏れなどの原因となってしまう。
【0007】
以上の問題点に鑑みて、本発明の課題は、金型成形で製造した樹脂部材同士を接合した場合でも、確実に接合を行うことができる樹脂製接合品の製造方法、該製造方法で用いる成形用金型、当該製造方法により製造した樹脂製接合品を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明では、第1の樹脂部材および第2の樹脂部材を各々金型成形する成形工程と、前記第1の樹脂部材および前記第2の樹脂部材の接合面同士を接合する接合工程とを有する樹脂製接合品の製造方法において、前記成形工程で前記第1の樹脂部材および/または前記第2の樹脂部材を成形する金型部材では、前記接合面を形成するための型面に、当該接合面に凹部を形成する突起が形成されているとともに、当該突部の形成領域内にエジェクトピンが位置していることを特徴とする。
【0009】
すなわち、本発明では、接合面同士を接合して樹脂製接合品を製造するのに用いる第1の樹脂部材および第2の樹脂部材を製造するための成形用金型において、前記接合面を形成するための型面には、前記接合面に凹部を形成する突起が形成されているとともに、当該突部の形成領域内にエジェクトピンが位置していることを特徴とする。
【0010】
本発明では、エジェクトピンで樹脂部材を金型部材から脱離させた際、樹脂部材にはエジェクトピンの押圧跡がバリとして形成されるが、樹脂部材においてバリは凹部の内部に形成される。このため、バリが形成された場合でも、第1の樹脂部材と第2の樹脂部材との間に隙間を発生させないので、第1の樹脂部材と第2の樹脂部材とを確実に接合することができる。
【0011】
本発明の別の形態では、第1の樹脂部材および第2の樹脂部材を各々金型成形する成形工程と、前記第1の樹脂部材および前記第2の樹脂部材の接合面同士を接合する接合工程とを有する樹脂製接合品の製造方法において、前記成形工程で前記第1の樹脂部材および/または前記第2の樹脂部材を成形する金型部材では、前記接合面と反対側の面を形成する型面にエジェクトピンが位置していることを特徴とする。
【0012】
すなわち、接合面同士を接合して樹脂製接合品を製造するのに用いる第1の樹脂部材および第2の樹脂部材を製造するための成形用金型において、前記接合面と反対側の面を形成する型面にエジェクトピンが位置していることを特徴とする。
【0013】
本発明では、エジェクトピンで樹脂部材を金型部材から脱離させた際、樹脂部材にはエジェクトピンの押圧跡がバリとして形成されるが、バリは、樹脂部材において接合面とは反対側の面に形成される。このため、バリが形成された場合でも、第1の樹脂部材と第2の樹脂部材との間に隙間を発生させないので、第1の樹脂部材と第2の樹脂部材とを確実に接合することができる。
【0014】
本発明にさらに別の形態では、第1の樹脂部材および第2の樹脂部材を各々金型成形する成形工程と、前記第1の樹脂部材および前記第2の樹脂部材の接合面同士を接合する接合工程とを有する樹脂製接合品の製造方法において、前記第1の樹脂部材および前記第2の樹脂部材のうち、前記接合面で貫通穴が開口する樹脂部材を成形するための金型部材では、前記接合面とは反対側の面を形成する型面に前記貫通穴を形成するための突部が形成されていることを特徴とする。
【0015】
すなわち、接合面同士を接合して樹脂製接合品を製造するのに用いる第1の樹脂部材および第2の樹脂部材を製造するための成形用金型において、前記第1の樹脂部材および前記第2の樹脂部材のうち、前記接合面で貫通穴が開口する樹脂部材を成形するための金型部材では、前記接合面とは反対側の面を形成する型面に前記貫通穴を形成するための突部が形成されていることを特徴とする。
【0016】
本発明では、樹脂部材に貫通穴を形成するために金型部材に突部を設けた場合、樹脂部材の穴から突部を抜く際に、抜いた側にバリが発生するが、このようなバリは、樹脂部材において接合面とは反対側の面に形成される。このため、バリが形成された場合でも、第1の樹脂部材と第2の樹脂部材との間に隙間を発生させないので、第1の樹脂部材と第2の樹脂部材とを確実に接合することができる。
【0017】
本発明のさらに別の形態では、第1の樹脂部材および第2の樹脂部材を各々金型成形する成形工程と、前記第1の樹脂部材および前記第2の樹脂部材の接合面同士を接合する接合工程とを有する樹脂製接合品の製造方法において、前記第1の樹脂部材および前記第2の樹脂部材のうち、少なくとも一方の樹脂部材の前記接合面に溝および/または貫通穴からなる凹部を形成するとともに、当該一方の樹脂部材において前記凹部を囲む位置、および/または他方の樹脂部材で前記凹部と重なる領域を囲む位置に突条部を形成しておくことを特徴とする。
【0018】
本発明では、樹脂部材の接合面の側にバリが発生した場合でも、第1の樹脂部材と第2の樹脂部材とは、溝および/または貫通穴からなる凹部の周りで突条部を介して接合されるので、第1の樹脂部材と第2の樹脂部材とを確実に接合することができる。
【0019】
この場合、前記突条部には、例えば、前記成形工程で用いる金型の成形面に形成された溝が転写されてなる突条部が含まれている構成を採用することができる。
【0020】
すなわち、接合面同士を接合して樹脂製接合品を製造するのに用いる第1の樹脂部材および第2の樹脂部材を製造するための成形用金型において、前記第1の樹脂部材および前記第2の樹脂部材のうち、一方の樹脂部材を製造するための金型部材には、前記成形面に溝および/または貫通穴からなる凹部を形成するための突部が形成されているとともに、当該一方の樹脂部材を製造するための金型部材において前記突起を囲む位置、および/または他方の樹脂部材を製造するための金型部材において、当該他方の樹脂部材の接合面のうち、前記凹部と重なる領域を転写する領域を囲む位置に溝が形成されていることを特徴とする。
【0021】
このように構成すると、第1の樹脂部材と第2の樹脂部材とを重ねた際、溝および/または貫通穴からなる凹部の周りに突条部を確実に構成することができるので、接合面にバリが存在する場合でも、第1の樹脂部材と第2の樹脂部材とを確実に接合することができる。
【0022】
この場合、前記突条部には、例えば、前記成形工程で用いる金型の成形面に形成された樹脂部材の接合面の側に突条のバリが発生した場合でも、第1の樹脂部材と第2の樹脂部材とは、バリ自身を介して接合されるので、第1の樹脂部材と第2の樹脂部材とを確実に接合することができる。
【0023】
本発明において、前記突条部には、前記成形工程の際に発生するバリからなる突条部が含まれている構成を採用してもよい。
【0024】
すなわち、接合面同士を接合して樹脂製接合品を製造するのに用いる第1の樹脂部材および第2の樹脂部材を製造するための成形用金型において、前記第1の樹脂部材および前記第2の樹脂部材のうち、一方の樹脂部材を製造するための金型には、前記成形面に溝および/または貫通穴からなる凹部を形成するための突部が形成されているとともに、当該一方の樹脂部材を製造するための金型部材において前記凹部を囲む位置、および/または他方の樹脂部材を製造するための金型部材において、当該他方の樹脂部材の接合面のうち、前記凹部と重なる領域を囲む位置に突条のバリを形成可能であることを特徴とする。
