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【発明の名称】 廃棄シート材の嵩比重を高めるプラント
【発明者】 【氏名】小林 由和

【要約】 【課題】大量処理が可能で、再利用の目的に応じて各種材質毎に又は数種類毎に品質の安定した造粒ができ、輸送を容易にし保管スペースも小さくする。

【構成】廃棄シート材の嵩比重を高めるプラントは、シート状、フィルム状、袋状、ボトル状等の各種廃棄シート材を破砕する破砕機と、破砕物から土砂や金属キャップ等を異物として除去する異物除去選別機と、異物の除去された破砕物を乾燥する乾燥機と、比重差を利用して風力で運ばれる軽量物と落下する重量物とに選別する風力選別機と、それから風力で搬送されて来る軽量物を収集するサイクロンセパレータと、該サイクロンセパレータで収集された軽量物を圧密化して嵩比重の高く成った粒状物を得る圧密成形機とから構成されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
シート状、フィルム状、袋状、ボトル状等の、比較的薄い肉厚で各種形状に加工された比重差の有る各種廃棄シート材を破砕する破砕機と、破砕物から土砂や金属キャップ等の廃棄シート材以外の素材物を異物として除去する異物除去選別機と、異物の除去された破砕物を乾燥する乾燥機と、比重差を利用して風力で運ばれる軽量物と落下する重量物とに選別する風力選別機と、該風力選別機から風力で搬送されて来る軽量物を収集するサイクロンセパレータと、該サイクロンセパレータで収集された軽量物を圧密化して嵩比重の高くなった成形物を得る圧密成形機とから構成されていることを特徴とする廃棄シート材の嵩比重を高めるプラント。
【請求項2】
上記重量物は、振動篩機と磁選機とアルミ選別機とによって土砂、鉄、アルミが除去されてから第2風力選別機に送られ、そこで上記の第1の風力選別機の風力より強い風力で上記軽量物より若干重い破砕軽量物が風力で選別され、また若干重い破砕軽量物が、上記第2風力選別機から風力で第2サイクロンセパレータに搬送され、そこで収集される請求項1記載のプラント。
【請求項3】
上記破砕機は、ロータリプレスクラッシャ等の粉砕機から構成されており、粉砕物は、上記破砕物として空力輸送ファンで発生する風力で管路を介してサイクロンセパレータに搬送されて、そこで収集され、収集された粉砕物は、上記選別機に搬送される請求項1記載のプラント。
【請求項4】
上記異物除去選別機は、下部からヒータを経由した温風が吸引され上部から上記破砕物が供給される立ち上がり管から構成されていて、該立ち上がり管の下端部から上記異物が除去され、上記立ち上がり管が上端部で上記乾燥機と空力輸送ファンとを介してサイクロンセパレータに接続されていて、該サイクロンセパレータによって乾燥した粉砕物が収集される請求項1記載のプラント。
【請求項5】
上記圧密成形機は、周壁に多数のダイ孔を有した水平回転円筒体と、その内部において周壁内面に沿って転動する押し込みローラとから構成されたペレット造粒機である請求項1記載のプラント。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
この発明は、家庭ゴミ等の一般廃棄物として、工場やスーパー、デパート、会社等からの事業所廃棄物として廃棄されるシート状、フィルム状、袋状、ボトル状等の、比較的薄い肉厚で各種形状に加工された各種廃棄シート材から嵩比重の高い粒状物を成形するように構成された廃棄シート材の嵩比重を高めるプラントに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、一般廃棄物として、また事業所廃棄物として廃棄される発泡スチロールや、シート状、フィルム状、袋状、ボトル状等の比較的薄い肉厚で各種形状に加工された廃棄プラスチック物品は、プラスチックの原材料として再資源化されたり、棒や杭等の成形品に加工されたり、再生固形燃料や再生油の原料に使用されるようになってきた。