【0025】
このように構成すると、樹脂部材の接合面の側に突条のバリが発生した場合でも、第1の樹脂部材と第2の樹脂部材とは、バリ自身を介して接合されるので、第1の樹脂部材と第2の樹脂部材とを確実に接合することができる。
【0026】
本発明において、前記接合工程では、前記第1の樹脂部材と前記第2の樹脂部材の間に溶剤を介在させて押圧する溶剤接着を利用することができる。
【0027】
本発明では、上記の形態を単独で採用してもよいが、これらの形態を組み合わせてもよい。
【発明の効果】
【0028】
本発明では、金型成形により樹脂部材を製造した際にバリが発生しても、第1の樹脂部材と第2の樹脂部材とを確実に接合することができる。従って、樹脂製接合品の接合面に流路を形成してバイオチップなどとして用いた場合でも液漏れなどが発生しない。それ故、多大な手間をかけて二次加工を行う必要がなく、また、バリ取りを行った際にバリが残っている場合でも、液漏れなどの発生を確実に回避することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
以下に、図面を参照して、本発明を適用した樹脂製接合品、樹脂製接合品の製造方法およびこの製造方法で用いる成形用金型について説明する。
【0030】
[実施の形態1]
図1(a)〜(e)は、本発明の実施の形態1に係る樹脂製接合品の構成を示す説明図、この樹脂製接合品の製造に用いた第1の樹脂部材の断面図、この第1の樹脂部材の製造に用いた成形用金型の説明図、樹脂製接合品の製造に用いた第2の樹脂部材の断面図、およびこの第2の樹脂部材の製造に用いた成形用金型の説明図である。
【0031】
図1(a)に示すように、本形態の樹脂製接合品は、成形工程において、アクリル板などからなる第1の樹脂部材10と第2の樹脂部材20とを金型成形した後、接合工程において、第1の樹脂部材10の接合面11と第2の樹脂部材20の接合面21との間に、粘度が10mPa・s以下の溶剤、例えば、プロピルアルコールなどの溶剤を介在させた状態で、例えば45℃まで加熱した状態で10分間、加圧して第1の樹脂部材10と第2の樹脂部材20の接合面11、21同士を溶剤接着により接合することにより得られるものである。
【0032】
図1(a)、(b)に示すように、第1の樹脂部材10の接合面11は、溝などが形成されていない平坦面である。これに対して、図1(a)、(d)に示すように、第2の樹脂部材20の接合面21には、幅が200μmで深さが200μmの溝27と、内径が5mmの貫通穴26とからなる凹部が形成されている。このため、第1の樹脂部材10と第2の樹脂部材20とを接合面11、21での溶剤接着により接合すると、その接合界面には、溝27によって流路が構成されているとともに、第2の樹脂部材20には、貫通穴26によって、流路に連通する試料注入口が構成される。
【0033】
このような樹脂製接合品を製造するにあたって、まず、第1の樹脂部材10の製造工程(成形工程)では、図1(c)に示すように、第1の金型部材40および第2の金型部材50とを備えた成形用金型を用いる。第1の金型部材40は、第1の樹脂部材10の接合面11とは反対側の面12を成形する平坦な型面41を備えている一方、第2の金型部材50は、空洞部分55の底部に第1の樹脂部材10の接合面11を成形する型面51を備えている。
【0034】
ここで、第2の金型部材50の側にはエジェクトピン500が配置されており、第2の金型部材50から第1の樹脂部材10を脱離させる際、エジェクトピン500が矢印Eで示すように移動し、先端部が第1の樹脂部材10の接合面11に当接する。従って、第1の樹脂部材10の接合面11には、第2の金型部材50の穴とエジェクトピン500との隙間、あるいはエジェクトピン500の押圧痕によって、図1(b)に示すようなバリ18が発生する。但し、本形態では、第2の金型部材50の型面51には突部53が形成されており、この突部53の形成位置にエジェクトピン500が配置されている。このため、第1の樹脂部材10の接合面11には、突部53によって凹部14が形成され、この凹部14の底部にバリ18が発生する。
【0035】
また、第2の樹脂部材20の製造工程(成形工程)では、図1(e)に示すように、第1の金型部材60および第2の金型部材70とを備えた成形用金型を用いる。第1の金型部材60は、第2の樹脂部材20の接合面21とは反対側の面22を成形する平坦な型面61を備えている一方、第2の金型部材70は、空洞部分75の底部に第2の樹脂部材20の接合面21を成形する型面71を備えている。また、第2の金型部材70では、型面71に、溝27を形成する線状の低い突部77と、貫通穴26を形成する棒状の高い突部76とが形成されている。
【0036】
ここで、第2の金型部材70の側にはエジェクトピン700が配置されており、第2の金型部材70から第2の樹脂部材20を脱離させる際、エジェクトピン700が矢印Eで示すように移動し、先端部が第2の樹脂部材20の接合面21に当接する。従って、第2の樹脂部材20の接合面21には、第2の金型部材70の穴とエジェクトピン700との隙間、あるいはエジェクトピン700の押圧痕によって、図1(d)に示すようなバリ28が発生する。但し、本形態では、第2の金型部材70の型面71には突部73が形成されており、この突部73の形成位置にエジェクトピン700が配置されている。このため、第2の樹脂部材20の接合面21には、突部73によって凹部24が形成され、この凹部24の底部にバリ28が発生する。
【0037】
以上説明したように、本形態では、第1の樹脂部材10の接合面11、および第2の樹脂部材20の接合面21にはバリ18、28が形成されるが、これらのバリ18、28は凹部14、24の底部に形成される。このため、接合面11、21にバリ18、28が形成された場合でも、第1の樹脂部材10と第2の樹脂部材20との間には、バリ18、28に起因する隙間が発生しないので、第1の樹脂部材10と第2の樹脂部材20とを確実に接合することができる。それ故、溝27によって形成された流路から液が漏れることがない。
【0038】
[実施の形態1の変形例]
図2(a)〜(e)は、本発明の実施の形態1の変形例に係る樹脂製接合品の構成を示す説明図、この樹脂製接合品の製造に用いた第1の樹脂部材の断面図、この第1の樹脂部材の製造に用いた成形用金型の説明図、樹脂製接合品の製造に用いた第2の樹脂部材の断面図、およびこの第2の樹脂部材の製造に用いた成形用金型の説明図である。なお、本形態および以下に説明する形態は、基本的な構成が実施の形態1と同様であるため、共通する部分には同一の符号を付してそれらの説明を省略する。
【0039】
図2(a)に示すように、本形態の樹脂製接合品も、実施の形態1と同様、成形工程において、アクリル板などからなる第1の樹脂部材10と第2の樹脂部材20とを金型成形した後、接合工程において、第1の樹脂部材10の接合面11と第2の樹脂部材20の接合面21との間にプロピルアルコールなどの溶剤を介在させた状態で加熱、加圧して第1の樹脂部材10と第2の樹脂部材20の接合面11、21同士を溶剤接着により接合することにより得られるものである。