特に、2000年には包装物リサイクル法が施行されることになり、リサイクルに対する関心が高まっている。そのような資源の再利用を促進する為に、プラスチック廃棄物は、分別され、まとめて回収されるようになった。ボトル等の容器が多い場合は、ローラプレスで押し潰して多少は嵩を小さくすることはあっても、それら廃棄プラスチック物品の平均比重は、0.03〜0.07程度と非常に小さいものであった。
【0003】
上述のような比重のままでの輸送は、輸送効率が悪くてリサイクル製品のコストにも悪影響がでるばかりではなく、次工程での取扱が難しく、コンベヤ等での輸送もしにくいものであった。裁断して大量輸送する試みも行われたが、若干輸送量が多くなった程度で、裁断だけでは依然として嵩比重(空隙まで含めた体積当りの重量)は小さく、輸送効率の大幅な改善は達成できない。また、裁断すると、輸送途中や保管中に風で飛散する惧れがあり、管理が大変であった。
【0004】
そこで、アグロマ式グラニュレータと言う溶融させる装置が開発された。その装置は、円筒状容器内の底部で複数の水平羽を高速回転させ、そこにプラスチック廃棄物を投入して、切断し、摩擦熱で溶融させるもので、餅状に溶融した後で水を供給して最終的に粒状物とするものであった。
【0005】
【特許文献1】特開平10−211444号公報
【特許文献2】特公平07−137034号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
然し、廃棄シート材は、処理されるまで屋外に積まれて一時保管されることが多く、土砂が混入してきたり、雨や雪によって濡れたり、湿ったりする他、金属製の王冠やホチキスネイルが付着したままになっているものもある。それら混入物は、成形物の品質を悪化させたり、機器や装置の、特に成形ダイや多孔板の摩耗を起こすことになり、除去が必要である。また上述のようなグラニュレータは、バッチ方式で処理能力が小さく、ランニングコストが高くなる。また、プラスチック材は、材質によって溶融温度が異なる為に、運転が難しく、一定の溶融物ができないか、プラスチック材に対応した運転方法について良く知らないと運転不能に陥ってしまうと言った問題があった。
【0007】
本発明は、上記に鑑みて提案されたものであって、シート状、フィルム状、袋状、ボトル状等の各種廃棄シート材を連続的に嵩比重の大きい粒状物に成形して行く為に大量処理ができ、例え濡れたり湿ったり、金属製の王冠やホチキスネイルが付着したままで、また土砂が混入したままで処理が開始されても、それらが処理過程で除去され、再利用の目的に応じて各種材質毎に又は数種類毎に品質の安定した造粒ができ、またコンベヤ等による輸送も容易にし、保管スペースも小さくできる粒状物を連続的に製造できる廃棄シート材の嵩比重を高めるプラントを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記した目的を達成するために、本発明の請求項1記載の廃棄シート材の嵩比重を高めるプラントは、シート状、フィルム状、袋状、ボトル状等の、比較的薄い肉厚で各種形状に加工された比重差の有る各種廃棄シート材を破砕する破砕機と、破砕物から土砂や金属キャップ等の廃棄シート材以外の素材物を異物として除去する異物除去選別機と、異物の除去された破砕物を乾燥する乾燥機と、比重差を利用して風力で運ばれる軽量物と落下する重量物とに選別する風力選別機と、該風力選別機から風力で搬送されて来る軽量物を収集するサイクロンセパレータと、該サイクロンセパレータで収集された軽量物を圧密化して嵩比重の高くなった成形物を得る圧密成形機とから構成されていることを特徴としており、異物除去選別機によって異物が除去され、乾燥機によって乾燥された廃棄シート材の破砕物は、比重差を利用して風力選別機によって軽量物と重量物とに選別され、軽量物がサイクロンセパレータによって収集され、圧密成形機に送られ、溶融に頼ることなしに造粒される。
【0009】
圧密成形機による圧密化で造粒(圧密化で相互密着の為に部分的に溶融が起きていてもよい)される為に各種材質が混合したままでも、材質が或る程度統一されていても安定して連続的に嵩比重の高い(例えば従来の0.03〜0.07程度から0.25〜0.45程度へ嵩比重が高められた)粒状物に成形され、大量処理される。粒状物は、コンベヤ等による輸送も容易に成り、保管スペースも小さくできる他、油化の原料や固形燃料として利用される。また、土砂や金属等の異物が大部分除去されて、機材の摩耗を防ぎ、良質な粒状物を得ることができる。
【0010】
請求項2記載のように、請求項1記載の廃棄シート材の嵩比重を高めるプラントにおいて、上記重量物は、振動篩機と磁選機とアルミ選別機とによって土砂、鉄、アルミが除去されてから第2風力選別機に送られ、そこで上記の第1の風力選別機の風力より強い風力で上記軽量物より若干重い破砕軽量物が風力で選別され、また若干重い破砕軽量物が、上記第2風力選別機から風力で第2サイクロンセパレータに搬送され、そこで収集されるように構成され、従って、第1風力選別機の風力より強い風力で上記重量物を更に風力選別し、第2サイクロンセパレータによって第1風力選別機で選別された軽量物より若干重い破砕軽量物をも収集することで造粒機に送ることができ、廃棄される量を減らしリサイクル量を増やすことができる。
【0011】
請求項3記載のように、請求項1記載の廃棄シート材の嵩比重を高めるプラントにおいて、上記破砕機は、ロータリプレスクラッシャ等の粉砕機から構成されており、粉砕物は、上記破砕物として空力輸送ファンで発生される風力で管路を介してサイクロンセパレータに搬送されて、そこで収集され、収集された粉砕物は、上記異物除去選別機に搬送される構成とされ、ロータリプレスクラッシャ等の粉砕機によって連続的に粉砕されたシート材片は、例え離れていても管路を介して簡便に、且つ連続的に雨や異物の混入を防いでサイクロンセパレータまで空力輸送され、そこで収集後に異物除去選別機に搬送される。
【0012】
請求項4記載のように、請求項1記載の廃棄シート材の嵩比重を高めるプラントにおいて、上記異物除去選別機は、下部からヒータを経由した温風が吸引され上部から上記破砕物が供給される立ち上がり管から構成されていて、該立ち上がり管の下端部から上記異物が除去され、上記立ち上がり管が上端部で上記乾燥機と空力輸送ファンとを介してサイクロンセパレータに接続されていて、該サイクロンセパレータによって乾燥した粉砕物が収集されるように構成され、ヒータを経由して暖められた温風を風力選別に利用することで破砕物を乾燥させつつ上方に搬送し、同時に土砂や金属物等の重い物を立ち上がり管から落下させて選別することができ、乾燥と選別の両機能を同時に得ることができる。
【0013】
請求項5記載のように、請求項1の廃棄シート材の嵩比重を高めるプラントにおいて、上記圧密成形機は、周壁に多数のダイ孔を有した水平回転円筒体と、その内部において周壁内面に沿って転動する押し込みローラとから構成されたペレット造粒機とすることができ、各種材質が混合したままでも、材質が統一されていても押し込みローラによって周壁に多数のダイ孔から押し出されて安定して連続的に造粒して嵩比重を高めることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
次に、本発明の廃棄シート材の嵩比重を高めるプラントの実施の形態を実施例によって添付図を参照にして以下に詳細に説明する。