【0040】
図2(a)、(b)、(d)に示すように、本形態では、第1の樹脂部材10に内径が5mmの貫通穴16からなる凹部が形成されており、貫通穴16は接合面11で開口している。これに対して、第2の樹脂部材20の接合面21には、幅が200μmで深さが200μmの溝27からなる凹部が形成されている。このため、第1の樹脂部材10と第2の樹脂部材20とを接合面11、21での溶剤接着により接合すると、その接合界面には、溝27によって流路が構成されているとともに、第1の樹脂部材10には、貫通穴16によって、流路に連通する試料注入口が構成される。
【0041】
このような樹脂製接合品を製造するにあたって、まず、第1の樹脂部材10の製造工程(成形工程)では、図2(c)に示すように、第1の金型部材40および第2の金型部材50とを備えた成形用金型を用いる。第1の金型部材40は、第1の樹脂部材10の接合面11とは反対側の面12を成形する平坦な型面41を備えている一方、第2の金型部材50は、空洞部分55の底部に第1の樹脂部材10の接合面11を成形する型面51を備えている。また、第2の金型部材50では、型面51に、貫通穴16を形成する棒状の高い突部56が形成されている。
【0042】
ここで、第2の金型部材50の側にはエジェクトピン500が配置されており、第2の金型部材50から第1の樹脂部材10を脱離させる際、エジェクトピン500の先端部が第1の樹脂部材10の接合面11に当接する。従って、第1の樹脂部材10の接合面11には、図2(b)に示すようなバリ18が発生する。但し、本形態では、第2の金型部材50の型面51には突部53が形成されており、この突部53の形成位置にエジェクトピン500が配置されている。このため、第1の樹脂部材10の接合面11には、突部53によって凹部14が形成され、この凹部14の底部にバリ18が発生する。
【0043】
また、第2の樹脂部材20の製造工程(成形工程)では、図2(e)に示すように、第1の金型部材60および第2の金型部材70とを備えた成形用金型を用いる。第1の金型部材60は、第2の樹脂部材20の接合面21とは反対側の面22を成形する平坦な型面61を備えている一方、第2の金型部材70は、空洞部分75の底部に第2の樹脂部材20の接合面21を成形する型面71を備えている。また、第2の金型部材70では、型面71に、溝27を形成する線状の低い突部77が形成されている。
【0044】
ここで、第2の金型部材70の側にはエジェクトピン700が配置されており、第2の金型部材70から第2の樹脂部材20を脱離させる際、エジェクトピン700の先端部が第2の樹脂部材20の接合面21に当接する。従って、第2の樹脂部材20の接合面21には、図2(d)に示すようなバリ28が発生する。但し、本形態では、第2の金型部材70の型面71には突部73が形成されており、この突部73の形成位置にエジェクトピン700が配置されている。このため、第2の樹脂部材20の接合面21には、突部73によって凹部24が形成され、この凹部24の底部にバリ28が発生する。
【0045】
以上説明したように、本形態では、第1の樹脂部材10の接合面11、および第2の樹脂部材20の接合面21にはバリ18、28が形成されるが、これらのバリ18、28は凹部14、24の底部に形成される。このため、接合面11、21にバリ18、28が形成された場合でも、第1の樹脂部材10と第2の樹脂部材20との間には、バリ18、28に起因する隙間が発生しないので、第1の樹脂部材10と第2の樹脂部材20とを確実に接合することができる。
【0046】
[実施の形態2]
図3(a)〜(e)は、本発明の実施の形態2に係る樹脂製接合品の構成を示す説明図、この樹脂製接合品の製造に用いた第1の樹脂部材の断面図、この第1の樹脂部材の製造に用いた成形用金型の説明図、樹脂製接合品の製造に用いた第2の樹脂部材の断面図、およびこの第2の樹脂部材の製造に用いた成形用金型の説明図である。
【0047】
図3(a)に示すように、本形態の樹脂製接合品も、実施の形態1と同様、成形工程において、アクリル板などからなる第1の樹脂部材10と第2の樹脂部材20とを金型成形した後、接合工程において、第1の樹脂部材10の接合面11と第2の樹脂部材20の接合面21との間にプロピルアルコールなどの溶剤を介在させた状態で加熱、加圧して第1の樹脂部材10と第2の樹脂部材20の接合面11、21同士を溶剤接着により接合することにより得られるものである。
【0048】
図3(a)、(b)、(d)に示すように、第1の樹脂部材10の接合面11は、溝などが形成されていない平坦面である。これに対して、第2の樹脂部材20の接合面21には、溝27と貫通穴26とからなる凹部が形成されている。このため、第1の樹脂部材10と第2の樹脂部材20とを接合面11、21での溶剤接着により接合すると、その接合界面には、溝27によって流路が構成されているとともに、第2の樹脂部材20には、貫通穴26によって、流路に連通する試料注入口が構成される。
【0049】
このような樹脂製接合品を製造するにあたって、まず、第1の樹脂部材10の製造工程(成形工程)では、図3(c)に示すように、第1の金型部材40および第2の金型部材50とを備えた成形用金型を用いる。第2の金型部材50は、第1の樹脂部材10の接合面11を成形する平坦な型面51を備えている一方、第1の金型部材40は、空洞部分45の底部に第1の樹脂部材10の接合面11とは反対側の面12を成形する型面41を備えている。
【0050】
ここで、第1の金型部材40の側にはエジェクトピン400が配置されており、第1の金型部材40から第1の樹脂部材10を脱離させる際、エジェクトピン400が矢印Eで示すように移動し、先端部が第1の樹脂部材10の接合面11と反対側の面12に当接する。従って、第1の樹脂部材10には、図3(b)に示すようなバリ18が発生するが、かかるバリ18は、接合面11とは反対側の面12である。
【0051】
また、第2の樹脂部材20の製造工程(成形工程)では、図3(e)に示すように、第1の金型部材60および第2の金型部材70とを備えた成形用金型を用いる。第1の金型部材60は、空洞部分65の底部に第2の樹脂部材20の接合面21とは反対側の面22を成形する型面61を備えている一方、第2の金型部材70は、第2の樹脂部材20の接合面21を成形する型面71を備えている。また、第2の金型部材70では、型面71に、溝27を形成する線状の低い突部77を備えている一方、第1の金型部材60では、型面61に、貫通穴26を形成する棒状の高い突部66が形成されている。
【0052】
ここで、第1の金型部材60の側にはエジェクトピン600が配置されており、第1の金型部材60から第2の樹脂部材20を脱離させる際、エジェクトピン600が矢印Eで示すように移動し、先端部が第2の樹脂部材20の接合面21とは反対側の面22に当接する。従って、第2の樹脂部材20には、図3(d)に示すようなバリ28が発生するが、かかるバリ28は、接合面21とは反対側の面22である。
【0053】
それ故、本形態では、第1の樹脂部材10および第2の樹脂部材20にはバリ18、28が形成されるが、これらのバリ18、28は、接合面11、21とは反対側の面12、22である。このため、第1の樹脂部材10と第2の樹脂部材20との間には、バリ18、28に起因する隙間が発生しないので、第1の樹脂部材10と第2の樹脂部材20とを確実に接合することができる。
【0054】
[実施の形態2の変形例]
図4(a)〜(e)は、本発明の実施の形態2の変形例に係る樹脂製接合品の構成を示す説明図、この樹脂製接合品の製造に用いた第1の樹脂部材の断面図、この第1の樹脂部材の製造に用いた成形用金型の説明図、樹脂製接合品の製造に用いた第2の樹脂部材の断面図、およびこの第2の樹脂部材の製造に用いた成形用金型の説明図である。
【0055】
図4(a)に示すように、本形態の樹脂製接合品も、実施の形態1と同様、成形工程において、アクリル板などからなる第1の樹脂部材10と第2の樹脂部材20とを金型成形した後、接合工程において、第1の樹脂部材10の接合面11と第2の樹脂部材20の接合面21との間にプロピルアルコールなどの溶剤を介在させた状態で加熱、加圧して第1の樹脂部材10と第2の樹脂部材20の接合面11、21同士を溶剤接着により接合することにより得られるものである。
【0056】
図4(a)、(b)、(d)に示すように、本形態では、第1の樹脂部材10に内径が5mmの貫通穴16からなる凹部が形成されており、貫通穴16は接合面11で開口している。これに対して、第2の樹脂部材20の接合面21には、幅が200μmで深さが200μmの溝27からなる凹部が形成されている。このため、第1の樹脂部材10と第2の樹脂部材20とを接合面11、21での溶剤接着により接合すると、その接合界面には、溝27によって流路が構成されているとともに、第1の樹脂部材10には、貫通穴16によって、流路に連通する試料注入口が構成される。
【0057】
このような樹脂製接合品を製造するにあたって、まず、第1の樹脂部材10の製造工程(成形工程)では、図4(c)に示すように、第1の金型部材40および第2の金型部材50とを備えた成形用金型を用いる。第2の金型部材50は、第1の樹脂部材10の接合面11を成形する平坦な型面51を備えている一方、第1の金型部材40は、空洞部分45の底部に第1の樹脂部材10の接合面11とは反対側の面12を成形する型面41を備えている。また、第1の金型部材40では、型面41に、貫通穴16を形成する棒状の高い突部46が形成されている。
【0058】
ここで、第1の金型部材40の側にはエジェクトピン400が配置されており、第1の金型部材40から第1の樹脂部材10を脱離させる際、エジェクトピン400の先端部が第1の樹脂部材10の接合面11と反対側の面12に当接する。従って、第1の樹脂部材10には、図4(b)に示すようなバリ18が発生するが、かかるバリ18は、接合面11とは反対側の面12である。
【0059】
また、第2の樹脂部材20の製造工程(成形工程)では、図4(e)に示すように、第1の金型部材60および第2の金型部材70とを備えた成形用金型を用いる。第1の金型部材60は、空洞部分65の底部に第2の樹脂部材20の接合面21とは反対側の面22を成形する平坦な型面61を備えている一方、第2の金型部材70は、第2の樹脂部材20の接合面21を成形する型面71を備えている。また、第2の金型部材70では、型面71に、溝27を形成する線状の低い突部77を備えている。
【0060】
ここで、第1の金型部材60の側にはエジェクトピン600が配置されており、第1の金型部材60から第2の樹脂部材20を脱離させる際、エジェクトピン600の先端部が第2の樹脂部材20の接合面21とは反対側の面22に当接する。従って、第2の樹脂部材20には、図4(d)に示すようなバリ28が発生するが、かかるバリ28は、接合面21とは反対側の面22である。
【0061】
それ故、本形態では、第1の樹脂部材10および第2の樹脂部材20にはバリ18、28が形成されるが、これらのバリ18、28は、接合面11、21とは反対側の面12、22である。このため、第1の樹脂部材10と第2の樹脂部材20との間には、バリ18、28に起因する隙間が発生しないので、第1の樹脂部材10と第2の樹脂部材20とを確実に接合することができる。
【0062】
[実施の形態3]
図5(a)〜(e)は、本発明の実施の形態3に係る樹脂製接合品の構成を示す説明図、この樹脂製接合品の製造に用いた第1の樹脂部材の断面図、この第1の樹脂部材の製造に用いた成形用金型の説明図、樹脂製接合品の製造に用いた第2の樹脂部材の断面図、およびこの第2の樹脂部材の製造に用いた成形用金型の説明図である。
【0063】
図5(a)に示すように、本形態の樹脂製接合品も、実施の形態1と同様、成形工程において、アクリル板などからなる第1の樹脂部材10と第2の樹脂部材20とを金型成形した後、接合工程において、第1の樹脂部材10の接合面11と第2の樹脂部材20の接合面21との間にプロピルアルコールなどの溶剤を介在させた状態で加熱、加圧して第1の樹脂部材10と第2の樹脂部材20の接合面11、21同士を溶剤接着により接合することにより得られるものである。
【0064】
図5(a)、(b)、(d)に示すように、第1の樹脂部材10の接合面11は、溝などが形成されていない平坦面である。これに対して、第2の樹脂部材20の接合面21には、溝27と貫通穴26とからなる凹部が形成されている。このため、第1の樹脂部材10と第2の樹脂部材20とを接合面11、21での溶剤接着により接合すると、その接合界面には、溝27によって流路が構成されているとともに、第2の樹脂部材20には、貫通穴26によって、流路に連通する試料注入口が構成される。
【0065】
このような樹脂製接合品を製造するにあたって、まず、第1の樹脂部材10の製造工程(成形工程)では、図5(c)に示すように、第1の金型部材40および第2の金型部材50とを備えた成形用金型を用いる。第2の金型部材50は、第1の樹脂部材10の接合面11を成形する平坦な型面51を備えている一方、第1の金型部材40は、空洞部分45の底部に第1の樹脂部材10の接合面11とは反対側の面12を成形する型面41を備えている。
【0066】
ここで、第1の金型部材40の側にはエジェクトピン400が配置されており、第1の金型部材40から第1の樹脂部材10を脱離させる際、エジェクトピン400の先端部が第1の樹脂部材10の接合面11と反対側の面12に当接する。従って、第1の樹脂部材10には、図5(b)に示すようなバリ18が発生するが、かかるバリ18は、接合面11とは反対側の面12である。
【0067】
また、第2の樹脂部材20の製造工程(成形工程)では、図5(e)に示すように、第1の金型部材60および第2の金型部材70とを備えた成形用金型を用いる。第1の金型部材60は、空洞部分65の底部に第2の樹脂部材20の接合面21とは反対側の面22を成形する型面61を備えている一方、第2の金型部材70は、第2の樹脂部材20の接合面21を成形する型面71を備えている。また、第2の金型部材70では、型面71に、溝27を形成する線状の低い突部77を備えている一方、第1の金型部材60では、型面61に、貫通穴26を形成する棒状の高い突部66が形成されている。