図1と図2は本発明の一実施例に係る廃棄シート材の嵩比重を高めるプラントの作業工程を示すフローチャート、図3は同作業工程における風力選別に使用する高精度風力選別機の立面図、図4は同作業工程における造粒工程で使用する造粒機の概略要部斜視図である。
【0015】
本発明の廃棄シート材の嵩比重を高めるプラントは、廃棄シート材が殆どがプラスチックの場合、ペレット等のプラスチックの原材料として再利用されたり、また棒や杭等の成形品に加工されたり、固形燃料化や油化に使用されるような粒状物を、また紙やプラスチックが混合している場合、ペット排泄物の処理材の猫砂に混入されるような粒状物を造って嵩比重を高めるものである。
【0016】
一実施例として、図1と図2に示すように、主として油化の前処理として廃棄シート材製粒状物を造って嵩比重を高めるプラント1について説明する。シート状、フィルム状、袋状、ボトル状等の比較的薄い肉厚で各種形状に加工された、大部分が嵩比重で0.03〜0.07程度のプラスチックや紙等のブロック状の廃棄シート材物品Wが、軽量器付き投入機2Aを介して粉砕機のロータリプレスクラッシャ11に供給されて約25mm四方以下に粉砕される。粉砕物W1は、管路12を介して空力輸送(以下空輸と略す)ファン13の発生する風力によってサイクロンセパレータ14に搬送される。そこで収集された粉砕物W1は、サイクロンセパレータ14の下端部のロータリバルブV1を介して取り出され、乾燥前定量供給機2B及びスクリューコンベヤ2Cを経て、異物除去選別機15に供給される。ロータリプレスクラッシャ11は、底に25mm四方程の篩目を有したスクリーンを備えたケーシング内に、2本の軸の間で上から下に反対方向に回転駆動される螺旋体付き回転軸が並設され、螺旋体の周囲に破砕刃が多数設けられて構成されている。サイクロンセパレータ14は、広く市販されている標準的な物で、集塵機2Dと集塵ファン2Eとから成る集塵ユニットU1に接続されており、吸引されている。
【0017】
異物除去選別機15は、下部からスチームヒータ16を経由した温風が吸引され上部から粉砕物W1が供給される立ち上がり管17から構成されていて、該立ち上がり管17の下端部から土砂や王冠やネイル等の異物Zが除去される。この立ち上がり管17は、乾燥機を兼ねることができるが、更に別の乾燥機18(重量割合で水分を平均約5%まで乾燥する)と空輸ファン19とを介してサイクロンセパレータ20に接続されていて、異物が除去されて乾燥された粉砕物W2がサイクロンセパレータ20によって収集され、下端部のロータリバルブV2を介して取り出される。その後、スクリューフィーダ2Fを経てジグザグ風力選別機21に供給される。サイクロンセパレータ20の排気は、脱臭装置U2を経て行われる。
【0018】
ジグザグ風力選別機21は、ジグザグ状の立ち上がり管21Aで粉砕物W2を解しながら下部から吸引される風力で比重差を利用して軽量物WL1と落下する重量物WH1とに選別される。吸引は、立ち上がり管21Aの上端とサイクロンセパレータ22とを接続している管路2Gに設けられた空輸ファン2Hによって行われている。サイクロンセパレータ22は、風力で運ばれてくる軽量物WL1を収集する。他方、重量物WH1は、ロータリバルブV3から取り出されて、コンベヤ2Iで振動篩機2Jに運ばれ、土砂Sが再度分離されてからドラム式磁力選別機2Kに供給される。
【0019】
磁力を持った回転ドラムを利用した磁力選別機2Kにおいて、鉄等の磁性物Feが除去され、次に回転磁場で非磁性物を反発によって除去するアルミ選別機2Lにおいてアルミ等の非磁性物Alが除去される。土砂や磁性物や非磁性物が除去された重量物WH2は、アルミ選別機2Lからスクリューフィーダ2Pによって第2ジグザグ風力選別機23に供給されて軽量物WL2と重量物WH3に選別される。
【0020】