【0068】
ここで、第1の金型部材60の側にはエジェクトピン600が配置されており、第1の金型部材60から第2の樹脂部材20を脱離させる際、エジェクトピン600の先端部が第2の樹脂部材20の接合面21とは反対側の面22に当接する。従って、第2の樹脂部材20には、図5(d)に示すようなバリ28が発生するが、かかるバリ28は、接合面21とは反対側の面22である。
【0069】
また、第2の樹脂部材20の貫通穴26から突部66を抜く際、抜いた側にバリ29が発生するが、バリ29も接合面21とは反対側の面22である。
【0070】
それ故、本形態では、第1の樹脂部材10および第2の樹脂部材20にはバリ18、28、29が形成されるが、これらのバリ18、28、29は、接合面11、21とは反対側の面12、22である。このため、第1の樹脂部材10と第2の樹脂部材20との間には、バリ18、28、29に起因する隙間が発生しないので、第1の樹脂部材10と第2の樹脂部材20とを確実に接合することができる。
【0071】
[実施の形態3の変形例]
図6(a)〜(e)は、本発明の実施の形態3の変形例に係る樹脂製接合品の構成を示す説明図、この樹脂製接合品の製造に用いた第1の樹脂部材の断面図、この第1の樹脂部材の製造に用いた成形用金型の説明図、樹脂製接合品の製造に用いた第2の樹脂部材の断面図、およびこの第2の樹脂部材の製造に用いた成形用金型の説明図である。
【0072】
図6(a)に示すように、本形態の樹脂製接合品も、実施の形態1と同様、成形工程において、アクリル板などからなる第1の樹脂部材10と第2の樹脂部材20とを金型成形した後、接合工程において、第1の樹脂部材10の接合面11と第2の樹脂部材20の接合面21との間にプロピルアルコールなどの溶剤を介在させた状態で加熱、加圧して第1の樹脂部材10と第2の樹脂部材20の接合面11、21同士を溶剤接着により接合することにより得られるものである。
【0073】
図6(a)、(b)、(d)に示すように、本形態では、第1の樹脂部材10に内径が5mmの貫通穴16からなる凹部が形成されており、貫通穴16は接合面11で開口している。これに対して、第2の樹脂部材20の接合面21には、幅が200μmで深さが200μmの溝27からなる凹部が形成されている。このため、第1の樹脂部材10と第2の樹脂部材20とを接合面11、21での溶剤接着により接合すると、その接合界面には、溝27によって流路が構成されているとともに、第1の樹脂部材10には、貫通穴16によって、流路に連通する試料注入口が構成される。
【0074】
このような樹脂製接合品を製造するにあたって、まず、第1の樹脂部材10の製造工程(成形工程)では、図6(c)に示すように、第1の金型部材40および第2の金型部材50とを備えた成形用金型を用いる。第2の金型部材50は、第1の樹脂部材10の接合面11を成形する平坦な型面51を備えている一方、第1の金型部材40は、空洞部分45の底部に第1の樹脂部材10の接合面11とは反対側の面12を成形する型面41を備えている。また、第1の金型部材40では、型面41に、貫通穴16を形成する棒状の高い突部46が形成されている。
【0075】
ここで、第1の金型部材40の側にはエジェクトピン400が配置されており、第1の金型部材40から第1の樹脂部材10を脱離させる際、エジェクトピン400の先端部が第1の樹脂部材10の接合面11と反対側の面12に当接する。従って、第1の樹脂部材10には、図6(b)に示すようなバリ18が発生するが、かかるバリ18は、接合面11とは反対側の面12である。
【0076】
また、第1の樹脂部材20の貫通穴16から突部46を抜く際、抜いた側にバリ19が発生するが、バリ19も接合面11とは反対側の面12である。
【0077】
また、第2の樹脂部材20の製造工程(成形工程)では、図6(e)に示すように、第1の金型部材60および第2の金型部材70とを備えた成形用金型を用いる。第1の金型部材60は、空洞部分65の底部に第2の樹脂部材20の接合面21とは反対側の面22を成形する平坦な型面61を備えている一方、第2の金型部材70は、第2の樹脂部材20の接合面21を成形する型面71を備えている。また、第2の金型部材70では、型面71に、溝27を形成する線状の低い突部77を備えている。
【0078】
ここで、第1の金型部材60の側にはエジェクトピン600が配置されており、第1の金型部材60から第2の樹脂部材20を脱離させる際、エジェクトピン600の先端部が第2の樹脂部材20の接合面21とは反対側の面22に当接する。従って、第2の樹脂部材20には、図6(d)に示すようなバリ28が発生するが、かかるバリ28は、接合面21とは反対側の面22である。
【0079】
それ故、本形態では、第1の樹脂部材10および第2の樹脂部材20にはバリ18、19、28が形成されるが、これらのバリ18、19、28は、接合面11、21とは反対側の面12、22である。このため、第1の樹脂部材10と第2の樹脂部材20との間には、バリ18、19、28に起因する隙間が発生しないので、第1の樹脂部材10と第2の樹脂部材20とを確実に接合することができる。
【0080】
[実施の形態4]
図7(a)〜(e)は、本発明の実施の形態4に係る樹脂製接合品の構成を示す説明図、この樹脂製接合品の製造に用いた第1の樹脂部材の断面図、この第1の樹脂部材の製造に用いた成形用金型の説明図、樹脂製接合品の製造に用いた第2の樹脂部材の断面図、およびこの第2の樹脂部材の製造に用いた成形用金型の説明図である。
【0081】
図7(a)に示すように、本形態の樹脂製接合品も、実施の形態1と同様、成形工程において、アクリル板などからなる第1の樹脂部材10と第2の樹脂部材20とを金型成形した後、接合工程において、第1の樹脂部材10の接合面11と第2の樹脂部材20の接合面21との間にプロピルアルコールなどの溶剤を介在させた状態で加熱、加圧して第1の樹脂部材10と第2の樹脂部材20の接合面11、21同士を溶剤接着により接合することにより得られるものである。
【0082】
図7(a)、(b)、(d)に示すように、第1の樹脂部材10の接合面11は、溝などが形成されていない平坦面である。これに対して、第2の樹脂部材20の接合面21には、溝27と貫通穴26とからなる凹部が形成されている。このため、第1の樹脂部材10と第2の樹脂部材20とを接合面11、21での溶剤接着により接合すると、その接合界面には、溝27によって流路が構成されているとともに、第2の樹脂部材20には、貫通穴26によって、流路に連通する試料注入口が構成される。
【0083】
このような樹脂製接合品を製造するにあたって、まず、第1の樹脂部材10の製造工程(成形工程)では、図7(c)に示すように、第1の金型部材40および第2の金型部材50とを備えた成形用金型を用いる。第2の金型部材50は、第1の樹脂部材10の接合面11を成形する平坦な型面51を備えている一方、第1の金型部材40は、空洞部分45の底部に第1の樹脂部材10の接合面11とは反対側の面12を成形する型面41を備えている。ここで、第1の金型部材40の側にはエジェクトピン400が配置されており、第1の金型部材40から第1の樹脂部材10を脱離させる際、エジェクトピン400の先端部が第1の樹脂部材10の接合面11と反対側の面12に当接する。
【0084】
また、第2の樹脂部材20の製造工程(成形工程)では、図7(e)に示すように、第1の金型部材60および第2の金型部材70とを備えた成形用金型を用いる。第1の金型部材60は、空洞部分65の底部に第2の樹脂部材20の接合面21とは反対側の面22を成形する型面61を備えている一方、第2の金型部材70は、第2の樹脂部材20の接合面21を成形する型面71を備えている。また、第2の金型部材70では、型面71に、溝27を形成する線状の低い突部77を備えている一方、第1の金型部材60では、型面61に、貫通穴26を形成する棒状の高い突部66が形成されている。ここで、第1の金型部材60の側にはエジェクトピン600が配置されており、第1の金型部材60から第2の樹脂部材20を脱離させる際、エジェクトピン600の先端部が第2の樹脂部材20の接合面21とは反対側の面22に当接する。
【0085】
さらに、本形態では、第2の樹脂部材20において、図7(a)、(d)に示す溝27および貫通穴26からなる凹部を囲む位置に突条部23を形成するための溝73が第2の金型部材70の型面71に形成されている。
【0086】
それ故、本形態では、第1の樹脂部材10および第2の樹脂部材20の接合面11、21同士を重ねた際、第1の樹脂部材10および第2の樹脂部材20は、接合面11、21にバリが発生していても、突条部23を介して確実に接する。それ故、第1の樹脂部材10と第2の樹脂部材20とは、突条部23を介して確実に接合される。なお、第1の樹脂部材10と第2の樹脂部材20との間には、突条部23に起因する隙間が発生するが、突条部23は、溝27および貫通穴26を囲むように形成されているため、溝27によって形成された流路から液が漏れることがない。
【0087】
また、本形態では、実施の形態3およびその変形例で説明したようなバリ18、19、28(図5および図6参照)が形成されるが、これらのバリ18、19、28は、接合面11、21とは反対側の面12、22である。このため、第1の樹脂部材10と第2の樹脂部材20との間には、バリ18、19、28に起因する隙間が発生しないので、第1の樹脂部材10と第2の樹脂部材20とを確実に接合することができる。
【0088】
また、本形態では、第1の樹脂部材10および第2の樹脂部材20は、接合面11、21にバリが発生していても、突条部23を介して確実に接する。それ故、図5および図6を参照して説明したバリ18、19、28が接合面11、21に発生しても、第1の樹脂部材10と第2の樹脂部材20とを突条部23を介して確実に接合でき、溝27によって形成された流路から液が漏れることがない。
【0089】
[実施の形態4の変形例]
図8(a)〜(e)は、本発明の実施の形態4の変形例に係る樹脂製接合品の構成を示す説明図、この樹脂製接合品の製造に用いた第1の樹脂部材の断面図、この第1の樹脂部材の製造に用いた成形用金型の説明図、樹脂製接合品の製造に用いた第2の樹脂部材の断面図、およびこの第2の樹脂部材の製造に用いた成形用金型の説明図である。
【0090】
図8(a)に示すように、本形態の樹脂製接合品も、実施の形態1と同様、成形工程において、アクリル板などからなる第1の樹脂部材10と第2の樹脂部材20とを金型成形した後、接合工程において、第1の樹脂部材10の接合面11と第2の樹脂部材20の接合面21との間にプロピルアルコールなどの溶剤を介在させた状態で加熱、加圧して第1の樹脂部材10と第2の樹脂部材20の接合面11、21同士を溶剤接着により接合することにより得られるものである。
【0091】
図8(a)、(b)、(d)に示すように、本形態では、第1の樹脂部材10に内径が5mmの貫通穴16からなる凹部が形成されており、貫通穴16は接合面11で開口している。これに対して、第2の樹脂部材20の接合面21には、幅が200μmで深さが200μmの溝27からなる凹部が形成されている。このため、第1の樹脂部材10と第2の樹脂部材20とを接合面11、21での溶剤接着により接合すると、その接合界面には、溝27によって流路が構成されているとともに、第1の樹脂部材10には、貫通穴16によって、流路に連通する試料注入口が構成される。
【0092】
このような樹脂製接合品を製造するにあたって、まず、第1の樹脂部材10の製造工程(成形工程)では、図8(c)に示すように、第1の金型部材40および第2の金型部材50とを備えた成形用金型を用いる。第2の金型部材50は、第1の樹脂部材10の接合面11を成形する平坦な型面51を備えている一方、第1の金型部材40は、空洞部分45の底部に第1の樹脂部材10の接合面11とは反対側の面12を成形する型面41を備えている。また、第1の金型部材40では、型面41に、貫通穴16を形成する棒状の高い突部46が形成されている。ここで、第1の金型部材40の側にはエジェクトピン400が配置されており、第1の金型部材40から第1の樹脂部材10を脱離させる際、エジェクトピン400の先端部が第1の樹脂部材10の接合面11と反対側の面12に当接する。
【0093】
また、第2の樹脂部材20の製造工程(成形工程)では、図8(e)に示すように、第1の金型部材60および第2の金型部材70とを備えた成形用金型を用いる。第1の金型部材60は、空洞部分65の底部に第2の樹脂部材20の接合面21とは反対側の面22を成形する平坦な型面61を備えている一方、第2の金型部材70は、第2の樹脂部材20の接合面21を成形する型面71を備えている。また、第2の金型部材70では、型面71に、溝27を形成する線状の低い突部77を備えている。ここで、第1の金型部材60の側にはエジェクトピン600が配置されており、第1の金型部材60から第2の樹脂部材20を脱離させる際、エジェクトピン600の先端部が第2の樹脂部材20の接合面21とは反対側の面22に当接する。
【0094】
さらに、本形態では、第2の樹脂部材20において、図8(a)、(b)に示す貫通穴16が重なる領域、および図8(a)、(d)に示す溝27の周りを囲む位置に突条部23を形成するための溝73が第2の金型部材70の型面71に形成されている。
【0095】
それ故、本形態では、第1の樹脂部材10および第2の樹脂部材20の接合面11、21同士を重ねた際、第1の樹脂部材10および第2の樹脂部材20は、接合面11、21にバリが発生していても、突条部23を介して確実に接する。それ故、第1の樹脂部材10と第2の樹脂部材20とは、突条部23を介して確実に接合される。なお、第1の樹脂部材10と第2の樹脂部材20との間には、突条部23に起因する隙間が発生するが、突条部23は、溝27および貫通穴26を囲むように形成されているため、溝27によって形成された流路から液が漏れることがない。
【0096】