ここでの吸引は、立ち上がり管23Aの上端とサイクロンセパレータ24とを接続している管路2Mに設けられた空輸ファン2Nによって行われている。分離除去された土砂Sや磁性物Feや非磁性物Al及び重量物WH3は、コンベヤ2Oによって計量機付きバンカー2Pに収集され、計量されてからトラック2Qによって金属選別工場へ搬出される。かくして、土砂や金属等の異物は、0.01%未満まで徹底的に除去される。
【0021】
図示のジグザグ風力選別機21、23は、開放回路で空気流を利用しているが、高精度風力選別するものとして、図3に示す風力選別機が採用される。この風力選別機200では、重さの異なる物が混合している細片状の被処理物wがホッパー211から投入され、スクリューフィーダ212によってロータリシールバルブ214を経て上方から供給され、内部において上方に向かって流れる空気流A1によって搬送される軽量物wlと落下する重量物whとに選別する気密な立ち上がりダクト222と、該立ち上がりダクトの下端部に設けられ、重量物をロータリシールバルブ226を経て外部に出す重量物取り出し部と、立ち上がりダクトの上端部に入口部241で接続されたサイクロンセパレータ240と、該サイクロンセパレータの下端部に設けられ、軽量物をロータリシールバルブ243を経て外部に出す軽量物取り出し部と、サイクロンセパレータ240の排気部に戻り管254を介して接続され、排気Aを吸引し、圧力空気を吐出分岐管251に供給する送風機230と、吐出分岐管の大吐出部251Aと立ち上がりダクトの下端部とを接続して圧力空気によって空気流を発生する主接続管252と、吐出管の小吐出部251Bとサイクロンセパレータの入口部241とを接続して圧力空気の分流A2をその入口部241に送る分流管253と、吐出分岐管251内に設けられ、上記主接続管と上記分流管とに対する開度を調節する開度調節弁255とから構成されており、風力選別中に空気を循環させるように成っている。立ち上がりダクト222は、ほぼ垂直を成し、複数段の屈曲部223を有しており、それらの上部に被処理物wの供給部213を備えている。
【0022】
上記両サイクロンセパレータ22、24からのロータリバルブV4、V4を介して取り出された軽量物WL1、WL2は、後述の処理物WB、Wbと共に造粒前定量供給機2Rに供給されてから、コンベヤ2Sを介してペレット造粒機25によって(勿論、圧密化で相互密着の為に部分的にプラスチック材の溶融が起きていてもよい)連続的に粒状物WGが造られる。
【0023】
圧密化に因る為に材質が統一されていても、またプラスチック材の各種材質が混合したままでも、紙類が混合していても安定して連続的に比重の大きい(嵩比重が、例えば従来の0.03〜0.07程度から0.25〜0.45程度へ高められた)粒状物WGに成形され、大量処理される。造粒機25は、停止している間、米糠Nと水Mで清掃され、正規運転中の粒状物WGと清掃運転時の回収糠Nとは、次に配置された切替えダンパー2Tによって正規運転と清掃運転に応じて流れが制御される。
【0024】
造粒機25としては、図4に示すようなペレットミル50があり、横置き状態で回転可能に支持され矢印Y1で示すように回転駆動される水平回転円筒体のリング51内に矢印Y2に示すように乾燥した粉砕軽量物WL1、WL2が供給される。リング51内では、その内面に圧接された2個の押し込みローラの転動輪52、52が矢印Y3に転動され、回転方向の後側空間Sに混合物が集められ、転動輪52によって圧縮されて、リング51の周囲壁を成すダイの、例えば直径5mmの多数のダイ孔53から圧密化され押し出される。
【0025】
5〜7mm程押し出されたところで、リング51の外側に設けられたカッターブレード54によって切断されて、粒状物WGが得られる。転動輪52の外周面には、粉砕物の取り込みスリップを防いで取り込みを容易にする為に多数の溝が形成されている。他の造粒機25としては、手の平で団子を丸めるような動きをする擦り合わせ板式造粒機も使用される。