また、本形態では、実施の形態3およびその変形例で説明したようなバリ18、19、28(図5および図6参照)が形成されるが、これらのバリ18、19、28は、接合面11、21とは反対側の面12、22である。このため、第1の樹脂部材10と第2の樹脂部材20との間には、バリ18、19、28に起因する隙間が発生しないので、第1の樹脂部材10と第2の樹脂部材20とを確実に接合することができる。
【0097】
また、本形態では、第1の樹脂部材10および第2の樹脂部材20は、接合面11、21にバリが発生していても、突条部23を介して確実に接する。それ故、図5および図6を参照して説明したバリ18、19、28が接合面11、21に発生しても、第1の樹脂部材10と第2の樹脂部材20とを突条部23を介して確実に接合でき、溝27によって形成された流路から液が漏れることがない。
【0098】
[実施の形態4の別の変形例]
図9(a)〜(e)は、本発明の実施の形態4の別の変形例に係る樹脂製接合品の構成を示す説明図、この樹脂製接合品の製造に用いた第1の樹脂部材の断面図、この第1の樹脂部材の製造に用いた成形用金型の説明図、樹脂製接合品の製造に用いた第2の樹脂部材の断面図、およびこの第2の樹脂部材の製造に用いた成形用金型の説明図である。
【0099】
図7を参照して説明した形態では、第2の樹脂部材20において、図7(a)、(c)に示す溝27および貫通穴26の周りを囲む位置に突条部23を形成するための溝73が第2の金型部材70の型面71に形成されている構成であったが、本形態では、図9(a)〜(e)に示すように、第1の樹脂部材10において、第2の樹脂部材20の溝27および貫通穴26が重なる領域の周りを囲む位置に突条部13を形成するための溝53が第2の金型部材50の型面51に形成されている。このように構成した場合でも、第1の樹脂部材10および第2の樹脂部材20の接合面11、21同士を重ねた際、第1の樹脂部材10および第2の樹脂部材20は、接合面11、21にバリが発生していても、突条部13を介して確実に接する。それ故、第1の樹脂部材10と第2の樹脂部材20とは、突条部23を介して確実に接合されるなど、実施の形態4と同様な効果を奏する。なお、第1の樹脂部材10と第2の樹脂部材20との間には、突条部13に起因する隙間が発生するが、突条部13は、溝27および貫通穴26を囲むように形成されているため、溝27によって形成された流路から液が漏れることがない。
【0100】
[実施の形態4のさらに別の変形例]
図10(a)〜(e)は、本発明の実施の形態4のさらに別の変形例に係る樹脂製接合品の構成を示す説明図、この樹脂製接合品の製造に用いた第1の樹脂部材の断面図、この第1の樹脂部材の製造に用いた成形用金型の説明図、樹脂製接合品の製造に用いた第2の樹脂部材の断面図、およびこの第2の樹脂部材の製造に用いた成形用金型の説明図である。
【0101】
図8を参照して説明した形態では、第2の樹脂部材20において、図7(a)、(c)に示す溝27、および貫通穴16が重なる領域の周りを囲む位置に突条部23を形成するための溝73が第2の金型部材70の型面71に形成されている構成であったが、本形態では、図10(a)〜(e)に示すように、第1の樹脂部材10において、第2の樹脂部材20の溝27が重なる領域、および貫通穴16の周りを囲む位置に突条部13を形成するための溝53が第2の金型部材50の型面51に形成されている。このように構成した場合でも、第1の樹脂部材10および第2の樹脂部材20の接合面11、21同士を重ねた際、第1の樹脂部材10および第2の樹脂部材20は、接合面11、21にバリが発生していても、突条部13を介して確実に接する。それ故、第1の樹脂部材10と第2の樹脂部材20とは、突条部13を介して確実に接合されるなど、実施の形態4と同様な効果を奏する。なお、第1の樹脂部材10と第2の樹脂部材20との間には、突条部13に起因する隙間が発生するが、突条部13は、溝27および貫通穴16を囲むように形成されているため、溝27によって形成された流路から液が漏れることがない。
【0102】
[実施の形態4のさらに別の変形例]
実施の形態4およびその変形例では、第1の樹脂部材10および第2の樹脂部材20の接合面11、21の少なくとも一方に形成された溝27および貫通穴16を囲むように突条部13または23が形成されている構成であったが、実施の形態4およびその変形例と比べて突条部13または23の高さをより高く形成することにより、2本の突条部13の間または2本の突条部23の間に凹部を形成し、第1の樹脂部材10および第2の樹脂部材20の接合面11、21間に流路を構成してもよい。これにより、第1の樹脂部材10および第2の樹脂部材20の接合面11、21に溝27を形成する工程を省くことが可能になる。
【0103】
[実施の形態5]
実施の形態4およびその変形例では、突条部13、23を形成するための溝を金型部材に形成したが、以下に説明するように、金型成形時に発生するバリによって、第2の樹脂部材20に突条部23を形成してもよい。
【0104】
図11(a)〜(e)は、本発明の実施の形態5に係る樹脂製接合品の構成を示す説明図、この樹脂製接合品の製造に用いた第1の樹脂部材の断面図、この第1の樹脂部材の製造に用いた成形用金型の説明図、樹脂製接合品の製造に用いた第2の樹脂部材の断面図、およびこの第2の樹脂部材の製造に用いた成形用金型の説明図である。
【0105】
図11(a)に示すように、本形態の樹脂製接合品も、実施の形態1と同様、成形工程において、アクリル板などからなる第1の樹脂部材10と第2の樹脂部材20とを金型成形した後、接合工程において、第1の樹脂部材10の接合面11と第2の樹脂部材20の接合面21との間にプロピルアルコールなどの溶剤を介在させた状態で加熱、加圧して第1の樹脂部材10と第2の樹脂部材20の接合面11、21同士を溶剤接着により接合することにより得られるものである。
【0106】
図11(a)、(b)、(d)に示すように、第1の樹脂部材10の接合面11は、溝などが形成されていない平坦面である。これに対して、第2の樹脂部材20の接合面21には、溝27と貫通穴26とからなる凹部が形成されている。このため、第1の樹脂部材10と第2の樹脂部材20とを接合面11、21での溶剤接着により接合すると、その接合界面には、溝27によって流路が構成されているとともに、第2の樹脂部材20には、貫通穴26によって、流路に連通する試料注入口が構成される。
【0107】
このような樹脂製接合品を製造するにあたって、まず、第1の樹脂部材10の製造工程(成形工程)では、図11(c)に示すように、第1の金型部材40および第2の金型部材50とを備えた成形用金型を用いる。第1の金型部材40は、第1の樹脂部材10の接合面11の反対側の面12を成形する平坦な型面41を備えている一方、第2の金型部材50は、空洞部分55の底部に第1の樹脂部材10の接合面11を成形する型面51を備えている。ここで、第2の金型部材50の側にはエジェクトピン500が配置されている。
【0108】