【0026】
粒状物WGは、カッターブレード54によって切断された際に崩れた物WBを篩がけして選別する為にコンベヤ2Uで円筒篩機2Vに供給される。保形性の良い粒状物WGは、冷却機2Wに送られて空気冷却される。冷却空気CAは、ファン2Xで吸引されて、冷却後の空気からサイクロンセパレータ2Yで浮遊物Wbが分離される。浮遊物Wbは、ロータリバルブV5から取り出して上記崩れた物WBと共に造粒前定量供給機2Rに送り返して再度造粒に使用される。上記サイクロンセパレータ22、24、2Yからの排気は、上記集塵ファン2Eによって上記集塵機2Dを経由して大気に吸出される。勿論、空気冷却に代えて冷凍機やクーラからの冷風で冷却したり、水冷で冷却される。
【0027】
保形性の良い粒状物WGは、冷却後にコンベヤ2Zによってプレホッパー3Aに供給され、一時貯蔵される。粒状物WGが、油化プラントへ送られる場合は、プレホッパー3Aから計量機付きホッパー3Bを経由してコンベヤ3Cによって撹拌付きサイロ3Dに供給され、テーブルフィーダ3Eから油化プラントへ送られる。他の用途で輸送する場合は、フレコン(フレキシブルコンテナー)供給機4Aからフレコン4Bの供給を受けるフレコン袋詰め機4Cに、撹拌付きサイロ3Dからフレコン用切出スクリュー4Dを経て粒状物WGが供給され袋詰めされ輸送ヤードに送られる。他に、プラスチックの含有量が多い粒状物WGは、固形燃料成形機で固形燃料に成形されて、ボイラーや高炉やセメントキルンで燃焼させることができる。
【0028】
以上の説明から明らかなように、本発明の請求項1記載の廃棄シート材の嵩比重を高めるプラントによれば、シート状、フィルム状、袋状、ボトル状等の、比較的薄い肉厚で各種形状に加工された比重差の有る各種廃棄シート材を破砕する破砕機と、破砕物から土砂や金属キャップ等の廃棄シート材以外の素材物を異物として除去する異物除去選別機と、異物の除去された破砕物を乾燥する乾燥機と、比重差を利用して風力で運ばれる軽量物と落下する重量物とに選別する風力選別機と、該風力選別機から風力で搬送されて来る軽量物を収集するサイクロンセパレータと、該サイクロンセパレータで収集された軽量物を圧密化して嵩比重の高く成った成形物を得る圧密成形機とから構成されていることを特徴としている為に、異物除去選別機によって異物が除去され、乾燥機によって乾燥された廃棄シート材の破砕物は、比重差を利用して風力選別機によって軽量物と重量物とに選別され、軽量物がサイクロンセパレータによって収集され、圧密成形機に送られ、溶融に頼ることなしに造粒される。
【0029】
圧密成形機による圧密化で造粒(圧密化で相互密着の為に部分的に溶融が起きていてもよい)される為に各種材質が混合したままでも、材質が或る程度統一されていても安定して連続的に嵩比重の高い(例えば従来の0.03〜0.07程度から0.25〜0.45程度へ嵩比重が高められた)粒状物に成形され、大量処理される。粒状物は、コンベヤ等による輸送も容易に成り、保管スペースも小さくできる他、油化の原料や固形燃料として利用される。また、土砂や金属等の異物が大部分除去されて、機材の摩耗を防ぎ、良質な粒状物を得ることができる。
【0030】
請求項2記載のプラントによれば、請求項1記載の廃棄シート材の嵩比重を高めるプラントにおいて、上記重量物は、振動篩機と磁選機とアルミ選別機とによって土砂、鉄、アルミが除去されてから第2風力選別機に送られ、そこで上記の第1の風力選別機の風力より強い風力で上記軽量物より若干重い破砕軽量物が風力で選別され、また若干重い破砕軽量物が、上記第2風力選別機から風力で第2サイクロンセパレータに搬送され、そこで収集されるように構成され、従って、第1風力選別機の風力より強い風力で上記重量物を更に風力選別し、第2サイクロンセパレータによって第1風力選別機で選別された軽量物より若干重い破砕軽量物をも収集することで造粒機に送ることができ、廃棄される量を減らしリサクル量を増やすことができる。