また、第2の樹脂部材20の製造工程(成形工程)では、図11(e)に示すように、第1の金型部材60および第2の金型部材70とを備えた成形用金型を用いる。第1の金型部材60は、空洞部分65の底部に第2の樹脂部材20の接合面21とは反対側の面22を成形する型面61を備えている一方、第2の金型部材70は、第2の樹脂部材20の接合面21を成形する型面71を備えている。また、第2の金型部材70では、型面71に、溝27を形成する線状の低い突部77と、貫通穴26を形成する棒状の高い突部76とが形成されている。ここで、第1の金型部材60の側にはエジェクトピン600が配置されている。
【0109】
このような構成によれば、第2の樹脂部材20の貫通穴26から突部76を抜くとともに、溝27から突部77を抜く際、抜いた側にバリ29が発生し、かかるバリ29は、溝27および貫通穴26の周りを囲む位置に形成され、図7を参照して説明した突条部23を構成する。それ故、本形態では、第1の樹脂部材10および第2の樹脂部材20の接合面11、21同士を重ねた際、第1の樹脂部材10および第2の樹脂部材20は、例えば、エジェクトピン500に起因するバリが発生した場合でも、突条部23(バリ29)を介して確実に接する。それ故、第1の樹脂部材10と第2の樹脂部材20とは、突条部23を介して確実に接合される。なお、第1の樹脂部材10と第2の樹脂部材20との間には、突条部23に起因する隙間が発生するが、突条部23は、溝27および貫通穴26を囲むように形成されているため、溝27によって形成された流路から液が漏れることがない。
【0110】
[その他の実施の形態]
上記形態の樹脂製接合品の製造方法においては、2枚の樹脂部材を接合したが、樹脂部材を3枚以上、重ねて接合する場合においても、本発明を適用することができる。また、上記形態においては、樹脂部材の形状として板状のものを用いたが、ブロック状の樹脂部材、またはフィルム状のように膜厚が薄い樹脂部材の接合に本発明を適用してもよい。さらに、溶剤接着に用いる溶剤としては、アルコール類、ケトン類、炭化水素系の溶剤が挙げられる。さらにまた、上記形態では溶剤接着を例に説明したが、接着剤による接合や熱圧着などの方法を採用する場合に本発明を適用してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0111】
【図1】(a)〜(e)は、本発明の実施の形態1に係る樹脂製接合品の構成を示す説明図、この樹脂製接合品の製造に用いた第1の樹脂部材の断面図、この第1の樹脂部材の製造に用いた成形用金型の説明図、樹脂製接合品の製造に用いた第2の樹脂部材の断面図、およびこの第2の樹脂部材の製造に用いた成形用金型の説明図である。
【図2】(a)〜(e)は、本発明の実施の形態1の変形例に係る樹脂製接合品の構成を示す説明図、この樹脂製接合品の製造に用いた第1の樹脂部材の断面図、この第1の樹脂部材の製造に用いた成形用金型の説明図、樹脂製接合品の製造に用いた第2の樹脂部材の断面図、およびこの第2の樹脂部材の製造に用いた成形用金型の説明図である。
【図3】(a)〜(e)は、本発明の実施の形態2に係る樹脂製接合品の構成を示す説明図、この樹脂製接合品の製造に用いた第1の樹脂部材の断面図、この第1の樹脂部材の製造に用いた成形用金型の説明図、樹脂製接合品の製造に用いた第2の樹脂部材の断面図、およびこの第2の樹脂部材の製造に用いた成形用金型の説明図である。
【図4】(a)〜(e)は、本発明の実施の形態2の変形例に係る樹脂製接合品の構成を示す説明図、この樹脂製接合品の製造に用いた第1の樹脂部材の断面図、この第1の樹脂部材の製造に用いた成形用金型の説明図、樹脂製接合品の製造に用いた第2の樹脂部材の断面図、およびこの第2の樹脂部材の製造に用いた成形用金型の説明図である。
【図5】(a)〜(e)は、本発明の実施の形態3に係る樹脂製接合品の構成を示す説明図、この樹脂製接合品の製造に用いた第1の樹脂部材の断面図、この第1の樹脂部材の製造に用いた成形用金型の説明図、樹脂製接合品の製造に用いた第2の樹脂部材の断面図、およびこの第2の樹脂部材の製造に用いた成形用金型の説明図である。
【図6】(a)〜(e)は、本発明の実施の形態3の変形例に係る樹脂製接合品の構成を示す説明図、この樹脂製接合品の製造に用いた第1の樹脂部材の断面図、この第1の樹脂部材の製造に用いた成形用金型の説明図、樹脂製接合品の製造に用いた第2の樹脂部材の断面図、およびこの第2の樹脂部材の製造に用いた成形用金型の説明図である。
【図7】(a)〜(e)は、本発明の実施の形態4に係る樹脂製接合品の構成を示す説明図、この樹脂製接合品の製造に用いた第1の樹脂部材の断面図、この第1の樹脂部材の製造に用いた成形用金型の説明図、樹脂製接合品の製造に用いた第2の樹脂部材の断面図、およびこの第2の樹脂部材の製造に用いた成形用金型の説明図である。
【図8】(a)〜(e)は、本発明の実施の形態4の変形例に係る樹脂製接合品の構成を示す説明図、この樹脂製接合品の製造に用いた第1の樹脂部材の断面図、この第1の樹脂部材の製造に用いた成形用金型の説明図、樹脂製接合品の製造に用いた第2の樹脂部材の断面図、およびこの第2の樹脂部材の製造に用いた成形用金型の説明図である。
【図9】(a)〜(e)は、本発明の実施の形態4の別の変形例に係る樹脂製接合品の構成を示す説明図、この樹脂製接合品の製造に用いた第1の樹脂部材の断面図、この第1の樹脂部材の製造に用いた成形用金型の説明図、樹脂製接合品の製造に用いた第2の樹脂部材の断面図、およびこの第2の樹脂部材の製造に用いた成形用金型の説明図である。
【図10】(a)〜(e)は、本発明の実施の形態4のさらに別の変形例に係る樹脂製接合品の構成を示す説明図、この樹脂製接合品の製造に用いた第1の樹脂部材の断面図、この第1の樹脂部材の製造に用いた成形用金型の説明図、樹脂製接合品の製造に用いた第2の樹脂部材の断面図、およびこの第2の樹脂部材の製造に用いた成形用金型の説明図である。
【図11】(a)〜(e)は、本発明の実施の形態5に係る樹脂製接合品の構成を示す説明図、この樹脂製接合品の製造に用いた第1の樹脂部材の断面図、この第1の樹脂部材の製造に用いた成形用金型の説明図、樹脂製接合品の製造に用いた第2の樹脂部材の断面図、およびこの第2の樹脂部材の製造に用いた成形用金型の説明図である。
【符号の説明】
【0112】
10 第1の樹脂部材
11、21 接合面
12、22 接合面とは反対側の面
13、23 突条部
14、24 凹部
16、26 貫通穴
18、19、28、29 バリ
20 第2の樹脂部材
27 溝
40、50、60 70 金型部材
41、51、61、71 型面
45、55、65、75 空洞部分
46、53、56、66、73、76、77 突部
400、500、600、700 エジェクトピン
【出願人】 【識別番号】000002233
【氏名又は名称】日本電産サンキョー株式会社
【出願日】 平成18年6月22日(2006.6.22)
【代理人】 【識別番号】100090170
【弁理士】
【氏名又は名称】横沢 志郎


【公開番号】 特開2008−995(P2008−995A)
【公開日】 平成20年1月10日(2008.1.10)
【出願番号】 特願2006−173044(P2006−173044)