【0031】
請求項3記載のプラントによれば、請求項1記載の廃棄シート材の嵩比重を高めるプラントにおいて、上記破砕機は、ロータリプレスクラッシャ等の粉砕機から構成されており、粉砕物は、上記破砕物として空力輸送ファンで発生される風力で管路を介してサイクロンセパレータに搬送されて、そこで収集され、収集された粉砕物は、上記異物除去選別機に搬送される構成と成っている為に、ロータリプレスクラッシャ等の粉砕機によって連続的に粉砕されたシート材片は、例え離れていても管路を介して簡便に、且つ連続的に雨や異物の混入を防いサイクロンセパレータまで空力輸送され、そこで収集後に異物除去選別機に搬送される。
【0032】
請求項4記載のプラントによれば、請求項1記載の廃棄シート材の嵩比重を高めるプラントにおいて、上記異物除去選別機は、下部からヒータを経由した温風が吸引され上部から上記破砕物が供給される立ち上がり管から構成されていて、該立ち上がり管の下端部から上記異物が除去され、上記立ち上がり管が上端部で上記乾燥機と空力輸送ファンとを介してサイクロンセパレータに接続されていて、該サイクロンセパレータによって乾燥した粉砕物が収集されるように構成される為に、ヒータを経由して暖められた温風を風力選別に利用することで破砕物を乾燥させつつ上方に搬送し、同時に土砂や金属物等の重い物を立ち上がり管から落下させて選別することができ、乾燥と選別の両機能を同時に得ることができる。
【0033】
請求項5記載のプラントによれば、請求項1記載の廃棄シート材の嵩比重を高めるプラントにおいて、上記圧密成形機は、周壁に多数のダイ孔を有した水平回転円筒体と、その内部において周壁内面に沿って転動する押し込みローラとから構成されたペレット造粒機である為に、各種材質が混合したままでも、材質が統一されていても押し込みローラによって周壁に多数のダイ孔から押し出されて安定して連続的に造粒して嵩比重を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】本発明の一実施例に係る廃棄シート材の嵩比重を高めるプラントの作業工程において破砕から乾燥までの前工程を示すフローチャートである。
【図2】図1の前工程の後の風力選別以降の後工程を示すフローチャート図である。
【図3】同作業工程における風力選別に使用する高精度風力選別機の立面図である。
【図4】同作業工程における造粒工程で使用する造粒機の概略要部斜視図である。
【符号の説明】
【0035】
1 廃棄シート材の嵩比重を高めるプラント
2J 振動篩機
2K 磁選機
2L アルミ選別機
11 破砕機(粉砕機)
12 管路
13 空力輸送ファン
14 サイクロンセパレータ
15 異物除去選別機
16 ヒータ
17 立ち上がり管
18 乾燥機
19 空力輸送ファン
20 サイクロンセパレータ
21 風力選別機
22 サイクロンセパレータ
23 第2風力選別機
24 第2サイクロンセパレータ
25 圧密成形機
50 ペレット造粒機(ミル)
51 水平回転円筒体
52 押し込みローラ
53 ダイ孔
Al 非磁性物(アルミ)
Fe 磁性物(鉄)
S 土砂
W 廃棄シート材
W1 破砕物(粉砕物)
WL1 軽量物
WL2 若干重い破砕軽量物
WH1 重量物
WH2 重量物
Z 異物
【出願人】 【識別番号】591119624
【氏名又は名称】株式会社御池鐵工所
【出願日】 平成19年9月3日(2007.9.3)
【代理人】 【識別番号】100091465
【弁理士】
【氏名又は名称】石井 久夫


【公開番号】 特開2008−18729(P2008−18729A)
【公開日】 平成20年1月31日(2008.1.31)
【出願番号】 特願2007−227399(P2007−227399)